JPS6226526Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 従来の農用トラクタにおけるボンネツト天板
は、左右両側又は一方のみの外部にフツクを設
け、ボンネツトを開閉する時はその都度止め具を
手で操作しており、特に左右とも開閉する方式の
ものにおいては機体の左右に回つて開閉操作しな
ければならず面倒であつた。

また、フツク等が外部に露出しているため外観
が悪いばかりでなくそれが作業者の衣服や障害物
に引掛る等の欠点があつた。

更にボンネツト天板は通常薄い鉄板で製作する
ため、開閉時にねじれや歪みを生ずると共に運転
中に振動して騒音を発する等の欠点もあつた。

本考案は前述の諸欠点を改善せんとするもので
あつて、両側に垂下部を有するボンネツト天板の
一端部を開閉自在に枢着し、該ボンネツト天板の
他端の頂部及び両垂下部にわたる内側面に丸棒を
固定し、該丸棒の両端部を内側方に向けて折曲
し、本体部には前記折曲部を係脱可能に挾持する
係止弾機を設けたことを特徴とするものである。

以下図面に示す実施例について説明すると、１
は機体２の前部に設けたエンジンであつて、エア
クリーナー３、ラジエータ４、マフラー５等を備
えており、その後部にはバツテリー６及び燃料タ
ンク７が設けてある。

また、ハンドル８の前部には計器パネル９が設
けてある。

そして、ボンネツト天板１０は頂板１０ａとそ
の両側に延設されている垂下部１０ｂ，１０ｂと
を一枚鉄板により成型してあり、その前部は側枠
１１，１１にヒンジピン１２，１２により開閉自
在に枢着してあり、後部の内面には頂板１０ａか
ら両方の垂下部にわたる丸棒１３を添設し、その
両側部は、垂下部１０ｂ，１０ｂの内面に固定し
た補強板１４，１４に熔接し、その下端を内方へ
向けて折り返えして折曲部１３ａ，１３ａに形成
してある。

また、前記計器パネル９の前部にある本体部１
５の両側にはスプリング板を折り曲げて形成した
係止弾機１６，１６が取付けてあり、前記ボンネ
ツト天板１０を閉じると、丸棒１３の折曲部１３
ａ，１３ａは係止弾機１６，１６に圧入されて挾
持され、折曲部１３ａ，１３ａは勿論のこと係止
弾機１６，１６もボンネツト天板１０内に入る。

１７はボンネツト天板１０の頂板部に穿設した
燃料注入口であつて、その前部のボンネツト天板
１０の内面に熔接した遮熱板１８はエンジン１と
バツテリー６及び燃料タンク７との間を遮断する
と共にボンネツト天板１０を補強している。

更にボンネツト天板１０を開くときはその後部
を引張り上げるだけで丸棒１３の両方の折曲部１
３ａ，１３ａは係止弾機１６，１６から離脱し、
ヒンジピン１２，１２を中心としてワンタツチで
一挙に開放することができる。

本考案は前述のように両側に垂下部を有するボ
ンネツト天板の一端部を開閉自在に枢着し、該ボ
ンネツト天板の他端の頂部及び両垂下部にわたる
内側面に丸棒を固定し、該丸棒の両端部を内側方
に向けて折曲し、本体部には前記折曲部を係脱可
能に挾持する係止弾機を設けたので、ボンネツト
の開閉操作をワンタツチできわめて容易に行うこ
とができると共に丸棒はボンネツトの係脱部材で
ありながら上記開閉時にボンネツトがねじれたり
歪んだりすることを防止することゝなり、特別な
補強部材を設ける必要がなく製造コストを低減せ
しめることができ、しかも組立も容易である。

更にボンネツト天板を本体に係着する前記丸棒
の折曲部及び係止弾機がすべてボンネツト天板内
に収納されるので外観が良くなるばかりでなく作
業者の衣服や障害物が引掛ることがなく安全な作
業を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すものであつて、
第１図は農用トラクタの側面図、第２図はボンネ
ツトを開いた状態の側面図、第３図は要部の分解
斜視図、第４図は係止弾機の斜視図である。 １０……ボンネツト天板、１０ｂ……垂下部、
１３……丸棒、１３ａ……折曲部、１６……係止
弾機。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 両側に垂下部を有するボンネツト天板の一端部
   を開閉自在に枢着し、該ボンネツト天板の他端の
   頂部及び両垂下部にわたる内側面に丸棒を固定
   し、該丸棒の両端部を内側方に向けて折曲し、本
   体部には前記折曲部を係脱可能に挾持する係止弾
   機を設けたことを特徴とする農用トラクタのボン
   ネツト。