JPS6235387Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はうちわに関するものであり、更に詳し
くは、うちわの表面に水に濡れると透明ないし半
透明化し、水が乾燥すると不透明化する樹脂を積
層し、これによつて印刷絵柄層の絵柄が見え隠れ
するうちわに関するものである。

うちわは本来、風を発生させて涼を取るもので
あるが最近は企業の宣伝媒体としての要素をも含
んだものが多く出回つている。そしてうちわの表
面に単に宣伝内容を通常の印刷で形成したものに
更にあつと驚くような意外さをもつた内容を付加
するとより一層の宣伝効果をもたらす。

本考案は上記の点に鑑みてなされたものであ
り、水が付着したり乾燥することにより印刷絵柄
が見え隠れするという工夫を施したうちわを提供
することを目的とするものである。

以下、本考案を図面に基いて更に詳細に説明す
る。

まず、本考案にかかるうちわ１は、第１図に示
すように、うちわ１を構成する骨３に貼着された
布、紙等の素材からなるシート５の表面に、印刷
絵柄層７および水に濡れると透明ないし半透明化
し、水が乾燥すると不透明化する樹脂層９が順次
積層された構成からなるものである。

上記においてうちわ１の骨３に貼着されたシー
ト５としては、紙、布、その他等のいずれでも良
い。

次に上記において、印刷絵柄層７としては、通
常のオフセツト印刷、グラビア印刷、スクリーン
印刷、その他等で印刷して形成することができ
る。

次に又、上記において、樹脂層９としては、例
えば、親水性樹脂をビヒクルとしてこれに、吸水
性に富む無機質のシリカ粉末を、前者100重量部
に対し、後者10〜50重量部の割合で配合し、それ
らを水等で充分混練してなるインキ組成物を例え
ば通常のコーテイング方式或はシルクスクリーン
印刷方式で塗布して形成することができる。

上記の組成物の具体例を示すと下記のとおりで
ある。

親水性樹脂（ポリウレタン） 100重量部 無機質シリカ粉末 30重量部 チタンホワイト ５重量部 界面活性剤 ３重量部 水 上記の樹脂層の厚さとしては、10μｍないし
300μｍ（乾燥状態）位が好ましく、印刷絵柄層
を含む全面に設けられているものである。

上記の樹脂層は、定かではないが、水に濡れる
とシリカ粉末が吸水して透明ないし半透明化し、
他方水が乾燥するともとの白濁した状態にもどつ
て不透明化するものと考えられる。

また、本考案において、樹脂層９としては、多
孔質なものでもよく、この場合は、水に濡れると
微細な孔に水が保持されて透明化し、水が乾燥す
ると不透明化するものであつてもよい。

上記の構成からなる本考案のうちわ１は第２図
に示すように、通常の状態では印刷絵柄層７を視
認することができないがイ、これに水を付着させ
ると樹脂層９が透明ないし半透明化して印刷絵柄
層７を視認することができロ、而して水が乾燥す
ると、樹脂層９が不透明化して印刷絵柄層７を視
認することができないものであるイ。

尚、第３図のように、印刷絵柄層７および樹脂
層９を順次積層した以外のうちわの表面部分に通
常の印刷絵柄層７′を形成しても良い。

以上のように本考案のうちわは、水に付着させ
る事により画像が現われ、しかも表面の水分が乾
燥すると再び画像が消えてしまうという繰り返し
の面白さが楽しめるアイデアである。このように
本考案のうちわは、意外性を有するものであり、
宣伝効果は著しい。

【図面の簡単な説明】

図は、本考案のうちわの実施例を示すものであ
り、第１図は、うちわの構成を示す断面図、第２
図は、うちわの作用を示す平面図、第３図は、う
ちわの他の実施例を示す平面図である。 １……うちわ、３……骨、５……シート、７，
７′……印刷絵柄層、９……樹脂層。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. うちわの表面に印刷絵柄層および水に濡れると
   透明ないし半透明化し水が乾燥すると不透明化す
   る樹脂層を順次積層してなるうちわ。