JPS6227387Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はプラスチツク成形機あるいはダイカス
ト機などに用いる金型温度調節（以下単に温調と
いう）配管又は金型の中子作動用の油圧配管に係
り、特にダイプレートへの金型着脱時に短時間に
効果的に配管接続を行う接続用ブロツクに関す
る。

従来より金型キヤビテイ内へ充満した溶融材料
を固化させるための金型の周囲に水を通す冷却配
管、又は金型の中子作動用の油圧配管は金型と冷
却源又は油圧源との間の配管作業は手間が掛り、
面倒で、金型によつては前記配管を何十個所も行
うこともあり、金型交換の都度、これ等作業を行
うことは極めて能率が悪い。

本考案は前述のような問題を解決するためのも
ので、配管を効率よく迅速に行うことの出来る、
配管用の接続ブロツクを提供することである。

次に第１図および第２図により給水口と排水口
が夫々一個所づつある金型配管の例を採り本考案
の１実施例を説明すると１は金型２を取付るダイ
プレートである。３は金型２内を冷却するための
冷却媒体（以下水として説明する）を供給する配
管で冷却水が給水口から接続ブロツク４を通つて
図示してない金型２内の冷却溝を循環し排水口か
ら前記接続ブロツク４と同一構造の排水用接続ブ
ロツク５を経て配管６を経て排水されるようにな
つている。

前記接続ブロツク４について第２図により説明
すると、７は金型側ブロツクで端面Ａがダイプレ
ート１の金型取付面Ｂに一致するよう金型２の側
面に強固に取付られていて、金型２と一体的に扱
うものである。８は前記金型側ブロツク７の端面
Ａから見て手前が細径で奥の太径部にテーパ面Ｃ
で滑かに連結された摺動孔に摺動自在に嵌挿され
た駒である。前記駒８は前記金型側ブロツク７の
摺動孔とほゞ同一形状で細径部端面から始まる孔
９が軸方向の中央部から細径部終端付近の外周面
へと開放していて、前記摺動孔の内壁面と同駒８
の外周面により形成された流体通路１０へと連通
している。また前記摺動孔の奥にはバネ１１が設
けてあり前記駒８を常にテーパ面Ｃへ押付るよう
に作用している。１２は空気シリンダで端面がダ
イプレート１の金型取付面Ｂに一致するように前
記ダイプレート１の側面に強固に取付られてい
て、空気源１３からの空気を入、切りして内部に
嵌挿されている弁１４を作動させるものである。
前記弁１４は前記駒８の細径部の断面形状と同一
断面形状のロツド１５とピストン１６が一体的と
なつており軸方向の中央部に設けた貫通孔１７が
前記駒８の孔９とロツド部１５の端部で連通さ
れ、ピストン１６側の端部は図示してない冷却装
置から配管３を通つて送り込まれる冷却水の導入
口１８に連通されている。１９はバネで前記弁１
４を常にロツド１５側へ押し、前記冷却水の導入
口１８と弁１４の貫通孔１７を連絡するようにし
ている。２０は空気シリンダ１２のヘツドカバー
で前記ピストン１６に対向する側が凸状２１とな
つていて空気源１３からの空気がピストン１６の
ロツド１５側から作用したとき前記弁１４が図中
右行して前記冷却水導入口１８を塞ぐときピスト
ン１６の端部の凹部２２と気密又は水密的に当接
するようになつている。このとき前記弁１４のロ
ツド１５の端面は空気シリンダ１２の端面即ちダ
イプレートの金型取付面Ｂより引込むようになつ
ており金型の着脱時に邪魔にならないようにして
ある。

次に作用動作について説明すると、金型２の取
付にあたり先ず、空気源１３から空気シリンダ１
２に空気圧を作用させ弁１４をバネ１９の押付力
に逆つてヘツドカバー２０に押付け、ダイプレー
ト金型取付面Ｂより引込んだ状態としておく、次
いで金型側ブロツク７を取付た金型２をダイプレ
ート１に取付け前記空気源１３から空気シリンダ
１２へ送つている空気を断ち空気圧を減圧すると
前記弁１４がバネ１９に押されてロツド１５の先
端が空気シリンダ１２の端面より突出され金型側
ブロツク７の駒８の細部部を押して摺動孔の奥の
バネ１１の押付力に打ち勝つて前記駒８を図中左
行させる結果、前記金型側ブロツク７内の流体通
路１０が開かれ、冷却水は矢印ａのように配管３
−冷却水導入口１８−貫通孔１７−流体通路１０
の順に流れ、金型２内へ流入し、排出側は前記金
型側ブロツク７と反対に前記排水用接続ブロツク
５内の流体通路−貫通孔−冷却水導出口（冷却水
導入口１８に相当する）−配管６の順に排水され
る。

また前記金型２内への冷却水の導入を停止した
い場合には空気源１３より空気シリンダ１２内へ
空気圧を作用させれば弁１４はバネ１９の押力に
逆つて図中右行し、ヘツドカバー２０の凸部２１
とピストン１６部の凹部２２が密接し、完全にシ
ールされ、配管３からの冷却水の流入は断たれ
る。同時に金型側ブロツク７内の駒８はバネ１１
に押されて図中右行し、前記テーパ面Ｃと駒８が
密着し流体通路１０が閉ざされる。従つて金型２
内からの冷却水の逆流も止められることになる。

以上説明したように配管の接続が簡単で冷却水
の入切も容易に出来るので当初に掲げた欠点が取
除かれ、金型内の温調も容易である。

実施例は金型の冷却水配管について説明した
が、この装置は金型の中子作動用の油圧配管にも
使用することが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の装置使用状態を示した図。第
２図は本考案による１実施例を示す図で第１図の
断面−図。 ４……接続ブロツク、７……金型側ブロツク、
８……駒、１０……流体通路、１２……空気シリ
ンダ、１４……弁、１７……貫通孔、１８……冷
却水導入口、２０……ヘツドカバー。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 下記構成要件より成る金型等の配管接続用ブロ
   ツク。 ａ 端面に対し直角を成し手前が細径で奥の太径
   部へテーパ面で連絡している先止まりの摺動孔
   を有する少くとも給排用に各々１個以上、前記
   端面がダイプレートの金型取付面と一致するよ
   うに金型側面に金型と一体的に取付た金型側ブ
   ロツク、 ｂ 細径部と太径部と同両部を結ぶテーパ部から
   成る前記金型側ブロツクの摺動孔とほゞ同一形
   状体で、前記細径部端面より始まる軸方向の中
   央部に設けた孔が前記テーパ部の手前の細径部
   外周面へ開放している前記摺動孔内に進退自在
   に嵌挿されている駒、 ｃ 前記駒の外周面と摺動孔の内壁面で構成さ
   れ、前記駒に設けた中央孔の駒外周囲にある開
   放口より前記摺動孔の太径部を経て金型内へ連
   通する流体通路、 ｄ 前記摺動孔太径部の最奥部に設けてあり、前
   記駒のテーパ部を常に摺動孔テーパ面に押付る
   ように作用するバネ、 ｅ 一端面がダイプレートの金型取付面と一致
   し、かつダイプレートへの金型取付時に前記金
   型側ブロツクの端面と当接するようにダイプレ
   ートに取付るとともに、他端のシリンダヘツド
   カバー側に冷却媒体又は圧油導入口を設けた前
   記金型側ブロツクと対をなす空気シリンダ、 ｆ 前記空気シリンダ内に進退自在に嵌着され、
   前記駒の細径部の断面形状と同一断面形状のロ
   ツドと同ロツドと一体的なピストンから成り、
   前記駒の細径部端面の孔と前記空気シリンダの
   他端にある冷却媒体又は圧油導入口を連絡する
   ための貫通孔を軸方向の中央部に設けるととも
   に、前記空気シリンダに作用する空気圧により
   前記ピストン側の端面を前記シリンダヘツドカ
   バーに押付られ水密又は気密に保持して前記貫
   通孔と冷却媒体又は圧油導入口の間を塞ぐよう
   にされた弁、 ｇ 前記空気シリンダのヘツドカバー側に有り、
   前記弁のピストン側からロツド側へ押し、常に
   前記貫通孔と冷却媒体又は圧油導入口が連絡す
   るように作用するバネ。