JPS62270542A - 2−クロロプロピオンアルデヒドの製造方法 - Google Patents

2−クロロプロピオンアルデヒドの製造方法

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JPS62270542A
JPS62270542A JP61113545A JP11354586A JPS62270542A JP S62270542 A JPS62270542 A JP S62270542A JP 61113545 A JP61113545 A JP 61113545A JP 11354586 A JP11354586 A JP 11354586A JP S62270542 A JPS62270542 A JP S62270542A
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博司 小野
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    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 3、発明の詳細な説明 (産業上の利用分野) 本発明は、次の反応式 (1) %式%(11 に従った塩化ビニル、一酸化炭素および水素を原料とす
る2−クロロプロピオンアルデヒドの製造方法に関する
。2−クロロプロピオンアルデヒドは化学品および農医
薬等の有用な中間体として用いることができる。
(従来の技術) 塩化ビニル、一酸化炭素および水素を原料とする2−ク
ロロプロピオンアルデヒドの製造方法は公知で、例えば
、フランス特許第1,397.779号やヘルヘー1−
カー キミカ−アク9 (HELVETICA C旧M
ICAACTA)、48巻、第5号、 1151頁〜1
157頁に示されている。これらの方法は、いずれもコ
バルトカルボニルを触媒として用い、例えば、前記フラ
ンス特許第1,397,779号によれば、反応温度1
10℃、反応圧力200気圧の条件下において90分間
反応を行わせ、塩化ビニルの転化率57.4%、2−ク
ロロプロピオンアルデヒドの選択率86.2%の反応成
績を得ている。
(発明が解決しようとする問題点) しかし、これらのコバルトカルボニルを触媒として用い
る方法では、コバルト当りの触媒活性はきわめて低く、
このために多量のコバルトカルボニルと 160〜20
0気圧という高い反応圧力を必要とする上に、反応温度
75〜125℃のもとて90〜120分間にわたり反応
を行わせる方法がとられている。目的生成物である2−
クロロプロピオンアルデヒドは熱的に不安定な物質で、
このような反応温度と反応時間のもとではかなりの割合
が逐次反応で消費されて反応収率を低めるためにこの方
法は再現性に乏しく、さらにはこの逐次反応または他の
副反応により塩化水素が副生じ、これが反応器の材料を
激しく腐食する上にコバルトカルボニル触媒と反応して
塩化コバルトとなるために触媒の再使用にも支障をきた
すという問題点を有している。
本発明の課題は従来技術のこのような問題点を解決した
2−クロロプロピオンアルデヒドの製造方法を提供する
ことである。
(問題点を解決するための手段) 本発明者等は、これらの課題解決のため詳細な研究を行
った。その結果、塩化ビニル、一酸化炭素および水素と
をロジウム化合物および塩基の存在下に反応させると、
従来のコバルトカルボニル触媒を用いる方法にくらべ、
より低温・低圧下で反応が進行し、かつ充分な目的生成
物への選択性かえられることを見出しているが、引き続
きこの触媒反応についての詳細な検討を継続して行った
ところ、さらに反応成績を向上させる方法を見い出し本
発明にいたった。
すなわち、本発明は、塩化ビニル、一酸化炭素および水
素をロジウム化合物および塩基の存在下に反応させて2
−クロロプロピオンアルデヒドを製造するに際し、反応
系内における液相中の2=タロロブロビオンアルデヒド
の濃度を液相1リットルあたり100グラム以下に保つ
ことを特徴とする、2−クロロプロピオンアルデヒドの
製造方法である。
ここに述べる塩基とは、窒素、燐または砒素などの周期
律第VB族元素を含有するルイス塩基を意味する。これ
らの塩基の不存在下ではロジウム化合物は上記反応に対
して全く触媒作用を示さない。本発明の方法において用
いる塩基として好ましいものは、一般式 P (RIR
2R3)(ここに、Pは燐原子を示し、R1、R2、R
3はそれぞれ同一あるいは異種のアルキル、アリール、
シクロアルキル、アルコキシ、アリールオキシまたはシ
クロアルコキシ基を示す)で表わされる塩基かあるいは
、pKaが3〜11の範囲にあるアミン類である。特に
、一般式 P (RIR2R3)(ここに、Pは燐原子
を示し、R1、R2、R3はそれぞれ同一あるいは異種
のアルキル、アリール、シクロアルキル、アルコキシ、
アリールオキシまたはシクロアルコキシ基を示す)で表
わされる塩基と、pKaが3〜11の範囲にあるアミン
類の組合せであることが更に好ましい。ここに述べるp
Kaが3〜11の範囲にあるアミン類としては、一般に
、アミン基を含有する化合物、たとえば、脂肪族アミン
類、芳香族アミン類、ジアミン類、トリアミン類、アミ
ノアルコール類、アミノ酸類、アミド類、尿素化合物、
グアニジン類、アミジン類、あるいはこれらの化合物の
窒素原子または炭素原子等にアルキル基、アリール基、
カルボキシル基、ヒドロキシル基またはハロゲンなどの
置換基の入った含窒素化合物の中でpKaが3〜11の
範囲にある化合物があげられる。また、このほか、窒素
一原子以上を含む複素環式化合物の中でpKaが3〜1
1の範囲にある化合物も好ましい。
中でもpKaが3〜11の範囲にあるピリジン化合物、
キノリン化合物、イミダゾール化合物またはモルホリン
化合物の少なくとも一種以上であることが更に好ましい
これらの塩基は具体的には次のように例示される。即ち
、一般式 F’(RIR2R3)(ここに、Pは燐原子
を示し、R1、R2、R3はそれぞれ同一あるいは異種
のアルキル、アリール、シクロアルキル、アルコキシ、
アリールオキシまたはシクロアルコキシ基を示す)で表
わされる塩基としては、トリメチルホスフィン、トリエ
チルホスフィン、トリプロピルホスフィン、トリブチル
ホスフィン、トリオクチルホスフィン、トリフェニルホ
スフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリベンジ
ルホスフィンなどのホスフィン類や、トリメチルホスフ
ァイト、トリエチルホスファイト、トリプロピルホスフ
ァイト、トリブチルホスファイト、トリオクチルホスフ
ァイト、トリフェニルホスファイト、トリシクロヘキシ
ルホスファイト、トリベンジルホスファイトなどのホス
ファイト類があげられる。また、ホスフィン類の特殊な
ものとして、上記一般式P(RIR2R3)で表わされ
るもののほかに、ビスジフェニルホスフィノメタン、ビ
スジフェニルホスフィノエタンなどのジホスフィン類や
、架橋ポリスチレンに結合したホスフィン類等も好まし
く用いられる。
また、pKaが3〜11の範囲にあるピリジン化合物、
キノリン化合物、イミダゾール化合物またはモルホリン
化合物は、次のように例示される。
即ち、ピリジン化合物としては、一般式(式中、R1、
R2、R3、R4およびR5は、それぞれ、水素、アル
キル基、アリール基、シクロアルキル基、ハロゲン、ヒ
ドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シク
ロアルコキシ基、カルボキシル基またはアセチル基を示
す)で表わされる化合物の中でpKaが3〜11の範囲
のピリジン化合物があり、これらの例としては、ピリジ
ン、ピコリン、エチルピリジン、2,4−ルチジン、α
−コリジン、フェニルピリジン、シクロへキシルピリジ
ン、ベンジルピリジン、3−ビリジノール、メトキシピ
リジン、フェノキシピリジン、アミノピリジンなどがあ
る。このほか、2.2−ビスピリジンなどの多核ピリジ
ン類もピリジン化合物の一例として挙げられる。
また、キノリン化合物の例としてはキノリンのほかに2
−メチルキノリン、4−メチルキノリン、ジメチルキノ
リン、2−エチルキノリン、フェニルキノリン、メトキ
シキノリンなどが挙げられ、このほか各種のイソキノリ
ン化合物も使用することができる。
一方、イミダゾール化合物としては、一般式%式% (式中、R1、R2、R3およびR4はそれぞれ、水素
、アルキル基、アリール基またはシクロアルキル基を示
し、またR3およびR4がイミダゾール環の4.5位の
炭素を含む環を形成する縮環イミダゾールを形成してい
てもよい)で示される化金物のなかでpKaが3〜11
の範囲にあるものがあり、これらの例としてはイミダゾ
ール、N−メチルイミダゾール、N−エチルイミダゾー
ル、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチル
イミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−ウンデ
シルイミダゾール、N−ベンジル−2−メチルイミダゾ
ール、2,4.5−)リフェニルイミダゾール、ベンゾ
イミダゾール、2−メチルベンゾイミダゾール、2−フ
ェニルベンゾイミダゾールなどが挙げられる。
さらに、モルホリン化合物の例としては、モルホリンの
ほかに、N−メチルモルホリン、N−ニチルモルホリン
などが挙げられる。
本発明の方法に用いられるロジウム化合物としては、ロ
ジウムの酸化物、鉱酸塩、有機酸塩またはロジウム錯化
合物などがある。これらの各種ロジウム化合物の中でも
、特に、ハロゲンを含まないロジウム化合物が好ましい
。これらの例としては、酸化ロジウム、硝酸ロジウム、
硫酸ロジウム、酢酸ロジウム、I・リアセチルアセトナ
ートロジウム、ジカルボニルアセチルアセトナートロジ
ウム、ドデカカルボニルテトラロジウム、ヘキサデカカ
ルボニルへキサロジウムなどが挙げられる。
また、塩化ロジウム、臭化ロジウム、沃化ロジウムまた
はジクロロテトラカルボニルジロジウムなどのハロゲン
含有ロジウム化合物を用い、反応系内にこれらのハロゲ
ン原子に対し等量販上のアルカリ性化合物、たとえば、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、ト
リメチルアミン、トリエチルアミンなどを加えることも
、ハロゲンを含有しないロジウム化合物を反応系内にお
いて生成させる手段として用いることができる。
まな、ロジウム化合物は、先に述べた本発明の方法にお
いて好ましく用いられる塩基の少なくとも一部とで錯化
合物を形成しているものも、さらに好ましく用いられる
。これらの例としては、たとえば、ヒドリドカルボニル
トリストリフェニルホスフィンロジウム[Rh1l(C
o) (PPt+3 ) 3 ] 、ニトロシルトリス
トリフェニルホスフィンロジウム[Rh(No)(PP
ha ) 3 ]あるいは]η−シクロペンタジェニル
ビストリフェニルホスフィンロジウムRh (Cs  
Hs ) (PPha) 2コなどが挙げられる。
本発明の方法においては、前記ロジウム化合物は反応系
内の液相1リットルあたりロジウム原子として0.00
01〜1000ミリグラム原子、好ましくはo、oot
〜100ミリグラム原子の範囲に相当する量で使用され
る。また、本発明の方法で使用される前記塩基は、それ
ぞれロジウム1グラム原子に対し0.1〜50モル、好
ましくは0.5〜100モルの範囲で使用される。
本発明の方法においては、塩化ビニル、一酸化炭素およ
び水素を前記ロジウム化合物および塩基の存在下に反応
させて2−クロロプロピオンアルデヒドを製造するにあ
たり、反応系内における液相中の2−クロロプロピオン
アルデヒドの濃度を液相1リットルあたり100グラム
以下に保つことが重要である。特に、反応系内における
液相中の2−クロロプロピオンアルデヒドの濃度が液相
1リットルあたり5〜50グラムの範囲にあることが好
ましい、ここに述べる反応系内における液相とは、前記
ロジウム化合物、塩基および原料の塩化ビニルを含有す
る液相を意味する0本発明の方法においては、反応溶媒
を用いなくとも反応は進行するが、通常は反応溶媒の存
在下に反応を行わせる。この場合には、該液相は、前記
ロジウム化合物、塩基、原料の塩化ビニルおよび反応溶
媒を含有する液相を意味する。反応溶媒としては、反応
に悪影響を及ぼさないものであればいずれも用いること
が可能である。本発明の方法において、該液相中の2−
クロロプロピオンアルデヒドの濃度は、触媒活性に重要
な影響を及ぼすことが見いだされた。すなわち、該液相
中の2−クロロブロとオンアルデヒドの濃度が高い場合
に触媒の活性が低く、逆に濃度が低い場合に触媒活性は
高い、該液相中の2−クロロプロピオンアルデヒドの濃
度は1反応中の、反応系内における該液相中の濃度を意
味するが反応直後の有機層中の濃度、あるいは流通反応
の場合には反応器出口における有機層中の濃度を以て代
表させることができる。
本発明者等はこの液相中の2−クロロプロピオンアルデ
ヒドの濃度と触媒活性との関係について詳細な検討を行
った結果、液相中の2−クロロプロピオンアルデヒドの
濃度を液相1リットルあたり100グラム以下に保てば
十分な反応速度が得られることを見いだした。この値は
臨界的なものではなく、これより高い濃度においても反
応は進行するが、反応速度は充分ではなく工業的な見地
からは不利益が大きい。液相中の2−クロロプロピオン
アルデヒドの濃度は低い方が好ましいが工業的な反応装
置では極端に低い値に保つ事は難しく、敢えてこれを行
う場合には、反応器の容積や循環触媒液量が膨大なもの
となりかえって好ましくない結果をもたらす。本発明者
等は、これらの点に関して詳細な研究を行った結果、通
常は液相1リットルあたりの2−クロロプロピオンアル
デヒドの濃度を5〜50グラムに保てば、極端に低い値
に保たなくとも工業的に充分な反応速度が得られること
を見いだした。即ち、本発明の方法においては、液相1
リットルあたりの2−クロロプロピオンアルデヒドの濃
度は、5〜50グラムの範囲に保つことが更に好ましい
0反応系内における液相中の2−クロロプロピオンアル
デヒドの濃度を調節するには幾多の方法がとられ得る0
例えば、反応器内の液相の滞留時間を調節する方法や、
反応器内から連続的に2−クロロプロピオンアルデヒド
を抜出す事により調節する方法などが挙げられる0本発
明の方法の好ましい実施態様として、反応溶媒として水
に不溶性あるいは難溶性の液体媒体を用い、反応系内に
水を共存させる方法が挙げられる。このような方法をと
ることにより触媒活性はさらに向上する。この場合、反
応系内の液相は水層と有機層との二相に別れているが、
有機層における2−クロロプロピオンアルデヒドの濃度
を先に述べた値、すなわち1リットルあたり100グラ
ム以下、好ましくは5〜50グラムの範囲に保つことに
より良好な結果を得ることができる。このような溶媒と
してとくに好ましいのは炭化水素類である。より具体的
には、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン
等の飽和炭化水素や、ベンゼン、トルエン、キシレン等
の芳香族炭化水素などが好ましく用いられ、また、炭化
水素類の混合物として工業的に得られる、リグロイン、
ケロシン、軽油、ディーゼル油などもこれらの例に含ま
れる。このほか、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテ
ルなどのエーテル類、ジイソブチルケトン、ホロンなど
のケトン類、酪酸ブチル、安息香酸ブチルなどのエステ
ル類なども好ましい溶媒の例として挙げられる。
本発明の方法において反応時に存在させる水の量につい
ては特に制限はないが、極端に少量の場合にはその効果
は小さくなり、また、極端に多量用いても反応成績はあ
る程度以上は上がらない。
通常、水の量は原料として反応器へ供給する塩化ビニル
に対して重量比で、0.01以上、1000以下の範囲
が好ましい、特に、0.1〜100の範囲が更に好まし
く用いられる。
また、本発明において用いる塩基が水溶性の場合には、
該塩基の少なくとも一部を反応系に供給する水に溶解さ
せた形で供給することも好ましく行われる。たとえば、
塩基としてイミダゾールを用いる場合には、これをイミ
ダゾール水溶液の形で反応器へ供給することが好ましい
このような方法で反応を行わせる場合には、反応系内の
有機層中の2−クロロプロピオンアルデヒドの濃度の調
整は反応系内に共存させる水の量によっても行わせるこ
とができる。即ち、反応系内における水の量が多ければ
有機層中の2−クロロプロピオンアルデヒドの濃度は低
く保たれる。
しかし、あまり多量の水を反応系内に共存させることは
、反応器容積や反応生成物である2−クロロプロピオン
アルデヒドの水中の濃度の面がら好ましくない。
−15一 本発明の方法の実施にあたっては、反応系内に他の成分
、例えばロジウム触媒の安定性を改良するための添加剤
や、触媒の活性や選択性を改良するための添加剤、例え
ばカルボン酸等が共存していても特に支障はない。
本発明の方法は、通常、反応温度20〜150℃、反応
圧力10〜200Kg/C1!!ゲージの範囲、好まし
くは30〜150Kg/cdゲージの範囲で行われる。
反応温度は生成する2−クロロプロピオンアルデヒドの
熱安定性の面から低温はど好ましく、このため、20〜
100℃が特に好ましい温度範囲である。また、原料の
一酸化炭素および水素の混合モル比は、通常10〜0.
1の範囲であり、好ましくは、4〜0,2の範囲である
。一酸化炭素および水素は前記の組成比で両成分を含有
する混合ガスであれば良く、水性ガスや、水性ガスにメ
タン、窒素などの反応に不活性なガス、または二酸化炭
素などが含有されたものが用いられる。もう一方の原料
である塩化ビニルは、ガス状、液状、あるいは反応に用
いる溶媒に溶解した溶液の形で使用される。
−16= 本発明の方法は、回分法、半回分法、連続法のいずれの
方法によっても実施できる0例えば、回分法の場合の例
としては、ロジウム化合物、塩基および必要に応じて反
応溶媒および水を仕込んだオートクレーブに、塩化ビニ
ルをガス、液、あるいは溶液状で加え、これに一酸化炭
素および水素を含有するガスを所定の圧力まで導入し、
好ましくは撹拌下で加温することにより反応は進行する
、かくしで得られた反応混合物を静置し、水層と有機層
とに分離する。該有機層は、必要に応じて水あるいは場
合によっては、水と塩基、または塩基を含有する水溶液
が加えられた後、再度オートクレーブに仕込まれて繰り
返し再使用に供される。一方、水層は、蒸溜または抽出
等の所望の分離操作にかけられて、該水層から目的とす
る反応生成物である2−クロロプロピオンアルデヒドが
分離取得される。該有機層中の2−クロロプロピオンア
ルデヒドの濃度は、有機層に対する水の比率や反応時間
、反応溶媒の量などによって好ましい範囲に調整し維持
することができる。
また、連続法の場合の例としては、ロジウム化合物、塩
基および必要に応じて反応溶媒および水と、原料の塩化
ビニル、一酸化炭素および水素とを耐圧の反応器の一方
に連続的に供給し、他方から反応混合物と未反応塩化ビ
ニル、一酸化炭素および水素とを連続的に抜出すことに
より反応が行われる0反応器合物からの反応生成物の分
離は、先に述べた回分法の場合と同様の操作により行わ
れ、反応生成物を分離した触媒は反応器にリサイクルし
て再使用に供される。この場合は有機層中の2−クロロ
プロピオンアルデヒドの濃度の調整は、有機層と水層と
の比率や、触媒液の供給速度、反応器ヘリサイクルする
触媒液中の2−クロロプロピオンアルデヒドの濃度等に
より行われる。
(作用および発明の効果) 本発明により、塩化ビニル、一酸化炭素および水素を原
料として、より低温・低圧下において高収率で2−クロ
ロプロピオンアルデヒドを製造することができる。特に
、本発明の方法により、従来よりも高い触媒活性のもと
て反応を進行させることが可能となる。
(実施例) 以下、実施例により本発明の方法を更に具体的に説明す
る。
実施例 7段の翼の撹拌機および温水ジャケットを備えた耐圧2
00Kg/−ゲージの反応器(SO5316製、内径3
0墓、高さ450寵、実容積約300cd ’)を、温
度60°C5圧力60Kg/c+Jゲージに保ち、該反
応器の下部に設けた導入管から、ロジウム触媒液(1j
!あたり、ヒドリドカルボニルトリストリフェニルホス
フィンロジウム20 mmol、トリフェニルホスフィ
ン40 mmol、2−クロロプロピオンアルデヒド5
.6gおよびイミダゾール32 mmolを含有する、
オルトキシレン溶液) 1200cd/時、イミダゾー
ル水溶液(11あたりイミダゾール1 molを含有)
300 ml/時、塩化ビニル2.2 mol、/時、
およびモル比1:2の、一酸化炭素および水素の混合ガ
ス32ON/時を連続的に供給し、同時に、反応器上部
に設けた取り出し管から、水層と有機層とを含む反応混
合液と、未反応の塩化ビニル、一酸化炭素および水素と
を、45℃で反応器と同じ圧力で操作されている気液分
離器に連続的に取り出した。
該気液分離器において、未反応の塩化ビニルの大部分お
よび一酸化炭素並びに水素が該分離器の上部に設けたガ
ス取り出し口から取り出され、圧力調節弁を経て大気圧
に保たれた未反応ガスホルダーに送られた。一方、反応
混合液は該気液分離器の下部に設けた液取り出し口から
取り出され、液面調節弁を経て大気圧で操作されている
静置分離槽に送られた。ここで、反応混合液は上層の有
機層(キシレンN)と下層の水層とに分けられた。この
有機層の中には35 gの2−クロロプロピオンアルデ
ヒドが含有されており、これを50On+1の水で抽出
することにより2−クロロプロピオンアルデヒドの含有
量を6.7gまで下げた。この液は、先に述べたロジウ
ム触媒液と実質的に同一組成であり、反応器へ供給する
ロジウム触媒液に混合して再使用に供した。一方、水・
層は、前記の2−クロロプロピオンアルデヒドを抽出し
た水と混合し、圧力500 mm−水銀柱、缶温度70
℃、塔頂温度60℃の回分式減圧蒸溜装置に4時間分の
生成量を合わせて約3500+al宛間歇的に補給して
蒸溜した。−回の蒸溜ごとに初溜を約30 mlはどカ
ットし、あとは塔頂温度60℃で漏出して来る成分を全
て捕集した。−回の蒸溜毎に減圧蒸溜の釜残物として平
均してイミダゾール1185 mmolを含有する水溶
液3500 gが得られ、この中に不純物として約32
On+molの塩素イオンと 1.8gのプロピオン酸
とが含有されていた。該釜残物中の塩素イオンを、イオ
ン交換法により除去することにより、1時間あたり平均
してイミダゾール296 mmolを含む水溶液800
m1を得、これを常圧下、蒸発操作により濃縮した後に
296 mlに調整後、やはり反応器に供するイミダゾ
ール水溶液に混合して再使用に供した。
この様な方法で24時間にわたって連続運転を行った。
減圧蒸溜装置からの漏出分は、水分を平均10.4χ含
有する2−クロロプロピオンアルデヒドで、その1時間
あたりの生成量は運転開始後約7時間目当りから±5.
6g程度の範囲内でほぼ一定となり、その後24時間目
までほぼ一定の値を保った。反応開始後、16時間目か
ら20時時間上での4時間の平均では、1時間当り 1
07gの10.4重量%含水の2−クロロプロピオンア
ルデヒドが得られた。
(比較例) 実施例1の方法において1反応器へ供給するロジウム触
媒液として、1リットルあたりヒドリドカルボニルトリ
ストリフェニルフォスフインロジウム30 mmol、
トリフェニルホスフィン60 mmol、2−クロロプ
ロピオンアルデヒド8.4g、およびイミダゾール36
 mmolを含有するオルトキシレン溶液を1時間当り
 150 mlの割合と、反応器へ供給するイミダゾー
ル水溶液として1リットルあたりイミダゾール3 mo
lを含有する水溶液を1時間当り 100 mlを用い
た以外は同様の操作で反応を行わせた0反応開始後12
時間経過した所で全系がほぼ定常状態に達した。この時
の、反応器出口における有機層中の2−クロロプロピオ
ンアルデヒドの濃度は、液1リットルあたり 184g
で、蒸溜系から取り出された生成物の2−クロロプロピ
オンアルデヒドは約10.6%の水分を含み、その量は
平均して1時間あたり56 gであった。
特許出願人  三井東圧化学株式会社 手続主甫正書(自発) 昭和62年5月1し一日 特許庁長官 黒 1)明 雄 殿 ■、事件の表示 昭和61年特許願113545号 2、発明の名称 2−クロロプロピオンアルデヒドの製造方法3、m正を
する者 事件との関係  特許出願人 住所 東京都千代田区霞が関三丁目2番5号名称(31
2)  三井東圧化学株式会社4、補正により増加する
発明の数  零+11明細書第11頁第17行目に「0
.1〜50モル」とあるのを[0,1〜500モル」と
訂正する。
以上

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)塩化ビニル、一酸化炭素および水素をロジウム化
    合物および塩基の存在下に反応させて2−クロロプロピ
    オンアルデヒドを製造するに際し、反応系内における液
    相中の2−クロロプロピオンアルデヒドの濃度を液相1
    リットルあたり100グラム以下に保つことを特徴とす
    る、2−クロロプロピオンアルデヒドの製造方法。
  2. (2)液相中の2−クロロプロピオンアルデヒドの濃度
    が、液相1リットルあたり5〜50グラムである特許請
    求の範囲第1項記載の方法。
JP61113545A 1986-05-20 1986-05-20 2−クロロプロピオンアルデヒドの製造方法 Expired - Lifetime JPH0720906B2 (ja)

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