JPS6233722A - 冷間圧延鋼板の製造法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野１ 本発明は冷間圧延鋼板の製造法に関し、さらに詳しくは
、レーザー照射により降伏点および降伏点伸びを減少さ
せた冷間圧延鋼板の製造法に関する。

［従来技術１ 従来より冷間圧延鋼板はその優れた加工性を利用して、
自動車や家庭電気製品用部品等、種々の成形加工により
最終製品とする鋼板として使用されている。

しかして、冷間圧延鋼板は冷間圧延後再結晶焼鈍を行な
って、強度、延性、絞り性等を目標とする性質としてい
るが、箱焼鈍や連続焼鈍等の再結晶焼鈍のままでは侵入
型元素であるＣ、Ｎ等が鋼中に存在する転位を固定する
ため、降伏点および降伏点伸びが現われる。そして、こ
の降伏点や降伏点伸びが存在すると加工性が劣化するだ
けでなく、加工時にストレッチャー・ストレインと呼ば
れる皺が発生して製品としての価値が失なわれる。

そのため、焼鈍後の冷間圧延鋼板は室温付近まで冷却後
、平坦度の改善、製品粗度の調整（ダル目の調整）の池
に可動転位を導入して、低降伏点化および降伏点伸びの
消去を図る目的でスキンパス圧延が行なわれる。

しかし、このようなスキンパス圧延は必ずしも完全では
なく、以下に説明するような問題がある。

（１）スキンパス圧延処理量の増加に伴ないワークロー
ル表面の摩耗が進行し、所望の鋼板表面粗度を達成する
ためには、ロール表面粗度の調整が必要となり、ロール
表面ｌｆ１度調整には困難な作業を行なわなければなら
ず、また、ロール組替時の時間の損失による生産量が低
下するためロールか命の延長が望まれている。

（２）連続焼鈍処理される冷間圧延鋼板におり）ては、
均熱帯において再結晶後の羽坦度か不良の場合、その後
のコイルの繰り返し曲げ時の張力が幅方向で不均一にな
るため、張力が高い部分で腰折れが発生し、この腰折れ
はスキンパス圧延を行なっても消滅せず、歩留りの低下
を招く。

［発明か解決しようとする問題点１ 本発明はＥ記ｉこ説明したように、焼鈍後の冷間圧延鋼
板のスキンパス圧延の問題点に鑑み、本発明者の鋭意研
究の結果、スキンパス圧下−敞を低くしてスキンパスワ
ークロールの１丁合の延長を図る二とかでき、また、連
続焼鈍材の腰折れ発生を防止することかできる降伏点お
よび降（〕ζ点伸びを減少させた冷開圧延鋼板の製造法
を開発したのである。

［問題点を解決するための手段１ 本発明に係る冷間圧延鋼板の製造法の特徴とするところ
は、再結晶焼鈍後の冷開圧延鋼板の表面に、レーザーを
照射して櫛の歯状の連続的な歪を設けたことにある。

本発明に係る冷開圧延鋼板の製造法について以下詳細に
説明する。

第１表に示す含有成分および成分割合の冷間圧延鋼板（
板厚”　０．５ｏｎｔｎ、６５０’ＣＸ３）−１ｒの箱
焼鈍のまま）の表面に、第２表に示す条件によりレーザ
ーを照射した。

第２表（ｕ＋ｔ％） 第　２　表 レーザー照射後の鋼板表面の状態を第１図（、）（＋１
）（Ｃ）に示す（第１図（ａ）＝Ｎｏ、Ａ、　第１図（
ｂ）＝Ｎｏ、Ｂ、第１図（ｃ）＝Ｎｏ、Ｃ）。レーザー
照射痕の両側に櫛の歯状の模様が現われている領域が存
在している。この領域が塑性歪の導入された領域であり
、そして、引張変形を受けた際にリューダース帯か゛発
生するための核として機能するか否かを調査する目的で
次の実験を行なった。

即ち、第２表のＮｏ、Ａの条件により、圧延方向と直角
方向、照射間隔５ｕでレーザー照射した鋼板か呟引張試
験片を作成して引張試験を行なった。第２図（ｂ）に引
張試験においてリューダース帯が進展中の状態で試験を
中断した場合の鋼板表面を示し、比較例としてレーザー
照射のない鋼板を第２図（ａ）に示す。このレーザー照
射のない試験片ではりューグース・フロントの数が限定
されており変形か極めて不均一である。これに対して、
レーザーｙ（）射した試験片（第２図（ｂ））では、リ
ューブースフロントが多数存在し変形が均一化している
。

従って、レーザー照射痕の両側に連続して発生する櫛の
歯状の模様がリューブースフロントの発生の核として作
用していることかわかる。

このように、焼鈍ま主の冷間圧延鋼板の表面にレーザー
を照射することにより、レーザー照射痕の両側に連続的
な櫛の歯状の歪を鋼板の表面に均一微細に導入すること
ができる。そして、この歪はレーザー照射による鋼板の
急熱、急冷作用により発生する熱応力に起因して現われ
るものと考えられる。

［実施例１ 本発明に係る冷間圧延鋼板の製造法について実施例を説
明する。

実施例 Ｃ０，０３ｕ＋ｔ％、Ｓｉ　Ｏ，０２ｗｔ％、Ｍｎ　Ｏ
，３０ｗｔ％、Ｐ　Ｏ，０１５ｕ＋ｔ％、Ｓ　Ｏ，０１
２ｉｕｔ％、Ａｌ　Ｏ，０６０１１１ｔ％、残部Ｆｅお
よび不純物からなる、焼鈍ま主の冷間圧延鋼板（板厚＝
　０．５ｍｍ、６５０℃Ｘ３Ｈｒの箱焼鈍）を使泪して
、第３表に示す条件で圧延方向と直角方向に照射間隔５
ｍ＋ｎ″Ｃ′鋼板表面にレーザーを照射した。

第　　３　　表 第３図１こ引張試験中に発生した鋼板表面のリューブー
ス帯を示す。第３図（ａ）＝Ｎｏ、　］、第３図（ｂ）
＝Ｎｏ、２、第３図（ｃ）＝　Ｎｏ、　３、第３図（ｄ
）＝Ｎｏ、□ｌ、第３図（ｃ）＝Ｎｏ、５、第３図（ｆ
）＝Ｎｏ、６である。

この第３図から明らかなように、レーザー照射していな
い試験片ではりューグース７ｔ７ントの数が限定されて
いるのに対し、レーザー照射した場合の試験片ではりュ
ーグースフロントの数が増加していることがわかる。特
に、第３図（ａ）（ｃ）（ｅ）はおいては、レーザー照
射痕の両側に現われた連続的な櫛の歯状の歪からリュー
ブース帯か発生しており、リューダースフロントか゛無
数に見られる。

第、１表に、引張試験で得られた（幾械的性質を示して
あり、レーザー照射を行なってら引張強さ、伸びの値は
変化していないが、上降伏点が低下し、降伏点伸びが減
少しており、特に、リューダースフロントが無数に発生
している第３図（ａ）（ｃ）（ｅ）においては上降伏点
の低下および降伏点伸びの；減少か顕著である。

第３表のＮｏ、１と同様な条件で圧延方向と平行に照射
間隔５ｍｍでレーザー照射を行なった場合も同様な結果
が得られた。第５表に引張試験の結果を示す。レーザー
照射を行なった結果は、引張強さ、伸びはレーザー照射
しない第、１表のＮｏ、６と同じであるが、上降伏点お
よび降伏点伸びが著しく１氏下していることか゛わかる
。

第４表 レーザー照射条件は第３表に示す。

第５表 なお、本発明に係る冷開圧延鋼板の製造法においては、
レーザーを照射する方向は特定の方向に限定されるもの
ではないことは上記実施例より明らかであり、また、照
射痕は線状に限定されることなく、点状でもよい。

また、レーザー出力、レーザービームと鋼板の相対移動
速度、ビーム径、照射間隔についても限定されることな
く任意でよく、鋼板表面が溶融することなく、照射痕の
両側に連続して櫛の歯状の歪が均一微細に発生ずるよう
なレーザー照射であればよい。

［発明の効果１ 以上説明したように、本発明に係る冷開圧延鋼板の製造
法は上記の構成を有しているから、極めて簡単な方法に
より冷開圧延鋼板表面に塑性歪を導入することにより上
降伏点および降伏点伸びを減少させることかでざるとい
う効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図はレーザー照射後の鋼板表面の組織を示す写真、
第２図はレーザーを照射した場合としない場合の鋼板表
面の１１織を示す写真、第３図は種々のレーザー出力、
相対移動速度、ビーム径によるレーザー照射した場合と
しない場合の鋼板表面の組織を示す写真である。 ＾　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−−−Ｑ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 再結晶焼鈍後の冷間圧延鋼板の表面に、レーザーを照射
   して櫛の歯状の連続的な歪を設けたことを特徴とする冷
   間圧延鋼板の製造法。