JPS6225764B2 - - Google Patents
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- JPS6225764B2 JPS6225764B2 JP53028638A JP2863878A JPS6225764B2 JP S6225764 B2 JPS6225764 B2 JP S6225764B2 JP 53028638 A JP53028638 A JP 53028638A JP 2863878 A JP2863878 A JP 2863878A JP S6225764 B2 JPS6225764 B2 JP S6225764B2
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Landscapes
- Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は多成分系繊維の紡出用口金装置に関す
るものである。俗には海島型繊維(Islands−in
−a−sea type fiber)と称されている高分子相
互配列体繊維(Integral fiber or Ultra−conju
−gate converging fiber)は極めて有用で、こ
れを用いた新しい画期的な製品が世に多く出てい
ることは、良く知られている所である。
るものである。俗には海島型繊維(Islands−in
−a−sea type fiber)と称されている高分子相
互配列体繊維(Integral fiber or Ultra−conju
−gate converging fiber)は極めて有用で、こ
れを用いた新しい画期的な製品が世に多く出てい
ることは、良く知られている所である。
本発明は、かかる多成分系繊維の1種である高
分子相互配列体繊維であつて、中でも特に他成分
(海)中に分配されているある成分(島成分)に
特別の構成をもたせた繊維を紡出するに優れた口
金装置に関するものである。
分子相互配列体繊維であつて、中でも特に他成分
(海)中に分配されているある成分(島成分)に
特別の構成をもたせた繊維を紡出するに優れた口
金装置に関するものである。
本発明の目的は、以下に述べる如く多くの要求
を同時に満たすことにある。
を同時に満たすことにある。
(1) コントロールされた多島化の革命的手段とし
ての役目をなすこと。
ての役目をなすこと。
従来、海島型多成分系繊維においてコントロ
ールされた多島化は極めて困難であつた。ここ
でコントロールされたという意味は、目的とす
る形態(島の形状、数、大きさ、分散形態な
ど)の繊維が均一かつ再現性良く得られるとい
うことで、このことは工業的価値において極め
て重要であつて、製品の価値、安定生産性、最
適条件での生産などの点で欠かせない条件であ
る。
ールされた多島化は極めて困難であつた。ここ
でコントロールされたという意味は、目的とす
る形態(島の形状、数、大きさ、分散形態な
ど)の繊維が均一かつ再現性良く得られるとい
うことで、このことは工業的価値において極め
て重要であつて、製品の価値、安定生産性、最
適条件での生産などの点で欠かせない条件であ
る。
多成分系繊維を紡糸する公知の方法として、
俗にポリマブレンド混練り紡糸とか、混合紡糸
とか言われているもので、2種以上のポリマの
ビーズやチツプを混合し、溶融混練りし、吐出
する方法がある。これはポリマの粘度、粘度
比、ポリマ自身の界面特性、混合比、混合時の
形態、混合の程度、溶融の温度、乾燥の十分、
不十分による粘度の変化、滞留時間の長短によ
る粘度の変化、混合練り機の形状、剪断の程度
(ねりスクリユーの速度、大きさ、山形状)、吐
出ノズルの形状などに完全に左右され、得られ
る繊維は二度と再現しない百態百様の構造のも
のとなるのが一般的である。
俗にポリマブレンド混練り紡糸とか、混合紡糸
とか言われているもので、2種以上のポリマの
ビーズやチツプを混合し、溶融混練りし、吐出
する方法がある。これはポリマの粘度、粘度
比、ポリマ自身の界面特性、混合比、混合時の
形態、混合の程度、溶融の温度、乾燥の十分、
不十分による粘度の変化、滞留時間の長短によ
る粘度の変化、混合練り機の形状、剪断の程度
(ねりスクリユーの速度、大きさ、山形状)、吐
出ノズルの形状などに完全に左右され、得られ
る繊維は二度と再現しない百態百様の構造のも
のとなるのが一般的である。
従つて、この方法では島数5コのものをたえ
ず約3デニールの繊維として紡糸しなさいと言
われても無理であり、本発明の目的とするコン
トロールされた多島化とはおよそ無縁な方法で
ある。
ず約3デニールの繊維として紡糸しなさいと言
われても無理であり、本発明の目的とするコン
トロールされた多島化とはおよそ無縁な方法で
ある。
上記混合紡糸法と比べれば多少は再現性のあ
るスタテツクミキサー(パイプミキサー)プラ
ス金網またはサンド層通過法がある。しかしこ
の方法にも非コントロール的要因が多く、特に
島比率を高めようとすると、ポリマブレンド法
と同様、相の逆転や相の混在、ネツトワーク的
構成が起こつてしまう。
るスタテツクミキサー(パイプミキサー)プラ
ス金網またはサンド層通過法がある。しかしこ
の方法にも非コントロール的要因が多く、特に
島比率を高めようとすると、ポリマブレンド法
と同様、相の逆転や相の混在、ネツトワーク的
構成が起こつてしまう。
かくして、コントロールの点で優れているの
は、特公昭44−18369号公報に記載されている
ような複合紡糸方式のみと言えよう。各成分は
口金で規制した通り流れ、わずかに紡出直前の
みに不安定要因を残すのみであるからである。
しかもこの部分の影響度とて極めて軽微であ
る。しかしながらこの方法も多島化特に多吐出
孔化、口金の小型化の点で難点を残している。
確かにこの方法によれば5島、100島、あるい
は1000島の繊維でも紡糸可能であつた。しかし
多島化につれ、口金の小型化、多吐出孔化は困
難になる。口金板間のポリマの流れに伴なう圧
力ドロツプ(ポリマの導入部から段々とはなれ
るにつれ、ポリマの流体圧力が低下するこ
と。)を考えねばならないからである。例え
ば、パイプを用い、パイプの林立する口金板間
の空間に1つの成分を流す方式の例をみてもわ
かるが、パイプが多く林立すればする程それが
ポリマの流れの障害となつて圧力低下は大きく
なる。またそれだけパイプが空間を占めること
になるので、口金の小型化が無理となり、この
ため一層1成分の圧力分布が不均一になる。こ
の方法では、何としてもパイプ数を減らすこと
が必要であるが、パイプの数を減らしてもなお
かつ多島化できれば、それこそ正に革命的なコ
ントロールされた多島化法と称することができ
よう。
は、特公昭44−18369号公報に記載されている
ような複合紡糸方式のみと言えよう。各成分は
口金で規制した通り流れ、わずかに紡出直前の
みに不安定要因を残すのみであるからである。
しかもこの部分の影響度とて極めて軽微であ
る。しかしながらこの方法も多島化特に多吐出
孔化、口金の小型化の点で難点を残している。
確かにこの方法によれば5島、100島、あるい
は1000島の繊維でも紡糸可能であつた。しかし
多島化につれ、口金の小型化、多吐出孔化は困
難になる。口金板間のポリマの流れに伴なう圧
力ドロツプ(ポリマの導入部から段々とはなれ
るにつれ、ポリマの流体圧力が低下するこ
と。)を考えねばならないからである。例え
ば、パイプを用い、パイプの林立する口金板間
の空間に1つの成分を流す方式の例をみてもわ
かるが、パイプが多く林立すればする程それが
ポリマの流れの障害となつて圧力低下は大きく
なる。またそれだけパイプが空間を占めること
になるので、口金の小型化が無理となり、この
ため一層1成分の圧力分布が不均一になる。こ
の方法では、何としてもパイプ数を減らすこと
が必要であるが、パイプの数を減らしてもなお
かつ多島化できれば、それこそ正に革命的なコ
ントロールされた多島化法と称することができ
よう。
(2) 極細繊維を得る手段として有効であること。
今までにも普通デニール剥離型繊維は知られ
ている。しかし複合した状態ですでに極細であ
る剥離型繊維は知られていないばかりか作られ
たこともない。極細でありかがらしかもコント
ロールされており、更に高度に剥離もおこしう
る繊維は知られていなかつた。
ている。しかし複合した状態ですでに極細であ
る剥離型繊維は知られていないばかりか作られ
たこともない。極細でありかがらしかもコント
ロールされており、更に高度に剥離もおこしう
る繊維は知られていなかつた。
かかる繊維を作ることができれば、それを剥
離することによつて超極細とも称しうる極々細
の繊維を得ることができ、まさに革命的な技術
と言えよう。
離することによつて超極細とも称しうる極々細
の繊維を得ることができ、まさに革命的な技術
と言えよう。
(3) 極細異形断面繊維を得る手段として有効であ
ること。
ること。
ポリマブレンドのそれからもわかるように、
ある成分が他成分中に極く細かく分配される
と、一般に界面張力などのため、分配された成
分は丸みのあるものとなつてしまう。
ある成分が他成分中に極く細かく分配される
と、一般に界面張力などのため、分配された成
分は丸みのあるものとなつてしまう。
分割合流をくり返す極細繊維を作るための上
記した複合紡糸口金においても、一般に細くす
ればする程、島は丸みのある断面のものとなり
易い。かかる理由から、従来、断面が鋭い縁の
もの、細く長く突出した多葉形のもの、偏平の
もの、(紙に適す)即ち超極細異形断面の繊維
は得られ難かつたのである。かかるものが得ら
れれば、新しい特性を有する有用な多くの製品
を作ることができ、極細繊維の用途を更に拡大
することができる。
記した複合紡糸口金においても、一般に細くす
ればする程、島は丸みのある断面のものとなり
易い。かかる理由から、従来、断面が鋭い縁の
もの、細く長く突出した多葉形のもの、偏平の
もの、(紙に適す)即ち超極細異形断面の繊維
は得られ難かつたのである。かかるものが得ら
れれば、新しい特性を有する有用な多くの製品
を作ることができ、極細繊維の用途を更に拡大
することができる。
本発明はかかる要求を一挙に満足させうる多成
分系繊維を紡糸するための口金装置を提供するこ
とを目的とする。
分系繊維を紡糸するための口金装置を提供するこ
とを目的とする。
本発明の骨子は特許請求の範囲に記載のとおり
である。
である。
以下、本発明を図面に基づき具体的に説明す
る。各図面はいずれも本発明の好ましい態様を示
すものであり、かかる態様に本発明が限定される
訳では決してない。
る。各図面はいずれも本発明の好ましい態様を示
すものであり、かかる態様に本発明が限定される
訳では決してない。
第1図及び第2図は、本発明の口金装置によつ
て紡出せんとする繊維の断面例である。共に3流
体紡糸方式によつて得られた繊維の断面図であつ
て、普通3成分から成るものである。しかし中に
は、後に述べるように3流体方式をとるが、島の
1成分と海成分が同一であつてもよく、2成分と
いうこともありうる。この場合には、A,B,C
の3成分から成るものとして以下説明する。
て紡出せんとする繊維の断面例である。共に3流
体紡糸方式によつて得られた繊維の断面図であつ
て、普通3成分から成るものである。しかし中に
は、後に述べるように3流体方式をとるが、島の
1成分と海成分が同一であつてもよく、2成分と
いうこともありうる。この場合には、A,B,C
の3成分から成るものとして以下説明する。
第1図の多成分系繊維は、島1,2と海3とか
らなり立つている。この島は従来のものとは全く
異なつており、「1つの成分流1が複数以上に分
割され、他成分2と合流している」構造をとつて
いる。第2図の島成分2は、幅がせまいので線で
示してあるが、島の1成分であることは十分理解
できるであろう。
らなり立つている。この島は従来のものとは全く
異なつており、「1つの成分流1が複数以上に分
割され、他成分2と合流している」構造をとつて
いる。第2図の島成分2は、幅がせまいので線で
示してあるが、島の1成分であることは十分理解
できるであろう。
かかる島の形状については第3図に示すように
他の例がある。もちろんこれらのみに限定される
ものではない。また島は丸で描いてあるが、これ
は島/海比率の小さいときは、略正しい。しかし
その比率が高くなるにつれ島は海を介在して最密
充填の構造に変形してゆく。つまり、段々丸みが
とれて多角形化するのである。しかし、本発明の
主旨は何ら変ることはない。
他の例がある。もちろんこれらのみに限定される
ものではない。また島は丸で描いてあるが、これ
は島/海比率の小さいときは、略正しい。しかし
その比率が高くなるにつれ島は海を介在して最密
充填の構造に変形してゆく。つまり、段々丸みが
とれて多角形化するのである。しかし、本発明の
主旨は何ら変ることはない。
尚ここで特に注意しておきたいのは、3成分と
いうのは必ずしも3種のポリマから成ることを意
味しない。2種以上のポリマの混合を1つの成分
として考えることもありうる。その場合、混合物
中の1種ポリマが他の成分と働くポリマと共通で
あつても良いのである。また前にも述べた通り、
島成分の1種と海成分が同一であつてもよいので
ある。
いうのは必ずしも3種のポリマから成ることを意
味しない。2種以上のポリマの混合を1つの成分
として考えることもありうる。その場合、混合物
中の1種ポリマが他の成分と働くポリマと共通で
あつても良いのである。また前にも述べた通り、
島成分の1種と海成分が同一であつてもよいので
ある。
第4図は、島の1成分がポリマブレンド成分で
あることを示す図である。四角枠内がブレンド成
分であることを意味し、島の1成分の所から矢印
が出ているのは、その成分の島成分がブレンド体
であることを示している。同様に海、及び他の島
の成分がそうであつても差し支えない。
あることを示す図である。四角枠内がブレンド成
分であることを意味し、島の1成分の所から矢印
が出ているのは、その成分の島成分がブレンド体
であることを示している。同様に海、及び他の島
の成分がそうであつても差し支えない。
第1図、第2図の如き構成の繊維を作る基本的
な考え方は、第5図のようにまず複数はり合せ流
fを構成し、それを海成分でとりまく構成をとる
ことである。
な考え方は、第5図のようにまず複数はり合せ流
fを構成し、それを海成分でとりまく構成をとる
ことである。
第5図では1つの島fを1つの海が被覆してい
るが、nコの島を一時に海で取り囲んでもよい。
この場合は一時に海で囲むと言つても、海中に1
つの島を1つの海が被覆しているとみる仮想線を
入れて考えれば簡単であり、gの複数が寄せ集め
られ、収束させられ、吐出させられたものである
ことが容易に理解できよう。
るが、nコの島を一時に海で取り囲んでもよい。
この場合は一時に海で囲むと言つても、海中に1
つの島を1つの海が被覆しているとみる仮想線を
入れて考えれば簡単であり、gの複数が寄せ集め
られ、収束させられ、吐出させられたものである
ことが容易に理解できよう。
本発明の紡糸原理を第6図の口金装置に基づい
て説明する。第6図は口金装置の縦断面図であ
る。島の1成分となるポリマAは、孔4で分割さ
れ、パイプ7の上端5に向かつて噴出する。島の
他の1成分となるポリマBは、硬板間に仕切られ
た空間8を通つて、空間8の上方の硬板に開けて
ある孔6とパイプ7の間のすき間(本発明ではこ
れを環状部と称する)をわき上がつて、分割され
たポリマAの流れと合流し、かくして1つの成分
流Aが複数以上に分割されて他成分流Bと合流し
た構成の複合流が形づくられる。成分流Aの分割
数は一般的には3〜10が好ましい。
て説明する。第6図は口金装置の縦断面図であ
る。島の1成分となるポリマAは、孔4で分割さ
れ、パイプ7の上端5に向かつて噴出する。島の
他の1成分となるポリマBは、硬板間に仕切られ
た空間8を通つて、空間8の上方の硬板に開けて
ある孔6とパイプ7の間のすき間(本発明ではこ
れを環状部と称する)をわき上がつて、分割され
たポリマAの流れと合流し、かくして1つの成分
流Aが複数以上に分割されて他成分流Bと合流し
た構成の複合流が形づくられる。成分流Aの分割
数は一般的には3〜10が好ましい。
該複合流はパイプ7の中を流下し、更にパイプ
11を流下し、ロート状部14に至る。ロート状
部14に至るまでの間で、該複合流は空間12か
らパイプ11を孔13の間に形成された環状部に
導入される海成分(ポリマC)によつて被覆され
る。ここで環状部はポリマCの流れを規定するこ
とになり、各孔間での均一な被覆流の形成が可能
となるのである。
11を流下し、ロート状部14に至る。ロート状
部14に至るまでの間で、該複合流は空間12か
らパイプ11を孔13の間に形成された環状部に
導入される海成分(ポリマC)によつて被覆され
る。ここで環状部はポリマCの流れを規定するこ
とになり、各孔間での均一な被覆流の形成が可能
となるのである。
該被覆流はロート状集合部に至り、ここでその
複数が集められ、収束させられ、吐出孔15から
1本の繊維として吐出される。
複数が集められ、収束させられ、吐出孔15から
1本の繊維として吐出される。
以上が本発明の基本である。しかしこの基本に
対し、多くの本発明に含まれる種々のバリエーシ
ヨンが可能である。それらのいくつかについて言
及する。
対し、多くの本発明に含まれる種々のバリエーシ
ヨンが可能である。それらのいくつかについて言
及する。
第6図において孔4を設けるとき、板にくぼみ
が設けてあるが、その部分は別のうすい板を重ね
合せた構成にしてもよい。その方が孔をあけやす
いときもある。
が設けてあるが、その部分は別のうすい板を重ね
合せた構成にしてもよい。その方が孔をあけやす
いときもある。
口金上部での複合流形成機構において、第6図
では環状部6が設けてあるが、本発明では必ずし
もかかる環状部6は必要としない(即ち、上から
第2番目の硬板は特に必要ないのである)。これ
は、環状部6は主にポリマBの流れを規制する役
目をなすものであるが、ポリマBの流体規制はパ
イプ7の先端5と硬板との間に形成される狭隘部
6′(第7図参照)によつても行なわれるからで
ある。第6図のような方式をとる場合、その環状
部の流体規制の機能を更に強化するため、その1
部を狭隘しておくことは有効な方法である。その
場合、その狭隘部はパイプ7のぐらつきを防止す
る機能をも有する。狭隘部については後で詳述す
る。
では環状部6が設けてあるが、本発明では必ずし
もかかる環状部6は必要としない(即ち、上から
第2番目の硬板は特に必要ないのである)。これ
は、環状部6は主にポリマBの流れを規制する役
目をなすものであるが、ポリマBの流体規制はパ
イプ7の先端5と硬板との間に形成される狭隘部
6′(第7図参照)によつても行なわれるからで
ある。第6図のような方式をとる場合、その環状
部の流体規制の機能を更に強化するため、その1
部を狭隘しておくことは有効な方法である。その
場合、その狭隘部はパイプ7のぐらつきを防止す
る機能をも有する。狭隘部については後で詳述す
る。
第7図及び第8図は、複合流形成機構の他の例
を拡大して示したもので、各々aは縦断面図、b
は孔4のある硬板の平面図、cはパイプ7の先端
の平面図である。第7図においてパイプ7は孔4
に極めて接近させて設けてある。第8図において
はパイプ7の先端は硬板に密着させてある。ポリ
マBはパイプ7の先端部の所々に開けてある溝1
6を通つて流入することになる。また第7図及び
第8図においては孔4の数が4であるので、ポリ
マAは4に分割されてポリマBと合流することに
なる。
を拡大して示したもので、各々aは縦断面図、b
は孔4のある硬板の平面図、cはパイプ7の先端
の平面図である。第7図においてパイプ7は孔4
に極めて接近させて設けてある。第8図において
はパイプ7の先端は硬板に密着させてある。ポリ
マBはパイプ7の先端部の所々に開けてある溝1
6を通つて流入することになる。また第7図及び
第8図においては孔4の数が4であるので、ポリ
マAは4に分割されてポリマBと合流することに
なる。
これらの形式以外にも複合流の形成法が色々と
とりうることは言うまでもない。孔4の数はいか
ようにもとれるが、実際上は10以下が好ましい。
とりうることは言うまでもない。孔4の数はいか
ようにもとれるが、実際上は10以下が好ましい。
第8図の方式において、特にA成分の量を多く
し、B成分を介在成分とみなして少なくしたいと
きには、孔4のある硬板の下方に溝付突起あるい
は溝を設けて、ポリマBをより中心部(パイプの
中心線方向)へ導き入れるようにすると良い。
し、B成分を介在成分とみなして少なくしたいと
きには、孔4のある硬板の下方に溝付突起あるい
は溝を設けて、ポリマBをより中心部(パイプの
中心線方向)へ導き入れるようにすると良い。
第6図のパイプ6及びパイプ11は、硬板とは
別に形成されたものが差し込み法によつて硬板に
セツトされたものであるが、かかるパイプは硬板
と一体に成形されたものであつても良い。また差
し込み法の他、ねじ込み、融着、接着などの他の
方法によつてセツトされたものであつても良い。
別に形成されたものが差し込み法によつて硬板に
セツトされたものであるが、かかるパイプは硬板
と一体に成形されたものであつても良い。また差
し込み法の他、ねじ込み、融着、接着などの他の
方法によつてセツトされたものであつても良い。
パイプを差し込んで硬板にセツトする時には、
第6図に示すようにパイプに段9,10を設ける
と良い。かかる段を設けるとパイプが孔内にしつ
かりと固定され、突出の精度を正しく保つことが
できるからである。またパイプ7,11には段を
設けてあつても各々下方もしくは下方には相変ら
ず抜け易いので、これを防止するため、各パイプ
の設けてある硬板間に、各パイプを連絡する孔の
開いた硬板を置くと良い。また第6図のように段
の部分を互いに背合せに設置するのも簡便で良い
方法である。
第6図に示すようにパイプに段9,10を設ける
と良い。かかる段を設けるとパイプが孔内にしつ
かりと固定され、突出の精度を正しく保つことが
できるからである。またパイプ7,11には段を
設けてあつても各々下方もしくは下方には相変ら
ず抜け易いので、これを防止するため、各パイプ
の設けてある硬板間に、各パイプを連絡する孔の
開いた硬板を置くと良い。また第6図のように段
の部分を互いに背合せに設置するのも簡便で良い
方法である。
被覆流を作る機構も必ずしも第6図のような環
状部方式でなくても良い。ここが多孔状となつて
いても良い。またパイプとパイプ間の空隙にもポ
リマの流れを規制する効果があるので、パイプ1
1が挿入されている孔13を第6図のように細か
く区切らずに、パイプ群全体を受け入れるような
孔としても良く、更にはロート状部が直接パイプ
群の先端を受けいれるような構成としてもよいの
である。
状部方式でなくても良い。ここが多孔状となつて
いても良い。またパイプとパイプ間の空隙にもポ
リマの流れを規制する効果があるので、パイプ1
1が挿入されている孔13を第6図のように細か
く区切らずに、パイプ群全体を受け入れるような
孔としても良く、更にはロート状部が直接パイプ
群の先端を受けいれるような構成としてもよいの
である。
また第6図のような構成において、環状部の流
体規制の機能を更に強化したい時には、孔13の
1部により狭隘な部分を設けておくと良い。その
例を第9図及び第10図に示す。第9図及び第1
0図は環状部の拡大図であり、各々aは縦断面
図、bは横断面図である。第9図ではパイプが孔
壁に接触しないように孔の1部がせばめられてい
る。第10図では一部が孔壁と接触してしまつて
いる。狭隘部の形成法には大別してこの2通りが
あるが、その具体的形状に関しては第9,10図
のものに限定されないことは言うまでもない。
体規制の機能を更に強化したい時には、孔13の
1部により狭隘な部分を設けておくと良い。その
例を第9図及び第10図に示す。第9図及び第1
0図は環状部の拡大図であり、各々aは縦断面
図、bは横断面図である。第9図ではパイプが孔
壁に接触しないように孔の1部がせばめられてい
る。第10図では一部が孔壁と接触してしまつて
いる。狭隘部の形成法には大別してこの2通りが
あるが、その具体的形状に関しては第9,10図
のものに限定されないことは言うまでもない。
また同様の考えのもとで、島の複合流を形成す
る上方の還状部にもかかる狭隘部を設けても良い
ことは上述した通りである。かかる狭隘部は孔の
どの部分でもよいが、なるべくなら入口付近に設
けた方が良い。
る上方の還状部にもかかる狭隘部を設けても良い
ことは上述した通りである。かかる狭隘部は孔の
どの部分でもよいが、なるべくなら入口付近に設
けた方が良い。
パイプ11の長さは、孔との間で還状部を形成
するに足る長さであれば特に限定されない。しか
し、パイプ11がロート状部14にまで突出する
長さの場合には、洗浄などでロート状部14を有
する硬板を取りはずす時、パイプが邪魔になるこ
とが多いので、孔内部に納まる長さの方が好まし
い。
するに足る長さであれば特に限定されない。しか
し、パイプ11がロート状部14にまで突出する
長さの場合には、洗浄などでロート状部14を有
する硬板を取りはずす時、パイプが邪魔になるこ
とが多いので、孔内部に納まる長さの方が好まし
い。
各孔(吐出孔15も含めて)、パイプ、ロート
状部の形状は丸が最も好ましいが、決して丸でな
ければならぬことはなく、用途目的に応じて適宜
選びうることは申すまでもない。孔、パイプの径
の大小についても同様である。
状部の形状は丸が最も好ましいが、決して丸でな
ければならぬことはなく、用途目的に応じて適宜
選びうることは申すまでもない。孔、パイプの径
の大小についても同様である。
本発明の装置は1〜複数枚の硬板から成るもの
である。硬板の枚数は限定されない。これは必要
に応じて一体物として作つたり、逆に何枚にも分
割した硬板を重ね合せて作つたりしうるものであ
つて、いずれの場合にも最終的には一体物として
本発明の作用効果が発揮されるものである。第6
図は、好ましい適度の分割例を示している。洗浄
のし易さ、加工のし易さの点からは分割型が好ま
しいと言える。
である。硬板の枚数は限定されない。これは必要
に応じて一体物として作つたり、逆に何枚にも分
割した硬板を重ね合せて作つたりしうるものであ
つて、いずれの場合にも最終的には一体物として
本発明の作用効果が発揮されるものである。第6
図は、好ましい適度の分割例を示している。洗浄
のし易さ、加工のし易さの点からは分割型が好ま
しいと言える。
口金装置全体の形状にも限定はなく、円柱でも
角柱でもその他でも良い。
角柱でもその他でも良い。
硬板の材料としては色々のものが使用できる。
例えば、SUS−32、27などの各種のステンレスス
チール、鉄、チタン、ガラス、石英、陶磁器材、
金、白金、特殊な合成高分子などがある。2種以
上の材料を組合せることももちろんよい。
例えば、SUS−32、27などの各種のステンレスス
チール、鉄、チタン、ガラス、石英、陶磁器材、
金、白金、特殊な合成高分子などがある。2種以
上の材料を組合せることももちろんよい。
本発明の効果を以下にまとめて示す。
(1) 分かり易くするため第1図に示す繊維を例に
とつて説明する。かかる繊維の島成分1,2の
うち特に島成分1のみをこの繊維の島と考えれ
ば実にこの繊維は28(7×4)島の高分子相互
配列体繊維と言うことができる。従来の口金装
置にあつては、28島の繊維を得ようと思えば、
1本の繊維を紡糸するに付き28本のパイプを備
える必要があつたが、本発明装置によればたつ
た7本のパイプで足りるのである。パイプの数
が少なければそれだけパイプの林立する空間を
流れるポリマの流体圧力低下は少なく、各孔間
での被覆ムラ及び吐出ムラを生ずることが少な
い。従つて本発明は吐出孔が10以上ある場合そ
の効果が特に有効に発揮されると言える。更に
口金を面積的に小さくできる。
とつて説明する。かかる繊維の島成分1,2の
うち特に島成分1のみをこの繊維の島と考えれ
ば実にこの繊維は28(7×4)島の高分子相互
配列体繊維と言うことができる。従来の口金装
置にあつては、28島の繊維を得ようと思えば、
1本の繊維を紡糸するに付き28本のパイプを備
える必要があつたが、本発明装置によればたつ
た7本のパイプで足りるのである。パイプの数
が少なければそれだけパイプの林立する空間を
流れるポリマの流体圧力低下は少なく、各孔間
での被覆ムラ及び吐出ムラを生ずることが少な
い。従つて本発明は吐出孔が10以上ある場合そ
の効果が特に有効に発揮されると言える。更に
口金を面積的に小さくできる。
また第2図の繊維においても同様に成分1の
みを島成分として注目し、島成分2は海とみな
し、これを海成分3とともに除去(成分2と成
分3は同一であつてもよい)すれば、96(6×
16)本の極細繊維が得られることになる。特に
成分2,3に同種のポリマを使用すれば、かか
る繊維が一挙に得られるのである。
みを島成分として注目し、島成分2は海とみな
し、これを海成分3とともに除去(成分2と成
分3は同一であつてもよい)すれば、96(6×
16)本の極細繊維が得られることになる。特に
成分2,3に同種のポリマを使用すれば、かか
る繊維が一挙に得られるのである。
(2) 第1図又は第2図の繊維において、成分3の
みを除去すれば、極細の複合体繊維が得られ
る。もし成分1,2が互いに接着性の乏しいポ
リマの組合せから成るときは、剥離型の極細繊
維が得られる。
みを除去すれば、極細の複合体繊維が得られ
る。もし成分1,2が互いに接着性の乏しいポ
リマの組合せから成るときは、剥離型の極細繊
維が得られる。
(3) 第1図〜第3図の島成分の断面形状を注目す
れば明らかな通り、クサビ型断面、十字型断
面、偏平断面等の極細繊維が得られる。このよ
うな異形断面の極細繊維は今までは決して得ら
れなかつたのである。またその繊維は今までの
極細繊維より更に細く、超極細繊維と言えるも
のである。
れば明らかな通り、クサビ型断面、十字型断
面、偏平断面等の極細繊維が得られる。このよ
うな異形断面の極細繊維は今までは決して得ら
れなかつたのである。またその繊維は今までの
極細繊維より更に細く、超極細繊維と言えるも
のである。
更には島の1成分にポリマブレンド体を使用
すれば、超極細ポリマブレンド繊維まで得るこ
とができ、制電超極細糸などはかることの知れ
ない多くの応用と展開が可能である。
すれば、超極細ポリマブレンド繊維まで得るこ
とができ、制電超極細糸などはかることの知れ
ない多くの応用と展開が可能である。
本口金は、溶融紡糸(ただちに水冷するガツト
のような大きいものを紡糸する場合も含む)、乾
式紡糸、湿視紡糸あらゆるものに使え、ポリマも
一々あげるまでもなく、公知のすべての繊維形成
性ポリマが使用でき、種々の組合せが選別しう
る。
のような大きいものを紡糸する場合も含む)、乾
式紡糸、湿視紡糸あらゆるものに使え、ポリマも
一々あげるまでもなく、公知のすべての繊維形成
性ポリマが使用でき、種々の組合せが選別しう
る。
尚、本発明では島のいくつかは単成分島、バイ
メタル状複合島、あるいは芯−さや型複合島とし
ても良い。
メタル状複合島、あるいは芯−さや型複合島とし
ても良い。
第1図及び第2図は、本発明の口金装置によつ
て紡出せんとする繊維の断面図である。第3図は
島の断面図である。第4図は島の断面図及びその
一部の拡大図である。第5図は1つの島成分流が
海成分で被覆される機構を示す説明図である。第
6図は本発明に係る口金装置の縦断面図である。
第7図及び第8図は本発明に係る口金装置上部の
拡大図の一例であり、aは縦断面図、bは孔4の
ある硬板の平面図、cはパイプ7の先端の平面図
である。第9図及び第10図は本発明に係る口金
装置下部の拡大図の一例であり、aは縦断面図、
bは横断面図である。
て紡出せんとする繊維の断面図である。第3図は
島の断面図である。第4図は島の断面図及びその
一部の拡大図である。第5図は1つの島成分流が
海成分で被覆される機構を示す説明図である。第
6図は本発明に係る口金装置の縦断面図である。
第7図及び第8図は本発明に係る口金装置上部の
拡大図の一例であり、aは縦断面図、bは孔4の
ある硬板の平面図、cはパイプ7の先端の平面図
である。第9図及び第10図は本発明に係る口金
装置下部の拡大図の一例であり、aは縦断面図、
bは横断面図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 1つの成分が複数に分割されて他の成分と複
合している形態の島を有する海島型多成分系繊維
を紡糸するための口金装置において、少なくと
も、 ポリマーA及びBからなる複合島成分を形成
せしめる複合流形成部と、 該複合島成分を海成分(ポリマーA又はBと
同成分の場合を含む)によつて被覆せしめる被
覆流形成部と、 該被覆流を複数個収束するための収束部及び
これを吐出するための吐出孔を有する口金要素
と、 上記被覆流形成部及び上記複合流形成部に係
合せしめられた複合島成分供給路と、 上記被覆流形成部に開口し、海成分供給源に
係合せしめられた海成分供給路と、 ポリマーBを上記複合流形成部に導くポリマ
ーB供給路と、 ポリマーAを複数に分割せしめ上記複合流形
成部に導くポリマーA供給路、 からなることを特徴とする海島型多成分系繊維用
紡糸口金装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2863878A JPS54125718A (en) | 1978-03-15 | 1978-03-15 | Spinneret for island-in-sea type composite fibers |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2863878A JPS54125718A (en) | 1978-03-15 | 1978-03-15 | Spinneret for island-in-sea type composite fibers |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8568383A Division JPS5915515A (ja) | 1983-05-18 | 1983-05-18 | 海島型多成分系繊維 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS54125718A JPS54125718A (en) | 1979-09-29 |
JPS6225764B2 true JPS6225764B2 (ja) | 1987-06-04 |
Family
ID=12254062
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2863878A Granted JPS54125718A (en) | 1978-03-15 | 1978-03-15 | Spinneret for island-in-sea type composite fibers |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS54125718A (ja) |
-
1978
- 1978-03-15 JP JP2863878A patent/JPS54125718A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS54125718A (en) | 1979-09-29 |
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