JPS6228619Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は生地制御装置に関し、生地片の一側端
を搬送ベルトの幅方向に関して良好に位置決め制
御できるようにすることを目的とする。

生地片の縫着処理装置では、搬送ベルトにより
搬送されてきた生地片の一側端をミシン側で搬送
ベルトの幅方向に関して位置決め制御した後、ミ
シンにより生地片に縫着処理を施す。この場合、
生地片の一側端は、ミシン側で位置決め制御され
る前に、搬送ベルトの幅方向に関して所定範囲内
に位置にないと、ミシン側での位置決め制御が困
難になると云う欠点がある。然し乍ら、従来にお
いては、生地片の一側端をミシン側で位置決め制
御する前段階で、生地片の一側端を搬送ベルトの
幅方向に関して所定範囲内に位置決めする手段は
備えられていなかつた。このため、生地片の一側
端が搬送ベルトの幅方向に関して所定範囲外に位
置する状態で、生地片がミシン側に搬送される場
合があり、このような場合には、ミシン側での生
地片の位置決め制御が良好に行われないと共に、
これにより、ミシンによる生地片の縫着処理も良
好に行われないと云う問題があつた。

本考案は上記問題を解決したものであつて、そ
の特徴とする処は、搬送ベルトにより搬送される
生地片の一側端を搬送ベルトの幅方向に関して位
置決め制御するものであつて、搬送ベルトにより
搬送される生地片の一側端を搬送ベルトの幅方向
に関して位置決め制御するものであつて、 生地片後部を搬送ベルトと協働して搬送ベルト
の搬送方向斜め側方側に搬送する前搬送体と、生
地片前部を搬送ベルトと協働して上記同一の搬送
方向斜め側方側に搬送する後搬送体とを、上記の
順で搬送ベルトの略搬送方向に向つて配設して、
これらの各搬送体の幅方向を搬送ベルトの幅方向
に対して同一角度傾斜させると共に、各搬送体
を、生地片を搬送ベルト側に押圧する押圧位置
と、押圧位置の上方位置にあつて押圧を解除する
押圧解除位置とに独立して位置変更自在とし、
前・後各搬送体を夫々上記各位置に位置変更させ
る前・後位置変更装置を備え、生地片前端が所定
位置に到達したことを検出して各搬送体を各位置
変更装置を介して押圧位置とする第１光電管と、
搬送体と搬送ベルトによる生地片の搬送時に生地
片前部の一側端が所定位置に到達したことを検出
して後搬送体を後位置変更装置を介して押圧解除
位置とす第２光電管と、搬送体と搬送ベルトによ
る生地片の搬送時に生地片後部の一側端が所定位
置に到達したことを検出して前搬送体を前位置変
更装置を介して押圧解除位置とする第３光電管と
を備えた点にある。

以下、本考案を生地片の縫着処理装置に適用し
た一実施例を図面に基き説明すれば、１は固定
板、２は搬送ベルトで、固定板１の幅方向中央部
側上方で、生地片３をミシン側に搬送する。

４は生地端制御装置で、生地片３の一側端を、
ミシン側で位置決め制御する前に、搬送ベルト２
の幅方向に関して位置決め制御するものであつ
て、搬送ベルト２の搬送方向に配設された前後一
対の制御体５，６と、第１乃至第３光電管７，
８，９とから成る。

前・後制御体５，６は、枠体１０，１１と、回
転型エアーシリンダ１２，１３と、ローラにて例
示する搬送体１４，１５と、電動モータ１６，１
７と、巻掛伝動機構１８，１９とから成る。枠体
１０，１１は平面視Ｌ型状であつて、その右側面
側（搬送ベルト２の搬送方向に向つて（以下同
様））に搬送体１４，１５、巻掛伝動機構１８，
１９及びモータ１６，１７が配設され、左側面側
に前・後位置変更装置として示す回転型エアーシ
リンダ１２，１３配設されている。各搬送体１
４，１５は、生地片３前部又は後部を搬送ベルト
２側に上方から解除自在に押圧して生地片３を搬
送ベルト２と協働してその搬送方向斜め右側方側
に搬送するもので、搬送ベルト２の搬送方向に離
間して配設されて、その幅方向が搬送ベルト２の
幅方向に対して傾斜状とされている。搬送体１
４，１５には支軸２０，２１が固設され、該支軸
２０，２１が枠体１０，１１に回転自在に支持さ
れている。モータ１６，１７は枠体１０，１１前
端部後面に固設され、駆動軸２２，２３が、巻掛
伝動機構１８，１９を介して、搬送体１４，１５
に連動連結されている。巻掛伝動機構１８，１９
は、駆動プーリ２４，２５と、従動プーリ２６，
２７と、ベルト２８，２９とから成る。エアーシ
リンダ１２，１３は固定側に固設されて、枠体１
０，１１をその後部側を中心として横軸廻りに上
下に揺動させるもので、これにより、搬送体１
４，１５は、第２図の仮想線で示すように、生地
片３の前部又は後部を搬送ベルト２側に押圧する
押圧位置と、該図の実線で示すように、押圧位置
上方側の押圧解除位置とに位置変更自在とされて
いる。尚、後搬送体１５は前搬送体１４よりもそ
の搬送速度が若干速くされている。

第１乃至第３光電管７，８，９は生地片３の位
置を検出して各搬送体１４，５による生地片３の
搬送ベルト２側への押圧及びその解除を制御する
ものであつて、固定板１における搬送ベルト２よ
りも右側部上方側に配設されている。第１光電管
７は第２・第３光電管８，９よりも後方側で且つ
搬送ベルト２寄りに配置されており、生地片３前
端の右側部を検出して、エアーシリンダ１２，１
３を作動させて、両搬送体１４，１５を同時に押
圧位置とする。又、第２・第３光電管８，９は搬
送ベルト２の搬送方向と平行に配設されて、第２
光電管８が第３光電管９の後方側にある。第２光
電管８は生地片３右側端の前部側を検出して、後
搬送体１５をエアーシリンダ１３の作動により押
圧解除位置とし、又、第３光電管９は生地片３右
側端の後部側を検出して、前搬送体１４をエアー
シリンダ１２の作動により押圧解除位置とする。

上記のように構成した実施例によれば、搬送ベ
ルト２により生地片３を搬送する際には、生地片
３をその右側端を搬送ベルト２よりも右側方側で
搬送方向と略平行とした状態で搬送する。この場
合、両搬送体１４，１５は第２図の実線で示すよ
うに押圧解除位置にある。そして、搬送ベルト２
により搬送された生地片３前端の右側部がまず第
１光電管７により検出されて、両搬送体１４，１
５が第２図の仮想線で示すように同時に押圧位置
となり、生地片３の前後部が夫々各搬送体１４，
１５と搬送ベルト２により挾持状とされる。この
結果、第４図に示すように、搬送ベルト２の搬送
速度及び各搬送体１４，１５の搬送速度をベクト
ル表示して夫々Ｖ_A，Ｖ_Bとした場合、生地片３に
は、Ｖ_A及びＶ_Bを合成した速度Ｖが付与されて、
生地片３は搬送ベルト２の搬送方向斜め右側方側
に搬送される。そして、生地片３右側端の前部側
が第２光電管８により検出されると、後搬送体１
５が第２図の実線で示すように押圧解除位置とな
り、又、生地片３右側端の後部側が第３光電管９
により検出されると、前搬送体１４が同様に押圧
解除位置となる。この結果、生地片３の右側端は
搬送ベルト２の幅方向に関して所定位置に位置決
めされ、固定板１の搬送ベルト２よりも右側部側
で搬送ベルト２の搬送方向と平行とされる。この
場合、後搬送体１５が前搬送体１４よりも搬送速
度が速いことから、通常は、第２光電管８が第３
光電管９よりも生地片３を先に検出して、後搬送
体１５を前搬送体１４よりも早く押圧解除位置と
する。上記のようにして、生地片３はその右側端
が搬送ベルト２の幅方向に関して位置決めされ
て、ミシン側に送られるのであり、従つて、生地
片３右側端のミシン側での搬送ベルト２の幅方向
に関する位置決め制御も容易且つ良好に行われる
と共に、これにより、ミシンによる生地片３の縫
着処理も良好に行われる。

尚、本考案は、生地片の縫着装置以外の処理装
置に対しても適用可能である。

以上詳述したように、本考案によれば、生地片
の一側端を搬送ベルトの幅方向に関して良好に位
置決めできるのであり、生地片の一側端の予備的
な位置決めを行う場合に特に適している。又、第
２・第３各光電管による生地片前部又は後部の一
側端の検出によつて、前・後各搬送体が前・後各
位置変更装置によつて押圧解除位置に独立して位
置変更せしめられるので、ガイド部材等がなくて
も、生地片の一側端を前部と後部とで確実に位置
決めでき、生地片の位置決め作業開始時に、生地
片の一側端が搬送ベルトの搬送方向に対して傾斜
していたり、あるいは、前・後各搬送体による生
地片の搬送速度が異なつても、何ら問題なく、生
地片の一側端を位置決めできる。又、上記のよう
に、ガイド部材等が不要であるので、上記位置決
め時に、生地片の一側端がガイド部材に無理に押
付けられて、生地片が屈曲したりする惧れをなく
すことができる。本考案は上記利点を有すると共
に、その構造は簡易で、ローコストで実施可能で
あり、実益大である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は全体
の簡略斜視図、第２図は要部の縦側断面図、第３
図は同平面図、第４図は説明図である。 ２……搬送ベルト、３……生地片、４……生地
端制御装置、５，６……前・後制御体、７，８，
９……第１・第２・第３光電管、１４，１５……
前・後搬送体。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 搬送ベルトにより搬送される生地片の一側端を
   搬送ベルトの幅方向に関して位置決め制御するも
   のであつて、 生地片後部を搬送ベルトと協働して搬送ベルト
   の搬送方向斜め側方側に搬送する前搬送体と、生
   地片前部を搬送ベルトと協働して上記同一の搬送
   方向斜め側方側に搬送する後搬送体とを、上記の
   順で搬送ベルトの略搬送方向に向つて配設して、
   これら各搬送体の幅方向を搬送ベルトの幅方向に
   対して同一角度傾斜させると共に、各搬送体を、
   生地片を搬送ベルト側に押圧する押圧位置と、押
   圧位置の上方位置にあつて押圧を解除する押圧解
   除位置とに独立して位置変更自在とし、前・後各
   搬送体を夫々上記各位置に位置変更させる前・後
   位置変更装置を備え、生地片前端が所定位置に到
   達したことを検出して各搬送体を各位置変更装置
   を介して押圧位置とする第１光電管と、搬送体と
   搬送ベルトによる生地片の搬送時に生地片前部の
   一側端が所定位置に到達したことを検出して後搬
   送体を後位置変更装置を介して押圧解除位置とす
   る第２光電管と、搬送体と搬送ベルトによる生地
   片の搬送時に生地片後部の一側端が所定位置に到
   達したことを検出して前搬送体を前位置変更装置
   を介して押圧解除位置とする第３光電管とを備え
   たことを特徴とする生地端制御装置。