JPS62287095A - 酸化皮膜を有するアルミニウム系金属の表面処理剤 - Google Patents

酸化皮膜を有するアルミニウム系金属の表面処理剤

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JPS62287095A
JPS62287095A JP13087486A JP13087486A JPS62287095A JP S62287095 A JPS62287095 A JP S62287095A JP 13087486 A JP13087486 A JP 13087486A JP 13087486 A JP13087486 A JP 13087486A JP S62287095 A JPS62287095 A JP S62287095A
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征司郎 伊藤
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 3、発明の詳細な説明 (a)産業上の利用分野 本発明は、酸化皮膜を有する、アルミニウム又はアルミ
ニウムを含む合金などのアルミニウム系金属における当
該酸化皮膜の表面部に耐色性、耐候性の優れた不透明な
パステルカラーの物質を生成させる、酸化皮膜を有する
アルミニウム系金属の表面処理剤に関する。
(b)従来の技術 近時、生活様式や嗜好の変化に伴い、建材、銘板、装飾
用品、日用品又は車両等に使用されるアルミニウム系金
属製品を着色することが要求されており、特に、日用品
、装飾用品、車両や建材等の分野ではパステル調に着色
したアルミニウム系金属製品が看者に穏やか且つ暖かい
感じを与えることから強く要請されている。
ところで、アルミニウム系金属製品をパステル調に着色
するには、先ず、アルミニウム系゛金属半製品を、基本
となる不透明な白色乃至灰白色に着色することが必要と
されている。
従来、アルミニウム系金属半製品をパステルカラーに着
色する方法として、以下に述べる表面処理方法が提案さ
れている。
即ち、陽極酸化皮膜を有するアルミニウム系金属半製品
を、■カルシウム塩、マグネシウム塩、亜鉛塩及びアル
ミニウム塩の少なくとも1種の金属塩と硫酸を含む溶液
に浸漬又はその溶液中で電解した後、■この処理した陽
極酸化皮膜の微細孔中における上記塩からの生成物と反
応して白色乃至灰白色の化合物となる物質の1種以上を
含む溶液に浸漬又はその溶液中で電解し、これによって
、上記陽極酸化皮膜を白色乃至灰白色に着色した後、■
金属基或いは染料を用いて着色するものである(特開昭
60−19789’7号公報)。
(c)発明が解決しようとする問題点 しかしながら、この方法は陽極酸化皮膜を有するアルミ
ニウム系金属半製品を上記の■乃至■の4一 工程を経てパステル調に着色するものであるから工程数
が多くなり、しかも、複数の電解・反応装置やこれらに
付帯する設備、更に水洗装置を要し、加えて、それらを
管理する人員が必要となる結果、製造コストが着しく高
くなるのである。
又、この分法は、電解工程も含まれるが、この場合、電
解液や電解条件の管理が困難であり、しかも電流密度が
エツジ部や凸部に集中し、被処理体であるアルミニウム
系金属半製品の中心部や四部での電流密度が小さくなっ
て反応が不充分となり、このため色ムラが生じて不良品
が発生する場合があった。
更に、上記製造方法は毎電解を行うためラッキングのズ
レを生じ、このズレが生じた場合、電極が絶縁部(A’
N2O3で被覆された箇所)と接触し通電不良となる場
合があった。
(d)問題点を解決するための手段 本発明者らは、上記問題点を解決すべく多年に亘って鋭
意検討を重ねた結果、酸化皮膜を有するアルミニウム系
金属半製品の表面を一挙にバステル調に着色するには、
加水分解により有色の水和金属酸化物類を生成する金属
塩を用い、しかも、驚くべきこと1こ、この金属塩の水
溶液に有機系極性溶媒及び/又はキレート化合物を溶解
して成る表面処理剤に」1記アルミニウム系金属半製品
を浸漬するだけでその表面を優れた特性のパステルカラ
ーに着色しうろことを見い出し、本発明を完成するに至
ったものである。
即ち、本願の第1の発明は、加水分解により有色の水和
金属酸化物類を生成する金属塩と、有機系極性溶媒及び
/又はキレート化合物を必須成分とする、酸化皮膜を有
するアルミニウム系金属の表面処理剤である。
又、本願の第2の発明は、加水分解により有色の水和金
属酸化物類を生成する金属塩と、有機系極性溶媒及び/
又はキレート化合物および定着性珪酸塩を必須成分とす
る、酸化皮膜を有するアルミニウム系金属の表面処理剤
である。
以下、先ず、本願の第1の発明について詳細に説明する
即ち、本願の第1の発明は、加水分角イにより有色の水
和金属酸化物類を生成する金属塩と、有機系極性溶媒及
び/又はキレート化合物を必須成分とする、酸化皮膜を
有するアルミニウム系金属の表面処理剤である。
本発明に用いられる、加水分解により有色の水和金属酸
化物類を生成する金属塩は、水又は後述する有機系極性
溶媒及び/又はキレート化合物の溶液に可溶性或いは難
溶性の金属塩であって加水分解lこより有色の水和金属
酸化物類を生成する金yI塩であれば特に限定されるも
のではない。
具体的には、例えば鉄塩、コバル1塩、インジウム塩、
クロム塩、カドミウム塩、錫塩、銅塩、鉛塩、ニッケル
塩、マンガン塩又はバナシ゛ウム塩等の少なくとも1種
の金属塩が挙げられる。
上記金属塩の濃度としては、用いる金属塩の種類や濃度
、更に要求されるパステルカラーの色調等Iこもよるが
、一般に、1〜200g/N、特に好ましくは5〜1.
OOg/Nとするのが望ましく、1g/l1未満では濃
度が薄くなり過ぎて充分に緻密なパステル調の皮膜が得
られない場合があり、逆に200g//!を超えると濃
度が高くなり過ぎて′fL温が下がると(例えば冬期)
金属塩が析出し、この結果、表面処理剤の管理が困難に
なる場合があるから好ましくない。
そして、本発明は、」二記金属塩の加水分解によってこ
れらの金属塩に相当する有色の水和金属酸化物類を、酸
化被膜を有するアルミニウム系金属の表面部に析出させ
、これによって、アルミニウム系金属の酸化皮膜部にパ
ステルカラーの緻密な皮膜を一挙に形成しうるのである
本発明において、加水分解により有色の水和金属酸化物
類を生成するとは、加水分解による生成物が無彩色であ
ると有彩色であるとを問わず、乾燥後に有彩色の酸化物
を生成する金属塩であれば特に限定されないことをいう
本発明の酸化皮膜を有するアルミニウム系金属の表面処
理剤は、」−記金属塩と、有機系極性溶媒及び/又はキ
レート化合物を必須成分とするものである。
即ち、■上記金属塩と、有機系極性溶媒を必須成分とす
るものでもよく、これ(二代えて、■」二記金属塩と、
キレート化合物を必須成分とするものでもよく、更に、
これらに代えて、■上記金属塩と、有機系極性溶媒及び
キレ−1・化合物を必須成分とするものでもよし・ので
ある。
又、本発明に用いられる有機系極性溶媒としては、水溶
性の極性溶媒であれば特に限定されるものではなく、具
体的には、例えば〆り/−ル、エタノール等の低級アル
コール、アセトン、メチルエチルケトン、ノエチルケト
ン等のケトン類、エーテル、ノエチルエーテル等のエー
テル類、メチルアミン、エチルアミン、モノエタノール
アミン、ンエタノールアミン、トリエタノールアミン等
のアミン類、エチレングリコール、ノエチレングリコー
ル、フロピレンゲリコール、ポリエチレングリコール等
のグリコール類、グリセリン、テトラヒドロ7ラン、ツ
メチルホルムアミド、ツメチルアセトアミド等が挙げら
れる。
又、上記有機系極性溶媒の濃度としては0.1〜50容
量%とするのが好ま゛しい。
即ち、本発明の表面処理剤中には、上記有機系極性溶媒
が含有されていることによって、酸化皮膜を有するアル
ミニウム系金属を浸漬するだけでその表面部に、−挙に
優れた特性のパステル調の緻密な皮膜を形成し得るので
あるが、有機系極性溶媒の濃度が0.1容量%未満では
薄くなり過ぎて充分な効果が得られない場合があり、逆
に50容量%を超えると濃度が高(なり過ぎて上記金属
塩の溶解性に影響を与える場合があるから好ましくない
又、本発明に用いられるキレート化合物は、表面処理剤
中における金属イオンの安定性や、該表面処理剤中に上
記アルミニウム系金属を浸漬した際、その表面部(酸化
皮膜部)で生成する水和金属酸化物類のゾルを安定化さ
せるだけでなく、特に、該酸化皮膜部に上記水和金属酸
化物類を極めて容易に、しかも均−且つ強固に結合させ
るのである。
尚、本発明においで水和金属酸化物類とは上記金属塩に
相当する金属塩の酸化物に1以上の水分子が配位してい
るもの、水和金属酸化物又は金属水酸化物或いはこれら
の集合物等をいう。
上記キレート化合物の具体的な代表例としては、エチレ
ンジアミン四酢酸やそのナトリウム塩、トランス−1,
2−シクロヘキサンジアミン四酢酸、ジエチレントリア
ミン五酢酸、エチルアミンニ酢[1,3,6−シオキサ
ー1,8−オクタンジアミン四酢酸、N−(2−ヒドロ
キシエチル)エチレンジアミン三酢酸、N−(2−ヒド
ロキシエチル)イミノニ酢酸、トリエチレンテトラミン
六酢酸等のポリアミノカルボン酸類、エチレンジアミン
等のジアミン類、ジエチレントリアミン等のトリアミン
類、トリエタノールアミン、トリエチレンテトラミン等
の一分子中に2以上のアミン基を有するアミン化合物、
アセト酢酸エチル、ニトリロ三酢酸、ホルマリン、更に
修酸、マレイン酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、コハ
ク酸、グルコン酸又はグリシン等の多塩基酸及びこれら
の可溶性金属塩等が挙げられる。これらの中には水に不
溶のキレート化合物も含まれるが、有機系極性溶媒を加
えることにより、つまり水と有機系極性溶媒との混合物
には溶解するのである。
上記キレート化合物の濃度としては、用いる金属塩、所
望により添加される有機系極性溶媒の種類や濃度によっ
ても異なるが、一般に0.1〜50g/lの範囲が好ま
しく、0.Ig/1未満では効果が乏しくなり、逆に5
0g/lを超えると効果に限界が生じると共に上記金属
塩の溶解性に影響を与える場合があるから望ましくない
そして、本発明の酸化皮膜を有するアルミニウム系金属
の表面処理剤(以下、表面処理剤という)は上記金属塩
と、有機系極性溶媒又はキレート化合物のうち少なくと
も1種を必須成分とし、これに水や所望によりpn調整
剤が加えられた溶液である。
そして、この表面処理剤のpHは0,5〜3の範囲、特
に1.5〜3の範囲にするのが望ましく、pHが0.5
未満になると酸性度が高くなり過ぎて皮膜が破壊される
恐れがあり、又、逆にpnが3を超えると上記金属塩が
加水分解されて表面処理剤が保存中や取扱い中に濁る恐
れがあるのであり、しかも酸化皮膜を有するアルミニウ
ム系金属を浸漬した際、加水分解により生成したパステ
ル調の水和金属酸化物類の粒子が大きくなり過ぎて上記
アルミニウム系金属の表面部(酸化皮膜部)に浸入でき
なくなったり、或いは緻密な皮膜が得られなくなる恐れ
があるから好ましくない。
そして、上記pHの範囲では、水和金属酸化物類が数分
子集合した透明乃至わずかに濁りのあるヒドロシルにな
っているものと解される。
上記pn調整剤としては、硫酸、リン酸等の無機酸、酢
酸、クエン酸、コハク酸、グルコン酸、グリシン、マロ
ン酸、修酸、ギ酸等の有機酸、アルカリ金属の水酸化物
、炭酸塩又は重炭酸塩、アンモニア、有機酸のアルカリ
金属塩等が挙げられる。
又、他のpl+調整剤としては、塩基性のアミン類も有
効である。
かかるアミン類としては、メチルアミン、エチルアミン
等の脂肪族第一アミン、ジメチルアミン、ジエチルアミ
ン等の脂肪・族第ニアミン、トリメチルアミン、トリエ
チルアミン等の脂肪族第三アミン、アリルアミン、ノア
リルアミン等の脂肪族不飽和アミン、シクロプロピルア
ミン、シクロブチルアミン等の脂環式アミン、アニリン
、メチルアニリン等の芳香族アミンなどが挙げられる。
そして、上記のpl+調整剤は1種類を用いてもよいし
、2種以」二を併用し、でもよく、特にその併用がより
有効な場合もある。
次に、本願の第2の発明について詳細に説明する。
本願の第2の発明は、加水分解により有色の水和金属酸
化物類を生成する金属塩と、有機系極性溶媒及び/又は
キレート化合物および定着性珪酸塩を必須成分とする、
酸化皮膜を有するアルミニウム系金属の表面処理剤であ
る。
本願のt52の発明は、」二記第1の発明において、定
着性珪酸塩を添加したものであり、その他の要件、例え
ば金属塩、有機系極性溶媒やキレート化合物の種類及び
濃度、更に表面処理剤のpl+範囲や[〕II調整剤等
は第1の発明と同様である。
そして、本発明に用いられる定着性珪酸塩は、酸化皮膜
を有するアルミニウム系金属の表面部(酸化皮膜部)に
有色(パステル調)の水和金属酸化物類の均一な皮膜を
形成して封孔する際、この水和金属酸化物類を上記表面
部に定着させてその脱離を防止し、これによって、脱色
を防止するために用いるものである。
かかる定着性珪酸塩としては、水又は、有機系極性溶媒
及び/又はキレート化合物の水溶液に溶解或いは微粒子
状で分散するものであれば特に限定されるものではなく
、具体的な代表例としては、珪酸ナトリウム、珪酸カリ
ウム又は珪酸リチウム等の可溶性珪酸アルカリ、又、珪
酸アルミニウム、珪酸アルミニウムカリウム、珪酸アル
ミニウムナトリウム、珪酸アルミニウムカルシウム等の
微粒子状水分散液等が挙げられる。
又、上記定着性珪酸塩の濃度としては、用いる有機系極
性溶媒やキレート化合物の種類や濃度、珪酸塩の種類笠
によっても異なるが、通常、0゜1−100./1!、
好* L−< 1.to、  5−5 t、l)g/(
’)範囲とするのが望ましい。
本発明において、酸化皮膜を有するアルミニウム系金属
とは、アルミニウム又はアルミニウムを含む合金の表面
に、化学的或いは電気化学的(陽極酸化)に酸化皮膜を
形成したアルミニウム系金属をいうが、特に陽極酸化皮
膜を形成したものが、一層優れた特性のパステル調の酸
化皮膜が得られるから好ましい。
そして、上記アルミニウム系金属に陽極酸化皮膜を形成
するには、公知の陽極酸化法が採用される。
例えば、硫酸、リン酸、クロム酸等からなる無機酸、シ
ュウ酸、パラフェノールスルホン酸、スルホサリチル酸
、マロン酸等からなる有機酸又は水酸化ナトリウム、リ
ン酸三ナトリウム等からなる水溶液中で、直流、交流、
パルス、PR波又は交直重畳法による電解によって陽極
酸化皮膜が形成される。
次に、本発明の表面処理剤の使用例を以下に述べる。
一16= 酸化皮膜を有するアルミニウム系金属の表面をパステル
調に着色するにあたり、上記表面処理剤を処理槽に仕込
み、所望により水及び、・′又はイ」(戊系極性溶媒或
いはキレート化合物、更に定着性珪酸塩で濃度調整をし
た’)、pili1![g剤で1]11調整を行い、該
処理液の温度を、通常、室温−75°C1好ましくは3
0〜70℃に調節し、この溶液に−に記アルミニウム系
金属を、通常10秒−20分、好ましくは1分〜15分
間iI2漬すると、特性の優れたパステル調の緻密且つ
均一な皮膜が一回の処理で得られるのである。
(e)作用 本発明は、」二記構成を有し、表面処理剤中に有機系極
性溶媒か含有されているからパステルカラーの水和金属
酸化物類のヒドロシルの自由度か小さくなり、酸化皮膜
を有するアルミニウム系金属を浸漬することによるpH
の変化によって当該酸化皮膜部に上記パステルカラーの
水和金属酸化物類が析出する。
又、表面処理剤中に有機系極性溶媒を加見ると、該有機
系極性溶媒がパステルカラーの水和金属酸化物類におけ
るヒドロシル中のコロイド粒子に配位している水分子や
上記酸化皮膜に配位している水分子を奪って上記アルミ
ニウム系金属の表面部において、微細な上記水和金属酸
化物類のヒドロシルを連続的に生成させる作用も有する
ものである。
又、表面処理剤中にキレート化合物を添加すると、該キ
レート化合物が金属イオンや、p、Hの変化により生成
したパステルカラーの水和金属酸化物類のゾルを安定化
させるだけでなく、特に、酸化皮膜を有するアルミニウ
ム系金属の当該酸化皮膜部に上記水和金属酸化物類を極
めて容易に、しかも均−且つ強固に結合させる作用を有
するのである。
ぞして、本発明において、表面処理剤中に定着性珪酸塩
を添加するとp+(の変化などによって生成した水和金
属酸化物類をアルミニウム系金属の酸化皮膜部に定着さ
せ、これによって封孔の際の水和金属酸化物類の脱離、
つまりアルミニウム系金属の脱色を確実に防止すること
ができ、この結果、一層優れたパステルカラーの皮膜を
得ることができる。
特に、本発明の表面処理剤は化学的にパステルカラーの
皮膜を形成するためのものであるから高価な電解装置や
これに付帯する制御装置が不要であり、しかも電解液や
電解条件、更に電流密度の分布等を管理する必要がなく
、複雑な、酸化皮膜を有するアルミニウム系金属に対し
ても均・な皮膜を形成しうる作用を有するのである。
(f)実施例 以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明するが、本発
明はこれに限定されるもので゛はない、。
実施例1〜11 実施例1〜11の表面処理剤の組成を第1表に示す。
(以下余白) 比較例1〜11 上記実施例1〜11においてその各成分である有磯系極
性溶媒を除いたものを用いた。
実施例12〜25 実施例12〜25の各々の表面処理剤の組成を第2表に
示す。
比較例12〜25 」二記実施例12〜25においてその各成分であるキレ
ート化合物を除いたものを用いた。
実施例26〜36 実施例26〜36の各々の表面処理剤の組成を第3表に
示す。
(以下余白) 実施例37〜53 実施例37〜53の各々の表面処理剤の組成を第4表に
示す 実施例54〜70 実施例54〜70の各々の表面処理剤の組成を第5表に
示す。
(以下余白) 上記各実施例及び各比較例を用いてパステル調の着色試
験を第6表に示す条件で行った。
なお、上記各実施例及び各比較例並びに後述の参考例に
おいて用いた陽極酸化皮膜は、純アルミニウム板を通常
の脱脂等の前処理を行った後、硫酸濃度180g/l、
浴温20℃、電流密度1.5A/dI62の条件下、1
8分間直流電解して得た。
この場合、陽極酸化皮膜の厚さは8μmであった。
その結果を第6表及び参考例に示す。
(以下余白) 第6表  (その3) 参考例 」二記の陽極酸化皮膜を形成した純アルミニウム板を酢
酸カルシウム30g/N及び硫酸0.5g、#の水溶液
中で温度30℃の条件下、交流電圧20Vで10分間電
解し、水洗後、リン酸30g/lの水溶液中で温度30
℃の条件下、交流電圧20Vで10分間電解してアルミ
ニウム板の表面に白色皮膜を得た。
かくして得られた白色皮膜付きアルミニウム板を酢酸ニ
ッケル10g/Nの水溶液中において温度98℃で封孔
することにより緑色の皮膜を得た。
第6表に色調の結果を示す通り、実施例では、酸化皮膜
を有するアルミニウム系金属を浸漬するだけでその表面
にパステル調の均−且つ緻密な着色皮膜を形成できるの
であり、しかも色ムラは認められなかった。
又、本発明の表面処理剤において、定着性珪酸塩を添加
すると、これが、封孔の際において、有色(バク、チル
調)の水和金属酸化物類をアルミニラム系金属の表面部
(酸化皮膜部)に定着してその脱離、つまり脱色を防止
し、これによって、一層優れた特性の皮膜が得られるこ
とが認められた。
」二記各実施例は浸漬法によって着色したものであるが
、これに代えて、電解法でも良好な着色皮膜が得られる
ことが認められた。
これらに対して各比較例のものは色ムラが大で実用性に
欠けるのであり、又参考例のものはエツジ部と中心部と
で色ムラがあり、色調の均一性が欠けると共に、耐候性
についても良好な結果が得られなかった。
(g)発明の効果 本発明の表面処理剤は酸化皮膜を有するアルミニウム系
金属を浸漬するだけで上記皮膜をパステル調の色彩に着
色するものであり、電解で行う場合に比較しで、反応の
バラツキがなく均−且つ緻密で耐候性に優れたパステル
カラーの皮膜を一挙に形成しうるのである。
又、本発明の表面処理剤は化学的に上記酸化皮膜を不透
明なパステルカラーに着色するものであワ、電解による
着色に比較して設備費やランニングコストが着しく安価
になり、しかも反応条件や表面処理剤の管理が容易であ
る」二、複雑な形状のものでも特殊な装置を使うことな
く均一に着色しうる効果を有するのである。
又、本発明の表面処理剤は、酸化皮膜を有するアルミニ
ウム系金属を浸漬するだけでその表面を化学的に着色し
うるから電解によっても着色することができるのであり
、しかも、この場合においでは、従来のように電解条件
等を厳格にする必要がない効果を有するのである。
更に、本発明の表面処理剤において、定着性珪酸塩を添
加すると、該定着性珪酸塩が、封孔の際に、パステル調
の水和金属酸化物類をアルミニウム系金属の表面部(酸
化皮膜部)に定着してその脱離、つまり脱色を防止し、
これによって一層優れた特性のパステルカラーの皮膜が
得られる効果を有するのである。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)加水分解により有色の水和金属酸化物類を生成す
    る金属塩と、有機系極性溶媒及び/又はキレート化合物
    を必須成分とする、酸化皮膜を有するアルミニウム系金
    属の表面処理剤。
  2. (2)金属塩が鉄塩、コバルト塩、インジウム塩、クロ
    ム塩、カドミウム塩、錫塩、銅塩、鉛塩、ニッケル塩、
    マンガン塩又はバナジウム塩の少なくとも1種である特
    許請求の範囲第1項に記載の酸化皮膜を有するアルミニ
    ウム系金属の表面処理剤。
  3. (3)金属塩の濃度が1〜200g/lである特許請求
    の範囲第1項又は第2項に記載の酸化皮膜を有するアル
    ミニウム系金属の表面処理剤。
  4. (4)有機系極性溶媒の濃度が0.1〜50容量%であ
    る特許請求の範囲第1項乃至第3項のいずれかに記載の
    酸化皮膜を有するアルミニウム系金属の表面処理剤。
  5. (5)キレート化合物がポリアミノカルボン酸類、多塩
    基酸類又は一分子中に2以上のアミン基を有するアミン
    化合物である特許請求の範囲第1項乃至第4項のいずれ
    かに記載の酸化皮膜を有するアルミニウム系金属の表面
    処理剤。
  6. (6)キレート化合物の濃度が0.1〜50g/lであ
    る特許請求の範囲第1項乃至第5項のいずれかに記載の
    酸化皮膜を有するアルミニウム系金属の表面処理剤。
  7. (7)加水分解により有色の水和金属酸化物類を生成す
    る金属塩と、有機系極性溶媒及び/又はキレート化合物
    および定着性珪酸塩を必須成分とする、酸化皮膜を有す
    るアルミニウム系金属の表面処理剤。
  8. (8)金属塩が鉄塩、コバルト塩、インジウム塩、クロ
    ム塩、カドミウム塩、錫塩、銅塩、鉛塩、ニッケル塩、
    マンガン塩又はバナジウム塩の少なくとも1種である特
    許請求の範囲第7項に記載の酸化皮膜を有するアルミニ
    ウム系金属の表面処理剤。
  9. (9)金属塩の濃度が1〜200g/lである特許請求
    の範囲第7項又は第8項に記載の酸化皮膜を有するアル
    ミニウム系金属の表面処理剤。
  10. (10)有機系極性溶媒の濃度が0.1〜50容量%で
    ある特許請求の範囲第7項乃至第9項のいずれかに記載
    の酸化皮膜を有するアルミニウム系金属の表面処理剤。
  11. (11)キレート化合物がポリアミノカルボン酸類、多
    塩基酸類又は一分子中に2以上のアミン基を有するアミ
    ン化合物である特許請求の範囲第7項乃至第10項のい
    ずれかに記載の酸化皮膜を有するアルミニウム系金属の
    表面処理剤。
  12. (12)キレート化合物の濃度が0.1〜50g/lで
    ある特許請求の範囲第7項乃至第11項のいずれかに記
    載の酸化皮膜を有するアルミニウム系金属の表面処理剤
  13. (13)定着性珪酸塩が珪酸アルカリである特許請求の
    範囲第7項乃至第12項のいずれかに記載の酸化皮膜を
    有するアルミニウム系金属の表面処理剤。
  14. (14)定着性珪酸塩の濃度が0.1〜100g/lで
    ある特許請求の範囲第7項乃至第13項のいずれかに記
    載の酸化皮膜を有するアルミニウム系金属の表面処理剤
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