JPH08189386A - 2サイクルエンジンの空燃比検知装置 - Google Patents

2サイクルエンジンの空燃比検知装置

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JPH08189386A
JPH08189386A JP7002004A JP200495A JPH08189386A JP H08189386 A JPH08189386 A JP H08189386A JP 7002004 A JP7002004 A JP 7002004A JP 200495 A JP200495 A JP 200495A JP H08189386 A JPH08189386 A JP H08189386A
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JP
Japan
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air
exhaust passage
auxiliary exhaust
valve
fuel ratio
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Pending
Application number
JP7002004A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Motoyama
雄 本山
Yoshihiko Moriya
美彦 守屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B75/00Other engines
    • F02B75/02Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke
    • F02B2075/022Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle
    • F02B2075/025Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle two
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 少なくとも使用頻度の高い常用回転域又は常
用負荷域において混合気の空燃比を正確に検知すること
ができる2サイクルエンジンの空燃比検知装置を提供す
ること。 【構成】 2サイクルエンジン1の燃焼室Sから外部に
既燃ガスを導く副排気通路14の途中に設けられたO2
センサーと、該O2 センサーからの信号に基づいて混合
気の空燃比を求める混合比検知手段を含んで構成され、
点火から掃気流が前記副排気通路14の導入口14aに
到達するまでの期間のみ副排気通路14の導入口14a
から既燃ガスを導入可能とした2サイクルエンジンの空
燃比検知装置において、前記副排気通路14の前記O2
センサーよりも上流側に所定値以上の差圧で開く第1開
閉弁15を設け、同副排気通路14の導入口14aと前
記第1開閉弁15の間に第2開閉弁16を設け、該第2
開閉弁16を所定値以上のエンジン速度又は/及びエン
ジン負荷において閉じ、所定値以下のエンジン速度又は
/及びエンジン負荷において開くよう構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、O2 センサーによって
検出された既燃ガスのO2 濃度から混合気の空燃比を検
知する2サイクルエンジンの空燃比検知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンの運転状態に応じて混合気の空
燃比を最適値に保つことは、エンジン性能の向上、燃費
の改善等の点から望ましい。
【0003】ところで、混合気の空燃比を検知する方法
としては、吸気通路に設けられたO2 センサーによって
検出された混合気中のO2 濃度に基づいて空燃比を求め
る方法が考えられるが、混合気中の末気化燃料が吸気通
路の壁面に沿って流れ、この未気化燃料は燃焼室に入る
途中或は入ってから気化するため、該方法では燃焼室内
に供給された混合気の空燃比を正確に検知することがで
きない。
【0004】そこで、排気通路にO2 センサーを配置
し、該O2 センサーによって検出された排気ガス(既燃
ガス)中のO2 濃度に基づいて燃焼前の混合気の空燃比
を算出し、算出された空燃比とエンジン運転状態に基づ
いて燃焼室に供給される空気或は燃料量を制御する空燃
比制御が4サイクルエンジンにおいて従来から実施され
ている。
【0005】而して、2サイクルエンジンの空燃比制御
においても、O2 センサーを排気通路に配置することが
考えられる。
【0006】しかしながら、2サイクルエンジンにあっ
ては、掃・排気行程時には掃気口と排気口が共に開くた
め、掃気に供される未気化燃料を含む新気が燃焼室から
排気通路に流出する所謂吹き抜け現象が発生して排気ガ
ス中に20%近くの酸素を含む新気が含まれ、排気通路
に設置されたO2 センサーでそこを流れる排気ガスのO
2 濃度を検出しても、燃焼室に供給される混合気の空燃
比を正確に検知することができないという問題がある。
【0007】そこで、本出願人は、2サイクルエンジン
の燃焼室から外部に既燃ガスを導く副排気通路を設ける
とともに、該副排気通路にO2 センサーを設け、点火か
ら掃気流が副排気通路の導入口に到達するまでの期間の
み副排気通路の導入口からチェック弁を介して既燃ガス
を導入可能とした2サイクルエンジンの空燃比検知装置
を先に提案した(特願平6−281697号におい
て)。
【0008】而して、上記提案に係る空燃比検知装置に
よれば、点火から掃気流が副排気通路の導入口に到達す
るまでの期間内に限って既燃ガスが副排気通路に導入さ
れるため、該副排気通路を流れる既燃ガスには吹き抜け
による新気が含まれず、この既燃ガス中のO2 濃度がO
2 センサーによって検出され、燃焼室に供給される混合
気の空燃比がO2 濃度の検出値に基づいて正確に求めら
れる。
【0009】ところで、斯かる空燃比検知装置にあって
は、チェック弁の開弁圧を、副排気通路の導入口に掃気
流が到達するときのシリンダ内圧及び圧縮行程時にピス
トンが導入口を塞ぐときのシリンダ内圧の双方よりも高
い範囲で出来るだけ低く設定する程、膨張行程において
既燃ガスを副排気通路に長い期間導くことができるため
好都合である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ここで、シリンダ内圧
のクランク角に対する変化を図11に基づいて説明す
る。
【0011】図11において、Aは高回転又は高負荷時
のシリンダ内圧の変化を示す曲線、Bは低回転又は低負
荷時のシリンダ内圧の変化を示す曲線、Cは燃焼完了曲
線でである。又、は低回転又は低負荷時の点火タイミ
ング、’は高回転又は高負荷時の点火タイミング、
は排気ポートが開くタイミング、は掃気ポートが開く
タイミング、は掃気ポートが閉じるタイミング、は
排気ポートが閉じるタイミング、は掃気流が副排気通
路の導入口に到達するタイミングである。
【0012】更に、D1 はシリンダ側壁に開口する副排
気通路の導入口が排気ポートよりシリンダヘッド側に設
けられる場合にピストンが副排気通路の導入口をシリン
ダ内に露出させる期間であって、この期間D1 は排気ポ
ートが開いている期間よりも長い(これをケース1とす
る)。D2 はシリンダ側壁に開口する副排気通路の導入
口が排気ポートの上端と掃気ポートの上端との間に設け
られる場合にピストンが副排気通路の導入口をシリンダ
内に露出させる期間である(これをケース2とする)。
【0013】a1 は低回転又は低負荷時に排気ポートが
閉じた後、ケース1の副排気通路の導入口がピストンに
よって閉じられる瞬間のシリンダ内圧であって、チェッ
ク弁の開弁圧をこの圧力a1 以上に保っておかなけれ
ば、前記D1 の期間だけ副排気通路の導入口が露出する
場合には、低回転又は低負荷時において排気ポートが閉
じた後に新気が導入口から副排気通路に導入される可能
性があり、既燃ガスのO2 濃度を正確に検出することが
できない。
【0014】a2 は高回転又は高負荷時に排気ポートが
閉じた後、ケース1の副排気通路の導入口がピストンに
よって閉じられる瞬間のシリンダ内圧であって、チェッ
ク弁の開弁圧をこの圧力a2 以上に保っておかなけれ
ば、前記D1 の期間だけ副排気通路の導入口が露出する
場合には、高回転又は高負荷時において排気ポートが閉
じた後に新気が導入口から副排気通路に導入される可能
性があり、既燃ガスのO2 濃度を正確に検出することが
できない。
【0015】a3 は高回転又は高負荷時に掃気流が副排
気通路の導入口に到達するタイミングにおけるシリンダ
内圧であって、チェック弁の開弁圧をこの圧力a3 以上
に保っておかなければ、前記D1 又はD2 の期間だけ副
排気通路の導入口が露出する場合には、新気が導入口か
ら副排気通路に導入される可能性があり、既燃ガスのO
2 濃度を正確に検出することができない。尚、ケース2
の場合のa3 はケース1の場合より若干低くなる。
【0016】a0 は低回転又は低負荷時に掃気流が副排
気通路の導入口に到達するタイミングにおけるシリンダ
内圧である。
【0017】E0 ,E1 ,E2 は前記D1 の期間だけ副
排気通路の導入口を露出させる場合においてチェック弁
の開弁圧をそれぞれa3 ,a2 ,a1 に設定した場合、
高回転又は高負荷時に既燃ガスを副排気通路に導入する
期間である。
【0018】E3 ,E4 ,E5 は前記D1 の期間だけ副
排気通路の導入口を露出させる場合においてチェック弁
の開弁圧をそれぞれa3 ,a2 ,a1 に設定した場合、
低回転又は低負荷時に既燃ガスを副排気通路に導入する
期間である。
【0019】ところで、O2 センサーによって混合気の
空燃比を正確に検知するためには、次の3つの条件が必
要である。
【0020】1)燃焼室内のガスを副排気通路の導入口
からO2 センサーに導くタイミングを少なくとも燃焼完
了曲線Cと各回転数又は各負荷におけるシリンダ内圧燃
焼曲線(A,B等)とが交わるタイミング以降に設定す
ること。
【0021】2)燃焼室内のガスを副排気通路の導入口
からO2 センサーに導入する終期を各回転数又は各負荷
において掃気流が副排気通路の導入口に到達するタイミ
ングより前に設定すること。
【0022】3)排気ポートが閉じるタイミング以降に
おいては、副排気通路の導入口から燃焼室内のガスが進
入しないようにすること。
【0023】ところで、2サイクルエンジンのクランク
室の1次圧縮比は高回転又は高負荷程高くなり、この1
次圧縮比の増加に伴って前記シリンダ内圧p1 が高くな
る。
【0024】又、燃焼室からの既燃ガスの排出効率は、
エンジン回転数が高い程或はエンジン負荷が高い程低下
し、このため排気ポートが開いても燃焼室の圧力低下が
遅れ、残留ガス量が増える分だけシリンダ内圧が高くな
る。
【0025】更に、エンジン回転数が高い程或はエンジ
ン負荷が高い程、燃焼室への充填新気量が増えるために
燃焼圧力が上昇し、排気ポートが開くときシリンダ内圧
そのものが高くなる。
【0026】而して、シリンダ内圧が高くなれば、圧縮
比も高くなってシリンダ内圧が更に高くなる。これが、
低回転又は低負荷時のシリンダ内圧の変化曲線Bより高
回転又は高負荷時のシリンダ内圧曲線Aの方が全体とし
て高いシリンダ内圧となる理由である。このため、エン
ジンの低回転或は低負荷に合わせてチェック弁の開弁圧
を設定すると、高回転或は高負荷域での圧縮行程におい
てチェック弁が開いてしまい、圧縮行程時に導入口から
副排気通路に進入する混合気(新気)或はこの混合気が
残留して膨張行程の既燃ガスと混合したもののO2 濃度
を検知することとなり、高回転又は高負荷時の空燃比を
正確に検知することができないという問題が発生する。
【0027】そして、エンジンの使用頻度の低い高回転
域又は高負荷域において導入口から副排気通路に進入す
る未燃焼の混合気が残留する場合には、導入口から排気
通路に混合気(新気)が進入することのない常用回転域
又は常用負荷域においても空燃比を正確に検知すること
ができないという問題が発生する。
【0028】一方、エンジンの高回転或は高負荷に合わ
せてチェック弁の開弁圧を設定すると、低回転或は低負
荷域においてチェック弁が開となるクランク角が短くな
り、O2 センサーが副排気通路を流れる既燃ガスと接触
する時間が短くなり、O2 濃度を検知することができな
いという問題が発生する。
【0029】従って、第1発明の目的とする処は、少な
くとも使用頻度の高い常用回転域又は常用負荷域におい
て混合気の空燃比を正確に検知することができる2サイ
クルエンジンの空燃比検知装置を提供することにある。
【0030】又、第2発明の目的とする処は、全回転域
又は全負荷域に亘って混合気の空燃比を正確に検知する
ことができる2サイクルエンジンの空燃比検知装置を提
供することにある。
【0031】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、2サイクルエンジンの燃焼
室から外部に既燃ガスを導く副排気通路の途中に設けら
れたO2 センサーと、該O2 センサーからの信号に基づ
いて混合気の空燃比を求める混合比検知手段を含んで構
成され、点火から掃気流が前記副排気通路の導入口に到
達するまでの期間のみ前記副排気通路の導入口から既燃
ガスを導入可能とした2サイクルエンジンの空燃比検知
装置において、前記副排気通路の前記O2 センサーより
も上流側に所定値以上の差圧で開く第1開閉弁を設け、
同副排気通路の導入口と前記第1開閉弁の間に第2開閉
弁を設け、該第2開閉弁を所定値以上のエンジン速度又
は/及びエンジン負荷において閉じ、所定値以下のエン
ジン速度又は/及びエンジン負荷において開くよう構成
したことを特徴とする。
【0032】請求項2記載の発明は、2サイクルエンジ
ンの燃焼室から外部に既燃ガスを導く副排気通路の途中
に設けられたO2 センサーと、該O2 センサーからの信
号に基づいて混合気の空燃比を求める混合比検知手段を
含んで構成され、点火から掃気流が前記副排気通路の導
入口に到達するまでの期間のみ前記副排気通路の導入口
から既燃ガスを導入可能とした2サイクルエンジンの空
燃比検知装置において、前記副排気通路の前記O2 セン
サーよりも上流側に差圧で開く開閉弁を設けるととも
に、該開閉弁が開くときの圧力差をエンジン速度又は/
及びエンジン負荷が高い程高く設定する開弁圧可変手段
を設けたことを特徴とする。
【0033】
【作用】請求項1記載の発明によれば、エンジン速度又
は/及びエンジン負荷が所定値以下の常用回転域又は常
用負荷域においては第2開閉弁が開いているため、点火
から掃気流が副排気通路の導入口に到達するまでの期間
内に限って既燃ガスが第1開閉弁を通って副排気通路に
導入されるが、この副排気通路を流れる既燃ガスには未
気化燃料を含む新気が含まれないため、この既燃ガス中
のO2 濃度がO2センサーによって検出され、燃焼室に
供給される混合気の空燃比が空燃比検知手段によってO
2 濃度の検出値に基づいて正確に求められる。そして、
エンジン速度又は/及びエンジン負荷が所定値以上の高
速域又は高回転域においては第2制御弁が閉じて既燃ガ
スの副排気通路への導入が遮断されるため、O2 センサ
ーは圧縮行程時に導入口から副排気通路に進入する混合
気(新気)或はこの混合気が残留して膨張行程の既燃ガ
スと混合したもののO2 濃度を検知することがなく、常
用回転域又は常用負荷域での混合気の空燃比を正確に検
知することができる。尚、この場合、第1開閉弁は常用
回転域又は常用負荷域においてのみ開くため、その開弁
圧(差圧)を出来るだけ低く抑えることができ、膨張行
程において既燃ガスを副排気通路に長い期間導くことが
できる。
【0034】又、請求項2記載の発明によれば、開閉弁
の開弁圧(差圧)がエンジン速度又は/及びエンジン負
荷が高い程高く設定されるため、エンジンが回転或は負
荷の全域に亘って膨張行程においてのみ既燃ガスを副排
気通路に導くことができる。そして、エンジンの低回転
或は低負荷の場合、既燃ガスの導入クランク角幅を大き
くできる。又、エンジンが高回転或は高負荷の場合、既
燃ガスの導入クランク角幅を更に大きくできるととも
に、導入ガス流のスピードが早い分O2 センサーのO2
濃度検知機能が活性化される。圧縮行程時に導入口から
副排気通路に混合気(新気)が侵入することはなく、こ
のため、混合気が残留して膨張行程の既燃ガスと混合し
たもののO2 濃度を検知することはない。従って、全回
転域又は全負荷域に亘って混合気の空燃比を正確に検知
することができる。
【0035】
【実施例】
[第1発明]以下に第1発明の実施例を添付図面に基づ
いて説明する。
【0036】<第1実施例>図1は本発明に係る空燃比
検知装置を備える2サイクルエンジン要部の断面図、図
2は図1のX−X線断面図、図3は本発明に係る空燃比
検知装置の制御系の構成を示すブロック図、図4は第2
開閉弁の制御特性図である。
【0037】図1に示す2サイクルエンジン1は水冷単
気筒エンジンであって、これのシリンダボディ2に形成
されたシリンダ2aにはピストン3が摺動自在に嵌装さ
れており、該ピストン3はクランク室4に回転自在に収
納された不図示のクランク軸にコンロッド5を介して連
結されている。
【0038】又、シリンダボディ2に形成された吸気通
路6には吸気管7が接続されており、同じくシリンダボ
ディ2に形成された排気通路8には排気管9が接続され
ている。尚、不図示のクランクケースの底部には、エン
ジン回転数を検出するための回転センサー20(図3参
照)が取り付けられており、又、前記吸気管7には不図
示のスロットルバルブの開度を検出するためのスロット
ルセンサー21(図3参照)が設けられており、回転セ
ンサー20とスロットルセンサー21は図3に示すエン
ジン制御装置(以下、ECUと称す)50に電気的に接
続されている。
【0039】他方、シリンダボディ2の上部に被着され
たシリンダヘッド10には、前記ピストン3の頂面との
間に燃焼室Sを形成する凹部10aが形成されており、
同シリンダヘッド10の中央部には点火プラグ11が螺
着されている。
【0040】又、上記シリンダボディ2には、前記吸気
通路6、排気通路8の他に主掃気通路12と副掃気通路
13が形成されており、吸気通路6は吸気ポート6aを
介してクランク室4内に連通し、排気通路8は排気ポー
ト8aを介してシリンダ2a内に開口している。又、前
記主掃気通路12の一端は主掃気ポート12aを介して
シリンダ2a内に開口しており、他端はクランク室4内
に開口している。そして、吸気通路6に連なる前記副掃
気通路13は副掃気ポート13aを介してシリンダ2a
内に開口している。
【0041】ここで、本発明に係る空燃比検知装置につ
いて説明する。
【0042】図1に詳細に示すように、シリンダボディ
2の吸気通路6の上方には副排気通路14が形成されて
おり、該副排気通路14の一端はシリンダ2a内に開口
する導入口14aを構成している。そして、副排気通路
14には所定値以上の差圧で開く第1開閉弁15が設け
られており、同副排気通路14の導入口14aと第1開
閉弁15との間には第2開閉弁16が設けられている。
【0043】上記第1開閉弁15は逆止弁であって、こ
れはボール17と該ボール17を閉じ方向に付勢するス
プリング18によって構成されている。又、前記第2開
閉弁16はロータリ弁であって、これには副排気通路に
14に選択的に連通する連通孔16aが形成されてお
り、図2に示すように、そのシリンダボディ2外へ延出
する端部にはプーリ19が設けられている。尚、16b
はオイルシールである。そして、プーリ19には前記E
CU50によって駆動制御される第2開閉弁駆動アクチ
ュエータ22(図3参照)が接続されており、第2開閉
弁16はアクチュエータ22によってプーリ19が駆動
されることによって回動せしめられる。
【0044】そして、上記副排気通路14はシリンダボ
ディ2内、更にシリンダボディ2に螺着されたホース2
3内、そして、O2 センサー30を収容するケース30
a内で形成され、出口14は大気開放又は排気管9の途
中に接続され、或はプローバイガスと同様に不図示のエ
アクリーナに戻される。
【0045】尚、上記O2 センサー30は図3に示すよ
うにECU50に電気的に接続されている。又、前記第
1開閉弁15はシリンダ2aからO2 センサー30方向
への既燃ガスの流れを許容するものであって、これは2
サイクルエンジン1の回転数が所定値以下の常用回転域
又は/及び負荷が所定値以下の常用負荷域における掃・
排気行程後の圧縮圧力では開かないが点火燃焼完了後の
燃焼圧力で開くように、そのスプリング18の荷重が設
定されている(例えば、第1開閉弁15の開弁圧は図1
1に示すa1 に設定されている)。
【0046】又、副排気通路14の導入口14aは、排
気ポート8aよりも上方であって、且つ、燃焼室Sでの
混合気の燃焼中にはピストン3によって閉じられ、混合
気の燃焼が完了したタイミングよりも後に開くような位
置に開口している。
【0047】而して、本発明に係る空燃比検知装置は、
副排気通路14、O2 センサー30、第1及び第2開閉
弁15,16及び空燃比検知手段としても機能するEC
U50を含んで構成されるが、次に、その作用を図4を
参照しながら以下に説明する。
【0048】回転センサー20によって検出されるエン
ジン回転数が所定値以下の常用回転域又は/及びスロッ
トルセンサー21によって検出されるスロットル開度
(エンジン負荷)が所定値以下の常用負荷域において
は、図4に示すように、ECU50は前記第2開閉弁駆
動アクチュエータ22に制御信号を送って第2開閉弁1
6を開き、このとき、第2開閉弁16の連通孔16aは
図1及び図2に示すように副排気通路14に連通してい
る。
【0049】而して、ピストン3がシリンダ2a内で上
動する圧縮行程においてクランク室4内に発生する負圧
に引かれて新気が不図示のエアクリーナから吸引され、
不図示のキャブレタにおいて新気に燃料が混合されて混
合気が形成され、この混合気は吸気管7及びリード弁2
4を通って吸気通路6からクランク室4内に導入され
る。尚、クランク室4内に導入された混合気は、膨張行
程において下動するピストン3によって1次圧縮され
る。
【0050】一方、圧縮行程において主掃気ポート12
aと副掃気ポート13a及び排気ポート8aがピストン
3によって閉じられると、シリンダ2a内に供給された
混合気はピストン3によって圧縮され、ピストン3が上
死点(TDC)に到達する直前に燃焼室S内の混合気が
点火プラグ11によって点火されて着火燃焼せしめられ
る。尚、前述のように副排気通路14の第1開閉弁15
は常用域(常用回転域又は/及び常用負荷域)における
圧縮圧力では開かないため、未燃混合気が副排気通路1
4側へ流れることがない。
【0051】而して、燃焼室Sでの混合気の燃焼によっ
て生じた高い燃焼圧力によってピストン3が下動する膨
張行程に移動すると、先ず、副排気通路14の導入口1
4aが混合気の燃焼が完了するタイミングよりも後に開
き、前述のように常用域において第2開閉弁16が開い
ているため、第1開閉弁15が燃焼圧力によって押し開
かれる。すると、混合気の燃焼によって生じた既燃ガス
が導入口14aから副排気通路14内に流入し、第1開
閉弁15及びホース23を通ってO2 センサー30を流
れ、そのO2 濃度がO2 センサー30によって検出され
る。
【0052】その後、更にピストン3が下動すると、次
に排気ポート8aが開き、既燃ガスは排気ポート8aか
ら排気通路8へと吹き出し、排気管9を通って大気中に
排出されるが、その後、主掃気ポート12aと副掃気ポ
ート13aが開くと、前のサイクルにおいて1次圧縮さ
れたクランク室4内の混合気が主掃気通路12と副掃気
通路13を通って主掃気ポート12aと副掃気ポート1
3aからシリンダ2a内に流入し、シリンダ2a内に残
留する既燃ガスを排気通路8へ押し出す掃気作用をな
し、その一部は排気通路8へ吹き抜ける。
【0053】而して、主掃気ポート12aと副掃気ポー
ト13aから混合気がシリンダ2a内に流入してこれが
副排気通路14の導入口14aに到達するまでの間には
シリンダ2a内に残留する既燃ガスの圧力は十分低下
し、又、シリンダ2aに流入する混合気の圧力は低く、
常用域においては既燃ガスと混合気は第1開閉弁15を
開くまでには至らないため、少なくとも混合気が副排気
通路14の導入口14aに到達する以前にO2 センサー
30による既燃ガスのO2 濃度の検出が終了する。従っ
て、副排気通路14を流れる既燃ガスには混合気(新
気)が含まれず、O2 センサー30は混合気(新気)を
含まない既燃ガスのO2 濃度を検出する。
【0054】尚、低回転或は低負荷時において混合気が
副排気通路14の導入口14aに到達する時のシリンダ
内圧a0 が排気ポート12a,13aが閉じる瞬間のシ
リンダ内圧a1 より高い場合には、第1開閉弁15の開
弁圧はa0 より高い圧力に設定する。
【0055】他方、回転センサー20によって検出され
るエンジン回転数が所定値以上の高回転域又は/及びス
ロットルセンサー21によって検出されるスロットル開
度(エンジン負荷)が所定値以上の高負荷域において
は、図4に示すように、ECU50は前記第2開閉弁駆
動アクチュエータ22に制御信号を送って第2開閉弁1
6を閉じる。従って、このとき、第2開閉弁16は副排
気通路14を閉じ、既燃ガスの副排気通路14への導入
が遮断されるため、O2 センサー30は圧縮行程時に導
入口14aから副排気通路14に進入する混合気(新
気)或はこの混合気が残留して膨張行程の既燃ガスと混
合したもののO2 濃度を検知することがない。
【0056】従って、本実施例によれば、常用回転域又
は/及び常用負荷域での混合気の空燃比を正確に検知す
ることができる。そして、この場合、第1開閉弁15は
常用回転域又は/及び常用負荷域においてのみ開くた
め、その開弁圧(差圧)を出来るだけ低く抑えることが
でき、膨張行程において既燃ガスを副排気通路14に長
い期間導くことができる。つまり、図10に示す期間D
1 の間だけ副排気通路14の導入口14aを露出させる
場合において、低回転又は低負荷における第1開閉弁1
5の開弁圧をa1 に設定する一方、高回転又は高負荷に
おいて第2開閉弁16を閉じるようにすれば、特に使用
頻度の高い常用回転域又は/及び常用負荷域での混合気
の空燃比を正確に検知することができる。
【0057】以上のようにしてO2 センサー30によっ
て既燃ガスのO2 濃度が検出されると、その信号はEC
U50に入力され、ECU50はO2 濃度の検出値から
混合気の空燃比を求める。
【0058】ところで、ピストン3が下死点(BDC)
を通過してこれが上動すると、該ピストン3によって主
掃気ポート12a及び副掃気ポート13aが先ず閉じら
れ、これに続いて排気ポート8a、副排気通路14の導
入口14aが閉じられる。そして、排気ポート8aが閉
じられると、シリンダ2a内に供給された混合気はピス
トン3によって圧縮され、以後は前述と同様の作用が繰
り返されて2サイクルエンジン1が連続的に運転され
る。
【0059】<第2実施例>次に、第1発明の第2実施
例を図5乃至図7に基づいて説明する。尚、図5は本実
施例に係る空燃比検知装置を備える2サイクルエンジン
要部の断面図、図6は排気タイミング可変弁(第2開閉
弁)をシリンダ内側から見た図、図7は第2開閉弁の制
御特性図であり、図5及び図6においては図1及び図2
において示したと同一要素には同一符号を付している。
【0060】本実施例では、図5に示すように、排気通
路8に第2開閉弁を兼ねるロータリ式の排気タイミング
可変弁25が回動自在に設けられており、該排気タイミ
ング可変弁25の外周の一部には溝25aが形成されて
いる。そして、シリンダボディ2とシリンダヘッド10
には、前記排気タイミング可変弁25に形成された溝2
5aを一部に含む副排気通路14が形成されており、該
副排気通路14の一端はシリンダ2a内に開口して導入
口14aを構成している。
【0061】そして、副排気通路14には所定値以上の
差圧で開く第1開閉弁15が設けられている。この第1
開閉弁15は逆止弁であって、これはボール17と該ボ
ール17を閉じ方向に付勢するスプリング18によって
構成されている。
【0062】そして、上記副排気通路14はシリンダヘ
ッド10に螺着されたホース23を介してO2 センサー
30(図3参照)に接続されている。
【0063】而して、第2開閉弁を兼ねる前記排気タイ
ミング可変弁25はエンジン回転数又は/及びエンジン
負荷に対して回動して図7に破線にて示すように排気ポ
ート8aを開くタイミング(つまり、排気ポート8aが
ピストン3によって開き始められるタイミング(排気タ
イミング))を変えるが、エンジン回転数が所定値以下
の常用回転域又は/及びスロットル開度(エンジン負
荷)が所定値以下の常用負荷域においては、図7に示す
ように、該排気タイミング可変弁25が開き、このと
き、排気タイミング可変弁25の溝25aは図5に示す
ように副排気通路14に連通している。
【0064】而して、本実施例においても、2サイクル
エンジン1が膨張行程に移行すると、先ず、副排気通路
14の導入口14aが混合気の燃焼が完了するタイミン
グよりも後に開き、前述のように常用域において排気タ
イミング可変弁25が開いているため、第1開閉弁15
が燃焼圧力によって押し開かれる。すると、混合気の燃
焼によって生じた既燃ガスが導入口14aから副排気通
路14内に流入し、第1開閉弁15及びホース23を通
ってO2 センサー30を流れ、そのO2 濃度がO2 セン
サー30によって検出される。
【0065】而して、主掃気ポート12aと副掃気ポー
ト13aから混合気がシリンダ2a内に流入してこれが
副排気通路14の導入口14aに到達するまでの間には
シリンダ2a内に残留する既燃ガスの圧力は十分低下
し、又、シリンダ2aに流入する混合気の圧力は低く、
常用域においては既燃ガスと混合気は第1開閉弁15を
開くまでには至らないため、少なくとも混合気が副排気
通路14の導入口14aに到達する以前にO2 センサー
30による既燃ガスのO2 濃度の検出が終了する。従っ
て、副排気通路14を流れる既燃ガスには混合気(新
気)が含まれず、O2 センサー30は混合気(新気)を
含まない既燃ガスのO2 濃度を検出する。
【0066】他方、エンジン回転数が所定値以上の高回
転域又は/及びスロットル開度(エンジン負荷)が所定
値以上の高負荷域においては、図7に示すように、排気
タイミング可変弁25が閉じられる。従って、このと
き、排気タイミング可変弁25は副排気通路14を閉
じ、既燃ガスの副排気通路14への導入が遮断されるた
め、O2 センサー30は圧縮行程時に導入口14aから
副排気通路14に進入する混合気(新気)或はこの混合
気が残留して膨張行程の既燃ガスと混合したもののO2
濃度を検知することがない。
【0067】従って、本実施例によれば、常用回転域又
は/及び常用負荷域での混合気の空燃比を正確に検知す
ることができる。そして、この場合、第1開閉弁15は
常用回転域又は/及び常用負荷域においてのみ開くた
め、その開弁圧(差圧)を出来るだけ低く抑えることが
でき、膨張行程において既燃ガスを副排気通路14に長
い期間導くことができる。
【0068】而して、以上のようにしてO2 センサー3
0によって既燃ガスのO2 濃度が検出されると、前記E
CU50(図3参照)に入力され、ECU50はO2
度の検出値から混合気の空燃比を求める。
【0069】尚、O2 濃度が低い場合、より希薄燃焼に
なるよう空気量を増加すべくスロットル弁を制御した
り、排気タイミング可変弁25の排気タイミングを回転
数或は負荷により設定される値に更に補正をかける補正
をかけること等が実施される。この補正によっても、第
2開閉弁としての開状態は維持されるよう溝25aの長
さが確保される。 [第2発明]以下に第2発明の実施例を添付図面に基づ
いて説明する。
【0070】図8は第2発明に係る空燃比検知装置を備
える2サイクルエンジン要部の模式的断面図、図9は開
閉弁の開弁圧制御特性図である。
【0071】本実施例では、図8に示すように、シリン
ダボディ2の排気通路8及び掃気通路12よりも上方に
副排気通路14が形成されており、該副排気通路14の
導入口14aはシリンダ2a内に開口している。
【0072】そして、上記副排気通路14の途中にはチ
ャンバー26が形成されており、該チャンバー26内に
は所定値以上の差圧で開く開閉弁27とO2 センサー3
0が設けられている。開閉弁27は既燃ガスのシリンダ
2aからO2 センサー30方向への流れを許容する逆止
弁であって、これはボール17と該ボール17を閉じ方
向に付勢するスプリング18によって構成されている。
尚、図8において、3はピストン、11は点火プラグ、
Sは燃焼室である。
【0073】ところで、本実施例では、チャンバー26
内にロータリカム28が設けられており、該ロータリカ
ム28は開閉弁27のスプリング受け31に当接してお
り、これは図3に示すロータリカム駆動アクチュエータ
29によって駆動され、エンジン速度又は/及びエンジ
ン負荷に応じて回動して開閉弁27のスプリング18の
設定荷重、つまり、開閉弁27が開くときの圧力差(開
弁圧)を図9に示すようにエンジン速度又は/及びエン
ジン負荷の増加に対してリニアに増加させている。従っ
て、該ロータリカム28は開閉弁27の開弁圧をエンジ
ン速度又は/及びエンジン負荷が高い程高く設定する開
弁圧可変手段を構成している。
【0074】而して、本実施例においては、開閉弁27
の開弁圧(差圧)がエンジン速度又は/及びエンジン負
荷が高い程高く設定されるため、膨張行程において既燃
ガスを副排気通路14に長い期間導くことができるよう
にエンジンの低回転或は低負荷に合わせて開閉弁27の
開弁圧を設定しても、高回転或は高負荷域における圧縮
行程において開閉弁27が開くことがなく、O2 センサ
ー30は圧縮行程時に導入口14aから副排気通路14
に進入する混合気(新気)或はこの混合気が残留して膨
張行程の既燃ガスと混合したもののO2 濃度を検知する
ことがなく、従って、全回転域又は全負荷域に亘って混
合気の空燃比を正確に検知することができる。つまり、
図10に示す期間D1 の間だけ副排気通路14の導入口
14aを露出させる場合において、高回転又は高負荷に
おける開閉弁27の開弁圧をa3に設定する一方、低回
転又は低負荷における開閉弁27の開弁圧をa1 に設定
すれば、既燃ガスを副排気通路14に導入する期間を常
時E0 とすることができ、全回転域又は全負荷域に亘っ
て混合気の空燃比を高精度に検知することができる。 [他の実施例]次に、他の実施例を図10に基づいて説
明する。尚、図10は2サイクルエンジン要部の模式的
断面図であり、本図においては図8において示したと同
一要素には同一符号を付している。
【0075】本実施例においては、副排気通路14に開
閉弁27とO2 センサー30を設け、開閉弁27をEC
U50によってクランク軸の回転と同期して開閉するよ
うにしたものであって、開閉弁27は図11に示したF
の期間(高回転又は高負荷時の燃焼完了〜掃気流が副排
気通路14の導入口14aに到達するまでの期間)のみ
開かれる。
【0076】従って、本実施例によれば、高回転或は高
負荷域における圧縮行程において開閉弁27が開くこと
がなく、O2 センサー30は圧縮行程時に導入口14a
から副排気通路14に進入する混合気(新気)或はこの
混合気が残留して膨張行程の既燃ガスと混合したものの
2 濃度を検知することがなく、従って、全回転域又は
全負荷域に亘って混合気の空燃比を正確に検知すること
ができる。
【0077】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、請求項1
記載の発明によれば、エンジン速度又は/及びエンジン
負荷が所定値以下の常用回転域又は常用負荷域において
は第2開閉弁が開いているため、点火から掃気流が副排
気通路の導入口に到達するまでの期間内に限って既燃ガ
スが第1開閉弁を通って副排気通路に導入されるが、こ
の副排気通路を流れる既燃ガスには未気化燃料を含む新
気が含まれないため、この既燃ガス中のO2 濃度がO2
センサーによって検出され、燃焼室に供給される混合気
の空燃比が空燃比検知手段によってO2 濃度の検出値に
基づいて正確に求められる。そして、エンジン速度又は
/及びエンジン負荷が所定値以上の高速域又は高回転域
においては第2制御弁が閉じて既燃ガスの副排気通路へ
の導入が遮断されるため、O2 センサーは圧縮行程時に
導入口から副排気通路に進入する混合気(新気)或はこ
の混合気が残留して膨張行程の既燃ガスと混合したもの
のO2 濃度を検知することがなく、常用回転域又は常用
負荷域での混合気の空燃比を正確に検知することができ
る。尚、この場合、第1開閉弁は常用回転域又は常用負
荷域においてのみ開くため、その開弁圧(差圧)を出来
るだけ低く抑えることができ、膨張行程において既燃ガ
スを副排気通路に長い期間導くことができる。
【0078】又、請求項2記載の発明によれば、開閉弁
の開弁圧(差圧)がエンジン速度又は/及びエンジン負
荷が高い程高く設定されるため、膨張行程において既燃
ガスを副排気通路に長い期間導くことができるようにエ
ンジンの低回転或は低負荷に合わせて開閉弁の開弁圧を
設定しても、高回転或は高負荷域における圧縮行程にお
いて開閉弁が開くことがなく、O2 センサーは圧縮行程
時に導入口から副排気通路に進入する混合気(新気)或
はこの混合気が残留して膨張行程の既燃ガスと混合した
もののO2 濃度を検知することがなく、従って、全回転
域又は全負荷域に亘って混合気の空燃比を正確に検知す
ることができる。という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1発明の第1実施例に係る空燃比検知装置を
備える2サイクルエンジン要部の断面図である。
【図2】図1のX−X線断面図である。
【図3】第1発明に係る空燃比検知装置の構成を示すブ
ロック図である。
【図4】第1発明の第1実施例に係る空燃比検知装置の
第2開閉弁の制御特性図である。
【図5】第1発明の第2実施例に係る空燃比検知装置を
備える2サイクルエンジン要部の断面図である。
【図6】第1発明の第2実施例に係る空燃比検知装置の
第2開閉弁をシリンダの内側から見た図である。
【図7】第1発明の第2実施例に係る空燃比検知装置の
第2開閉弁の制御特性図である。
【図8】第2発明に係る空燃比検知装置を備える2サイ
クルエンジン要部の模式的断面図である。
【図9】第2発明に係る空燃比検知装置の開閉弁の開弁
圧制御特性図である。
【図10】他の実施例を示す2サイクルエンジン要部の
模式的断面図である。
【図11】シリンダ内圧のクランク角に対する変化を示
す図である。
【符号の説明】
1 2サイクルエンジン 14 副排気通路 14a 導入口 15 第1開閉弁 16 第2開閉弁 20 回転センサー 21 スロツトルセンサー 25 排気タイミング可変弁(第2開閉弁) 27 開閉弁 28 ロータリカム(開弁圧可変手段) 30 O2 センサー S 燃焼室

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2サイクルエンジンの燃焼室から外部に
    既燃ガスを導く副排気通路の途中に設けられたO2 セン
    サーと、該O2 センサーからの信号に基づいて混合気の
    空燃比を求める混合比検知手段を含んで構成され、点火
    から掃気流が前記副排気通路の導入口に到達するまでの
    期間のみ前記副排気通路の導入口から既燃ガスを導入可
    能とした2サイクルエンジンの空燃比検知装置におい
    て、前記副排気通路の前記O2 センサーよりも上流側に
    所定値以上の差圧で開く第1開閉弁を設け、同副排気通
    路の導入口と前記第1開閉弁の間に第2開閉弁を設け、
    該第2開閉弁を所定値以上のエンジン速度又は/及びエ
    ンジン負荷において閉じ、所定値以下のエンジン速度又
    は/及びエンジン負荷において開くよう構成したことを
    特徴とする2サイクルエンジンの空燃比検知装置。
  2. 【請求項2】 2サイクルエンジンの燃焼室から外部に
    既燃ガスを導く副排気通路の途中に設けられたO2 セン
    サーと、該O2 センサーからの信号に基づいて混合気の
    空燃比を求める混合比検知手段を含んで構成され、点火
    から掃気流が前記副排気通路の導入口に到達するまでの
    期間のみ前記副排気通路の導入口から既燃ガスを導入可
    能とした2サイクルエンジンの空燃比検知装置におい
    て、前記副排気通路の前記O2 センサーよりも上流側に
    差圧で開く開閉弁を設けるとともに、該開閉弁が開くと
    きの圧力差をエンジン速度又は/及びエンジン負荷が高
    い程高く設定する開弁圧可変手段を設けたことを特徴と
    する2サイクルエンジンの空燃比検知装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE202006018582U1 (de) * 2006-12-06 2008-04-17 Dolmar Gmbh Zweitaktmotor
WO2013022389A1 (en) 2011-08-05 2013-02-14 Husqvarna Ab Adjusting of air-fuel ratio of a two-stroke internal combustion engine

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