JPS62260515A - 防火シ−ル工法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、一般ビル、マンション、病院、百貨店、工場
等の比較的大ぎな建築物において、その防火区画を構成
する壁、床等の耐火隔壁を貫通して電気通信設備等のケ
ーブル配線を行う際の貫通部の防火シール工法に係わり
、特に作業が容易でしかも優れた防火性能を発揮しく９
る防火シール工法の改良に関するものである。

［従来の技術］ 一般に、大きな建築物においては、この建築物が出火し
た場合にその火が建築物全体に延焼１゛るのを防止する
ため、建築物の骨組みを建造する際にこの建築物を適当
な大きさの幾つかの区画に仕切り、それぞれの区画の境
界に壁、床等の耐火隔壁を設けて防火区画とすることが
行なわれている。

そして、この防火区画を構成する耐火隔壁を貫通してケ
ーブル配線を行う場合には、この耐火隔壁の予め設計さ
れた位置に貫通孔を設け、この貞通孔を利用してケーブ
ル配線を行うようにしている。

この貫通孔については、これを利用して施設されるケー
ブルの増設等に対応できるように通常大きめに形成され
ており、これをそのまま放置すると、火災が発生した際
に６通孔とケーブルとの間に生じた隙間やケーブルの可
燃物を介して一方の防火区画から他方の防火区画へと延
焼し、壁や床等の耐火隔壁を設けて防火区画を形成した
意味を失う結果となる。

このため従来においては、壁や床等の耐火隔壁にケーブ
ル施設用の貫通孔を開設した場合には、ケーブルの施設
後にこの貫通孔を耐火充填材で塞ぐ以下の防火シール処
理が行なわれている。

ずなわちこの防火シール処理とは、上記耐火隔壁が床の
場合を例に挙げてその施工工程を説明すると、第８図〜
第１１図に示すように耐火隔壁（ａ）の貫通孔（ｂ）へ
ケーブル（Ｃ）の施設を行った後、耐火隔壁（ａ）の下
面側へ貫通孔（ｂ）の開口面積より一回り大きな一対の
分割押え板（ｄｌ）（ｄ２）を、その分割縁を互いに突
合せた状態で取付けてまず下面側の開口部を閉塞する。

尚上記分割押え板（ｄｌ）　　（ｄ２）は石綿セメント
板や珪酸カルシウム板等の耐火断熱板で形成されており
、かつこれ等の分割縁には切欠き溝（ｅｌ）　　（ｅ２
）が形成されてこれ等各分割押え板（ｄｌ）　　（ｄ２
）の分割縁を互いに突合せた際に上記貫通孔（ｂ）をＣ
ｊ通してｔＢＱされたケーブル（ｃ）を納めるＲ口（ｆ
）が形成されるようになっている。

次いで上記耐火ｗＡ壁（ａ）と各分割押え板（ｄｌ）（
ｄ２）との隙間や、互いに突合せられた各分割押え板（
旧）（ｄ２）の分割縁の隙間、並びに上記開口（ｆ）と
ケーブル（Ｃ）との隙間に耐火バブ、耐火シール等の耐
火シール材（Ｑ）を気密に充填した後、上記分割押え板
（ｄｌ）　　（ｄ２）で仕切られたｑ通孔（ｂ）の空間
部（ｈ）内にロックウール等の耐火断熱材（ｉ）を充填
する。

そして上記耐火断熱材（ｉ）の充填された空間部（ｈ）
の上面側開口部を一対の分割押え板（ｊｌ）（ｊ２）に
て閉塞し、かつ上記下面側の分割押え板（ｄｌ）　　（
ｄ２）と同様各押え板（ｊｌ）　　（ｊ２）と耐火隔壁
（ａ）との隙間、各押え板（ｊｌ）　　（ｊ２）の分割
縁の隙間及びケーブル（Ｃ）と開口（ｋ）との隙間等に
上記耐火シール材（ｇ）を充填してなるもので、この防
火シール処理により一方の防火区画で発生した火災が貫
通孔（ｂ）周壁とケーブル（Ｃ）との間の隙間やケーブ
ル（Ｃ）の可燃物を介して他方の防火区画へと延焼する
のを防止するものである。尚図中（ｍ）は各分割押え板
（ｄ）（ｊ）を耐火隔壁（ａ）へ強固に取付けるための
ボルト材を示している。

［発明が解決しようとする問題点］ しかしながら従来の防火シール工法は、上記のように耐
火隔壁（ａ）の下面側へボルトＵ　（ｍ）等を使用して
分割押え板（ｄｌ）　　（ｄ２）を取付けたり、貫通孔
（ｂ）の空間部（ｈ）内へロックウール等の耐火断熱材
（１）を充填する等の工程を必要とし、その施工が面倒
でかつ多大な労力を必要とする問題点を有しており、し
かも上記耐火断熱＋４（ｉ）がきっちり充１ｆ１されて
いないと所定の延焼防止性能を発揮できないという問題
点を有するものであった。

本発明は、かかる観点に鑑みて創案されたもので、建築
物の防火区画を構成する耐火隔壁を貫通してケーブル配
線を行う際の貫通部の防火シール工法において、その防
火シール作業が容易でしかも確実に優れた防火性能を発
揮し得る防火シール工法を提供せんとするものである。

［問題点を解決するための手段］ すなわち本発明は、建築物の防火区画を構成する耐火隔
壁を貫通させてケーブル配線を行う際の貫通部の防火シ
ール工法において、上記耐火隔壁の貫通部に埋め込まれ
たブロック状の耐火充填材に設けられる透孔を利用して
ケーブル配線を行い、次いで上記透孔とケーブルとの隙
間に耐火シール材を充填する防火シール工法である。

以下本発明の防火シール工法についてその工程を追って
順に説明すると、建築物の躯体工事に先駆けて貫通孔が
設けられる壁、床等の耐火隔壁の予め設計された位買に
上記ブロック状の耐火充填材を設冒し、次いで上記耐火
隔壁の型枠内に生コンクリートを打設して耐火隔壁を形
成すると同時にこの耐火隔壁の所定位置へ上記耐火充填
材を埋め込む。尚この場合上記耐火隔壁を形成する際に
耐火充填材を理め込む方法に替えて、耐火隔壁を形成し
た後この隔壁に予め設けられた貫通孔内へ上記耐火充填
材を嵌込み、このｒ４通孔と耐火充填材の間にモルタル
等を流し込んでこの充填材を耐火隔壁の所定位置に気密
に埋め込む方法を採っても良い。またこの耐火隔壁につ
いては必ずしも建築物の工事現場において作製する必要
は無く、工場等の別の場所において作製しこれ等を工事
現場において組立てる方法を採っても当然のことながら
良い。

次いで耐火隔壁に固定された上記耐火充填材の所定位置
に配線されるケーブルの数や太さ等に応じて適当な数及
び大ぎさの透孔を穿設し、この透孔を利用してケーブル
の配線を行う。尚この場合上記透孔については耐火充填
材を耐火隔壁内へ埋め込んだ後に穿設する替わりに、耐
火隔壁内へ埋め込む前に予め耐火充填材の所定位置に透
孔を穿設する方法を採っても良い。

そして上記ケーブルと透孔との隙間に耐火パテ、耐火シ
ール等の耐火シール材を気密に充填し、かつ必要に応じ
て耐火充填材表面に耐火塗料等を塗布する耐火表面処理
を行って本発明の防火シール工法は成るものである。

ここで本発明において使用するブロック状の耐火充填材
とは、耐火性の成形ブロックと、このブロックの座屈、
変形等を防止してその形状を保護すると共に、このブロ
ックを耐火隔壁の所定位置に固定するために成形ブロッ
クに取付けられた耐火枠部材とからその主要部が構成さ
れているものである。そして上記成形ブロックは、シリ
カ・アルミナ系セラミックファイバー、シリカファイバ
ー、アルミナファイバー、ジルコニアファイバー、窒化
ホウ素ファイバー等のセラミックファイバーや、ロック
ウール板、珪酸カルシウム板、パーライト板、バーミキ
ュライト板、あるいは耐火ゴム、耐火レンガ等の耐火性
を有し、穿設並びに成形可能な材料により形成されてお
り、一方上記耐火枠部材は、火災の際の高温に耐え得る
金属、セラミックス等の耐火性材料により形成されてい
るものである。尚成形ブロック表面を、例えばシリカ質
、アルミナ質の骨材、バインダーを主体とする耐火表面
処理材や、珪酸塩系塗料、難燃耐火処理高分子系塗料等
の耐火塗料により耐火表面処理を施しても良い。

［作用］ 本発明の防火シール工法は以上のように、耐火隔壁の貫
通部に埋め込まれたブロック状の耐火充填材に設けられ
る透孔を利用してケーブル配線を行い、次いで上記透孔
とケーブルとの隙間に耐火シール材を充填する工法のた
め、従来法のように耐火隔壁に設けられた貫通孔の開口
部へ分割押え板を取付けたり、貫通孔の空間部内へロッ
クウール等の耐火断熱材を充Ｉ！ＹｔＪ’るという面倒
な作業がなくなってシール作業を著しく簡略化させる作
用を右していると共に、上記ロックウール等の耐火断熱
材を目標の密度で充填できない場合に生ずる防火性能の
不良を未然に防止して、その防火性能を向上させる作用
を有している。

［実施例コ 以下、添附図面に示す実施例に基いて、本発明を具体的
に説明する。

第１図は、本発明において使用するブロック状の耐火充
填材（１）の斜視図を示すもので、この耐火充填材（１
）は、シリカ・アルミナ系セラミックファイバーに耐火
性骨材粉末とシリカ系バインダーとを添加して湿式成形
したセラミックファイバーボード（Ｆｒ日鐵化学■製商
品名二エスフ？イバーＳＣ１２６０ボード）で、その密
度が２００Ｋｇ／ｍ３ｒ：あって、加熱線収縮率が１．
３００℃、２４時間の条件で２．５以下で１，４００℃
の温度でも使用可能なものであるセラミックファイバー
製の成形ブロック（２）と、この成形ブロック（２）の
上部周縁部と下部周縁部に取付けられ、帯状の連結板（
３）により連結された一対の額縁状の枠体（４）（４）
で形成されて上記ブロック（２）の角部を保護すると共
に、成形ブロック（２）の変型や座屈を防止する金属製
の耐火枠部材（５）とで構成されており、かつ上記額縁
状の枠体（４）（４）には、耐火隔壁形成時に上記耐火
充填材（１）を耐火隔壁の型枠に取付けるための袋ナツ
ト（６）が設けられている。

このブロック状の耐火充填材（１）を、第２図に示すよ
うにその一方の枠体（４）を下側にして、耐火隔壁を構
成する床用の型枠（７）内の所定位置に載置し、かつ各
枠体（１）（４）に設けられた袋ナツト（６）へ上記型
枠（７）の外側からボルト（８）を螺合させて上記耐火
充填材（１）を型枠（７）に固定した後、この型枠（７
）内へその一部に形成された開口部（９）から生コンク
リート（１０）を流し込みかつこれを養成して床（１１
）を建造する。このとき第３図に示すように上記耐火充
填材（１）は、床（１１）内へ埋め込まれて床（１１）
には貫通孔（１２）が形成され、この貫通孔（１２）の
中周部内に上記耐火充填材（１）が強固に、かつ気密に
固定される。そしてこの際に、上記耐火充填材（１）の
成形ブロック（２）はこのブロック（２）に取けられた
耐火枠部材（５）で補強され、かつ貫通孔（１２）の空
間部内に強固に固定されるようになっている。

次いで上記床（１１）用の型枠（７）を取外した後、上
記貫通孔（１２）の空間部内に固定された耐火充１１０
（１）の形成ブロック（２）に、次工程において通線さ
れるケーブル（１３ａ）の直径より若干大ぎめの透孔（
１４ａ）及び複数のケーブル（１３ｂ）をまとめて通線
できる大きさの透孔（１４ｂ）を引回し鋸等により穿設
しく第４図参照）、これ等の透孔（１４ａ）及び（１４
ｂ）　ニ所定のケーブル（１３ａ）及び（１３ｂ）を通
線する（第５図参照）。

そして第６図に示すように、上記透孔（１４ａ）及ヒ（
１４ｂ）とケーブル（１３ａ）及び（１３ｂ）との間に
士じた隙間に耐火シール材（１５）である耐火塗料（新
日鐵化学■製商品名：キャブコー１−）を流し込んで充
填し、また、ケーブル（１３ａ）及び（１３ｂ）が透孔
（１４ａ）及び（１４ｂ）を貫通して外部に出てくる部
分には耐火シール材（１５）　　（新日鐵化学側製商品
名：キャブシール）を盛り上げて延焼防止の耐火構造を
形成するものである。

尚場合によっては上記耐火充填材（１）の表面に更に耐
火表面処理材や耐火塗料を塗布しても良い。また上記各
ケーブル（１３ａ）及び（１３ｂ）については、床（１
１）の上下で隣接する壁等にラック等の適当な手段を利
用して固定するものである。　　”ここでこの実施例に
おいては、上記ブロック状の耐火充填材（１）を耐火隔
壁を構成する床（１１）内へ埋め込んだ後その成形ブロ
ック（２）に透孔（１４ａ）及び（１４ｂ）を穿設して
いるが、第７図に示すように予め必要箇所に透孔（１４
ａ）及び（１４１１）を穿設した耐火充ｌｔ材（１）を
埋め込み、上記穿設処理を省略する方法を採っても良い
。

また床の建造と同時に耐火充填材を埋め込むこの実施例
の方法に台えて、まず最初に床を１ｒ造し、次いでこの
床に形成した貫通孔の周壁ヘコロイダルシリ力、コロイ
ダルアルミナ、シリカ・リン酸系接着剤等の耐火接着剤
を塗布し、この貫通孔へ耐火充填材を嵌込む方法を採っ
ても、あるいは上記貫通孔へ耐火充填材を嵌込んだ後そ
の隙間へモルタル等を流し込／υで上記床の所定位置に
気密に埋め込む方法を採っても良い。

［発明の効果］ 本発明の防火シール工法は、従来法のように耐火隔壁に
設けられた貫通孔の開口部へ分割押え板を取付しプたり
、貫通孔の空間部内へロックウール等の耐火断熱材を充
填するという面倒な作業がなくなって、シール作業が著
しく簡略化されると共に、上記空間部内に目標の密度で
耐火断熱材を充填できない場合に生ずる防火性能の不良
を未然に防止でき、その防火性能を向上させる効果を有
している。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第６図は本発明の実施例を示すもので、第１図
は本発明において使用するブロック状の耐火充填材の斜
視図、第２図はこの耐火充填材を耐火隔壁へ埋め込む際
の工程断面図、第３図は耐火充填材が埋め込まれた状態
を示す耐火隔壁の部分斜視図、第４図は耐火充填材の成
形ブロックに透孔を穿設した状態を示す耐火隔壁の部分
斜視図、第５図は上記透孔を利用してケーブルの通線を
行つた状態を示ず耐火隔壁の部分子Ａ視図、第６図は上
記透孔とケーブルとの隙間に耐火シール材を充填した状
態を示ず耐火隔壁の部分断面図１．第７図は他の実施例
において使用する耐火充填材の斜視図をそれぞれ示し、
また第８図〜第１１図は従来の防火シール工法を示して
おり、第８図〜第１０図はその工程を示す耐火隔壁の斜
視図、第１１図はシール処理後の耐火隔壁の部分断面図
をそれぞれ示す。 〔符号説明〕 （１）・・・・耐火充填材 （２）・・・・成形ブロック （３）・・・・連結板 （４）・・・・枠体 （５）・・・・耐火枠部材 （６）・・・・袋ナツト （７）・・・・型枠 （８）・・・・ボルト （９）・・・・開口部 （１０）・・・・生コンクリート （１１）・・・・床（耐火隔壁） （１２）・・・・貫通孔 （１３ａ）（１３ｂ）　−−−・ケ−７ＪＬ／（１４ａ
）（１４ｂ）−・・、　３１孔（１５）・・・・耐火シ
ール材 特許出願人　　株式会社ダンレー 代理人　弁理士　　成　瀬　　勝　夫 （外２名） ａ：、ｔ；：＞レト ＠　　５　図１３ａ、１３ｂ：ケーブル第６図　　　　
１５：＃Ｔえヮ〜、団 １４＆ ｉ８図 第９図 第１０因 第１１図

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）建築物の防火区画を構成する耐火隔壁を貫通して
   ケーブル配線を行う際の貫通部の防火シール工法におい
   て、上記耐火隔壁の貫通部に埋め込まれたブロック状の
   耐火充填材に設けられる透孔を利用してケーブル配線を
   行い、次いで上記透孔とケーブルとの隙間に耐火シール
   材を充填することを特徴とする防火シール工法。
2. （２）上記ブロック状の耐火充填材が、耐火性の成形ブ
   ロックと、このブロックに取付けられた耐火枠部材を有
   することを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の防火
   シール工法。
3. （３）上記ブロック状の耐火充填材が、耐火隔壁形成の
   際に理め込まれることを特徴とする特許請求の範囲第１
   項記載の防火シール工法。
4. （４）上記ブロック状の耐火充填材が、耐火隔壁形成後
   に埋め込まれることを特徴とする特許請求の範囲第１項
   記載の防火シール工法。