JPS6235055A - 燃料噴射弁 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ディーゼルエンジンのシリンダ内に燃料を噴
射供給する燃料噴射弁に関する。

〔従来の技術〕

ディーゼルエンジンの燃料噴射弁において、主燃料とし
て着火温度の高いガスを使用する場合。

一般には着火温度の低い、すなわち着火の容易なディー
ゼル油を着火用の副燃料として主燃料に先立ち噴射させ
、その火炎又は高温燃料ガスにより着火温度の高い主燃
料に点火させるようにしている。

しかして従来、これらの主燃料および副燃料は、シリン
ダ室内に各別に配置された主燃料噴射弁および副燃料噴
射弁からそれぞれ噴射されている。

このため、副燃料の噴霧に対し、その副燃料噴射弁に近
い主燃料の噴霧と、遠い主燃料の噴霧とでは、着火時期
、着火個所および空気利用範囲などに差を生ずる不利が
ある。また主燃料の各噴霧を同時に点火させるためには
、主燃料を噴射させる以前に、かなり広範囲に亘って高
温領域を形成しなければならず、従って多量の副燃料を
必要とし、これらはおおむねエンジンの燃料消費率を増
加させる傾向にあって好ましくないものであった。

このような欠点を除去するために、主燃料用ニードルお
よび副燃料用ニードルを一定の間隔をおいて並列に配置
できるようにしたディーゼルエンジン用の燃料噴射弁が
同一出願人により提案されている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかし、主、劇画燃料用ニードルを並列に配置した燃料
噴射弁においては、主燃料用ニードルの焼付き等による
ステックが発生し、主燃料用ニードルが中途で停止する
と、シリンダ内に大量に主燃料が噴出し、ガス爆発を発
生する危険性がある。

このような二次被害を防止するため従来より種々の対策
がなされているが、有効な手段はまだ提案されていない
。

本発明は、このような問題を解決し、緊急時に。

主燃料用ニードルをシールオイル油圧により下降させ主
燃料噴射通路を閉塞できるようにした燃料噴射弁を提供
することを目的とするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

かかる目的達成のため、本発明の燃料噴射弁は、着火温
度の高い主燃料と、該主燃料に着火する副燃料とを使用
する燃料噴射弁において、ヘッドに固定された外筒の端
部に主燃料噴射通路および副燃料噴射通路をそれぞれ形
成したアトマイザを止着するとともに、前記外筒の内部
に固定されたニードルホルダに前記主燃料噴射通路を開
閉する主燃料用ニードルと前記副燃料噴射通路を開閉す
る副燃料用ニードルとを一定の間隔をおいて並列に摺動
自在に配設し、かつ前記ヘッドに前記主燃料用ニードル
の上端と一定の間隔をおいてピストンを摺動自在に配設
し、緊急時に前記ヘッドの外周面に形成されたシールオ
イル導入口にシールオイルを供給し、該シールオイルの
油圧を前記ピストンの上面に作用させ該ピストンを介し
て前記主燃料用ニードルを下降させ前記主燃料噴射通路
を閉塞する主燃料用閉弁機構を設けたものである。

〔作用〕

上述の構成によれば、主燃料用ニードルが焼付き等のス
テック現象を発生して中間部で停止しているような緊急
時に、主燃料用ニードルにピストンを介して間接的にシ
ールオイル油圧が作用し、該主燃料用ニードルを下降さ
せ主燃料噴射通路を閉塞する。

〔実施例〕

以下１本発明を図面に示す実施例に基いて説明する。第
１図は閉弁時における燃料噴射弁の縦断面図、第２図は
シリンダのシリンダカバーに燃料噴射弁を装着した状態
を示す概略図、第３図は主燃料用閉弁機構の動作説明図
である。

燃料噴射弁１は、ヘッド２と、外筒３と、アトマイザ４
と、ニードルホルダ５と、主燃料用ニードル６と、副燃
料用ニードル８と、主燃料用閉弁機構９とを備えている
。

外筒３は、燃料室のシリンダ１０を被覆するシリンダカ
バー１１に固定されており、外筒３の内周面３ａにヘッ
ド２の下面に形成されたボス部２ａが嵌挿され外筒３の
上面に形成されたフランジ部３ｂが取付はボルト１２に
よりヘッド２に固定されている。

アトマイザ４は、外筒３の下端に形成された開口部３ｄ
に、その先端がシリンダ１０内に臨むように挿入固定さ
れており、該アトマイザ４には。

主燃料噴射通路１３および副燃料噴射通路１４が形成さ
れている。主・副面燃料噴射通路１３．１４の開口端に
は、それぞれ放射状に複数の噴射口（副燃料噴射通路１
４側のみ図示）１５が形成されており、互いに隣接する
主・副面燃料の噴射口１５は、はぼ同一位置に配置され
ている。

ニードルホルダ５は、外筒３の内周面３ａに嵌挿され、
その下面がアトマイザ４の上面に当接するように固定さ
れており、ニードルホルダ５の位置決めは、その外周面
に植設された位置決めピン１６を外筒３の内周面３ａに
形成された溝部３ｅに嵌入することによって行われてい
る。

主燃料用ニードル６および副燃料用ニードル８は、ニー
ドルホルダ５に軸中心線と平行に形成された中空穴１８
．２０にそれぞれ摺動自在に嵌挿されており、主燃料用
ニードル６には、上部より下部に向って突当て部６ａ、
フランジ部６ｂ、大径部６ｄおよび小径部６ｅが形成さ
れている。突当て部６ａに対向して一定の間隙をもって
主燃料用ニードル６用のリフトストッパ２１が配置され
ており、主燃料用ニードル６は、リフトストッパ２１に
巻装された圧縮ばね２２によりフランジ部６ｂを介して
下方に付勢され、小径部６ｅの先端に形成されたテーパ
部６ｆが中空穴１８下端に形成された主燃料用の弁座１
８ａに当接するようになっている。

大径部６ｄの下方には、小径部６ｅと中空穴１８とによ
って空間部２３が形成されており、該空間部２３には、
ニードルホルダ５に形成されたコントロールオイル供給
穴２５が連通ずるようになっている。小径部６ｅの下端
外周面に隣接してニードルホルダ５に形成された空間部
２６には、外筒３の外周面に固定された主燃料供給管２
８の開口端が臨むように配置されている。また小径部６
ｅの中間部外周面に隣接してニードルホルダ５に形成さ
れた溝穴３ｏには、シールオイル供給穴３１が連通ずる
ようになっている。またニードルホルダ５の下部には、
弁座１８ａおよび主燃料噴射通路１３にそれぞれ連通ず
る主燃料通路３２が形成されている。

副燃料用ニードル８には、上部より下部に向って突当て
部８ａ、フランジ部８ｂ、大径部８ｄおよび小径部８ｅ
が形成されている。突当て部８ａに対向して一定の間隙
をもって副燃料用ニードル８用のリフトストッパ３３が
ヘッド２の下部に固定されており、副燃料用ニードル８
は、リフトストッパ３３に巻装された圧縮ばね３５によ
りフランジ部８ｂを介して下方に付勢され、小径部８ｅ
の先端に形成されたテーパ部８ｆが中空穴２０下端に形
成された副燃料用の弁座２０ａに当接するようになって
いる。

大径部８ｄの下端には、小径部８ｅに連結するテーパ部
８ｇが形成されており、ニードルホルダ５にはテーパ部
８ｇおよび小径部８ｅを包含する空間部３６が形成され
ている。該空間部３６には、ニードルホルダ５に形成さ
れた副燃料供給穴３８が連通ずるようになっている。ま
たニードルホルダ５の下部には、弁座２０ａおよび副燃
料噴射通路１４にそれぞれ連通ずる副燃料通路３９およ
び該副燃料通路３９と主燃料通路３２との間にドレン穴
４０がそれぞれ形成されている。

主燃料用閉弁機構９は、緊急遮断用のピストン５０と、
圧力検出器５６と、シールオイル切換電磁弁５８とを備
えている（第３図参照）。ピストン５０は主燃料用のリ
フトストッパ２１の上部と一体的に形成され、ヘッド２
のボス部２ａ下端に形成された凹部２ｂに上下方向摺動
自在に嵌挿されており、ピストン５０上面は、正常時に
圧縮ばね２２のばね力により凹部２ｂ頂面に当接してい
る。またピストン５０上面の肩部と凹部２ｂとの間には
空間部５２が形成され、ヘッド２の外周面には、空間部
５２に連通ずるシールオイル導入口５１が形成されてい
る。

圧力検出器５６は、主燃料供給管６０から分岐した分岐
管６１に配設されており、該分岐管６１は主燃料供給管
２８に連通接続されている。圧力検出器５６上流側の分
岐管６１には、上流に向って順次固定オリフィス６２、
手動弁６３および逆止弁６４が配設されている。そして
主燃料は、コンプレッサ（図示せず）により主燃料供給
管６０、逆止弁６４、手動弁６３および固定オリフィス
６２を通って主燃料供給管２８に供給される。

シールオイル切換電磁弁５８は、シールオイル導入口５
１に連通接続するシールオイル供給主管６５に配設され
ており、シールオイル供給通路３１は、シールオイル切
換弁５８より上流のシールオイル供給主管６５から分岐
して配設されている。

そしてシールオイル切換電磁弁５８は、圧力検出器５６
からの主燃料圧力の検出信号により作動して開閉され、
シールオイル導入口５１へのシールオイルの供給、停止
の切換えを行なっている。

つぎに、本発明の実施例の作用を説明する。

第１図に示すように、閉弁状態にある燃料噴射弁１にお
いては、主・副面燃料用ニードル６．８が圧縮ばね２２
．３５により下方に付勢され、それぞれのテーパ部６ｆ
、８ｆによって弁座１８ａ、２０ａが閉塞されている。

空間部２６には、主燃料供給主管６ｏ、逆止弁６４１手
動弁６３を通り固定オリフィス６２により絞られた高圧
の主燃料が、主燃料供給管２８から常時供給されている
。

また空間部２３には、コントロールオイル供給穴２５か
ら通常低圧のコントロールオイルが充填されており、尊
大３０には、主燃料圧力より若干高目のシールオイルが
供給されている。

このような閉弁状態にある燃料噴射弁１を開弁状態にす
るには、まず所定のタイミングで燃料噴射ポンプ（図示
せず）から副燃料が副燃料供給穴３８を通して空間部３
６に供給される。すると、テーパ部８ｇが副燃料の背圧
を受け、副燃料用ニードル８が圧縮３５のばね力に抗し
て上昇し、弁座２０ａが開放され、所定量の副燃料が副
燃料噴射通路１４を通ってシリンダ１０内に噴射される
。

この噴射と相前後して、コントロール・オイル・ポンプ
により加圧されたコントロールオイルが。

コントロールオイル供給穴２５を通って空間部２３に供
給される。すると、大径部６ｂがコントロールオイルの
背圧を受け、主燃料用ニードル６が圧縮はね２２のばね
力に抗して上昇し、弁座１８ａが開放され、所定量の主
燃料が主燃料噴射通路１３を通ってシリンダ１０内に噴
射される。

第４図は主燃料用ニードル６のリフトと主燃料噴射との
関係を示した線図であり、正常噴射の場合は、実線で示
すように、主燃料用ニードル６上死点で主燃料噴射が行
なわれ一定時間経過後、主燃料用ニードル６は下降し下
死点になる。

しかし、主燃料用ニードル６が焼付き等によるステック
現象により、第４図に実線で示すように正常の位置で下
降せず破線で示すように下死点位置到達時期が遅れると
、主燃料が大量にシリンダ１０内に噴射され主燃料の異
常噴射となる。

第５図は主燃料噴射時における主燃料圧力変化を示した
線図であり、第４図に実線で示すように主燃料正常噴射
の場合は、第５図に実線で示すように、主燃料上死点か
ら下死点まで主燃料圧力は徐々に低下し、不死点に達し
主燃料用ニードル６により主燃料用の弁座１８ａが閉塞
されると再び主燃料圧力は高くなる。

しかし第４図に破線で示すように主燃料異常噴射の場合
は、主燃料用ニードル６による主燃料噴射通路１３の閉
塞が遅れるので、第５図に破線で示すように、固定オリ
フィス６２下流側の主燃料圧力は正常の場合より低下す
る。この主燃料圧力は圧力検出器５６により検出され、
主燃料圧力が規定用力Ａより低下すると、この検出信号
、すなわち緊急遮断信号がシールオイル切換電磁弁５８
に入力され、該シールオイル切換電磁弁５８が開弁状態
となり、シールオイルがシールオイル供給主管６５およ
びシールオイル導入口５１を通って空間部５２に供給さ
れる。すると、シールオイル油圧によりピストン５ｏが
圧縮ばね２２のばね力に抗して下降し、リフトストッパ
２１を介して主燃料用ニードル６が下方に押圧され、小
径部６ｅのテーパ部６ｆにより主燃料用弁座１８ａを閉
塞し、圭燃料の異常噴射を停止させるとともに、異常信
号発令により主燃料弁のスティック発生を知らせるよう
になっている。

〔発明の効果〕

上述のとおり、本発明によれば、主燃料用ニードルが焼
付き等のステック現象で中途で停止するような緊急時に
は、シールオイル油圧が間接的に主燃料用ニードルに作
用して該主燃料用ニードルを強制的に下降させ主燃料噴
射通路を閉塞することができるので、シリンダ内に必要
以上の主燃料が噴出することがなく、安全性を向上させ
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は閉弁時における本発明に係る燃料噴射弁の縦断
面図、第２図はシリンダのシリンダカバーに燃料噴射弁
を装着した状態を示す概略図、第３図は主燃料用閉弁機
構の動作説明図、第４図は主燃料用ニードルのリフトと
主燃料噴射との関係を示す線図、第５図は異常時におけ
る主燃料圧力に対するシールオイル切換電磁弁の動作説
明図である。 １・・・燃料噴射弁、２・・・ヘッド、３・・・外筒、
４・・・アトマイザ、５・・・ニードルホルダ、６・・
・主燃料用ニードル、８・・・副燃料用ニードル、９・
・・主燃料用閉弁機構、１３・・・主燃料噴射通路、１
４・・・副燃料噴射通路、５０・・・ピストン、５１・
・・シールオイル導入口。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 着火温度の高い主燃料と、該主燃料に着火する副燃料と
   を使用する燃料噴射弁において、ヘッドに固定された外
   筒の端部に主燃料噴射通路および副燃料噴射通路をそれ
   ぞれ形成したアトマイザを止着するとともに、前記外筒
   の内部に固定されたニードルホルダに前記主燃料噴射通
   路を開閉する主燃料用ニードルと前記副燃料噴射通路を
   開閉する副燃料用ニードルとを一定の間隔をおいて並列
   に摺動自在に配設し、かつ前記ヘッドに前記主燃料用ニ
   ードルの上端と一定の間隔をおいてピストンを摺動自在
   に配設し、緊急時に前記ヘッドの外周面に形成されたシ
   ールオイル導入口にシールオイルを供給し、該シールオ
   イルの油圧を前記ピストン上面に作用させ該ピストンを
   介して前記主燃料用ニードルを下降させ前記主燃料噴射
   通路を閉塞する主燃料用閉弁機構を設けたことを特徴と
   する燃料噴射弁。