JPH08144817A - 2サイクルエンジンの制御装置 - Google Patents

2サイクルエンジンの制御装置

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JPH08144817A
JPH08144817A JP6282049A JP28204994A JPH08144817A JP H08144817 A JPH08144817 A JP H08144817A JP 6282049 A JP6282049 A JP 6282049A JP 28204994 A JP28204994 A JP 28204994A JP H08144817 A JPH08144817 A JP H08144817A
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JP
Japan
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air
fuel ratio
exhaust passage
cylinder
scavenging
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JP6282049A
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English (en)
Inventor
Takeshi Motoyama
雄 本山
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Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH08144817A publication Critical patent/JPH08144817A/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B75/00Other engines
    • F02B75/02Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke
    • F02B2075/022Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle
    • F02B2075/025Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle two
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Control Of The Air-Fuel Ratio Of Carburetors (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 エンジンの性能向上、燃費の改善、安定した
運転を実現することができる2サイクルエンジンの制御
装置を提供すること。 【構成】 燃焼室Sから外部に既燃ガスを導く副排気通
路29の途中に設けられたO2 センサー30と、該O2
センサー30からの信号に基づいて混合気の空燃比を求
めるECU(空燃比検知手段)15を含んで構成される
空燃比検知装置と、燃焼室Sに供給される混合気の空燃
比を変化させる空燃比可変手段(可変メインジェット駆
動アクチュエータ13と可変エアジェット駆動アクチュ
エータ14)と、2サイクルエンジン1の運転状態を検
知する運転状態検知手段(回転センサー20とセンサー
兼スロットル弁駆動アクチュエータ12)と、該運転状
態検知手段によって検知された運転状態(エンジン回転
数と負荷)に基づいて目標空燃比を設定する目標空燃比
設定手段(ECU15)と、前記空燃比検知手段によっ
て検知された空燃比と目標空燃比とを比較してその差が
小さくなるように前記空燃比可変手段を制御する制御手
段(ECU15)とで制御装置を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、既燃ガスのO2 濃度か
ら混合気の空燃比を検知してその値をエンジン運転状態
に対して与えられる目標空燃比に近づけるよう制御する
2サイクルエンジンの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンの運転状態に応じて混合気の空
燃比を最適値に保つことは、エンジン性能の向上、燃費
の改善等の点から望ましい。
【0003】そこで、排気通路にO2 センサーを配置
し、該O2 センサーによって検出された排気ガス(既燃
ガス)中のO2 濃度に基づいて燃焼前の混合気の空燃比
を算出し、算出された空燃比がエンジン運転状態に対し
て与えられる目標空燃比に合致するよう、燃焼室に供給
される空気或は燃料量を制御する空燃比制御が4サイク
ルエンジンにおいて従来から実施されている。
【0004】而して、2サイクルエンジンの空燃比制御
においても、O2 センサーを排気通路に配置することが
考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、2サイ
クルエンジンにあっては、掃・排気行程時には掃気口と
排気口が共に開くため、掃気に供される未気化燃料を含
む新気が燃焼室から排気通路に流出する所謂吹き抜け現
象が発生して排気ガス中に新気が含まれ、排気通路に設
置されたO2 センサーでそこを流れる排気ガスのO2
度を検出しても、たとえ排気ガスのO2 濃度が一定であ
るとしても、未気化燃料が不規則に排気通路に流出する
とともに、O2 センサー近傍で不規則に気化膨張するた
め、検出される、O2 濃度値がばらつき、燃焼室に供給
される混合気の空燃比を正確に検知することができな
い。このため、2サイクルエンジンでは、4サイクルエ
ンジンのようには目標空燃比を得るための制御を正確に
行うことができなかった。
【0006】本発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、2サイクルエンジンにおいて
も混合気の空燃比をエンジンの運転状態に応じた目標空
燃比に合致するよう制御してエンジンの性能向上、燃費
の改善、安定した運転を実現することができる2サイク
ルエンジンの制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、排気口が開いたときに掃気
口からシリンダ内に導入される掃気によって既燃ガスと
新気とのガス交換を行う2サイクルエンジンに設けられ
る装置であって、2サイクルエンジンの燃焼室から外部
に既燃ガスを導く副排気通路の途中に設けられたO2
ンサーと、該O2センサーからの信号に基づいて混合気
の空燃比を求める空燃比検知手段を含んで構成され、点
火から掃気流が前記副排気通路の入口に到達するまでの
期間のみ前記副排気通路の導入口から既燃ガスを導入可
能とした空燃比検知装置と、燃焼室に供給される混合気
の空燃比を変化させる空燃比可変手段と、2サイクルエ
ンジンの運転状態を検知する運転状態検知手段と、上記
運転状態検知手段によって検知された運転状態に基づい
て目標空燃比を設定する目標空燃比設定手段と、前記空
燃比検知手段によって検知された空燃比と目標空燃比と
を比較してその差が小さくなるよう前記空燃比可変手段
を制御する制御手段と、で2サイクルエンジンの制御装
置を構成したことを特徴とする。
【0008】又、請求項2記載の発明は、請求項1記載
の発明において、前記空燃比検知装置は、点火から掃気
流が前記副排気通路の導入口に到達するまでの期間の
内、燃焼が完了してから掃気流が前記副排気通路の導入
口に到達するまでの期間のみ、前記副排気通路の導入口
から既燃ガスを導入可能とするものとしたことを特徴と
する。
【0009】更に、請求項3記載の発明は、ピストンの
摺動に位相差のある少なくとも2つの気筒を有し、各気
筒において排気口が開いたときに掃気口からシリンダ内
に導入される掃気によって既燃ガスと新気とのガス交換
を行う2サイクル多気筒エンジンに設けられる装置であ
って、隣接する2つの気筒を連通する連通路の途中に設
けられたO2 センサーと、該O2 センサーからの信号に
基づいて混合気の空燃比を求める空燃比検知手段を含ん
で構成され、隣接する2つの気筒のうち膨張行程にある
一方の気筒の点火から掃気口が開くまでの期間のみ前記
連通路の両端を開口可能とした空燃比検知装置と、燃焼
室に供給される混合気の空燃比を変化させる空燃比可変
手段と、2サイクルエンジンの運転状態を検知する運転
状態検知手段と、上記運転状態検知手段によって検知さ
れた運転状態に基づいて目標空燃比を設定する目標空燃
比設定手段と、前記空燃比検知手段によって検知された
空燃比と目標空燃比とを比較してその差が小さくなるよ
う前記空燃比可変手段を制御する制御手段と、で2サイ
クルエンジンの制御装置を構成してことを特徴とする。
【0010】
【作用】請求項1記載の発明によれば、新気を含まない
既燃ガスのO2 濃度が空燃比検知装置によって正確に検
知される。つまり、点火から掃気流が副排気通路の導入
口に到達するまでの期間内に限って既燃ガスが副排気通
路に導入されるため、該副排気通路を流れる既燃ガスに
は未気化燃料を含む新気が含まれず、この既燃ガス中の
2 濃度がO2 センサーによって検出され、燃焼室に供
給される混合気の空燃比が空燃比検知手段によってO2
濃度の検出値に基づいて正確に求められる。従って、高
精度な空燃比制御が可能となって2サイクルエンジンの
性能向上、燃費の改善、安定した運転等が可能となる。
【0011】又、請求項2記載の発明によれば、副排気
通路を流れる既燃ガスには新気が含まれず、従って、こ
の既燃ガスのO2 濃度がO2 センサーによって検出さ
れ、燃焼室に供給される混合気の空燃比が空燃比検知手
段によってO2 濃度の検出値に基づいて正確に求められ
る。このため、より高精度な空燃比制御が可能となって
2サイクルエンジンの性能向上、燃費の改善及び安定し
た運転が実現される。
【0012】更に、請求項3記載の発明によれば、請求
項1記載の発明と同様に、新気を含まない既燃ガスのO
2 濃度が空燃比検知装置によって正確に検知される。つ
まり、膨張行程にある一方の気筒の既燃ガスは連通路を
通って圧縮行程にある他方の気筒へ流れ、この場合、膨
張行程にある気筒の掃気口は閉じているため、連通路を
流れる既燃ガスには未気化燃料を含む新気が含まれず、
従って、この既燃ガスのO2 濃度がO2 センサーによっ
て検出され、各気筒の燃焼室に供給される混合気の空燃
比が空燃比検知手段によってO2 濃度の検出値に基づい
て正確に求められる。このため、高精度な空燃比制御が
可能となって2サイクルエンジンの性能向上、燃費の改
善、安定した運転等が可能となる。
【0013】
【実施例】
[第1発明]以下に第1発明の実施例を添付図面に基づ
いて説明する。
【0014】<第1実施例>図1は本発明に係る制御装
置を備える2サイクルエンジンを示す自動二輪車要部の
破断側面図、図2は同2サイクルエンジン要部の拡大断
面図、図3は点火と掃・排気口及び副排気通路の開閉の
タイミングチャート、図4はキャブレタの部分断面図、
図5は本発明に係る制御装置の構成を示すブロック図で
ある。
【0015】本発明に係る制御装置は、掃気を含まない
既燃ガスのO2 濃度を検出するO2センサーと該O2
ンサーからの信号に基づいて混合気の空燃比を求める空
燃比検知手段とから成る空燃比検知装置と、2サイクル
エンジンの燃焼室に供給される混合気の空燃比を変化さ
せる空燃比可変手段と、2サイクルエンジンの運転状態
を検知する運転状態検知手段と、該運転状態検知手段に
よって検知された運転状態に基づいて目標空燃比を設定
する目標空燃比設定手段と、前記空燃比検知手段によっ
て検知された空燃比と目標空燃比とを比較してその差が
小さくなるよう前記空燃比可変手段を制御する制御手段
とで構成されている。
【0016】先ず、前記空燃比検知装置について説明す
る。
【0017】図1に示す2サイクルエンジン1は水冷単
気筒エンジンであって、これは自動二輪車のメインフレ
ーム51とダウンチューブ52で囲まれる空間に配置さ
れており、これのシリンダボディ2に形成された吸気通
路3には車体後方(図1の右方)に連なる吸気管4、キ
ャブレタ5及びエアクリーナ6が接続されており、同じ
くシリンダボディ2に形成された主排気通路7には排気
管8が接続されている。そして、前記吸気通路3にはリ
ード弁9が、前記排気管8には排気弁開閉アクチュエー
タ10によって開閉される排気弁11がそれぞれ設けら
れており、前記キャブレタ5には、これに設けられたス
ロットル弁40(図4参照)を開閉するとともに、その
開度を検知するためのセンサー兼スロットル弁駆動アク
チュエータ12と、図4に示すメインジェット41を駆
動するソレノイドで構成される可変メインジェット駆動
アクチュエータ13及びエアジェット42を駆動するソ
レノイド構成される可変エアジェット駆動アクチュエー
タ14がそれぞれ設けられている。
【0018】而して、前記開閉弁アクチュエータ10、
センサー兼スロットル弁駆動アクチュエータ12、可変
メインジェット駆動アクチュエータ13及び可変エアジ
ェット駆動アクチュエータ14はエンジン制御装置(以
下、ECUと称す)15に電気的に接続されている。
尚、図1において、53はリヤアーム、54はチェーン
スプロケット、55は駆動チェーンである。
【0019】ここで、2サイクルエンジン1の構成につ
いて説明する。
【0020】2サイクルエンジン1の前記シリンダボデ
ィ2に形成されたシリンダ2aにはピストン16が摺動
自在に嵌装されており、該ピストン16はクランクケー
ス17内のクランク室17aに回転自在に収納されたク
ランク軸18にコンロッド19を介して連結されてい
る。尚、クランクケース17の底部には、エンジン回転
数を検出するための回転センサー20が取り付けられて
おり、該回転センサー20は前記ECU15に電気的に
接続されている。
【0021】又、シリンダボディ2の上部に被着される
シリンダヘッド21には、前記ピストン16の頂面との
間に燃焼室Sを形成する凹部21aが形成されており、
同シリンダヘッド21の中央部には点火プラグ22が螺
着されている。尚、点火プラグ22は点火制御回路23
によって点火時期が制御され、点火制御回路23は前記
ECU15に電気的に接続されている。
【0022】更に、前記シリンダボディ2には、図2に
示すように、前記吸気通路3、主排気通路7の他に主掃
気通路24と副掃気通路25が形成されており、吸気通
路3は吸気口3aを介してクランク室17a内に連通
し、主排気通路7は主排気口7aを介してシリンダ2a
内に開口している。又、前記主掃気通路24の一端は主
掃気口24aを介してシリンダ2a内に開口しており、
他端は主掃気通路入口24bを介してクランク室17a
内に開口している。そして、吸気通路3に連なる前記副
掃気通路25は副掃気口25aを介してシリンダ2a内
に開口している。尚、図示のように、主排気口7aの開
口上縁は主掃気口24a及び副掃気口25aよりも上方
に位置している。
【0023】ここで、本発明に係る空燃比検知装置につ
いて説明する。
【0024】図2に詳細に示すように、シリンダボディ
2の主排気通路7の上方にはチャンバー26が形成され
ており、該チャンバー26は第1通路27を介してシリ
ンダ2a内に連するものとともに、第2通路28を介し
て主排気通路7に連通している。従って、シリンダボデ
ィ2には第1通路27とチャンバー26及び第2通路2
8によって副排気通路29が構成されている。
【0025】そして、上記チャンバー26にはO2 セン
サー30が取り付けられており、第1通路27には第1
チェック弁31が、第2通路28には第2チェック弁3
2がそれぞれ設けられている。
【0026】尚、上記O2 センサー30は前記ECU1
5に電気的に接続されている。又、前記第1チェック弁
31はシリンダ2aからチャンバー26方向への既燃ガ
スの流れを許容するものであって、これは掃・排気行程
後の圧縮圧力では開かないが点火燃焼完了後の燃焼圧力
で開くように、そのバネ荷重が設定されている。これに
対して、第2チェック弁32はチャンバー26から主排
気通路7方向への既燃ガスの流れを許容するものであっ
て、第1チェック弁31の開弁圧よりも低い圧力で開く
が主排気通路7に発生する負圧では開かないように、そ
のバネ荷重が設定されている。
【0027】更に、前記第1通路27の導入口27a
は、主排気口7aよりも上方であって、且つ、燃焼室S
での混合気の燃焼中にはピストン16によって閉じら
れ、混合気の燃焼が完了したタイミングよりも後に開く
ような位置に開口している。
【0028】而して、本発明に係る空燃比検知装置は、
副排気通路29、該副排気通路29の途中(チャンバー
26)に設けられたO2 センサー30、第1及び第2チ
ェック弁31,32及び空燃比検知手段としても機能す
るECU15を含んで構成されるが、次に、その作用を
図3を参照しながら以下に説明する。
【0029】前記ピストン16がシリンダ2a内で上動
する圧縮工程においてクランク室17a内に発生する負
圧に引かれて新気がエアクリーナ6から吸引され、キャ
ブレタ5において新気に燃料が混合されて混合気が形成
され、この混合気は吸気管4及びリード弁9を通って吸
気通路3からクランク室17a内に導入される。尚、ク
ランク室17a内に導入された混合気は、膨張行程にお
いて下動するピストン16によって1次圧縮される。
【0030】一方、圧縮工程において主掃気口24aと
副掃気口25a及び主排気口7aがピストン16によっ
て閉じられると、シリンダ2a内に供給された混合気は
ピストン16によって圧縮され、ピストン16が上死点
(TDC)に到達する直前に燃焼室S内の混合気が点火
プラグ22によって点火されて着火燃焼せしめられる
(図3参照)。尚、前述のように第1通路27の第1チ
ェック弁31は圧縮圧力では開かないため、未燃混合気
が副排気通路29側へ流れることがない。
【0031】而して、燃焼室Sでの混合気の燃焼によっ
て生じた高い燃焼圧力によってピストン16が下動する
膨張工程に移動すると、先ず、副排気通路29を構成す
る第1通路27の導入口27aが混合気の燃焼が完了す
るタイミングよりも後に開き(図3参照)、該第1通路
27の第1チェック弁31が燃焼圧力によって押し開か
れる。すると、混合気の燃焼によって生じた既燃ガスが
第1通路27からチャンバー26内に流入し、該既燃ガ
スはその圧力で第2チェック弁32を押し開いて第2通
路28から主排気通路7へと流れ、このとき、O2 セン
サー30は副排気通路29(チャンバー26)を流れる
既燃ガスのO2 濃度を検出する。
【0032】その後、更にピストン16が下動すると、
次に主排気口7aが開き、既燃ガスは主排気口7aから
主排気通路7へと吹き出し、排気管8を通って大気中に
排出されるが、その後、主掃気口24aと副掃気口25
aが開くと(図3参照)、前のサイクルにおいて1次圧
縮されたクランク室17a内の混合気が主掃気通路24
と副掃気通路25を通って主掃気口24aと副掃気口2
5aからシリンダ2a内に流入し、シリンダ2a内に残
留する既燃ガスを主排気通路7へ押し出す掃気作用をな
し、その一部は主排気通路7へ吹き抜ける。
【0033】而して、主掃気口24aと副掃気口25a
から混合気がシリンダ2a内に流入してこれが第1通路
27の導入口27aに到達するまでの間にはシリンダ2
a内に残留する既燃ガスの圧力は十分低下し、又、シリ
ンダ2aに流入する混合気の圧力は低く、既燃ガスと混
合気は第1通路27の第1チェック弁31を開くまでに
は至らないため、少なくとも混合気が第1通路27の導
入口27aに到達する以前にO2 センサー30による既
燃ガスの2 濃度の検出が終了する。従って、副排気通路
29を流れる既燃ガスには混合気(新気)が含まれず、
2 センサー30は混合気(新気)を含まない既燃ガス
のO2 濃度を検出する。
【0034】尚、図3において、A3は混合気の燃焼が
完了してから副排気通路29の導入口27aに掃気流が
到達するまでの期間であり、この期間A3に導入口27
aを開として既燃ガスをO2 センサー30に導くことに
より、混合気(新気)を含まない既燃ガスのO2 濃度を
検出可能とすることができる。
【0035】本実施例においては、シリンダ2aの側面
に形成された導入口27aがピストン16によって開か
れるクランク角はA3の期間にあり、且つ、第1チェッ
ク弁31の開弁圧P1は、導入口27aに掃気流が到達
するときのシリンダ2aの内圧p1 及び圧縮行程におい
てピストン16が導入口27aを閉じるときのトリンダ
2aの内圧p2 よりも大きく設定されている。
【0036】そして、p1 ≧p2 となるエンジンにおい
ては、P1=p1 とすることにより、図3に示すa1
期間に既燃ガスを副排気通路29に導入する方法が可能
となる。P1>p1 とする場合、a1 の導入期間の終了
期が進角したものが既燃ガスの導入期間となる。又、p
1 >p2 となるエンジンにおいては、P1≧p3 賭する
必要があり、同様にa1 の導入期間の終了期を進角させ
たものが既燃ガスの導入期間となる。尚、主排気口7a
が開弁を開始するときのシリンダ2aの内圧p3 は、通
常、p1 ,p2 よりも大きくなるため、P1=p3 とす
ることによりa2 の期間に既燃ガスを導入する方法が可
能となる。導入期間を長くする程、O2センサー30が
既燃ガスのO2 濃度を検出する期間が長くなるため望ま
しいが、O2 センサー30の検出性能を上げることによ
ってP1>p3 とし、より確実に混合気(新気)を含ま
ない既燃ガスを副排気通路29に導くことができる。こ
こで、第1チェック弁31の開弁圧P1は第2チェック
弁32の開弁圧P2より常に大きく(P1>P2)設定
されている。
【0037】以上のようにしてO2 センサー30によっ
て既燃ガスのO2 濃度が検出されると、その信号はEC
U15に入力され、ECU15はO2 濃度の検出値から
混合気の空燃比を求める。従って、本実施例では、EC
U15が前記空燃比検知手段として機能している。
【0038】次に、前記空燃比可変手段について説明す
る。
【0039】本実施例では、2サイクルエンジン1の燃
焼室Sに供給される混合気の空燃比を変化させる空燃比
可変手段は、前記可変メインジェット駆動アクチュエー
タ12と可変エアジェット駆動アクチュエータ13(図
4及び図5参照)とで構成され、メインジェット41の
通路断面積が、長円錐状のニードル41aが挿入される
ことにより、絞られれば、ベンチュリ5aを流れる空気
量に対して、メイン燃料通路5bを通りメインノズル5
cから流出する燃料量が減少して空燃比は大きくなり、
エアジェット42の通路断面積を、長円錐状のニードル
42aを抜き方向に移動させて大きくする、エアブリー
ド5dからメイン燃料通路5bに空気が混入する分だけ
メインノズル5cから流出する燃料量が減少して空燃比
も大きくなる。
【0040】又、本実施例では、2サイクルエンジン1
の運転状態を検知する前記運転状態検知手段は前記回転
センサ20とセンサー兼スロットル弁駆動アクチュエー
タ12(図1及び図5参照)とで構成され、これらによ
って検出されたエンジン回転数とスロットル弁40の開
度(エンジン負荷)は前記ECU15にそれぞれ入力さ
れる。
【0041】更に、本実施例では、前記目標空燃比設定
手段と制御手段は前記ECU15によって構成されてお
り、該ECU15は運転状態検知手段である回転センサ
20とセンサー兼スロットル弁駆動アクチュエータ12
よって検出された2サイクルエンジン1の運転状態(エ
ンジン回転数と負荷)に基づいてその運転状態に最適な
目標空燃比を算出し、或はメモリに記憶された目標空燃
比データから所定の目標空燃比を取り込む。
【0042】而して、ECU15は前記空燃比検知手段
によって検知された空燃比と上記目標空燃比とを比較
し、両者の差が小さくなるよう前記空燃比可変手段(可
変メインジェット駆動アクチュエータ12と可変エアジ
ェット駆動アクチュエータ13)をフィードバック制御
し、検知された空燃比を目標空燃比に近づける。
【0043】従って、本実施例によれば、空燃比検知装
置において混合気(新気)を含まない既燃ガスのO2
度がO2 センサー30によって検出され、燃焼室Sに供
給される混合気の空燃比がECU15によってO2 濃度
の検出値に基づいて正確に求められるため、高精度な空
燃比制御が可能となり、この結果、2サイクルエンジン
1の性能向上、燃費の改善、安定した運転等が可能とな
る。
【0044】その他、混合気の燃焼時において第1通路
27の導入口27aはピストン16によって閉じられる
ため、O2 センサー30の熱負荷を小さく抑えることが
できる。
【0045】ところで、ピストン16が下死点(BD
C)を通過してこれが上動すると、図3に示すように、
該ピストン16によって主掃気口24a及び副掃気口2
5aが先ず閉じられ、これに続いて主排気口7a、副排
気通路29(第1通路27)の導入口27aが閉じられ
る。そして、主排気口7aが閉じられると、シリンダ2
a内に供給された混合気はピストン16によって圧縮さ
れ、以後は前述と同様の作用が繰り返されて2サイクル
エンジン1が連続的に運転される。
【0046】又、第1通路27の導入口27aを主排気
口7が開となる位置と主・副掃気口24a,25aが開
となる位置の間に配置することも可能であり、このよう
にすれば、導入口27aが開くまでに混合気の燃焼はほ
ぼ完全に終了して燃焼室Sの内圧が下がるため、第1チ
ェック弁31の開弁圧を低く設定することができる。
又、導入口27aが開いたときには主・副掃気口24
a,25aは閉じているため、計測中の既燃ガスに混合
気(新気)が混入することはない。
【0047】ここで、空燃比検知装置の別実施例を図3
及び図6に基づいて説明する。尚、図6は本実施例に係
る空燃比検知装置を備える2サイクルエンジン要部の模
式的断面図であり、本図においては図2に示したと同一
要素には同一符号を付している。
【0048】本実施例では、主排気通路7と副排気通路
29をシリンダヘッド21に形成し、副排気通路29の
入口29aを常時燃焼室S内に開口させている。そし
て、主排気通路7の主排気口7aをカム33によって作
動する排気弁34によって開閉するよう構成し、副排気
通路29の途中には、ECU15によって開閉制御され
る開閉制御弁35を設けている。
【0049】又、掃気通路24の途中に掃気弁36とル
ーツ型の過給機37を設けている。尚、副排気通路29
の出口は、主排気通路7の下流側の途中に接続しても、
大気に直接開放しても良い。
【0050】これにより、図3に示すように、主排気口
7aの開口期間をB2のように下死点(BDC)を境と
して非対称とすることができる。本実施例では、シリン
ダ2aの側面に主掃気口24aを開口させており、該主
掃気口24aの開口期間はC1のように下死点(BD
C)を境として対称となる。このように排気弁34が閉
じてからも掃気を可能とすれば、混合気(新気)の充填
効率を上げることができる。尚、シリンダの側面に主排
気口を設け、シリンダヘッドに掃気口を設け、掃気口に
カム駆動で開閉する掃気弁を設けるエンジンにおいて
は、主排気口の開口期間、掃気口の開口期間をそれぞれ
図3のB,C2に示すように設定することが可能であ
り、前記と同様に混合気(新気)の充填効率を上げるこ
とができる。
【0051】而して、本実施例によれば、開閉制御弁3
5の開弁を図3におけるA3期間中任意に設定すること
ができる。例えば、a4 のように既燃ガスの導入期間を
設定すれば、導入口29aに掃気流が到達する時期が運
転状態によって変化しても、常に確実に混合気(新気)
を含まない既燃ガスをO2 センサー30に導くことがで
きる。
【0052】尚、O2 センサー30の検出性能を上げる
ことにより、a3 のように既燃ガスの導入期間を設定す
ることができる。これにより、運転状態が変化して混合
気が燃焼を完了する時期がばらついても、主排気通路7
において排気脈動による既燃ガスの逆流が起こっても、
常にO2 センサー30に既燃ガス中のO2 濃度を検出さ
せるようにできる。
【0053】又、図3のA1(点火から主掃気口24a
が開くまでの期間或は点火から導入口29aに掃気流が
到達するまでの期間)中、即ち、燃焼行程の途中でO2
センサー30に燃焼室S中のガスを導くことも可能であ
る。この場合には、既燃ガス以外に未燃ガスが含まれて
いるため、正確な空燃比を得るためには、O2 センサー
30で検出するO2 濃度値を運転状態に応じて補正する
必要がある。少なくとも点火後であるため、未気化燃料
の存在はなくなり、補正によって容易に空燃比を得るこ
とができる。図3のa5 のように導入期間を設定するこ
とにより、各クランク角における未燃ガス割合が運転状
態に応じて変化しても、比較的容易に補正が可能であ
る。
【0054】次に、空燃比可変手段の別実施例を図7と
図8にそれぞれ示す。尚、図7及び図8は別実施例に係
る空燃比可変手段を示すスロットル弁周りの部分斜視図
である。
【0055】図7に示す例では、スロットル開度補正装
置としてはスロットル弁回動アクチュエータ43をアク
セルリンク44とスロットル弁40の間に設け、ECU
15は、検知された空燃比と目標空燃比との差に応じて
スロットル弁回動アクチュエータ43を駆動制御し、ア
クセル動作によるスロットル弁40の開度を補正するこ
とによって空燃比を目標空燃比に近づける。
【0056】又、図8に示す例では、スロットル弁40
をバイパスする副吸気通路45を設け、該副吸気通路4
5に副スロットル弁46を設け、該副スロットル弁46
をスロットル弁アクチュエータ43によって開閉する構
成を採用している。
【0057】而して、本実施例では、ECU15は、検
知された空燃比と目標空燃比との差に応じてスロットル
弁回動アクチュエータ43を駆動制御して副スロットル
弁46を開閉し、空気の供給量を制御して空燃比を目標
空燃比に近づける。
【0058】尚、図示しないが、空燃比可変手段をイン
ジェクタ等の燃料噴射装置で構成しても良い。この場
合、ECU15は、エンジン回転数とスロットル開度
(エンジン負荷)或は更にスロットル開度の変化率(急
加速、緩加速、急減速、緩減速)に基づいて目標空燃比
を設定することができるデータ及びソフトをメモリに記
憶しており、設定された目標空燃比と空気量から燃料噴
射量を決定し、その噴射量だけ燃料をすることによって
空燃比を目標空燃比に近づける。或は、ECU15のメ
モリには、エンジン回転数とスロットル開度或は更にス
ロットル開度の変化率に基づいて燃料噴射量を設定する
ことができるデータ及びソフトを記憶しておいても良
い。 [第2発明]以下に第2発明の実施例を添付図面に基づ
いて説明する。
【0059】尚、第2発明は多気筒2サイクルエンジン
に対して適用されるものであって、構成的には空燃比検
知装置のみが第1発明と異なるため、以下、空燃比検知
装置についてのみ説明する。
【0060】<第1実施例>図9は第2発明の第1実施
例に係る空燃比検知装置を備える2サイクル2気筒エン
ジン要部の模式的断面図、図10は点火と掃・排気口及
び連通路の開閉のタイミングチャートであり、図9にお
いては図2において示したと同一要素には同一符号を付
している。
【0061】本実施例に係る2サイクル2気筒エンジン
はピストン16の摺動(クランク角)に気筒間で位相差
があるものであって、第1気筒2Aと第2気筒2Bのシ
リンダ2aは連通路38によって相連通している。そし
て、連通路38の両端導入口38a,38bは排気口7
aの上方に開口しており、同連通路38の途中に設けら
れたチャンバー26にはO2 センサー30が設置され、
該O2 センサー30はECU15に電気的に接続されて
いる。
【0062】而して、図10に示すように、第1気筒2
AについてはB1,C1,E1の期間で排気口7a、掃
気口24a、導入口38aがそれぞれ開く。従って、第
1気筒2Aの導入口38aが開く期間E1と第2気筒2
Bの導入口38bが開く期間E2とがオーバーラップす
る期間e1 ,e2 において両導入口38a,38bが共
に開いて両気筒2A,2Bのシリンダ2a内が連通路3
8を介して互いに連通する。このとき、第2気筒2Bに
ついて導入口38bが閉じるタイミングは第1気筒2A
の掃気口24aが開くタイミングよりも早いため、膨張
行程にある第1気筒2Aのシリンダ2a内の残圧が圧縮
行程にある第2気筒2Bの圧縮圧よりも高くなり、期間
1 においては、既燃ガスは第1気筒2Aから連通路3
8を通って第2気筒2Bに流れる。そして、この場合、
第1気筒2Aの掃気口24aは閉じているため、連通路
38を流れる既燃ガスには掃気としての新気(又は混合
気)は含まれず、従って、この既燃ガスのO2 濃度がO
2 センサー30によって検出される。
【0063】又、第1気筒2Aについて掃気口24aが
閉じるタイミングは第2気筒2Bについて導入口38b
が開くタイミングよりも早いため、膨張行程にある第2
気筒2Bのシリンダ2a内の残圧が圧縮行程にある第1
気筒2Aの圧縮圧よりも高くなり、期間e2 おいては既
燃ガスが第2気筒2Bから第1気筒2Aに流れ、この場
合、第2気筒2Bの掃気口24aは閉じているため、連
通路38を流れる既燃ガスには掃気としての新気(又は
混合気)は含まれず、従って、この既燃ガスのO2 濃度
がO2 センサー30によって検出される。
【0064】尚、E1,E2の期間のそれぞれの開始時
期において、それぞれの気筒における燃焼は完了してい
ることとなるよう、両導入口38a,38bはそれぞれ
上死点(TDC)より遠い側に配置されている。図10
において、G1,G2は各気筒における点火から燃焼完
了までの期間である。
【0065】又、両導入口38a,38bが上死点(T
DC)側に開口しているため、各気筒における燃焼が完
了する以前に両導入口38a,38bが開とされる場合
には、第1発明において説明したように、検出されたO
2 濃度値を頬制したものに基づいて空燃比を算出する。
【0066】従って、本実施例においても、第1発明と
同様に、空燃比検知装置において混合気(新気)を含ま
ない既燃ガスのO2 濃度がO2 センサー30によって検
出され、燃焼室Sに供給される混合気の空燃比がECU
15によってO2 濃度の検出値に基づいて正確に求めら
れるため、高精度な空燃比制御が可能となり、この結
果、2サイクルエンジン1の性能向上、燃費の改善、安
定した運転等が可能となる。
【0067】<第2実施例>次に、第2発明の第2実施
例を図10及び図11に基づいて説明する。尚、図11
は本実施例に係る空燃比検知装置を備える2サイクル2
気筒エンジン要部の模式的断面図であり、本図において
は図9に示したと同一要素には同一符号を付している。
【0068】本実施例では、各気筒のシリンンダ2aの
頂部を連通路38によって互いに連通し、該連通路38
の中間にチャンバー26を設け、このチャンバー26に
2センサー30を設置するとともに、連通路38のチ
ャンバー26と各気筒2A,2Bとの間に、ECU15
によってその開閉が制御される開閉制御弁35をそれぞ
れ設けている。
【0069】而して、図10に示すe1 ,e2 の期間、
開閉制御弁35を開とすることによってO2 濃度の検出
値に基づいて空燃比を正確に求めることができる。
【0070】尚、膨張行程にある一方の気筒2A(2
B)の点火から掃気口24aが開くまでの期間(図10
にFにて示す期間)にECU15によって両開閉制御弁
35を同時に開くようにすれば、膨張行程にある一方の
気筒2A(2B)の未燃ガスと既燃ガスは連通路38を
通って圧縮行程にある他方の気筒2B(2A)へ流れ、
この場合、膨張行程にある気筒2A(2B)の掃気口2
4aは閉じているため、連通路38を流れる未気化燃料
を含む既燃ガスには掃気としての新気(又は混合気)は
含まれず、従って、この既燃ガスのO2 濃度がO2 セン
サー30によって検出され、運転状態に応じた補正によ
り空燃比を正確に検知することができる。
【0071】従って、本実施例においても、空燃比検知
装置によって混合気の空燃比が正確に求められるため、
高精度な空燃比制御が可能となり、2サイクルエンジン
1の性能向上、燃費の改善、安定した運転が可能とな
る。
【0072】尚、以上の実施例においては、第2発明を
特に2気筒エンンジンに適用した例について述べたが、
第2発明は3気筒以上の多気筒エンジンに対しても同様
に適用可能であることは勿論である。
【0073】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、請求項1
記載の発明によれば、未気化燃料を含む新気を含まない
既燃ガスのO2 濃度が空燃比検知装置によって正確に検
知される(つまり、点火から掃気流が副排気通路の導入
口に到達するまでの期間内に限って既燃ガスが副排気通
路に導入されるため、該副排気通路を流れる既燃ガスに
は新気が含まれず、この既燃ガス中のO2 濃度がO2
ンサーによって検出され、燃焼室に供給される混合気の
空燃比が空燃比検知手段によってO2 濃度の検出値に基
づいて正確に求められる)ため、高精度な空燃比制御が
可能となって2サイクルエンジンの性能向上、燃費の改
善、安定した運転等が可能となるという効果が得られ
る。
【0074】又、請求項2記載の発明によれば、副排気
通路を流れる既燃ガスには新気が含まれず、この既燃ガ
スのO2 濃度がO2 センサーによって検出され、燃焼室
に供給される混合気の空燃比が空燃比検知手段によって
2 濃度の検出値に基づいて正確に求められるため、よ
り高精度な空燃比制御が可能となって2サイクルエンジ
ンの性能向上、燃費の改善及び安定した運転が実現され
るという効果が得られる。
【0075】更に、請求項3記載の発明によれば、請求
項1記載の発明と同様に、新気を含まない既燃ガスのO
2 濃度が空燃比検知装置によって正確に検知される(つ
まり、膨張行程にある一方の気筒の既燃ガスは連通路を
通って圧縮行程にある他方の気筒へ流れ、この場合、膨
張行程にある気筒の掃気口は閉じているため、連通路を
流れる既燃ガスには新気が含まれず、従って、この既燃
ガスのO2 濃度がO2センサーによって検出され、各気
筒の燃焼室に供給される混合気の空燃比が空燃比検知手
段によってO2 濃度の検出値に基づいて正確に求められ
る)ため、高精度な空燃比制御が可能となって2サイク
ルエンジンの性能向上、燃費の改善、安定した運転等が
可能となるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1発明に係る制御装置を備える2サイクルエ
ンジンを示す自動二輪車要部の破断側面図である。
【図2】第1発明に係る制御装置を備える2サイクルエ
ンジン要部の拡大断面図である。
【図3】第1発明に係る2サイクルエンジンの点火と掃
・排気口及び副排気通路の開閉のタイミングチャートで
ある。
【図4】キャブレタの部分断面図である。
【図5】本発明に係る制御装置の構成を示すブロック図
である。
【図6】別実施例に係る空燃比検知装置を備える2サイ
クルエンジン要部の模式的断面図である。
【図7】別実施例に係る空燃比可変手段を示すスロット
ル弁周りの部分斜視図である。
【図8】別実施例に係る空燃比可変手段を示すスロット
ル弁周りの部分斜視図である。
【図9】第2発明の第1実施例に係る空燃比検知装置を
備える2サイクル2気筒エンジン要部の模式的断面図で
ある。
【図10】第2発明に係る2サイクルエンジンの点火と
掃・排気口及び連通路の開閉のタイミングチャートであ
る。
【図11】第2発明の第2実施例に係る空燃比検知装置
を備える2サイクル2気筒エンジン要部の模式的断面図
である。
【符号の説明】
1 2サイクルエンジン 2 シリンダボディ 2a シリンダ 7 主排気通路 7a 主排気口 12 センサー兼スロットル弁駆動アクチュ
エータ(運転状態検知手段) 13 可変メインジェット駆動アクチュエー
タ(空燃比可変手段) 14 可変エアジェット駆動アクチュエータ
(空燃比可変手段) 15 ECU(混合比検知手段、目標空燃比
設定手段、制御手段) 16 ピストン 20 回転センサー(運転状態検知手段) 24 掃気通路 24a 主掃気口 25 副掃気通路 25a 副掃気口 27 第1通路 27a 導入口 28 第2通路 29 副排気通路 30 O2 センサー 31 第1チェック弁 32 第2チェック弁 38 連通路 38a,38b 導入口 S 燃焼室

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排気口が開いたときに掃気口からシリン
    ダ内に導入される掃気によって既燃ガスと新気とのガス
    交換を行う2サイクルエンジンに設けられる装置であっ
    て、2サイクルエンジンの燃焼室から外部に既燃ガスを
    導く副排気通路の途中に設けられたO2 センサーと、該
    2 センサーからの信号に基づいて混合気の空燃比を求
    める空燃比検知手段を含んで構成され、点火から掃気流
    が前記副排気通路の導入口に到達するまでの期間のみ前
    記副排気通路の導入口から既燃ガスを導入可能とした空
    燃比検知装置と、 燃焼室に供給される混合気の空燃比を変化させる空燃比
    可変手段と、 2サイクルエンジンの運転状態を検知する運転状態検知
    手段と、 上記運転状態検知手段によって検知された運転状態に基
    づいて目標空燃比を設定する目標空燃比設定手段と、 前記空燃比検知手段によって検知された空燃比と目標空
    燃比とを比較してその差が小さくなるよう前記空燃比可
    変手段を制御する制御手段と、 で構成されることを特徴とする2サイクルエンジンの制
    御装置。
  2. 【請求項2】 前記空燃比検知装置は、点火から掃気流
    が前記副排気通路の導入口に到達するまでの期間の内、
    燃焼が完了してから掃気流が前記副排気通路の導入口に
    到達するまでの期間のみ、前記副排気通路の導入口から
    既燃ガスを導入可能とすることを特徴とする請求項1記
    載の2サイクルエンジンの制御装置。
  3. 【請求項3】 ピストンの摺動に位相差のある少なくと
    も2つの気筒を有し、各気筒において排気口が開いたと
    きに掃気口からシリンダ内に導入される掃気によって既
    燃ガスと新気とのガス交換を行う2サイクル多気筒エン
    ジンに設けられる装置であって、隣接する2つの気筒を
    連通する連通路の途中に設けられたO2 センサーと、該
    2 センサーからの信号に基づいて混合気の空燃比を求
    める空燃比検知手段を含んで構成され、隣接する2つの
    気筒のうち膨張行程にある一方の気筒の点火から掃気口
    が開くまでの期間のみ前記連通路の両端を開口可能とし
    た空燃比検知装置と、 燃焼室に供給される混合気の空燃比を変化させる空燃比
    可変手段と、 2サイクルエンジンの運転状態を検知する運転状態検知
    手段と、 上記運転状態検知手段によって検知された運転状態に基
    づいて目標空燃比を設定する目標空燃比設定手段と、 前記空燃比検知手段によって検知された空燃比と目標空
    燃比とを比較してその差が小さくなるよう前記空燃比可
    変手段を制御する制御手段と、 で構成されることを特徴とする2サイクルエンジンの制
    御装置。
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