JPS6233572B2 - - Google Patents

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JPS6233572B2
JPS6233572B2 JP6017982A JP6017982A JPS6233572B2 JP S6233572 B2 JPS6233572 B2 JP S6233572B2 JP 6017982 A JP6017982 A JP 6017982A JP 6017982 A JP6017982 A JP 6017982A JP S6233572 B2 JPS6233572 B2 JP S6233572B2
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JP
Japan
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contact lens
acid
monomer
sugar alcohol
ketalized
Prior art date
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Application number
JP6017982A
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English (en)
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JPS58176618A (ja
Inventor
Kyoichi Tanaka
Shinji Shikami
Tatsutoshi Nakajima
Kazuhiko Nakada
Nobuyuki Toyoshima
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Menicon Co Ltd
Original Assignee
Toyo Contact Lens Co Ltd
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Publication date
Application filed by Toyo Contact Lens Co Ltd filed Critical Toyo Contact Lens Co Ltd
Priority to JP6017982A priority Critical patent/JPS58176618A/ja
Publication of JPS58176618A publication Critical patent/JPS58176618A/ja
Publication of JPS6233572B2 publication Critical patent/JPS6233572B2/ja
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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02CSPECTACLES; SUNGLASSES OR GOGGLES INSOFAR AS THEY HAVE THE SAME FEATURES AS SPECTACLES; CONTACT LENSES
    • G02C7/00Optical parts
    • G02C7/02Lenses; Lens systems ; Methods of designing lenses
    • G02C7/04Contact lenses for the eyes

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  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Ophthalmology & Optometry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Eyeglasses (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は新規な含水性コンタクトレンズおよび
その製造法に関する。 従来より種々の含水性コンタクトレンズが知ら
れており、なかでも2−ヒドロキシエチルメタク
リレートを主原料とする含水率30〜40%(重量
%、以下同様)のものがもつとも広く普及してい
る。 しかしながら、この種の含水性コンタクトレン
ズは目の角膜の生理上必要とされる酸素量に対し
ては充分な透過性を有していないため、1日あた
り約16時間の装用が限度とされており、この限度
を超える装用は角膜の組織障害を惹起する要因と
なり危険である。 このため、含水率を高め、コンタクトレンズ材
質中に含浸された多量の水分を介して角膜の生理
上必要な酸素量を大気中から角膜に供給させる目
的で、種々の高含水性コンタクトレンズの研究が
活発に行なわれている。高含水性コンタクトレン
ズ用素材としてもつとも一般的なものは、N−ビ
ニルピロリドンを主成分とし、これとメタクリレ
ート化合物、たとえばメチルメタクリレートなど
のアルキルメタクリレートや2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレートなどを共重合させてえられる共
重合体である。これらの共重合体は通常約50〜80
%の含水能力を有している。したがつて、これら
の高含水性コンタクトレンズの多くは角膜の必要
とする酸素量を大気中からレンズ材質中に含浸さ
れた水分を通じて角膜に供給することが可能であ
る。 しかし、高含水率のため、これらのコンタクト
レンズは材質強度の低下やレンズの規格形状の不
安定性などの欠点を有しており、充分に普及する
には至つていない。また、これらN−ビニルピロ
リドンを主原料とする高含水性コンタクトレンズ
を目に装用したばあい、びまん性の表層角膜炎が
多発する傾向があり、この事実も高含水性コンタ
クトレンズの普及を阻む大きな原因となつてい
る。 このように、コンタクトレンズ材質の酸素透過
性は、長時間の連続装用が可能な含水コンタクト
レンズを提供するうえで必要条件たりえても充分
条件たりえないのである。 長時間の連続装用が可能な含水性コンタクトレ
ンズを提供するうえで、レンズ素材の酸素透過性
に加えて、レンズ素材の眼組織、とくに角膜組織
に対する親和性が大きな要素となることが知られ
ている。しかしながら、レンズ素材の眼組織に対
する親和性を確認する方法として一定の基準があ
るわけではなく、このことがより高い含水性コン
タクトレンズの開発を一層困難にしている。 本発明者らは眼組織に対する親和性にすぐれ、
長時間の連続装用が可能な含水性コンタクトレン
ズを開発すべく種々研究を重ねた結果、ケタール
化された糖アルコールを有する単量体を親水性単
量体や疎水性単量体などの他の共重合性単量体と
共重合させ、ついでケタール基を水酸基に変換す
べく、えられた共重合体を酸処理したものは含水
性コンタクトレンズの材質としてすぐれた特性を
有することを見いだし、本発明を完成するにいた
つた。 すなわち、本発明はケタール化された糖アルコ
ールを有する単量体、親水性単量体および(また
は)疎水性単量体を主成分とする共重合体を酸処
理してえられるものを材質とする含水性コンタク
トレンズおよび(A)前記共重合体を材質とするコン
タクトレンズを成形し、ついでこれを酸処理し、
(B)えられる含水性コンタクトレンズ内に含浸して
いる前記酸を水または生理食塩水で置換すること
を特徴とする前記含水性コンタクトレンズの製造
法を提供するものである。 先行技術はジヒドロキシアルキル(メタ)アク
リレート、とりわけグリセロールメタクリレート
(2,3−ジヒドロキシプロピルメタクリレー
ト)を種々の共重合性単量体と共重合させて含水
性コンタクトレンズ用素材をうることを教えてい
る。 すなわち、米国特許第3957362号明細書は上記
グリセロールメタクリレートとメチルメタクリレ
ートなどのアルキルメタクリレートとの共重合体
について開示し、米国特許第4056496号明細書は
上記の組成にさらに少量の水下溶性エポキシ化ア
ルキルメタクリレートを加えた組成からなる共重
合体について開示し、また米国特許第4267295号
明細書はグリセロールメタクリレート、アルキル
メタクリレートおよび2−ヒドロキシエチルアク
リレートなどの親水性単量体を主成分とする共重
合体について開示している。 しかしながら、これらの先行特許文献に開示さ
れた共重合体は含水率において、従来の2−ヒド
ロキシエチルメタクリレートを主成分とする共重
合体の含水率約30〜40%に比べて同等もしくはや
や高い程度であり、この程度の含水率では角膜の
新陳代謝に必要な酸素量を大気中からレンズ材質
中に含浸された水分を介して角膜に供給すること
は不可能である。 すなわち、前記の先行技術においては主成分で
あるグリセロールメタクリレートの合成方法とし
て、グリシジルメタクリレートの加水分解とイソ
プロピリデングリセロールメタクリレートの加水
分解とが開示されているが、このうち前者の方法
によつたばあいは原料であるグリシジルメタクリ
レートが目的生成物であるグリセロールメタクリ
レート中に不可避的に微量残存し、これが共重合
反応に際し架橋機能を果たすほか、グリセロール
メタクリレートの側鎖の水酸基間でエーテル結合
が形成されやすいためえられる共重合体の架橋密
度が高くなり、結果的に含水率の向上が抑制され
ることになる。また、後者の方法によつてグリセ
ロールメタクリレートをえたばあいにおいても、
上記エーテル結合の形成によつて同様に含水率の
向上が抑制されることになり、結局これらの先行
技術においてはグリセロールメタクリレートを主
成分とするコンタクトレンズ用共重合体におい
て、長時間の連続装用を可能とするに充分な酸素
透過性を有するコンタクトレンズ用共重合体をう
ることは困難であつた。 本発明の方法においては、前記のとおりグリセ
ロールメタクリレート等糖アルコールを有する単
量体の水酸基をあらかじめケタール化することに
より保護しておき、そのうえで該単量体を他の共
重合性単量体と共重合させてえられる共重合体よ
り、所望の形状を有するコンタクトレンズを成形
し、えられたコンタクトレンズを酸処理して脱ケ
タール化反応を生起せしめることにより該共重合
体中のケタール基を水酸基に変換させるという方
法によつて糖アルコールを有する単量体を必須構
成成分とする含水性コンタクトレンズを製造する
ものであるため、前記の先行技術にみられるよう
な共重合体反応時におけるエーテル結合の形成等
による架橋密度の増加を防止することができ、そ
の結果、高含水率でしかもコンタクトレンズ用材
質として望ましい特性を有する共重合体を容易に
うることができる。 本発明の方法において用いうるケタール化され
た糖アルコールを有する単量体としては、まずケ
タール化された糖アルコールとアクリル酸、メタ
クリル酸のような重合性カルボン酸またはアリル
アルコールのような重合性アルコールとのエステ
ル化合物またはエーテル化合物があげられる。こ
のような化合物の具体例をあげればたとえばつぎ
のようなものである。 2,3−O−イソプロピリデングリセロールメ
タクリレート(IPGMA) (構造式) 2−メチル−2−エチル−4−メタクリルオキシ
メチル−1,3−ジオキソラン(MEMA) (構造式) 2−メチル−2−イソブチル−4−メタクリルオ
キシメチル−1,3−ジオキソラン(MBMA) (構造式) 2−メチル−2−フエニル−4−メタクリルオキ
シメチル−1,3−ジオキソラン(MPMA) 2−メタクリルオキシメチル−スピロ〔4,5〕
−1,4−ジオキサデカン(2−MSDD) (構造式) 1,2:4,5−ジ−(O−イソプロピリデン)
キシリトール−3−メタクリレート(3−
MDIX) (構造式) これらの化合物は、たとえば一般式(I): (式中、nは1〜5の整数を表わす)で表わさ
れる糖アルコールをアセトン、メチルエチルケト
ン、シクロヘキサノン、アセトフエノン、メチル
イソブチルケトンなどのケトン化合物でケタール
化し、えられたケタール化された糖アルコール
を、メタクリル酸ハライドまたはアクリル酸ハラ
イドと反応させ、残りの水酸基に重合性基を導入
することによりえられる。この際、とくに前記の
一般式()中のnが1または3の糖アルコール
を用いれば反応を容易に進行させることができ
る。また、グリシジルメタクリレートを直接、前
記したアセトン、メチルエチルケトンなどのケト
ン化合物と反応させることによりIPGMA,
MEMA、2−MSDDなどのケタール化グリセロ
ールのメタクリレートを合成することも可能であ
り、この方法については本発明者らが特願昭56−
106117号明細書に詳説したとおりである。 さらに本発明の方法においては、つぎのケター
ル化されたグリセロールエーテルもケタール化さ
れた糖アルコールを有する単量体の1つとして有
効に用いることができる。 アリルイソプロピリデングリセロールエーテル
(ALIPG) (構造式) 4−アリルオキシ−2−メチル−2−エチル−
1,3−ジオキソラン(ALME) (構造式) 2−アリルオキシメチレン−スピロ〔4,5〕−
1,4−ジオキサデカン(ALCH) (構造式) これらのエーテル化合物はグリセリンなどの前
記一般式()で表わされる糖アルコールを種々
のケトンによつてケタール化したのち、アリルク
ロライドと反応させる公知の合成方法によつてう
ることができるほか、たとえばアリルグリシジル
エーテルと各種ケトン化合物とを酸触媒の存在下
で反応させることにより直接的に合成することも
可能である。 本発明の方法において用いられるケタール化さ
れた糖アルコールを有する単量体のほかの例とし
ては、たとえばつぎのm−ジオキサン誘導体型の
メタクリレートまたはアクリレートなどをあげる
ことができる。 2,2−ジメチル−5−メタクリロイルオキシ
−1,3−ジオキサン(DMDO) (構造式) 2−メチル−2−エチル−5−メタクリロイル−
m−ジオキサン(MEDO) (構造式) 2−メチル−2−イソブチル−5−メタクリロイ
ル−m−ジオキサン(MBDO) (構造式) 3−メタクリロイルオキシ−スピロ〔5,5〕−
1,3−ジオキサウンデカン(MSDO) (構造式) これらの化合物はすべて新規な化合物であり、
通常前記のグリシジルメタクリレートから種々の
ケタール化グリセロールメタクリレートを合成す
る過程において副生成物としてうることができ
る。 なお、前記した種々のケタール化された糖アル
コールを有する単量体においてエステル化合物に
ついては、すべてメタクリレート化合物を例示し
たが、これらに対応するアクリレート化合物も本
発明の方法において用いることができる。 これら各種のケタール化された糖アルコールを
有する単量体は単独で、または2種以上を混合し
て用いられるが、前記のALIPG,ALME,
ALCHなどのケタール化されたグリセロールのア
リルエーテルについては、脱ケタール化されたの
ちの含水能力が比較的低いため他の該糖アルコー
ルを有する単量体と併用することが望ましい。ま
た、前記のDMDO,MEDO,MBDO,MSDOな
どのm−ジオキサン誘導体型のメタクリレートま
たはアクリレートについては、それぞれグリシジ
ルメタクリレートからIPGMA,MEMA,
MBMA、2−MSDDを直接的に合成する際に副
生成物として生成するものであるため、その純度
を高めるためには蒸留を繰り返さねばならず、収
量も減少し、工業的に不利であるので、これらに
ついてはそれぞれ対応する主生成物である該糖ア
ルコールを有する単量体との混合物の状態で用い
ることが現実的である。 さらに、本発明の方法で用いるケタール化され
た糖アルコールを有する単量体の一部を、たとえ
ば1,2:5,6−ジ−O−イソプロピリデン−
3−O−メタクリロイル−D−グルコフラノシド
(別名:1,2:5,6−ジ−O−イソプロピリ
デン−3−O−メタクリロイル−D−グルコー
ス)、1,2:3,4−ジ−O−イソプロピリデ
ン−6−O−メタクリロイル−D−ガラクトピラ
ノシド(別名:1,2:3,4−ジ−O−イソプ
ロピリデン−6−O−メタクリロイル−D−ガラ
クトース)、1−O−メタクリロイル−2,3:
5,6−ジ−O−イソプロピリデン−D−マンノ
フラノシド(別名:1−O−メタクリロイル−
2,3:5,6−ジ−O−イソプロピリデン−D
−マンノース)のような特願昭56−3681号明細書
中に開示されている各種のケタール化糖のメタク
リレートまたはアクリレートで置き換えても同等
の効果を達成することができる。 以上本発明の方法で用いるケタール化された糖
アルコールを有する単量体について詳細に説明し
たが、該単量体は他の種々の単量体と共重合が可
能であり、これを以下に詳説する親水性単量体お
よび疎水性単量体の少なくとも1種と共重合させ
ることにより、本発明の含水性コンタクトレンズ
用の素材を調製することができる。 親水性単量体の望ましいものとしては、たとえ
ば2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒ
ドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプ
ロピルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピル
アクリレート、ポリエチレングリコールモノメタ
クリレート、ポリエチレングリコールモノアクリ
レート、メタクリルアミド、アクリルアミド、ジ
メチルメタクリルアミド、ジメチルアクリルアミ
ド、メタクリル酸、アクリル酸、N−ビニルピロ
リドンなどがあげられ、これらのうちから1種ま
たは2種以上を選択して使用する。 ケタール化された糖アルコールを有する単量体
をこれらの親水性単量体と共重合せしめることに
よつて、えられる共重合体より成形されたコンタ
クトレンズを酸水溶液中にて脱ケタール化してケ
タール基を水酸基に変換するに際し、酸溶液をレ
ンズ素材内に均一かつ有効に浸透せしめ、所望の
脱ケタール化反応を効率よく生起せしめることが
できる。また、たとえば2−ヒドロキシエチルメ
タクリレートや2−ヒドロキシプロピルメタクリ
レートなどその単独重合体の含水能力が比較的低
い親水性単量体のばあい、ケタール化された糖ア
ルコールを有する単量体をこれらの親水性単量体
と共重合することによりえられる最終含水性コン
タクトレンズの含水率をある程度制御することも
可能である。 本発明の方法において用いられる疎水性単量体
の望ましいものとしては、たとえばメチルメタク
リレート、メチルアクリレート、エチルメタクリ
レート、エチルアクリレート、ブチルメタクリレ
ート、ブチルアクリレート、アミルメタクリレー
ト、アミルアクリレート、シクロヘキシルメタク
リレート、シクロヘキシルアクリレート、オクチ
ルメタクリレート、オクチルアクリレート、デシ
ルメタクリレート、デシルアクリレート、ウンデ
シルメタクリレート、ウンデシルアクリレート、
ラウリルメタクリレート、ラウリルアクリレート
などのメタクリル酸またはアクリル酸のアルキル
エステル(ただし、アルキル基の炭素数1〜15
個)、メタクリル酸またはアクリル酸のビニルエ
ステル、メタクリル酸またはアクリル酸のアリル
エステル、イタコン酸プロピル、クロトン酸プロ
ピルなどのイタコン酸またはクロトン酸のアルキ
ルエステル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルな
どの脂肪族カルボン酸のビニルエステル、スチレ
ン、アクリロニトリルなどがあげられ、これらの
うちから1種または2種以上を選択して使用す
る。疎水性単量体の使用は、えられる含水性コン
タクトレンズ用材質の含水率を制御し、強度を高
め、製品の耐久性を向上させる目的に有効であ
る。 前記の疎水性単量体のうちメタクリル酸のアル
キルエステル、ビニルエステル、アリルエステル
などメタクリル酸の各種エステル類が上述の目的
に対してとくに有効である。 本発明の方法におけるケタール化された糖アル
コールを有する単量体の使用量は、該糖アルコー
ルを有する単量体と前記親水性単量体および(ま
たは)前記疎水性単量体の使用量の合計100部
(重量部、以下同様)中5〜97部、好ましくは20
〜85部、さらに好ましくは40〜80部の範囲とする
のが望ましい。該糖アルコールを有する単量体は
親水性単量体および疎水性単量体の少なくとも1
種と共重合されるが、親水性単量体を使用するば
あい、その使用量は、前記単量体の使用量の合計
100部中3〜95部、好ましくは15〜80部、さらに
好ましくは20〜60部の範囲であり、また疎水性単
量体を使用するばあい、その使用量は1〜40部、
好ましくは1〜20部、さらに好ましくは1〜12部
の範囲とするのが適当である。該糖アルコールを
有する単量体の使用量が97部より多いばあいは、
えられるコンタクトレンズの強度が弱くなり、ま
た5部より少ないばあいは、その使用効果の発現
に乏しくいずれのばあいも好ましくない。また、
親水性単量体の使用量が95部より多いばあいは、
該糖アルコールを有する単量体の使用効果の発現
に乏しくなり、疎水性単量体の使用量が40部より
多いばあいは、酸処理による脱ケタール化反応が
円滑に進行しにくくなる。 なお、前記した疎水性単量体のうちメタクリル
酸またはアクリル酸のビニルエステル、アリルエ
ステルについては、後記する架橋性単量体として
の機能を備えているため、その使用量は2部以下
とすることが望ましい。 上記3種の単量体は、これらの単量体のうち使
用する単量体の合計量が100部となるようにそれ
ぞれの単量体に対する上記範囲より適宜選択して
使用される。 さらに本発明の方法においては、えられるコン
タクトレンズの形状を安定させ耐溶媒性を向上さ
せるなどの観点から、必要に応じて重合可能な官
能基を2個以上有する架橋性単量体を使用しても
よい。かかる架橋性単量体としては、たとえばエ
チレングリコールジメタクリレート、エチレング
リコールジアクリレート、ジエチレングリコール
ジメタクリレート、ジエチレングリコールジアク
リレート、トリエチレングリコールジメタクリレ
ート、トリエチレングリコールジアクリレート、
ビニルメタクリレート、ビニルアクリレート、ア
リルメタクリレート、アリルアクリレート、ジビ
ニルベンゼン、ジアリルフタレート、トリメチロ
ールプロパントリメタクリレートなどがあげら
れ、これらのうちから1種または2種以上を選択
して使用する。その使用量は使用する前記単量体
の合計量100部に対して0.01〜2部の範囲が好適
である。 前記単量体混合物の重合に際しては通常の不飽
和炭化水素化合物の重合に使用されるラジカル重
合開始剤が使用できる。かかるラジカル重合開始
剤としては、たとえばベンゾイルパーオキサイ
ド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメ
チルバレロニトリルなどがあげられ、これらのう
ちから1種または2種以上を選択して使用する。
これら重合開始剤の使用量は、共重合させるべき
全単量体混合物100部に対して約0.01〜1部の範
囲が好ましい。 共重合に際し、水またはエチレングリコール、
プロピレングリコール、ブチレングリコール、ポ
リエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、グリセリンなどの水溶性で重合反応に対して
不活性な物質を湿潤剤として単量体混合物中に約
2〜45%の量で存在させておいてもよい。かかる
湿潤剤の使用は必須ではないが、共重合反応を塊
状重合法により湿潤剤の存在下で行なうときは、
湿潤剤がえられる共重合体中に含有せられるた
め、脱ケタール化のための共重合体の酸処理にき
わめて有効である。すなわち、湿潤剤を使用する
ことにより、親水性単量体の使用割合が小さいば
あいやまつたく使用しないばあいにおいても、え
られる共重合体から成形されたコンタクトレンズ
を酸処理する工程において、レンズ材質中に含浸
された湿潤剤を介して酸溶液を有効に浸透せしめ
ることができるため、脱ケタール化反応が効率よ
く行なわれうる。また、これらの湿潤剤を使用す
ることにより、えられる共重合体に粘りを与え、
切削加工等における機械加工性を向上させること
もできる。 上記湿潤剤は、たとえば酸処理後含水性コンタ
クトレンズをアルカリ溶液中で中和処理し、つい
で水または生理食塩水に浸漬し、さらに所望によ
り煮沸処理することにより容易にこれらの水また
は生理食塩水と置換することができる。湿潤剤の
使用量を45%よりも多くすると、酸処理後のレン
ズ材質が白濁して光学性が低下するなどの不都合
が生じやすいため好ましくない。 重合およびコンタクトレンズ形状への成形は通
常の重合技術、成形技術で行なうことができる。
たとえば、重合をコンタクトレンズの形状に対応
した型の中で行なつて直接コンタクトレンズ形状
に成形し、さらに必要に応じてこれを機械的に仕
上げ加工することができる。また重合を適当な型
または容器中で行なつてブロツク状、板状または
丸棒状の素材をえ、ついで切削、研磨などの通常
の機械的加工によつて所望の形状のコンタクトレ
ンズに成形することもできる。 通常、高含水性コンタクトレンズをかかる機械
的加工によつて成形するばあい、その強い吸水特
性のため加工環境、とくに湿度の制御に多大な注
意を払わなければならない。ところが、本発明の
方法によるときは、前記のとおり素材中の該糖ア
ルコールを有する単量体の水酸基がケタール化に
よつてマスクされているため、素材の吸水特性は
相対的に弱く、このため上記通常の高含水性コン
タクトレンズのばあいにおけるがごとき厳格な湿
度制御は不要である。また、該糖アルコールを有
する単量体を共重合成分として含む共重合体を酸
処理し、さらに中和処理したのち吸水させ、膨潤
させたばあいの線膨潤率は通常の含水性コンタク
トレンズ用素材を吸水させ、膨潤させたばあいの
線膨潤率に比較して著しく小さく、この事実は目
的とする規格、形状の含水性コンタクトレンズを
非膨潤状態の素材から製造するうえでその的確率
を高めるという観点からきわめて望ましいことで
ある。 かくして成形したコンタクトレンズを種々の有
機酸または無機酸で酸処理することにより、共重
合体中のケタール基を水酸基に変換する。たとえ
ばつぎの反応式に示されるように、イソプロピリ
デン基が加水分解によつて除去され共重合体の親
水化が行なわれる。 上記酸処理に使用される酸としては、たとえば
塩酸、硫酸、リン酸、酢酸、蟻酸、トリフルオロ
酢酸などがあげられる。使用する酸の濃度が高い
ばあいにはレンズ材質の劣化を招いたりクラツク
を生じたりする危険性があるため、酸処理は徐々
にまたは段階的に処理液の濃度を高めて行なうの
が好ましい。適当な酸濃度および浸漬時間は被処
理レンズの材質や使用する酸の種類によつて異な
り、一概にはいえないが、たとえば塩酸のばあい
は約3〜20%濃度において室温下約3〜6時間、
蟻酸または酢酸のばあいは約30〜90%の濃度にお
いて室温下約2時間〜20日間、トリフルオロ酢酸
のばあいは約80〜90%の濃度において室温下約1
〜2時間の処理が好適である。被処理レンズの材
質中に親水性単量体が共重合されておらずかつ湿
潤剤も含浸されていないばあい、急激な脱ケター
ル化反応の励起はコンタクトレンズにクラツクを
生じやすいため、とくに酸処理を徐々にまたは段
階的に処理液の酸濃度を高めて行なうのが好まし
い。このばあい、たとえば最初約5%程度の低濃
度の酸水溶液中に数時間〜数日間コンタクトレン
ズを浸漬し、ついで高濃度酸水溶液中に移しかえ
て酸処理が行なわれる。 上記酸処理による反応は標準処理方法および標
準処理時間に厳密に規制されることなく、一定の
許容範囲内で再現性よく行なうことができるた
め、工業的実施に際してはとくに有利である。 かくして酸処理されたコンタクトレンズは、炭
酸ナトリウムなどのアルカリ性水溶液に浸漬して
中和処理してもよく、あるいは水または生理食塩
水中で浸漬または煮沸処理がなされうる。 本発明のコンタクトレンズは高い含水率を有し
酸素透過性にすぐれ、しかも柔軟性および可撓性
に加えて眼組織に対するすぐれた親和性を有する
ため、長時間連続装用することが可能である。さ
らに本発明のコンタクトレンズは光学性にすぐ
れ、またコンタクトレンズのすぐれた特性を損な
うことなく水中での煮沸殺菌処理が可能である。 つぎに実施例をあげて本発明のコンタクトレン
ズおよびその製造法を詳細に説明する。また代表
的なケタール化された糖アルコールを有する単量
体であるIPGMAの製造法の一例を参考例にて説
明する。 参考例 (グリシジルメタクリレートからのIPGMAの合
成) グリシジルメタクリレート15g(0.11モル)、
アセトン50ml(0.68モル)およびヒドロキノンモ
ノメチルエーテル100ppmをフラスコに入れ撹拌
下、さらにケイタングステン酸26水塩0.1gを加
えて空温で28時間反応せしめた。反応終了後無水
炭酸ナトリウム10gを加えてケイタングステン酸
を中和し、ついで1時間撹拌後、該反応液を吸引
過して沈殿物を除去したのち減圧下にアセトン
を留去し、さらに200mlのn−ヘキサンを加えて
反応中に生成した重合物を除去した。えられたn
−ヘキサン溶液に無水硫酸ナトリウム25gを加
え、さらに活性炭5gを加えて撹拌後一夜放置し
た。該反応液を吸引過したのち減圧濃縮し、減
圧蒸留精製を行ない、沸点60℃/0.2mmHgの無
色透明な液体12.5gをえた(収率59.2%)。えら
れた液体を同定したところ、屈折率n20 =1.442
であり、赤外線吸収スペクトルよりIPGMAであ
ることが確認された。 本参考例において反応時、反応開始20分、20時
間後および反応終了時(28時間後)の反応液をガ
スクロマトグラフイーによつて調べた結果、反応
開始20分後にはグリシジルメタクリレートはほと
んど消費され、IPGMAと副生成物がほぼ同量生
成し、20時間後には副生成物は減少し、IPGMA
が増加しており、28時間後には副生成物は完全に
消失し、IPGMAのみとなること、すなわち反応
途中で一時的に副生成物が生じるが、最終的には
生成物はIPGMAのみとなることが判明した。ま
た、上記副生成物を核磁気共鳴スペクトル
(NMR)等によつて分析したところ、該副生成物
がDMDOであることが確認された。 なお、本参考例で使用したアセトンに代えて
種々のケトン、たとえばメチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどを
それぞれ使用することにより、本参考例と同様の
方法でMEMA,MBMA、2−MSDDなどの種々
のケタール化された糖アルコールを有する単量体
を調製することができ、またその反応過程におい
て副生成物としてそれぞれMEDO,MBDO,
MSDOなどのジオキサン誘導体型の該糖アルコー
ルを有する単量体を同時にうることができ、所望
であれば蒸留を繰り返すことによりこれら副生成
物の純度を高めることもできる。 実施例 1 IPGMA72.52g、N−ビニルピロリドン(以下
N−VPと略記)13.74g、メチルメタクリレート
(以下MMAと略記)13.74gおよび重合開始剤と
してアゾビスジメチルバレロニトリル(以下
ADMVNと略記)0.06gを混合し、溶解させて試
験管に入れ、恒温水槽中において40℃で24時間重
合させ、さらに熱風循環乾燥器中にて50℃で8時
間、60℃で6時間、80℃で6時間、100℃で3時
間、最後に110℃で3時間加熱重合させて無色透
明な棒状の重合体素材をえた。このものを常法に
より切削し、研磨加工してコンタクトレンズの形
状に成形したのち、2N塩酸水溶液中に24時間浸
漬して酸処理し、ついでえられた含水性コンタク
トレンズを蒸留水中に15分間浸漬したのち、0.5
%炭酸ナトリウム水溶液中に30分間浸漬して中和
処理を行ない、さらに蒸留水中に15分間浸漬し、
しかるのちに0.9%生理食塩水中で1時間煮沸処
理して目的とする含水性コンタクトレンズをえ
た。このコンタクトレンズは柔軟で可撓性を有
し、含水率60.2%、酸素透過係数2.46×10-10c.c.・
cm/cm2・sec・mmHg、屈折率(n20 )1.391で、
可視光線透過率が90%を超えるものであつた。 なお、含水率の測定は20℃、0.9%生理食塩水
中での飽和含水率について行ない、また酸素透過
係数の測定は理化精機工業(株)製の製科研式フイル
ム酸素透過率計を使用し、35℃、0.9%塩化ナト
リウム水溶液中にて白金電極法により行なつた。
可視光線透過率の測定は(株)島津製作所製UV・210
を使用し、波長780〜380nmの領域にて石英板に
挾んで行なつた。屈折率はエルマ光学(株)製のアツ
ベ屈折計を用いてデイスク形状の試験片について
測定した。 比較例 1 まず、アメリカ特許第4267295号明細書の実施
例1の記載に準拠して、つぎのとおりグリセロー
ルメタクリレートを合成した。 市販グリシジルメタクリレート(三菱レイヨン
(株)製、商品名アクリエステルG)1Kg、蒸留水
1500mlおよび濃硫酸2.5mlを6日間撹拌した。こ
の間、反応フラスコを24〜29℃の水浴中に保つ
た。 えられた反応混合物を10%水酸化ナトリウム水
溶液で中和し、ついでエーテル各1で5回抽出
し、抽出後水層に塩化ナトリウムを飽和させ、飽
和塩水上に分離した油層を取り出し、塩化メチレ
ンに溶解させた。えられた該溶液中に無水硫酸ナ
トリウムを加えて16時間冷暗所に放置したのち、
口過して硫酸ナトリウムを除去し、さらに冷水浴
中でエバポレータにより塩化メチレンを減圧除去
し、無色透明液体のグリセロールメタクリレート
をえた。 つぎに、実施例1においてえた含水性コンタク
トレンズの構成部分としてのグリセロールメタク
リレート、N−VP,MMAの3成分の理論上のモ
ル比に一致するように、上記のグリセロールメタ
クリレートおよびN−VP,MMAの配合量をそれ
ぞれ67.86g、16.07g、16.07gとし、これに
ADMVN0.06gを使用して実施例1と同様の重合
条件により、無色透明な棒状の重合体素材をえ
た。このものを常法により切削し、研磨加工して
コンタクトレンズの形状に成形し、ついで0.9%
生理食塩水に浸漬し、水和膨潤させた。えられた
コンタクトレンズは含水率49.5%、酸素透過係数
1.47×10-10c.c.・cm/cm2・sec・mmHg、屈折率
(n20 )1.412であつた。ただし、可視光線透過率
は90%を超えた。 比較例 2 まず、アメリカ特許第4056496号明細書の実施
例1の記載に準拠して、つぎのとおりグリセロー
ルメタクリレートを合成した。 イソプロピリデングリセロールメタクリレート
1Kg、蒸留水3、濃硫酸6gおよびヒドロキノ
ンモノメチルエーテル0.4gを16時間25〜30℃の
水浴中で撹拌したのち、水酸化バリウムで硫酸を
中和し、ついで生じた硫酸バリウムの沈殿を別
し、口液に塩化ナトリウムを加えて飽和させ、飽
和塩水上に分離した油層をエーテルで抽出し、え
られた抽出液に無水硫酸ナトリウムを加えて一夜
冷暗所で放置し、さらに口過したのち冷水浴中で
エバポレーターにより溶媒を減圧蒸留し、無色透
明液体のグリセロールメタクリレートをえた。 ついで、えられたグリセロールメタクリレート
を使用した以外は比較例1とまつたく同様にして
含水性コンタクトレンズを作成した。このコンタ
クトレンズは含水率54.3%、酸素透過係数1.72×
10-10c.c.・cm/cm2・sec・mmHg、屈折率(n20

1.404であり、可視光線透過率が90%を超えるも
のであつた。 実施例1、比較例1,2より本発明の含水性コ
ンタクトレンズの含水率がより高い値を示すこと
がわかる。 実施例 2 IPGMA75g、2−ヒドロキシエチルメタクリ
レート(以下2−HEMAと略記)20g、ラウリ
ルメタクリレート(以下LMAと略記)5gおよ
びADMVN0.07gを混合し、溶解させて試験管に
入れ、恒温水槽中において35℃で48時間重合さ
せ、さらに熱風循環乾燥器中にて50℃で8時間、
60℃で6時間、80℃で6時間、100℃で2時間、
最後に110℃で2時間加熱重合させて、棒状の重
合体素材をえた。このものを常法により切削し、
研磨加工してコンタクトレンズの形状に成形した
のち、50%ギ酸水溶液中に30分間、6N塩酸水溶
液中に2時間(または、3.6N塩酸水溶液中で6
時間)浸漬して酸処理を行ない、ついで0.024%
炭酸ナトリウム水溶液中に浸漬して中和処理し、
目的物の含水性コンタクトレンズをえた。 このコンタクトレンズは含水率63.1%、酸素透
過数2.27×10-10c.c.・cm/cm2・sec・mmHg、屈折
率(n20 )1.390で、可視光線透過率が90%を超
えるものであつた。 実施例 3〜5 共重合における各成分を第1表に示す量用いた
ほかは実施例2と同様にして実験を行ない含水性
コンタクトレンズをえた。結果を第1表に示す。 なお実施例3のIPGMAの共重合体の酸処理前
と酸処理後の赤外吸収スペクトルを日本分光工業
(株)製A−202を使用して、波数4000〜400cm-1の領
域において測定したチヤートを第1図においてそ
れぞれAおよびBで示す。第1図において3400cm
-1付近におけるOH基の吸収から、酸処理後の
IPGMAの共重合体に水酸基の明らかな増加がみ
られると同時に280cm-1付近におけるジオキソラ
ン環の消失が認められる。
【表】 実施例 6 MEMA67g、2−HEMA25gLMA6g、
MMH2g、エチレングリコールジメタクリレー
ト(以下EDMAと略記)0.3gおよび重合開始剤
としてアゾビスイソブチロニトリル(以下AIBN
と略記)0.07gを混合し溶解させて試験管に入
れ、恒温水槽中において40℃で24時間重合させ、
さらに熱風循環乾燥器中にて50℃で8時間、60℃
で6時間、80℃で6時間、100℃で3時間、最後
に110℃で3時間段階的に加熱重合させて棒状の
重合体素材をえた。 このものを常法により切削し、研磨加工してコ
ンタクトレンズの形状に成形したのち、実施例2
と同様の条件で酸処理と中和処理を行ない目的と
する含水性コンタクトレンズをえた。このコンタ
クトレンズは含水率51.3%、酸素透過係数1.64×
10-10c.c.・cm2・sec・mmHg、屈折率(n20 )1.4
07
で、可視光線透過率が90%より大であつた。 実施例 7〜9 共重合における各成分を第2表に示す量用いた
ほかは実施例6と同様にして実験を行ない含水性
コンタクトレンズをえた。結果を第2表に示す。
【表】 実施例 10 MPMA50g、2−HEMA44g、LMA6g、
EDMA0.3gおよび重合開始剤としてADMVN0.07
gを混合し、溶解させて試験管に入れ、恒温水槽
中において35℃で48時間重合させ、さらに熱風循
環乾燥器にて45℃で16時間、70℃で4時間、90℃
で4時間段階的に加熱重合させ、棒状の重合体素
材をえた。このものを常法により切削し、研磨加
工によりコンタクトレンズの形状に成形したの
ち、実施例2と同様の条件で酸処理と中和処理を
行ない目的とする含水性コンタクトレンズをえ
た。このコンタクトレンズは含水率35.8%、酸素
透過係数1.22×10-10c.c.・cm/cm2・sec・mmHg、
屈折率(n20 )1.431で、可視光線透過率が90%
より大であつた。 実施例 11〜13 共重合における各成分を第3表に示す量用いた
ほかは実施例10と同様にして実験を行ない含水性
コンタクトレンズをえた。結果を第3表に示す。
【表】 実施例 14 3−MDIX70g、2−HEMA25g、LMA4.5
g、AMA0.5gおよび重合開始剤として
ADMVN0.07gを混合し、溶解させ試験管に入れ
恒温水槽中において40℃で24時間重合させ、さら
に熱風循環乾燥器中にて50℃で8時間、60℃で6
時間、80℃で6時間、100℃で3時間、110℃で3
時間段階的に加熱重合を行ない、棒状の重合体素
材をえた。このものを常法により切削し、研磨加
工してコンタクトレンズの形状に成形したのち、
実施例2と同様の条件で酸処理と中和処理を行な
い目的とする含水性コンタクトレンズをえた。こ
のコンタクトレンズは含水率72.0%、酸素透過係
数2.76×10-10c.c.・cm/cm2・sec・mmHg屈折率
(n20 )1.374で可視光線透過率が90%より大であ
つた。 実施例 15〜17 共実合における各成分を第4表に示す量用いた
ほかは実施例14と同様にして実験を行ないコンタ
クトレンズをえた。結果を第4表に示す。
【表】 実施例 18 IPGMA70g、LMA6g、MMA2gおよび
AMA0.2gからなる単量体混合物に、湿潤剤とし
てポリプロピレングリコール(平均分子量
3.000)5g、重合開始剤としてADMVN0.03gを
それぞれ加えて混合し、溶解させたのち、コンタ
クトレンズの形状に対応した形状の雄型と雌型を
有する成型器中に注入し、循環乾燥器中にて35℃
で48時間、50℃で4時間、60℃で8時間段階的に
加熱重合成形を行なつたのち脱型し、えられたコ
ンタクトレンズ形状の成形物を50%ギ酸水溶液中
に30分間、6N塩酸水溶液中に2時間浸漬し、つ
いで0.024%炭酸ナトリウム水溶液中に浸漬して
コンタクトレンズ内の酸を中和し、さらに0.9%
生理食塩水中に浸漬して3時間の煮沸を2度繰り
返して目的とする含水性コンタクトレンズをえ
た。このコンタクトレンズは含水率89.6%、酸素
透過係数4.50×10-10c.c.・cm/cm2・sec・mmHg、
屈折率(n20 )1.350、可視光線透過率が90%を
超えるものであつた。 実施例 19 IPGMA70g、ALIPG6g、2−HEMA15g、
LMA6g、MMA2g、AMA0.2gおよび
ADMVN0.07gを使用し、実施例14と同様にして
目的物の含水性コンタクトレンズをえた。 このコンタクトレンズは含水率60.2%、酸素透
過係数2.46×10-10c.c.・cm/cm2・sec・mmHg、屈
折率(n20 )1.391で、可視光線透過率が90%を
超えるものであつた。 実施例 20 IPGMA33.5g、MEMA33.5g、2−HEMA25
g、LMA6g、MMA2g、EDMA0.3gおよび
ADMVN0.2gを使用して実施例14と同様の重合
条件で重合させ、透明な棒状の重合体素材をえ
た。このものを常法により切削し、研磨加工して
コンタクトレンズの形状に成形したのち、4N塩
酸水溶液中に4時間浸漬して酸処理し、ついで
0.024%炭酸ナトリウム水溶液中に浸漬して中和
処理を行ない目的物の含水性コンタクトレンズを
えた。 このコンタクトレンズは含水率50.0%、酸素透
過係数1.63×10-10c.c.・cm/cm2・sec・mmHg、屈
折率(n20 )1.408、可視光線透過率が90%を超
えるものであつた。 実施例 21 MEMA25g、3−MDIX25g、2−HEMA44
g、LMA6g、EDMA0.3gおよびADMVN0.2g
を使用し、酸処理条件を2N塩酸水溶液中で3時
間としたほかは実施例20と同様にして目的物の含
水性コンタクトレンズをえた。 このコンタクトレンズは含水率52.5%、酸素透
過係数1.69×10-10c.c.・cm/cm2・sec・mmHg、屈
折率(n20 )1.403、可視光線透過率が90%を超
えるものであつた。 実施例 22 DMDOとIPGMAを重量比で82:18で含む混合
液(以下VKと略記)100g、AMA0.5g、
EDMA0.2gおよびADMVN0.1gを使用し、実施
例14と同様の重合条件で重合させ、透明な棒状の
重合体素材をえた。このものを常法により切削
し、研磨加工してコンタクトレンズの形状に成形
したのち、50%ギ酸水溶液中に20分間、6N塩酸
水溶液中に1時間浸漬して酸処理を行ない、つい
で0.024%炭酸ナトリウム水溶液中に浸漬して中
和処理し、目的物の含水性コンタクトレンズをえ
た。 このコンタクトレンズは含水率75.7%、酸素透
過係数2.75×10-10c.c.・cm/cm2・sec・mmHg、屈
折率(n20 )1.370で、可視光線透過率が90%を
超えるものであつた。 実施例 23,24 共重合における各成分を第5表に示す量用いた
ほかは実施例22と同様にして実験を行ない、目的
物の含水性コンタクトレンズをえた。結果を第5
表に示す。
【表】
【表】 実施例 25 IPGMA85g、MMA15g、EDMA0.5gおよび
ADMVN0.2gを使用して実施例14と同様の重合
条件で重合させ、棒状の重合体素材をえた。この
ものを常法により切削し、研磨加工してコンタク
トレンズの形状に成形したのち、40%ギ酸水溶液
中に20分間、3N塩酸水溶液中に40分間浸漬して
酸処理を行ない、ついで0.024%炭酸ナトリウム
水溶液中に浸漬して中和処理を行ない、さらに
0.9%生理食塩水中にて1時間煮沸処理し、目的
物の含水性コンタクトレンズをえた。 このコンタクトレンズは含水率55.8%、酸素透
過係数2.00×10-10c.c.・cm/cm2・sec・mmHg、屈
折率(n20 )1.399で、可視光線透過率が90%を
超えるものであつた。 実施例 26 IPGMA80g、2−HEMA5g、MMA15g、
EDMA0.5gおよびADMVN0.2gを使用し、実施
例25と同様にして目的物の含水性コンタクトレン
ズをえた。 このコンタクトレンズは含水率53.4%、酸素透
過係数1.70×10-10c.c.・cm/cm2・sec・mmHg、屈
折率(n20 )1.401で、可視光線透過率が90%を
超えるものであつた。 実施例 27 IPGMA15g、ALIPG15g、1,2:5,6−
ジ−O−イソプロピリデン−3−O−メタクリロ
イル−D−グルコフラノシド(以下MDGと略
記)15g、2−HEMA40g、MMA15g、
AMA0.2gおよびADMVN0.2gを使用して実施例
14と同様の重合条件で重合させ、棒状の重合体素
材をえた。このものを常法により切削し、研磨加
工してコンタクトレンズの形状に成形したのち、
2N塩酸水溶液中に3時間浸漬して酸処理し、つ
いで0.024%炭酸ナトリウム水溶液中に浸漬して
中和処理を行ない目的物の含水性コンタクトレン
ズをえた。 このコンタクトレンズは含水率64.1%、酸素透
過係数2.35×10-10c.c.・cm/cm2・sec・mmHg、屈
折率(n20 )1.385で、可視光線透過率が90%を
超えるものであつた。 実施例 28〜31 共重合における各成分を第6表に示す量用いた
ほかは実施例27と同様にして実験を行ない、目的
物の含水性コンタクトレンズをえた。結果を第6
表に示す。
【表】 実施例16でえられたコンタクトレンズを3羽の
白色家兎の右眼に21日間連続装用させたところ、
角膜表面において何らの異常も認められず、また
グリコーゲン量の減少もまつたく観察されず、さ
らに組織学的所見においても血管新生や実質的な
浮腫および炎症性細胞浸潤もなく、対照眼である
左眼との間に形態的に有意な変化がまつたく認め
られず、きわめて良好な装用性を示した。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明におけるIPGMAの共重合体の
親水性化処理前と親水性化処理後の赤外線吸収ス
ペクトルチヤートである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ケタール化された糖アルコールを有する単量
    体、親水性単量体および(または)疎水性単量体
    を主成分とする共重合体を酸処理してえられるも
    のを材質とする含水性コンタクトレンズ。 2 (A) ケタール化された糖アルコールを有する
    単量体、親水性単量体および(または)疎水性
    単量体を主成分とする共重合体を材質とするコ
    ンタクトレンズを成形し、ついで該コンタクト
    レンズを酸処理し、 (B) しかるのち、えられる含水性コンタクトレン
    ズ内に含浸している前記酸を水または生理食塩
    水で置換することを特徴とする含水性コンタク
    トレンズの製造法。 3 ケタール化された糖アルコールを有する単量
    体がケタール化された糖アルコールと重合性カル
    ボン酸とのエステル化合物である特許請求の範囲
    第2項記載の製造法。 4 ケタール化された糖アルコールを有する単量
    体がケタール化された糖アルコールと重合性アル
    コールとのエーテル化合物である特許請求の範囲
    第2項記載の製造法。 5 ケタール化された糖アルコールが一般式
    (): (式中、nは1〜5の整数を表わす)で表わさ
    れる糖アルコールの誘導体である特許請求の範囲
    第3項または第4項記載の製造法。 6 用いる親水性単量体が2−ヒドロキシエチル
    メタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレ
    ート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、
    2−ヒドロキシプロピルアクリレート、ポリエチ
    レングリコールモノメタクリレート、ポリエチレ
    ングリコールモノアクリレート、メタクリルアミ
    ド、アクリルアミド、ジメチルメタクリルアミ
    ド、ジメチルアクリルアミド、メタクリル酸、ア
    クリル酸およびN−ビニルピロリドンよりなる群
    から選ばれた1種または2種以上である特許請求
    の範囲第2項記載の製造法。 7 用いる疎水性単量体がメタクリル酸またはア
    クリル酸のアルキルエステル(ただし、アルキル
    基の炭素数は1〜15個)、メタクリル酸またはア
    クリル酸のビニルエステル、メタクリル酸または
    アクリル酸のアリルエステル、イタコン酸または
    クロトン酸のアルキルエステル、脂肪族カルボン
    酸のビニルエステル、スチレンおよびアクリロニ
    トリルよりなる群から選ばれた1種または2種以
    上である特許請求の範囲第2項記載の製造法。
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