JPS62280861A - 電子写真用有機感光体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ３、発明の詳細な工丸吸 （産業上の利用分野） 本発明は電子写真用有機感光体２特に、感光層と基体と
の接着性が良好であり、感光層に絶縁破壊によるピンホ
ールが発生せず、しかも感光層の残留電位が効果的に除
去され得る電子写真用有機感光体に関する。

（従来の技術） 有機感光体を使用する電子写真複写過程では。

感光層の表面がある極性のコロナ放電などにより帯電さ
れる。次いでこの表面に画像露光がなされ。

感光層中に電荷（電子または正孔）が発生する。

この電荷の感光層表面への移動により、感光層表面の電
荷が中和され、それにより原稿画像に対応する静電潜像
が形成される。

しかし、基体と感光層との接着性が悪いことから、感光
層が基体から剥離しやすい。基体の凹凸が原因で、感光
層に絶縁破壊によるピンホールが発生するおそれもある
。ピンホールの発生により。

有機感光体の耐久性が低下する。

このような欠点を解決するために、基体と感光層との間
に下引き層を設けて、基体から感光層への電荷の注入を
防止する試みがなされている。下引き層としては、電気
絶縁性のブロッキング層を基体上に設けることも考えら
れるが、この場合は。

下引き層に電荷が蓄積され、残留電位となって画像にか
ぶりが発生する。また、露光時の光応答性を上げるため
、感光層中に発生した電荷を速やかに基体側に逃がす必
要がある。それゆえ、下引き層は導電性と絶縁性の二面
性を存する必要がある。

これら下引き層には１例えば、導電性基体にアルマイト
処理を施した酸化アルミニウム（Ａｌ□０．）層がある
。しかし、アルマイト処理は煩雑であり。

そのために、得られたを機態光体が高価となる。

他方、下引き層には各種樹脂が用いられているものの、
残留電位の除去が充分でない。従来より。

下引き層に使用されている大半の樹脂は、電気伝導機構
がイオン伝導であり、この樹脂を用いた下引き層は、低
温低湿時には、常温下に比べて）氏抗値が高くなる。そ
のために、低温低湿時における感光層の残留電位が、常
温下での残留電位に比べて高くなる。下引き層は基体お
よび感光層との接着性にも欠けている。それゆえ、感光
層と基体との接着性が悪い。感光層のピンホール発生も
防止され得ない。

（発明が解決しようとする問題点） 本発明は上記従来の問題点を解決するものであり、その
目的とするところは、感光層と基体との接着性が良好な
電子写真用有機感光体を提供することにある。本発明の
さらに他の目的は、感光層にピンホールが発生すること
のない電子写真用有機感光体を提供することにある。本
発明のさらに他の目的は、低温低湿時における感光層の
残留電位が、常温下での残留電位に比べて高くならない
環境安定性に優れた電子写真用有機感光体を提供するこ
とにある。本発明のさらに他の目的は、感光層の残留電
位が効果的に除去され得る電子写真用有機感光体を提供
することにある。

（問題点を解決するための手段） 本発明の電子写真用有ａ怒光体は、基体上に下引き層と
感光層とを有する電子写真用有ａ怒光体であって、該下
引き層が１１−ナイロンおよび接着性向上剤を含をし、
そのことにより上記目的が達成される。

下引き層に用いられる１１−ナイロンに、さらに接着性
向上剤を含有させることにより、特に、基体と感光層と
の接着性が著しく向上する。接着性向上剤には１例えば
、無水フタル酸がある。無水フタル酸は１１−ナイロン
に柔軟性を付与し、基体および感光層と下引き層との接
着性を向上させる。

基体および感光層と下引き層との接着性が向上すれば、
感光層と基体との接着性が良好となる。

無水フタル酸は、１１−ナイロン１００重量部に対し、
１〜１０重量部の範囲で含有される。１重量部を下まわ
ると、感光層と下引き層との接着性が不足する。１０重
量部を上まわると、無水フタル酸が１１−ナイロン中で
結晶化するため、感光層と下引き層との接着性がかえっ
て悪くなる。

他方、１１−ナイロンは７通常用いられる樹脂。

例えば８−ナイロンに比べても、温度変化による抵抗値
の変動が小さい。これは、１１−ナイロンが。

イオン伝ｍ性だけでなく、電子伝導性も存するためと考
えられる。そのために、１１−ナイロンを用いた下引き
層は、低温低湿時にも抵抗値が高くならない。従って、
この下引き層を有する有機感光体は、低温低湿時におけ
る感光層の残留電位が。

常温下の残留電位に比べて高くならず、そのために、こ
の有機感光体は環境安定性に優れている。

このような下引き層の層厚は、０．５〜２０μｍ。

好ましくは１．５〜１５μｍの範囲とされる。０．５μ
ｍを下まわると、基体から感光層への電荷の注入が阻止
され得ない。２０μｍを上まわると、感光層の残留電位
が効果的に除去され得ない。

本発明の下引き層は、１１−ナイロンおよび接着性向上
剤を適当な有機溶媒に溶解させた後、この溶液を導電性
基体上に塗布して形成される。従来のアルマイト処理の
ような煩雑な操作は要しない。

導電性基体としては９例えば、アルミニウム。

金、銀、銅、ニッケル、酸化錫、酸化インジュウム、ヨ
ウ化銅などの無機導電体、ポリアセチレン。

ポリピロールなどの有機高分子が使用される。

下引き層には、さらに感光層が積層される。惑光層は単
層であってもよいが、電気的特性の向上のため、ｎ光に
より電荷担体を発生する電荷発生層と１発生した電荷担
体を移動させる電荷輸送層とに分けた積層型の感光層が
好ましい。

電荷発生層に用いられる電荷発生顔料としては。

それ自体公知の有機または無機の光導電性顔料がいずれ
も使用される。これらの顔料のうちでも。

フタロシアニン系顔料、ペリレン系顔料、キナクリドン
系顔料、ビラントロン系顔料、ジスアゾ系顔料、トリス
アゾ系顔料などの光感電性有機顔料を単独であるいは２
種以上の組合せで用いることが望ましい。電荷発生層の
層厚は、蒸着膜の場合。

１００〜５，０００人の範囲、また樹脂−顔料分散体の
場合、　３，０００〜３０，０００人の範囲内にあるの
がよい。

電荷輸送層に用いられる電荷輸送物質としては。

それ自体公知の正孔輸送物質あるいは電子輸送物質がい
ずれも本発明の目的に使用される。適当な正札輸送物質
の例は、ポリ−Ｎ−ビニルカルバゾール、フェナントレ
ン、Ｎ−エチルカルバゾール。

２．５−ジフェニル−１，３，４−オキサジアゾール、
２，５−ビス（４−ジエチルアミノフェニル）−１，３
，４−オキサジアゾール、ビス（ジエチルアミノフェニ
ル）−１，３，６−オキサジアゾール、４．４’　　−
ビス（ジエチルアミノ）−２，２°−ジメチルトリフェ
ニルメタン、２，４゜５−トリアミノフェニルイミダゾ
ール、２．５−ビス（４−ジエチルアミノフェニル）−
１，３゜４−トリアゾール、１−フェニル−３−（４−
ジエチルアミノスチリル）−５−（４−ジエチルアミノ
スチリル）−２−ピラゾリン１　ｐ−ジエチルアミノベ
ンツアルデヒド−（ジフェニルヒドラヅン）などであり
、適当な電子輸送物質の例は、２−ニトロ−９−フルオ
レノン、２，７−シニトロー９−フルオレノン、２，４
．７１リニトロ−９−フルオレノン、２，４，５．７−
チトラニ［・ロー９−フルオレノン、２−ニトロヘンジ
チオフェン。

２．４．８−トリニドロチオキサントン、ジニトロアン
トラセン、ジニトロアクリジン、ジニトロアントラキノ
ンなどである。電荷輸送層の層厚は１〜２００μｍ、好
ましくは５〜５０μｍの範囲とされる。

（実施例） 以下に本発明を実施例について述べる。

大旌血土 １１−ナイロン（日本リルサンブラクボンド社製。

１２７６、分子量６万）１０重量部および無水フタル酸
０．５重量部をメタノール１００重皿部に溶解させ。

２４時間攪拌して１０％の下引き層塗工液とした。この
？客演を１　φ７８寵ｍＸ２３０ｍｍで厚さが１．５Ｎ
のアルミニウム製バイブ上に塗布し、　　１００’ｃで
６０分間乾燥させて１層厚が２μｍの下引き層を形成し
た。

メタルフリーフタロシアニン　　　　１５　ｉ　ｆｆｉ
　部ポリエステル樹脂（ポリエステルアドヘッシゴ４９
５０帆デュポン社製）１０重量部 テトラヒドロフラン　　　　　　　　５０重量部上記処
方をボールミルに入れ１セラミツク製ボールを用いて８
時間混合・分散させて電荷発生塗工液とした。この溶液
を上記下引き層上に塗布し。

１００°Ｃで１時間乾燥させて２層厚が１μｍの電荷発
生層を形成した。

ポリカーボネート（パンライトＬ−１２５０，帝人社製
）２０重量部 ｐ−ジエチルアミノヘンズアルデヒドージフェニルヒド
ラゾン　　　　　　　　　　　１３重量部ジクロルメタ
ン　　　　　　　　　　８０重号部上記処方をボールミ
ルに入れ、・１時間混合させた後、シクロへキサノン１
０重量部を加えてさらに４時間混合し、電荷輸送塗工）
夜とした。この溶液を上記電荷発生層上に塗布し、　　
１００’Ｃで１時間乾燥させて１層厚が１７μｍの電荷
輸送層を形成した。

このように作製された有機感光体の感度を９次のような
条件下で測定した。

測定モード　　　　　　　　スタティック測定感光体の
表面速度　　　　　　　　１４０關／ｓｅｃコロナ流れ
込み電流　　　　　　　　−４０μＡ光源　　　　　　
　　　　　　　ハロゲンランプ光源温度　　　　　　　
　　　　　　　３０００　Ｋ光”　　　　　　　　　　
　　　　　０．９２ｍＷ／ｃＩ１１測定の結果、感度（
Ｅ　・１／２）は、　　３．５　Ｘ　１０−’ｍＪ／−
であった。

この有機感光体にセロハンテープによる剥離テスト（Ｊ
ＩＳ　Ｚ　１５２２）を行なったところ、基体と感光層
との接着性は良好であった。

この有機感光体を、複写機（三田工業社製、ＤＣ−１１
１）に装着し、　１０００枚のコピーを行なったところ
。

顕微鏡による観察でもピンホールの発生は全く認められ
なかった。

去施斑上 １１−ナイロンの分子量を８万としたこと以外は。

実施例１と同様にして有機感光体を作製した。

この有機感光体を実施例１と同様の方法により評価した
ところ１感度は３．７Ｘ１０−’ｍＪ／ｃ＋ｄであった
。基体と感光層との接着性は良好であり、　１０００枚
のコピー後もピンホールの発生は全く認められなかった
。

実施例３ 下引き層の層厚を１０μｍとしたこと以外は、実施例１
と同様にして有機感光体を作製した。

この有機感光体を実施例１と同様の方法により評価した
ところ、感度は４．ＯＸ　１０−’ｍＪ／　ｃＩＩｌで
あった。基体と感光層との接着性は良好であり、　１０
００枚のコピー後もピンホールの発生は全く認められな
かった。

去新ｌ江土 下引き層の層厚を１．０μｍとしたこと以外は。

実施例１と同様にして有ｉ感光体を作製した。

この有機感光体を実施例１と同様の方法により評価した
ところ、感度は３．４　Ｘ　１０−’ｍＪ／　ｃｎｔで
あった。基体と感光層との接着性は良好であり、　１０
００枚のコピー後もピンホールの発生は全く認められな
かった。

寒施皿立 実施例１と同様にして作製した有機感光体を。

１０℃、３０％Ｒ，Ｈ，（低温低湿時）にて実施例１と
同様の方法により評価したところ、感度は３．６Ｘ１０
−’ｍＪ／ｃｎｌであった。

比較■土 無水フタル酸を用いなかったこと以外は、実施例１と同
様にして有機感光体を作製した。

この有機感光体を実施例１と同様の方法により評価した
ところ、感度は３．５　Ｘ　１０−　’ｍＪ　／　ｃａ
ｌであった。基体と感光層との接着性は良好であり、　
１０００枚のコピー後もピンホールの発生は全く認めら
れなかった。しかし、実施例１の感光体に比べると接着
性が悪かった。

土較炎Ｉ 下引き層を形成しなかったこと以外は、実施例１と同様
にして有機感光体を作製した。

この有機感光体を実施例１と同様の方法により評価した
ところ、感度は３．３　Ｘ　１０−　’ｍＪ　／　ｃＡ
であった。基体と感光層との接着性が不良であり、　１
０００枚のコピー後にピンホールの発生が認められた。

（発明の効果） 本発明の電子写真用有機感光体は、このように。

感光層にピンホールが発生せず、そのために、感光体の
感度が向上する。基体と感光層との接着性が良好である
ため、感光層が基体から剥離することはない。感光層の
残留電位が効果的に除去されるため１画像にかぶりなど
が発生することもない。

特に、低温低１兄時における感光層の残留電位が。

常温下の残留電位に比べて高くならない。従って。

この有機感光体は環境安定性に優れている。その結果２
本発明の電子写真用有機感光体によれば。

鮮明な電子写真複写画像が提供され得る。

以上

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、基体上に下引き層と感光層とを有する電子写真用有
   機感光体であって、 該下引き層が１１−ナイロンおよび接着性向上剤を含有
   する電子写真用有機感光体。 ２、前記接着性向上剤が無水フタル酸である特許請求の
   範囲第１項に記載の電子写真用有機感光体。 ３、前記下引き層の層厚が０．５〜２０μｍである特許
   請求の範囲第１項に記載の電子写真用有機感光体。 ４、前記１１−ナイロン１００重量部に対し、前記無水
   フタル酸が１〜１０重量部の範囲で含有された特許請求
   の範囲第２項に記載の電子写真用有機感光体。