JPS6226966Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、電気機器の接続装置に関するもの
である。

一般に、第１図にて示すごとく制御ユニツト１
を複数段に収納配置した制御盤等の電気機器にお
いては、各制御ユニツト１と垂直母線２とを断接
するための接続部３が設けられている。この接続
部３は、第２図にて示すごとく、固定された垂直
母線２の該当箇所の固定接触部と各制御ユニツト
１側の接触部４とにより構成されており、接触部
４は、プラグ５と、このプラグ５を支持するため
の支持部材６等より構成されている。プラグ５
は、締結ボルト７を介して支持部材６に支持され
るとともに、各プラグ５は各制御ユニツト１の取
付位置の不揃いを矯正できるように、カラー８と
座金９とにより設定された上下方向の遊隙間を上
下動自在に設けられている。また、プラグ５にお
ける締結ボルト７用の孔１０は、第３図にて示す
ごとくカラー８の外径寸法より大径に形成されて
いる。座金９の外径寸法は孔１０の寸法よりも大
径に形成されており、プラグ５の一側端には電源
端子１７が取付けられている。

上記従来の構成によれば、各制御ユニツト１の
装着時に各接続部３におけるプラグ５と垂直母線
２との接続位置が多少ずれていても、プラグ５が
孔１０の遊隙範囲内にて矯正されるので、接続部
の機能としては一見都合がよいが、次のごとき欠
点があつた。すなわち、まず第１に、プラグ５の
支持をプラグ５自体に穿設した孔１０に締結ボル
ト７を通して支持する構成であるので、プラグ５
の機械的強度がきわめて低下するとともに、プラ
グ５の底面部の断面積が孔１０の部分だけ極端に
小さくなるので、電流が充分に流れる幅が確保で
きず、確保するためにはプラグ５が大形化する。
第２に、プラグ５の各相間にバリヤが介在してい
ないため各相間の間隔を広く設定しなければなら
ず、小形化が図れない。第３に、部品点数が多い
ので組立作業に時間がかかり、かつ作業性が悪い
等である。

この考案は、上記従来技術の欠点に鑑みなされ
たものであつて、接続部におけるプラグに一切の
孔加工をすることなく支持可能に構成するととも
に、固定側接触部と接触部との接続位置が互いに
多少ずれていても自在に矯正されるように構成す
ることにより、上記従来技術の欠点を改善したも
のである。以下、第４図以降の図を用いてこの考
案の一実施例について詳細に説明する。

第４図において総括的に１１で示すのは、母線
１２の固定側接触部に対してたとえば制御ユニツ
ト（第１図参照）等の背面側に設けられた接触部
が断接自在に構成された接続部で、この制御ユニ
ツトの接続部１１は、母線１２の固定側接触部と
制御ユニツト等側の接触部とからなり、母線１２
の固定側接触部に対して接触部が接続されること
により、制御ユニツト内と母線１２とをリード線
１１ａを介して電気的に接続するとともに、各制
御ユニツトを抜き出す等の作業に伴い母線１２と
の接続を断ち、母線１２と各制御ユニツトとの電
気的接続を断つものである。接続部１１の接触部
は、各制御ユニツトの背面部に固装される支持部
材１３と、この支持部材１３に支承されて母線１
２に対して断接自在のプラグ１４等により構成さ
れており、プラグ１４は上述のごとく、リード線
１１ａを介して各制御ユニツト内の電気部品と接
続されている。

支持部材１３は、たとえばモールド等により形
成されており、そのベース部１３ａの上部には各
相のプラグ１４を収納自在の収納部１３ｂを備え
かつプラグを支持する支持部１３ｃが一体的に設
けられている。各収納部１３ｂ間は隔壁１３ｄに
より仕切られており、したがつて、隔壁１３ｄは
各収納部１３ｂ内に収納されるプラグ１４のバリ
ヤとなる。

すなわち、各支持部材１３には、ベース部１３
ａ上に起立対向した隔壁部１３ｄ，１３ｄと両隔
壁部間に位置した側壁部１３ｃとからなる収納部
１３ｂを形成し、該収納部１３ｂの側壁には前記
プラグ１４を揺動自在に遊設支持する中間支持部
１３ｅを前記ベース部１３ａの幅方向に片持突設
し、前記収納部１３ｂの隔壁１３ｄ，１３ｄの内
壁には前記プラグ１４の外側部を当接支持する突
出部１３ｆをそれぞれ設けるとともに、前記収納
部１３ｂにはカバー１５を取付けられている。

プラグ１４はこの中間支持部１３ｅを内包する
ごとくに側方（第５図において左方）から収納部
１３ｂ内に収納される。プラグ１４の外側部は突
出部１３ｆにより当接支持される。プラグ１４と
中間支持部１３ｅとの関係は、第６図にて示すご
とく、プラグ１４が適宜に傾斜できるようにその
両側部及び下面部に適宜な空隙S₁，S₂が設けられ
ている。各収納部１３ｂにプラグ１４を収納した
後に各収納部１３ｂをカバー１５で被覆する。な
お、１６で示すのは支持部材１３取付用の孔であ
る。

上記構成によれば、接続部を構成する部品の点
数が従来に比してきわめて少なくてすみ、しか
も、プラグ１４はいわゆるワンタツチで装着でき
るので、取付作業における作業性がきわめて良好
となる。また、プラグ１４の取付用孔をプラグ１
４に穿設する必要が全くないので、、プラグ１４
の機械的強度が充分に維持でき、しかも電流の幅
が充分に確保できる。また、各相間にはバリヤに
相当する隔壁１３ｄが設けられているので、各相
間の距離を縮小することができ、接続部１１の小
形化が図れる。

特に、上記実施例の電気機器の接続装置によれ
ば、プラグ１４が側壁部１３ｅに遊設支持されベ
ース部１３ａの長手方向に対して揺動自在であり
かつ捩れ変位自在であるので、母線１２との接続
位置がずれていてもスムーズに接続できるもので
あり、しかも接続時の接触不良を無くすことがで
きる。

以上のようにこの考案は制御ユニツト等の電気
機器の接触部を固定接触部に対して断接自在にし
て成る電気機器の接続装置にして、前記支持部材
には、ベース部上に起立対向した隔壁部と両隔壁
部間に位置した側壁部とからなる収納部を形成
し、該収納部の側壁にはプラグを揺動、捩れ自在
に遊設支持する中間支持部を片持突設し、前記収
納部の隔壁には前記プラグを当接支持する突出部
を設けるとともに、前記収納部にカバーを取付け
て成るものであるから、電気機器の接触部を固定
側接触部に接続するにあたつて接触不良が無くな
り高信頼性の接続装置を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る接続装置を装備した電
気機器の側面図、第２図は従来の接続装置の一部
を破断した正面図、第３図は第２図のＡ−Ａ線に
沿つた断面図、第４図はこの考案に係る接続装置
の一部を破断した正面図、第５図はこの考案に係
る接続装置の固定側接触部の側断面図、第６図は
この考案の一部を拡大正断面図である。 １２……母線、１３……支持部材、１３ａ……
ベース部、１３ｂ……収納部、１３ｃ……側壁
部、１３ｄ……隔壁部、１３ｅ……中間支持部、
１３ｆ……突出部、１４……プラグ、１５……カ
バー。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 制御ユニツト等の筐体内に収納される電気機器
   の接触部を固定側接触部に対して断接自在にして
   なる電気機器の接続装置において、 前記接触部は絶縁材からなる支持部材１３と、
   該支持部材１３により支持され前記固定側接触部
   に対して接続自在のプラグ１４からなり、 前記支持部材１３には、ベース部１３ａ上に起
   立対向した隔壁部１３ｄ，１３ｄと両隔壁部間に
   位置した側壁部１３ｃとからなる収納部１３ｂを
   形成し、該収納部１３ｂの側壁には前記プラグ１
   ４を揺動自在に遊設支持する中間支持部１３ｅを
   前記ベース部１３ａの幅方向に片持突設し、前記
   収納部１３ｂの隔壁１３ｄ，１３ｄの内壁には前
   記プラグ１４の外側部を当接支持する突出部１３
   ｆをそれぞれ設けるとともに、前記収納部１３ｂ
   にカバー１５を取付けて構成したことを特徴とす
   る電気機器の接続装置。