JPS6235547Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は無枠式竪型鋳型造型機の改良に関す
る。

従来、無枠式竪型鋳型造型機として、造型箱に
進退する２個の模型板を１本のシリンダにより移
動するように構成されたものがあるが、この構造
の造型機では、一方の模型板を取付けるダイベー
スが片持状態のガイドロツドにより支持されてい
るとともにシリンダも片持状態のガイドロツドに
より支持されている。このため、当該ガイドロツ
ドは、型抜時に大きくたわまないように太くして
剛性を増大させなければならない問題があつた。

本考案は上記の事情に鑑みなされたもので、ガ
イドロツドを太くしなくとも型抜時のガイドロツ
ドのたわみを小さくすることができる無枠式竪型
鋳型造型機を提供することを目的とする。以下、
本考案の一実施例について図面に基づき詳細に説
明する。

１は平面逆コ字状の基台で、該基台１の右端の
前後両側には支持部１ａ，１ａが一体状に構成さ
れ、該支持部１ａ，１ａ間には左右方向に指向す
る開口を備えた造型箱２が昇降可能に係合支持さ
れている。また、２個の支持部１ａ，１ａの夫々
には、左右方向に指向するとともに所要の長さを
有する２本のガイドロツド３，３の中央付近が上
下に適宜の間隔をおいて摺動自在に嵌合支持され
ており、この４本のガイドロツド３，３の左右両
端は基台１に固着された左ホルダ４と、基礎上に
固設された右ホルダ５に摺動自在に嵌合支持され
ている。また、左ホルダ４と支持部１ａとの間に
おけるガイドロツド３，３間には横向きシリンダ
６を中央部に装着した可動フレーム７が、また支
持部１ａと右ホルダ５との間におけるガイドロツ
ド３，３間には右模型板８を取付けるための右ダ
イベース９がそれぞれ架設されている。さらに可
動フレーム７の右側位置における４本のガイドロ
ツド３，３間には、基台１に固着されるとともに
中央部にシリンダ６のピストンロツド６ａ用の貫
通孔１０を有する固定フレーム１１が摺動自在に
装架されており、該固定フレーム１１の右側位置
におけるガイドロツド３，３間には左模型板１２
を取付けるための左ダイベース１３が摺動自在に
装架され、該左ダイベース１３の左側面にはピス
トンロツド６ａの先端が固着されている。また前
記シリンダ６は、基礎上に固設された支持台１４
上に、シリンダ６の胴体下面に固着のライナ１５
を介して滑走自在に支持されている。

次にこのように構成した装置の作用について説
明する。まずシリンダ６を伸長作動すると、ピス
トンロツド６ａが伸びて左ダイベース１３がガイ
ドロツド３，３上を右方に摺動し左ダイベース１
３と一緒に左模型板１２が右方に移動して造型箱
２内に嵌入し、左模型板１２が嵌入して造型箱２
との摩擦抵抗により停止すると、これによりシリ
ンダ６に左向の力が作用してシリンダ６が支持台
１４上を左方に滑走し、該シリンダ６の移動に伴
ないガイドロツド３，３が左右ホルダ４，５、固
定フレーム１１および基台１の支持部１ａ，１ａ
に支持されながら左方に摺動し、該ガイドロツド
３，３の移動により右ダイベース９と一緒に右模
型板８が左方に移動して造型箱２内に嵌入し、左
右模型板１２，８が造型箱２内に若干嵌入してこ
の造型箱２とで中空室を画成した時、シリンダ６
の伸長作動を一旦停止する。次いで、画成された
中空室内に図示しないブローヘツドにより鋳物砂
を吹込み充填し、続いてシリンダ６をさらに伸長
作動すると、左右模型板１２，８は互いに近づい
て中空室内の鋳物砂を圧縮固化する。鋳物砂の圧
縮終了後、シリンダ６を短縮作動すると、ピスト
ンロツド６ａが縮引して左模型板１２が左方に移
動するとともにシリンダ６が右方に滑走して右模
型板１２が右方に移動し、型抜きが行われる。こ
の場合、ガイドロツド３，３は左右ホルダ４，
５、固定フレーム１１および支持部１ａ，１ａに
支持されていわゆる両端支持とされてたわみが小
さく、したがつて左右模型板１２，８は直線状に
水平移動されて型抜きが適確に行われる。型抜終
了後、造型箱２を上昇させ固化された無枠状の鋳
型を押出して全工程を終了する。

本考案は以上の如く構成したから、シリンダお
よびダイベースを保持するガイドロツドはいわゆ
る両端支持とされており、したがつて、ガイドロ
ツドは太くしなくともたわみを小さくすることが
できるなどの優れた実用的効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は一部
断面正面図、第２図は一部断面平面図である。 １ａ：支持部、２：造型箱、３：ガイドロツ
ド、４：左ホルダ、５：右ホルダ、６：シリン
ダ、６ａ：ピストンロツド、７：可動フレーム、
８：右模型板、９：右ダイベース、１１：固定フ
レーム、１２：左模型板、１３：左ダイベース。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 昇降可能に配設された造型箱２を支持する２個
   の支持部１ａ，１ａを前後に所要の間隔をおいて
   基礎上に固設し、該２個の支持部１ａ，１ａの
   夫々には、左右方向に指向するとともに所要の長
   さを有する２本のガイドロツド３，３を上下に適
   宜の間隔をおいて摺動自在に貫通嵌合し、これら
   ４本のガイドロツド３，３の左右両端間には、基
   礎上に固設された左右ホルダ４，５をそれぞれ摺
   動自在に装架し、該左ホルダ４と前記支持部１
   ａ，１ａとの間における前記ガイドロツド３，３
   間には、中央部に横向きシリンダ６を装着した可
   動フレーム７を架設し、前記支持部１ａと前記右
   ホルダ５との間における前記ガイドロツド３，３
   間には模型板８を取付けるダイベース９を架設
   し、前記可動フレーム７と前記支持部１ａ，１ａ
   との間における前記ガイドロツド３，３間には基
   礎上に固設されかつ前記シリンダ６のピストンロ
   ツド６ａを貫通させた固定フレーム１１を摺動自
   在に装架し、さらに該固定フレーム１１と前記支
   持部１ａ，１ａとの間における前記ガイドロツド
   ３，３間には模型板１２を取付けるダイベース１
   ３を摺動自在に装架し、該ダイベース１３の背面
   には前記ピストンロツド６ａの先端を固着したこ
   とを特徴とする無枠式竪型鋳型造型機。