JPS6233666Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、自転車、モーターバイク、スクータ
ー等のサドルに被嵌するサドルカバーで、袋状に
形成されていてサドル挿入〓囲りにゴム紐を通し
て簡便に被脱できるようにしたものに関し、製産
性が高く安価に提供できる上に外観上美麗で高い
商品価値を有し、耐久性にも富むものを提供する
ことを目的とする。

即ち、本考案のサドルカバーは、互いに重合さ
れて周縁が熱融着Ｂされて一体となつた、内・外
二枚の樹脂シート２ｂ，２ｃから成る表２と該表
２の前半部に相当する形状を有した樹脂シートか
ら成る裏３とから成り、表２の後半周縁２ａと裏
３の後縁３ａとに沿つて形成されたゴム通し４，
５に挿通されたゴム紐６にて前記各縁２ａ，３ａ
が中央に絞り込まれてサドル挿入口７を有する袋
状に形成され、且つ前記表２のゴム通し４が該表
２の後半部周縁２ａより適宜内方位置で内・外二
枚のシート２ｂ，２ｃがこの周縁２ａに沿つて熱
融着Ｃされることで形成されて成ることを特徴と
する。

そこで、かゝるサドルカバーを作成するにあた
り、表２を一枚だけにし、この表の後半部周縁２
ａを表内面側に折り返して、この折り返し片部を
熱融着させることでゴム通しを形成するようにす
ることも考えられるが、この表２のゴム通しは表
の後半部周縁がほゞ半円状の外形線を呈すること
から後半部周縁を折り返すための機械装置が複雑
な構造となるばかりでなく、折り返し作業に多く
の時間（全作業工程時間のほゞ1/2強もしくは2/3
程度）を要し、製産性が極めて劣悪となり、コス
ト高になり、逆にコスト高の割には所期通りの好
ましい折り返しが期待できにくい上に、この折り
返しの辺縁は遊辺となるので、この辺縁がサドル
挿入口から外方にはみ出して外観上の見栄も悪く
高い商品価値を得られない欠点を有する。

この点本考案では表２のゴム通し４は内・外二
枚の樹脂シート２ｂ，２ｃを重ね合せて熱融着さ
せるだけで得られるために、製造機械、装置それ
自体が極めて簡単になる上に、折り返しの時間を
完全に不要にでき、高い製産性を図り得て安価に
提供できる上に、挿入口７周縁もあたかもオーバ
ーハンデイングした、即ち２枚の布をぴつたりと
あわせ、布端に糸を通して該布端をかゞつた如き
極めて美麗な辺縁に仕上げ得て商品価値を大きく
高めることができるに至つた。更に二枚のシート
を重合した表２であるために、耐久性を高めるこ
とができるのである。

次に本考案を具体化した実施例を図面に基いて
詳述する。

第１図、第２図、第３図、第４図は夫々本考案
に係るサドルカバーの平面図、底面図、更に第２
図中−線断面図及び−線断面図で、図中
１はサドルカバーである。このサドルカバーはサ
ドル上面から後部裏面、更に後横側部からその裏
面部分にわたつてこれらを覆う内外二重の合成樹
脂シートから成る表２と、サドル前部裏面を覆う
一枚の合成樹脂シートで形成された裏３とから成
り、更に表２の後半部周縁２ａに沿つて形成した
ゴム通し４と裏３の後縁３ａに沿つて形成したゴ
ム通し５とにわたつてゴム紐６を挿通して表２と
裏３との前記夫々の縁２ａ，３ａ部を絞り込んで
サドル挿入口７を有する袋状に形成したものであ
る。

次に作成手順について第５図に基き説明する
と、まず裏３のゴム通し５を、直線状の後縁３ａ
を裏３内面に折り返して重合し、後辺となる折り
返し縁３ｂから後縁３ａ側に向つて適宜寸法（15
〜20mm）隔てた位置で後縁３ａに沿つて一直線状
に熱融着Ａして形成する。

次いで、表２の内・外二枚の樹脂シート２ｂ，
２ｃの外側シート２ｂ上に前記の裏３を中表にし
て重ね合せシート全周縁を熱融着Ｂして三枚のシ
ートを一体化する。この時、同時に表２の半円状
を呈する後半部周縁２ａから適宜寸法（15〜25
mm）内方位置において内・外二枚のシート２ｂ，
２ｃを該周縁２ａに沿つて熱融着Ｃしてゴム通し
４を形成する。更にこの表２のゴム通し４の左右
両前端部と裏３のゴム通し５の左右両端部とにま
たがつてシートを内外に貫通する孔８……を形成
して両ゴム通し４，５にわたつてゴム紐６を挿通
できるようにする。次にこの孔８……よりゴム紐
６を両ゴム通し４，５に挿通させると共に表２の
後半部周縁２ａと裏３の折り返し縁３ｂを中央に
絞り込んでゴム紐端を結ぶ。そしてカバーを表裏
反転すれば第１図、第２図に示す如きサドルカバ
ーが得られるのである。尚、図中９は補強片、１
０は各縁２ａ，３ｂを絞り込んだ結果生じるしわ
であり、１１は熱融着線である。

次に第６図は別の実施例を示し、第５図と同様
にゴム紐６をゴム通し４，５に挿通する前の段階
においてカバーが裏表にされた状態を示している
が、これは裏３も内外二枚の樹脂シート３Ａ，３
Ｂから形成したもので、内外二枚のシート３Ａ，
３Ｂの後辺である後縁３Aa，３Baを熱融着Ｄ
し、同時にゴム通し５形成のための熱融着Ｅを施
こしておき、かゝる状態の裏を表２に中表にして
重ね合せて一体化して構成したものである。

尚、図示しないが、この裏のゴム通し５を形成
するにあたつては裏３の後辺となる後縁３ａに沿
つて適当幅の帯状シートを重合し、後縁３ａを熱
融着すると共にゴム通し形成のための前記熱融着
Ａを施こして形成するようにしても良い。更に前
述の各樹脂シートは表裏両面あるいは必要に応じ
て表・裏のいずれか一方に樹脂膜をコーテイング
した布あるいは樹脂シートを重合して一体化した
布等を用いても良きものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るサドルカバーの実施例を示
し、第１図は平面図、第２図は底面図、第３図、
第４図は夫々第２図中−線及び−線断面
図、第５図は展開図、第６図は別の実施例を示す
展開図である。 符号説明、１……サドルカバー、２……表、２
ａ……後半部周縁、２ｂ，２ｃ……樹脂シート、
３……裏、３Ａ，３Ｂ……樹脂シート、３ａ，３
Aa，３Ba……後縁、３ｂ……折り返し縁、４，
５……ゴム通し、６……ゴム紐、７……サドル挿
入口、８……孔、Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄ，Ｅ……熱融
着。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 互いに重合されて周縁が熱融着Ｂされて一体と
   なつた、内・外二枚の樹脂シート２ｂ，２ｃから
   成る表２と該表２の前半部に相当する形状を有す
   る樹脂シートから成る裏３とから成り、前者は、
   その後部周縁２ａに沿つて二枚のシート２ｂ，２
   ｃが熱融着Ｃされてゴム通し４を形成し、後者裏
   ３はその後辺３ａ，３ｂの内側で融着Ｅされてゴ
   ム通し５を形成すると共に、該ゴム通しの両外側
   部に孔８，８を設け、この孔８，８を介してゴム
   通し４，５にゴム紐を連通して成ることを特徴と
   するサドルカバー。