JP2003102527A - 傘用保護カバー及び該保護カバーを取着してなる雨傘 - Google Patents

傘用保護カバー及び該保護カバーを取着してなる雨傘

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JP2003102527A
JP2003102527A JP2002046381A JP2002046381A JP2003102527A JP 2003102527 A JP2003102527 A JP 2003102527A JP 2002046381 A JP2002046381 A JP 2002046381A JP 2002046381 A JP2002046381 A JP 2002046381A JP 2003102527 A JP2003102527 A JP 2003102527A
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JP2002046381A
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Shoichiro Usui
正一郎 臼井
Masayoshi Usui
正佳 臼井
Kikuo Asada
菊雄 浅田
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Original Assignee
Usui Kokusai Sangyo Kaisha Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 雨天時に使用した雨傘の、濡れた傘布を覆っ
て収納し、濡れた傘布がもたらす人や周辺配置物等へ
の、水滴の飛散を未然に防止する傘用保護カバー並びに
該保護カバーを取着してなる雨傘を提供する。 【解決手段】 使用後の傘を閉じて傘布を折り畳んだ
後、傘布全体を収納して保護するための伸縮自在の傘用
保護カバーであって、傘の使用時には傘の柄に固着さ
れ、傘布収納時には該柄から取り外され、石突き側に取
り付けられた後、傘布全体を覆って収納できるよう構成
した着脱式の傘用保護カバーと、傘を閉じる際、傘布を
張設する主骨ないしは支持骨の自由端部側が石突き側に
閉じられ、傘布の表面が内側にして畳み込まれる構造を
有する雨傘の、柄又はろくろに一体にして傘用保護カバ
ーを装着した雨傘。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、傘を閉じた際、傘
布全体を覆って収納するための円筒状の傘用保護カバー
と、該傘用保護カバーを取着してなる雨傘に係り、詳し
くは傘の使用時には傘の柄の部分に固着され、傘を閉じ
て傘布を収納する際には、柄から取り外されて石突き側
に取り付けられ、該石突き側から柄側にスライドさせ
て、傘布全体を覆って収納する伸縮自在で、かつ円筒状
の傘用保護カバー及び該傘用保護カバーを取着してなる
雨傘に関する。
【0002】
【従来の技術】雨に濡れた雨傘を閉じ、そのまま屋内や
車内に入ると滴が屋内を濡らし、思い掛けない事故の原
因となったり、或いは、他人の衣服を濡らし不快な思い
をさせることが屡々であった。この様な不都合を回避す
るため、防水性の傘カバーを購入して持参したり、例え
ばデパートなどの大型店舗の入り口には、ビニール製の
袋が用意され、濡れた雨傘を収納するよう配慮されてい
る。
【0003】しかしながら、そのような備えのない状況
下で雨に濡れた場合には、やむなく濡れた傘をそのまま
で室内に入ったり、あるいは車内に乗り込まざるを得
ず、床面や座席シートを濡らすという不手際が避けがた
かった。そこで近時は、雨傘の濡れた傘布が表面に出な
い構造にした、所謂逆さ閉じの雨傘が提案され、一部実
用に供されている。
【0004】具体的には、使用後の雨傘を閉じる際、雨
傘の傘布を張設する主骨の自由端部側が、通常は柄の方
に向かって畳み込まれ、主骨に張設された傘布は濡れた
面を表にして畳み込まれるが、逆さ閉じの雨傘は、主骨
ないしは支持骨の自由端部側が反転して、石突き側に向
かって畳み込まれるよう構成されているため、該主骨に
張設された傘布は、濡れた表面が内側になるよう折り畳
まれるので、傘布の濡れた部分が表面に位置しなくな
る。
【0005】上記構成により傘布の濡れた表面がもたら
す不都合は、効果的に解消されるが、主骨ないしは支持
骨を通して自由端部の先端に流れ落ちる滴は、傘を振り
遠心力によって十分に水切りをした場合であっても、完
全に止めることはできず、一方、濡れた傘布の表面は内
側に収納されるものの、主骨ないしは支持骨の裏面が部
分的に表面に表れるため、それを覆うための対策が求め
られるなど、さらなる改善が望まれていた。
【0006】そこで最近、短尺で径の異なる複数の樹脂
製の円筒を嵌合式に繋ぎ合わせ、伸縮自在の構造にした
円筒状の保護カバーを、径の大きい円筒を柄の方に向け
て石突きに固着し、傘を閉じた際、柄側に向かってスラ
イドさせることにより、傘布全体を該カバーによって収
納する、傘用保護カバーが提案され、すでに市販に供さ
れている。(特許第2676418号参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記傘用保護カバー
は、傘の石突きに強固に固着され、円筒状の嵌合部分を
スライドさせることにより、傘布全体を覆って保護する
ため、濡れた傘布は完全に収納され、石突きを伝ってに
じみ出す滴もほぼ完全に遮断することが可能となった。
しかしながら上記構造の保護カバーは、石突きに完全に
固着されているため取り外しができないという不都合が
生じる。例えば傘立てなどへの出し入れに際し、石突き
近傍に固着された保護カバーは、思いのほかの妨げとな
り、また、傘の使用時にも石突き近傍に固着されたまま
の保護カバーは、大きなモーメントが働き、慣性力が大
きく作用して使用者に予期以上の重量感を与えるという
結果を招くなど、解決を望まれる大きな課題であった。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明による傘用保護カバーは、使用後の傘を閉じて
傘布を折り畳んだ後、傘布全体を収納して保護するため
の伸縮自在の傘用保護カバーであって、傘の使用時には
傘の柄に固着され、傘布収納時には該柄から取り外さ
れ、石突き側に取り付けられた後、傘布全体を覆って収
納することを特徴的構成要件とする傘用保護カバーにあ
る。
【0009】更に本発明による前記傘用保護カバーは、
該傘用保護カバーが、短尺で径の異なる複数の円筒を嵌
合式に繋ぎ合わせることにより、伸張時には折り畳んだ
傘布全体を覆う長さの円筒に、縮小時には短尺の一部円
錐台形を有する円筒に変ずる、伸縮自在の構造を有して
なり、最小径の円筒の内周面には雌ネジが形成され、対
応する傘の柄及び石突きの部分に形成された雄ネジに、
着脱自在に螺合されることを特徴的構成要件とする傘用
保護カバーにある。
【0010】また、本発明による傘用保護カバーは、使
用後の傘を閉じて傘布を収納する際、該柄から取り外し
た上記円筒状の傘用保護カバーを、石突き側に設けられ
た雄ネジに、径の大きい円筒部を該柄側に向けて螺合
し、折り畳まれた傘布を覆い、かつ柄側に向かってスラ
イドさせることにより、傘布全体を収納することを好ま
しい実施態様とする、着脱自在の機能を有する傘用保護
カバーにある。
【0011】一方、本願に係る他の発明による雨傘は、
傘を閉じる際、傘布を張設する主骨ないしは支持骨の自
由端部側を、石突き側に向かって畳み込み、傘布の表面
を内側にして折り畳む構造の雨傘において、前記円筒状
の傘用保護カバーを柄に取り付けるに際し、該柄に設け
た雄ネジに、該傘用保護カバーの径の大きい円筒部を、
石突き側に向けて螺合することによって一体化し、その
まま該保護カバーを石突き側にスライドさせることによ
り、逆さ方向に折り畳まれた傘布全体を、該保護カバー
によって収納することを特徴的構成要件とする傘用保護
カバーを取着してなる雨傘にある。
【0012】本願に係る他の発明による雨傘は、一端に
石突きが固設され、他端に柄が取り付けられた軸棒と、
傘の開放時には前記石突き側に摺動移動され、一方、傘
の閉鎖時には前記柄側に摺動される前記軸棒に嵌通さ
れ、かつ弾性ロック手段によって前記軸棒に保持された
ろくろと、該ろくろに一端が枢着され、前記軸棒の軸芯
に対称に延長配設される複数の弾性支持骨と、前記石突
き側に一端が枢着され、対応する前記弾性支持骨にそれ
ぞれ沿って延長配設され、かつ他端が該弾性支持骨に軸
着される副支持骨と、該副支持骨と該弾性支持骨の外側
を覆って張設される傘布とからなる雨傘であって、前記
ろくろの下端に、前記円筒状の傘用保護カバーを、径の
大きい円筒部を石突き側に向けて装着してなることを特
徴的構成要件とする雨傘にある。
【0013】本願に係るさらに他の発明による雨傘は、
一端に石突きが設けられ、他端に柄が取り付けられた軸
棒と、該軸棒に嵌通され、傘の開放時には圧縮コイルス
プリングによって前記石突き側に摺動移動され、一方、
傘の閉鎖時には前記柄側に摺動移動される下ろくろと、
該軸棒に嵌通され、傘の開閉に伴い上下に摺動移動する
上ろくろと、該上ろくろに設けられた第2支点に一端が
枢着され、前記軸棒の軸芯に対称に延長配設される複数
の主骨と、前記石突き側に設けられた第1支点に一端が
枢着され、対応する前記主骨にそれぞれ沿って延長配設
され、かつ他端が該主骨に設けられた第1支持軸に軸着
される第1支持骨と、前記下ろくろに設けられた第3支
点に一端が枢着され、対応する前記主骨にそれぞれ沿っ
て延長配設され、かつ他端が該主骨の第1支持軸より軸
棒側に設けられた第2支持軸に軸着される第2支持骨
と、前記第1支持骨と主骨の外側を覆って張設される傘
布からなる雨傘であって、前記下ろくろの下端に、前記
円筒状の傘用保護カバーを、径の大きい円筒部を石突き
側に向けて装着してなることを特徴的構成要件とする雨
傘にある。
【0014】また、本願に係る他の発明による雨傘は、
一端に石突きが設けられ、他端に柄が取り付けられた軸
棒と、該軸棒に嵌通され、傘の開放時には圧縮コイルス
プリングによって前記石突き側に摺動移動され、一方、
傘の閉鎖時には前記柄側に摺動移動される下ろくろと、
該軸棒に嵌通され、傘の開閉に伴い上下に摺動移動する
上ろくろと、該上ろくろに設けられた第2支点に一端が
枢着され、前記軸棒の軸芯に対称に延長配設される複数
の主骨と、前記石突き側に設けられた第1支点に一端が
枢着され、対応する前記主骨にそれぞれ沿って延長配設
され、かつ他端が該主骨に設けられた第1支持軸に軸着
される第1支持骨と、前記下ろくろに設けられた第3支
点に一端が枢着され、対応する前記主骨にそれぞれ沿っ
て延長配設され、かつ他端が該主骨の第1支持軸より軸
棒側に設けられた第2支持軸に軸着される第2支持骨
と、前記第1支持骨と主骨の外側を覆って張設される傘
布からなる雨傘であって、前記柄の軸棒寄りに、前記円
筒状の傘用保護カバーを、径の大きい円筒部を石突き側
に向けて装着してなることを特徴的構成要件とする雨傘
にある。
【0015】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を添付し
た図面に基づきさらに詳細に説明するが、本発明はこれ
に拘束されるものではなく、本発明の主旨の範囲内にお
いて自由に設計変更が可能である。図1は本発明に係る
傘用保護カバーの一実施例において、傘の使用時におけ
る傘用保護カバーの取付位置を示す側面説明図であり、
図2は同様傘閉鎖時の傘用保護カバー取付状態を示す側
面説明図、図3は傘閉鎖時における傘用保護カバーの使
用状態を示す側面説明図、図4は本願における他の発明
の一実施例において、傘用保護カバーの使用状態を示す
側面説明図、図5は本発明における円筒状保護カバーの
嵌合状態を説明するための拡大説明図、図6は本願にお
けるさらに他の発明の一実施例において、傘用保護カバ
ーの取り付け位置を示す側面説明図、図7はその実施例
中傘を閉鎖して傘用保護カバーを使用した状態を示す側
面説明図、図8は本願におけるさらに他の発明の一実施
例において、傘を開放状態にして傘用保護カバーの取り
付け位置を示す側面説明図、図9はその実施例中傘を閉
鎖して傘用保護カバーを使用した状態を示す側面説明
図、図10は本願におけるさらに他の発明の一実施例に
おける、傘を開放状態にして傘用保護カバーの取り付け
位置を示す側面説明図、図11はその実施例中傘を閉鎖
して傘用保護カバーの使用状態を示す側面説明図、図1
2は傘用保護カバーの他の実施例の要部を示す斜視図
で、(a)は傘用保護カバーの最外壁のカラーに一体爪
を設けた例、(b)は同カラーに別体の可動爪を設けた
例をそれぞれ示す。
【0016】図1乃至図11に示すように本願の発明に
係る傘用保護カバー4は、短尺で径の異なる複数の円筒
を、嵌合式に繋ぎ合わせることにより形成され、伸張時
には図3、図4、図7、図9及び図11に示すように、
傘布全体を覆う長さの円筒に、縮小時には図1、図2、
図6、図8及び図10に示すように、短尺の一部円錐台
形を有する円筒に変化する、伸縮自在でかつ円筒状の構
造を有している。該円筒状傘用保護カバー4において、
最小径の円筒の内周面には雌ネジ6が形成され、対応す
る傘の柄3及び石突き2に形成された雄ネジ5a、5b
に、それぞれ着脱自在に螺合される構造となっている。
この保護カバー4は、普段は傘の柄3に図1に示す向き
に装着しておき、傘の石突き2に装着する場合は柄3よ
りはずして図2に示す向きに装着する。
【0017】本願に係る第1の発明の実施の態様につ
き、図1から図3に基づきさらに具体的に説明すると、
軸棒1の一端に石突き2が設けられ、他端に傘を保持す
るための柄3が設けられている。石突き2並びに柄3の
軸棒1寄りには、雄ネジ5aおよび5bが形成されてお
り、傘を開放して使用する際には、図1に示すように柄
3側に設けられた雄ネジ5aに、縮小した傘用保護カバ
ー4の雌ネジ6を螺合して使用し、傘の使用後傘を閉じ
傘布を折り畳んだ後には、柄3の雄ネジ5aから取り外
した傘用保護カバー4を、図2に示すように石突き2側
に設けられた雄ネジ5bに、径の大きい円筒部を柄3側
に向けて螺合する。次いで、該傘用保護カバー4の円筒
部を、柄3側に向かってスライドさせることにより、図
3に示すように傘用保護カバー4による傘布全体の収納
が完成する。
【0018】一方、本願における他の発明の実施の態様
について、図4に基づいて説明すると、柄3の軸棒1寄
りに設けた雄ネジ5aに、傘用保護カバー4の雌ネジ6
を、径の大きい円筒部を石突き2側に向けて螺合し、使
用後の傘を主骨7の自由端部側を石突き2側に向かって
畳み込み、傘布の表面を内側にして折り畳んだ後、傘用
保護カバー4の円筒部を石突き2側にスライドさせるこ
とにより、図4に示すように傘用保護カバー4による、
傘布全体の収納が完成する。この様にして、所謂逆さ閉
じの雨傘における傘布の保護が完了することになる。
【0019】本発明において用いられる傘用保護カバー
4は、通常樹脂製のものが好ましく使用されるが、軽量
のアルミニウム合金など、相当程度の機械的強度を有
し、軽量で加工性に優れる素材であれば、種々の材料を
選択して用いることも可能である。また、本願に係る上
記発明における傘用保護カバー4は、ねじ込み式を採用
して着脱可能に構成されているため、傘の使用時は、柄
3側に設けた雄ネジ5aに螺合することにより、傘と一
体化して移動するよう形成されているが、かかる構成に
とらわれる必要はなく、取り外した傘用保護カバー4そ
のものを別の入れ物、即ち鞄等に収納して持ち運ぶこと
も自由に選択できる。
【0020】本願発明に係る上記実施態様による傘用保
護カバー4は、使用後の傘を閉じて傘布を折り畳んだ
後、傘布全体を収納して保護するための伸縮自在の傘用
保護カバー4であって、傘の使用時には傘の柄3に固着
され、傘布収納時には該柄から取り外され、石突き2側
に取り付けられた後、傘布全体を覆って収納する着脱式
傘用保護カバー4にしたので、傘の石突き部分に保護カ
バーが固定されている公知の雨傘に比較し、傘を開いて
使用する状態におけるモーメントの働きが減少し、その
慣性力が作用する重量感を払拭して、快適な使用感を体
現できる。また、石突き側に固定されている保護カバー
は、傘立て等への傘の出し入れに際し障害となるが、本
発明の傘用保護カバーは、着脱式を採用しているために
斯かる不都合は未然に解消される。
【0021】更に本願発明における上記実施態様による
傘用保護カバー4は、図5に示すように、短尺で径の異
なる複数の円筒を嵌合式に繋ぎ合わせることにより、伸
張時には折り畳んだ傘布全体を覆う長さの円筒に、縮小
時には短尺の一部円錐台形を有する円筒に変ずる、伸縮
自在の構造を有しており、最小径の円筒の内周面には雌
ネジが形成され、対応する傘の柄及び石突きの部分に形
成された雄ネジに、着脱自在に螺合されるように構成さ
れている。
【0022】また、本願に係る第1の発明による傘用保
護カバー4は、使用後に傘を閉じて傘布を収納する際、
該柄から取り外した上記円筒状の着脱式傘用保護カバー
4を、石突き2側に設けられた雄ネジ5bに、径の大き
い円筒部を該柄3側に向けて螺合し、折り畳まれた傘布
を覆い、かつ柄3側に向かってスライドさせることによ
り、傘布全体を収納することを好ましい実施態様として
いるため、傘布を該着脱式傘用保護カバーで収納する動
作が、所謂ワンタッチで行えるために、自らの手元や周
辺配置物への水滴の飛散も未然に防止できる。
【0023】一方、本願に係る他の発明による雨傘は、
傘を閉じる際、傘布を張設する主骨7の自由端部側を、
石突き2側に向かって畳み込み、傘布の表面を内側にし
て折り畳む構造の所謂逆さ閉じの雨傘において、上記円
筒状の傘用保護カバーを柄3に取り付ける際、径の大き
い円筒部を石突き2側に向けて螺合し、そのまま該保護
カバー4を石突き2側にスライドさせることにより、逆
さ方向に折り畳まれた傘布全体を、該保護カバー4によ
って収納することができるため、上記と同様文字通りワ
ンタッチによる傘布の収納がスムースに完了する。
【0024】本願に係る他の発明による実施態様におい
ては、図6に示すように所謂逆さ閉じ傘のろくろ10
に、傘用保護カバー4が一体となるよう装着されてい
る。この発明における雨傘は、一端に石突き2が固設さ
れ、他端に柄3が取り付けられた軸棒1と、傘の開放時
には前記石突き2側に摺動移動され、一方、傘の閉鎖時
には前記柄3側に摺動される前記軸棒1に嵌通され、か
つ弾性ロック手段によって前記軸棒1に保持されたろく
ろ10と、該ろくろ10に一端が枢着され、前記軸棒1
の軸芯に対称に延長配設される複数の弾性支持骨8と、
前記石突き2側に一端が枢着され、対応する前記弾性支
持骨8にそれぞれ沿って延長配設され、かつ他端が該弾
性支持骨8に軸着される副支持骨9と、該副支持骨9と
該弾性支持骨8の外側を覆って張設される傘布とからな
る雨傘であって、前記ろくろの10下端に、前記円筒状
の傘用保護カバー4を、径の大きい円筒部を石突き側に
向けて装着してなるよう構成されている。
【0025】上記の構成を有する雨傘においては、傘を
開放して使用する場合の該傘用保護カバー4は、ろくろ
10に伴って石突き2側に摺動移動し、骨の弾性や傘布
の張力によって傘の開放状態を保持し、一方、傘を閉鎖
する際にはカバー4と共にろくろ10を柄3側に摺動移
動し、かつ弾性ロック手段によるロック片23によって
保持される。この際、弾性支持骨8はろくろ10の下降
に伴い、支持軸11を基点に反転し、その先端が石突き
2側に近接するよう閉じると共に、副支持骨9と弾性支
持骨8の外側を覆って張設されていた傘布は、外側を内
側にして略W字状に畳み込まれる。その後円筒状の傘用
保護カバー4を石突き2側に向けてスライドさせること
により、該保護カバー4による傘布の収納保護が完了す
る。この実施態様におるろくろ10への傘用保護カバー
4の装着手段は、前記の発明同様螺合を採用することが
好ましいが、環状凹凸を利用した嵌合、リベットや接着
剤による固着等自由に選択できる。
【0026】この実施態様においては、傘の開放時に前
記保護カバー4が、ろくろ10に一体に取着された構造
であるところから、収納作業が単純化され、手元を濡ら
す恐れもなく、快適であるばかりでなく、該保護カバー
4による収納が完了後、該保護カバー4を含む傘全体の
長さが短縮され、コンパクトに収めることが可能とな
る。
【0027】本願に係るさらに他の発明における実施態
様においては、図8に示すように所謂逆さ閉じ傘を、ワ
ンタッチによるジャンプ機能を備えたものにし、これに
前記傘用保護カバー4を一体に装着した構成とした。詳
しくは一端に石突き2が設けられ、他端に柄3が取り付
けられた軸棒1と、該軸棒1に嵌通され、傘の開放時に
は圧縮コイルスプリング21によって前記石突き2側に
摺動移動され、一方、傘の閉鎖時には前記柄3側に摺動
移動される下ろくろ13と、該軸棒1に嵌通され、傘の
開閉に伴い上下に摺動移動する上ろくろ12と、該上ろ
くろ12に設けられた第2支点19に一端が枢着され、
前記軸棒1の軸芯に対称に延長配設される複数の主骨
7′と、前記石突き2側に設けられた第1支点18に一
端が枢着され、対応する前記主骨7′にそれぞれ沿って
延長配設され、かつ他端が該主骨7′に設けられた第1
支持軸16に軸着される第1支持骨14と、前記下ろく
ろ13に設けられた第3支点20に一端が枢着され、対
応する前記主骨7′にそれぞれ沿って延長配設され、か
つ他端が該主骨7′の第1支持軸16より軸棒1側に設
けられた第2支持軸17に軸着される第2支持骨15
と、前記第1支持骨14と主骨7′の外側を覆って張設
される張り布からなる雨傘であって、前記下ろくろ13
の下端に、前記円筒状の傘用保護カバー4を、径の大き
い円筒部を石突き2側に向けて装着してなることを好ま
しい構成要件とした雨傘にある。
【0028】上記実施態様に係る雨傘は、軸棒1の柄3
の近傍に設けられた操作ボタン22に連動して、弾性ロ
ック手段によって付勢されていたロック片23−1は、
該操作ボタン22の操作によって、軸棒1内より出入す
るよう設計されている。傘使用に際し、の閉鎖状態から
開放する場合には、傘用保護カバー4を柄3側にスライ
ドさせて短縮し、操作ボタン22を押すことによりロッ
ク片23−1を軸棒1内に収め、同時にコイルスプリン
グ21の弾発力により、下ろくろ13が石突き2側に摺
動移動し、最終的には手による押し上げもあって、傘の
開放状態が保持される。一方、傘の閉鎖時には上記と逆
の操作をすることにより、所期の目的を果たし得るが、
本実施形態においてはコイルスプリング21によるワン
タッチジャンプ機能は、所謂初動操作を行うにとどめ、
最終的には手動による操作で、傘の開閉を完結する。傘
を閉鎖して保護カバー4を石突き2側にスライドさせる
ことにより、図9に示すように該保護カバー4による傘
布の収納保護は完了する。
【0029】本願に係る更に他の発明による実施態様
は、図10に示すように傘用保護カバー4の取付位置
が、下ろくろ13から柄3に移動して装着された以外は
前記発明の実施態様と実質的に同一である。即ちワンタ
ッチジャンプ機能を備えた逆さ閉じ雨傘の柄3の軸棒1
寄りに、径の大きい円筒部を石突き2側に向けて傘用保
護カバー4を装着したものであり、これに伴い図10並
びに図11に示すように、操作ボタン22′は傘用保護
カバー4による妨げを排除するために、柄3の上部に移
動して配置した。
【0030】前記二つの発明に係る実施態様において
は、操作ボタン22又は22′を操作することによる傘
の開閉のワンタッチジャンプ機能に加え、使用後の傘を
閉鎖して傘布を折り畳んだ後、下ろくろ13又は柄3に
取着した保護カバー4を、単に石突き2側にスライドさ
せるという極めて単純な操作により、該保護カバー4に
よる傘布の収納が殆ど同時に完了する。
【0031】なお、傘布を巻付けながら収納し易くする
ために、図12(a)(b)に示すごとく、傘用保護カ
バー4の最外壁のカラー4−1に一体形の爪4−1a、
別体形の可動爪4−1bを設けることができる。なお、
別体形の可動爪4−1bは、図示のごとくカラー4−1
の側面に設けた鉤形のレール4−1′に可動爪4−1b
をスライド可能に嵌合させている。このように傘用保護
カバー4の最外壁のカラー4−1に爪を設けた場合に
は、カラー4−1を相対的に回転させながら傘布を巻付
けて収納する際、前記爪4−1aまたは4−1bがガイ
ドとなって傘布を簡単かつ迅速に収納することができ
る。
【0032】
【発明の効果】以上詳述した通り本願に係る請求項1〜
3の発明による傘用保護カバーは、着脱式を採用するこ
とにより、従来常時傘の石突き側に固定されていた保護
カバーを、傘を開いて使用している際にはその取付位置
を柄側に設けるようにしたため、石突き側に固定された
保護カバーが原因する、モーメントの働きを防ぎ、その
慣性力の作用がもたらす重量感を回避して、快適な使用
感が保証される。また、前記発明によるは傘用保護カバ
ーは、着脱式であるが故に別途保管が可能であり、所望
により該傘用保護カバーの固着されない傘の使用状態を
体現できる。
【0033】本願に係る請求項4の発明においては、所
謂逆さ閉じタイプの雨傘の柄の部分に、前記傘用保護カ
バーの径の大きい円筒部を石突き側に向けて螺合し、一
体として取付けることにより、傘布の収納時の操作が、
単に傘用保護カバーを柄側に向かってスライドさせるだ
けで足りるため、極めて簡略でかつ滑らかに完了する。
【0034】本願に係る請求項5の発明においては、弾
性支持骨と副支持骨との外側を覆って張設された傘布
が、弾性支持骨を枢着するろくろの上下に伴って反転す
るタイプの雨傘において、該ろくろに傘用保護カバーを
一体に取付けることにより、使用後の傘を閉鎖して傘布
を収納する際、手元を濡らすこともなくスムースにその
操作を完了すると共に、傘全体の長さを必要最小限にま
で短縮でき、コンパクトに収めることが可能となる。
【0035】本願に係る請求項6及び7の発明において
は、逆さ閉じタイプに所謂ワンタッチジャンプ機能を付
加した雨傘において、前者は支持骨を枢着して上下に摺
動移動することによって傘の開閉をコントロール下ろく
ろに、傘用保護カバーを一体に取着した構成をなし、後
者は柄に傘用保護カバーを一体に取着した構成をなして
いる。これにより傘の開閉と傘布の収納とを殆ど同時に
完了することができる上、傘全体の長さも前記の発明同
様極めてコンパクトに収めることが可能となり、簡略な
構造によっても著しい軽量化を図ることができる。
【0036】更にこれら本発明による傘用保護カバー
は、通常タイプの雨傘においても、或いは所謂逆さ閉じ
タイプの雨傘においても、円筒状傘用保護カバーの取付
方向を上下に変えるだけで、殆ど同等に対応が可能であ
り、ワンタッチ動作で傘布全体の収納が、それぞれスム
ースに実施できる。さらに付言すると、所謂逆さ閉じタ
イプの雨傘において、傘の使用後に雨傘を閉じると、主
骨が反転して閉鎖するのに伴い、雨傘の濡れた傘布の表
面は内側に折り畳まれるが、主骨の裏側の一部が露出し
た状態を招くという課題が残されていたが、本発明によ
る傘用保護カバーは、傘布全体を覆って収納するため、
かかる課題をも効果的に解消することができる。さらに
本発明の逆さ閉じタイプの保護カバー付き雨傘は、逆さ
に閉じた状態でもつゆ先、あるいはカバーで逆さに立て
ることができる。また、上記本願の発明に係る傘用保護
カバーを取着してなる雨傘は、雨傘としての構成そのも
のにおいては特に制限するものではなく、本願の目的を
満たす範囲内において任意であり、自由に選択が可能で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る傘用保護カバーの一実施例におい
て、傘の使用時における傘用保護カバーの取付位置を示
す側面説明図である。
【図2】同上、傘の閉鎖時における傘用保護カバーの取
付状態を示す側面説明図である。
【図3】同上、傘の閉鎖時における傘用保護カバーの使
用状態を示す側面説明図である。
【図4】本願に係る他の発明における一実施例の、傘用
保護カバーの使用状態を示す側面説明図である。
【図5】本発明に係る円筒状傘用保護カバーの、嵌合状
態を説明するための拡大説明図である。
【図6】本願に係るさらに他の発明の一実施例におい
て、傘用保護カバーの取付け位置を示す側面説明図であ
る。
【図7】上記実施例中傘を閉鎖して傘用保護カバーを使
用した状態を示す側面説明図である。
【図8】本願に係るさらに他の発明の一実施例におい
て、傘を開放状態にして傘用保護カバーの取付け位置を
示す側面説明図である。
【図9】上記実施例中傘を閉鎖して傘用保護カバーを使
用した状態を示す側面説明図である。
【図10】本願に係るさらに他の発明の一実施例におい
て、傘を開放状態にして傘用保護カバーの取付け位置を
示す側面説明図である。
【図11】上記実施例中傘を閉鎖して傘用保護カバーを
使用した状態を示す側面説明図である。
【図12】本発明に係る傘用保護カバーの他の実施例の
要部を示す斜視図で、(a)は傘用保護カバーの最外壁
のカラーに一体爪を設けた例、(b)は同カラーに別体
の可動爪を設けた例をそれぞれ示す。
【符号の説明】
1 軸棒 2 石突き 3 柄 4 傘用保護カバー 5 雄ネジ 6 雌ネジ 7 主骨 8 弾性支持骨 9 副支持骨 10 ろくろ 11 支持軸 12 上ろくろ 13 下ろくろ 14 第1支持骨 15 第2支持骨 16 第1支持軸 17 第2支持軸 18 第1支点 19 第2支点 20 第3支点 21 コイルスプリング 22、22′ 操作ボタン 23、23−1 ロック片

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 使用後の傘を閉じて傘布を折り畳んだ
    後、傘布全体を収納して保護するための伸縮自在の傘用
    保護カバーであって、傘の使用時には傘の柄に固着さ
    れ、傘布収納時には該柄から取り外されて石突きに取り
    付けられた後、傘布全体を覆って収納することを特徴と
    する傘用保護カバー。
  2. 【請求項2】 該傘用保護カバーが、短尺で径の異なる
    複数の円筒を嵌合式に繋ぎ合わせることにより、伸張時
    には折り畳んだ傘布全体を覆う長さの円筒に、縮小時に
    は短尺の一部円錐台形を有する円筒に変ずる、伸縮自在
    の構造を有してなり、最小径の円筒の内周面には雌ネジ
    が形成され、対応する傘の柄及び石突きの部分に形成さ
    れた雄ネジに、着脱自在に螺合されることを特徴とする
    請求項1に記載の傘用保護カバー。
  3. 【請求項3】 傘布収納時、該柄から取り外した上記円
    筒状の傘用保護カバーを、石突き側に設けられた雄ネジ
    に、径の大きい円筒部を該柄側に向けて螺合し、折り畳
    まれた傘布を覆い、かつ柄側に向かってスライドさせる
    ことにより、傘布全体を収納することを特徴とする請求
    項1乃至2に記載の傘用保護カバー。
  4. 【請求項4】 傘を閉じる際、傘布を張設する主骨ない
    しは支持骨の自由端部側を、石突き側に向かって畳み込
    み、傘布の表面を内側にして折り畳む構造の雨傘におい
    て、前記円筒状の傘用保護カバーを柄に取り付けるに際
    し、該柄に設けた雄ネジに、該傘用保護カバーの径の大
    きい円筒部を、石突き側に向けて螺合することによって
    一体化し、そのまま該保護カバーを石突き側にスライド
    させることにより、逆さ方向に折り畳まれた傘布全体
    を、該保護カバーによって収納することを特徴とする傘
    用保護カバーを取着してなる雨傘。
  5. 【請求項5】 一端に石突きが固設され、他端に柄が取
    り付けられた軸棒と、傘の開放時には前記石突き側に摺
    動移動され、一方、傘の閉鎖時には前記柄側に摺動され
    る前記軸棒に嵌通され、かつ弾性ロック手段によって前
    記軸棒に保持されたろくろと、該ろくろに一端が枢着さ
    れ、前記軸棒の軸芯に対称に延長配設される複数の弾性
    支持骨と、前記石突き側に一端が枢着され、対応する前
    記弾性支持骨にそれぞれ沿って延長配設され、かつ他端
    が該弾性支持骨に軸着される副支持骨と、該副支持骨と
    該弾性支持骨の外側を覆って張設される傘布とからなる
    雨傘であって、前記ろくろの下端に、前記円筒状の傘用
    保護カバーを、径の大きい円筒部を石突き側に向けて一
    体に装着してなることを特徴とする雨傘。
  6. 【請求項6】 一端に石突きが設けられ、他端に柄が取
    り付けられた軸棒と、該軸棒に嵌通され、傘の開放時に
    は圧縮コイルスプリングによって前記石突き側に摺動移
    動され、一方、傘の閉鎖時には前記柄側に摺動移動され
    る下ろくろと、該軸棒に嵌通され、傘の開閉に伴い上下
    に摺動移動する上ろくろと、該上ろくろに設けられた第
    2支点に一端が枢着され、前記軸棒の軸芯に対称に延長
    配設される複数の主骨と、前記石突き側に設けられた第
    1支点に一端が枢着され、対応する前記主骨にそれぞれ
    沿って延長配設され、かつ他端が該主骨に設けられた第
    1支持軸に軸着される第1支持骨と、前記下ろくろに設
    けられた第3支点に一端が枢着され、対応する前記主骨
    にそれぞれ沿って延長配設され、かつ他端が該主骨の第
    1支持軸より軸棒側に設けられた第2支持軸に軸着され
    る第2支持骨と、前記第1支持骨と主骨の外側を覆って
    張設される傘布からなる雨傘であって、前記下ろくろの
    下端に、前記円筒状の傘用保護カバーを、径の大きい円
    筒部を石突き側に向けて一体に装着してなることを特徴
    とする雨傘。
  7. 【請求項7】 一端に石突きが設けられ、他端に柄が取
    り付けられた軸棒と、該軸棒に嵌通され、傘の開放時に
    は圧縮コイルスプリングによって前記石突き側に摺動移
    動され、一方、傘の閉鎖時には前記柄側に摺動移動され
    る下ろくろと、該軸棒に嵌通され、傘の開閉に伴い上下
    に摺動移動する上ろくろと、該上ろくろに設けられた第
    2支点に一端が枢着され、前記軸棒の軸芯に対称に延長
    配設される複数の主骨と、前記石突きの下端に設けられ
    た第1支点に一端が枢着され、対応する前記主骨にそれ
    ぞれ沿って延長配設され、かつ他端が該主骨に設けられ
    た第1支持軸に軸着される第1支持骨と、前記下ろくろ
    に設けられた第3支点に一端が枢着され、対応する前記
    主骨にそれぞれ沿って延長配設され、かつ他端が該主骨
    の第1支持軸より軸棒側に設けられた第2支持軸に軸着
    される第2支持骨と、前記第1支持骨と主骨の外側を覆
    って張設される傘布からなる雨傘であって、前記柄の軸
    棒寄りに、前記円筒状の傘用保護カバーを、径の大きい
    円筒部を石突き側に向けて一体に装着してなることを特
    徴とする雨傘。
JP2002046381A 2001-07-24 2002-02-22 傘用保護カバー及び該保護カバーを取着してなる雨傘 Withdrawn JP2003102527A (ja)

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