JPS6229362Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、ピロータイプの自動包装機に関す
るものである。

（従来の技術） 従来、この種ピロータイプの自動包装機は、供
給コンベヤによつて被包装物を製袋に供給し、こ
の製袋部において、包装フイルム繰出部より繰出
ローラによつて繰出された連続シート状フイルム
を筒状に成型して被包装物を包装するとともに、
この筒状フイルムを回転カツター部において被包
装物の長さに応じた切断長さに切断すると同時に
同切断部位の両縁部を熱シールして被包装物を順
次密封包装するものである。このように、この種
の自動包装機は、その回転カツター部は包装フイ
ルム繰出部と供給コンベアと同調的に連動されて
連続回転し、その回転は被包装物１包につき常に
１回転して密封包装するものであるから回転カツ
ター部の回転カツターが１回転する間に包装フイ
ルム繰出部の繰出ローラによりシート状フイルム
はそのカツト長さだけ繰出されている。このた
め、包装フイルムの切断長さは回転カツターの刃
先の軌跡円の円周長さすなわち回転カツターの半
径長さによつて被包装物の長さが限定されること
とにる。したがつて、回転カツターの最大切断長
さ以上の被包装物を包装するためには回転カツタ
ーの軸間距離を変更して半径長さの長い回転カツ
ターに交換するか、あるいは包装フイルムの繰出
し速度を速くしなければならない。しかし、前者
の場合にはその交換に極めて手数を要して面倒で
あり、後者の場合には回転カツターの刃先の噛合
面の周速度を筒状フイルムの線速度に適合させな
ければならす、周速度が速すぎると切断位置が所
定の位置からずれたり、包装前側のシール幅が狭
くなり、また、逆に遅すぎると被包装物が回転カ
ツターにつかえて円滑に流れなくなり、また、シ
ール面がきたなくなり包装製品の品質を低下する
こととなる。このため、回転カツターの噛合面の
周速度を包装フイルムの線速度に適合させるため
可変偏心クランク等による不等速運動機構により
回転カツターを回転して線速度に適合させる機
構、例えば特開昭53−97581号公報（特公昭57−
13464号公報）がある。

（解決しようとする問題点） しかし、この特開昭53−97581号公報に開示さ
れた横型製袋充填包装機における偏心クランク作
動装置では、カツト長さ変更の都度、調整しなけ
ればならず、また、構成が複雑となる問題点があ
つた。本考案はフイルム繰出速度と同調した周速
を有する繰出ローラと同一半径の回転カツターを
制御することにより、操作が極めて容易で優れた
品質の包装製品を生産し、従来の包装製品、例え
ば被包装物の長さが250mm〜450mmの包装はもとよ
り450mm〜900mmの長尺の被包装物も包装し得る自
動包装機を提供することを目的とするものであ
る。

（問題点を解決するための手段） 本考案の要旨は主駆動源と包装フイルム繰出機
構との回転比を調整するため前記主駆動源の主駆
動軸を入力軸とし、前記包装フイルム繰出機構の
主軸を出力軸とする無段変速装置を装設し、前記
主駆動軸には被包装物を所要のピツチ間隔で供給
する供給コンベヤ機構に中間軸および変速クラツ
チ部を介して連繋するとともに、前記中間軸は前
記供給コンベヤ機構のピツチ間隔に同調して１回
転し、かつ端部にカムを設けた出力軸を有するク
ラツチ作動装置に連繋し、また、前記主軸は包装
フイルムをシールカツトする回転カツター機構に
クラツチを介装して連繋し、前記回転カツター機
構には前記包装フイルム繰出機構の繰出ローラの
半径と同じ回転半径を有する回転カツターを設
け、前記フイルム繰出機構によるフイルム繰出速
度と、前記回転カツターの周速度を同調させると
ともに、前記クラツチのON作動手段は前記供給
コンベヤ機構に連繋するクラツチ作動装置のカム
のタイミング信号により、また、OFF作動手段
は前記回転カツター機構の駆動系に装設して、前
記供給コンベヤ機構のピツチ間隔に対応して前記
クラツチをON・OFF作動させることにより前記
回転カツター機構の回転カツターの回転、停止を
制御する構成とした自動包装機に存する。

（実施例） 次に、本考案の一実施例を図面にしたがつて説
明すると、図中Ｍは主電動機であつて、主駆動軸
１を図示矢印方向へ回転させる。この主駆動軸１
の図示下端部側は無段変速装置２に連設されて入
力軸とされ、同無段変速装置２の出力軸となる主
軸３を図示矢印方向へ回転させる。この無段変速
装置２の制御モータPM１は切断長さ設定装置
（図示せず）に接続され、同設定装置に設定され
た切断長さの目盛に相当する回転数を主軸３に与
えるように変速制御するように構成されている。

主軸３の図示上端部側には包装フイルム差動装
置４が設けられ、同差動装置４の出力軸５は包装
フイルム繰出部６の繰出ローラ７を駆動して包装
フイルムＦを製袋器８へ連続的に送り込む。ま
た、出力軸５は軸１０を介して送りコンベヤ部９
を駆動し、さらに、軸１２，１３を介して製品排
出コンベヤ部１１を駆動する。また、上記した送
りコンベヤ部９は製袋器８により包装物Ｗを筒状
に包装した包装フイルムＦの両端部を縦シーラー
（図示せず）により熱シールして回転カツター部
２６へ給送し、製品排出コンベヤ部１１は回転カ
ツター部２６により切断されその切断端縁を熱シ
ールされた包装製品を自動包装機より排出する。

次に、上記した主駆動軸１は駆動系１４を介し
て中間軸１５を図示矢印方向へ一定の回転で駆動
し、同中間軸１５は変速クラツチ部１６の入力軸
とされている。また、この変速クラツチ部１６の
出力軸１７は供給コンベヤ部１９を駆動して同コ
ンベヤ部１９に着脱可能にかつピツチ間隔変更可
能に所要の間隔Ｌをもつて取付けられた複数個の
アタツチメント２０により被包装物Ｗを製袋器８
へ順次供給する。また、上記した変速クラツチ部
１６には複数のクラツチが内蔵され、ハンドル１
８により供給コンベヤ部１９の送り速度を包装フ
イルム繰出部６より繰出す包装フイルムＦの繰出
し速度と対応して被包装物Ｗを製袋器８へ供給し
うる送り速度に切換え可能に構成されている。

２１はタイミングカム差動装置、２２は電磁ク
ラツチ作動装置であつて、両装置２１，２２はと
もに上記した中間軸１５により連動される。この
タイミングカム差動装置２１は包装フイルム繰出
部６に配設した光電マーク検出装置（図示せず）
との協働作動によつて包装フイルムＦの繰出速度
の進みおよび遅れを検知して無段変速装置２およ
び包装フイルム差動装置４を制御するとともに回
転カツター２７との相対関係位置を調整するよう
に構成されている。また、電磁クラツチ作動装置
２２は主軸３と回転カツター部２６との間に装設
した電磁クラツチ３２をON作動するもので、同
装置２２の出力軸２３にはカム２４が取付けら
れ、同カム２４には電磁クラツチ３２に接続する
リミツトスイツチLS３が対設されている。ま
た、この出力軸２３は中間軸１５の一定回転に対
し常に１回転されるとともに、供給コンベヤ部１
９のアタツチメントの１ピツチ間隔に同調して１
回転するように設定されている。２５はカム２４
の角度位置を調整する手動ハンドルである。

２６は回転カツター部であつて、筒状に成型さ
れて被包装物Ｗをつつみ込んだ包装フイルムＦの
連続流れ方向に対し直交して包装フイルムＦの上
下にはカツターホルダー２９を着脱可能に取付け
たシヤフト２８からなる対をなす回転カツター２
７が対設され、両回転カツター２７はその端部に
取付けられた歯車３０，３０により同調回転され
て、両カツタホルダー２９，２９の先端部の噛合
面２９Ａ，２９Ａの回転噛合により包装フイルム
Ｆをその流れ方向に対し直交状に熱シールを行な
い切断する。なお、カツターホルダー２９にはヒ
ーター（図示せず）が内装され、噛合面２９Ａが
シーラーを兼ね、また、同ホルダー２９にはカツ
ター３１が噛合面２９Ａに対し出没調整可能に内
装されている。この回転カツター２７の回転半径
ｒは自動包装機の包装しようとする被包装物Ｗの
最小長さの被包装物Ｗを包装するフイルム切断長
さを得る場合の回転半径ｒとなるように構成され
ている。また、上記した包装フイルム繰出部６の
繰出ローラ７の半径もこの回転カツター２７の回
転半径ｒと同じ半径ｒに形成されている。

３２は上記した電磁クラツチであつて、主軸３
と回転カツター部２６との間に装設され、同電磁
クラツチ３２にはブレーキが内蔵されている。こ
の電磁クラツチ３２は主軸３の回転を軸３３、偏
心クランク３４を介して回転カツター部２６の回
転カツター２７，２７を断続的に同調回転するも
ので、主軸３の回転の伝達は電磁クラツチ作動装
置２２の出力軸２３に取付けたカム２４がリミツ
トスイツチLS３と接触することでON作動して回
転カツター２７，２７が回転され、伝達を断つ場
合は軸３３に角度調整可能に取付けられたカム３
５と対設したリミツトスイツチLS４とが接触す
ることで伝達が断たれて回転カツター２７，２７
は停止される。この電磁クラツチ作動装置２２の
カム２４の設定は、第３図に示すように所要のピ
ツチ間隔Ｌで供給された被包装物Ｗの前送りの被
包装物Ｗ１の後端Ｗ１Ｂが通過後、同後端Ｗ１Ｂ
と後送りの被包装物Ｗ２の前端（Ｗ２Ａ）との中
央の位置で回転カツター２７，２７の噛合面２９
Ａが噛合うように被包装物Ｗ１の後端Ｗ１Ｂとの
位置関係により手動ハンドル２５を操作して設定
される。したがつて、回転カツター２７，２７は
停止位置ａより、リミツトスイツチLS３のON作
動で回転されて被包装物Ｗを筒状に包装した包装
フイルムＦを所要の包装長さに熱シールするとと
もに切断して被包装物Ｗを密封包装し、さらに回
転してリミツトスイツチLS４のOFF作動で再び
ａ位置で停止し以下上記回転を繰返し包装製品を
送り出す。

以上が本実施例の自動包装機の構成及び作用の
概略であつて、上述したように包装フイルム繰出
部６の繰出ローラ７を無段変速装置２により主軸
３、包装フイルム作動装置４およびその出力軸５
を介して可変し包装フイルムＦの繰出速度を調整
し得る構成とし、主軸３と回転カツター部２６と
の間に電磁クラツチ３２を装設して、この電磁ク
ラツチ３２は供給コンベヤ部１９を駆動する中間
軸１５より、同中間軸の一定回転に対し一回転す
る出力軸２３に取付けたカム２４と対設したリミ
ツトスイツチLS３によりON作動して回転カツタ
２７，２７を上記繰出ローラ７と同調回転せし
め、軸３３に取付けたカム３５と対設したリミツ
トスイツチLS４により電磁クラツチ３２はOFF
作動させて回転カツタ２７，２７はａ位置にて停
止される。この回転カツタ２７，２７の停止中に
被包装物Ｗ１は通過され、この被包装物Ｗ１の後
端Ｗ１Ｂとの位置関で設定したカム２４とリミツ
トスイツチLS３とのON作動で再び回転カツタ２
７，２７は回転して包装フイルムＦを直交状にシ
ールカツトする。したがつて、いま、長さがｌの
被包装物Ｗを連続包装しようとする場合、この被
包装物Ｗを包装する包装フイルムＦの長さが繰出
ローラ７の２回転に相当する繰出長さとすると回
転カツタ２７，２７は繰出ローラ７が１回転する
間だけａ位置で停止し残る１回転を繰出ローラ７
と同調回転してシールカツトする。また、被包装
物Ｗの長さが２の場合は包装フイルムＦの長さ
は繰出ローラ７の４回転分に相当し、したがつ
て、繰出ローラ７の４回転中の３回転する間は回
転カツタ２７はａ位置にて停止し残る１回転は同
調回転してシールカツトする。以上は単純に計算
例示したが、実施に当つては被包装物Ｗの長さに
変更があつた場合の包装長さは主駆動源Ｍの主駆
動軸１に対する包装フイルム繰出機構６の主軸３
の回転比（無段変速装置の入力軸１に対する出力
軸３の回転比）により与えられ、これに伴い供給
コンベヤ部１９の供給速度を包装フイルム繰出部
６より繰出す包装フイルムＦの繰出し速度と対応
する速度に変速クラツチ１６により調整する。ま
た、電磁クラツチ作動装置２２のカム２４の角度
位置を被包装物Ｗの長さに対し調整して回転カツ
タ２７，２７の回転・停止の角度範囲を設定する
ものである。また、より大きな、または小さな被
包装物Ｗの変更があつた場合には供給コンベヤ部
１９のアタツチメント２０のピツチ間隔Ｌを変更
する。したがつて、回転カツタ２７，２７の停止
時間を被包装物Ｗの長さすなわち供給ピツチＬの
範囲内で制御して被包装物Ｗを通過することがで
きるので短尺の被包装物から極めて長尺例えば
900mmの被包装物の包装をも可能とし、また、繰
出ローラ７と回転カツタ２７とは同じ回転半径ｒ
で同調回転するので繰出ローラ７によつて繰出さ
れる包装フイルムＦの線速度と回転カツタ２７の
噛合面２９Ａの周速度とは等しく適合されるので
可変偏心クランク等の不等速運動機構を要するこ
となくシール面を極めて美麗にかつ正確に熱シー
ルすることができ品質の優れた包装製品を得、ま
た、操作が極めて簡単である等多くの特徴があ
る。

（考案の効果） さて、本考案は主駆動源と包装フイルム繰出機
構との回転比を調整するため前記主駆動源の主駆
動軸を入力軸とし、前記包装フイルム繰出機構の
主軸を出力軸とする無段変速装置を装設し、前記
主駆動軸には被包装物を所要のピツチ間隔で供給
する供給コンベヤ機構に中間軸および変速クラツ
チ部を介して連繋するとともに、前記中間軸は前
記供給コンベヤ機構のピツチ間隔に同調して１回
転し、かつ端部にカムを設けた出力軸を有するク
ラツチ作動装置に連繋し、また、前記主軸は包装
フイルムをシールカツトする回転カツター機構に
クラツチを介装して連繋し、前記回転カツター機
構には前記包装フイルム繰出機構の繰出ローラの
半径と同じ回転半径を有する回転カツターを設
け、前記フイルム繰出機構によるフイルム繰出速
度と、前記回転カツターの周速度を同調させると
ともに、前記クラツチのON作動手段は前記供給
コンベヤ機構に連繋するクラツチ作動装置のカム
のタイミング信号により、また、OFF作動手段
は前記回転カツター機構の駆動系に装設して、前
記供給コンベヤ機構のピツチ間隔に対応して前記
クラツチをON・OFF作動させることにより前記
回転カツター機構の回転カツターの回転、停止を
制御する構成としたことにより、短尺の被包装物
から極めて長尺の被包装物に対する包装長さの設
定を容易に行うことができて包装し得るととも
に、とくに、繰出ローラと回転カツタとは同じ回
転半径としたことで同調回転するので包装フイル
ムの線速度と回転カツタの噛合面の周速度が等し
く適合されるので可変偏心クランク等の不等速運
動機構を要することなく、シール面を極めて備麗
にかつ正確に熱シールすることができて品質の良
好な包装製品を得ることができ、また、制御機構
および装置全体を簡略化できるので自動包装機と
して極めて実用性に優れた考案である。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示すもので、第１図は
自動包装機の略体駆動系統図、第２図は一部略体
側面図、第３図はカム設定説明図、第４図は回転
カツタの動作説明図である。 １……主駆動軸、２……無段変速装置、３……
主軸、６……包装フイルム繰出部、７……繰出ロ
ーラ、８……製袋器、１５……中間軸、１６……
変速クラツチ部、１９……供給コンベヤ部、２２
……電磁クラツチ作動装置、２３……出力軸、２
４……カム、２６……回転カツタ部、２７……回
転カツタ、３２……電磁クラツチ、３３……軸、
３５……カム、LS３，LS４……リミツトスイツ
チ、Ｍ……主電動機、Ｗ……被包装物、Ｆ……包
装フイルム、Ｌ……ピツチ間隔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 主駆動源Ｍと包装フイルム繰出機構６との回転
   比を調整するため前記主駆動源Ｍの主駆動軸１を
   入力軸とし、前記包装フイルム繰出機構６の主軸
   ３を出力軸とする無段変速装置２を装設し、前記
   主駆動軸１には被包装物Ｗを所要のピツチ間隔Ｌ
   で供給する供給コンベヤ機構１９に中間軸１５お
   よび変速クラツチ部１６を介して連繋するととも
   に、前記中間軸１５は前記供給コンベヤ機構１９
   のピツチ間隔Ｌに同調して１回転し、かつ端部に
   カム２４を設けた出力軸２３を有するクラツチ作
   動装置２２に連繋し、また、前記主軸３は包装フ
   イルムＦをシールカツトする回転カツター機構２
   ６にクラツチ３２を介装して連繋し、前記回転カ
   ツター機構２６には前記包装フイルム繰出機構６
   の繰出ローラ７の半径ｒと同じ回転半径ｒを有す
   る回転カツター２７を設け、前記フイルム繰出機
   構６によるフイルム繰出速度と、前記回転カツタ
   ー２７の周速度を同調させるとともに、前記クラ
   ツチ３２のON作動手段は前記供給コンベヤ機構
   １９に連繋するクラツチ作動装置２２のカム２４
   のタイミング信号により、また、OFF作動手段
   は前記回転カツター機構２６の駆動系に装設し
   て、前記供給コンベヤ機構１９のピツチ間隔Ｌに
   対応して前記クラツチ３２をON・OFF作動させ
   ることにより前記回転カツター機構２６の回転カ
   ツター２７の回転、停止を制御する構成としたこ
   とを特徴とする自動包装機。