JPS6233290B2 - - Google Patents

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JPS6233290B2
JPS6233290B2 JP56064843A JP6484381A JPS6233290B2 JP S6233290 B2 JPS6233290 B2 JP S6233290B2 JP 56064843 A JP56064843 A JP 56064843A JP 6484381 A JP6484381 A JP 6484381A JP S6233290 B2 JPS6233290 B2 JP S6233290B2
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JP
Japan
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young
less
rolling
steel
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JP56064843A
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JPS57181361A (en
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Masaaki Shibata
Yoshikuni Furuno
Hiroshi Hayakawa
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は剛性の優れた大寸法成形用冷延鋼板の
製造法に係わり、詳しくは、自動車や家庭電化製
品等に用いられるプレス加工用の主として外板用
途を対象とし、例えばドアやフードなどのプレス
成形パネルを手などで押した時に強く抵抗感を持
たせベコベコする感じを受けさせない、いわゆる
剛性に優れた(高ヤング率)大寸法成形用冷延鋼
板の製造法に関するものである。 (従来の技術) 近年、資源エネルギー問題に端を発し、特に自
動車業界では高強度冷延鋼板の適用が急速に進め
られている。高強度薄鋼板を適用する最大の目的
は、衝突時の吸収エネルギーを増して乗員の安全
を確保すること及び使用する鋼板の板厚を減少し
車体重量を軽減することによつて燃料消費量を低
減することにあり、今日までに高強度冷延鋼板の
採用は主として内板部品を中心に進められてき
た。ところが自動車のドア、フードあるいはルー
フ等のいわゆる大寸法成形部品に関しては、たと
えプレス成形は可能であつても、板厚の減少によ
る張り剛性の低下が問題となり、高強度冷延鋼板
の採用が非常に困難な状況にある。この板厚減少
による車体重量の軽減は、高強度冷延鋼板に限ら
ず、軟質な冷延鋼板においても重要な課題であ
る。 (発明が解決しようとする問題点) 一般に成形されたパネルの張り剛性は、鋼板の
ヤング率と板厚のm乗(mはパネル形状によつて
決まる定数で1〜3という値)の積で決定され、
板厚の減少による張り剛性の低下を補うには材質
的には鋼板のヤング率を高める必要がある。しか
し、従来においては鋼板のヤング率はほぼ21000
Kg/cm2で一定とみなされており、ヤング率を高め
る方策は殆んど提案されていない。 本発明者等が検討したところ、通常の冷延鋼板
のヤング率は圧延方向に45度傾いた方向(以下45
度方向という)において最大値を示し、圧延方向
や圧延方向に直角方向が小さいという面内異方性
を示すこと、ならびに成形品の曲率に沿つた方向
のヤング率が高いほど張り剛性が高いという傾向
を確認した。ところが、成形品の曲率に沿つた方
向を鋼板の45度方向と一致させるように、鋼板か
ら板取りすると歩留りが低くなり問題である。 このため通常のプレス成形では、鋼板からパネ
ル素材を板取りするときはパネルの寸法の大きい
箇所が鋼板の圧延方向または圧延方向に直角方向
と一致する如く板取りされる。そしてパネル成形
においては一般に、該パネル素材の寸法が大きい
箇所が曲率をもつように成形される。それ故、パ
ネルは鋼板の圧延方向もしくは圧延方向に直角方
向に沿つてある曲率をもつてわん曲されることに
なる。従つて、成形パネルの張り剛性を向上させ
るには、鋼板の圧延方向もしくは圧延方向に直角
方向のヤング率を高めることが必要である。 (問題点を解決するための手段) そこで、本発明者等は上記の実情に鑑み、ヤン
グ率の面内異方性を改善すべく種々検討した結
果、鋼中Cの含有量を規制し、Pを適量含有させ
ることによつて、鋼板の平均ヤング率を向上させ
るとともに、特に圧延方向に直角方向のヤング率
を一段と向上させ得ることを見出した。 本発明は、前記の知見に基づいてなされたもの
で、その要旨はCを0.02%以下、Pを0.03%〜
0.12%、酸可溶Alを0.001〜0.100%、Si:0.15%
以下、P(%)×Si(%):0.06以下、Mn:1.2%
以下を基本成分とし、TiをTi/Cとして4〜
20、ZrをZr/Cとして6〜20、NbをNb/Cとし
て4〜20、TaをTa/Cとして6〜20、VをV/
Cとして4〜20のうち1種または2種以上を含有
する鋼を、仕上温度をAr3点以上、捲取温度を
750℃以下で熱間圧延の後、圧下率60%以上95%
以下で冷間圧延を施し、次に700℃以上で再結晶
焼鈍することを特徴とする剛性の優れた大寸法成
形用冷延鋼板の製造法である。 (作用) 以下、本発明についてさらに詳細に説明する。 まず、本発明の目的である、剛性の向上、即ち
ヤング率の向上、特に圧延方向に直角方向のヤン
グ率を向上させるために、鋼成分は次の如くす
る。 Cは鋼板の圧延面内の平均ヤング率を高めるた
めには、0.02%以下の規制を必要とする。ヤング
率は弾性域における金属結晶中での歪に対する抵
抗を示すものであり、結晶間の結合力即ち原子間
隔に大きく左右される。従つて、C含有量を低下
させることによつてヤング率が向上するのは、焼
鈍した鋼板において粒界に沿つてセメンタイト
(Fe3C)が存在しないかまたは極微細に少量存在
する程度であることから結晶間の結合力が高めら
れるためと考えられる。好ましくは0.01%以下に
制御することがよい。 Pはこれまで強度を高める成分として知られて
いるが、鋼板の圧延方向に直角方向のヤング率を
向上させることを本発明者等は新たに知見した。
その向上効果は0.03%以下では得られない。しか
しあまり多量のPを含有すると溶接性が損われる
ことや、2次加工で、脆性破壊による割れが発生
するため上限のPを0.12%とする。脆化防止には
Moの添加が有効である。Pがヤング率の向上に
効果がある理由はまだ不明であるが、Pを添加す
ることによつて圧延方向に直角方向のヤング率を
高めるのに好ましい集合組織(結晶方位)が形成
されるためと考えられる。 Alは脱酸のために不可欠な元素であり、酸可
溶Alとして0.001%以上が必要である。これは本
発明による鋼板の用途が特に自動車等の大寸法成
形用でかなり苛酷な成形が要求されることから非
金属介在物による加工性の劣化を防止するためで
ある。しかし、多量のAl添加は逆にAl2O3が鋼板
の表面に露出したスリバーという表面欠陥が発生
するため、上限を0.100%とする。 Siは強化元素として有効であるが、その含有量
が多くなると塗装後の耐食性を劣化させるので、
0.15%以下とする。また大寸法成形用として成形
性を得るためにも0.15%以下とすることが好まし
い。 また、SiとPの供存量が多くなると熱間圧延お
よび冷間圧延にて耳割が発生し、ひどいときは板
破断するので、これを防止しつつ、かつ前記Pに
よりヤング率を高めるために、Si(%)×P
(%)で0.06以下とする。 MnはSによる熱間脆化を防止するためや、強
度を高めるために、有効であるが、その含有量が
過多になると製鋼作業が難しくなることおよび降
伏点を上昇させ形状性を損うから1.2%以下とす
る。また前記Siの場合と同様に高強度を要求され
るさいには、その含有量を1.2%以下の範囲内で
多くし、軟質さを要求されるさいは少なくする。 以上が本発明の基本成分であるが、さらに鋼板
のヤング率を高めるために、Ti、Zr、Nb、Ta、
Vの炭化物形成元素を添加する。上記各元素の添
加範囲としては、Ti:Ti/Cとして4〜20、
Zr:Zr/Cとして6〜20、Nb:Nb/Cとして4
〜20、Ta:Ta/Cとして6〜20、V:V/Cと
して4〜20で1種または2種以上を添加する。 TiをTi/Cとして4〜20、ZrをZr/Cとして
6〜20、NbをNb/Cとして4〜20、TaをTa/
Cとして6〜20、VをV/Cとして4〜20とそれ
ぞれ規定するのは、前記各成分とも各下限値未満
では炭化物の制御が困難でヤング率の向上効果が
ないから各下限値を前記の如く定めた。一方、
Ti/C、Zr/C、Nb/C、Ta/C、V/Cをそ
れぞれ増やしても前記効果は飽和するので、各成
分とも前記の如く上限値が定められる。 次に、製造条件について述べる。 前記のような成分組成の鋼は、転炉、電気炉等
で溶製した後に真空脱ガス処理や真空精錬処理を
施して得られ、連続鋳造法あるいは造塊−分塊法
によつてスラブとされる。スブラとされた後の熱
間圧延までの熱履歴はいかなる条件であつてもか
まわない。即ち、スラブは加熱炉へ装入せずに直
接熱間圧延してもよいが、加熱炉に装入される場
合には、通常1000〜1300℃間で均熱される。 熱延の仕上温度はAr3点より低いと鋼板のヤン
グ率が低下するためAr3点以上にすることが必要
である。捲取温度は750℃より高くなるとセメン
タイトが塊状化し、ヤング率を低下させると共に
脱スケールの酸洗性が著しく低下する。さらにコ
イル長手方向の材質が不均一となるため750℃以
下で捲取る。捲取温度の下限は、仕上圧延後、冷
却に要する水量の経済的観点から150℃とする。 酸洗後の冷間圧延は、炭化物を極微細に破砕す
るためや、圧延方向に直角方向のヤング率を高め
るのに好ましい集合組織の素地作りを冷延段階で
施こすために冷延率を60%以上とする。しかし冷
延率が95%以上になるとヤング率が逆に低下する
とともに、冷延に要する消費エネルギーが多大と
なり非生産的であるために冷延率の上限を95%と
する。 冷延されたコイルは次に700℃以上、Ac3点以
下で再結晶焼鈍される。700℃未満では圧延方向
に直角方向のヤング率を高めるのに十分な集合組
織が形成されないため本発明の目的が達成されな
い。焼鈍方法は連続焼鈍法と箱焼鈍法のどちらで
もかまわないが、製造コストやコイル内材質の均
一性および2次加工脆化防止の点から連続焼鈍が
好ましい。特に本発明による方法では、通常行わ
れている連続焼鈍後の過時効処理は必要ない。焼
鈍温度は、ヤング率を高めるのに好ましい再結晶
集合組織を鮮鋭化するために高い方が好ましい
が、Ac3点以上になると集合組織がランダム化し
て目的が達成されない。通常の連続焼鈍の温度は
連続焼鈍法では750〜850℃間、箱焼鈍法では700
〜750℃間が望ましい。焼鈍後の組織はできるだ
け焼入組織(マルテンサイト等)が存在しないよ
うに冷却速度を制御する。これはヤング率を低下
させないためである。 焼鈍後、必要により調質圧延され製品として供
される。 また本発明による鋼板は自動車用等の大寸法成
形用として要求される深絞り性および張出し性を
も十分に具備するもので、外板用途として重要な
塗装焼付硬化性も有している。 (実施例) 次に実施例を示す。 第1表に示すような化学成分の鋼を同じく第1
表に示す条件で熱延し(スラブ加熱温度は1100
℃)、冷延後、再結晶焼鈍を連続焼鈍と箱焼鈍で
行つた。次いで、調質圧延を施した後にヤング率
を測定した。ヤング率は両端が自由な試料を磁気
振動させて共振周波数を測定して求めた。 なお冷延後の板厚はいずれも0.8mmである。 測定結果も同じく第1表に示しているが、本発
明鋼板1,2,3,4,5,9,10,11の圧
延方向に直角方向のヤング率は、23800〜24100
Kg/mm2であり、比較鋼6,7,8の21400〜22100
Kg/mm2より大幅に改善された。比較鋼6,7,8
においては圧延方向と45度の方向のヤング率が他
方向にくらべて高かつたが、本発明鋼は圧延方向
に直角方向のヤング率が他方向にくらべて高かつ
た。第1図は本発明鋼と従来から主として自動
車の内板に適用されてきた箱焼鈍法による比較鋼
についてヤング率の面内異方性を示すものであ
る。この図から明らかな如く本発明では圧延方向
のヤング率も若干向上するが、特に圧延方向に直
角方向のヤング率の向上が著しい。 【表】 (発明の効果) 以上のように本発明によれば、特に圧延方向に
直角方向のヤング率が著しく向上した冷延鋼板が
得られ、例えばプレス加工でプランキングする時
には板取りが容易になると同時に歩留が大幅に向
上し、さらに剛性が強いので、板厚を減少させて
も成形パネルのベコ付き現象が回避され、車体重
量の軽量化に対する工業的価値は多大である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明鋼板(●)と比較鋼板
(〇)のヤング率の面内異方性を示すものであ
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 C:0.02%以下、 P:0.03〜0.12%、 酸可溶Al:0.001〜0.100%、 Si:0.15%以下、 P(%)×Si(%):0.06以下、 Mn:1.2%以下 を基本成分とし、 Ti:Ti/Cとして4〜20、 Zr:Zr/Cとして6〜20、 Nb:Nb/Cとして4〜20、 Ta:Ta/Cとして6〜20、 V:V/Cとして4〜20 のうち1種また2種以上を含有し、残部が鉄及び
    不可避的不純部からなる鋼を、仕上温度をAr3
    以上、捲取温度を750℃以下150℃以上で熱間圧延
    の後、圧下率60%以上95%以下で冷間圧延を施
    し、次に700℃以上Ac3点以下で再結晶焼鈍する ことを特徴とする剛性の優れた大寸法成形用冷延
    鋼板の製造法。
JP6484381A 1981-04-28 1981-04-28 Large-sized cold rolled steel plate for forming with superior tensile rigidity and its manufacture Granted JPS57181361A (en)

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