JPS6230482B2 - - Google Patents
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- JPS6230482B2 JPS6230482B2 JP53123806A JP12380678A JPS6230482B2 JP S6230482 B2 JPS6230482 B2 JP S6230482B2 JP 53123806 A JP53123806 A JP 53123806A JP 12380678 A JP12380678 A JP 12380678A JP S6230482 B2 JPS6230482 B2 JP S6230482B2
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- semiconductor ceramic
- mol
- dielectric
- ceramic
- porcelain
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Landscapes
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
- Ceramic Capacitors (AREA)
- Inorganic Insulating Materials (AREA)
Description
本発明はBaTiO3、La2O3、ZrO2を主成分と
し、Mn化合物を微量添加含有してなる還元型半
導体磁器コンデンサ用磁器材料に関するもので、
小型、大容量であり、高い絶縁抵抗ならびに高耐
電圧を特徴としている。 一般に半導体磁器コンデンサは出発原料および
その製造方法の違いにより各種の呼び名が付けら
れている。すなわち、出発原料としてはBaTiO3
系およびその固溶体系が主として用いられ、一部
にはSrTiO3を主成分とする半導体磁器コンデン
サも実用化されている。これらの出発原料を基に
その製造方法は各磁器の特徴を充分に利用したも
ので、磁器の粒界を利用した粒界型、磁器の表面
を利用した堰層型ならびに還元型(再酸化型とも
いう)に大別され、その使用目的、用途に応じて
その製造方法は多岐にわたつている。 還元型半導体磁器コンデンサは通常、誘電体磁
器を還元雰囲気中の熱処理にて得られた半導体磁
器に電極用の銀ペーストを塗布し、酸化雰囲気中
にて熱処理を行うことにより得られる。この酸化
雰囲気中の熱処理により半導体磁器と銀電極の間
に薄い誘電体層が形成される。この薄い誘電体層
は還元型半導体磁器コンデンサの容量および絶縁
抵抗ならびに耐電圧に寄与すると共に、誘電体磁
器の特性および性状にも大きく依存している。還
元型半導体磁器コンデンサは単位面積当りの容量
を大きくすると、誘電体層が薄くなり、必然的に
絶縁抵抗および耐電圧は低下し、逆に絶縁抵抗お
よび耐電圧を高くしようとすると誘電体層を厚く
する必要があり、単位面積当りの容量が低下する
という性質を有している。また、この誘電耐層の
容量の温度特性は還元型半導体磁器コンデンサの
容量の温度特性として表われ、還元前の誘電体磁
器の温度特性と極めて類似している。すなわち、
この薄い誘電体層は還元により得られた半導体磁
器の表面が電極形成時の熱処理により再び酸化さ
れて形成されたものと推定される。このため還元
型半導体磁器コンデンサの特性は誘電体磁器の誘
電率、温度特性より大きく左右されるものであ
る。また半導体磁器表面を薄く均質に誘電体層化
し、高い絶縁抵抗および高い耐電圧を得るために
は、誘電体磁器の表面が均質で数μm以下の微粒
子よりなることが必要である。還元型半導体磁器
コンデンサの誘電損失(tanδ)は誘電体層のtan
δに依存するが、それよりも誘電体層と半導体磁
器の境界の直列抵抗分より大きく依存する。tan
δを小さくするためには、この直列抵抗分の小さ
な磁器材質を選択する必要がある。 この様に高い絶縁抵抗および高い耐電圧を有
し、あわせて単位面積当りの極めて大きな静電容
量値をもつ還元型半導体磁器コンデンサを得るに
は誘電体磁器の誘電率が大きく、磁器表面が数μ
m以下の均質な微粒子よりなり、銀電極を還元さ
れた半導体磁器表面に形成させる際の熱処理温度
で、磁器表面層を容易に誘電体層化させ得ること
などの要件を充たし、還元型半導体磁器コンデン
サとしてtanδの低い磁器材質をする磁器材料が
得られなければならない。 本発明は近年の電子機器の小型化、高密度実装
化ならびに品質の高安定化にともなう部品の小型
化と高品質化の要求に対してなされたものであ
り、従来の欠点を除き、高い絶縁抵抗および高い
耐電圧を有し、あわせて小型大容量の還元型半導
体磁器コンデンサを提供するもので、預電体磁器
の表面が均質でかつ数μm以下の微粒子より成
り、誘電率が15000〜18000(キユーリー点におけ
る)と高く、あわせて還元型半導体磁器コンデン
サとしてのtanδは極めて優れた磁器材料を提供
するものである。 すなわち、本発明はx BaTiO3+y La2O3
+z ZrO2(ただし、x=99.2〜87.0モル%、y
=0.3〜3.0モル%、z=0.5〜10.0モル%、x+y
+z=100)にMn化合物をMnOに換算して0.01〜
0.3重量%添加含有した磁器材料にかかるもので
ある。 以下、実施例について本発明を詳細に説明す
る。 BaCO3とTiO2を等モル混合し、これを1150℃
で2時間仮焼成し、この反応物を粉砕して
BaTiO3を作成する。BaTiO3、La2O3、ZrO2およ
びMn化合物を各々所要の組成になる様秤量し、
これをポツトミルにて約16時間湿式混合する。混
合後、脱水乾燥しポリビニルアルコールなどの有
機バインダーを約2.5重量%添加して整粒し、
1000Kg/cm2の圧力で直径11.5mmφ、厚み0.6mmに成
形する。次いで成形された円板を1300℃で2時間
本焼成する。この様にして得られた誘電体磁器を
800℃の還元雰囲気中で1時間熱処理を行つて半
導体磁器を得る。この半導体磁器に電極用銀ペー
ストを塗布して乾燥し、800〜850℃で約30分間酸
化雰囲気中で熱処理を行い、還元型半導体磁器コ
ンデンサを作成した。この様に作成したコンデン
サの諸特性を表に示した。なお、試料測定に際
し、容量、tanδは周波数1kHz、電圧1Vrmsで測
定し、絶縁抵抗は50VDCの電圧を30秒間印加し
たのち値を測定し、破壊電圧(VDC)は昇圧破
壊方式にて測定した。測定温度は20℃を基準にし
た。
し、Mn化合物を微量添加含有してなる還元型半
導体磁器コンデンサ用磁器材料に関するもので、
小型、大容量であり、高い絶縁抵抗ならびに高耐
電圧を特徴としている。 一般に半導体磁器コンデンサは出発原料および
その製造方法の違いにより各種の呼び名が付けら
れている。すなわち、出発原料としてはBaTiO3
系およびその固溶体系が主として用いられ、一部
にはSrTiO3を主成分とする半導体磁器コンデン
サも実用化されている。これらの出発原料を基に
その製造方法は各磁器の特徴を充分に利用したも
ので、磁器の粒界を利用した粒界型、磁器の表面
を利用した堰層型ならびに還元型(再酸化型とも
いう)に大別され、その使用目的、用途に応じて
その製造方法は多岐にわたつている。 還元型半導体磁器コンデンサは通常、誘電体磁
器を還元雰囲気中の熱処理にて得られた半導体磁
器に電極用の銀ペーストを塗布し、酸化雰囲気中
にて熱処理を行うことにより得られる。この酸化
雰囲気中の熱処理により半導体磁器と銀電極の間
に薄い誘電体層が形成される。この薄い誘電体層
は還元型半導体磁器コンデンサの容量および絶縁
抵抗ならびに耐電圧に寄与すると共に、誘電体磁
器の特性および性状にも大きく依存している。還
元型半導体磁器コンデンサは単位面積当りの容量
を大きくすると、誘電体層が薄くなり、必然的に
絶縁抵抗および耐電圧は低下し、逆に絶縁抵抗お
よび耐電圧を高くしようとすると誘電体層を厚く
する必要があり、単位面積当りの容量が低下する
という性質を有している。また、この誘電耐層の
容量の温度特性は還元型半導体磁器コンデンサの
容量の温度特性として表われ、還元前の誘電体磁
器の温度特性と極めて類似している。すなわち、
この薄い誘電体層は還元により得られた半導体磁
器の表面が電極形成時の熱処理により再び酸化さ
れて形成されたものと推定される。このため還元
型半導体磁器コンデンサの特性は誘電体磁器の誘
電率、温度特性より大きく左右されるものであ
る。また半導体磁器表面を薄く均質に誘電体層化
し、高い絶縁抵抗および高い耐電圧を得るために
は、誘電体磁器の表面が均質で数μm以下の微粒
子よりなることが必要である。還元型半導体磁器
コンデンサの誘電損失(tanδ)は誘電体層のtan
δに依存するが、それよりも誘電体層と半導体磁
器の境界の直列抵抗分より大きく依存する。tan
δを小さくするためには、この直列抵抗分の小さ
な磁器材質を選択する必要がある。 この様に高い絶縁抵抗および高い耐電圧を有
し、あわせて単位面積当りの極めて大きな静電容
量値をもつ還元型半導体磁器コンデンサを得るに
は誘電体磁器の誘電率が大きく、磁器表面が数μ
m以下の均質な微粒子よりなり、銀電極を還元さ
れた半導体磁器表面に形成させる際の熱処理温度
で、磁器表面層を容易に誘電体層化させ得ること
などの要件を充たし、還元型半導体磁器コンデン
サとしてtanδの低い磁器材質をする磁器材料が
得られなければならない。 本発明は近年の電子機器の小型化、高密度実装
化ならびに品質の高安定化にともなう部品の小型
化と高品質化の要求に対してなされたものであ
り、従来の欠点を除き、高い絶縁抵抗および高い
耐電圧を有し、あわせて小型大容量の還元型半導
体磁器コンデンサを提供するもので、預電体磁器
の表面が均質でかつ数μm以下の微粒子より成
り、誘電率が15000〜18000(キユーリー点におけ
る)と高く、あわせて還元型半導体磁器コンデン
サとしてのtanδは極めて優れた磁器材料を提供
するものである。 すなわち、本発明はx BaTiO3+y La2O3
+z ZrO2(ただし、x=99.2〜87.0モル%、y
=0.3〜3.0モル%、z=0.5〜10.0モル%、x+y
+z=100)にMn化合物をMnOに換算して0.01〜
0.3重量%添加含有した磁器材料にかかるもので
ある。 以下、実施例について本発明を詳細に説明す
る。 BaCO3とTiO2を等モル混合し、これを1150℃
で2時間仮焼成し、この反応物を粉砕して
BaTiO3を作成する。BaTiO3、La2O3、ZrO2およ
びMn化合物を各々所要の組成になる様秤量し、
これをポツトミルにて約16時間湿式混合する。混
合後、脱水乾燥しポリビニルアルコールなどの有
機バインダーを約2.5重量%添加して整粒し、
1000Kg/cm2の圧力で直径11.5mmφ、厚み0.6mmに成
形する。次いで成形された円板を1300℃で2時間
本焼成する。この様にして得られた誘電体磁器を
800℃の還元雰囲気中で1時間熱処理を行つて半
導体磁器を得る。この半導体磁器に電極用銀ペー
ストを塗布して乾燥し、800〜850℃で約30分間酸
化雰囲気中で熱処理を行い、還元型半導体磁器コ
ンデンサを作成した。この様に作成したコンデン
サの諸特性を表に示した。なお、試料測定に際
し、容量、tanδは周波数1kHz、電圧1Vrmsで測
定し、絶縁抵抗は50VDCの電圧を30秒間印加し
たのち値を測定し、破壊電圧(VDC)は昇圧破
壊方式にて測定した。測定温度は20℃を基準にし
た。
【表】
【表】
表において試料番号2〜5、8〜10、13〜16は
本発明に係るものであり、試料番号1、6、7、
11、12、17は比較のために本発明の範囲外のもの
を示した。本発明に係る磁器材料は表から明らか
な様に還元型半導体磁器コンデンサとして非常に
優れた特性を有している。例えば、表の試料番号
4において誘電体磁器の誘電率は14000と非常に
大きな値を示している。この組成ではキユーリー
点が12℃近傍にあり、キユーリー点付近の誘電率
は16000を越え、還元型半導体磁器コンデンサと
した場合には0.25μF/cm2と極めて大きな面積容
量を取り得ると同時に、破壊電圧は2000VDCで
あり、tanδは2.0%と優れた特性を有する。従来
の50V級のセラミツクコンデンサ(例えば0.1μ
F)と比較しても破壊電圧およびtanδ共に同等
もしくはそれ以上の特性を示しており、極めて小
型化された50V級の還元型半導体磁器コンデンサ
を提供することが本発明により可能となつた。 この様に従来の50V級セラミツクコンデンサと
同等もしくはそれ以上の特性を有し、単位面積当
りの容量が大きいため小型、大容量で、高信頼性
を有する還元型半導体磁器コンデンサの提供が可
能となつた。本発明の磁器材料は誘電体磁器が極
めて均質であるためと誘電率が極めて大きいため
に誘電体層を従来の半導体磁器コンデンサ用磁器
材料と比較して非常に厚くし得るためと推定され
る。また本発明の磁器組成中La2O3、ZrO2の添加
量によりtanδは大きく変化し、本磁器材料の最
適組成近傍ではtanδは2%前後と極めて優れて
いる。これは誘電体形成時に誘電体層と半導体磁
器境界の直列抵抗分が極めて小さいことに起因し
ているものと推定される。 本発明における組成限定範囲の理由は以下の理
由による。本発明に係る還元型半導体磁器コンデ
ンサ用磁器材料はx BaTiO3+y La2O3+z
ZrO2(ただし、x=99.2〜87.0モル%、y=
0.3〜3.0モル%、z=0.5〜10.0モル%、x+y+
z=100)の基本組成にMn化合物をMnOに換算
して0.01〜0.3重量%添加含有させることを特徴
としている。 BaTiO3が99.2モル%を越えると焼結が困難と
なり、tanδが大きく、また誘電率が小さくな
る。このために面積容量も必然的に小さく所要の
容量が得られない。また87モル%未満では誘電率
が小さくなり好ましくない。La2O3の添加量は
BaTiO3のキユーリー点の位置をほぼ決めるもの
であり、0.3モル%未満ではキユーリー点の移動
が小さく、また3.0モル%を越えるとキユーリー
点の移動が大きすぎ、誘電率が小さくなり好まし
くない。La2O3の添加量はZrO2の添加量により若
干異るが2モル%近傍が最適である。ZrO2の添
加量はBaTiO3のキユーリー点移動に若干寄与す
るが、La2O3ほど顕著ではない。ZrO2が0.5モル
%未満では焼成温度が極めて高くなり実用的でな
く、tanδも極めて大きな値を示す。10.0モル%
を越えると磁器表面に異常成長粒子の発生が著し
く、破壊電圧も最適添加量である4モル%付近の
組成と比較すると約1桁低下し、本発明の特許請
求範囲外とした。Mn化合物の添加は還元型半導
体磁器コンデサの面積容量、絶縁抵抗および耐電
圧に著しい影響を与えることは表より明らかであ
る。Mn化合物の添加はMnOにとどまらず
MnO2、MnCO3、MnSO4等をMnOに換算して同
等量添加すると、ほぼ同等の効果が得られる。
MnOの添加量が0.3重量%を越えると、面積容量
が低下しすぎて好ましくなく、MnOを極微量添
加(0.01重量%の添加)したものと添加しない組
成を比較すると、表よりその効果は極めて顕著で
あり、破壊電圧は飛躍的に向上する。 以上詳述したように本発明にかかるBaTiO3、
La2O3、ZrO2の基本組成にMn化合物を添加する
ことを特徴とした磁器材料よりなる還元型半導体
磁器コンデンサは絶縁抵抗、耐電圧が極めて高
く、しかも大きな面積容量を取り得るという優れ
た特性を有したもので、電子部品の小型化、高安
定化を求める時代の要求に充分にそうものであ
り、工業的価値大なるものである。
本発明に係るものであり、試料番号1、6、7、
11、12、17は比較のために本発明の範囲外のもの
を示した。本発明に係る磁器材料は表から明らか
な様に還元型半導体磁器コンデンサとして非常に
優れた特性を有している。例えば、表の試料番号
4において誘電体磁器の誘電率は14000と非常に
大きな値を示している。この組成ではキユーリー
点が12℃近傍にあり、キユーリー点付近の誘電率
は16000を越え、還元型半導体磁器コンデンサと
した場合には0.25μF/cm2と極めて大きな面積容
量を取り得ると同時に、破壊電圧は2000VDCで
あり、tanδは2.0%と優れた特性を有する。従来
の50V級のセラミツクコンデンサ(例えば0.1μ
F)と比較しても破壊電圧およびtanδ共に同等
もしくはそれ以上の特性を示しており、極めて小
型化された50V級の還元型半導体磁器コンデンサ
を提供することが本発明により可能となつた。 この様に従来の50V級セラミツクコンデンサと
同等もしくはそれ以上の特性を有し、単位面積当
りの容量が大きいため小型、大容量で、高信頼性
を有する還元型半導体磁器コンデンサの提供が可
能となつた。本発明の磁器材料は誘電体磁器が極
めて均質であるためと誘電率が極めて大きいため
に誘電体層を従来の半導体磁器コンデンサ用磁器
材料と比較して非常に厚くし得るためと推定され
る。また本発明の磁器組成中La2O3、ZrO2の添加
量によりtanδは大きく変化し、本磁器材料の最
適組成近傍ではtanδは2%前後と極めて優れて
いる。これは誘電体形成時に誘電体層と半導体磁
器境界の直列抵抗分が極めて小さいことに起因し
ているものと推定される。 本発明における組成限定範囲の理由は以下の理
由による。本発明に係る還元型半導体磁器コンデ
ンサ用磁器材料はx BaTiO3+y La2O3+z
ZrO2(ただし、x=99.2〜87.0モル%、y=
0.3〜3.0モル%、z=0.5〜10.0モル%、x+y+
z=100)の基本組成にMn化合物をMnOに換算
して0.01〜0.3重量%添加含有させることを特徴
としている。 BaTiO3が99.2モル%を越えると焼結が困難と
なり、tanδが大きく、また誘電率が小さくな
る。このために面積容量も必然的に小さく所要の
容量が得られない。また87モル%未満では誘電率
が小さくなり好ましくない。La2O3の添加量は
BaTiO3のキユーリー点の位置をほぼ決めるもの
であり、0.3モル%未満ではキユーリー点の移動
が小さく、また3.0モル%を越えるとキユーリー
点の移動が大きすぎ、誘電率が小さくなり好まし
くない。La2O3の添加量はZrO2の添加量により若
干異るが2モル%近傍が最適である。ZrO2の添
加量はBaTiO3のキユーリー点移動に若干寄与す
るが、La2O3ほど顕著ではない。ZrO2が0.5モル
%未満では焼成温度が極めて高くなり実用的でな
く、tanδも極めて大きな値を示す。10.0モル%
を越えると磁器表面に異常成長粒子の発生が著し
く、破壊電圧も最適添加量である4モル%付近の
組成と比較すると約1桁低下し、本発明の特許請
求範囲外とした。Mn化合物の添加は還元型半導
体磁器コンデサの面積容量、絶縁抵抗および耐電
圧に著しい影響を与えることは表より明らかであ
る。Mn化合物の添加はMnOにとどまらず
MnO2、MnCO3、MnSO4等をMnOに換算して同
等量添加すると、ほぼ同等の効果が得られる。
MnOの添加量が0.3重量%を越えると、面積容量
が低下しすぎて好ましくなく、MnOを極微量添
加(0.01重量%の添加)したものと添加しない組
成を比較すると、表よりその効果は極めて顕著で
あり、破壊電圧は飛躍的に向上する。 以上詳述したように本発明にかかるBaTiO3、
La2O3、ZrO2の基本組成にMn化合物を添加する
ことを特徴とした磁器材料よりなる還元型半導体
磁器コンデンサは絶縁抵抗、耐電圧が極めて高
く、しかも大きな面積容量を取り得るという優れ
た特性を有したもので、電子部品の小型化、高安
定化を求める時代の要求に充分にそうものであ
り、工業的価値大なるものである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 x BaTiO3+y La2O3+z ZrO2の基本
組成にMn化合物をMnOに換算して、0.01〜0.3重
量%含有させることを特徴とする還元型半導体磁
器コンデンサ用磁器材料。 ただし、x=99.2〜87.0モル% y=0.3〜3.0モル% z=0.5〜10.0モル% x+y+z=100
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12380678A JPS5550615A (en) | 1978-10-06 | 1978-10-06 | Porcelain material for reduced semiconductor porcelain condenser |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12380678A JPS5550615A (en) | 1978-10-06 | 1978-10-06 | Porcelain material for reduced semiconductor porcelain condenser |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5550615A JPS5550615A (en) | 1980-04-12 |
JPS6230482B2 true JPS6230482B2 (ja) | 1987-07-02 |
Family
ID=14869777
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12380678A Granted JPS5550615A (en) | 1978-10-06 | 1978-10-06 | Porcelain material for reduced semiconductor porcelain condenser |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5550615A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57121210A (en) * | 1981-01-20 | 1982-07-28 | Nichicon Capacitor Ltd | Reduced type semiconductor porcelain composition |
JP3506056B2 (ja) * | 1999-08-09 | 2004-03-15 | 株式会社村田製作所 | 正の抵抗温度特性を有する積層型半導体セラミック素子、および正の抵抗温度特性を有する積層型半導体セラミック素子の製造方法 |
-
1978
- 1978-10-06 JP JP12380678A patent/JPS5550615A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5550615A (en) | 1980-04-12 |
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