JPS6226883Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は車輛用灯具の封止部の、とくに位置決め
部位の構造に関するもので、その目的とするとこ
ろは、レンズ脚部に付けられた位置決め突起によ
る該レンズの外観上の不体裁を除かんとすること
にある。

従来行われている車輛用灯具の封止部の構造に
ついて、要部のみを示す第１図を以て述べると、
例えば、同図イにみられるように、先端にＵ字状
溝Ｃを備える灯体又はリムＢの該Ｕ字状溝に、レ
ンズＬの下面に延びる脚部ｌを嵌着固定する際、
灯体又はリムＢに対して該脚部が適切な位置に挿
入されるよう、Ｕ字状溝Ｃの一側に、突起ｔを形
成し、該突起に脚部ｌの一側が当接されるように
してレンズＬの位置決めをしているが、斯かる手
段を採つたのでは、製造金型上、Ｕ字状溝Ｃの底
まで突起ｔが続くこととなつて、封止剤Ａが脚部
ｌの片側に欠如する結果、封止特性において劣
り、防水上の欠点がある。

然るに、斯かる欠点を解消せんとして、同図ロ
にみられるように、突起ｔをレンズＬの下面より
脚部ｌの一側に沿うよう一体成形させると、防水
性においては満足するものの、レンズＬを正面か
らみた場合、同図ハにみられるよう、突起ｔの存
在が該レンズステツプ面に表われ外観上の体裁を
損ねる、これ亦、欠点を有する。

本案は、叙上の諸欠点を解消せんとするもの
で、以下、第２図を参照の上、その一実施例につ
き、具体的構成を詳述する。

本案は、第２図イに係合状態を断面図として示
す要部実体斜視図としてみられるように、レンズ
Ｌの脚部ｌの一側に設けた突起ＴをＵ字状溝Ｃの
一側に形成した係止孔ｈに係合させて該レンズの
位置決めを行なう、通常、ランス式機械的締結と
称されている封止部を採用したもので、同図ロに
みられるように、レンズＬの脚部ｌの一側に、該
レンズの下面より所定の距離l′を離して、所定の
長さｄだけ突出させた段部Ｄを形成し、該段部の
下方に係止孔ｈに係合される突起Ｔを形成したも
ので、その他の符号は、前記第１図イ，ロで述べ
た個所と同じであるので、その説明は省略する。

本案は、以上の構成よりなり、次いで、作用効
果について述べると、レンズＬの下面より所定の
距離l′を隔てて所定の長さｄだけ突出させた段部
Ｄが形成されているので、該段部の下方に形成さ
れた突起Ｔは、灯体又はリムＢのＵ字状溝Ｃの一
側に穿孔された係止孔ｈに係合すると同時に、該
段部Ｄの一側が、Ｕ字状溝Ｃの内面一側に当接す
るため、在来型式のもの同様、レンズＬを、灯体
又はリムＢに単に係合嵌着させるだけで、段部Ｄ
の長さｄにより位置規制されて適切な位置決めが
でき、そして、該レンズの下面より所定の距離
l′だけ隔てて段部Ｄが形成されているので、レン
ズｌを正面から見た場合、位置規制している段部
Ｄの像が全くレンズステツプに表われず、しか
も、Ｕ字状溝Ｃに充填される封止剤Ａが、在来の
ものと同様に注入できるので、防水性においても
何等の懸念もなく、斯くして本項冒頭に述べた所
期の目的を充分達成し得る効果を奏する。

なお、以上の説明では、段部Ｄ，突起Ｔ，の形
成を、レンズの脚部ｌの右側とした場合について
述べたが、係止孔ｈをＵ字状溝Ｃの左側に設け、
これに係合するよう前記段部，突起，を脚部ｌの
左側に一体成形しても、当然のこと乍ら作用効果
において全く変らないもので、段部Ｄを形成する
距離l′と、その長さｄは、適用する灯具の大きさ
に合わせて適宜定めるとよい。

【図面の簡単な説明】

第１図イ，ロは、従来例を示す要部断面図で、
同図ハは同図ロの構成によるレンズ正面に表われ
る欠点を示す。第２図イは係合部を示す要部実体
斜視図で、同図ロは本案の一実施例を示す要部断
面図である。 Ａ……封止剤、Ｂ……灯体又はリム、Ｃ……Ｕ
字状溝、Ｄ……段部、ｄ……所定の長さ、ｈ……
係止孔、Ｌ……レンズ、ｌ……脚部、l′……所定
の距離、Ｔ，ｔ……突起。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. レンズＬの下方に脚部ｌを備え、該脚部の一側
   に突起Ｔを有し、該突起と係合する係止孔ｈの穿
   孔された灯体又はリムＢにＵ字状溝Ｃの形成され
   たものであつて、前記突起Ｔは、前記脚部の一側
   に、前記レンズの下面より所定の距離l′を隔て、
   所定の長さｄだけ突出させた段部Ｄの下方に形成
   されていることを特徴とする車輛用灯具の封止
   部。