JPS6227073B2 - - Google Patents

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JPS6227073B2
JPS6227073B2 JP54126321A JP12632179A JPS6227073B2 JP S6227073 B2 JPS6227073 B2 JP S6227073B2 JP 54126321 A JP54126321 A JP 54126321A JP 12632179 A JP12632179 A JP 12632179A JP S6227073 B2 JPS6227073 B2 JP S6227073B2
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JP
Japan
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aminoglycosyl
diaminocyclitol
transition metal
complex
gentamicin
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Application number
JP54126321A
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English (en)
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JPS5569519A (en
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Eru Nagabutsushan Tatsutanahari
Kuupaa Aran
Enu Taanaa Uiriamu
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TEKUNOBAIOTEITSUKU Ltd
Original Assignee
TEKUNOBAIOTEITSUKU Ltd
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Publication date
Application filed by TEKUNOBAIOTEITSUKU Ltd filed Critical TEKUNOBAIOTEITSUKU Ltd
Publication of JPS5569519A publication Critical patent/JPS5569519A/ja
Publication of JPS6227073B2 publication Critical patent/JPS6227073B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H23/00Compounds containing boron, silicon, or a metal, e.g. chelates, vitamin B12
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/04Antibacterial agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H15/00Compounds containing hydrocarbon or substituted hydrocarbon radicals directly attached to hetero atoms of saccharide radicals
    • C07H15/20Carbocyclic rings
    • C07H15/22Cyclohexane rings, substituted by nitrogen atoms
    • C07H15/222Cyclohexane rings substituted by at least two nitrogen atoms
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H15/00Compounds containing hydrocarbon or substituted hydrocarbon radicals directly attached to hetero atoms of saccharide radicals
    • C07H15/20Carbocyclic rings
    • C07H15/22Cyclohexane rings, substituted by nitrogen atoms
    • C07H15/238Cyclohexane rings substituted by two guanidine radicals, e.g. streptomycins

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  • Biotechnology (AREA)
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  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Oncology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Polyamides (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は中間体として使用されるポリアミノ有
機化合物中の特定のアミノ基を選択的に保護する
方法、前記ポリアミノ有機化合物中の利用可能な
隣接した水酸基とアミノ基の対の新規な遷移金属
塩錯体に関する。本発明はまた、前記方法によつ
て生成された新規な選択的に保護されたアミン誘
導体類に関する。 ポリアミノ有機化合物、特に炭水化物およびア
ミノシクリトール−アミノグリコシド分野におけ
る化合物の特定の化学的変換を行なう場合、所望
の生成物を高収率で得るためには、初めに、“遮
蔽”または“保護”基によつて分子中のアミノ官
能基誘導体を生成し、アミノ官能基が使用する化
合物と競争反応をおこさない様に保護しなければ
ならない。通常、使用される保護基はアシル保護
基である。この保護基はアミノ基に容易に付加
し、しかも、所望の変換が完了した後除去でき、
さらに使用される反応条件下で安定である。 アミノ官能基のうちの一つが反応部位である様
な、ポリアミノ有機化合物における化学的変換
は、一つおきのアミノ官能基が保護基によつて選
択的に保護されている様な中間体で理想的に行な
われる。さもなければ、各種のモノ−−および
ポリ−−誘導体の混合物が生成され、所望の変
換生成物を分離するために、長つたらしくあきあ
きするような分離技術(通常はクロマトグラフす
るかもしくは数回づつけてクロマトグラフす
る。)が必要とされる。しかしながら、従来の方
法によつては選択的に保護された理想的な中間体
が常に得られるとは限らないので、非保護アミノ
官能基の存在によつて、所望の変換生成物は極め
て低収率でしか生成されない。 ポリアミノ有機化合物が、立体因子および/ま
たはアミノ基の第1級性および/または第2級性
および/または第3級性のいずれかによる種々な
反応性度のアミノ官能基を含有する場合、収率は
普通かあるいは低いが、所望の反応を生起できる
程度に、他のアミノ官能基は保護されないまま残
されるけれども、いくつかのアミノ官能基を選択
的に保護できる場合もある。該方法は通常、各中
間体の分離と生成を必要とする多段階変換を含
む。例えば、二つのアミノ官能基の反応性が等し
い場合の様に、変換しようとするアミノ基以外の
全てのアミノ官能基を保護することはしばしば不
可能である。従つて、うまくいつても、極く若干
のアミノ官能基が保護されるだけであり、所期の
反応中に生成される生成物の種類を最小にはする
が、しかしなお、混合生成物を生じ、この混合物
からは、かろうじて分離し、かつ精製できる様な
目的生成物を低収率でしか得られない。 本発明によつて、少なくとも一つのアミノ基が
利用可能な隣接水酸基を有する様な、ポリアミノ
有機化合物の選択的に保護されたアミノ誘導体を
高収率で容易に生成できる様になつた。本発明は
炭水化物およびアミノシクリトール−アミノグリ
コシド分野において極めて有用であることが発見
された。即ち、本発明によつて、従来、生成不能
であつたか、あるいは従来、極く小量しか生成で
きなかつた−アシル化誘導体を高収率で容易に
生成できる様になつた。さらに、生成された、選
択的に−アシル化されたポリアミノ有機化合物
は、−アシル化ポリアミノ中間体の分離をせず
とも、後の反応を実施できるほど十分な純度を有
し、かつ定量的収量で与えられる。 本発明がなされる以前は、隣接するアミノおよ
び水酸基対の二価遷移金属塩錯体は未知であつ
た。従来技術(例えばBull.Chem.Soc.Japan、39
巻、No.6、1235−1248(1966))は不斉中心上の
アミンと不斉中心上の隣接した隣位ヒドロキシル
基との間の銅−アンモニア錯体がその場所で希ア
ンモニア水溶液中に存在することを仮定してい
る。この銅−アンモニア錯体は隣接するアミノ/
水酸基対間の絶対的な立体配置関係を決定するた
めの分析手段として旋光性研究に使用される。 隣接するアミノ/水酸基対の二価遷移金属塩錯
体(化合物中、アミノ基および水酸基は隣接でき
あるいはできず、かつ、不斉中心上にあることが
でき、またはできない。)を生成でき、しかも、
さらに、遷移金属アンモニウムイオン(例えば、
銅−アンモニウムイオン)を生成するのに水酸化
アンモニウムを使用する必要なしに、最小量の二
価の遷移金属イオンによつて有機溶剤中で生成で
きることが発見された。同様に、本発明のポリア
ミノ有機化合物−遷移金属塩錯体は、遊離アミノ
基をそれらの−アシル化誘導体に変換させるア
シル化反応条件下で長く残存することが発見され
た。さらに、本発明の遷移金属塩錯体は錯化アミ
ノ/水酸基が反応に関与することを阻止すること
が発見された。 従つて、本発明は、少なくとも一個のアミノ基
が利用可能な隣位水酸基を有し、かつ、少なくと
も一個のアミノ基が利用可能な隣位尚水基を欠く
か、あるいは隣位水酸基の利用可能性が立体的に
低いものである様なポリアミノ有機化合物におけ
るアミノ基をアシル保護基(Y)によつて選択的
に保護する方法に関し、該方法は (i) 前記ポリアミノ有機化合物を、銅()、ニ
ツケル()、コバルト()、カドミウム
()から選択された二価の遷移金属カチオン
の塩、もしくはこれらの混合物と不活性有機溶
剤中で反応させて、前記遷移金属塩と利用可能
な隣位水酸基を有する前記アミノ基からなる少
なくとも一対の基との間で前記ポリアミノ有機
化合物の錯体を生成し; (ii) 次いで、得られたポリアミノ有機化合物−遷
移金属塩錯体をアシル保護基(Y)を有するア
ミン保護化合物と反応させ; (iii) 非錯化アミノ基上にアシル保護基(Y)を有
する得られたポリアミノ有機化合物−遷移金属
塩錯体を遷移金属沈殿化剤または水酸化アンモ
ニウムと反応させて、遷移金属カチオンを除去
することから成る。 本書で使用する用語“利用可能な水酸基を有す
る前記アミノ基の一つ”および”利用可能な隣位
アミノおよび水酸基対”とは、ポリアミノ−有機
化合物中におけるアミノ基と水酸基とがシス−隣
位状或いはジエカトリアルトランス−隣位状で
各々隣接した炭素原子上に位置する場合を含む。
またアミノ基と水酸基とが各々隣接する炭素原子
上には位置しないが空間的に隣接している状態、
即ちこれら二つの基が水素結合するのに十分な程
接近して存在する場合も含む。更に、“利用可
能”なる語は、アミノ基と水酸基とが上記したよ
うな相互に隣接した位置にあるのみでなく、これ
らアミノ基および水酸基対が二価の遷移金属塩と
錯体を形成し得るようにポリアミノ−有機化合物
分子中に位置しなければならないことを意味す
る。従つて、例えば、2′−アミノ基を有する4・
6−ジ−−(アミノグリコシル)−2−デオキシ
ストレプトアミン、例えばシソミシン、トブラミ
シン、ベルダミシンおよびゲンタミシンC1、C1a
およびC2において、2−デオキシストレプトア
ミン部分の5−水酸基が隣接し、2′−アミノ基に
利用可能ではあるが、5−水酸基は、二価の遷移
金属塩、例えば、酢酸第2銅が5−ヒドロキシル
−2′−アミノ対に十分に接近し、それらの遷移金
属塩錯体を生成できない様に立体的に障害されて
いる。 本発明の方法で錯生成剤として有用な遷移金属
塩は銅()、ニツケル()、コバルト()お
よびカドミニウム()の任意の二価塩である。
最大の錯生成作用を有する様な錯生成剤は弱酸、
好ましくは弱有機酸、例えば安息香酸、プロピオ
ン酸および酢酸の二価遷移金属塩である。好まし
い二価遷移金属塩としては、銅()、ニツケル
()、コバルリ()およびカドミニウム()
の酢酸塩およびこれらの混合物がある。特に有用
なものは、酢酸ニツケル()、酢酸第2銅およ
び酢酸コバルト()である。 一価の遷移金属塩、例えば酢酸第1銅を使用し
た場合、利用可能な隣接水酸およびアミノ基対の
酢酸第1銅錯体が低収率で生成され、かつ弱く結
合される。故に、アシル化工程が実施されたと
き、やや低速度であるにもかかわらず、弱く錯化
したアミノ基の位置および混合生成物中に生じる
非錯化アミノ基の位置で−アシル化がおこり、
その結果、所望生成物の収率が低下される。 本発明の方法は不活性有機溶剤中で実施され
る。該不活性有機溶剤には、任意の有機溶剤が含
まれる。ただし、該有機溶剤にポリアミノ−有機
化合物、遷移金属塩および生成したポリアミノ−
有機化合物−遷移金属塩錯体中間体が相対的に可
溶であり、かつ、本方法の化合物とほとんど反応
しないものでなければならない。好ましい溶剤は
極性、中性有機溶剤、特に、ジアルキルアミド類
(例えば、ジメチルホルムアミド)およびジアル
キルスルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキ
シド)である。同様に、極性プロトン性溶剤、例
えば低級アルカノール類、特にメタノールおよび
エタノールは、これらの溶剤が溶解性の理由で必
要とされるのであれば、本発明の方法で使用でき
る。極性溶剤を使用する場合は、中性溶剤を使用
する場合よりも二価の遷移金属塩を多量に使用す
ることが望ましい。なぜなら、極性溶剤はポリア
ミノ−有機化合物−遷移金属塩錯体中の錯化され
た官能基を弱める。 最大の収率を得るために実質的に無水の溶剤を
使用することが好ましい。しかしながら、水は約
25%以下またはこれ以上の量であつても、選択的
に保護されたアシル化ポリアミノ生成物の収率
に悪影響を与えずに使用でき、しかも、溶解性の
理由によりしばしば存在することが望ましい。た
だし、水は極性溶剤であり、また、ポリアミノ−
有機化合物−遷移金属塩錯体中間体における錯体
官能基を弱めるので、追加の二価遷移金属塩を使
用しなければならない。 本発明の方法においては、少なくとも一つの利
用可能な隣接アミノ/水酸基対を有するポリアミ
ノ−有機化合物〔A〕、遷移金属塩(例えば、酢
酸第2銅、Cu(OAc)2)および溶剤との間に平衡
が存在する様に思われる。これらの平衡関係は下
記の様に示すことができる。 中性溶剤を用いれば、平衡は利用可能な隣接ア
ミノ/水酸基対を有するポリアミノ−有機化合物
の遷移金属塩錯体を生成する方向に向つて移動す
る。これに対し、有機極性溶剤または有機中性溶
剤中に過剰量の水が存在する場合、平衡はポリア
ミノ−有機化合物−遷移金属塩錯体を分解する方
向に向つて移動する。従つて、以下の事例におい
ては、溶剤中にポリアミノ−有機化合物−塩錯体
を高収率で得るために、平衡を所望の方向に向わ
せるのに、実質的に無水の中性溶剤を使用する場
合に必要とされるよりも一層多量の遷移金属塩が
必要とされる。 通常、本発明の方法を実施する場合、本発明の
方法の第1工程で使用される遷移金属塩のモル量
は、ポリアミノ−有機化合物中の利用可能な隣接
アミノおよび水酸基対の数をかけたポリアミノ−
有機化合物のモル量に少なくとも等しい量であ
る。また、本発明の第2工程(好ましくはその場
で実施する。)で使用するアシル化剤のモル量は
分子中の非錯化アミノ官能基(これらは保護され
るべき基である)の数をかけたポリアミノ−有機
化合物のモル量におおよそ等しい。 しかしながら、非錯化アミン類の反応性が異な
る場合、高反応性アミンのみを−アシル化した
いならば、少量の−アシル化剤を使用すればよ
い。 ポリアミノ−有機化合物−遷移金属塩錯体を反
応させ非錯化アミノ基を−アシル化した後、遷
移金属カチオンを遷移金属沈殿化剤によつて、ま
たは水酸化アンモニウムによつて−アシル化ポ
リアミノ有機化合物−遷移金属塩錯体から都合よ
く除去する。後者の場合、遷移金属カチオンは水
酸化アンモニウムと優先的に錯体を生成し除去さ
れる。該錯体は水酸化アンモニウムおよび水に可
溶である。遷移金属カチオンを除去するこの方法
は、選択的に保護されたN−アシルポリアミノ−
有機誘導体が有機溶剤に可溶性である場合に好都
合である。なぜなら、該誘導体はその後、水酸化
アンモニウム遷移金属塩錯体を含有する水性有機
溶剤混合物から抽出できる。 通常、当業界で公知の沈殿化剤によつて遷移金
属カチオンを除去するのがより好都合である。有
用な沈殿化剤にはジメチルグリオキサルのジオキ
シム、1・3−ジカルボニルアルカン類、例えば
アセチルアセトンおよびヘプタン−3・5−ジオ
ン、ならびに硫化物沈殿化剤、例えば、硫酸アン
モニウム、アルカリ金属硫化物類(例えば、硫化
ナトリウム)、アルカリ土類金属硫化物類(例え
ば、硫化カルシウム)、アルカリ土類金属水硫化
物類(例えば、ナトリウム水硫化物)および硫化
水素などがある。前記のもののうち、特に有用な
沈殿化剤はジメチルグリオキザルのジオキシム、
アセチルアセトンおよび硫化水素である。 遷移金属カチオンを除去する場合、硫化水素は
えり抜きの沈殿化剤である。なぜなら、単に硫化
水素を反応混合物中に吹き込むだけの簡単な操作
であり、また、生成する遷移金属硫化物は単時間
内に完全に沈殿し、かつ、ロ過することによつて
簡単に除去される。 アシル保護基(Y)および対応するアシル化剤
(これによつてアシル保護基が生成される。)は、
分子中の他の部位で所望の化学変換反応が行なわ
れた後にそれらアシル保護基を除去する方法と同
様に、当業界で周知である。本書で使用する、ポ
リアミノ−有機化合物−遷移金属塩錯体中間体中
の非錯化アミノ官能基へ向つて選択的に導入させ
得るアシル保護基(Y)にはベンジルオキシカル
ボニルおよび置換ベンジルオキシカルボニル基、
例えば、p−ニトロベンジルオキシカルボニルお
よびp−メトキシベンジルオキシカルボニル(こ
れらは接解還元によつて容易に除去できる。);
アリールオキシカルボニル基類例えばフエノキシ
カルボニル;およびアルコキシカルボニル基類、
例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル
等(これらは塩基性加水分解によつて除去され
る。);トリクロロエトキシカルボニル基類(酢
酸中の亜鉛によつて除去できる。);t−アルコ
キシカルボニル基、例えばt−ブトキシカルボニ
ルおよびt−アミルオキシカルボニル基(緩酸加
水分解によつて除去できる。);ハロゲンアルキ
ルカルボニル基、例えばクロロアセチル(塩基に
よつて、又はチオ尿素によつて、若しくは同様な
化合物によつて除去できる。)およびトリフルオ
ロアセチル(緩塩基性条件下で容易に除去され
る。);サクシニイミドおよびフタルイミド基類
(ヒドラジンによつて容易に除去される。)、アル
カノイル基、例えばアセチル、プロピオニル等;
およびアロイル基類、例えばベンゾイル(塩基性
加水分解によつて除去される。)などがある。遊
離アミノ官能基上に前記のいずれかの−アシル
誘導体を導入するのに必要な反応条件は当業界で
周知である。 本発明の方法で出発化合物として有用なポリア
ミノ有機化合物には (i) 利用可能な隣位水酸基を有するアミノ官能基
を少なくとも1個有する様なポリアミノ−有機
化合物;および (ii) 利用可能な隣位水酸基を欠き、そのために、
遷移金属塩と錯体を生成できないか、若しくは
立体的に隣位水酸基に利用しにくく、その結
果、該部位で生成された塩錯体は強固に錯化し
た他のアミノ/水酸基対よりも安定性に劣り、
従つて、本発明の方法の第2工程における
アシル化に利用可能なアミノ官能基を与える様
なアミノ官能基を少なくとも1個有するポリア
ミノ有機化合物などである。 ポリアミノ−有機出発化合物は水酸基以外の基
によつて置換でき、かつ、ヘテロ原子を含有でき
る。ただし、それらは遷移金属塩類またはアシル
化剤と反応してはならない。従つて、本方法のポ
リアミノ−有機出発化合物はスルフイドリル基お
よびメルカプチル基を欠いていることが好まし
い。 本方法のポリアミノ−有機出発化合物としては
単環、複環および三環ポリアミノアリール水酸化
物類、例えば2・4−ジアミノフエノール、2・
4−ジアミノ−1−ナフトール、2・6−ジアミ
ノ−1−ナフトール、1・4−ジアミノ−2−ナ
フトールおよび5・8−ジアミノ−1−ナフトー
ル等;ポリアミノシクロアルカノール類例えば、
(シス、シス、シス)−2・4−ジアミノシクロヘ
キサノールおよび(トランス、シス、トランス)
−2・4−ジアミノシクロヘキサノール等;およ
び非環式ポリアミノ化合物、例えば2・6−ジア
ミノヘキサノールなどがある。 本方法の非環式有機出発化合物類において、ア
ミノ基と水酸基は隣接しており、その結果、互い
に利用可能である。これらの基はアミノ/水酸基
対を含有する炭素鎖(またはヘテロ炭素鎖)が遷
移金属カチオンと共に5、6、または7員環を形
成できる様に位置している。 本発明の方法は、偽二糖類、例えば4−
(6′−アミノ−6′−デオキシグルコシル)デオキ
シストレプトアミン、ネアミン、ガラミン、カナ
ミン、パロマミンおよびゲンタミン類(例えば、
C1、C1a、C2、C2a等)の化学的変換を行なう場
合に、炭水化物分野において特に有用である。 しかしながら、本発明の方法はアミノシクリト
ール−アミノグリコシド分野、即ち、アミノグリ
コシド抗生物質の化学的変換がたえず行なわれて
より強力な抗菌作用および/またはより好ましい
抗菌スペクトルを有する新規な誘導体を合成する
分野、においても最も有用であることが判明し
た。これら変換のほとんどは、多工程で、しかも
低収率方法である。この方法においては、いくつ
かの初期工程が所望の変換生成物の収率を改善し
ようとして、化学的変換の主工程を実施する前に
保護基によつてアミノおよび/または水酸官能基
類を単に保護せんとするものである。本発明の方
法によつて、保護する必要のあるアミノ基は簡単
な二工程−反応容器方法で優れた収率で選択的に
保護される。 本発明の方法の出発化合物として有用である、
デオキシストレプトアミンを含有する、4位と5
位が結合したアミノグリコシド抗生物質にはリボ
ストマイシン(この抗生物質中、1−アミノ−6
−ヒドロキシル基はその場で遷移金属塩錯体に変
換され、次いで全ての他のアミノ官能基が−ア
シル化され、続いて遷移金属塩を除去し、その後
公知のメチル化法を用いて生成した1−−非置
換−ポリ−−アシルリボスタミシンをメチル化
し、抗菌作用を有する1−−メチルリボスタミ
シンを生成する。);キシロスタミシン、3′−デ
オキシリボスタミシンおよび3′・4′・5″−トリデ
オキシリボスタミンなどがある。その他の有用な
出発化合物としてはアミノシクリトール−アミノ
グリコシドを含有する4−−結合−ストレプタ
ミン、例えば1・3−ジ−脱−−アミジノジヒ
ドロストレプトマイシンなどがある。 本発明の方法の好ましい様式は、アミノ基を
4・6−ジ−−(アミノグリコシル)−1・3−
ジアミノシクリトール抗菌剤中で選択的に保護す
るものである。本発明の新規な方法によれば、選
択的に保護されたアミノグリコシド抗生物質誘導
体、例えば4・6−ジ−−(アミノグリコシ
ル)−1・3−ジアミノシクリトール誘導体類の
2′・6′−ジ−−アシル、3・6′−ジ−−アシ
ル、3・2′・6′−トリ−−アシル、および1・
3・2′・6′−テトラ−−アシル誘導体類を二工
程一反応容器法によつて高収率で容易に製造でき
る。これらの全てが従来全く知られておらず、し
かも、元のアミノグリコシドの抗菌活性性変換生
成物の製造における中間体として有用である。 特に有用な様式は、4・6−ジ−−(アミノ
グリコシル)−1・3−ジアミノシクリトールの
3・2′・6′−トリ−−アシル誘導体例えば、シ
ソミシン、トブラマイシン、ベルダミシン、ゲン
タミシンC1、ゲンタミシンC1aおよびゲンタミシ
ンC2等の生成である。これらは、3・2′位および
6位のN−アシル基を除去した後、米国特許第
4002742号明細書に開示された価値ある抗菌剤で
ある、対応する1−−アルキルアミノグリコシ
ド類の生成用中間体として価値がある。前記の
3・2′・6′−トリ−−アシルシソミシン類のう
ち、特に3・2′・6′−トリ−−アセチルシソミ
シンは有効な抗菌剤である1−−エチルシソミ
シンの生成用中間体として高い価値を有する。 本発明の方法を実施する場合、選択的に−ア
シル化されたポリアミノ化合物を高収率で生成す
るには、往々にして、遷移金属塩錯体の混合物を
使用するのが好ましいことが判明した。これは、
ある遷移金属塩は他の遷移金属塩よりも、一層強
固に利用可能な隣位アミノ/水酸基対と結合した
遷移金属塩錯体類を生成することによるものと思
われる。例えば、3・2′・6′−トリ−−アセチ
ルシソミシンを生成する場合、二価の遷移金属塩
として酢酸ニツケル()と酢酸第2銅の等モル
混合物(遷移金属塩類の全モル当量はシソミシン
のモル当量の4倍である。)を使用して本発明の
方法を実施することによつて高収率が得られる。
特に有用な様式は、遷移金属として酢酸コバルト
()を使用し、それによつて、ほぼ理論収量の
実質的に純粋な選択的に保護された−アシル化
誘導体類を得ることである。 遷移金属塩およびアシル化剤の量を変え、か
つ、(付随的に)溶剤を変えることによつて、
3・2′・6′−トリ−−アセチルシソミシンのか
わりに1・3・2′・6′−テトラ−−アセチルシ
ソミシンが高収率で得られる。例えば、メタノー
ル水溶液中のシソミシン1モルあたり酢酸第2銅
水和物を1/2モル〜等モル量添加することによつ
て、その場で、3″−アミノ−4″ヒドロキシ基対を
含有するシソミシン−酢酸第2銅錯体が得られ
る。この化合物をその場で、第4モル当量の酢酸
無水物と反応させ、続いて第2銅カチオンを硫化
物塩として沈殿せしめることによつて除去し、次
いで、公知の方法で単離し、かつ、精製すること
によつて、理論量のほぼ80%の収率で1・3・
2′・6′−テトラ−−アセチルシソミシンが得ら
れる。この化合物は3″−アミノ基の変換が所望さ
れる場合、有用な中間体として使用される。 同様に、本発明の方法によれば、化合物中のア
ミノ基類の反応性度が異なる場合、非錯化アミノ
基が残つている混合−アシル誘導体類をその場
で段階的に生成することも可能である。分子中に
導入される−アシル基のタイプおよびそれらの
相対的な除去容易性に依存して、選択的に−ア
シル化されたポリアミノ−有機化合物の所望の組
合わせをどの様にも生成できる。従つて、例え
ば、95%メタノール水溶液中のシソミシンと均等
モル量の酢酸第2銅とを反応させると、その場
で、本質的に3″−アミノおよび4″−ヒドロキシル
基を含有するシソミシン−酢酸第2銅錯体が得ら
れる。前記のシソミシン−酢酸第2銅錯体を約1
モル当量のエチルトリフルオロ酢酸と反応させる
と、最も反応性に富む非錯化アミノ官能基、即
ち、その場で6′−−トリフルオロアセチルシソ
ミシン−酢酸第2銅錯体を生成する様な6′−アミ
ノ基を有するモノアシル誘導体を生成する。続い
て、約3モル当量の酢酸無水物を前記誘導体にそ
の場で添加し、残つていた3個の非錯化アミノ基
−アシル化し、1・3・2′−トリ−−アセ
チル−6′−−トリフルオロアセチルシソミシン
−酢酸第2銅錯体を生成する。酢酸第2銅錯体を
分解した後、続いて1・3・2′−トリ−−アセ
チル−6′−−トリフルオロアセチルシソミシン
を含有する残留物を水酸化アンモニウムで処理し
−アセチル基を撹乱せずに6′−−トリフル
オロアセチル基を加水分解し、1・3・2′−トリ
−アセチルシソミシンを公知の方法で単離す
る。1・3・2′−トリ−−アシルアミノグリコ
シド類は抗菌剤として有用な6′−−アルキルア
ミノグリコシド類の生成用中間体として価値があ
る。 さらに、ジメチルスルホキシド中にその場で
6′−−トリフルオロアセチルシソミシン−酢酸
第2銅酢酸ニツケル()錯体を生成し、そし
て、2当量の無水酢酸を添加することによつて、
第3位と第2′位に2個の高反応性非錯化アミノ官
能基を含有するジ−−アセチル誘導体が生成さ
れる。この2個の高反応性非錯化アミノ官能基は
その場で3・2′−ジ−−アセチル−6′−−ト
リフルオロアセチルシソミシン−酢酸第2銅錯体
を生成する。しかして、硫化水素で錯体を除去
し、緩塩基性加水分解によつて6′−−トリフル
オロアセチル基を加水分解した後、3・2′−ジ−
−アセチルシソミシンが得られる。3・2′−ジ
−アセチルアミノシクリトール−アミノグリ
コシドは1・6′−ジ−−アルキルアミノグリコ
シド類の生成用中間体として価値がある。なお、
1・6′−ジ−−アルキルアミノグリコシドはベ
ルギー特許第847900号明細書に開示された価値あ
る抗菌剤である。 同様に、ある−アシル誘導体類をその場でポ
リアミノ有機化合物遷移金属塩錯体に導入し、そ
の後錯体を分解し、続いて錯体の存在によつて以
前から不活性性を付与されているアミノ官能基を
−アシル化することによつて、ポリアミノ有機
化合物の混合−アシル誘導体類を生成できる。
本方法を使用することによつて、抗菌活性を有す
る2′・6′−ジ−−アルキルシソミシンの様な
2′・6′−ジ−N−置換誘導体類の生成用中間体と
して有用な1・3・3″−トリ−−アセチルシソ
ミシン誘導体が得られる。従つて、例えば、シソ
ミシンをメタノール中で約2〜3モル当量の酢酸
ニツケル()で処理すると、3″−アミノ−4″−
ヒドロキシル基対および1−アミノ−2″−ヒドロ
キシル基対を含有するシソミシン−酢酸ニツケル
()錯体がその場で生成される。シソミシン−
酢酸ニツケル()をその場で約2モルの−t
−ブトキシカルボニルオキシフタルイミドと反応
させると、非錯化3−アミノ基と比較して一層高
反応性で2′・6′−ジ−−t−ブトキシカルボニ
ルシソミシン−酢酸ニツケル()錯体を生成す
る様な、非錯化2′および6′−アミノ基を含有する
ジ−−アシル誘導体が生成される。硫化ニツケ
ルとしてニツケル()イオンを除去し、続い
て、得られた2′・6′−ジ−−t−ブトキシカル
ボニルシソミシンを含有するロ液をその場で無水
酢酸と反応させると、1・3・3″−トリ−−ア
セチル−2′・6′−ジ−−t−ブトキシカルボニ
ルシソミシンが得られる。これをその場で、テト
ラヒドロフラン中において、例えば5%トリフル
オロ酢酸などによつて制御された酸加水分解する
と、1・3・3″−トリ−−アセチルシソミシン
が得られる。 別法として、前述の方法によつて生成された
2′・6′−ジ−−t−ブトキシカルボニルシソミ
シン中間体は、それ自体単離することができ、テ
トラヒドロフラン中で水素化リチウムアルミニウ
ムによつて還元すると抗菌剤として有用な2′・
6′−ジ−−メチルシソミシンが得られる。 選択的に−アシル化されたシソミシン誘導体
類の生成、特に本方法によつて生成される価値あ
る中間体に関する前記の説明は本発明の方法およ
び該方法によつて得られる価値ある中間体の可変
性と多様性を例証している。 従つて、本発明はまた、新規な選択的に保護さ
れたアミノシクリトール−アミノグリコシド誘導
体類に関する。これら誘導体類は前記の方法によ
つて生成され、かつ、第3位、第2′位および第
6′位が選択的に保護されている4・6−ジ−
(アミノグリコシル)−1・3−ジアミノシクリト
ール類として定義しえる。これらは下記の化合物
から選択される。 3・2′・6′−トリ−−Y−シソミシン、3・
2′・6′−トリ−−Y−ベルダミシン、 3・2′・6′−トリ−−Y−トブラマイシン、
3・2′・6′−トリ−−Y−ゲンタミシンC1、 3・2′・6′−トリ−−Y−ゲンタミシンC1
、3・2′・6′−トリ−−Y−ゲンタミシン
C2、 3・2′・6′−トリ−−Y−ゲンタミシンC2
、3・2′・6′−トリ−−Y−ゲンタミシンC
2b、 3・2′・6′−トリ−−Y−抗生物質66−
40B、 3・2′・6′−トリ−−Y−抗生物質66−
40D、 3・2′・6′−トリ−−Y−抗生物質JI−
20A、 3・2′・6′−トリ−−Y−抗生物質JI−
20B、 3・2′・6′−トリ−Y−抗生物質G−52 および前記化合物の5−エピ−および5−エピ
−アジド−5−デオキシ同族体; 3・2′・6′−トリ−−Y−カナマイシンB、 3・2′・6′−トリ−−Y−3′・4′−ジデオキ
シカナマイシンB、 3・2′・6′−トリ−−Y−ネブラマイシンフ
アクター4、 3・2′・6′−トリ−−Y−ネブラマイシンフ
アクター5、 3・2′・6′−トリ−−Y−3′・4′−ジデオキ
シ−3′・4′−デヒドロカナマイシンB、 3・2′・6′−トリ−−Y−3′・4′−ジデオキ
シ−6′−−メチルカナマイシンB、および 3・2′・6′−トリ−−Y−5−デオキシシソ
ミシン; (前記、名称中、Yはアシル基、例えばアセチ
ル基、2・2・2−トリクロロエトキシカルボニ
ル基およびベンジルオキシカルボニル基であ
る。) 中間体類として特に価値のあるのは、Yは低級
アルカノイル基、好ましくはアセチルである様な
化合物である。これらのうち、特に好ましいもの
は3・2′・6′−トリ−−アセチル−シソミシン
である。 その他の価値ある3・2′・6′−トリ−−アシ
ルアミノシクリトール−アミノグリコシド類はY
が2・2・2−トリクロロエトキシカルボニルで
ある様な化合物である。特に好ましいものは3・
2′・6′−トリ−−(2・2・2−トリクロロエ
トキシカルボニル)シソミシンである。これは、
1−−アシル−4・6−ジ−−(アミノグリ
コシル)−1・3−ジアミノシクリトール類、特
にシソミシンの1−−アシル誘導体類、例え
ば、1−−アセチルシソミシン(抗菌剤とし
て、および、対応する1−−アルキル誘導体類
の生成用中間体として価値がある。)の生成用中
間体として価値がある。 その他の新規中間体類は第2′位および第6′位が
選択的に保護された4・6−ジ−−(アミノグ
リコシル)−1・3−ジアミノシクリトール類で
あり、下記のものから選らばれる: 2′・6′−ジ−−Y−シソミシン、2′・6′−ジ
−Y−ベルダミシン、 2′・6′−ジ−−Y−トブラマイシン、2′・
6′−ジ−−Y−ゲンタミシンC1、 2′・6′−ジ−−Y−ゲンタミシンC1a、2′・
6′−ジ−−Y−ゲンタミシンC2、 2′・6′−ジ−−Y−ゲンタミシンC2a、2′・
6′−ジ−−Y−ゲンタミシンC2b、 2′・6′−ジ−−Y−抗生物質66−40B、2′・
6′−ジ−−Y−抗生物質66−40D、 2′・6′−ジ−−Y−抗生物質JI−20A、2′・
6′−ジ−−Y−抗生物質JI−20B、 2′・6′−ジ−−Y−抗生物質G−52、 前記化合物の5−エピ−および5−エピ−アジ
ド−5−デオキシ同族体類、 2′・6′−ジ−−Y−カナマイシンB、2′・
6′−ジ−−Y−3′・4′−ジデオキシカナマイシ
ンB、 2′・6′−ジ−−Y−ネブラマイシンフアクタ
ー4、 2′・6′−ジ−−Y−ネブラマイシンフアクタ
ー5、 2′・6′−ジ−−Y−3′・4′−ジデオキシ−
3′・4′−デヒドロカナマイシンB、 2′・6′−ジ−−Y−3′・4′−ジデオキシ−
6′−−メチルカナマイシンB、および 2′・6′−ジ−−Y−5−デオキシシソミシ
ン; (前記、名称中、Yはアシル基である。) 前記のもののうち特に価値ある誘導体類はYが
2・2・2−トリクロロエトキシカルボニル基ま
たはt−ブトキシカルボニル基である様な化合
物、特に2′・6′−ジ−−(2・2・2−トリク
ロロエトキシカルボニル)シソミシンおよび2′・
6′−ジ−−(t−ブトキシカルボニル)シソミ
シンである。これら化合物は抗菌活性を有する
2′・6′−ジ−−アルキル−4・6−ジ−
(アミノグリコシル)−1・3−ジアミノシクリト
ール類、例えば2′・6′−ジ−−エチルシソミシ
ンの生成用中間体として価値がある。 さらに他の新規中間体類は第3位および第6′位
が選択的に保護された4・6−ジ−−(アミノ
グリコシル)−1・3−ジアミノシクリトール類
であり、これらは下記のものから選択される: 3・6′−ジ−−Y−カナマイシンA、3・
6′−ジ−−Y−ゲンタミシンB、 3・6′−ジ−−Y−ゲンタミシンB1、3・
6′−ジ−−Y−ゲンタミシンA3、 3・6′−ジ−−Y−6′−−メチルカナマイ
シンA (化合物中、Yはアシル基、好ましくはアセチ
ル、t−ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカ
ルボニルおよび2・2・2−トリクロロエトキシ
カルボニルである。)Yがアセチルである場合、
前記誘導体類は主に、対応する1−−アルキル
誘導体類の生成用中間体として価値がある。Yが
t−ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボ
ニルおよび2・2・2−トリクロロエトキシカル
ボニルの様な基である場合、前記化合物類は対応
する1−−(γ−アミノ−α−ヒドロキシブチ
リル)、1−−(β−アミノ−α−ヒドロキシプ
ロピオニル)および1−−(δ−アミノ−α−
ヒドロキシワレリル)誘導体類の生成用中間体類
として特に価値のあるものである。また該誘導体
類は3・6′−ジ−−アシル基が除去された場
合、当業界で公知の有効な抗菌剤となる。 本発明の方法で得られる様な前記誘導体類は
4・6−ジ−−(アミノグリコシル)−1・3−
ジアミノシクリトール類の生成加工中保護されて
いないアミノ基位置に置換基を有する、該ジアミ
ノシクリトール類の生成に有用である。分子中の
第1位における置換は特に好ましい化合物を生成
する。従つて、本発明はまた、4・6−ジ−
(アミノグリコシル)−1・3−ジアミノシクリト
ール類シソミシン、ベルダミシン、トプラマイシ
ン、ゲンタミシンC1、ゲンタミシンC1a、ゲンタ
ミシンC2、ゲンタミシンC2a、ゲンタミシンC2
b、抗生物質66−40B、抗生物質66−40D、抗生物
質JI−20A、抗生物質JI−20B、抗生物質G−
52、これらの5−エピ−および5−エピ−アジド
−5−デオキシ同族体類;カナマイシンB、3′・
4′−ジデオキシカナマイシンB、ネブラマイシン
フアクター4、ネブラマイシンフアクター5、
3′・4′−ジデオキシ−3′・4′−デヒドロカナマイ
シンB、3′・4′−ジデオキシ−6′−−メチルカ
ナマイシンB、5−デオキシシソミシン、ゲンタ
ミシンB、ゲンタミシンB1、ゲンタミシンA3
カナマイシンA、6′−−メチルカナマイシン
A、カナマイシンC、抗生物質G−418、ゲンタ
ミシンA、ゲンタミシンA1およびゲンタミシン
X2の1−−置換誘導体類{分子中、1−
置換基は−CH2Xまたは【式】(式中、Xは 水素、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、
シクロアルキルアルキル、ヒドロキシアルキル、
アミノアルキル、モノ−またはジ−N−アルキル
アミノアルキル、アミノヒドロキシアルキル、モ
ノ−またはジ−−アルキルアミノヒドロキシア
ルキル、フエニル、ベンジルまたはトリルであ
り、前記脂肪族基は炭素原子を7個以下有し、か
つ、アミノ基および水酸基で置換されている場合
は、該置換基を異なつた炭素原子上に有する。)
である}またはそれらの医薬的に許容される酸付
加塩の製造方法に関し、該方法は (i) 前記の4・6−ジ−−(アミノグリコシ
ル)−1・3−ジアミノシクリトール類のうち
のいずれかを不活性有機溶剤中で、銅()、
ニツケル()、コバルト()およびカドミ
ニウム()から選択される二価の遷移金属の
塩と、またはこれらの混合物と反応させて、前
記遷移金属塩とアミノおよび水酸基対との間で
前記4・6−ジ−−(アミノグリコシル)−
1・3−ジアミノシクリトールの錯体を生成
し; (ii) 続いて、その場で生成した錯体をアシル保護
基を有するアミン保護化合物と反応させ; (iii) 次いで、非錯化アミノ基上にアシル保護基
(Y)を有する生成錯体を遷移金属沈殿化剤
と、または水酸化アンモニウムと反応させて、
前記遷移金属カチオンを除去し、そして、3・
2′・6′−トリ−−Y−または3・6′−ジ−
−Yまたは3・2′−ジ−−Y−4・6−ジ−
−(アミノグリコシル)−1・3−ジアミノシ
クリトールを生成し、 (iv) 続いて、1−−置換基−CH2Xまたは 【式】 (式中、Xは前記定義と同一の意義を有する。)
を導入し; (v) 次いで、分子中に存在する全てのアミノ保護
基を除去し、そして、1−−置換誘導体をそ
のままで、若しくは医薬的に許容される酸付加
塩として単離する、 ことから成る。 1−−置換基−CH2Xの導入は第1級アミノ
基のアシル化に関する当業界で公知の方法に従つ
て実施できる。例えば、該方法はベルギー特許第
818431号明細書に開示されている。特に好ましい
方法は、ジアルキルアミノボラン、テトラアルキ
ルアンモニウムシアノボロンヒドリド、アルカリ
金属シアノボロンヒドリドおよびアルカリ金属ボ
ロンヒドリドから成る群から選択される水素化物
供与還元剤約1当量を3・2′・6′−トリ−−Y
−または3・6′−ジ−−Y−または3・2′−ジ
−Y−4・6−ジ−O−(アミノグリコシ
ル)−1・3−ジアミノシクリトールの酸付加塩
と不活性有機溶剤中で反応させ、かつ、式XCHO
(式中、Xは前記に定義したとうりである。)で示
されるアルデヒドの少なくとも1当量と反応させ
ることから成る。−アシル保護基を除去した
後、1−−アルキル誘導体が現在公知の1−
−アルキルアミノグリコシド類の製造方法による
収率(通常20%以下)よりもはるかに高い全収率
(例えば普通50%以上)で純粋な生成物として得
られる。 例えば、本発明の方法によつて遷移金属塩錯体
を経由して、初めにシソミシンを3・2′・6′−ト
リ−−アセチルシソミシンに変換し、続いて、
生成した3・2′・6′−トリ−−アセチルシソミ
シンの硫酸付加塩をアセトアルデヒドと反応さ
せ、次いで、ナトリウムシアノボロヒドリドで還
元し、その後、塩基性加水分解によつて3・2′・
6′−トリ−−アセチル官能基を除去することに
よつて1−−エチルシソミシンを生成すると
き、約60%の収率で高純度な1−−エチルシソ
ミシンが得られる。これに対し、第3位、第2′位
および第6′位をアセチル化せずに同じ方法でシソ
ミシンを1−−エチルシソミシンに変換する
と、約11%の収率でしか1−N−エチルシソミシ
ンは生成されない。 1−−置換基【式】の導入は、カルボジ イミドの存在下で、3・2′・6′−トリ−−Y−
または3・6′−ジ−−Y−または3・2′−ジ−
−Y−4・6−ジ−−(アミノグリコシル)−
1・3−ジアミノシクリトール(分子中、Yは1
−アシル置換基に悪影響を与えずに除去でき
る保護基である。)を式【式】(式中、X は保護されていない任意の第1級または第2級ア
ミノ基を有する前記に定義した様な基である。)
で示される酸と、または該酸の反応性誘導体と反
応させることから成る。本方法の好ましい様式に
おいては、カナマイシンA、ゲンタミシンBおよ
びゲンタミシンB1の3・6′−ジ−−Y誘導体類
(分子中、Yはt−ブトキシカルボニルまたはベ
ンジルオキシカルボニルである。)を使用し、か
つ、酸【式】のアシル部分はβ−アミノ− α−ヒドロキシプロピオニル、γ−アミノ−α−
ヒドロキシブチリルまたはδ−アミノ−α−ヒド
ロキシワレリル(分子中、アミノ基は保護されて
いる。)である。 前記の様にして得られた1−−(アミノヒド
ロキシアルカノイル)アミノシクリトール−アミ
ノグリコシド類における1−−(アミノヒドロ
キシアルカノイル)置換基は−型または
−型または−型で存在する。本発明によれば三
種の型態全てが含まれる。 遷移金属錯体を経て生成されたゲンタミシンB
およびB1ならびにカナマイシンAの新規な3・
6′−ジ−−アシル誘導体によつて、ゲンタミシ
ンBおよびB1ならびにカナマイシンAの各々は
高収率で対応する純粋な生成物1−−アミノヒ
ドロキシアルカノイル誘導体類に変換できる。従
つて、例えば、カナマイシンAはクロマトグラフ
法による精製を要することなく、ジメチルスルホ
キシド中で酢酸二ニツケル()錯体を経て80%
以上の収率で結晶質の3・6′−ジ−−ベンジル
オキシカルボニルカナマイシンAに変換できる。
前記の3・6′−ジ−−アシル誘導体を−(
−γ−ベンジルオキシカルボニルアミノ−α−ヒ
ドロキシブチリルオキシノサクシニイミドと反応
させ、続いて、生成した1−−(−γ−ベン
ジルオキシカルボニルアミノ−α−ヒドロキシブ
チリル)−3・6′−ジ−−ベンジルオキシカル
ボニルカナマイシンAは水素と触媒で処理してベ
ンジルオキシカルボニル保護基を除去し50%以上
の素晴らしい全収率で高純度な1−−(−γ
−アミノ−α−ヒドロキシブチリル)カナマイシ
ンA(この物質は、また、アミカシンおよび抗生
物質BB−K−8として知られている。)を生成す
る。 従つて、本発明はJ.Antibiotics25、695−708
(1972)に開示された様にカナマイシンAをアミ
カシンに変換する従来方法を著しく改善するもの
である。即ち、従来方法によれば、カナマイシン
Aは初め45%の収率で6′−−ベンジルオキシカ
ルボニル誘導体に変換されるが、前述の実質的に
同様な変換を終結したとき、精製されたアミカシ
ンは全収率10%以下でしか生成されない。同様
に、本発明の方法によれば、3・6′−ジ−−ベ
ンジルオキシカルボニル中間体を経てカナマイシ
ンAは、米国特許第3939143号明細書に述べられ
た様な6′−−t−ブトキシカルボニル中間体を
使用する従来方法によつて8%以下の全収率でし
か得られないのに比べて、50%以上の全収率で1
−(β−アミノ−α−ヒドロキシプロピオニ
ル)カナマイシンA(この物質はまた、1−
イソセリルカナマイシンAとして知られてい
る。)に変換できる。 同様に、ジメチルスルホキシド中でゲンタミシ
ンBと約3モル当量の酢酸第2銅を反応させるこ
とによつて、その場で、3″−アミノ−4″−ヒドロ
キシル基対および1−アミノ−2″−ヒドロキシル
基対を含有する対応するゲンタミシンB−酢酸第
2銅錯体が得られる。該錯体をその場で1モル当
量の−t−ブトキシカルボニルオキシフタルイ
ミドと反応させると、対応する6′−−t−ブト
キシカルボニルゲンタミシンB−酢酸二第2銅錯
体を生成する。一方、少なくとも2モルの−t
−ブトキシカルボニルオキシフタルイミドと反応
させると、対応する3・6′−ジ−−t−プトキ
シカルボニルゲンタミシンB−酢酸二第2銅錯体
が生成される。前記各錯体を硫化水素と反応さ
せ、続いて、生成した硫化第2銅をロ過すること
によつて分離すると、それぞれ6′−−t−ブト
キシカルボニルゲンタミシンBまたは3・6′−ジ
−t−ブトキシカルボニルゲンタミシンBを
含有する溶液が得られる。前記各化合物は公知の
方法で、それらの各反応溶液から単離し、かつ精
製でき、また精製後、−(−γ−ベンジルオ
キシカルボニルアミノ−α−ヒドロキシブチリル
オキシ)サクシニイミドと、または−(−β
−ベンジルオキシカルボニルアミノ−α−ヒドロ
キシプロピオニルオキシ)サクシニイミドと、若
しくは−(−δ−アミノ−α−ヒドロキシワ
レリル)サクシニイミドと反応させて、それぞれ
1−−(−γ−アミノ−α−ヒドロキシブチ
リル)ゲンタミシンB、または1−−(−β
−アミノ−α−ヒドロキシプロピオニル)ゲンタ
ミシンB若しくは1−−(−δ−アミノ−α
−ヒドロキシワレリル)ゲンタミシンBを得るこ
とができる。これらは全て抗菌剤として価値があ
る。 別法として、3・6′−ジ−−t−ブトキシカ
ルボニルゲンタミシンBを単離することなく、そ
の場でC−1位で化学的変換を行ない。約50%の
素晴らしい全収率で対応する1−−(−γ−
アミノ−α−ヒドロキシブチリル)ゲンタミシン
B、または1−−(−β−アミノ−α−ヒド
ロキシプロピオニル)ゲンタミンB若しくは1−
−(−δ−アミノ−α−ヒドロキシワレリ
ル)ゲンタミシンBを生成できる。本発明の方法
はまた、P.J.L.Daniels等によつてJ.Antibiotic、
27、889(1974)に開示された、前記化合物の従
来の製造方法を著しく改善するものである。従来
の方法によれば1−−アミノヒドロキシアルカ
ノイルゲンタミシンC1誘導体が15%以下の収率
でしか生成されない。 同様に、6′−−t−ブトキシカルボニルゲン
タミシンBの収量はほぼ定量的であり、かつ、ク
ロマトグラフ法による精製を必要としない。これ
に対し、従来方法では約46%の収率しか得られ
ず、しかも、クロマトグラフ法による単離を必要
とする。 3・6′−ジ−−アシル−ゲンタミシB中間体
類、例えば3・6′−ジ−−ベンジルオキシカル
ボニルゲンタミシンBをゲンタミシンBの1−
−(アミノヒドロキシアルカノイル)誘導体、例
えば1−−(β−アミノ−α−ヒドロキシプロ
ピオニル)ゲンタミシンBへの変換に使用する場
合、3・6′−ジ−−アシル誘導体をラセミ体化
合物、例えば、−(β−ベンジルオキシカルボ
ニルアミノ−α−ヒドロキシプロピオニルオキ
シ)サクシニイミドと反応させると、3・6′−ジ
−アシル−1−−(−アミノヒドロ
キシアルカノイル)ゲンタミシンBジアステレオ
異性体混合物(例えば、3・6′−ジ−−(ベン
ジルオキシカルボニル)−1−−(−β−
ベンジルオキシカルボニルアミノ−α−ヒドロキ
シプロピオニル)ゲンタミシンB)が生成され
る。驚ろくべきことには、この混合物はクロマト
グラフ法によつて各ジアステレオ異性体、例えば
3・6′−ジ−−ベンジルオキシカルボニル−1
−(−β−ベンジルオキシカルボニルアミ
ノ−α−ヒドロキシプロピオニル)ゲンタミシン
Bおよび3・6′−ジ−−(ベンジルオキシカル
ボニル)−1−−(−β−ベンジルオキシカル
ボニルアミノ−α−ヒドロキシプロピオニル)ゲ
ンタミシンBに容易に分別できる。これらの化合
物は3・6′−ジ−−保護基を除去するとそれぞ
れのジアステレオ異性体抗菌剤、例えば、1−
−(−β−アミノ−α−ヒドロキシプロピオニ
ル)ゲンタミシンBおよび1−−(−β−ア
ミノ−α−ヒドロキシプロピオニル)ゲンタミシ
ンBが各々生成される。別法として、保護基を
3・6′−ジ−−(ベンジルオキシカルボニル)−
1−−(−β−ベンジルオキシカルボニ
ルアミノ−α−ヒドロキシプロピオニル)ゲンタ
ミシンBから除去して、1−−(−β−
アミノ−α−ヒドロキシプロピオニル)ゲンタミ
シンBを生成する。この化合物はシリカゲルでク
ロマトグラフすることによつて不純物から純粋な
形で得ることができる。しかし、クロマトグラフ
法によつては各々のジアステレオ異性体類に分別
することはできない。 この生成物の別の側面において、本発明はポリ
アミノ有機化合物−遷移金属塩錯体に関する。該
錯体は、少なくとも1個のアミノ基が利用可能な
隣位水酸基を有し、かつ、前記塩は銅()、ニ
ツケル()、コバルト()およびカドミニウ
ム()から選択される二価の遷移金属カチオン
の塩またはこれらの塩の混合物であり、前記ポリ
アミノ−有機化合物−遷移金属塩錯体は前記二価
遷移金属塩と前記の利用可能な隣位アミノおよび
水酸基対との間に錯官能基を有し、錯官能基の数
は前記の利用可能な隣位アミノおよび水酸基対の
数よりも大きくはない。 ポリアミノ有機化合物−遷移金属錯体はそれら
が生成された溶剤媒質中において、その場で中間
体として好都合に使用される。従つて、通常、本
発明の遷移金属塩錯体は単離する必要がない。従
つて、本発明の重要な側面は不活性有機溶剤中の
ポリアミノ有機化合物−遷移金属塩錯体を含有す
る組成物に存する。しかしながら、遷移金属塩錯
体は真空中で溶剤媒質を蒸発させることによる
か、若しくはそれらの該溶液をエーテル中に注ぎ
込み錯体を沈殿せしめることによつて単離でき
る。かくして、不定形粉末状のポリアミノ有機化
合物−遷移金属塩錯体が生成され、この粉末は遷
移金属塩およびポリアミノ有機化合物先駆体と色
が相違することを特徴とする。また同様に、この
粉末は固形状でIRスペクトル分析されることを
特徴とする。 本発明の好ましい遷移金属塩錯体は酢酸第2
銅、酢酸ニツケル()、酢酸コバルト()ま
たはこれらの混合物からもたされるものである。
特に、ポリアミノ有機化合物がアミノシクリトー
ル−アミノグリコシド、好ましくは4・6−ジ−
−(アミノグリコシル)−1・3−ジアミノシク
リトールである様な錯体が好ましい。 本発明の好ましいポリアミノ有機化合物−遷移
金属塩錯体としてはシソミシン−酢酸二第2銅錯
体、シソミシン−酢酸二コバルト()錯体、シ
ソミシン−酢酸二ニツケル()錯体およびシソ
ミシン−酢酸第2銅−酢酸ニツケル()混合錯
体などがある。これらは全て、選択的に保護され
た化合物3・2′・6′−トリ−−アシルシソミシ
ンの生成用中間体として価値がある。 本発明のその他の特に価値あるポリアミノ有機
化合物−遷移金属塩錯体はゲンタミシンB−酢酸
二第2銅錯体、ゲンタミシンB−酢酸二コバルト
()錯体およびカナマイシンA−錯酸二ニツケ
ル()錯体である。これらはゲンタミシンBお
よびカナマイシンAの3・6′−ジ−−アシル誘
導体類、例えば3・6′−ジ−−t−ブトキシカ
ルボニルゲンタミシンBおよび3・6′−ジ−
ベンジルオキシカルボニルカナマイシンAの生成
用中間体として価値がある。 以下、実施例をあげて本発明をさらに説明す
る。 実施例 1 3・2′・6′−トリ−N−アセチルシソミシンの
製造 〔A〕 酢酸第2銅錯体経由 酢酸第2銅水和物(9g、45ミリモル)を、
水(6mlおよびジメチルホルムアミド54ml)に
とかしたシソミシン(1.3g、2.9ミリモル)の
撹拌溶液に添加した。室温で35分間撹拌し、次
いで、かくして生成された第2銅塩錯体に、ジ
メチルホルムアミド(9.3ミリモル)にとかし
た無水酢酸の1モル溶液9.3mlを1分間約25滴
の速度で滴下して加えた。この反応混合物をさ
らに30分間撹拌し、その後、水30mlを添加し、
そして、約10分間、該反応溶液中に硫化水素を
吹きこみ、この混合物をさらに30分間撹拌し、
次いでこの溶液をセライトのパツドを通してロ
過し、硫化第2銅残留物を水20ml/回で3回洗
浄した。ロ液と水洗浄液をあわせ、そして濃縮
し、得られた残留物をシリカゲル150g、60〜
200メツシユ)でクロロホルム:メタノール:
水酸化アンモニウム(30:10:1)の混合溶剤
によつて溶離してクロマトグラフした。クロロ
ホルム:メタノール:水酸化アンモニウム
(2:1:0.34)から成る溶剤系を用いてシリ
カゲルで薄層クロマトグラフ(以下、「TLC」
と略す。)することによつて確定された同様な
画分をあわせ、そして、主生成物を含有する画
分を真空中で蒸発させ、得られた水性混合物を
凍結乾燥し、3・2′・6′−トリ−−アセチル
シソミシン(1.29g、収率76%)を得た。 〔α〕26 +186.7゜(、4.4水中);pmr
(ppm)(D2O):δ1.22(4″−C−CH );
1.94、1.98、2.0(N−アセチル);2.51(3″−
N−CH );2.59(H−3″、J2″、3″=9.5
Hz);5.10(H−1″、J1″、2″=4.0Hz);5.51
(H−1′、J1′、2′=2.5Hz);質量スペクト
ル:(M+

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 存在するアミノ基のうち少なくとも一個のア
    ミノ基が該アミノ基と共に遷移金属塩錯体を形成
    し得る隣接水酸基を有し、かつ、少なくとも一個
    のアミノ基が前記錯体を形成し得る隣接水酸基を
    欠くか、あるいは前記錯体を立体的に形成しにく
    い隣接水酸基を有するアミノグリコシド抗生物質
    中のアミノ基をアシル保護基(Y)によつて選択
    的に保護する方法において、 (i) 前記アミノグリコシド抗生物質を、銅
    ()、ニツケル()、コバルト()、カドミ
    ウム()から選択された二価の遷移金属カチ
    オンの塩、もしくはこれらの混合物と不活性有
    機溶剤中で反応させて、前記遷移金属塩と前記
    錯体を形成し得る隣接水酸基を有する前記アミ
    ノ基からなる少なくとも一対の基との間で前記
    アミノグリコシド抗生物質の錯体を生成し; (ii) 次いで、得られたアミノグリコシド抗生物質
    −遷移金属塩錯体を式、Y−Lg(式中、Yは
    アシル保護基であり;Lgは適用される反応条
    件下で除去される基である)のアミン保護化合
    物と反応させ; (iii) 非錯化アミノ基上にアシル保護基(Y)を有
    する得られたアミノグリコシド抗生物質−遷移
    金属錯体を遷移金属沈澱化剤または水酸化アン
    モニウムと反応させて、遷移金属カチオンを除
    去することを特徴とする前記方法。 2 錯体とアミン保護化合物との反応をその場で
    行う特許請求の範囲第1項記載の方法。 3 前記遷移金属沈澱化剤がアセチルアセトン、
    ジメチルグリオキサルのジオキシムおよび硫化水
    素から選択される特許請求の範囲第1項または2
    項記載の方法。 4 前記遷移金属カチオンを硫化水素または水酸
    化アンモニウムとの反応によつて除去する特許請
    求の範囲第1項または2項記載の方法。 5 前記の二価の遷移金属カチオンが銅()、
    ニツケル()およびコバルト()から選択さ
    れる特許請求の範囲第1項〜4項のいずれかに記
    載の方法。 6 前記の二価の遷移金属カチオンの塩が酢酸第
    2銅、酢酸ニツケル()または酢酸コバルト
    ()である特許請求の範囲第1項〜5項のいず
    れかに記載の方法。 7 前記遷移金属塩の総モル量が前記錯体を形成
    し得る隣接水酸基を有する前記アミノ基の数と少
    なくとも大体等しく、また、前記アシル保護化合
    物のモル量が遷移金属塩錯体を欠く、選択的に保
    護すべきアミノ基の数に大体等しい特許請求の範
    囲第1項〜6項のいずれかに記載の方法。 8 前記アミノグリコシド抗生物質がアミノシク
    リトール−アミノグリコシドである特許請求の範
    囲第1項〜7項のいずれかに記載の方法。 9 前記アミノシクリトール−アミノグリコシド
    が4・6−ジ−−(アミノグリコシル)−1・3
    −ジアミノシクリトールであり、該4・6−ジ−
    −(アミノグリコシル)−1・3−ジアミノシク
    リトールは第3位、2′位および6′位を除く各アミ
    ノ基に隣接する前記錯体形成可能な水酸基を有
    し、また、アシル基(Y)を有するアシル化剤を
    約3モル使用し、かくして、対応する3・2′・
    6′−トリ−−Y−4・6−ジ−−(アミノグ
    リコシル)−1・3−ジアミノシクリトール(分
    子中、Yは特許請求の範囲第1項に定義されると
    おりである)を生成する特許請求の範囲第8項記
    載の方法。 10 前記4・6−ジ−−(アミノグリコシ
    ル)−1・3−ジアミノシクリトールがシソミシ
    ン、ベルダミシン、トブラマイシン、ゲンタミシ
    ンC1、ゲンタミシンC1a、ゲンタミシンC2、ゲン
    タミシンC2a、ゲンタミシンC2b、抗生物質66−
    40B、抗生物質66−40D、抗生物質JI−20A、抗
    生物質JI−20B、抗生物質G−52、これらの5−
    エピ−および5−エピ−アジド−5−デオキシ同
    族体、カナマイシンB、3′・4′−ジデオキシカナ
    マイシンB、ネブラマイシンフアクタ−4、ネブ
    ララマイシンフアクタ−5′・3′・4′−ジデオキシ
    −3′・4′−デヒドロカナマイシンB、3′・4′−ジ
    デオキシ−6′−−メチルカナマイシンBおよび
    5−デオキシシソミシンから選択され、かつ、遷
    移金属塩またはこれらの混合物のモル量が前記
    4・6−ジ−−(アミノグリコシル)−1・3−
    ジアミノシクリトールのモル量の少なくとも2倍
    である特許請求の範囲第9項記載の方法。 11 アシル化剤が酢酸無水物であり、かくし
    て、対応する3・2′・6′−トリ−−アセチル−
    4・6−ジ−−(アミノグリコシル)−1・3−
    ジアミノシクリトールが生成される特許請求の範
    囲第9項または10項記載の方法。 12 前記4・6−ジ−−(アミノグリコシ
    ル)−1・3−ジアミノシクリトールがシソミシ
    ンであり、かくして、3・2′・6′−トリ−−ア
    セチルシソミシンが生成される特許請求の範囲第
    11項記載の方法。 13 アシル化剤が、N−(2・2・2−トリク
    ロロエトキシカルボニルオキシ)サクシンイミド
    であり、かくして、対応する3・2′・6′−トリ−
    −(2・2・2−トリクロロエトキシカルボニ
    ル)−4・6−ジ−−(アミノグリコシル)−
    1・3−ジアミノシクリトールが生成される特許
    請求の範囲第9項または10項記載の方法。 14 前記4・6−ジ−−(アミノグリコシ
    ル)−1・3−ジアミノシクリトールがシソミシ
    ンであり、かくして、3・2′・6′−トリ−
    (2・2・2−トリクロロエトキシカルボニル)
    シソミシンが生成される特許請求の範囲第13項
    記載の方法。 15 前記アミノシクリトール−アミノグリコシ
    ドは4・6−ジ−−(アミノグリコシル)−1・
    3−ジアミノシクリトールであり、該4・6−ジ
    −(アミノグリコシル)−1・3−ジアミノシ
    クリトールは第3位および6′位を除く各アミノ基
    に隣接する前記錯体形成可能な水酸基を有し、ま
    た、ゲンタミシンB、ゲンタミシンB1、ゲンタ
    ミシンA3、カナマイシンAおよび6′−−メチル
    カナマイシンAから選択され;遷移金属塩または
    これらの混合物のモル量が前記4・6−ジ−
    (アミノグリコシル)−1・3−ジアミノシクリト
    ールのモル量の少なくとも2倍であり、かつ、ア
    シル基(Y)を有するアシル化剤約2モルを使用
    し、かくして、対応する3・6′−ジ−−Y−
    4・6−ジ−−(アミノグリコシル)−1・3−
    ジアミノシクリトール(分子中、Yは特許請求の
    範囲第1項に定義されるとおりである)を生成す
    る特許請求の範囲第8項記載の方法。 16 前記4・6−ジ−−(アミノグリコシ
    ル)−1・3−ジアミノシクリトールがゲンタミ
    シンB、ゲンタミシンB1、およびカナマイシン
    Aから選択され、かつ、アシル化剤が無水酢酸、
    −t−ブトキシカルボニルオキシフタルイミド
    およびN−ベンジルオキシカルボニルオキシフタ
    ルイミドから選択され、かくして対応するゲンタ
    ミシンB、ゲンタミシンB1またはカナマイシン
    Aの3・6′−ジ−−アセチル、3・6′−ジ−
    −t−ブトキシカルボニルおよび3・6′−ジ−
    −ベンジルオキシカルボニル誘導体を生成する特
    許請求の範囲第15項記載の方法。 17 前記アミノシクリトール−アミノグリコシ
    ドは4・6−ジ−−(アミノグリコシル)−1・
    3−ジアミノシクリトールであり、該4・6−ジ
    −(アミノグリコシル)−1・3−ジアミノシ
    クリトールは2′位および3位を除く各アミノ基に
    隣接する前記錯体形成可能な水酸基を有し、か
    つ、カナマイシンC、抗生物質G−418、ゲンタ
    ミシンA、A1およびX2から選択され;遷移金属
    塩またはこれらの混合物のモル量が前記4・6−
    ジ−−(アミノグリコシル)−1・3−ジアミノ
    シクリトールのモル量の少なくとも約2倍であ
    り、かつ、アシル基(Y)を有するアシル化剤約
    2モルを使用し、かくして、対応する3・2′−ジ
    −Y−4・6−ジ−−(アミノグリコシ
    ル)−1・3−ジアミノシクリトール(分子中、
    Yは特許請求の範囲第1項に定義されるとおりで
    ある)を生成する特許請求の範囲第8項記載の方
    法。 18 前記アミノシクリトール−アミノグリコシ
    ドが4・6−ジ−−(アミノグリコシル)−1・
    3−ジアミノシクリトールであり、該4・6−ジ
    −(アミノグリコシル)−1・3−ジアミノシ
    クリトールは第3、2′および6′位を除く各アミノ
    基に隣接する前記錯体形成可能な水酸基を有し、
    遷移金属塩またはこれらの混合物のモル量が前記
    4・6−ジ−−(アミノグリコシル)−1・3−
    ジアミノシクリトールのモル量の少なくとも約2
    倍であり、かつアシル基(Y)を有するアシル化
    剤約2モルを使用し、かくして、対応する2′・
    6′−ジ−−Y−4・6−ジ−−(アミノグリ
    コシル)−1・3−ジアミノシクリトール(分子
    中、Yは特許請求の範囲第1項に定義されるとお
    りである)を生成する特許請求の範囲第8項記載
    の方法。
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