JPS6231457Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、トラクタに装着されて、水田等に排
水用の暗渠を掘削するようにしたサブソイラーに
関し、特に、縦刃の前側で藁稈等を排除する処理
体に関するものである。

従来の技術 サブソイラーは、通常、トラクタの後部に連結
され、水田等の土壌に縦溝を切削する縦刃と、こ
の縦刃の下端に取付けられて暗渠穴を掘削するチ
ゼルと、このチゼルの後部に取付けられる砲弾と
を有し、トラクタに牽引され、または牽引と同時
にトラクタからの動力を受けて前後に微振動しな
がら暗渠を形成するようにしている。

考案が解決しようとする問題点 このサブソイラーの縦刃は、縦溝を切削すると
同時に、その上端部は土壌表面から常に突出した
状態で移動し、しかも牽引移動が主で大きく運動
しないので、土壌表面の突出部に、土壌表面に散
在する藁稈、雑草等が絡みつき、縦刃の牽引抵抗
が大きくなつて作業の障害となつている。

問題点を解決するための手段 本考案は上記の事情に鑑みなされたもので、前
記縦刃の前側に、下部が前方に向け屈曲する棒状
刃体の先端に先端側が細くなるテーパー部８ｂ
と、テーパー部８ｂの先端に形成した先尖状の細
刃部８ｃとからな排絡用処理体８を設けることに
よつて、藁稈等が直接、縦刃に絡みつかないよう
にして、縦刃の牽引抵抗、ひいてはサブソイラー
全体の牽引抵抗を軽減して能率的な暗渠掘削作業
が行えるようにしたサブソイラーを提供するもの
である。

実施例 以下、図示の実施例を参照して本考案を説明す
る。

第１図および第２図において、符号１は主フレ
ームで、この主フレーム１には、上端部に図示し
ないトラクタの三点リンクのトツプリンクに連結
されるトツプマスト２と、左右一対の、前記三点
リンクのロアリンクに連結されるヒツチピン３，
３とが設けられ、トラクタに装着されるようにな
つている。主フレーム１の左右方向中央部に掘削
刃ホルダー４が設けられ、このホルダー４に前傾
状に縦刃５が上下動調節可能に取付けられ、縦刃
５の下端部にはチゼル６が水平方向に固着され、
このチゼル６の後端部に砲弾７が取付けられてい
る。砲弾７は、図面では作業を行なつていない状
態にその後端に設けたリング状の係止具を、縦刃
５の上端後端に設けたフツクに係止させている
が、作業時には、この係止を外して、チゼル６の
後方にほぼ水平状態に牽引されて暗渠穴をあけて
いくものである。

前記掘削刃ホルダー４の前側には、暗渠穴を掘
削する圃場表面に散在する藁稈や雑草等が縦刃５
に絡むのを防止する排絡用処理刃８を上下動調節
可能に支持する処理刃用ホルダー９が主フレーム
１に固着されている。この処理刃８は、後述する
ように下部が前方に向け屈曲した形状の棒状の刃
体である。

また、主フレーム１の一側には後方中心寄りに
突出するホイールゲージ支持アーム１０が設けら
れ、このアーム１０の後端部に、ホイールゲージ
１１を下端に軸支した支持杆１２が上下動調節可
能に支持されている。さらに、主フレーム１の左
右両側端部には、サブソイラーをトラクタに装着
しない状態で前記チゼル６を水平にして接地し、
主フレーム１の両側から後方斜め下方に延出し、
下端部を接地して支持するスタンド１３，１３が
設けられている。このスタンド１３は、第１図お
よび第２図の支持状態でトラクタの３点リンクヒ
ツチのトツプマスト２をトツプリンクに、ヒツチ
ピン３，３をロアリンクにそれぞれ連結して持上
げ、この状態でスタンドホルダー１４，１４に上
向きに付替えるようになつている。このホルダー
１４は、図示のものでは固着式であるが、これを
クリツクストツプの回動式にしてもよいものであ
る。

前記排絡用処理刃８は、第３図および第４図に
詳細に示すように、棒状刃体の上部に前記処理刃
用ホルダー９に上下動調節される多数の取付穴８
ａ，８ａ……を有し、取付穴８ａ部分の下方から
前方に屈曲して下端部に先端に行くに従い細くな
るテーパー部８ｂを形成し、このテーパー部８ｂ
の先端に先尖状の細刃部８ｃを形成している。そ
して、前記縦刃５の切削深さに応じて上下深さを
調節して細刃部８ｃを土壌中に貫入させて牽引さ
れ、細刃部８ｃの前部で土壌表面に散在する藁
稈、雑草等を一部は切断しながら排絡するように
している。

本考案のサブソイラーは上述のように構成され
ているので、水田等の湿地に排水を目的とした暗
渠掘削作業を行なうとき、最も牽引抵抗の大きい
縦刃５の前側に排絡用処理刃８を設けているの
で、水田の表面に散在している藁稈、雑草等が、
排絡用処理刃８で切断または集められて排絡さ
れ、直接縦刃５に絡みよくことがなく、従つて、
縦刃８の牽引抵抗が増大することがなく、能率的
な暗渠掘削作業が行なわれる。

考案の効果 以上説明したように本考案のサブソイラーは、
縦刃５の前側に排絡用処理刃８を設けたので、暗
渠掘削作業時に、圃場表面に散在する藁稈や雑草
等が処理刃８で処理されて縦刃５に絡みつくこと
がなく、縦刃５の牽引抵抗が増大せず、藁稈等を
縦刃から排除するために作業を中断することがな
いから能率的な作業が実施できる。

しかも、排絡用処理刃８は構造が簡単でありな
がら牽引抵抗が少く藁稈等を確実に排除すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す全体側面図、第
２図は同正面図、第３図は排絡用処理刃の側面
図、第４図は同部分正面図である。 １……主フレーム、２……トツプマスト、３…
…ヒツチピン、５……縦刃、６……チゼル、７…
…砲弾、８……排絡用処理刃、８ａ……取付穴、
８ｂ……テーパ部、８ｃ……細刃部、１１……ゲ
ージホイール、１３……スタンド。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 トラクタに装着され、土壌に縦溝を切削する縦
   刃と、この縦刃の下端に取付けられて暗穴を掘削
   するチゼルと、このチズルの後部に取付けられる
   砲弾とからなるサブソイラーにおいて、 前記縦刃の前側に、下部が前方に向け屈曲する
   棒状刃体の先端に先端側が細くなるテーパー部８
   ｂと、テーパー部８ｂの先端に形成した先尖状の
   細刃部８ｃとからなる排絡用処理体８を設けたこ
   とを特徴とするサブソイラー。