JPS623122A - ２サイクルエンジンの排気装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野Ｊ 本発明は、２サイクルエンジンの排気装置に係わり、特
に、掃気作用中に生じる混合気の吹き抜けを抑えて、エ
ンジンの出力特性の向上を図るようにした排気装置に関
するものである。

「従来の技術」 一般に、２サイクルエンジンでは、シリンダ内に１９ｉ
装されているピストンの摺動によって掃気ポートや排気
ポートの開閉が行なわれており、また、クランク室内で
一次圧縮した混合気を前記掃気ポートからシリンダ内へ
充填するとともに、該混合気によってシリンダ内の燃焼
ガスをシリンダ外部へ押し出す、いわゆる掃気作用か行
なわれているが、このような掃気作用の際に、シリンダ
内へ充填された混合気がその慣性等によって燃焼ガスと
ともに排気通路内へ吹き抜けてしまい、エンジンの出力
特性が低下してしまう現象が発生する。

そこで従来では、このような不具合を解消するために、
排気通路の下流側にエキスパンションチャンバを設ける
ことが実施されている。

この技術は、シリンダから燃焼ガスが排出される際に発
生する圧力波を、エキスパンションチャンバで排気ポー
トへ向けて反射させることにより、前述した混合気の吹
き抜けが発生する時期に合わせて排気ポート近傍の圧力
を高め、これによって混合気をシリンダ内へ押し戻すよ
うにして、混合気の充填効率を高めるようにしたもので
ある。

「発明が解決しようとする問題点」 本発明は、前述した従来の技術における次のような問題
点を解決せんとするものである。

すなわち、前述した排気通路やエキスパンションチャン
バは一定形状であるから、エンジンの回転数の変化に伴
って、エキスパンションチャンバによって生成される反
射波の高圧部分が排気ポート近傍に到達する時期と、混
合気の吹き抜けが発生する時期との間にずれが生じ、エ
ンジンの回転数によって出力が変動してしまうといった
問題点である。

例えば、低回転側において吹き抜は現象の発生時期と反
射波の高圧部分の到達時期とが一致するようにエキスパ
ンションチャンバの形状を設定すると、回転が上昇して
高回転域に至った場合、吹き抜は現象の発生時期と反射
波の低圧（負圧）部分とが一致する状態となり、反射波
が前述した作用とは逆に、混合気を排気通路へ吸い出し
てしまうように作用し、混合気の充填効率を低下させて
エンジンの出力特性を低下させてしまうおそれがある。

［問題点を解決するための手段」 本発明は、前述した従来技術における問題点を有効に解
消し得る２サイクルエンジンの排気装置を提供せんとす
るもので、該排気装置は、特に、排気ポート近傍に該排
気ポートから延びる排気通路を外部へ連通ずるための分
岐路を形成し、該分岐路に、前記排気通路と外部との連
通およびその遮断をなす切換え弁と、排気通路から外部
へ向かう気体の流れを阻止する逆止弁とを設け、前記切
換え弁にその切り替え操作をエンジンの運転状態に基づ
き制御する制御手段を連接したことを特徴とする。

「作用　」 本発明は、混合気の吹き抜は現象が発生する時期におい
て切換え弁を開放して排気ポートの近傍に外気を導入し
、該外気によって排気中の未燃焼ガスを燃焼させること
により、排気ポート近傍の温度を高めすなわち圧力を高
めて、混合気の吹き抜けを抑制するものである。

「実施例」 以下、本発明を図面に示す好適な一実施例に基づき詳細
に説明する。

図中符号ｌは本実施例の排気装置が適用された２サイク
ルエンノンを示し、クランク軸２を収容するクランクケ
ース３と、該クランクケース３に一体に連設され、前記
クランク軸２にコンロッド４を介して連結されたピスト
ン５が内装されたシリンダブロック６と、該シリンダブ
ロック６に取り付けられて燃焼室７を形成するシリンダ
ヘッド８と、前記シリンダブロック６に形成された掃気
ポート９および排気ポート１０と、前記シリンダブロッ
ク６に一体に設けられ該排気ポート１０に連続した排気
通路１１を形成する排気管１２と、該排気管１２の下流
側に設けられたエキスパンションチャンバ１３およびマ
フラ１４とを備え、前記排気管１２とシリンダブロック
６との接続部すなわち排気ポート１０の近傍に本実施例
に係わる排気装置１５が設けらている。

前記排気装置【５は、排気管１２のシリンダブロック り６との接続部に分岐管１６を連設することにより、前
記排気通路１１の排気ポート９近傍と外部との連通をな
す分岐路１７を形成し、該分岐路１７に、前記排気通路
１１と外部との連通およびその遮断をなす切換え弁１８
と、排気通路１１から外部へ向かう気体　　　　　１、
の流れを阻止する逆止弁１９とを設け、前記切換え弁１
８にその切り替え操作をエンジンｌの運転状態に基づき
制御する制御手段２０を連接した概略構成となっている
。

次いで、これらの詳細について説明すれば、前記切換え
弁１８は、本実施例では三方コックが用いられ、プラグ
２１を回転させることによって、分岐路１７をその途中
で遮断し得るようになっている。

前記逆止弁１９は、本実施例ではリードバルブが用いら
れ、前記切換え弁１８よりも外気側に位置するように設
けられているとともに、該逆止弁１９の排気通路ｌｌ側
の内圧が外気に比して低い場合にのみ、気体の流動を許
容するようになっている。

一方、前記制御手段２０は、前記クランクケース３に取
り付けられてクランク軸２の回転数を検出するセンサ２
２と、前記切換え弁１８のプラグ２１に取り付けられた
ソレノイド等のアクチュエータ２３と、前記センサ２２
からの検出信号に基づいて前記アクチュエータ２３へ駆
動信号を出力する制御ユニット２４とを備え、本実施例
では、エンジン１の回転数が設定値・以下の場合には、
前記アクチュエータ２３へ切換え弁１８を遮断方向へ駆
動する駆動信号を出力し、また、エンジンｌの回転数が
設定値以上になった場合に、切換え弁１８を前述した方
向とは逆の方向へ駆動するための駆動信号をアクチュエ
ータ２３へ出力するようになっている。

一方、図中符号２５は、前記分岐管１６の下流側の端部
に設けられたエアークリーナを示すものである。

このような構成を有する本実施例の排気装置１５は、エ
ンジンｌの運転に伴って排気ポート１０から排出される
燃焼ガスを排気通路１１エキスパンシゴンチヤンバ１３
およびマフラ１４を経て外気へ放出する。

一方、エンジンｌが運転状態にあると、クランク軸２の
回転数がセンサ２２によって常時検出され、かつ、その
検出結果が制御ユニット２４へ継続して入力されている
。

ここで、エンジン１が設定値以下の回転数で運転されて
いる場合には、切換え弁１８がアクチュエータ２３によ
って閉方向に駆動されていることにより、前記分岐路１
７が遮断された状態に維持されている。　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　“そして、
このような低回転域にあっては、エキ　　　　　、スパ
ンジョンチャンバ１３によって生成される反射波の高圧
部分が排気ポート９へ到達する時期と、該排気ポート９
から混合気が吹き抜ける時期とが、前記エキスパンショ
ンチャンバ１３の形状設定により一致させられているか
ら、排気通路１１へ吹き抜ける混合気が前記燃焼室７内
へ押し戻される。

したがって高い充填効率が得られる。

一方、エンジンｌの回転数が設定値以上の高回転域に達
し、混合気の吹き抜は現象の発生時期において、排気ポ
ート９に反射波の低圧部分が到達ずろような状態に至っ
た場合にあっては、前記エンジンｌの回転数の情報が前
記センサ２２によって検出されるとともに制御ユニット
２４へ出力され、さらに、該情報に基づいて、制御ユニ
ット２４からアクチュエータ２３へ駆動信号が出力され
て、該アクチュエータ２３によって、切換え弁１８が開
方向すなわち分岐路１７の遮断を解除する方向へ駆動さ
れる。そして、分岐路１７の遮断が解除されると、前述
したように排気ボー′）−９近傍の排気通路ｌｌ内が低
圧状態にあるから、逆止弁１９が開放されるとともに、
エアークリーナ２５によって濾過された外気が逆止弁１
９を経て排気ポート９近傍の排気通路１１内へ吸引され
る。

このように、排気通路１１内へ外気が吸引されると、該
排気通路１１内の排気ガス中に残存する未燃焼ガスが前
記外気と混合されて燃焼させられる。

そして、この燃焼により排気ポート９近傍の排気通路ｉ
ｌ内の温度が上昇しかつ圧力ら上昇するが、この排気通
路ｌｌ内の圧力上昇に伴って分岐路１７内の圧力も上昇
させられるから、前記逆止弁１９が閉じられる。この結
果、前記排気通路１１内の圧力上昇が有効に行なわれて
混合気の吹き抜は現象が抑制される。

したがって、高回転域においても混合気の充填効率を高
めてエンジン１の出力特性を向上させることができる。

なお、前記実施例において示した各構成部材の諸形状は
一例であって、設計要求等に基づき種々変更可能である
。例えば、前記アクチュエータ２３はソレノイドに代え
てサーボモータ等を用いることもできる。また、クラン
ク軸２の回転数を検出するセンサ２２のみ例示したが、
排気ポート９近傍の排気通路ｌｌ内の圧力を検出するセ
ンサを併用するようにしてもよいものである。

「発明の効果」 以上説明したように本発明に係わる２サイクルエンジン
の排気装置は、排気ポート近傍に、該排気ポートから延
びる排気通路を外部へ連通するための分岐路を形成し、
該分岐路に、前記排気通路と外部との連通およびその遮
断をなす切換え弁と、排気通路から外部へ向かう気体の
流れを阻止する逆止弁とを設け、前記切換え弁にその切
り替え操作をエンジンの運転状態に基づき制御する制御
手段を連接したから、次のような優れた効果を奏する。

■排気ポートから混合気が吹き抜ける時期に、エキスパ
ンションチャンバによって生成される反射波の低圧部分
が排気ポートへ到達するような状態にあっても、排気ポ
ート近傍の排気通路内に外気を導入して未燃焼ガスを燃
焼させることにより、前記排気通路内の温度および圧力
を上昇させ、吹き抜ける混合気を燃焼室内へ押し戻して
高い充填効率を得ることができる。したがって、エキス
パンションチャンバによってカバーできない回転域にお
いても、エンジンの出力特性を向上させることができる
。

■排気装置自体をエンジン本体と別個に形成することが
でき、かつ、エンジンへの少ない加工によって取り付け
ることができるので、生産性を高めるとともにコストの
増加を極力抑え、かつ、既製のエンジンへの適用を容易
にする。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の一実施例および該−実施例が適用された２
サイクルエンジンを示す概略図である。 １・・・・・・２サイクルエンジン、２・・・・・・ク
ランク軸、３・・・・・クランクケース、５・・・・・
・ピストン、６・・・・・・シリンダブロック、７・・
・・・・燃焼室、９・・・・・・掃気ポート、１０・・
・・・・排気ポート、１１・・・・・・排気通路、１２
・・・・・・排気管、１３・・・・・・エキスパンショ
ンチャンバ、１５・・・・・排気装置、１６・・・・・
・分岐管、１７・・・・・・分岐路、１８・・・・・・
切換え弁、１９・・・・・・逆止弁、２０・・・・・・
制御手段、２１・・・・・・プラグ、２２・・・・・・
センサ、２３・・・・・・アクチュエータ、２４・・・
・・・制御ユニット。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. ２サイクルエンジンの排気ポート近傍に、該排気ポート
   から延びる排気通路を外部へ連通するための分岐路を形
   成し、該分岐路に、前記排気通路と外部との連通および
   その遮断をなす切換え弁と、排気通路から外部へ向かう
   気体の流れを阻止する逆止弁とを設け、前記切換え弁に
   その切り替え操作をエンジンの運転状態に基づき制御す
   る制御手段を連接したことを特徴とする２サイクルエン
   ジンの排気装置。