JPS6226926B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は自動車のエンジン回転数表示装置、特
にエンジン回転数をバーグラフ表示するようにし
た回転数表示装置の改良に関するものである。

従来より、表示セグメントを帯状に配列したバ
ーグラフ表示部を備え、エンジン回転数をバーグ
ラフ表示するようにした回転数表示装置は、視覚
性に優れているため汎用されている。

しかしながら、従来のバーグラフ式回転数表示
装置は、エンジン回転数を単にバーグラフ表示す
るに過ぎず、したがつて変速段とも無関係であつ
た。そのため、運転者は、時々刻々のエンジン回
転数を知りうるのみで、現在の変速段位置に対応
して得られる最終的なエンジン駆動力の大小及
び、現在の回転数が上記の最終的なエンジン駆動
力の特性上いかなる位置にあるかは知ることがで
きないものであつた。

本発明は、かかる問題に鑑みてなされたもので
あつて、最終的なエンジンの駆動力特性は［駆動
力］∝［エンジンの出力軸トルク］×［総減速比］
に関係があり、各速段により異なることに着目
し、現在のエンジン回転数が、その時の変速段に
よつて得られる最終的な駆動力特性上いかなる関
係にあるかを一目瞭然に表示することができるよ
うにした自動車のエンジン回転数表示装置を提供
することを目的としている。

このため、本発明においては、各変速段に対応
した駆動力特性曲線上に、その時の回転数をバー
グラフ表示するように、自動車に備えたた変速段
検出スイツチ信号にしたがつて表示を切換えるよ
うにしたことを基本的な特徴としている。

この場合、バーグラフ表示は各変速段ごとの駆
動力特性曲線に一対一に対応させることが、エン
ジン回転数と出力との関係を正確に知るうえで好
ましいが、例えば、１速と２速のように、駆動力
特性曲線が比較的類似する変速段については、共
通のバーグラフ表示部を用いるようにすれば、表
示部の構成を簡単にすることができる。

以下、図示の実施例に基づいて本発明を具体的
に説明する。

第１図において、１はエンジン回転数表示装置
の表示面であつて、この表示面１には、夫々の長
さ方向に所定の間隔でエンジン回転数を目盛つた
第１、第２、第３バーグラフ表示部２，３，４が
形成されている。

第１、第２、第３バーグラフ表示部２，３，４
は具体的に図示しないが多数の表示セグメントを
夫々の長さ方向に帯状に配列したものであつて、
第１バーグラフ表示部２は変速段のニユートラル
に対応しており、ニユートラルでは何んらの出力
を生じないため、表示面１の横軸方向に直線で伸
びた表示部として形成されている。

一方、第２、第３バーグラフ表示部３，４は、
エンジンの駆動力特性曲線が類似する１速および
２速と、３速および４速に、夫々対応した曲線形
状に設定されたものであつて、縦軸方向の高さ
は、エンジンの駆動力の大きさを表わしている。
なお、第２、第３バーグラフ表示部３，４の各曲
線形状は、１速と２速、３速と４速の各駆動力特
性曲線を夫々平均した曲線として設定する。

また、表示面１の右下の余白部分には、エンジ
ン回転数に対応した車速をデイジタル表示する車
速表示部５を設けることを好ましい。

上記の表示部の構成においては、変速段がニユ
ートラルのときには、第１バーグラフ表示部２に
よつて、変速段が１速および２速のときは第２バ
ーグラフ表示部３によつて、また３速および４速
のときは第３バーグラフ表示部４によつて、夫々
エンジン回転数のバーグラフ表示を行なう。そし
て、例えば１速、２速のいずれかにおいて、エン
ジン回転数2000R.P.Mが第２バーグラフ表示部３
によつて表示されると、その高さ位置からエンジ
ンの駆動力の大きさを知ることができ、より大き
な駆動力を得るためには、エンジン回転数をより
上げればよいことが分る。

次に、上記バーグラフ表示の制御を行なう制御
回路を第２図について説明する。

第２図において、１０，１１，１２は上記第
１、第２、第３バーグラフ表示部２，３，４の表
示を制御する第１、第２、第３表示制御回路、１
３は例えば１回転当り４個のパルスを出力する回
転数センサ、１４はコントローラ１５によつて設
定された単位時間ごとにリセツトされ、単位時間
内に回転数センサ１３から出力されるパルス数を
カウントするカウンタ、１６はコントローラ１５
によつてラツチタイミングが制御され、そのラツ
チタイミングごとにカウンタ１４のカウント数を
ラツチするラツチ回路、１７はラツチ回路１６に
ラツチされた単位時間当りのカウント数を読み出
して、表示用信号に変換するデコーダで、このデ
コーダ１７の出力は、上記第１、第２、第３表示
制御回路１０，１１，１２に同時に入力される。

また、１８，１９，２０は上記第１，第２，第
３表示制御回路１０，１１，１２を基準電源Vcc
に対して夫々オンオフするnpn型トランジスタよ
りなる第１，第２，第３スイツチングトランジス
タで、これら第１〜第３スイツチングトランジス
タ１８，１９，２０のオンオフは、夫々ベースに
対して設けた第１、第２、第３アンドゲート回路
２１，２２，２３によつて制御する。

これら第１、第２、第３アンドゲート回路２
１，２２，２３は、夫々、変速段がニユートラ
ル、１・２速、３・４速であるときにゲートを開
くように、各変速段検出スイツチ２４，２５，２
６，２７，２８に接続されている。例えば、この
接続関係を第１アンドゲート回路２１について具
体的に説明すると、第１入力端子２１ａはニユー
トラル検出スイツチ２４に接続され、ローアクテ
イブの特性を有する第２、第３入力端子２１ｂ，
２１ｃは、夫々、相互に並列接続された１速およ
び２速検出スイツチ２５，２６、相互に並列接続
された３速および４速検出スイツチ２７，２８に
接続されている。このため、ニユートラル検出ス
イツチ２４のみがオンし、他の検出スイツチ２
５，２６，２７，２８が全てオフであるニユート
ラル時には、第１アンドゲート回路２１が開いて
第１スイツチングトランジスタ１８をオンし、第
１表示制御回路１０を駆動して、その時点でのエ
ンジン回転数を第１バーグラフ表示部２によつて
バーグラフ表示する。

同様に、１速又は２速検出スイツチ２５，２６
がオンされたときには、第２アンドゲート回路２
２のみが開き、第２スイツチングトランジスタ１
９をオンして濁第２表示制御回路１１を駆動し
て、第２バーグラフ表示部３によるバーグラフ表
示を行ない、また、３速又は４速検出スイツチ２
７，２８がオンされたときには、第３アンドゲー
ト回路２３のみが開いて第３スイツチングトラン
ジスタ２０をオンし第３表示制御回路１２を駆動
し、第３バーグラフ表示部４によるバーグラフ表
示を行なう。

なお、前記車速表示部５に対する制御は、第３
図に示すように、車速表示制御回路３０によつて
行なう。この車速の検出は、車速センサ３１によ
つて行ない、コントローラ３２によつてカウント
の単位時間が設定されるカウンタ３３で車速セン
サ３１の出力パルスをカウントし、コントローラ
３２によつてラツチタイミングが制御されるラツ
チ回路３４でラツチした単位時間当りのパルス数
をデコーダ３５で変換したうえで、その表示用信
号を車速表示制御回路３０に入力し、車速表示制
御回路３０によつて車速表示部５に車速をデイジ
タル表示する。

上記の実施例では、駆動力特性が類似する１速
と２速および３速と４速について、共通の表示部
３，４を用いたが、各変速段の駆動力特性をその
ままバーグラフ表示するようにしてもよい。

即ち、第４図に示すように、表示面１′に、ニ
ユートラル、１速、２速、３速および４速の駆動
力特性曲線に対応した計５段のバーグラフ表示部
４０，４１，４２，４３，４４を形成するように
してもよい。したがつて、この場合には、各変速
段ごとにエンジン回転数と駆動力との関係を明確
に知ることができ、各変速段における運転をより
適確に制御することができる。

なお、この場合の制御回路については、第２図
において説明した３段の制御回路を、計５個の変
速段検出スイツチ２４，２５，２６，２７，２８
に一対一に対応させて５段とすればよいだけであ
るので、これ以上の説明を省略する。

また、第４図に示すように、車速の表示を横軸
方向に直線の車速表示用バーグラフ表示部４５に
より行なうようにしてもよい。

以上の説明から明らかなように、本発明は、変
速段における駆動力特性に対応した曲線状のバー
グラフ表示部上でそのときのエンジン回転数をバ
ーグラフ表示しうるようにした自動車のエンジン
回転数表示装置を提供するものである。

本発明によればエンジン回転数のみならず、各
変速段位置に対応して得られる最終的なエンジン
駆動力の大きさ及び現在のエンジン回転数が、現
在の変速段位置に対応して得られる最終的なエン
ジン駆動の特性上いかなる位置にあるかをバーグ
ラフ表示することができ、一見してこれらの情報
が得られることから、より適正な運転が行えると
いう利点が得られ、しかも多くの情報を１つの表
示面に一元化して表示でき表示部を複数化するこ
となしに情報の多元化を図ることができる効果が
得られる。

なお、表示セグメントとしては、液晶、フオト
トランジスタ等公知の種々の素子を使用すること
ができることはいうまでもない。

また、上記では、セグメント表示素子を用いて
バーグラフ表示を行つたが、本発明はこれに限定
されたものではなく、ブラウン管等のデイスプレ
イを用いてバーグラフ表示を行うようにしてもよ
いことはいうまでもない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１の実施例にかかるエンジ
ン回転数表示装置の表示面を示す正面図、第２図
は第１図に示す表示装置の制御回路を示すブロツ
ク回路図、第３図は車速表示制御回路のブロツク
回路図、第４図は本発明の第２の実施例にかかる
エンジン回転数表示装置の表示面を示す正面図で
ある。 １，１′……表示面、２，３，４……第１、第
２、第３バーグラフ表示部、１０，１１，１２…
…第１、第２、第３表示制御回路、１３……エン
ジン回転数センサ、２４，２５，２６，２７，２
８……変速段検出スイツチ、４０，４１，４２，
４３，４４……バーグラフ表示部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 自動車のエンジン回転数をバーグラフ表示す
   る表示装置であつて、該表示装置には、 バーグラフが表示される表示面部と、 該表示面部内において変速機の変速段に対応し
   て得られる複数の最終的なエンジン駆動力特性を
   夫々示し、各特性に応じて表示面部の異なつた位
   置に配置される複数のバーグラフ曲線表示部と、 走行中における変速機の変速段を検出する変速
   段検出手段と、 該変速段検出手段の信号に従つて検出された変
   速段に対応したバーグラフ曲線表示部を選択し、 該バーグラフ曲線表示部上にエンジン回転数を
   バーグラフ表示する切換表示手段と、 が具備されていることを特徴とする自動車のエン
   ジン回転数表示装置。 ２ 上記バーグラフ曲線表示部は、各変速段に対
   応して得られる最終的なエンジン駆動力特性を示
   す曲線に沿つて多数の表示セグメントが帯状に配
   列された複数の曲線状表示部から成り、上記変速
   段検出手段の信号に従つて、上記曲線状表示部が
   選択されることを特徴とする上記特許請求の範囲
   第１項記載の自動車のエンジン回転数表示装置。