JPS6230210B2 - - Google Patents

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JPS6230210B2
JPS6230210B2 JP56060613A JP6061381A JPS6230210B2 JP S6230210 B2 JPS6230210 B2 JP S6230210B2 JP 56060613 A JP56060613 A JP 56060613A JP 6061381 A JP6061381 A JP 6061381A JP S6230210 B2 JPS6230210 B2 JP S6230210B2
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JP
Japan
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formaldehyde
bath
granular
resin
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JP56060613A
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JPS57177011A (en
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Hiroaki Koyama
Shigeo Shimizu
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Kanebo Ltd
Mitsubishi Kasei Corp
Original Assignee
Kanebo Ltd
Mitsubishi Kasei Corp
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Publication date
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Priority to EP82103320A priority patent/EP0063777B1/en
Priority to CA000401468A priority patent/CA1185042A/en
Publication of JPS57177011A publication Critical patent/JPS57177011A/ja
Publication of JPS6230210B2 publication Critical patent/JPS6230210B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J3/00Processes of treating or compounding macromolecular substances
    • C08J3/12Powdering or granulating
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G8/00Condensation polymers of aldehydes or ketones with phenols only
    • C08G8/04Condensation polymers of aldehydes or ketones with phenols only of aldehydes
    • C08G8/08Condensation polymers of aldehydes or ketones with phenols only of aldehydes of formaldehyde, e.g. of formaldehyde formed in situ
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J2361/00Characterised by the use of condensation polymers of aldehydes or ketones; Derivatives of such polymers
    • C08J2361/04Condensation polymers of aldehydes or ketones with phenols only
    • C08J2361/06Condensation polymers of aldehydes or ketones with phenols only of aldehydes with phenols

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Phenolic Resins Or Amino Resins (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は新規な粒状ないし粉末状フエノール・
ホルムアルデヒド系樹脂及びその製造法に関す
る。さらに詳細には、本発明は保存安定性及び流
れ特性が良好で且つ反応性を有し、成形材料とし
て好適な新規な粒状ないし粉末状フエノール・ホ
ルムアルデヒド系樹脂、及びその新規な製造方法
に関する。 従来、フエノール・ホルムアルデヒド樹脂の代
表的なものとしてノボラツク樹脂とレゾール樹脂
とが知られている。ノボラツク樹脂は、通常、フ
エノール対ホルムアルデヒドのモル比が例えば1
対0.7〜0.9となるようなフエノール過剰の条件下
で、例えばシユウ酸の如き酸触媒の存在下(通常
0.2〜2%)でフエノールとホルマリンとを反応
させることによつて製造される。かような方法で
得られるノボラツク樹脂は、フエノールが主とし
てメチレン基によつて結合された3−5量体が主
成分をなし、遊離メチロール基を殆んど含有せ
ず、従つてそれ自体では自己架橋性を有せず、熱
可塑性を有する。 そこでノボラツク樹脂は、例えばヘキサメチレ
ンテトラミン(ヘキサミン)の如きそれ自体ホル
ムアルデヒド発生剤であると共に有機塩基(触
媒)発生剤でもある架橋剤と加熱下で反応させる
か、又は例えば固体酸触媒とパラホルムアルデヒ
ド等と混合し、加熱反応させることによつて、硬
化樹脂とすることができる。 しかしながら、ノボラツク樹脂を成形材料とし
て使用すると、前者の場合ヘキサミンの分解によ
つて発生するアンモニアにより成形品が発泡した
り、ヘキサミンの未分解物や副生する有機塩基が
成形品中に残存し、そのために成形品の物性が劣
化したり、硬化反応に長時間要する等の欠点があ
り、さらに後者の場合はパラホルムアルデヒドや
酸触媒と接触する部分のみが過剰に架橋反応が進
行し、全体として均一な架橋構造が形成されにく
く、且つ酸触媒やパラホルムアルデヒドが残存し
経時的に物性が変質したり、或は硬化時にそれら
の分解による発泡等の弊害も起る。また残存する
ヘキサミン、酸触媒、パラホルムアルデヒド等
は、該ノボラツク樹脂を他の樹脂と混合、併用す
る場合、他の樹脂を劣化する等の欠点があるばか
りでなく、ノボラツク樹脂はフエノール過剰の反
応によつて得られるために遊離フエノールを比較
的多量(例えば約0.5−2重量%)含有するとい
う欠点もある。 また、比較的近年に至つて、ノボラツク樹脂を
高温下で加熱して可成り縮合度の大きなものを
得、これを精製して低縮合物を分離、除去してフ
エノール基が7−10個メチレン基で結合された比
較的高縮合体を得、これを加熱溶融紡糸してノボ
ラツク樹脂繊維を形成し、これを塩酸・ホルムア
ルデヒド混合水溶液中に浸漬して、室温から徐々
に加温して長時間かけて該繊維の外部から硬化反
応を進行させることにより硬化ノボラツク樹脂繊
維を製造する方法が提案された(特公昭48−
11284号)。 しかしながら、硬化ノボラツク樹脂繊維は上記
の製造法から明らかなように高縮合ノボラツク樹
脂の形成に余分な工程を必要とし、さらにこれを
繊維とすることなく粉砕して外部から硬化処理を
施しても硬化反応を内部にまで均一に進行させる
ことは殆んど不可能であり、他方硬化処理した該
繊維は截断又は粉砕したものは高価なものとなる
ばかりでなく、流れ特性のよい粒状又は粉末状の
ものとすることはできない。 また、従来公知のレゾール樹脂は、例えば水酸
化ナトリウム、アンモニア又は有機アミンの如き
塩基性触媒(約0.2〜2%)の存在下でフエノー
ル対ホルムアルデヒドのモル比が1対1〜2の如
きホルムアルデヒド過剰の条件下で反応すること
によつて製造される。かくして得られるレゾール
樹脂は、比較的多量の遊離メチロール基を有する
フエノールの1〜3量体が主成分をなし、反応性
が極めて大であるために通常固形分60%以下の水
又はメタノール溶液として冷蔵庫中に保存される
が、その保存期間は精々3〜4ケ月程度である。
かかるレゾール樹脂は成形、硬化する場合は、水
又はアルコールを除去し、必要により酸触媒の存
在下で、加熱する。この硬化反応速度が極めて大
であり、ゲル化は例えば150℃で数10秒以内で起
る。 以上から明らかなように、レゾール樹脂は極め
て反応性が大であるために粒状又は粉末状の安定
な固形物とすることはできず、またその硬化物は
三次元構造が高度に進行しているために極めて硬
く、これを微小な粒状ないし粉末状の成形材料と
することは非常に困難である(特公昭53−12958
号)。 また近年にいたつて、フエノール類とホルムア
ルデヒドとを少くとも含窒素系化合物の存在下で
反応させて得られる縮合物に親水性高分子化合物
を添加し、反応させて粒状ないし粉末状樹脂を製
造する方法が発表されているが(特公昭53−
42077号)、この方法で得られる樹脂の非ゲル化物
は約5〜6%という多量の遊離フエノールを含有
し(同実施例1〜4)、そのゲル化物(同実施例
5)は極めて硬い非反応性樹脂となるばかりでな
く、該樹脂は触媒として用いた含窒素化合物や親
水性高分子化合物を含有するために得られる成形
品の性能が低下する欠点がある。 さらに、フエノールとホルムアルデヒドを塩基
性水溶液中で反応させて得られるプレポリマーを
保護コロイドと混合し、酸性下で不活性固形ビー
ス状に凝固させる方法も公知であるが(特公昭51
−13491号)、これは所謂レゾール樹脂硬化物に相
当し、反応性を有せず、その上塩類や酸、その他
保護コロイドを含有するために得られる成形品の
性能が低下する欠点がある。 そこで本発明の第1目的は、保存安定性が大
で、流れ特性も良好であり、しかもそれ自体で又
は他の樹脂と混合して、成形、加熱した場合に反
応性を有する粒状ないし粉末状のフエノール・ホ
ルムアルデヒド系樹脂を提供することにある。 本発明の第2目的は、極めて微細な粒状ないし
粉末状固形物であり、従つて流れ特性が良好であ
り、例えば射出成形の微小ノズルをも円滑に通過
することができ且つ反応性フイラーとして使用し
得るフエノール・ホルムアルデヒド系樹脂を提供
することにある。 本発明の第3目的は、例えば100℃の如き加熱
下で熱融着性を有する粒状ないし粉末状フエノー
ル・ホルムアルデヒド系樹脂を提供することにあ
る。 本発明の第4目的は、遊離フエノール含有量が
50ppm以下というように極めて少量であり、従
つて取扱いが安全且つ容易で、しかも公害の問題
のない粒状ないし粉末状フエノール・ホルムアル
デヒド系樹脂を提供することにある。 本発明の第5目的は、常温貯蔵安定性が良好で
あるばかりでなく、それ自体で又は例えば他の樹
脂と共用して耐熱性、断熱性、機械的特性及び/
又は電気的特性が優れた成形体を形成することが
できる粒状ないし粉末状フエノール・ホルムアル
デヒド系樹脂を提供することにある。 本発明の他の目的は、上記第1乃至第5目的で
述べた各種の利点を有する新規な粒状ないし粉末
状フエノール・ホルムアルデヒド系樹脂を製造す
る新規な工業的製法を提供することにある。 本発明のさらに他の目的及び利点は以下の説明
から明らかとなるであろう。 本発明によれば、上記の目的及び利点は、フエ
ノール類とホルムアルデヒドとの縮合物から成る
粒状ないし粉末状樹脂であつて、 () 該縮合物は、 (1) 実質的に炭素、水素及び酸素原子から構成
されており、 (2) メチレン基、メチロール基並びにフエノー
ル類の3官能性の残基を主たる結合単位とし
て含有しており、 (3) 該3官能性の残基はフエノール類の2・4
及び6位の一箇所でメチレン基と結合しそし
て少くとも他の一箇所でメチロール基及び/
又はメチレン基と結合しており、そして (4) KBr錠剤法による赤外線吸収スペクトルに
おいて、1600cm-1(ベンゼンに帰属する吸収
ピーク)の吸収強度をD1600、 990〜1015cm-1(メチロール基に帰属する
吸収ピーク)の範囲の最も大きな吸収強度を
D990〜1015、 890cm-1(ベンゼン核の孤立の水素原子の
吸収ピーク)の吸収強度をD890、 で表した場合に、 D990〜1015/D1600=0.2〜9.0 D890/D1600=0.09〜1.0 であり、且つ () 該粒状ないし粉末状樹脂は、 (A) 粒径1〜150ミクロンの球状一次粒子およ
び二次凝集物を含有し、 (B) 少なくとも全体の50重量%は100タイラー
メツシユ篩を通過し得る大きさであり、そし
て (C) 液体クロマトグラフイーによる測定値とし
て遊離フエノール含有量が50ppm以下であ
る、 ことを特徴とする粒状ないし粉末状フエノール・
ホルムアルデヒド系樹脂によつて達成される。 本発明者等に研究によれば、本発明の上記の新
規な粒状ないし粉末状フエノール・ホルムアルデ
ヒド系樹脂は、 (1) 下記組成、 塩酸(HCl)濃度が5〜28重量%、 ホルムアルデヒド(HCHO)濃度が3〜25
重量%で、且つ 塩酸とホルムアルデヒドの合計濃度が15〜40
重量% である塩酸−ホルムアルデヒド浴に、 (2) 下記式(A)、 浴比=上記塩酸−ホルムアルデヒド浴の重量/フエノー
ル類の重量…(A) で表わされる浴比が少くとも8以上となるよう
に維持して、 (3) 該塩酸−ホルムアルデヒド浴にフエノール類
を接触させ、且つこの接触を、フエノール類が
該浴と接触した後白濁を生成し、然る後少くと
もピンク色の粒状ないし粉末状の固形物が形成
されるように行う ことによつて製造することができることが分つ
た。 以下本発明の方法について先ず詳細に説明す
る。 〔本発明の方法〕 本発明の方法によれば、上記のとおり、 (1) 下記組成、 (イ) 塩酸(HCl)濃度が5〜28重量%、 (ロ) ホルムアルデヒド(HCHO)濃度が3〜
25重量%で、且つ (ハ) 塩酸とホルムアルデヒドの合計濃度が15〜
40重量% である塩酸−ホルムアルデヒド浴を用い、 (2) 下記式(A)、 浴比=上記塩酸−ホルムアルデヒド浴の重量/フエノー
ル類の重量…(A) で表わされる浴比が少くとも8以上、好ましく
は10となるように維持して、 該塩酸−ホルムアルデヒド浴にフエノール類
を接触させる。 上記(1)の塩酸−ホルムアルデヒド浴の組成とし
ては、上記(イ)、(ロ)、(ハ)の3条件の他に、さらに条
件(ニ)として、 該浴中のホルムアルデヒド/該浴に接触するフエノ
ール類のモル比 が少くとも2以上、殊に2.5以上、就中3以上と
なるようにすることが好適である。上記条件(ニ)の
モル比の上限は特に限定されないが、20以下、特
に15以下が好適であり、これ以上に上記モル比を
増加することは経済的に得策でなく、他方該モル
比が2.5以下、殊に2以下となると、反応速度が
低下し、均一且つ微細な粒状ないし粉末状樹脂が
得られにくくなる。上記モル比の殊に好適な範囲
は4〜15である。上記モル比を2以上、殊に2.5
以上とすることは、前記(2)の浴比が比較的低い場
合、例えば浴比が8〜10の場合に殊に有効であ
る。 本発明においては、上記(1)の浴組成の塩酸−ホ
ルムアルデヒド浴を浴比がフエノール類の重量に
対して8以上、好ましくは10以上となるように維
持して、該浴にフエノール類を接触させる。本発
明の重要な特徴は、かように塩酸(HCl)濃度可
成り高濃度でしかもフエノール類に対してホルム
アルデヒドを過剰に含有する塩酸−ホルムアルデ
ヒド水溶液の浴を、浴比が8以上、好ましくは10
以上という大きな比率でフエノール類と接触させ
ることにある。かようなフエノール類−ホルムア
ルデヒドの反応条件は、既述のとおり従来公知の
ノボラツク樹脂およびレゾール樹脂製造の反応条
件とは根本的に異つている。 本発明で用いる塩酸−ホルムアルデヒド浴の塩
酸(HCl)濃度は10〜25重量%、殊に15〜22重量
%が好適であり、該浴のホルムアルデヒド
(HCHO)濃度は5〜20重量%、殊に7〜15重量
%が好適であり、さらに該浴の塩酸とホルムアル
デヒドの合計濃度が20〜35重量%、殊に25〜32重
量%が好適である。 塩酸−ホルムアルデヒド浴とフエノール類と接
触させる際の前記式(A)で表わされる浴比は、10以
上、殊に15〜40とすることが好ましい。 本発明の方法においては、以上述べた塩酸−ホ
ルムアルデヒド浴にフエノール類を接触させ、且
つこの接触を、フエノール類が該浴と接触した後
白濁が生成し、然る後少くともピンク色の粒状な
いし粉末状の固形物が形成されるように行う。該
塩酸−ホルムアルデヒド浴とフエノール類との接
触は、該塩酸−ホルムアルデヒド浴中にフエノー
ル類を添加して最初に透明溶液を形成し、次いで
白濁を生成させ、しかる後少くともピング色の粒
状ないし粉末状の固形物が形成されるように行う
ことが好適である。この際、該浴にフエノール類
を添加して白濁を生成する前の段階においては、
該浴を撹拌して添加したフエノール類と該浴とが
なるべく均一な透明溶液を形成するようにし、ま
た白濁が生成した時点以降淡いピンク色の固形物
が形成されるまでの期間は該浴(反応液)に例え
ば撹拌の如き機械的剪断力を与えないようにする
ことが好ましい。 添加するフエノール類は、フエノール類そのも
のでもよいが、フエノール類をホルマリン、塩酸
水溶液或は水等で希釈したものでもよい。 特に、ホルムアルデヒド濃度が3〜44重量%、
好ましくは20〜40重量%のホルマリン溶液でフエ
ノール類を希釈して、フエノール類濃度が50〜95
重量%、特に70〜90重量%の希釈溶液としたもの
を用いるのが好ましい。しかしこの場合、このフ
エノール類希釈溶液を塩酸−ホルムアルデヒド浴
に添加した後の該浴組成が前記(イ)、(ロ)、(ハ)、好ま
しくは前記(イ)、(ロ)、(ハ)及び(ニ)の条件を満足する

うに制御する必要がある。 また、フエノール類(又はその希釈溶液)を添
加する際の塩酸−ホルムアルデヒド浴の温度は90
℃以下、特に70℃以下の温度が好適である。該浴
の温度が40℃以上、殊に50℃以上に高い場合は、
フエノール類とホルムアルデヒドとの反応速度は
大となるから、フエノール類を殊に該ホルマリン
溶液で希釈した希釈溶液として該浴に添加するの
が好適である。またこの場合には、反応速度が大
であるから、フエノール類殊にその希釈溶液を細
流又はなるべく微小の細滴の形で該浴と接触せし
めるのが好ましい。 該浴温が40℃以上、殊に50℃以上に高い場合に
は、この浴にフエノール類又はその希釈溶液を接
触すると、該浴温が高ければ高い程フエノール類
とホルムアルデヒドと反応速度は大となり、該接
触の後数分以内の短時間或は瞬時に白濁が生成
し、且つ急速にピンク色の粒状ないし粉末状の固
形物が形成される。 かくして、本発明の方法においては、該塩酸−
ホルムアルデヒド浴の温度を35〜40℃以上に保
ち、これにフエノール類又はその前記希釈溶液を
添加する態様(態様1)と、該浴の温度を35〜40
℃以下に保ち、これにフエノール類又はその希釈
溶液を添加する態様(態様2)とに便宜上大別す
ることができる。 以下之等の態様について説明する。 〔態様1〕 この態様においては、該塩酸−ホルムアルデヒ
ド浴の温度を少くとも35℃、好ましくは40℃より
も高く且つ95℃以下に保ち、この浴にフエノール
類又はその前記希釈溶液は細流又は液滴、好まし
くはなるべく微小の細滴の状態で徐々に添加し、
該細流又は液滴が該浴と接触後数分以内又は瞬時
に白濁を連続的に生成させ、次いでピンク色の粒
状ないし粉末状のフエノール・ホルムアルデヒド
系樹脂を形成させる。この態様においては、該浴
温が殊に60〜95℃の場合には、フエノール類とホ
ルムアルデヒドとの反応が急速に進行する。 また、該浴温が60℃以下の場合、白濁が生成し
た後、反応液の温度を70〜95℃の範囲の温度に適
当時間昇温させて、所望の反応を完了してもよ
い。 この態様において、フエノール類又はその希釈
溶液を添加する際の塩酸−ホルムアルデヒド浴の
温度が高い程、また反応完了前の反応液の温度が
高い程概して硬化度が高い粒状ないし粉末状のフ
エノール・ホルムアルデヒド系樹脂が得られる。 〔態様2〕 この態様2は、該塩酸−ホルムアルデヒド浴の
温度を40℃以下に保ち、この浴にフエノール類又
はフエノール類を前記ホルムアルデヒドの水性溶
液で希釈したものを添加して透明溶液を形成し、
次いでこの透明溶液に白濁を生成させ、次いでピ
ンク色の粒状ないし粉末状のフエノール・ホルム
アルデヒド系樹脂を形成する方法である。 この態様2の場合、該塩酸−ホルムアルデヒド
浴にフエノール類又はその希釈溶液を添加して先
ず均一溶液を形成することが特に有利であり、か
かる均一溶液から白濁を生成させ、次いでピンク
色の微小固形物が生成するように制御することに
よつて、平均粒径が極めて小さな粒状ないし粉末
状の固形物を形成することができる。 また、塩酸−ホルムアルデヒド浴にフエノール
類又はその希釈溶液を添加して均一溶液を形成す
るには撹拌することが好ましいが、この撹拌は白
濁が生成する前に、或は白濁が生成し始めたらな
るべく速やかに停止するのが好ましい。何んとな
れば、白濁が生成した後もなお撹拌を続けると、
白濁した粒子が集合して餅状となり、微細粒子の
収得率がそれだけ減少するからである。 さらに、該フエノール類又はその希釈溶液を添
加する際の塩酸−ホルムアルデヒド浴の温度が15
℃以下、殊に10℃以下の低温であつて、しかもか
かる多量の浴中に添加すべきフエノール類又はそ
の希釈溶液を一挙に添加した場合、撹拌を継続す
ることによつて均一溶液を形成することは可能で
あるが、該浴温が低ければ低い程フエノール類と
ホルムアルデヒドとの反応速度が小となるから、
白濁が生成する迄に長時間を要し、さらに生じた
白濁が生長してピンク色の安定した粒状ないし粉
末状の固形物となるに要する時間もそれに伴つて
長時間となる。従つて、白濁が一旦生成した後撹
拌が停止すると、白濁が安定なピンク色の粒子に
生長する前に該浴の底部に沈降し、このように沈
降し集積した状態でフエノール類・ホルムアルデ
ヒドの縮合反応が進行するために餅状又は板状の
塊状固形物が生成し、従つてそれだけ所望の粒状
ないし粉末状製品の収得量が低下する。 以上の理由により、塩酸−ホルムアルデヒド浴
の温度を10〜35℃、殊に15〜35℃に保持し、かか
る温度の浴にフエノール類又はその希釈溶液を添
加することが好ましい。かくすることにより、バ
ツチ式で、所望量のフエノール類を該浴に一挙に
添加し、均一溶液を形成し、次いで白濁を生成さ
せ、次いでこれをピンク色の微細な粒状ないし粉
末状固形物に円滑に生長せしめることが可能とな
る。なお、本発明の上記塩酸−ホルムアルデヒド
浴とフエノール類との反応は比較的温和な発熱反
応であるから、上記の如く反応を導くことによ
り、特別外部熱源による加熱を行わなくとも、所
望の反応を白濁の沈降、載積を伴うことなく行う
ことができる。 上記態様2の方法において最初に白濁が生成す
ると、経時的に該白濁は乳白色に変り、通常該浴
の反応液全体が可成り濃厚な乳白色となり、さら
にその後淡いピンク色となり、さらに時間の経過
に伴つてより濃厚なピンク色となる。 上記態様2の方法に従つて、10〜35℃、殊に15
〜35℃の温度に保持した塩酸−ホルムアルデヒド
浴にフエノール類又はその希釈溶液を添加して、
先ず均一溶液を形成し、次いで白濁を生成させた
ものは、特別外部熱源による加熱を行うことなく
ピンク色の粒状ないし粉末状の微細固形物に導い
てもよいし、或は外部熱源による加熱を行つて所
望の上記微細固形物に導いてもよい。 該浴に白濁が生成した後、これを昇温又は昇温
することなく該白濁を浴中に保持すると、乳白色
に変り、次いで淡いピンク色から濃いピンク色の
粒状ないし粉末状固形物に移行することは前述し
たとおりであり、この段階の或る時点で発熱反応
が実質的に停止する。かかる発熱反応が停止した
時点では該粒状ないし粉末状固形物は安定な状態
となるから、この状態に達したならば該浴を再び
撹拌してもよいし、或は該浴を過して粒状ない
し粉末状の固形物を分離し、次いでこの分離した
固形物を別個の塩酸−ホルムアルデヒド浴好まし
くは前記(イ)、(ロ)及び(ハ)の条件を満足する別個の塩
酸−ホルムアルデヒド浴(第二浴という)に投入
し、所望の反応を完結させてもよい。この第二浴
の組成は、フエノール類又はその希釈液を最初に
投入する第一の塩酸−ホルムアルデヒド浴(第一
浴という)よりも、ホルムアルデヒド濃度及び/
又は塩酸濃度が低くてもよく、さらに第二浴に投
入される粒状ないし粉末状の固形物は最早遊離フ
エノールを極めて少量しか含有していないか又は
実質的に含有していないから、投入される固形物
に対する第二浴の浴比は第一浴の場合のように8
以上である必要はなく、それ以下の適当な比であ
つてよい。また第二浴の温度は90℃以下が好まし
いが、それ以上の温度であつてもよい。 前記態様2の方法において、白濁が生成した後
ほぼ50℃以下の温度で所望の反応を完了した粒状
ないし粉末状固形物は、硬化反応がそれ程充分に
進行していないから、一般に後述する100℃熱融
着試験において熱融着性を示すものとなる。 他方、該塩酸−ホルムアルデヒド浴の温度を40
℃以下、好ましくは15゜〜35℃に保ち、この浴に
添加すべきフエノール類又はその前記希釈溶液の
実質的全量を撹拌下に添加して透明溶液を形成さ
せ、しかる後非撹拌状態で白濁を生成させ、次い
で昇温又は昇温することなく淡ピンク色の粒状な
いし粉末状の固形物を生成させ、この固形物を50
℃よりも高い温度、好ましくは70゜〜95℃の温度
に加熱して所望の反応を完了したものは、硬化反
応がより進行するから、100℃の熱融着性は低下
するか又は実質的になくなり、或はより高温例え
ば200℃における熱融着性を示すもの又はそのよ
うな高温においても熱融着性を実質的に有しない
ものとなる。かかる粒状ないし粉末状固形物は殊
に他樹脂と共用するフイラーとして有用である。 本発明で用いるフエノール類としては、フエノ
ールが最も好適であるが、少くとも80重量%特に
少くとも85重量%のフエノールを含有するもので
あればo−クレゾール、m−クレゾール、p−ク
レゾール、ビス−フエノールA、o−、m−又は
p−C2〜C4アルキルフエノール、p−フエニル
フエノール、キシレノール、レゾルシノール等公
知のフエノール誘導体の1種又はそれ以上との混
合物であつてもよい。 以上の如くして該浴中に生成し、所望の反応が
完了した粒状ないし粉末状のフエノール・ホルム
アルデヒド系樹脂の固形物は、該塩酸−ホルムア
ルデヒド浴から分離し、これを水洗し、好ましく
は付着する塩酸をアルカリ水溶液で中和し更に水
洗することによつて所望の製品とすることができ
る。 上記のアルカリ水溶液としては、例えばアルカ
リ金属水溶液、殊にアンモニアの水溶液又はアン
モニアのメタノール性水溶液が好ましい。アンモ
ニアの濃度は0.1〜5重量%、特に0.3〜3重量%
が適当である。メタノール性水溶液を用いる場合
はメタノール濃度が20〜80重量%、特に35〜60重
量%のものが好ましい。さらに、前記アルカリ水
溶液による中和を行う場合には20〜90℃、好まし
くは40〜70℃の温度で行うのが有利である。 上記の水洗処理又はその後更に中和、水洗処理
した粒状ないし粉末状固形物は脱水し、そのまま
最終用途に用いてもよいし、或はこれを常法に従
つて乾燥した後最終用途に供することができる。
また、乾燥の前又は後で、任意の粉砕機で軽度に
粉砕処理して製品とすることもできる。 〔本発明の粒状ないし粉末状樹脂〕 本発明によれば、かくして、フエノール類とホ
ルムアルデヒドとの縮合物から成る粒状ないし粉
末状樹脂であつて、 () 該縮合物は、 (1) 実質的に炭素、水素及び酸素原子から構成
されており、 (2) メチレン基、メチロール基並びにフエノー
ル類の3官能性の残基を主たる結合単位とし
て含有しており、 (3) 該3官能性の残基はフエノール類の2・4
及び6位の一箇所でメチレン基と結合しそし
て少くとも他の一箇所でメチロール基及び/
又はメチレン基と結合しており、そして (4) KBr錠剤法による赤外線吸収スペクトルに
おいて、1600cm-1(ベンゼンに帰属する吸収
ピーク)の吸収強度をD1600、 990〜1015cm-1(メチロール基に帰属する
吸収ピーク)の範囲の最も大きな吸収強度を
D990〜1015、 890cm-1(ベンゼン核の孤立の水素原子の
吸収ピーク)の吸収強度をD890、 で表した場合に、 D990〜1015/D1600=0.2〜9.0 D890/D1600=0.09〜1.0 であり、且つ () 該粒状ないし粉末状樹脂は、 (A) 粒径1〜150ミクロンの球状一次粒子およ
び二次凝集物を含有し、 (B) 少なくとも全体の50重量%は100タイラー
メツシユ篩を通過し得る大きさであり、そし
て (C) 液体クロマトグラフイーによる測定値とし
て遊離フエノール含有量が50ppm以下であ
る、 ことを特徴とする粒状ないし粉末状フエノール・
ホルムアルデヒド系樹脂が得られる。 本発明の上記粒状ないし粉末状フエノール・ホ
ルムアルデヒド系樹脂(以下本発明製品という)
の前記()および()の特定はいずれも後述
する測定法に基づくものである。 本発明製品の第1の特徴は、従来公知のノボラ
ツク樹脂の硬化製品又はレゾール樹脂の硬化製品
を粉砕することは極めて困難であるがそれを強い
て粉砕したもの、或は従来公知の硬化ノボラツク
樹脂繊維を粉砕したもの等とは全く異つて、前記
()、(A)に特定するとおり球状一次粒子およびそ
の二次凝集物で、粒径が1〜150ミクロンのも
の、好ましくは1〜100ミクロンのものを含有す
ることであつて、この事実は添付図面第1A,B
図乃至第4A,B図として示す光学顕微鏡写真及
び走査型電子顕微鏡写真に明瞭に示されている。 本発明の粒状ないし粉末状樹脂製品は、上記第
1〜4図に示すとおり、通常その少くとも30%、
好ましくは少くとも50%が粒径1〜150ミクロ
ン、さらに好ましくは1〜100ミクロンの球状一
次粒子およびその二次凝集物から成る。この30%
又は50%という表示は、後記の粒径測定法におい
て定義するとおり、倍率が100〜1000倍の光学顕
微鏡の1つの視野における全体の粒子(二次凝集
物を含む)の数の30%又は50%という意味であ
る。本発明製品の特に好ましいものは、該粒状な
いし粉末状樹脂の70乃至実質的に100%が粒径1
〜150ミクロンの球状一次粒子およびその二次凝
集物から成るものである。 特に好ましいものは、上記定義による光学顕微
鏡写真の視野の粒子の数(5つの視野の平均値と
して)の少くとも30%、特に少くとも50%が1〜
100ミクロン、より好ましくは1〜50ミクロンの
範囲の球状一次粒子およびその二次凝集物から成
る。 本発明の粒状ないし粉末状樹脂製品の各粒子が
以上のように極めて粒径の小さな球状一次粒子お
よびその二次凝集物から成る理由は、本発明製品
の前記製法で述べたとおり、本発明方法によれば
塩酸−ホルムアルデヒド浴中にフエノール類(又
はその希釈溶液)を添加して少くとも部分的に均
一溶液を形成し、次いで白濁を生成させ、この極
めて微小な白濁粒子を安定で且つ硬化反応が或る
程進んだピンク色の粒状ないし粉末状微小粒子に
生長させるためであると考えられる。 本発明の粒状ないし粉末状樹脂製品は、以上の
とおり、上記の球状一次粒子およびその二次凝集
物の微小粒子が中心となつて形成されたものであ
るから、前記()、(B)で特定したとおり極めて
微小であつて、全体の少くとも50重量%、好まし
くは70重量%、特に好ましくは全体の少くとも80
重量%は100タイラーメツシユの篩を通過する。
このような篩を通過するという表示は、本発明の
粒状ないし粉末状製品を該篩で篩う操作におい
て、該粒状ないし粉末状製品を軽く手でもみほぐ
すとか、はけ様のもので篩目上の粒子を軽く押し
たり、ならしたりするとか、或は手で軽く叩く等
の該粒子(二次凝集物を含む)を強制的に破壊す
るようなものでない力が加わることを何等排除す
るものではない。 本発明の粒状ないし粉末状製品はさらに、前記
()、(C)で特定されているとおり、液体クロマト
グラフイーによる測定値として遊離フエノール含
有量が50ppm以下であり、好適な製品は該遊離
フエノール含有量が40ppm以下、就中20ppm以
下である。本発明製品がかように遊離フエノール
含有量が極めて少量である理由もまた前記本発明
製品の製法で述べたとおり、塩酸−ホルムアルデ
ヒド浴中にフエノール類又はその希釈溶液を添加
し、少くとも部分的に均一溶液を形成した後、極
めて微小な白濁を生成させ、これを安定なピンク
色の微小粒子に生長させるために、添加したフエ
ノール類、特に本発明製品の形成に関与するフエ
ノール類の実質的に全部又は殆んど全部がホルム
アルデヒドと反応するためと考えられる。前記特
公昭53−42077号に開示された方法により得られ
る粒状ないし粉末状製品は0.3〜約6重量%とい
う極めて多量の遊離フエノールを含有するのに対
して、本発明の粒状ないし粉末状製品の遊離フエ
ノール含有量は極めて少量であり、この事実はこ
の種粒状ないし粉末状製品にとつて重要な利点で
あると共に、極めて驚くべきことである。 さらに、本発明の粒状ないし粉末状製品を構成
する樹は前記()、(4)で特定されているとお
り、赤外線吸収スペクトルにおいて、 D990〜1015/D1600=0.2〜9.0、 D890/D1600=0.09〜1.0 という特性を有する。 また、本発明製品の好ましいものは、 D990〜1015/D1600が0.3〜7.0、特に0.4〜5.0 であり、さらに D890/D1600が0.1〜0.9、特に0.12〜0.8という特
性を有する。 赤外線吸収スペクトルにおいて、D1600のピー
クがベンゼン核に帰属する吸収を示し、
D990〜1015のピークがメチロール基に帰属する吸
収を示し、さらにD890のピークがベンゼン核の孤
立を水素原子に帰属する吸収を示すことはフエノ
ール・ホルムアルデヒド樹脂に関して既に広く知
られている。 本発明製品がD990〜1015/D1600=0.2〜9.0とい
う特性値を示すことは、本発明製品は少くとも或
る程度の量のメチロール基を含有し、そのメチロ
ール基含量は可成り大巾に調節し得ることを示し
ている。殊にD990〜1015=0.3〜7.0、就中0.4〜5.0
という本発明の好適な製品は適度の濃度のメチロ
ール基を含有し且つより安定である。 さらに、本発明製品の赤外線吸収スペクトルに
おけるD890/D1600=0.09〜1.0、より好適な製品
がD890/D1600=0.1〜0.9、就中0.12〜0.8という特
性を示すという事実は、本発明製品はその反応に
関与したフエノール分子の反応部位(オルト及び
パラ位)が可成りメチレン結合又はメチロール基
によつて適度に封鎖されている事実を示す。 従来公知のレゾール樹脂の硬化物は一般に、
D990〜1015/D1600およびD890/D1600の双方或はど
ちらか一方が本発明製品の上記特性値の下限より
も低く、またノボラツク樹脂のヘキサミンによる
硬化物もまたD890/D1600の特性値が本発明製品
の0.09という下限よりも一般に低い値となる。 さらに、本発明の粒状ないし粉末状樹脂製品
は、好ましくは、アセチル化重量増加率が23〜40
重量%、その好適なものはアセチル化重量増加率
が25〜37重量%、就中27〜35重量%という特性を
有している。この特性は、本発明製品は上記アセ
チル化重量増加率に対応するメチロール基及びア
セチル化可能なフエノール性水酸基を含有してい
る事実を示す。 本発明の粒状ないし粉末状樹脂製品は以上述べ
た()(1)、(2)、(3)、(4)及び()(A)、(B)、(C)

特性を有することを特徴とする。 本発明の粒状ないし粉末状樹脂は、粒径1〜
150ミクロン、好ましくは1〜100ミクロンの球状
一次粒子およびその二次凝集物を含有し(前記
()(A)の条件)好ましいものはこれらを少くと
も50%含有し且つ少くともその50重量%、好まし
くは少くとも70重量%が100タイラーメツシユ篩
を通過し得る大きさを有する(前記()(B)の条
件)ため、流動性が極めて良好であつて、例えば
他の樹脂と比較的多量に混合することができ、ま
た他の樹脂と混合して例えば射出成形材料として
用いた場合にもそのノズルを詰まらせることなく
円滑に押出すことが可能である。また、本発明製
品は、少くともその多くのものが極めて微小な球
状の一次粒子を基本構成要素とするため、これを
フイラーとして含有せしめた硬化成形物は機械的
に優れた特性、特に圧縮に対し強い抵抗性を示
す。本発明の粒状ないし粉末状樹脂製品はフエノ
ール類の初期反応生成物である白濁状微小粒子が
さらにホルムアルデヒドと反応して生長したもの
であるから常温では極めて安定で、しかもそれ自
体相当量のメチロール基を含有するから加熱した
状態では反応性を有し、それ自体で或は例えばレ
ゾール樹脂又はその他の樹脂或はゴム等の成形材
料と混合して、成形し、加熱硬化した場合に反応
性を発揮し、後記実施例に示すとおり、物理的、
機械的特性のみならず、断熱性、耐熱性その他電
気的特性が極めて優れた成形物を形成することが
できる。 本発明の粒状ないし粉末状樹脂はさらに遊離フ
エノール含有量が50ppm以下、好ましくは
40ppm以下、就中20ppm以下と極めて少ない
(前記()(C)の条件)。フエノール含有量がこの
ように極めて少ないため、本発明の粒状ないし粉
末状樹脂はその取扱いが極めて容易であり且つ安
全である。また、そのため例えばアスベスト紙や
合成繊維紙或はその他のノン・ウーブン・フアブ
リークの製造のためのバインダー等として抄紙又
は製造時に使用しても、その製品は勿論のこと、
廃液又は処理中に生じる遊離フエノール量は極め
て小さく公害等の問題を起すこともない。また、
遊離フエノールを殆んど含有しないため、他の樹
脂と混合、成形した際にフエノールに起因する副
反応等を起すことがないだけでなく、遊離フエノ
ールに起因する成形物の物性低下を起すこともな
い。 本発明の粒状ないし粉末状樹脂製品の好ましい
ものはアセチル化増加率が23〜40重量%、好まし
くは25〜37重量%特に好ましくは27〜35重量%で
あることは既に述べたが、このようにアセチル化
された粒状ないし粉末状樹脂は、後に記載する方
法に従つて反射スペクトル法によつて波長500m
μにおける光の反射率(%)を測定すると、少く
とも約75多くのものは約80以上の値を示し高いも
のでは約90にも達する反射率を示す。 本発明の粒状ないし粉末状樹脂はそれ自体約50
〜約70の光反射率を示し、上記の如くアセチル化
されることによつて、より白度の高い粒状ないし
粉末状樹脂に変換される特性を有している。 本発明の粒状ないし粉末状樹脂は、前記の本発
明の製造方法に従つて硬化反応がそれ程充分に進
行していないもの、或いは硬化反応が比較的進行
したもののいずれの状態をもとることができる。
その結果、本発明の粒状ないし粉末状樹脂には、
熱的には、後に記載した加熱融着測定法に従つて
100℃の温度で5分間加圧した場合に、(A)少くと
もその1部が融着して塊状ないし板状体となるも
の、及び(B)実質的に溶融又は融着せずに粒状ない
し粉末状の形態をとるものの双方が含まれる。 本発明の粒状ないし粉末状樹脂は、元素分析に
より実質的に炭素、水素および酸素から成り、下
記組成 C:70〜80重量%、 H:5〜7重量%および O:17〜21重量%、 (全体で100重量%) を有することも明らかとされている。 また、該粒状ないし粉末状樹脂は後に記載する
試験方法に従つてメタノールに対する溶解性を測
定すると、メタノール溶解性が20重量%以下、好
ましくは15重量%以下を示し、殊に上記(B)の粒状
ないし粉末状樹脂製品のメタノール溶解性は通常
5重量%以下であつて、耐メタノール溶解性が大
きい。これに対して、上記(A)の粒状ないし粉末状
樹脂製品のメタノール溶解性は通常上記(B)製品の
メタノール溶解性よりも大である。 また、本発明の粒状ないし粉末状樹脂は、前述
した本発明の製造方法から明らかなとおり、反応
系内に含窒素塩基性化合物あるいは親水性高分子
化合物を実質的に含有しない本発明の製造方法に
より製造されるため、通常含窒素塩基性化合物あ
るいは親水性高分子化合物を実質的に含有してい
ない。このために、本発明の粒状ないし粉末状製
品をそれ自体で又は他の樹脂又はゴム等と混合し
て、例えば成形し、加熱、硬化した場合に、成形
物の物性を低下したり、劣化させるおそれがな
い。 本発明の粒状ないし粉末状フエノール・ホルム
アルデヒド系樹脂製品は以上述べたとおり、極め
て微細で、保存安定性及び流れ特性が良好であ
り、遊離フエノール含量が極めて少なく、しかも
或る程度のメチロール基を含有するのでそれ自体
で又は他の樹脂又はゴム類と混合して、成形、加
熱した場合に反応性を有するという優れた特徴を
有している。かくして、本発明の粒状ないし粉末
状樹脂製品のうち、加熱融着測定法に従つて100
℃で5分間加熱した場合に少くとも一部が融着性
を示す前記(A)の製品は特に耐熱性、又は断熱性成
形品製造のバインダーやフイラーとして有用であ
り、また上記測定法では融着性を示さない前記(B)
の製品は特に耐熱性、断熱性又は耐衝撃性成形品
や炭化物成形品等の製造の殊にフイラーとして有
用である。 以下本発明の実施例について説明する。 1 1〜150μ粒子の測定法 1つの試料から約0.1gのサンプルをサンプ
リングする。このようなサンプリングを1つの
試料について異なる場所から5回行なう。 サンプリングした各約0.1gのサンプルの各
1部を、それぞれ顕微鏡観察用スライドグラス
上に載せる。スライドグラス上に載せたサンプ
ルは観察を容易とするため、できるだけ粒子同
志が重なり合わないように拡げる。 顕微鏡観察は、光学顕微鏡下視野に粒状ない
し粉末状物および/またはその二次凝集物が10
〜50個程度存在する箇処について行うようにす
る。通常倍率102〜103倍で観察するのが望まし
い。光学顕微鏡下視野に存在する全ての粒子の
大きさを光学顕微鏡下視野中のメジヤーにより
読みとり記録する。 1〜150μの粒子の含有率(%)は次式にて
求められる。 1〜150μ粒子の含有率(%)=N/N×100 N0:顕微鏡下視野で寸法を読みとつた粒子の
全個数 N1:N0のうち1〜150μの寸法を有する粒子の
個数 1つの試料についての5つのサンプルの結果
の平均値として1〜150μの粒子の含有率を表
わす。 2 100タイラーメツシユ篩通過量 乾燥試料を、必要により十分に手で軽くもみ
ほぐしたのち、その約10gを精秤し、5分間で
少量ずつ100タイラーメツシユの篩振とう機
(篩の寸法;200mmφ、振とう条件;200RPM)
に投入し、試料投入後更に10分間振とうさせ
る。100タイラーメツシユ通過量は次式にて求
める。 100タイラーメツシユ通過量(重量%) =ω−ω/ω×100 ω:投入量(g) ω:100タイラーメツシユ篩を通過せずに篩
上に残存した量(g) 3 フリーフエノール含量の定量 100タイラーメツシユ通過の試料約10gを精
秤し、100%のメタノール190g中で30分間還流
下に加熱処理する。ガラスフイルター(No.3)
で過した液を、高速液体クロマトグラフイ
ー(米国、ウオーターズ社製6000A)にかけ
液中のフエノール含量を定量し、別個に作成し
た検量線から該試料中のフリーフエノール含量
を求めた。 高速液体クロマトグラフイーの操作条件は次
のとおりである。 装置:米国ウオーターズ社製6000A カラム担体:μ−Bondapak C18 カラム:径1/4インチ×長さ1フイート カラム温度:室温 溶離液:メタノール/水(3/7、容積比) 流速:0.5ml/分 デイテクター:UV(254nm)、Range0.01(1
mV) 液中のフエノール含量は、予め作成した検
量線(フエノール含量とフエノールに基づくピ
ークの高さとの関係)から求めた。 4 赤外線吸収スペクトルの測定および吸収強度
の求め方 株式会社日立製作所製の赤外線分光光度計
(225型)を用い、通常のKBr錠剤法により調製
した測定用試料について赤外線吸収スペクトル
を測定した。 特定波長における吸収強度は次のようにして
求めた。測定した赤外線吸収スペクトル図にお
ける、吸収強度を求めようとするピークにベー
スラインを引く。そのピークの頂点の透過率を
pで表わし、その波長におけるベースライン
の透過率をtbで表わすと、その特定波長にお
ける吸収強度Dは下記式で与えられる。 D=logt/t 従つて、例えば890cm-1のピークの吸収強度
と1600cm-1のピークの吸収強度との比は、上記
式で求めたそれぞれの吸収強度の比(D890
D1600)として与えられる。 5 アセチル化重量増加率 乾燥試料約10gを精秤し、この精秤した試料
を無水酢酸78重量%、酢酸20重量%およびオル
ト燐酸2重量%とから成るアセチル化浴約300
g中に添加する。次いで室温から115℃まで45
分間かかつて徐々に昇温加熱し、さらに115℃
で15分間保持する。 その後、放冷し、No.3のガラスフイルターで
注意深くアスピレーターで吸引しながら過
し、次いでガラスフイルター上で熱水で十分に
洗浄し、最後に、少量の冷メタノールで洗浄す
る。次いで、ガラスフイルターと一緒にガラス
フイルター上の残留物を70℃の乾燥器中で2時
間乾燥し、更にシリカゲルを乾燥剤とするデシ
ケーター中に一昼夜放置する。フイルター上の
残留物の乾燥重量を精秤する。アセチル化重量
増加率(I)は次式にて求められる。 I=W−W/W×100 W0:アセチル化前の乾燥試料の精秤重量
(g) W1:アセチル化後の乾燥試料の精秤重量
(g) 6 光の反射率の測定(反射スペクトル法) 日立製作所(株)製557形2波長分光光度計を用
い、上記5に記載の方法でアセチル化した後の
試料の波長500mμにおける光の反射率(%)
を、副白板の反射率を100%として測定した。 7 100℃における熱融着性 100タイラーメツシユ通過の試料約5gを2
枚の0.2mm厚ステンレス板の間に挿入したもの
を準備し、これを予め100℃に加温した熱プレ
ス機((株)神藤金属工業所製、単動圧縮成型機)
で5分間、初圧50Kgでプレスした。プレスを解
放したのち、2枚のステンレス板の間から熱プ
レスされた試料を取り出した。取り出した試料
が溶融または融着により明らかに固着して平板
を形成しているものを試料が融着性を有してい
ると判定し、熱プレス前後でほとんど差異がみ
られないものを試料が不融性を有すると判定し
た。 8 耐アルコール性試験 試料約10gを精秤し(その精秤重量をW0
する)、100%のメタノール約500ml中で30分間
還流下に加熱処理する。ガラスフイルター(No.
3)で過し、更にフイルター残試料をフイル
ター上で約100mlのメタノールで洗浄し、次い
でフイルター残試料を70℃の温度で2時間乾燥
した(その精秤重量をW11とする)。次式にて
メタノール溶解度を求めた。メタノール溶解度
が小さいほど耐アルコール性は良好である。 メタノール溶解度(重量%)=W−W11/W×
100 9 OH基値 水酸基価測定法(化粧品原料基準注解、第一
版薬事日報社昭和50年、一般試験法377)に準
じて測定する。 10 嵩密度 100mlの指標のところですり切になつている
100mlのメスシリンダーに、メスシリンダーの
ふち上方2cmのところから、100タイラーメツ
シユ通過の試料を注ぎ込む。次式によつて嵩密
度を求める。 嵩密度(g/ml)=W(g)/100(ml) W:100ml当りの重量(g) 実施例 1 (1) 2のセパラブルフラスコに、塩酸とホルム
アルデヒドの各種組成(第1表に記載)からな
る25℃の混合水溶液各々1500gを入れ、さらに
98重量%のフエノール(残り2重量%は水)と
37重量%のホルマリンおよび水を用いて調整し
た80重量%のフエノールと5重量%のホルムア
ルデヒドとを含む混合水溶液(25℃)を各々
62.5g添加した。添加して20秒間撹拌した後、
60分間静置した。60分間の静置している間、
各々のセパラブルフラスコ内の内容物は、ある
ものは透明な状態のままであり(第1表のRun
No.1および20)、又あるものは透明から白濁に
移り(第1表のRunNo.3、9および18)、又あ
るものは透明状態から白濁して後更に淡いピン
ク色に変色した(第1表のRunNo.2、4〜8、
10〜17および19)。このピンク色に変色したも
のには顕微鏡観察すると既に球状物、球状物の
凝集体および少量の粉状物がみられた。次に
各々のセパラブルフラスコの内容物を時々撹拌
しながら、さらに60分間で80℃にまで昇温し、
次いで80〜82℃の温度で15分間保持して反応生
成物を得た。かくして得た反応生成物を40〜45
℃の温水で洗浄し、0.5重量%のアンモニアと
50重量%のメタノールからなる混合水溶液中、
60℃の温度で30分間処理し、再度40〜45℃の温
水で洗い次いで80℃で2時間乾燥した。かくし
て得た各種組成の塩酸とホルムアルデヒドから
なる混合水溶液から得られた反応生成物の性質
を第2表に記載した。 (2) 一方、比較のため以下の実験を行つた。 1のセパラブルフラスコに、蒸留したフエ
ノール282gと37重量%のホルマリン369gおよ
び26重量%のアンモニア水150gを入れ、撹拌
しながら室温から70℃にまで60分間で昇温し、
さらに70〜72℃の温度で90分間撹拌・加熱し
た。次いで放冷し、300gのメタノールを少量
ずつ加えながら40mmHgの減圧下に共沸蒸留に
より脱水を行ない、溶剤としてメタノールを
700g加えて黄褐色透明のレゾール樹脂溶液を
取り出した。 かくして得たレゾール樹脂の一部を減圧下に
脱溶媒すると、激しく発泡してゲル化した。こ
のゲル化物を更は窒素ガス下、160℃の温度で
60分間熱硬化し、得られた硬化発泡体を粉砕し
て、100タイラーメツシユの篩を通過した粉末
を少量得た。この場合、熱硬化レゾール樹脂は
極めて硬く、各種の粉砕機やボールミルあるい
は螢光X線用の振動ミルを用いても100メツシ
ユパスの粉末を得るのは非常に困難であつた。
かくして得た熱硬化レゾール樹脂粉末を上述し
たのと同一条件で、0.5重量%のアンモニアと
50重量%のメタノールからなる混合水溶液で処
理し、温水で洗い、次いで乾燥した。かくして
得た試料の性質を第2表にRunNo.21として記載
した。 次に、1のセパラブルフラスコに、フエノ
ール390g、37重量%のホルマリン370g、シユ
ウ酸1.5gおよび水390gを入れ、撹拌しながら
60分間で90℃にまで昇温し、90〜92℃の温度で
60分間撹拌・加熱した。次に35重量%の塩酸
1.0gを加え、更に90〜92℃の温度で60分間撹
拌、加熱した。次いで、水を500g加えて冷却
し、サイホンにより水を除き、30mmHgの減圧
下に加熱して、100℃の温度で3時間、更に昇
温した180℃の温度で3時間減圧、加熱した。
得られたノボラツク樹脂は冷却すると黄褐色の
固体として得られた。このものは軟化温度が78
〜80℃であり、液体クロマトグラフイーにより
定量したフリーフエノール含量が0.76重量%の
ものであつた。 上記のノボラツク樹脂を粉砕して、ヘキサメ
チレンテトラミン15重量%を混合し、混合物を
窒素ガス中、160℃の温度で120分間熱硬化、次
いで、ボールミルで粉砕して100タイラーメツ
シユの篩を通過せしめた。かくして得た粉末
は、上述したのと同一の条件で、0.5重量%の
アンモニアと50重量%のメタノールからなる混
合水溶液で処理し、温水で洗い、次いで乾燥し
た。かくして得た試料の性質をRunNo.22として
第2表に記載した。 更に、上記ノボラツク樹脂を孔径0.25mmφ、
孔数120の紡糸口金を用いて、136〜138℃の温
度で溶融紡糸を行なつた。得られた平均繊度
2.1デニールの紡出糸を塩酸濃度18重量%とホ
ルムアルデヒド濃度18重量%からなる混合水溶
液に20〜21℃の温度で60分間浸漬し、次いで97
℃の温度にまで5時間を要して昇温し、97〜98
℃の温度で10時間保持した。かくして得た硬化
ノボラツク繊維を上述したのと同一の条件で温
水洗後0.5重量%のアンモニアと50重量%のメ
タノールからなる混合水溶液で処理し、温水で
洗い、次いで乾燥した。このものをボールミル
で粉砕した。100タイラーメツシユの篩を通過
したものの性質をRunNo.23として第2表に記載
した。 (3) 第1表には使用した塩酸、ホルムアルデヒド
および塩酸とホルムアルデヒドの合計濃度、お
よびホルムアルデヒド対フエノールのモル比を
示した。また、第2表には得られた試料の顕微
鏡観察による1〜50μ、1〜100μ、更に1〜
150μの粒子の含有率、得られた試料を100タイ
ラーメツシユの篩にかけた場合の篩通過量
(100メツシユパス)、得られた試料の赤外線吸
収スペクトル法による990〜1015cm-1と890cm-1
の1600cm-1に対する吸収波長強度比(IR強度
比)およびアセチル化による重量増加率を示し
た。
【表】
【表】
【表】
【表】 第1表におけるRunNo.1、2、3、6、17お
よび20の実験では、セパラブルフラスコの底に
粘着性の樹脂や硬く大きな塊状物又は板状物が
多く生成した。 また、RunNo.1、2および20の実験では、使
用した50gのフエノールから固形物が49gより
少い量で得られたにすぎなかつた。 RunNo.1、2、3、6、17および20について
第2表に記載した1〜50μ、1〜100μおよび
1〜150μ粒子の含有率(%)および100メツシ
ユパス(重量%)の数値は、粘着性樹脂、塊状
物及び板状物を含めた全固形物に対する粒状な
いし粉末状物についての値である。しかしなが
ら、これらの実験において生成した固形物の内
の粒状ないし粉末状物のみの中の1〜50μ、1
〜100μおよび1〜150μ粒子の含有率(%)お
よび100メツシユパス(重量%)はそれぞれ第
2表にカツコで閉じて示した値であつた。 第2表に記載した結果をも含めた上記実験事
実から、RunNo.1、2、3、6、17および20は
製造方法としては推奨できない。しかしなが
ら、それらの製造方法であつても生成された粒
状ないし粉末状物に限つてみればこれらの粒状
ないし粉末状物は本発明の粒状ないし粉末状物
に充分に包含される特性を有している。 (3) 添付図面の第1B図には、上記RunNo.15で得
られた粒状ないし粉末状物の走査型電子顕微鏡
写真(倍率1000倍)を示した。 また、添付図面の1A図には上記RunNo.15で
得られた粒状ないし粉末状物の光学顕微鏡写真
(倍率200倍)を示した。 また、添付図面の第5図には、RunNo.12で得
られた粒状ないし粉末状物の赤外線吸収スペク
トル図を示した。また、同第5図には赤外線吸
収スペクトル図から吸収強度Dを求める際に必
要とされる、tpおよびtbの求め方を図解し
た。あるピークにベースラインを引き、その波
長においてtpおよびtbが図解したようにして
求められる。 実施例 2 20の反応容器6個の夫々に、20重量%の塩酸
と11重量%のホルムアルデヒドからなる混合水溶
液を第3表の浴比を示すように10.2〜11.7Kg入れ
た。それぞれのフラスコに、23℃の温度で撹拌し
ながら、フエノール90重量%とホルムアルデヒド
3.7重量%からなる混合水溶液を各々1.8Kg、1.5
Kg、0.9Kg、0.7Kg、0.4Kgおよび0.25Kg加えた。こ
の場合の浴比は各々7.3、8.5、13.5、17.0、28.9
および45.6であつた。いずれの場合もフエノール
混合水溶液を投入後更に撹拌し続けていると、40
〜120秒間で急激に白濁した。白濁と同時に撹拌
を中止し、そのまま静置した。内温が徐々に上昇
し、内容物は次第に淡いピンク色に変色し、白濁
してから30分後にはいずれにもスラリー状あるい
は樹脂状物の生成がみられた。次いで各々の内容
物を撹拌しながら75℃にまで2時間で昇温し、次
いで75〜76℃の温度で30分間、撹拌、加熱した。
この場合、浴比7.3の系は撹拌棒に樹脂状の硬化
物が大量に溶着し、撹拌が非常に困難となつた。
又内容物はいずれの場合も昇温時に淡いピンク色
からピンク色に変り、更に赤に変化した。 次いで内容物を水洗した後、0.1重量%のアン
モニアと55重量%のメタノールとの混合水溶液
中、50℃の温度で60分間処理し、更に80℃の温水
で60分間洗浄した。得られた粒状ないし粉末状物
または塊状物を手で軽くもみほごし100℃の温度
で2時間乾燥した。乾燥後の水分率はいずれも
0.2重量%以下であつた。内容物は反応の浴比が
小さい方からRunNo.31、32、33、34、35および36
とする。 第3表には、反応開始から白濁して30分後まで
の間の反応系内の最高到達温度、反応生成物の収
率、顕微鏡観察による球状一次粒子の有無、反応
生成物に占める100タイラーメツシユ通過分の含
有率、反応生成物の100℃での熱融着性、反応生
成物の元素分析値、反応生成物のOH基価および
アセチル化したものの500mμにおける光反射率
を示した。
【表】 第3表において、RunNo.22の生成物のOH基価
値は変動が大きく測定できなかつた。 第3表においてRunNo.31の実験では、フラスコ
の底に生成した固形物全体の約70%に達する板状
物および塊状物が生成した。粒状ないし粉末状物
は生成した固形物全体の約30%にすぎなかつた
が、そのうちの約95%は100メツシユの篩を通過
した。なお、RunNo.31における球状一次粒子の有
無が少いとあるのは、粒状ないし粉末状物の固形
物に占める割合が約30%と小さいことによる。従
つて、RunNo.31の方法は製造方法としては推奨で
きないが、生成した粒状ないし粉末状物は本発明
の粒状ないし粉末状物に包含される。なおRunNo.
31〜36の粒状ないし粉末状物は全て、そのほぼ全
量が1〜100μの粒径のものであつた。第2A,
B図にRunNo.35の光学顕微鏡写真及び走査型電子
顕微鏡写真を示す。 実施例 3 予め30℃、60℃、80℃および98℃に加温した、
20重量%の塩酸と8重量%のホルムアルデヒドと
を含む混合水溶液を夫々1000gを4つの2のセ
パラブルフラスコに準備した。次いで、フエノー
ル70重量%とホルムアルデヒド6重量%とを含む
混合水溶液50gを、セパラブルフラスコに取り付
けた滴下ロートから30秒間で上記の塩酸とホルム
アルデヒド混合物水溶液の夫々に滴下した。塩酸
−ホルムアルデヒド水溶液の液温が60℃、80℃お
よび98℃の場合にはフエノール−ホルムアルデヒ
ド水溶液を滴下するとすぐに白濁し短時間でピン
ク色から赤色に変色した。特に温度98℃の場合は
極めて短時間に反応が進行し、粒状ないし粉末状
物の比較的強く二次凝集した塊状物の生成が多く
みられた。 30℃に加温した塩酸−ホルムアルデヒド水溶液
を用いた場合については、フエノールとホルムア
ルデヒドの混合水溶液を滴下した後、0.5時間
(RunNo.41)、1時間(RunNo.42)、3時間(RunNo.
43)、6時間(RunNo.44)、24時間(RunNo.45)お
よび72時間(RunNo.46)放置する実験を夫々行つ
た。 又、60℃、80℃および98℃の塩酸−ホルムアル
デヒド水溶液を用いる実験はいずれもフエノール
とホルムアルデヒドの混合水溶液を滴下してから
15分間静置する実験を行つた。これらの実験を順
にRunNo.47、48および49とする。 さらに、RunNo.42で得られた生成物を塩酸とホ
ルムアルデヒドの混合水溶液が付着したままで、
60℃、80℃、または98℃に予め加温した上記と同
一組成の塩酸−ホルムアルデヒド水溶液に投入
し、各々の温度で15分間静置する実験を行つた。
これらの実験を順にRunNo.50、51および52とす
る。 また、RunNo.42で得られた生成物を塩酸15重量
%とホルムアルデヒド10重量%を含む80℃の混合
水溶液、塩酸15重量%とホルムアルデヒド5重量
%とを含む80℃の混合水溶液および塩酸10重量%
とホルムアルデヒド5重量%とを含む80℃の混合
水溶液に夫々撹拌しながら投入し、80℃の温度で
15分間撹拌、加温した。これらの実験を順にRun
No.53、54および55で示す。上記いずれの実験にお
いても上記反応を行つたのち反応系に水を加え、
冷却した内容物を取り出し、水洗し、中和処理
し、水洗し次いで70℃で3時間乾燥した。上記中
和処理はいずれも1.0重量%のアンモニア水溶液
中、50℃の温度で60分間処理することによつて行
つたものである。 第4表には得られた乾燥試料の100タイラーメ
ツシユ篩通過率、100℃における熱融着性、赤外
吸収スペクトル法による1600cm-1に対する990〜
1015cm-1と890cm-1の吸収波長強度比およびフリ
ーフエノール含量を示した。 第3A,B図にRunNo.43の光学顕微鏡写真及び
走査型電子顕微鏡写真を示す。
【表】
【表】 実施例 4 9個の1のセパラブルフラスコの夫々に、18
重量%の塩酸と11重量%のホルムアルデヒドとを
含む18℃の混合水溶液500gを入れた。これらの
夫々に撹拌しながらフエノール20gまたはフエノ
ール20gをホルマリン又は水の所定量で希釈した
ものを、一度に投入した。いずれの実験において
も、白濁がみられた時点で撹拌を中止して静止
し、投入して2時間後にいずれも60分間で85℃に
まで昇温し、さらに85℃の温度で30分間保持し
た。次に、各実験で得られた生成物の夫々を水洗
し、次いで70℃の0.5重量%のアンモニア水で30
分間処理し、引き続いて、80℃の熱水で60分間洗
浄後脱水しさらに80℃の温度で3時間乾燥した。
これらの実験を第5表にRunNo.56〜64として示し
た。 第5表には、使用したホルマリンの濃度、フエ
ノールを希釈した混合液の組成、フエノール投入
後白濁開始迄の時間、生成物がピンク色に変色す
る迄の時間および得られた生成物の100タイラー
メツシユ篩通過率を示した。
【表】
【表】 第5表においてRunNo.56に用いたフエノールは
予め50℃に加熱して溶解せしめたものを用いた。
RunNo.57およびRunNo.64では、それぞれフエノー
ルあるいはホルムアルデヒドの凝固あるいは沈殿
を避ける為、投入希釈混合液を予め45℃に加温し
て用いた。 第4A,B図にRunNo.59の光学顕微鏡写真及び
走査型電子顕微鏡写真を示す。 実施例 5 3つの1のセパラブルフラスコに、18重量%
の塩酸、10重量%のホルムアルデヒドおよび5重
量%の塩化亜鉛を含む、22℃の混合水溶液500g
を夫々入れた。これらの夫々に撹拌しながら、第
5表に記載のフエノール類90重量%と37%のホル
マリン10重量%とを含む混合水溶液を室温下で
各々25g投入し、投入して30秒後にいずれも撹拌
を停止した。投入して10分後に夫々を30分間で85
℃にまで昇温し、85〜86℃の温度で30分間保持し
た。その後、夫々に冷水500c.c.を加えて内容物を
取り出し、水洗後3重量%のアンモニアと40重量
%のメタノールを含む混合水溶液中、50℃の温度
で30分間処理し次いで水洗、乾燥した。 第6表には使用したフエノール類の組成と投入
後の白濁開始時間、得られた生成物の100メツシ
ユ篩通過量および生成物のメタノールに対する溶
解度を示した。
【表】 参考例 1 実施例2のRunNo.35の生成物(フイラーとし
て)30gと実施例1のRunNo.21で用いたレゾール
樹脂(未硬化物、)固形分換算で30g)とを混合
した。この得られた樹脂混合物を室温で一昼夜乾
燥し、次いで80℃のオーブン乾燥器中にて30分間
乾燥した。得られたものの一定量を150℃に加熱
した金型を用いて50Kg/cm2の加圧下に30分間処理
し、寸法が10mm角で厚み3.5mmの試験片を5個作
成した。 対照試験片として次の試験片とも作成した。実
施例1のRunNo.21、22および23で得た生成物(硬
化物、フイラーとして)と実施例1のRunNo.21で
用いたレゾール樹脂(未硬化物)を用い上記と同
一の条件および方法で各々について5個の試験片
を作成した。 第7表には、各々の樹脂組成物の成型性と上記
試験片各5個について圧縮試験機を用い、JIS−
K−6911−1970に準じて測定した圧縮強度、圧縮
歪みおよびステイツキネス(Stickiness;圧縮強
度×圧縮歪み)を、5個の試験片についての平均
値として示した。尚、試験片は圧縮試験の前にノ
ギスを用いて寸法を正確に測定した。
【表】 上記の如き成型体を試作しようとして、上記と
同じ未硬化レゾール樹脂のみを用いた場合は、
150℃の加熱により樹脂が金型の間から流れ出た
り、発泡して成型体の作成は出来なかつた。 参考例 2 フイラーとして、実施例2のRunNo.35の生成
物、および実施例1のRunNo.21、22および23で得
た生成物をフイラーとして用い、これを夫々実施
例1のRunNo.21で用いた未硬化のレゾール樹脂と
混合した。これらの混合物の夫々を参考例1と同
様の方法によつて、幅20mm、厚さ3.5mm、長さ120
mmの成型体(いずれもフイラー含有率は55重量
%)に成形した(各混合物について5個)。 次に、これらの成型体を窒素ガス流通下、100
℃の温度で2時間熱処理した後に精秤し、次いで
行なう炭化焼成用の前駆体とした。 上記方法で得た各々の前駆体を、窒素ガス流通
下室温から1000℃にまで30℃/時の速度で昇温せ
しめ、さらに1000℃の温度で60分間保持した。そ
の後、徐冷して炭化焼成物を得た。 第8表には、夫々の混合物の成型性、炭化焼成
品の炭化収率(前駆体に対して)、炭化焼成品の
曲げ強度および外観を示した。
【表】 参考例 3 塩素化ポリエチレンを主成分とする塩素化ゴム
(エラスレンNF−01のパーオキサイド加硫剤添加
品;昭和電工(株)製)100重量部に、実施例1の
RunNo.13で得た生成物30重量部を85℃のオープン
ロールで溶融混合せしめ、1.2mmの厚みのゴムシ
ートに押出した。得られたシートを予め150℃に
加熱した加熱プレス機を用いて、10Kg/cm2の加圧
下に30分間処理して加硫を行つた。ゴムシートの
厚みは約1.1mmとなつた。 対照品として、上記と同様にして上記と同じ塩
素化ゴムのみからなる厚み約1.0mmの加硫したシ
ートを得た。 第9表には上記方法で得た2種類のシートの成
型性、硬度、引張強度および伸度並びにこれらの
ゴムシートを空気中、170℃の温度で6時間熱処
理した熱処理ゴムシートの硬度、引張強度および
伸度を示した。
【表】 参考例 4 アスベストス60重量部と実施例3のRunNo.45で
得た生成物40重量部を水に撹拌分散せしめた。得
られた固形分濃度0.30重量%のスラリーから、P.
S.S式シートマシーン(東洋製機(株)製)を用いて
抄造し、次いで、140の温度で3分間、5Kg/cm2
の加圧下に熱プレスして、目付121g/m2、厚み
0.3mmのシートを得た。この場合、使用した原料
の量と得られたシートの重量から求めた歩留りは
99%であつた。又、抄造後の廃液をガラスフイル
ターで過した。廃水中のフエノール類は4−ア
ミノ−アンチピリン法で測定したところ0.01ppm
以下であつた。 第10表には上記方法で得たシートの引張強度、
マツチの炎を当てた場合の燃焼性、およびシート
を空気中200℃の温度で24時間処理した後の引張
強度を示した。
【表】 【図面の簡単な説明】
添付図面の第1A図〜第4A図は、本発明の粒
状ないし粉末状物の光学顕微鏡写真(倍率200
倍)である。添付図面の第1B図〜第4B図は、
本発明の粒状ないし粉末状物の走査型電子顕微鏡
写真(倍率1000倍)である。第5図は本発明の粒
状ないし粉末状物の赤外線吸収スペクトル図であ
る。なお、第5図中にはそのピークの特定波長に
おける吸収強度を求める方法も図解してある。ま
た、第1A図〜第4A図の写真中、スケールの最
小目盛は10μである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 フエノール類とホルムアルデヒドとの縮合物
    から成る粒状ないし粉末状樹脂であつて、 () 該縮合物は、 (1) 実質的に炭素、水素及び酸素原子から構成
    されており、 (2) メチレン基、メチロール基並びにフエノー
    ル類の3官能性の残基を主たる結合単位とし
    て含有しており、 (3) 該3官能性の残基はフエノール類の2・4
    及び6位の一箇所でメチレン基と結合しそし
    て少くとも他の一箇所でメチロール基及び/
    又はメチレン基と結合しており、そして (4) KBr錠剤法による赤外線吸収スペクトルに
    おいて、1600cm-1(ベンゼンに帰属する吸収
    ピーク)の吸収強度をD1600、 990〜1015cm-1(メチロール基に帰属する
    吸収ピーク)の範囲の最も大きな吸収強度を
    D990〜1015、 890m-1(ベンゼン核の孤立の水素原子の
    吸収ピーク)の吸収強度をD890、 で表した場合に、 D990〜1015/D1600=0.2〜9.0 D890/D1600=0.09〜1.0 であり、且つ () 該粒状ないし粉末状樹脂は、 (A) 粒径1〜150ミクロンの球状一次粒子およ
    び二次凝集物を含有し、 (B) 少なくとも全体の50重量%は100タイラー
    メツシユ篩を通過し得る大きさであり、そし
    て (C) 液体クロマトグラフイーによる測定値とし
    て遊離フエノール含有量が50ppm以下であ
    る、 ことを特徴とする粒状ないし粉末状フエノール・
    ホルムアルデヒド系樹脂。 2 該粒状ないし粉末状樹脂はその少なくとも30
    %が粒径1〜150ミクロンの球状一次粒子および
    その二次凝集物から成る特許請求の範囲第1項記
    載の粒状ないし粉末状樹脂。 3 該粒状ないし粉末状樹脂はその少なくとも50
    %が粒径1〜150ミクロンの球状一次粒子および
    その二次凝集物から成る特許請求の範囲第1項記
    載の粒状ないし粉末状樹脂。 4 該粒状ないし粉末状樹脂はその70〜100%が
    粒径1〜150ミクロンの球状一次粒子およびその
    二次凝集物から成る特許請求の範囲第1項記載の
    粒状ないし粉末状樹脂。 5 少なくとも全体の70重量%が100タイラーメ
    ツシユの篩を通過しうる大きさである特許請求の
    範囲第1〜4項のいずれかに記載の粒状ないし粉
    末状樹脂。 6 少なくとも全体の80重量%が100タイラーメ
    ツシユの篩を通過しうる大きさである特許請求の
    範囲第1〜4項のいずれかに記載の粒状ないし粉
    末状樹脂。 7 該樹脂は液体クロマトグラフイーによる測定
    値として遊離フエノール含有量が40ppm以下で
    ある特許請求の範囲第1〜6項のいずれかに記載
    の粒状ないし粉末状樹脂。 8 該樹脂は液体クロマトグラフイーによる測定
    値として遊離フエノール含有量が20ppm以下で
    ある特許請求の範囲第1〜6項のいずれかに記載
    の粒状ないし粉末状樹脂。 9 該樹脂は、KBr錠剤法による赤外線吸収スペ
    クトルにおいて、 D990〜1015/D1600=0.3〜7.0 である特許請求の範囲第1〜8項のいずれかに記
    載の粒状ないし粉末状樹脂。 10 該樹脂は、KBr錠剤法による赤外線吸収ス
    ペクトルにおいて、 D990〜1015/D1600=0.4〜5.0 である特許請求の範囲第1〜8項のいずれかに記
    載の粒状ないし粉末状樹脂。 11 該樹脂は、KBr錠剤法による赤外線吸収ス
    ペクトルにおいて、 D890/D1600=0.1〜0.9 である特許請求の範囲第1〜10項のいずれかに
    記載の粒状ないし粉末状樹脂。 12 該樹脂は、KBr錠剤法による赤外線吸収ス
    ペクトルにおいて、 D890/D1600=0.12〜0.8 である特許請求の範囲第1〜10項のいずれかに
    記載の粒状ないし粉末状樹脂。 13 該樹脂10gを、下記組成 無水酢酸 78重量% 酢 酸 20重量% オルト燐酸 2重量% のアセチル化浴300g中で、室温から115℃まで45
    分かかつて徐々に加熱し、115℃で15分間保持す
    ることによりアセチル化処理を行つた場合に、下
    記式 I=(W−W)/W×100(%) 式中、W0はアセチル化前の該樹脂の重量
    (g)、 W1はアセチル化後の該樹脂の重量(g)、 Iは該樹脂のアセチル化重量増加率(重量%)
    を示す で表されるアセチル化重量増加率が23〜40重量%
    である、特許請求の範囲第1〜12項のいずれか
    に記載の粒状ないし粉末状樹脂。 14 該樹脂は、アセチル化増加率が25〜37重量
    %である特許請求の範囲第1〜12項のいずれか
    に記載の粒状ないし粉末状樹脂。 15 該樹脂は、前記アセチル化増加率が27〜35
    重量%である特許請求の範囲第1〜12項のいず
    れかに記載の粒状ないし粉末状樹脂。 16 該樹脂は含窒素塩基性有機化合物を実質的
    に含有しない特許請求の範囲第1〜15項のいず
    れかに記載の粒状ないし粉末状樹脂。 17 該樹脂は親水性高分子化合物を実質的に含
    有しない特許請求の範囲第1〜15項のいずれか
    に記載の粒状ないし粉末状樹脂。 18 該樹脂は元素分析値として実質的に炭素、
    水素および酸素から成り、下記の組成 C:70〜80重量%、 H:5〜7重量%および O:17〜21重量%、 (全体で100重量%) を有する特許請求の範囲第1〜17項のいずれか
    に記載の粒状ないし粉末状樹脂。 19 該樹脂は、明細書本文に定義したメタノー
    ル溶解度が20%以下である特許請求の範囲第1〜
    18項のいずれかに記載の粒状ないし粉末状樹
    脂。 20 該樹脂は、前記アセチル化重量増加率測定
    のためのアセチル化を行つた場合に、本文に定義
    した反射スペクトル法にて波長500mμの光の反
    射率%(白度)が75以上である特許請求の範囲第
    1〜19項のいずれかに記載の粒状ないし粉末状
    樹脂。 21 該樹脂は、本文に記載した加熱融着測定法
    に従つて100℃の温度に5分間保持した場合に、
    少なくともその一部が融着するものである特許請
    求の範囲第1〜20項のいずれかに記載の粒状な
    いし粉末状樹脂。 22 該樹脂は、本文に記載した過熱融着測定法
    に従つて100℃の温度に5分間保持した場合に、
    実質的に溶融又は融着しない特許請求の範囲第1
    〜20項のいずれかに記載の粒状ないし粉末状樹
    脂。 23 (1) 下記組成、 塩酸(HCl)濃度が5〜28重量%、 ホルムアルデヒド(HCHO)濃度が3〜25
    重量% で、且つ 塩酸とホルムアルデヒドの合計濃度が15〜40
    重量% である塩酸−ホルムアルデヒド浴に、 (2) 下記式 浴比=(上記塩酸−ホルムアルデヒド浴の重
    量) /フエノール類の重量 で表される浴比が少なくとも8以上となるよう
    に維持して、 (3) 塩酸−ホルムアルデヒド浴にフエノール類を
    接触させ、且つこの接触を、フエノール類が該
    浴と接触した後白濁を生成し、 然る後少なくともピンク色の粒状ないし粉末
    状の固形物が形成されるように行う、 ことを特徴とする、 フエノール類とホルムアルデヒドとの縮合物か
    ら成る粒状ないし粉末状樹脂であつて、 () 該縮合物は、 (1) 実質的に炭素、水素及び酸素原子から構成
    されており、 (2) メチレン基、メチロール基並びにフエノー
    ル類の3官能性の残基を主たる結合単位とし
    て含有しており、 (3) 該3官能性の残基はフエノール類の2・4
    及び6位の一箇所でメチレン基と結合しそし
    て少くとも他の一箇所でメチロール基及び/
    又はメチレン基と結合しており、そして (4) KBr錠剤法による赤外線吸収スペクトルに
    おいて、1600cm-1(ベンゼンに帰属する吸収
    ピーク)の吸収強度をD1600、 990〜1015cm-1(メチロール基に帰属する
    吸収ピーク)の範囲の最も大きな吸収強度を
    D990〜1015、 890cm-1(ベンゼン核の孤立の水素原子の
    吸収ピーク)の吸収強度をD890、 で表した場合に、 D990〜1015/D1600=0.2〜9.0 D890/D1600=0.09〜1.0 であり、且つ () 該粒状ないし粉末状樹脂は、 (A) 粒径1〜150ミクロンの球状一次粒子およ
    び二次凝集物を含有し、 (B) 少なくとも全体の50重量%は100タイラー
    メツシユ篩を通過し得る大きさであり、そし
    て (C) 液体クロマトグラフイーによる測定値とし
    て遊離フエノール含有量が50ppm以下であ
    る、 粒状ないし粉末状フエノール・ホルムアルデヒド
    系樹脂の製造法。 24 塩酸−ホルムアルデヒド浴の塩酸濃度が10
    〜25重量%である特許請求の範囲第23項に記載
    の方法。 25 塩酸−ホルムアルデヒド浴の塩酸濃度が15
    〜22重量%である特許請求の範囲第23項に記載
    の方法。 26 塩酸−ホルムアルデヒド浴のホルムアルデ
    ヒド濃度が5〜20重量%である特許請求の範囲第
    23〜25項のいずれかに記載の方法。 27 塩酸−ホルムアルデヒド浴のホルムアルデ
    ヒド濃度が7〜15重量%である特許請求の範囲第
    23〜25項のいずれかに記載の方法。 28 塩酸−ホルムアルデヒド浴中の塩酸とホル
    ムアルデヒドの合計濃度が20〜35重量%である特
    許請求の範囲第23〜27項のいずれかに記載の
    方法。 29 塩酸−ホルムアルデヒド浴中の塩酸とホル
    ムアルデヒドの合計濃度が25〜32重量%である特
    許請求の範囲第23〜27項のいずれかに記載の
    方法。 30 前記浴比を10以上となるように維持する特
    許請求の範囲第23〜29項のいずれかに記載の
    方法。 31 前記浴比を15〜40に維持する特許請求の範
    囲第23〜30項のいずれかに記載の方法。 32 該塩酸−ホルムアルデヒド浴中にフエノー
    ル類を添加して最初に透明溶液を形成し、次いで
    白濁を生成させ、しかる後少くともピンク色の粒
    状ないし粉末状の固形物が形成されるように、該
    塩酸−ホルムアルデヒド浴とフエノール類との接
    触を行う特許請求の範囲第23項に記載の方法。 33 該塩酸−ホルムアルデヒド浴中にフエノー
    ル類を添加して白濁が生成する前の段階におい
    て、該浴を撹拌して均一透明溶液を形成させる特
    許請求の範囲第23〜32項のいずれかに記載の
    方法。 34 該塩酸−ホルムアルデヒド浴中にフエノー
    ル類を添加して白濁が生成した時点以降ピンク色
    の固形物が形成されるまでの期間、該浴に機械的
    剪断力を与えない特許請求の範囲第23〜33項
    のいずれかに記載の方法。 35 該塩酸−ホルムアルデヒド浴の温度を90℃
    以下に保ち、これにフエノール類を添加する特許
    請求の範囲第23〜34項のいずれかに記載の方
    法。 36 該塩酸−ホルムアルデヒド浴の温度を70℃
    以下に保ち、これにフエノール類を添加する特許
    請求の範囲第23〜34項のいずれかに記載の方
    法。 37 フエノール類を、ホルムアルデヒド濃度が
    3〜44重量%の水性溶液で希釈し、この希釈溶液
    を該塩酸−ホルムアルデヒド浴に添加した場合に
    この浴が下記組成; 塩酸濃度が10〜25重量%、 ホルムアルデヒド濃度が5〜20重量%且つ 塩酸とホルムアルデヒドの合計濃度が20〜35重
    量% を維持するように制御しながら、該フエノール類
    の希釈溶液を前記塩酸−ホルムアルデヒド浴中に
    添加する特許請求の範囲第23〜36項のいずれ
    かに記載の方法。 38 フエノール類を、ホルムアルデヒド濃度が
    20〜40重量%のホルマリン溶液で希釈した希釈溶
    液を塩酸−ホルムアルデヒド浴中に添加する特許
    請求の範囲第37項に記載の方法。 39 フエノール類の前記希釈溶液中のフエノー
    ル類濃度が50〜95重量%である特許請求の範囲第
    37又は38項に記載の方法。 40 フエノール類の前記希釈溶液中のフエノー
    ル類濃度が70〜90重量%である特許請求の範囲第
    37又は38項に記載の方法。 41 該塩酸−ホルムアルデヒド浴の温度を40℃
    以下に保ち、この浴にフエノール類又はフエノー
    ル類を前記ホルムアルデヒドの水性溶液で希釈し
    たものを添加して透明溶液を形成し、次いでこの
    透明溶液に白濁を生成させ、しかる後少くとも反
    応の完結前に該浴の温度を70℃以上に加熱する特
    許請求の範囲第23〜40項のいずれかに記載の
    方法。 42 該塩酸−ホルムアルデヒド浴の温度を15゜
    〜35℃に保ち、この浴にフエノール類又はフエノ
    ール類を前記ホルムアルデヒドの水性溶液で希釈
    したものを添加する特許請求の範囲第41項に記
    載の方法。 43 該塩酸−ホルムアルデヒド浴の温度を40℃
    以下に保ち、この浴に添加すべきフエノール類又
    はその前記希釈溶液の実質的全量を添加し、撹拌
    し又はせずして透明溶液を形成し、少くとも非撹
    拌状態において白濁を生成させる特許請求の範囲
    第41又は42項に記載の方法。 44 該塩酸−ホルムアルデヒド浴の温度を40℃
    以下、好ましくは15゜〜35℃に保ち、この浴に添
    加すべきフエノール類又はフエノール類を前記ホ
    ルムアルデヒドの水性溶液で希釈した希釈溶液の
    実質的全量を撹拌下に添加して透明溶液を形成さ
    せ、しかる後非撹拌状態で白濁を生成させ、次い
    で昇温又は昇温することなく淡ピンク色の粒状な
    いし粉末状の固形物を生成させ、50℃以下の温度
    に保つ特許請求の範囲第23〜43項のいずれか
    に記載の方法。 45 該塩酸−ホルムアルデヒド浴の温度を40℃
    以下、好ましくは15゜〜35℃に保ち、この浴に添
    加すべきフエノール類又はその前記希釈溶液の実
    質的全量を撹拌下に添加して透明溶液を形成さ
    せ、しかる後非撹拌状態で白濁を生成させ、次い
    で昇温又は昇温することなく淡ピンク色の粒状な
    いし粉末状の固形物を生成させ、この固形物を50
    ℃よりも高い温度、好ましくは70゜〜95℃の温度
    に加熱する特許請求の範囲第23〜43項のいず
    れかに記載の方法。 46 該塩酸−ホルムアルデヒド浴の温度を少な
    くとも35℃、好ましくは40℃よりも高く且つ95℃
    以下に保ち、この浴にフエノール類又はその前記
    希釈溶液を細流又は液滴の状態で徐々に添加し、
    該細流又は液滴が該浴と接触後数分以内又は瞬時
    に白濁を連続的に生成させ、該浴温が60℃以下の
    場合は70〜95℃の範囲の温度に昇温させる特許請
    求の範囲第23〜40項のいずれかに記載の方
    法。 47 該塩酸−ホルムアルデヒド浴の温度を60℃
    〜95℃の範囲の温度に保ち、この浴にフエノール
    類又はその前記希釈溶液を滴下し、白濁を生成さ
    せ、次いでピンク色の粒状ないし粉末状の固形物
    を生成させる特許請求の範囲第46項に記載の方
    法。 48 フエノール類がフエノール又はメタクレゾ
    ール又はそれらの混合物である特許請求の範囲第
    23〜47項のいずれかに記載の方法。 49 フエノール類がフエノールである特許請求
    の範囲第23〜47項のいずれかに記載の方法。 50 フエノール類が少くとも80重量%のフエノ
    ールを含有するフエノールと下記群、 o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾ
    ール、ビス−フエノールA、o−、m−又はp−
    C2〜C4アルキルフエノール、p−フエニルフエ
    ノール、およびキシレノール、 から選ばれる少くとも1種の置換フエノールとの
    混合物である特許請求の範囲第23〜47項のい
    ずれかに記載の方法。 51 特許請求の範囲第23項〜第50項のいず
    れかに記載の方法で得られた粒状ないし粉末状フ
    エノール・ホルムアルデヒド樹脂の固形物を該塩
    酸−ホルムアルデヒド浴から分離し、これを水洗
    し、付着する塩酸をアルカリ水溶液で中和し更に
    水洗する特許請求の範囲第23項〜第50項のい
    ずれかに記載の方法。 52 該アルカリ水溶液としてアンモニア水を使
    う特許請求の範囲第51項に記載の方法。 53 該アルカリ水溶液としてメタノール性アン
    モニア水を使用する特許請求の範囲第51項に記
    載の方法。 54 上記アルカリ水溶液のアルカリ金属水酸化
    物又はアンモニアの濃度が0.1〜5重量%、好ま
    しくは0.5〜3重量%である特許請求の範囲第5
    1項に記載の方法。 55 該メタノール性アンモニア水溶液のメタノ
    ール濃度が20〜80重量%、好ましくは35〜60重量
    %である特許請求の範囲第53項に記載の方法。 56 前記アルカリ水溶液による中和を20゜〜90
    ℃、好ましくは40゜〜70℃の温度で行う特許請求
    の範囲第51項に記載の方法。
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