JPS62265979A - 嫌気性菌の培養方法および培養器具 - Google Patents

嫌気性菌の培養方法および培養器具

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JPS62265979A
JPS62265979A JP10774086A JP10774086A JPS62265979A JP S62265979 A JPS62265979 A JP S62265979A JP 10774086 A JP10774086 A JP 10774086A JP 10774086 A JP10774086 A JP 10774086A JP S62265979 A JPS62265979 A JP S62265979A
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culture
bag
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iron
anaerobic
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JP10774086A
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Kazuo Fushimi
伏見 和夫
Kunihiko Mizutani
水谷 邦彦
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I S O KK
Toagosei Co Ltd
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I S O KK
Toagosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的コ (産業上の利用分野) 本発明は脱酸素剤および炭酸ガス発生剤を併用した嫌気
性菌の培養方法と、その方法の実施に使用するための培
養器具に関する。
(従来の技術) 偏性嫌気性菌にはチトクローム系酵素が欠落しており、
分子状酸素を電子の最終受容体として利用できない。の
みならずカタラーゼ酵素も欠落しているため、酸素存在
下でフラビン系酵素の反応により生じた有害な超酸化物
や過酸化水素を分解できず、通常の好気的条件では生育
できない。
従って、嫌気性菌を培養するためには、ビラジカルとし
ての性質をもった分子状酸素の存在しない嫌気的な培養
条件を保持する必要がある。そのために従来から種々の
方法が知られており、これら従来の培養方法は次のよう
に分類される。
第一分類は、物理的に無酸素状態を得る方法である。
この分類に属する簡単な方法は、培地の表面にワセリン
や流動パラフィン等を重層して空気の侵入を防ぐ方法、
或いは予め煮沸急冷した寒天培地を用い、酸素の侵入し
ない内部に穿刺培養する方法である。また、多少大がか
りな物理的方法として空気置換法がある。この方法では
、菌を接種した培地をデシケータ等の壁の厚い容器内に
収納し、該容器内を真空引きした後、窒素ガスで置換し
て無酸素状態を維持する。
第二分類は、化学的方法で嫌気的状態を得るものである
、この分類に属する方法としては、焦性没食子酸と炭酸
ナトリウムの混合物で酸素を吸収させる方法(シュート
ンサック法)がある。この方法では培地雰囲気中の分子
状酸素を薬剤に結合させて除去しており、前記焦性没食
子酸と炭酸ナトリウムの混合物は脱酸素剤として作用し
ている。また、金属クロムと硫酸との反応で水素を発生
すると共に酸素を吸収させる方法(ローゼンタールのク
ロム硫酸法)では、脱酸素剤による酸素の除去と水素に
よる空気置換が同時に行なわれている。更に、還元剤を
加えて培地内を嫌気的状態にする方法もこの分類に属す
る。
第三分類は生物学的方法で、好気性菌の呼吸を利用して
培地雰囲気の分子状酸素を減少させる/’J法がこの分
類に属する。
上記の方法に加えて、炭酸ガスの存在が嫌気性菌の培養
に好影響を与えることが認められたため、最近では炭酸
ガス存在下での培養が行なわれるようになった。この方
法は、既述した空気置換法の一変法として把握される。
炭酸ガスによる空気置換の具体的な手段としては、物理
的方法以外にも、化学反応で培地雰囲気内に炭酸ガスを
発生させる次のような方法が従来から嫌気性菌の培養に
応用されている。これらは何れも化学的な脱酸素剤と併
用して用いられている。
第一の方法は、炭酸水素ナトリウムと稀塩酸水溶液とを
反応させるもので、両者をカプセル内に分離して充填し
、使用の際にカプセルを圧壊して反応させるものである
第二の方法は、アスコルビン酸を用いたco2発生剤を
用いる方法である。この方法はアスコルビン酸を酸化に
より脱炭酸させて炭酸ガスを発生させるもので、′その
酸化反応には空気中の分子状酸素が関与している。
(発明が解決しようとする問題点) 上記のように分子状酸素が存在しないこと及び炭酸ガス
が存在することが、嫌気性菌の培養に必要かつ好ましい
一般的な条件であることに疑いはない。しかし、例えば
前記炭酸水素ナトリウムと塩酸水溶液との反応で炭酸ガ
スを発生させる方法を、無酸素状態を得るための成る種
の脱酸素剤と併用した場合、HC,fl’蒸気の影響と
考えられるが、むしろ脱酸素剤のみの場合よりも嫌気性
菌の発育が劣る場合も認められている。このことは、前
記一般的な条件以外にも嫌気性菌の発育に影響する種々
の因子が存在し、前記一般的な培養条件を得る具体的な
手段によっては、未だ解明されていない因子をも含めて
これら種々の要件を満たさなくなることを示している。
従って、嫌気性菌を培養する際には、上記の一般的な培
養条件を得るために具体的にどのような手段を用いるか
が■要で、未だ解明されていないその他種々の因子につ
いても最適条件から外れないような方法を用いることが
必要である。
また、アスコルビン酸を分解して炭酸ガスを発生させる
従来の方法は、アスコルビン酸の脱炭酸反応に分子状酸
素の存在が必要であるため、脱酸素剤を併用して分子状
酸素を除去すると炭酸ガス発生量が低下してしまう。こ
のため、脱酸素剤との併用の仕方によっては充分な炭酸
ガス濃度が得られなくなってしまい、使い方が難しいと
いう問題がある。
更に、従来の培養方法は必ずしも簡易に実施できるもの
ばかりではなく、特別な装置や繁雑な操作を必要とする
ものが多い。
上記事情に鑑み、本発明は無酸素状態および炭酸ガス雰
囲気という一般的な培養条件を好適に実現し、効率的に
嫌気性菌を培養できる方法を提供すると共に、その方法
を実施するための簡易な培養器具を提供しようとするも
のである。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段) 本発明による嫌気性菌の培養方法は、嫌気性菌を接種し
た培地を密封容器内に収容すると共に、該密封容器内に
下記(A)〜(D)の成分からなる培養雰囲気剤を並存
させることを特徴とするものである。
(A)鉄系酸素吸収剤、 (B)吸湿性または潮解性のアルカリ土類金属塩、 (C)炭酸塩および/または炭酸水素塩、(D)水と作
用して酸性を呈する固体物質本発明における培養雰囲気
剤は、前記(A)〜(D)の成分の以外に、必要に応じ
て水に難溶性の粉状充填剤を稀釈剤として混合し、各成
分相互の混和性および分散性の向上を図るのが好ましい
本発明による嫌気性菌の培養器具は、嫌気性菌が接種さ
れた培地を収納すべき一端が解放された透明な可撓性の
非通気性フィルムでできた袋体と、該袋体の前記解放端
を挟着して内部を密封する着脱自在な封着具と、前記(
A)〜(D)の成分からなる組成物を通気性フィルムに
包装してなり、前δP培地と共に前記袋体内部に封入さ
れる培養雰囲気剤とを具備したことを特徴とするもので
ある。
前記袋体としては、ポリプロピレン、ポリエステル、ポ
リアミド、ポリビニルアルコール共重合物、ポリ塩化ビ
ニル、塩化ビニル・塩化ビニリデンコポリマー、ポリエ
チレン等のプラスティックフィルムの一種または二種以
上の積層体からなる非通気性フィルム製のものを用いる
ことができる。
望ましくは、ポリ塩化ビニリデンコートフィルム。
二バール、ビニロンフィルム等を構成に含メタ酸素透過
度が100mL/・atm ・24hr以下の複合フィ
ルムを用いることができる。また、前記培養雰囲気剤を
包装するフィルムとしては、天然または合成繊維による
抄紙、または不織布等の通気性シートを用いることがで
きる。
本発明の培養器具では、前記培養雰囲気剤と共に前記袋
体内に封入されるものとして、鉄系酸素吸収剤等の酸素
吸収剤のみを通気性フィルムに包装した脱酸素剤をさら
に具備させるのが良い。更に、これらと共に前記袋体内
に封入するものとして、メチレンブルー等の酸化還元指
示薬を適当な担体に含浸させたインジケータをさらに具
備させてもよい。
次に、上記本発明の主要な構成である培養雰囲気剤の組
成について詳細について説明する。
前記培養雰囲気剤の(A)成分である鉄系酸素吸収剤と
は、空気中の酸素と反応し、自身は酸化されることによ
り酸素を吸収する鉄系物質であり、例えば以下の群から
選ばれる一種以上を主として含むものが挙げられる。
■ 例えば還元鉄粉、電解鉄粉または噴霧鉄粉等の鉄粉
類および該鉄粉類の部分酸化物。
■ 例えば硫酸第一鉄、酸化第一鉄、水酸化第−鉄等か
らなる第一鉄化合物。
■ 例えば四三酸化鉄等の鉄の複酸化物。
■ 例えば炭化鉄、硫化鉄、鉄カルボニル、珪素鉄等か
らなる鉄化合物。
■ 上記■〜■の鉄粉および/または鉄化合物に、ハロ
ゲン化金属および/または水および/または水難溶性充
填剤を添加したもの。
これらの鉄系酸素吸収剤は、粒度が80メツシュ未満の
ものが特に好ましい。
次に、前記培養雰囲気剤の(B)成分である潮解性また
は吸湿性のアルカリ土類金属塩としては、例えば次のも
のを用いることができる。即ち、塩化力ルンウム、塩化
マグネシウム、塩化ベリリウム、塩化ストロンチウム、
硝酸カルシウム、硝酸マグネシウム、硝酸ベリリウム、
臭化カルシウム。
臭化マグネシウム、臭化ベリリウム、臭化ストロンチウ
ム、ヨウ化カルシウム、ヨウ化マグネシウム、ヨウ化ス
トロンチウム、フッ化ベリリウム。
塩化マグネシウム・アンモニウムおよび塩化マグネシウ
ム・カリウム等の塩化マグネシウム複塩から選ばれた一
種類以上のアルカリ土類金属塩を主成分とするものが好
ましく使用される。
なお、上記のアルカリ土類金属塩は、無水塩および各種
含水塩の何れの形態でも使用できる。
前記培養雰囲気剤の(C)成分である炭酸塩および/ま
たは炭酸水素塩には特段に制限はない。例えば、炭酸リ
チウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸マグネシ
ウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸水素リチウ
ム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカ
リ金属またはアルカリ土類金属の炭酸塩または炭酸水素
塩、炭酸アンモニウム塩、炭酸水素アンモニウム等のア
ンモニウム塩、炭酸第一鉄、炭酸コバルト、炭酸ニッケ
ル等の遷移金属の炭酸塩、KMgH(CO3) 2・4
H20等の複塩、その他の中から選ばれる一種以上を主
として含むものである。
前記培養雰囲気剤の(D)成分である水と作用して酸性
を呈する固体物質とは、包装あるいは容器内雰囲気中の
水蒸気と化学的および/または物理的に作用して酸性を
呈する常態で固体の物質であり、例えば以下の群から選
ばれた一種以上を主として含有するものが挙げられる。
■ 例えば安息香酸、エリソルビン酸、カブ「フン酸、
グルタミン酸、ケイ皮酸、コハク酸、サリチル酸、シュ
ウ酸、酒石酸、ソルビン酸、ニコチン酸、乳酸、フマル
酸、葉酸、リンゴ酸、クエソ酸等の有機酸。
■ 例えば硼酸等の無機酸。
■ 例えば無水燐酸(五酸化燐)および無水硫酸(三酸
化硫黄)等の無水酸の如く、水蒸気との化学反応で酸性
を呈するもの。
■ 遷移金属の無機酸塩または有機酸塩のうち、加水分
解して酸性を呈するもの。例えば鉄、コバルト、ニッケ
ル、銅、亜鉛、チタン、マンガン。
アルミニウム、スズ、アンチモン、鉛、ビスマス等の金
属のハロゲン酸塩、酸素酸塩および有機酸塩で、より具
体的には、例えば塩化鉄、塩化コバルh 、塩化ニッケ
ル、塩化銅、塩化亜鉛、塩化マンガン、塩化アルミニウ
ム、塩化アンチモン、塩化チタン、硫酸アルミニウム、
硫酸鉄、硫酸アンチモン、硫酸スズ、硫酸チタン、硫゛
酸マンガン。
硝酸アルミニウム、硝酸コバルト、硝酸鉄、硝酸銅、!
il!i酸ニッケル、過塩素酸ニッケル、臭化鉄。
臭化銅、臭化ニッケル、ヨウ化鉄、酢酸コバルト等が挙
げられる。
上記(A)〜(D)の必須成分以外に、これら必須成分
の混和性や分散性を、向上させるために添加し得る水に
難溶性の粉状充填剤としては、例えば活性炭、ケイソウ
上、酸性白土、シリカ、パーライト、ゼオライト、セル
ロース等の水に難溶な無機物または有機物の粉状体を用
いることができる。
本発明に使用する培養雰囲気剤は、前記(A)〜(D)
成分を必須成分として含有すれば如何なる形態であって
もよい。例えば、個々の成分を夫々粉末状として単に混
合したものでもよく、ペレット状、ビーズ状、棒状、ブ
ロック状またはシート状等の形状に成形したものでもよ
い。各種形状に成形する場合には、カルボキシメチルセ
ルロースやポリビニルアルコール等、公知の賦形剤や滑
剤を使用することができる。
なお、上記(^)〜(D)成分の配合比については特に
制限はなく、培養する嫌気性菌の種類等の具体的な条件
に従って広範囲に変更することができる。またζ鉄系酸
素吸収剤を上記の培養雰囲気剤とは別途独立に併用する
ことにより、培養雰囲気剤における鉄系酸素吸収剤の配
合比率を更に広範囲に変化させることができる。
(作用) 本発明は前記培養雰囲気剤の作用によって、炭酸ガスに
富んだ嫌気的培養雰囲気を達成するものであるから、ま
ず前記培養雰囲気剤の作用について説明する。
培養雰囲気剤の(A)成分である前記の鉄系酸素吸収剤
は、培養雰囲気中に存在する分子状酸素と反応して酸化
されることにより、酸素を雰囲気から除去し、無酸素状
態の嫌気的条件を実現する。
その場合、前記(B)〜(D)成分との相互作用によっ
て、特に顕著な酸素吸収能を発揮する。従って、(A)
成分を欠けば酸素吸収能が全く発現しないのは当然とし
て、(B)〜(D)成分の何れかが欠けたときにも酸素
吸収能は著しく低下する。
培養雰囲気剤の(B)成分であるアルカリ土類金属塩は
、まず包装あるいは容器内の水蒸気と作用し、炭酸水素
塩と反応し得る状態に変化する。そして、(C)成分の
炭酸水素塩と反応してこれを分解し、炭酸ガスを発生さ
せて嫌気性菌の培養に好適な炭酸ガス雰囲気を現出する
。従って、(C)成分が欠ければ炭酸ガス発生能は全く
発現せず、また(13)成分が欠けた場合にも炭酸ガス
の発生は著しく低下する。なお、分子状酸素はこの炭酸
ガス発生反応に全く関与しない。
培養雰囲気剤の(D)成分は、水と作用して酸性を呈す
ることにより、培養雰囲気剤のpH値を酸性側に維持す
る。これによって、前記の反応で雰囲気中に放出された
炭酸ガスが再び培養雰囲気剤に吸収されるのを防止する
。従って、(D)成分を欠くときには、長期的に見た場
合に炭酸ガス発生量が実質的に著しく低下することにな
る。
上述のように、本発明で用いる培養雰囲気剤では、鉄系
酸素吸収剤か炭酸ガス発生剤と組合わされることで相剰
的に作用し、その効果が増強される。また、上記の炭酸
ガス発生機構から明らかなように、その作用は雰囲気中
の酸素濃度には影響されない。従って、炭酸ガス発生作
用は鉄系酸g吸収剤との結合で何等害されることなく、
充分にその機能を発揮する。こうして、本発明の方法に
よれば極めて好適に、嫌気性菌の培養に必要な一般的な
雰囲気条件を達成することができる。
また、本発明では上記の一般的条件を効果的に達成する
のみならず、その他の種々の要件についても良好な適合
性を有し、後述する実施例の結果に示されるように一般
的嫌気条件を相殺するような影響は一切見られない。
本発明による培養方法は種々の形態で実施することがで
きるが、本発明の器具を用いれば極めて簡易に実施でき
る。即ち、単に嫌気性菌を接種した培地と、包装された
培養雰囲気剤とを前記袋体内部に収容し、その解放端を
前記封着具で密封するたけてよい。前記培養雰囲気剤は
袋体内部に存在する分子状酸素を除去し、且つ炭酸ガス
を発生するから、袋体内部には炭酸ガスに富んだ好まし
い嫌気的雰囲気が形成され、培地に接種された嫌気性菌
は順調に生育する。
なお、前記培養雰囲気剤とは別に独立した鉄系酸素吸収
剤を併用すれば、既述のように培養雰囲気剤中の鉄系酸
素吸収剤を必要量以下に低減することができ、これは次
のような意味で有用である。
即ち、鉄系酸素吸収剤の量が必要量よりも少ないと、培
養雰囲気中の酸素を充分に除去できないため、これを用
いて嫌気性菌を培養することは最早不可能となる。しか
し、この場合にも前記(A)〜(D)の必須成分で構成
されている限り、食品保存剤等の用途には盲動に使用す
ることがでる。従って、そのような配合処方で製造され
た食品保存剤を用いて本発明を実施できる利点がある。
この場合、本発明の器具には独立に包装した鉄系酸素吸
収剤、その他の脱酸素剤を加えることとすればよい。
更に、本発明の器具に前記インディケータを併用すれば
、培養雰囲気にどの程度の嫌気的条件が達成されたかを
外部から確認することができる。
(実施例) 以下、図面を参照して本発明の一実施例を説明する。
第1図は、本発明の一実施例になる嫌気性菌の培養器具
の説明図である。第1図(A)は、ポリプロピレン樹脂
からなる非通気性フィルム製の袋体10を示す斜視図で
ある。図示のように、該袋体は長方形の二枚のポリプロ
ピレンフィルム11゜12を重ね合せ、その三辺周縁部
をヒートシール13で封着することにより、一端が解放
された袋状とされている。この袋体10には嫌気性菌を
接種した培地が収納され、その中で培養が行なわれる。
第1図(B)は、合成樹脂製の封着具20の斜視図であ
る。該封着具は、長手方向に沿って上方に開いた凹溝2
1を有する上棒22と、長手方向に沿って下方に5縁2
3を突設した主棒24とからなり、両者はその一端部で
回動軸25を介して開閉自在に結合されている。この封
着具20は、次のようにして前記袋体10の解放端の封
着に使用される。即ち、図示のように開いた状態で前記
袋体10の解放端側を挿入し、1棒の5縁23を上棒の
凹溝21内に嵌入することにより、袋体の解放端部を挟
み込んで密封するものである。
第1図(C)は、嫌気性菌を接種した培地と共に前記袋
体内に収容される培養雰囲気剤30を示し、下記組成の
培養雰囲気剤を粉末状として通気性フィルム31で包装
したものである。なお、培養雰囲気剤の;は、炭酸ガス
発生量が標準状態で1Gccとなるように設定されてい
る。なお、この配合処方および量は食品の鮮度保持剤と
して設定されたものである。
(A)成分 鉄粉(80〜325メツシユ)    50重量部(B
)成分 CuCノ2 ・2H2o     15重量部(C)成
分 NaHCO317重二部 (D)成分 Fe2  (SO4)3  ・9H2028重量部第1
図(D)は、培養雰囲気剤3oと共に袋体内に導入され
る脱酸素剤40を示し、80〜325メツシユの鉄粉を
通気性フィルム41で包装したものである。鉄粉の量は
、500ccの空気中に存在する分子状酸素を完全に除
去できるように設定されている。
上記の培養器具を用い、次のようにして嫌気性菌の培養
を行なった。
まず、嫌気ボークにて搬入された糞便材料を光間らの嫌
気性稀釈液で稀釈し、その10−’。
10−3.10−5.10−7の各稀釈液について、夫
々0.05 mJをNBGT培地にコンラージした。続
いて、このNBGT培地の夫々を、第2図に示すように
前記培養雰囲気剤30および脱酸素剤40と共に前記袋
体10内に収納し、封着具20で密封して培養した。そ
の際、袋体10の内部容積は、最終炭酸ガス濃度が10
容量%になるように設定した。なお、NBGT培地とは
、嫌気性菌の一種であるバクテロイデスspのみを選択
的に生育させる培地である。
また、比較のために次の条件で同様の培養試験を行なっ
た。
比較例1 前記培養雰囲気剤30を用いず、脱酸素剤40のみを用
いた。
比較例2 前記培養雰囲気剤30の代りに、123 mgのNaH
CO:+と0.5mJの1.56規定塩酸による炭酸ガ
ス発生剤(マリオン社製)を用いた。
上記の実施例および比較例1〜2の夫々について、48
時間の培養を行なった後、発育集落の数および直径を比
較したところ、下記第1表に示す結果が得られた。
第1表 発育集落数  平均集落直径 (CPU/g )     (mm) 実施例  1.4 X 10B    1.7比較例1
 4.2 X103   ’  1.1比較例2 1.
Lxlo’    0.9上記の結果から、実施例の方
法では充分量の炭酸ガスが並存した好適な嫌気的雰囲気
が形成され、効果的に嫌気性菌の培養が行なわれたこと
が分る。
これに対して、比較例1,2では良好な結果が得られな
いことが分る。
[発明の効果] 以上詳述したように、本発明によれば簡易がつ効果的に
嫌気性菌を培養でき、しかも未熟練マー゛ても均一な好
結果を得ることができる等、顕著な効果が得られるもの
である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例になる嫌気性菌の培養器具を
示す図であり、第2図は専の使用方法を示す断面図であ
る。 10・・・袋体、20・・・封着具、30・・・培養雰
囲気剤、40・・・脱酸素剤。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)嫌気性菌を接種した培地を密封容器内に収容する
    と共に、該密封容器内に下記(A)〜(D)の成分から
    なる培養雰囲気剤を並存させることを特徴とする嫌気性
    菌の培養方法。 (A)鉄系酸素吸収剤、 (B)吸湿性または潮解性のアルカリ土類金属塩、 (C)炭酸塩および/または炭酸水素塩、 (D)水と作用して酸性を呈する固体物質
  2. (2)嫌気性菌が接種された培地を収納すべき、一端が
    解放された透明な可撓性の非通気性フィルムでできた袋
    体と、該袋体の前記解放端を挟着して内部を密封する着
    脱自在な封着具と、前記培地と共に前記袋体内部に封入
    されるべき、通気性フィルムに包装された下記(A)〜
    (D)の成分からなる培養雰囲気剤とを具備したことを
    特徴とする嫌気性菌の培養器具。 (A)鉄系酸素吸収剤、 (B)吸湿性または潮解性のアルカリ土類金属塩、 (C)炭酸塩および/または炭酸水素塩、 (D)水と作用して酸性を呈する固体物質
  3. (3)酸素吸収剤を通気性フィルムに包装してなる脱酸
    素剤をさらに具備させたことを特徴とする特許請求の範
    囲第(2)項記載の嫌気性菌の培養器具。
  4. (4)酸化還元指示薬を担体に含浸させたインディケー
    タをさらに具備させたことを特徴とする特許請求の範囲
    第(2)項または第(3)項記載の嫌気性菌の培養器具
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