JPS6233930Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、エンジンのクランク軸とピストン
の潤滑装置の改良に関する。

エンジンでは、エンジンに連動するオイルポン
プで、エンジンの摺動各部に潤滑オイルを圧送し
て潤滑している。クランク軸付近は、一般に第１
図に示すように、エンジンの連動するオイルポン
プＡとクランク軸Ｂの軸受けＣをクランクケース
に設けたオイル孔Ｄで連結して、軸受けＣに潤滑
オイルを圧送している。そして、軸受けＣとクラ
ンク軸Ｂの大端Ｅを通孔Ｆで連結して、大端Ｅに
も潤滑オイルが流れるようにしている。又、これ
とは別系統で、ピストンジエツトＧに通じる第二
オイル孔ＨをオイルポンプＡに連結し、ピストン
ジエツトＧから潤滑オイルを吹出させて、ピスト
ンの内側に潤滑オイルを吹付けて、ピストンの潤
滑と冷却を行つている。この第二オイル孔Ｈは、
低圧の潤滑オイルでよいので、途中に差圧バルブ
Ｊが設けられており、構造が複雑で製造コストが
高くついている。

この考案は、かかる点に鑑み改善したもので、
以下本考案を第２図に示す実施例について説明す
る。

エンジンに連動するオイルポンプ１と、クラン
ク軸２の軸受け３をクランクケースに設けたオイ
ル孔４で連結する。又、軸受け３とクランク軸２
の大端５を通孔６で連通させる。そして、通孔６
のない軸受け３に、更に第二オイル孔７を連結
し、第二オイル孔７にピストンジエツト８を設け
る。

しかして、エンジンに連動するオイルポンプ１
で圧送された潤滑オイルは、クランク軸２の各軸
受け３にオイル孔４を通つて流れ、各軸受け３を
潤滑する。そして、更に通孔６のある場所では、
大端５まで流れて大端５を潤滑する。通孔６のな
い軸受け３の潤滑オイルは、更に第二オイル孔７
を通つて、各ピストンジエツト８から吹出し、ピ
ストンの内側に吹付けられて、ピストンを潤滑冷
却する。第二オイル孔７に流れる潤滑オイルは、
軸受け３の部分で減圧されるので、差圧バルブは
不要である。又、軸受け３を潤滑した潤滑オイル
を有効に使つてピストンの潤滑冷却ができるの
で、潤滑オイルの流量を少くできる。

以上説明したように、この考案は、エンジンに
連動するオイルポンプでクランクケースに設けた
オイル孔を通してクランク軸の軸受けに潤滑オイ
ルを圧送するものに於て、クランク軸の軸受けの
うち、クランク軸の大端に通じる通孔のないもの
に、ピストンジエツトに通じる第二オイル孔を連
結するようにしたので、差圧バルブが不要になつ
て構造が簡単になり安価にできる。又、軸受けを
潤滑した潤滑オイルで、ピストンの潤滑冷却が有
効にできて、潤滑オイルの流量を少くできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示す縦断平面図、第２図は本
考案の一施例を示す縦断平面図である。 １……オイルポンプ、２……クランク軸、３…
…軸受け、４……オイル孔、５……大端、６……
通孔、７……第二オイル孔、８……ピストンジエ
ツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. エンジンに連動するオイルポンプでクランクケ
   ースに設けたオイル孔を通してクランク軸の軸受
   けに潤滑オイルを圧送するものに於て、クランク
   軸の軸受けのうち、クランク軸の大端に通じる通
   孔のないものに、ピストンジエツトに通じる第二
   オイル孔を連結するようにしたことを特徴とする
   エンジンのクランク軸とピストンの潤滑装置。