JPS6227149Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は濡れた布面が内側に畳まれる傘に関
し、折畳んで携帯するとき濡れた布面が他人など
に触れないようにケース内に収納することを特徴
とする。

従来の傘は折畳んで車内や公衆の集まる場所へ
持込むと濡れた布面が外側になつているため他人
の衣服や座席などに触れて濡らす場合多く迷惑を
及ぼすことになる。また布製のケースを備えてい
ても、該ケースは傘の使用中は別に携帯しなけれ
ばならず、然も濡れている傘を収納することは殆
んど行なわれておらないのが現状である。

本考案はこのような実情に鑑み提供したもの
で、その実施例を図面によつて詳述すると、例え
ば４段に伸縮し得る鞘杆からなる柄１の最も直径
の太い鞘杆に固定ロクロ２を固着し、２番目に太
い直径を有する鞘杆に可動ロクロ３を遊嵌し、固
定ロクロ２に基端を枢着した親骨４…の中央部と
可道ロクロ３に基端を枢着した支骨５…の先端を
連結すると共に固定ロクロ２と可動ロクロ３にわ
たつて押圧ばね６を弾装する。最も直径の細い鞘
杆の下端に握柄７を螺着し且つ螺条８を若干握柄
７の上部から臨出させ、押圧ばね６の弾発力によ
り可動ロクロ３を押し下げ親骨４…が拡開したと
き可動ロクロ３を所望位置で係止するストツパ爪
９を２番目に太い直径を有する鞘杆の適所に出没
自在に設け、柄１を引き伸ばし使用状態としたと
きストツパ爪９の稍下方から前記螺条８に至る長
さを有し且つ可動ロクロ３に緩嵌し得る口径を有
する円筒状のケース１０を柄１に被せると共にケ
ース１０の下端に縮径部１０′の内周に刻設した
螺条と柄１に形成した螺条８を螺合させることに
よりケース１０を柄１に固定する。１１は布地で
ある。尚柄１は伸縮しない一本柄であつてもよ
く、またケース１０を蛇腹状のものとしてもよ
い。

本考案はこのようにして成るから、第１図に示
す使用状態から傘を折畳み車内や公衆の集まる場
所に持ち込む場合は、ケース１０を押圧ばね６の
弾発力に抗して押し上げケース１０の上端で支骨
５…を押圧すると、布地１１の表側即ち濡れてい
る面が内側になつて親骨４……が逆立ち状に折り
畳まれる。ケース１０を押し上げる場合、ケース
１０を緩やかに回転しながら押し上げると布地１
１を螺旋状に親骨４……に巻き付けながらケース
１０内に容易に収納することができ、ケース１０
に収納した後、柄１を縮小し、握柄７の上部から
臨出させた螺条８にケース１０の縮径部１０′に
設けた螺条を螺合させるとケース１０を固定で
き、従つて濡れた布地１１をケース１０で完全に
覆うため他人の衣服や座席などを濡らす虞れがな
く迷惑をかけない。ケース１０に収納した状態か
ら傘を開き使用する場合は、螺条８の螺合を解放
し柄１を引き伸ばすとケース１０が引き伸ばされ
た柄１に添つて降下でき親骨４……と支骨５……
が露出するため押圧ばね６の弾発力により親骨４
……が拡開し且つ支骨５……が親骨４……を張支
し、更にストツパ爪９が可動ロクロ３の過動を阻
止するため傘が開き固定されるのであり、ケース
１０の縮径部１０′を握柄７上部の螺条８に螺合
するとケース１０を固定でき安定がよい。

このように本考案は構造は簡単且つ堅牢である
と共に製作容易な有用考案である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の使用状態を示す一部縦断正面
図、第２図は折り畳みケース内に収納した状態を
示す一部縦断正面図である。 １……柄、２……固定ロクロ、３……可動ロク
ロ、４……親骨、５……支骨、６……押圧ばね、
９……ストツパ爪、１０……ケース。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 伸縮自在な鞘杆からなる柄の上部に固定ロクロ
   を固着して親骨の基端を枢着し、固定ロクロの下
   位において柄に可動ロクロを遊嵌し、基端を可動
   ロクロに枢着した支骨の先端を親骨の中央部に張
   支すると共に固定ロクロと可動ロクロにわたつて
   押圧ばねを弾装し、柄の下端に握柄を固着し且つ
   その握柄の上部において柄に螺条を刻設し、傘を
   拡開したとき可動ロクロの下動を阻止するストツ
   パ爪を柄の上部に設けると共に伸長させた柄の上
   部からストツパ爪が臨出し得る長さの筒状または
   蛇腹状のケースを柄に緩嵌して成る濡れた布面が
   内側に畳まれる傘。