JPS62275805A - 転がり抵抗を低減した空気入りラジアルタイヤ及びその製造方法 - Google Patents

転がり抵抗を低減した空気入りラジアルタイヤ及びその製造方法

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JPS62275805A
JPS62275805A JP62118090A JP11809087A JPS62275805A JP S62275805 A JPS62275805 A JP S62275805A JP 62118090 A JP62118090 A JP 62118090A JP 11809087 A JP11809087 A JP 11809087A JP S62275805 A JPS62275805 A JP S62275805A
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tire
carcass
height
bead
shape
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JP62118090A
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Minoru Togashi
富堅 実
Kenshiro Kato
憲史郎 加藤
Shinichi Furuya
信一 古屋
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Bridgestone Corp
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Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 3、発明の詳細な説明 この発明は転がり抵抗を低減した空気入りラジアルタイ
ヤ及びその製の方法に関し、とくに、このタイヤのカー
カスの放射面プロファイルを適正に変化させること、に
より、転がり抵抗につき他のタイヤ性能の改良をも含め
て、ことに有利な低減を達成しようとするものである。
従来より、タイヤの転がり抵抗を低減するためには、タ
イヤ転勤に伴う応力・歪サイクルによって消費されるエ
ネルギーを低減させることが必要であるとされている。
この点、一般に実用性があると認められて来た従来のい
わゆるラジアルカーカスll遣のタイヤにつき、その通
常の使用条件、すなわち、せいぜい2に9/c−程度の
内圧によりインフレートされた状態で、タイヤ購成各部
分が消費するエネルギーのタイヤ全体に占める割合を解
析した結果によると、トレッド部で34%、バットレス
部27%、サイドウオール部25%、そしてビード部1
4%程度に配分されるとして取扱い得ることがわかった
ここに転がり抵抗への寄与率が最も大きいのはトレッド
部であり、従って、このトレッドゴムの内部摩擦を少く
して転がり抵抗を軽減するため、該ゴムにつき反撥弾性
率(Resilience )を上げるゴム配合によっ
て対処することが一般である。しかるに、この場合には
転がり抵抗が改良される度合に応じて、不所望にもこの
種のタイヤの重要特性の1つであるウェット性能が悪化
する欠点が伴ねれる。
従って、上記対策はウェット性能の悪化を防ぐ別途手段
を講ぜぬ限り、転がり抵抗の飛躍的改善は望まれ得す、
そしてウェット性能の維持に格別有効な手段も見当らな
いので、結局のところさしたる実効をあげることはでき
ないのである。
次善の対策として、トレッドゴムの特性について上記し
たとほぼ間際に、内部摩擦を低減したゴム配合をサイド
ウオールに適用することも試みられたが、実際には、転
がり抵抗の3%、またはそれに満たない程度の改善にし
か役立たないばかりでなく、タイヤに生じる振動に対す
る減衰特性が悪化し、タイヤの重要な乗心地性能に及ぼ
す不利を随伴する欠点がある。
この他、カーカスにつき、2層構薩から1層にするとか
、あるいは特にベルトの幅を狭くすることによってタイ
ヤを、軽量化し、転がり抵抗を小さくする手法も採られ
てはいるが、タイヤの補強に重要なタイヤ要部の剛性低
下による操縦安定性の低下を招くので、その効果に限界
があるのはやむを得ない。
この発明は、これ迄の考え方から脱却して、カーカスの
放射面プロファイルを適正に変化させることにより、大
幅な転がり抵抗の低減がとくにウェット性能はもとより
耐久性などの悪化を伴わないばかりか、操縦安定性、振
動乗心地性能の改善をも含めて有利に実現させ得ること
についての新規な究明に由来している。
なお、カーカス放射面プロファイルを変化させて転がり
抵抗を改良しようとする在来の試みについては、例えば
特開昭54−40406号公報に見られるようにタイヤ
の扁平率を55〜65%に小さくした上で、カーカスの
放射面プロファイルとして、いわゆる自然平衡形状を用
いることを必須とする楕円形の乗用車用空気入りタイヤ
が知られている。
しかるにこの発明のカーカス放射面プロファイルは、自
然平衡形状を故意にはずした形状であり、しかも、いか
なる扁平率のタイヤにも適用できるものであって、とく
にラジアルカーカスタイヤに荷重が作用し、かつ転動し
た際に生じるサイドウオールの変形状態について、根本
的な究明を加えた結果として導かれたものである。
一般にサイドウオールの変形は曲げ変形と剪断変形とに
分けられることは周知の事実であるが、この発明ではこ
の点にさらに詳細な検討を加えた結果、サイドウオール
下方域(ビード部に近い部分)は曲げ変形の寄与が大き
く、一方、サイドウオール上方域(トレッド部に近い部
分)は剪断変形の寄与が大きいと言う変形洋式の相違を
見い出したことに由来している。まず、サイドウオール
下方域の曲げ変形によるエネルギー消費を考えて見ると
、一般に次式の様に表わす口とができる。
エネルギー消費=A−E−tanδ・(ΔC)’S  
 −−−−−(1)但し、A 適当な定数 E :サイドウオール下方域の弾性係数tanδ:損失
正接 ΔC:曲げ変形によるサイドウオール下方ψの曲率変化 S 二カーカス最大幅地点から測ったサイドウオール下
方域の長さ 従って、EStanδおよびSが同等であるならば、エ
ネルギー消費は(ΔC)2に比例することが明らがであ
る。そこで、実際のタイヤに荷重が作用した場合のサイ
ドウオール下方域の曲率変化を調べた結果、発明者らは
次の重要な知見を得たのである。
すなわち、第1図に示す如く、タイヤに正規荷重が作用
した場合、サイドウオール下方域に、逆Rつまり負荷変
形前には外向きに凸形の曲率半径R工であったのが、変
形後外向きに凹形の曲率半径R2のように反転する変形
が生じると言うことである。ここで、(υ式におけるサ
イドウオール下方域の曲率変化(ΔC)2は次式で表わ
すことができる。
ここでも、タイヤをリム上に取り付けて正規内圧を充て
んしたときにおいて、サイドウオール下方域がすでに逆
Rを有していたならば、曲率変化(ΔC’)   は となって明らかに上記の(ΔG)より小さくなり、それ
に比例して(1)式に従うエネルギー消費を少くできる
のである。
このような観点から、サイドウオール下方域には正規内
圧光てん下に逆R形状を与えることが有効であるが、と
くに曲げ変形が、充てん内圧を負担しているカーカスを
中心として生じることを考え合せるならば、カーカスの
曲率反転位置の高さく第1図のD)をなるべく高くして
サイドウオール下方域のカーカスに逆R形状を適切に与
えることが最も望ましいわけである。
この高ざDの値は、タイヤに荷重が作用した時にサイド
ウオール下方域が逆Rに変形する部分の高さに等しいこ
とが必要であり、この高さはサイドウオール下方域のタ
イヤ購ノにより変動するが、タイヤをリム上に取り付け
、正規内圧を充てんした時のタイヤ高さHの20%〜3
5%の範囲内にすることが必要である。
次にサイドウオール上方域の剪断変形については、曲げ
変形に比べて腹雑な挙動を示すが、発明者らは鋭意検討
の結果、次の重要な知見を得たのである。第1にサイド
ウオール上方域の剪断変形はタイヤに荷重が作用し転動
している場合、荷重直下付近では小さいものの、接地面
へ進入、離脱する付近では著しく増加し、全体として、
エネルギー消費に非常に大きな寄与を占めること、第2
に剪断変形は曲げ変形と逆相関関係にあり、曲げ変形を
増加させると剪断変形が減少することである。
以上の知見に基き、サイドウオール上方部は比較的厚さ
が薄い部分であり荷重直下付近に集中して生じている曲
げ変形を多少増力口させても、エネルギー消費に非常に
大きな寄与を占める剪断変形を減少させることにより、
全体としてエネルギー消費を低減できることが明らかに
なったのである。
サイドウオール上方域の曲げ変形を増力口させるために
は、タイヤをリム上に取り付け、正規内圧を充てんした
ときに、サイドウオール上方域のカーカスの曲率を大き
くしておくことが望ましく、このためには前記のサイド
ウオール下方域のカドカスの曲率反転位置の高さDとあ
いまって、サイドウオール上部のカーカスの最大幅地点
の高さく第1図のE)を適正に設定することが必要であ
る0 発明者らは、このカーカスの最大幅地点の高さEについ
て種々検討を加えた結果として、タイヤをリム上に取り
付は正規内圧を充てんしたときに、Eの値がタイヤ高さ
Hの50%〜65%の範囲内にあるべきことを見い出し
たのである。
ここでEの値がHの65%を越えると比較的厚さの厚い
バットレス部に曲げ変形が集中してしまい、剪断変形を
減少させて得られる効果を打ち消してしまうのである。
またEの値がHの50%より小さい場合には、前記のサ
イドウオール下方域のカーカス曲率反転位置の高さDと
関連して、極めて不自然なカーカス放射面プロファイル
を形成し、タイヤの耐久性に悪彰響を及ぼすばかりでな
く、極めて製造が困難になってしまうのである。
以上、詳細に述べて来たように、この発明は第2図(a
)に示す如く、タイヤの実質上の半径面内に配列した有
機繊維コードのゴム被貴になるプライをビードワイヤ1
のまわりに硬質ゴムフィラー2を挾んで巻返してタイヤ
の半径方向外方へ巻き上げた少なくとも1層のカーカス
3と、このカーカス3の周囲を取囲んでタイヤの中央周
線に対し、比較的小さい角度で互いに交差配列した高弾
性率コードのゴム披瀝になる少なくとも2層のベルト4
とを相互に協同作動するボディ補強としてそなえ、カー
カス3の両側にサイドウオール5のゴム、そしてベルト
4の外周にトレッド@6のゴムを各々配置したタイヤに
おいて、このタイヤをリム7上に取り寸け、正規内圧を
充てんしたときに、上記カーカス3の最大幅位置の高さ
Eがタイヤ高さHの50%〜65%の範囲にあり、かつ
上記カーカス3の曲率反転位置Pの高さDがタイヤ高さ
Hの20%〜35%の範囲に位置するようにするのであ
る。ここに第2図(a)で仮想線をもって示すように、
タイヤをリム組みして正規内圧の5%に相当する内圧を
充てんして、実質上タイヤの成形加硫状態のままでその
形態を堅固にしたカーカス3のパスラインが、カーカス
最大幅地点Qからクラウン部6に至る上方区域はカーカ
ス3の内側に曲率半径R4の中心を有する凸型形状を呈
する一方、上記最大幅地点からビード部に至る下方域は
上記凸型形状となめらかに連なって曲率半径R6の中心
がカーカス3の外側に位置する凹型形状をなす部分を有
するように、モールド成形を行うことが必要である。以
上第21m(a)で示したタイヤの左半について説明し
たが赤道面○−Oに関してタイヤは左右対称であり、有
半の図示は省略した。
このタイヤは第2図(b)に自然平衡カーカス放射面プ
ロファイル(破線)と比較したところから明らかなよう
に、タイヤリム上に取り寸け、正規内圧を充てんした状
態で、従来のタイヤに比べてすでに、タイヤに荷重が作
用したときの変形形状により近づけられているが注目ぎ
れなければならな、い。従って、このカーカス放射面プ
ロファイルの適正な負荷変化により、タイヤ転勤に伴う
応力、歪サイクルによるエネルギー消費を低減できるこ
とが容易に理解できるのである。
なお、正規内圧の充てんによるカーカス下方区域の変形
量f(第2図(a)参照)は曲率反転位置の高さDに対
する比率で5%〜10%の範囲が好ましい。
ここにカーカス3は、ポリエステル、ナイロン、レーヨ
ンないしは芳香族ポリアミド繊維(KeVlar )な
どの有機繊維コードを用いることができ、またベルト4
については、スチールで代表される金属コードや、レー
ヨン、ポリエステルおよび芳香族ポリアミド繊維のよう
な有機繊維コード、その他ガラス繊維フードなどの非陣
張性コードを、タイヤ赤道に対し10〜25°の浅い角
度に傾斜配列した膜数の層を層間で互いに交差する向き
に重ね合わせて適用する。
なお、ベルト4の積層については、ベルト4の各層の両
端縁切放しのまま、またはそれらの積層の外周上に熱収
縮性のたとえばナイロンフードのごときを、タイヤ赤道
とほぼ平行に配列した一層もしくは二層以上で少くとも
ベルト端縁を被貿する補助プライの併用や、ベルト各層
のうち少くとも−について両端縁に折返しを施して他の
ベルトの内側、または外側に、あるいは切放し端縁を包
んで重ね合わせるような、種々の既知配置としてもよい
またカーカス3とその巻上げ部間に硬質ゴムフイ5−2
 ヲ満たすが、このゴムフィラー2はビードワイヤ1の
上部近接位置から、上記の曲率反転位置の高さDをやや
越える高さFに至る先細りの配置とし、そのゴム硬度は
ショアAで800〜97゜また損失正切0.15〜0.
25、また損失弾性率8 X 107d’/n/cm2
〜2,5 X 108dyn 7cm2ノ物性値を有す
ることがのぞましい。
そしてカーカス3の両端プライ巻上げ部先端は、硬質ゴ
ムフィラーの上方端をこえるが、カーカス最大幅位置Q
をこえないhに示した高さにわたってのびるものとする
ことが好ましい。
以上のように、この発明によるタイヤは、いわゆる自然
平衡形状を故意にはずしたカーカス放射面プロファイル
を有するものであり、このことはタイヤ内圧の充てん中
におけるカーカス放射面プロファイルの変化を見ること
により、外観から容易に識別できる。
スナわち、タイヤをリム上に取り付け、公称内圧の5%
に内圧を充てんした時から、正規内圧進光てんしたとき
の変形が、いわゆる自然平衡カーカス放射面プロ7アイ
の場合には、第3 図ニ、185/70SR14サイズ
の例を示すように、サイドウオール部全体で実質上均一
にせり出し変形が生じるのに対し、この発明によるカー
カス放射面プロファイルの場合には、第4図に示すよう
に、最大幅位置より下方域のせり出し変形量fがはるか
に大きく、最大幅位置より上方域では、実質的に変形し
ないのである。
第3図、第4図で、実線および破線は、せり出し変形前
後におけるカーカスの放射面内側プロファイルをそれぞ
れ石こうにより型どりして示した。
この内圧光てんによる変形の相違がカーカスの張力分布
に影響を及ぼすことは言うまでもない。
この発明によるタイヤの場合には、せり出し変形量fの
大きいビード部付近で、カーカスの張力が高くなって、
見かけの削性も高い反面、サイドウオール上方域からバ
ットレス部にかけては、せり出し変形量が小さいため、
比較的カーカスの張力が低く、見かけの剛性も低いと言
う特徴を有している。そして、この特徴こそが、以下に
述べるように、転がり抵抗の改善に加えて、操縦安定性
能や振動乗心地性能の改良をもたらすのである。
先ず、タイヤにス リップ角が付加された場合について
考えて見る。このとき、タイヤには、横方向の力が作用
し、それによる横方向の変形が生じるが、この発明のタ
イヤの場合には、ビード部は近のカーカスの張力が高く
、見かけのMll性が高いため、横方向の変形に対する
剛性も大きくなり、高いコーナリングパワーと、とくに
スリップ角が大きい場合に良好な安定性が発揮される。
次に、タイヤが路面上の突起物を乗り越す場合について
考えて見る。この時、タイヤには正規荷重が作用した場
合よりも大きなたわみ変形が生じることになり、従って
、いかにしてタイヤのサイドウオール部で、このたわみ
変形を吸収させるかが、タイヤの振動乗心地性能を改良
させるホ゛インドなのである。そして好ましいことに、
この発明によるタイヤは、サイドウオール上方域からノ
くットレス部にかけて、プライの張力が丘<、見かけの
剛性が吐いため、たわみ変形を容易に吸収でき、振動乗
心地性能をも改良できるのである。
前述の如く、この発明のカーカス放射面プロファイルは
、ビード部付近でのカーカスの曲率反転位置の高序を高
くすることを本旨とし、正規内圧光てん後に、そのよう
なプロファイルを有するためには、ビード部付近に大き
な曲げ剛性を予め与えておくことが必要である。しかる
に、必要以上の補強部材を用いてビード部付近を補強す
ることは、この発明の第1の目的である転がり抵抗の改
良を阻害してしまい、ここに適切な構伍部材の選択の難
しさがある。さて、発明者らが見田したこの発明の目的
に適する構造及び部材の選択とじては、次の2点である
(1)  ビードフィラーゴムとして硬さくショアA硬
度)Hdが80〜97°の範囲の硬質ゴムを一部又は全
部に用いる。
(2)  カーカスの折り返し高さがカーカスの曲率反
転位置の高さDより高いか等しい。
ここで、ビードフィラーゴムの硬さが80°以下では効
果が少なく、97°以上では、カーカス放射面プロファ
イルの維持には向くものの、耐久性上の不利を随伴して
しまうのである。これら(1,)、(2)を単独、或い
は組み合せて用いることにより、前述のようなこの発明
のタイヤの種々の性能に及ぼす利点を効率良く発揮でき
る。
前述の必要以上の補強部材を用いて、ビード部付近を補
強しないということは、タイヤの最大幅位置から下方域
でカーカスラインの曲率が反転するのに伴って、タイヤ
の最大幅位置から下方域でタイヤの外形形状自体がタイ
ヤの内側に向いた凸状の逆Rをより容易に呈することに
もつながる。
上述の空気入りラジアルカーカスタイヤの製置方法に関
しては、とくにカーカスの放射面プロファイルを、故意
に自然平衡形状からはずしたタイヤ、すなわち、タイヤ
の実質上の半径面内に配列した有機繊維コードのゴム被
覆になるプライをビードコアのまわりに巻き返して、タ
イヤの半径方向外方へ折り返した少なくとも一層のカー
カスと、このカーカスの周囲を取り囲んでタイヤの中央
周線に対し、比較的小さい角度で互いに交差配列した高
弾性率コードのゴム被覆になる少なくとも二層のベルト
を相互に方向作動するボディ補強としてそなえ、カーカ
スの両側にサイドウオールゴム、そしてベルトの外周に
トレッドゴムを各々配置するほか、 (a)  上記タイヤをリム上に取り付けて正規内圧の
5%に当る内圧を充てんした時から、正規内圧になるま
で空気を充てんした時の変形がタイヤの最大幅位置から
、下方域で大きく、タイヤの最大幅位置より上方域では
実質的に変形しないこと、 (b)  上記タイヤをリム上に取り寸け、正規内圧を
充てんした時に、上記カーカスの最大幅位置のリムベー
スから測った高さが、タイヤ高さの50〜65%の範囲
にあること、さらに (C)  上記タイヤをリム上に取り寸け、正規内圧を
充てんした時、上記カーカスの曲率反転位置のリムベー
スから測った高さが、タイヤ高さの20〜35%の範囲
にあること が必要なところ、このようなタイヤは、自然平衡形状を
故意にはずしたカーカス放射面プロファイルを有してい
るが故に、通常の形状のタイヤ加硫モールドでは製薩す
ることができない。そこで、この発明は、かかるタイヤ
を製造するための7JD硫モールドの形状を次のように
究明したものである。
一般に、タイヤの加硫モールドは、タイヤをリム上に取
り付けた時の形状を基本に考え、それに若干の修正を加
えることにより、キャビティ形状を決定するのが通常、
である。この様な考え方に基くならば、タイヤのrJO
硫モールド自体の形状を、目標とするタイヤのカーカス
放射面プロファイルに似せて、モールドの最大幅位置の
高さ及びモ−ルドの曲率反転位置の高さが設定される。
しかるに、発明者らが、タイヤをリム上に取り付け、正
規内圧の5%の内圧を充てんした時から、正規内圧まで
空気を充てんした時までのカーカス放射面プロファイル
の変化について、材料力学的考察に基いた検討を行った
結果、このような形状変化は、サイドウオール部からビ
ード部の曲率が大きい部分は、曲率が小さくなる方向へ
、曲率が小さい部分は、曲率が大きくなる方向へ、逆R
がついている部分は、正Rになる方向へ生ずることが明
らかになったのである。
すなわち、内圧光てんによる形状変化は、目標とするカ
ーカス放射面プロファイルをくずそうとする方向に生じ
る事が明らかになったわけであり、このことを考慮して
、自然平衡形状を故意にはずしたタイヤを装面するため
の加硫モールド形状を決定しようとすると、現実には、
非常に極端なモールド形状になってしまい、製造上のい
くつかの困難を派生させてしまうばかりか、このモール
ドで製置されたタイヤをリム上にとりつけ、内圧を充て
んした時に、タイヤ内部に大きな応力・歪を存在させて
しまい、耐久性上の不利をまねいて、なかなか実用に供
せられにくいのである。
この発明によるタイヤ加硫モールドの形状は、上記のよ
うな従来通りの考え方とは異なり、モールドの形状と、
タイヤをリム上に取り付けた時のカーカス放射面プロフ
ァイルとは全く似ていないものである。すなわち、この
発明のモールド形状は、モールドの足幅がタイヤをとり
つけるリム幅よりもそのリム幅の20〜50%、5′ 
 リムの場合についていうと、(25〜63,5闘:1
′〜2 、5 ’)の範囲で広くシ、このように足幅を
広げたことに伴って、モールドの足幅からビード都道も
漸次に広げる。このようなタイヤ加硫モールドについて
は、タイヤをリム上に取り付け、内圧を充てんした時に
、タイヤ内部に生じる応力・歪状態と、モールド形状と
の関係を系統的に研究した結果に由来し、このモールド
で装面されたタイヤを、モールドの足幅より狭い幅のリ
ムにとりつけることにより、タイヤのカーカス放射面プ
ロファイルの最大幅位置の高さが、モールドの最大幅位
置の高さより高くなり、同様に、ビード部付近でカーカ
スの曲率反転位置の高さも高くなるのである。ここで、
モールドの足幅を広げる量が20%に満たないと、上記
のような効果は得られず、また50%をこえて広くする
と、タイヤをリム上に取り寸けること自体が困難になり
、好ましくない。
この発明によるモールドで装面されたタイヤをリム上に
取り寸は正規内圧の5%の内圧を充てんした時から正規
内圧に空気を充てんした時までのカーカス放射面プロフ
ァイルの変化の傾向は前述した通りであるが、正規内圧
光てん後のカーカス放射面プロファイルは、故意に自然
平衡形状をはずした形状に維持できる。そしてさらに好
都合なことには、内圧光てんによるカーカス放射面プロ
ファイルが変化する方向は、この発明のモールド形状の
場合、D0硫を終了した時のカーカス放射面プロファイ
ルにもどろうとする方向に生じ、口れによりタイヤをモ
ールドの足幅より狭いリムに取り寸けることによって、
一度は高まったタイヤ内部の応力・歪状態が緩和されて
、耐久性上も不利を生じることがないのである。
対象タイヤサイズ+185/70SR14、正規リム幅
:5′の場合、この発明の方法に従い、1.5’、2’
だけ足幅を広げたモールドA、Bは、リム幅に等しいも
の01足幅拡げ代0.5′のものDおよび同じ<3′の
ものEと比較して、第5図に掲げたが、これらのモール
ドにより得られたタイヤをリム上に取り付け、正規内圧
を充てんしたときのカーカス放射面プロファイルを第6
図に示す通り、モールドA、Bにより得られたタイヤは
明らかに自然平衡形状からはずれていることが明らかで
ある。なお、モールドC,Dでは事実上自然平衡形状と
なって、この発明の目的に適さず、またモールドEによ
るタイヤは足幅が広くなりすぎ、リムに取り寸けること
自体が困難になって実用に供せられなかった。
次に、以上述べてきたIII成に従うこの発明の効果を
実施例を用いて説明する。
実施例のタイヤ内容及び比較例のタイヤ内容は表1に示
す通りであり、カーカス3として、1500 d/2の
ハイモジュラスポリエステルコードを、タイヤ赤道に対
し90’に配列した1プライを用い、ベルト4には、ス
チールコード(撚り購造I X 5 X 0125 m
m )をタイヤ赤道に対し17°のコード角で互いに交
差させた2枚を用い、ゴムフィラー高さFをタイヤ高さ
Hの35%に定めて何れも5 J IJムにリム組みを
行い、それ以外の要因についても全く同様にそろえであ
る。
実施例1,2及び比較例1,2のカーカス放射面プロフ
ァイルは第6図に示す通りであり、実施例3及び4のカ
ーカス放射面プロファイルは、実施例1と実質的に同じ
である。
先ず、これらのタイヤで転がり抵抗の値を比較した結果
につき表2に示す。ここでは比較例1の指数を100と
し、指数が大な程、転がり抵抗が良好な事を示している
ここで、転がり抵抗の試験は、直径170 ’Itmの
ドラムにタイヤを押しつけ、所定速度に回転駆動した後
、惰行させ継辰回転中の減速の度合から算出したもので
ある。
この表より、実施例1及び実施例2は10%から30%
にも及ぶ飛躍的な転がり抵抗の改良効果を有しているこ
とが明らかである。また実施例3は、カーケスの折り返
し高さを、カーカスの曲率反転位置の高さより圓<シた
場合の例であり、実施例1或いは2に比べると、効果が
やや減少している。更に、実施例4は、ビードフィラー
ゴムの硬さをやや圓<シた場合の例であり、実施例3と
同様な傾向である。
従って、これらより、この発明の効果を最大限に発揮さ
せるためには、実施例1.2のBnが最も望ましいこと
が明らかであるが、実施例3,4の態様でも、比較例1
に比べて6から10%という相当の効果は発揮されるの
である。
このように、この発明は、カーカスの最大幅位置の高さ
及びカーカスの曲率テ転位置の高さを高くすることによ
り転がり抵抗の改良をもたらすものであるが、比較例2
に示す如く、これらの高さを極端に高くしすぎた場合に
は、はとんど効果が発揮されないのであって、この理由
は先に詳細に説明した通りである。
次に、比較例1のタイヤのコーナリングパワーの値を指
数で100としたときの実施例1の測定結果を指数表示
して、この発明のタイヤの操縦性能を比較した結果を表
3に示す。ここでは指数が大きな程、操縦性能が良好で
あることを示している。この表より、この発明によるタ
イヤは、転がり抵抗の改良に加え、操縦性能も改良され
ることが明らかである。
表3 操縦性能試験結果の比較 次に同様のタイヤにつき、突起つき試験ドラムで回転中
のタイヤの回転軸に生じる力の大きさを測定し、表壬に
示す振動乗心地性能の比較データを得た。この表におい
ても、指数が犬である程、振動乗心地性能が良好である
ことを示し、この発明によるタイヤは振動乗心地性能の
悪化が伴われていないばかりか、前後方向の高速域で相
尚の改良が認められている。
注:吐速域 20〜50Km/H 高速域 60〜120  Km/H また同様のタイヤをコンクリート路面(路面の粗さを表
わすスキッドA  SN = 35 )並びにアスファ
ルト路面(同SN、〜50)上でウェット性能を比較し
たところ、この発明によるタイヤは比較タイヤと区別が
なかった。
さらに同様のタイヤに高内圧高荷重を作用させ、3ドラ
ム上で故障に至る迄走行した距離を比較したところ、全
く同等の耐久性能が得られた。
以上述べたように、この発明によれば、カーカスの放射
面プロファイルを適正に定めることにより、大幅な転が
り抵抗の改良を、ウェット性能はもとより、耐久性能の
悪化を伴わないばかりか、操縦安定性能、振動乗心地性
能の改良をも含めて有利に実現できるのであり、またこ
の発明の方法に従い、上記のように著しい性能の飛躍改
善を実現するタイヤを容易に製危し得る。
【図面の簡単な説明】
第1図はタイヤに正規荷重が作用した場合の変形挙動説
明図、 第2図(a) 、 (b)は、この発明に従うタイヤの
断面図と、そのタイヤのカーカス放射面プロファイルに
対する自然平衡カーカス放射面プロファイルの比較図で
あり、 第8図は、自然平衡カーカス放射面プロファイルを有す
るタイヤの内圧光てんによる変形挙動説明図、 第4図は、この発明のカーカス放射面プロファイルを有
するタイヤの内圧光てんによる変形挙動説明図であり、 第5図は、この発明のタイヤ製造に適合すべきモールド
キャビティの比較図表、 第6図は、この発明の実施例及び比較例のカーカス放射
面プロファイル対比図である。 1・・・ビードワイヤ  2・・・プムフイラ−3・・
・カーカス     5・・−環状サイドウオール6・
・・クラウン部 特許出願人 株式会社ブリデストン 第1図 第2図 (a) 第2図 (b)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、一端にビード部を具えた一対の環状サイドウォール
    と、両サイドウォールの径方向外側他端位置間にまたが
    るクラウン部を有し、これらの各部分を有機繊維コード
    層の少くとも1プライから成り、上記ビード部に夫々埋
    設したビードワイヤのまわりにプライ両端部を外側へ向
    って巻上げたカーカスで補強し、カーカスとそのプライ
    巻上げ部間に硬質ゴムフィラーを満してかためたタイヤ
    にして、上記カーカスはタイヤをリム組し正規内圧の5
    %の内圧を充てんしたときカーカス最大幅地点からクラ
    ウン部に至る上方区域はカーカスの内側に曲率半径の中
    心を有する凸型形状を呈する一方、上記最大幅地点から
    ビード部に至る下方区域は上記凸型形状となめらかに連
    なって曲率半径の中心がカーカスの外側に位置する凹型
    形状をなす部分を有し、タイヤに正規内圧を充てんする
    とカーカスの上方区域は、比較的小さい形状変化をもっ
    て凸形状を維持する一方、下方区域は著しい形状変化を
    伴って曲率半径が増加した変形凹型形状をなし、こうし
    て平衡したカーカス形状におけるタイヤビードベースか
    らカーカス最大幅迄の高さが、タイヤ断面高さの50%
    〜65%の範囲にあり、且つビードベースからカーカス
    の上記凸形状と凹形状との接合位置までの高さがタイヤ
    断面高さの20〜35%の範囲内にあることを特徴とす
    る、転がり抵抗を低減した空気入りラジアルタイヤ。 2、内圧増加によるカーカス下方区域の上記変形量fが
    上記ビードベースから凸形状と凹形状との接合位置迄の
    高さの5%〜10%の範囲にある1記載のタイヤ。 3、硬質ゴムフィラーがビードワイヤ上部近接位置から
    少くともカーカスの凸凹形状接合位置までの間に先細り
    の配置である1または2記載のタイヤ。 4、カーカスプライ巻上げ部が先端で、硬質ゴムフィラ
    ーの上方先端を越えるが、カーカス最大幅位置を越えな
    い範囲で延びる3記載のタイヤ。 5、硬質ゴムフィラーが80°〜97°のショアA硬度
    を有する1、2、3または4記載のタイヤ。 6、硬質ゴムフィラーが0.15〜0.25の損失正切
    と8.0×10^7dyn/cm^2〜2.5×10^
    8dyn/cm^2の損失弾性率を兼ねそなえている1
    、2、3、4または5記載のタイヤ。 7、有機繊維コード層の少くとも1プライから成り、こ
    のプライの両端部をそれぞれビードワイヤのまわりに硬
    質ゴムフィラーをはさんで巻上げたビード部を一端にそ
    なえる一対の環状サイドウォールと両サイドウォール間
    にまたがるクラウン部とを補強するカーカスをそなえた
    タイヤのモールド内加硫成形に際し、該タイヤを取付け
    るリムの幅に対しその20〜50%だけ広い足幅に至る
    間にサイドウォールに面し漸次拡幅したキャビティをも
    ち、このキャビティが、タイヤのカーカス最大幅地点か
    らクラウン部に至る上方区域ではカーカスの内側に曲率
    半径の中心を有する凸曲線と、北記最大幅地点からビー
    ド部に至る下方区域でビード部に隣接してカーカスの外
    側に曲率半径の中心を有する凹曲線とをなめらかに連ね
    た曲線の回転面を基準面とするモールドを用いることを
    特徴とする転がり抵抗を低減した空気入りラジアルタイ
    ヤの製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0640220A (ja) * 1992-07-21 1994-02-15 Bridgestone Corp 空気入りラジアルタイヤ
JPH08142601A (ja) * 1994-11-24 1996-06-04 Sumitomo Rubber Ind Ltd ラジアルタイヤ及びその製造方法
JP2009525225A (ja) * 2006-02-01 2009-07-09 ソシエテ ド テクノロジー ミシュラン 互いに等しくないシート直径を有していてインフレート状態において逆の軸方向ずれを生じるタイヤ

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