JPS6225114B2 - - Google Patents

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JPS6225114B2
JPS6225114B2 JP18041480A JP18041480A JPS6225114B2 JP S6225114 B2 JPS6225114 B2 JP S6225114B2 JP 18041480 A JP18041480 A JP 18041480A JP 18041480 A JP18041480 A JP 18041480A JP S6225114 B2 JPS6225114 B2 JP S6225114B2
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JP
Japan
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cam
shaft
lever
carriage
type
Prior art date
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Application number
JP18041480A
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English (en)
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JPS57103873A (en
Inventor
Shuhei Takeuchi
Hiroshi Furuike
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Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Electric Co Ltd
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Publication date
Application filed by Alps Electric Co Ltd filed Critical Alps Electric Co Ltd
Priority to JP18041480A priority Critical patent/JPS57103873A/ja
Publication of JPS57103873A publication Critical patent/JPS57103873A/ja
Publication of JPS6225114B2 publication Critical patent/JPS6225114B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はシリアルプリンタに係り、特にそのキ
ヤリツジ移送装置に印字位置の微調整ができる位
置微調整手段を設けたシリアルプリンタに関す
る。
例えば英文などをプリントするときには、印字
される活字間の間隔を所定の印字ピツチより狭め
たりすることがある。この印字位置の微調整がで
きるようにするため、従来では、外周に移送用の
螺旋溝を形成したドラムを用い、活字担体を塔載
したキヤリツジの一端を前記螺旋溝に嵌入し、ド
ラムを回転することにより、螺旋溝で案内しなが
らキヤリツジをプラテンに沿つて移送させ、ドラ
ムの回転角によつて印字位置を調整するプリン
タ、あるいは摺動自在に支承されたキヤリツジを
ロープで引張ることによりプラテンに沿つて移送
させ、ロープの引張量で印字位置を調整するプリ
ンタなどがある。
これらのプリンタでは、印字位置の微調整が任
意にできるが、構造が複雑で大型になり、また制
御系が煩雑で、コスト高になるなどの欠点を有し
ている。
本発明の目的は、このような従来技術の欠点を
解消し、構造が簡単で小型化でき、しかも安価な
シリアルプリンタを提供するにある。
この目的を達成するため、本発明は、活字担体
を保有し案内軸上での摺動によりプラテンに沿つ
て移送されるキヤリツジと、前記案内軸と平行に
延びるキヤリツジ移送軸と、前記キヤリツジに連
結されるとともにキヤリツジ移送軸にスプライン
軸結合されてキヤリツジ移送軸によつて回転駆動
されるスクリユー体と、前記案内軸と平行に延び
るラツク軸と、そのラツク軸に摺動可能に支承さ
れるとともに前記スクリユー体と噛合するラツク
体と、そのラツク体をラツク軸上で微量摺動させ
ることができる、例えば位置調整用カム体からな
る位置微調整手段とを備える。
そして通常のキヤリツジ移送の際には、キヤリ
ツジ移送軸によつてスクリユー体を回転駆動さ
せ、スクリユー体がラツク体と順次噛合すること
により、スクリユー体を介してキヤリツジを所定
方向に移送させることができる。印字位置の微調
整をする際には、例えば前記位置調整用カム体を
変位させることによりその位置微調整手段でラツ
ク体をラツク軸上において微量摺動させ、このラ
ツク体の摺動に基いてそれと噛合しているスクリ
ユー体ならびにスクリユー体と連結しているキヤ
リツジをそれぞれキヤリツジ移送軸上ならびに案
内軸上で微量摺動させることにより、キヤリツジ
(活字担体)のプラテンに対する位置調整を行な
うことを特徴とする。
次に本発明の実施例を図とともに説明する。第
1図ないし第4図は、実施例に係るプリンタの全
体的な概略構成を示す図である。
1A,1Bはプリンタ枠体の一部を構成する側
枠で、両側枠1A,1B間に多数の回転軸、案内
軸が平行に掛渡され、一方の側枠1Aの外方側に
上記各回転軸の回転を制御する歯車列、レバー、
クラツチ、電磁石等がコンパクトに配置されてい
る。
消費電力の低減、駆動源の削減のための単一の
直流モータ2によつて上記各回転軸は選択的に回
動されるようになつており、この直流モータ2に
よつて後に詳述するように、活字輪群(活字担体
ユニツト)の回転、活字輪群の上下シフト、ハン
マリング、キヤリツジの移送、紙送りが行なわれ
る。上記直流モータ2は、前記両側枠1A,1B
間に取付けた紙案内板3A,3Bの下側におい
て、側枠1Aに取付けられており、同じく紙案内
板3Bの下側に着脱自在に取付けた乾電池4によ
つて駆動される。
前記両側枠1A,1B間には、該両側枠1A,
1B間に固着された案内軸5,6に案内・保持さ
れたキヤリツジ7が設置されており、一端を側枠
1Bに係止し、且つ、他端をキヤリツジ7の側板
8に係止したコイルバネ10によつて、キヤリツ
ジ7は常時第1図の矢印A方向、即ちホームポジ
シヨン方向へ引張られている。
上記キヤリツジ7は、第3図に示すように両側
板8,9と、両側板8,9を連結した底板11及
び中間板12を備えている。上記中間板12上に
は、活字輪13………を4段に積層した活字輪群
14が回転および上下動可能に配設され、活字輪
群14とインクローラ15とを保持した保持体1
6と共に活字輪群14は上下にシフトされる。各
活字輪13は後に詳述するがオルダムジヨイント
によつてそれぞれ連結されており、各々独立して
用紙(プラテン17)方向へ移動可能となつてい
る。そして、各活字輪13は、活字輪軸18とス
プライン軸結合(軸と一体回転し、且つ軸方向に
移動自在な結合)をしたボビン(後述)を介し
て、活字輪軸18と一体回転する。活字輪軸18
は前記キヤリツジの中間板12に軸支され、該活
字輪軸18に固着したカサ歯車19が、活字選択
軸20にスプライン軸結合をしたカサ歯車21と
噛合い、前記モータ2によつて選択的に駆動され
る活字選択軸20の回転を活字輪群14に伝達す
る。活字選択軸20はキヤリツジ7を挿通して両
側枠1A,1B間に回転自在に保持され、側枠1
Aより突出した部分に、後に詳述する歯車、カ
ム、クラツチ等が装着されており、又、前記カサ
歯車21はキヤリツジ7と一体に移送される。
前記キヤリツジ7の両側板8,9間には支軸2
2が取付けられ、該支軸22には2本のシフトレ
バー23,23の一端が軸支され、該シフトレバ
ー23の回動によつて前記活字輪群14を上下に
シフトするようになつている。
即ち、シフトレバー23の他端は前記活字輪群
14の保持体16の突起24に係合されると共
に、シフトレバー23の中間部の突部はシフトカ
ム25の螺旋状のカム溝25aに係合しており、
前記モータ2の回転を選択的に伝達されるシフト
カム25によつて、シフトレバー23が回動し活
字輪群14を上下にシフトさせる。上記シフトカ
ム25は、活字輪シフト回転軸26にスプライン
軸結合をされ、キヤリツジ7と一体に移送され
る。活字輪シフト回転軸26はキヤリツジ7を挿
通し、前記両側枠1A,1B間に回転自在に保持
され、側枠1Aから突出した部分に後述する歯
車、カムが装着されている。
前記キヤリツジ7には、更にキヤリツジ移送−
ハンマ駆動用の回転軸27が挿通しており、前記
両側枠1A,1B間に回転自在に保持されたこの
キヤリツジ移送−ハンマ駆動用回転軸27に、キ
ヤリツジと一体になつて移送されるキヤリツジ移
送−ハンマ駆動用のカム28がスプライン軸結合
をしてある。そして、その詳細は後述するが、上
記キヤリツジ移送−ハンマ駆動用カム28の回転
により、キヤリツジ7に軸支されたハンマ31が
駆動され、前述した活字輪13の1つがプラテン
17側へ押出されて印字を行なうと共に、続くキ
ヤリツジ移送−ハンマ駆動用カム28の回転によ
つて、キヤリツジ7が所定量だけ移送されるよう
になつている。即ち、キヤリツジ7の下方には、
キヤリツジ7の移送路に沿つてラツク体32が位
置しており、このラツク体32のラツク歯33に
前記キヤリツジ移送−ハンマ駆動用カム28の特
殊形状のスクリユー歯が噛合つていて、キヤリツ
ジ移送−ハンマ駆動用カム28は所定量回転する
毎にラツク体32に沿つて移動し、キヤリツジ7
の移送を行なう。
キヤリツジ移送−ハンマ駆動用回転軸27の一
端は前記側枠1Aから突出しており、この突出部
に取付けた歯車がモータ2の回転軸と歯車列、ク
ラツチを介して連結されている(詳細は後述す
る)。
前記ラツク体32を貫通し、且つラツク体32
と一体回転する回転軸は、その回動量によつて前
記キヤリツジ7をホームポジシヨンへ復帰(キヤ
リツジリターン)させるか或いはキヤリツジ7を
所定量バツクスペーシングするようになつてお
り、以下これをキヤリツジリターン−バツクスペ
ーシング軸34と称する。この軸34は前記側枠
1A,1B間に軸支され、側枠1Aから突出した
部分に歯車等を装着してあり、後述するカム、レ
バー群の或る動作状態時にのみ回動する。即ち、
キヤリツジリターン−バツクスペーシング軸34
が大きく回動すると、ラツク体32のラツク歯3
3と前記キヤリツジ移送−ハンマ駆動用カム28
のスクリユー歯とが大きく離間して、この結果係
留手段を失つたキヤリツジ7は前記コイルバネ1
0の引張力によつてホームポジシヨンに復帰す
る。又、キヤリツジリターン−バツクスペーシン
グ軸34が小さく回動すると、前記ラツク体32
のラツク歯とキヤリツジリターン−ハンマ駆動用
カム28のスクリユー歯との係合が外れて、ラツ
ツク体32上部の鋸歯状のキヤリツジリターン防
止突起35(以下鋸歯状突起と称す)とキヤリツ
ジ7の爪36が噛合うまでキヤリツジ7を所定量
バツクスペーシングさせるが、その詳細は後述す
る。
第1図において、前記した2つの紙案内板3
A,3Bによつて形成される用紙の通路の奥方に
は、紙送り軸37に取付けた紙送りローラ38
と、該紙送りローラ側へ弾圧された従動ローラ3
9とが位置しており、用紙は両ローラ38,39
間に挟持されて紙送りローラ38の回転によつて
搬送され、適宜の紙案内手段を介してプラテン1
7と活字輪群14との間に送られる。紙送り軸3
7は前記両側枠1A,1Bに回転自在に保持さ
れ、側枠1Aから突出した部分に取付けた歯車
が、モータ2の回転軸と歯車列、クラツチを介し
て連結されており、後述するカム、レバー群の或
る動作状態時にのみモータ2の駆動を受ける。
ここで、前記したモータ2の回転軸は、側枠1
Aの内側の歯車列(図示せず)を介して側枠1A
の外側の駆動歯車40に連結されており、この駆
動歯車40に前述の活字選択軸20、活字輪シフ
ト回転軸26、キヤリツジ移送−ハンマ駆動用回
転軸27、紙送り軸37が歯車列、クラツチを介
して連結され、後述する電磁石群、レバー群、ク
ラツチ群の協働によつて各軸20,26,27,
37がモータ2の回転を選択的に伝達されて所定
の動作を行い、且つ、前記キヤリツジリターンバ
ツクスペーシング軸34がカム群、レバー群によ
つて作動される。第1図の右手前(側枠1Aの外
側)には、これらの歯車群、レバー群、カム群、
クラツチ群、電磁石群等が示してあるが、第1図
においては、各部材が積層且つ穏れているので、
この構成については第2図の展開図或いは各動作
説明図に基づく説明によつて詳述するものとし、
ここではその位置関係のみに留意されたい。
次に動作の該略について説明する。モータ2の
回転は歯車列、クラツチを介して活字選択軸2
0、活字輪シフト回転軸26に伝えられ、活字輪
群14を上下にシフトすると共に回動させて所望
の活字をプラテン17に対向した位置(印字位
置)で活字輪群14を停止させる。この停止動作
はモータ2と活字選択軸20、並びにモータ2と
活字輪シフト回転軸26との間のクラツチをそれ
ぞれ電磁石で駆動されるレバーによつて制御し、
各クラツチを回転伝達不能状態(以下オフ状態と
称す)とすることによつて行なわれる。
活字選択軸20、活字輪シフト回転軸26が共
に回転停止すると、この時始めてモータ2とキヤ
リツジ移送−ハンマ駆動用回転軸27との間の回
転伝達を制御するクラツチがカム、レバー群によ
つて回転伝達可能状態(以下オン状態と称す)と
なり、モータ駆動でキヤリツジ移送−ハンマ駆動
用回転軸27が1回転する。そしてこれと共にキ
ヤリツジ移送−ハンマ駆動用カム28も回動し、
そのカム28の前半の回転でハンマ31を駆動し
て、所定位置の活字輪13をプラテン17に押付
けて印字を行なうと共に、キヤリツジ移送−ハン
マ駆動用カム28の後半の回転で、前記スクリユ
ー歯とラツク歯33との協働によつてキヤリツジ
7の移送を行なう。
キヤリツジ移送−ハンマ駆動用回転軸27が1
回転すると、前記モータ2と活字選択軸20、活
字輪シフト回転軸26との間のクラツチがオン状
態となる共に、モータ2とキヤリツジ移送−ハン
マ駆動用回転軸27との間のクラツチがオフとな
り、キヤリツジ7の次の移送位置での活字選択が
可能となり、上述と同様に活字輪群14の上下の
シフト位置と回転位置の選択・停止後、ハンマ動
作とキヤリツジ7の移送(歩進)が行なわれる。
1行分の印字が終了した時、或いは印字行程途
上でキヤリツジ7をホームボジシヨンへ復帰(キ
ヤリツジリターン)させる時には、活字輪群14
のシフト位置を特定ポジシヨン、即ち、活字輪群
14が最下段にあると共にハンマ31によつて活
字輪13が駆動不能で、且つ用紙上の印字データ
が可視可能な位置(以下これをビジブルポジシヨ
ンと称す)に活字輪シフト回転軸26を選択・停
止させる。これと同時に活字輪群14、即ち活字
選択軸27の第1の特定の回動位置(以下これを
キヤリツジリターンポジシヨンと称す)を選択し
てこれを停止させる。
活字選択軸20と活字輪シフト回転軸26が回
転停止すると、この両者と一体回転するカム(後
に詳述)も特定位置で停止する。一方、活字選択
軸20と活字輪シフト回転軸26の選択・停止に
よつてオン状態となるクラツチによつてモータ2
の回転が後述する別のカムを回動させ、このカム
と上記活字選択軸20並びに活字輪シフト回転軸
26上のカムの協働によつて作動するレバーが、
前記キヤリツジリターン−バツクスペーシング軸
34を大きく回動させる。従つて、ラツク体32
とキヤリツジ7のキヤリツジ移送−ハンマ駆動用
カム28との係留状態が外され、キヤリツジ7は
前記コイルバネ10によつてホームポジシヨンま
で復帰する。
キヤリツジ7のバツクスペーシングも、上述の
キヤリツジリターン動作と略々同様に行なわれ
る。即ち、活字輪群14のビジブルポジシヨンへ
の選択と、活字輪群14(活字選択軸20)の第
2の特定の回動位置(以下これをバツクスペーシ
ングポジシヨンと称する)への選択とによつて、
活字選択軸20上並びに活字輪シフト回転軸26
上の各カムが特定位置で停止する。
一方、この活字選択軸20、活字輪シフト回転
軸26の選択・停止によつてオン状態となるクラ
ツチによつて回動するカムと、活字選択軸20、
活字輪シフト回転軸26上のカムとの協働によつ
て作動するレバーが、前記と同様に今度はキヤリ
ツジリターン−バツクスペーシング軸34を小さ
く回動させる。
キヤリツジリターン−バツクスペーシング軸3
4が小さく回動すると、ラツク体32のラツク歯
33とキヤリツジ移送−ハンマ駆動用カム28の
スクリユー歯との係合が離脱し、キヤリツジ7が
コイルバネ10によつてホームポジシヨン側へ復
帰をし始めるも、ラツク体32の鋸歯状突起35
にキヤリツジ7の爪36が係合して、キヤリツジ
7が1/2ピツチだけ復帰した位置で該キヤリツジ
7が停止させる。そして、この1/2ピツチ分のバ
ツクスペーシングを操返して所望の位置にキヤリ
ツジ7を復帰させる。
なお、キヤリツジ7、即ちキヤリツジ移送−ハ
ンマ駆動用カム28がn+1/2ピツチのバツクス
ペーシングを行なつた直後のキヤリツジ7の順方
向への移送は、1/2ピツチの送り量となるように
構成してあるが、詳細は後述する。
紙送り動作も活字輪シフト回転軸26のピジブ
ルポジシヨンへの選択と、活字輪軸14(活字選
択軸20)の第3の特定回動位置(以下これを紙
送りポジシヨンと称す)への選択を行なう。これ
によつて、活字選択軸20上並びに活字輪シフト
回転軸26上のカムが特定位置で停止され、一
方、活字輪選択軸20、活字輪シフト回転軸26
の選択・停止によつてオン状態となるクラツチに
よつて別のカムが回動し、このカムと活字選択軸
20、活字輪シフト回転軸26上のカムとの協働
によつて、前記モータ2と紙送り軸37との間の
クラツチをオン状態にし、モータ2の駆動力を紙
送り軸37に伝達して用紙を所定量搬送する。用
紙を連続送りする場合は、上記動作を操返して必
要量だけ用紙を搬送する。
次にモータ2と各回転軸との関係について説明
する。
第2図は、第1図において側枠1Aの外方側に
配設した、前記歯車群、カム群、レバー群、クラ
ツチ群、電磁石群等の一部簡略化した展開斜視図
で、各軸の位置関係は図示の都合上、実際の配置
(第1図参照)とは異なつており、軸長並びに一
部のレバーの長さも誇長して描いてあるが、基本
構成及び動作は実際と全く同一である。
第2図は、モータ2と活字選択軸20、活字輪
シフト回転軸26、キヤリツジ移送−ハンマ駆動
用回転軸27、紙送り軸37との間の選択的回転
伝達ならびにキヤリツジリターンバツクスペーシ
ング軸34の選択的回転動作を主に示しており、
以下個々の細部構成並びにその動作説明に先立
ち、この第2図の構成について説明する。
第2図において、40は駆動歯車で、前記直流
モータ2によつてモータ2のオン時には常時反時
計回り方向に回転する。41は駆動軸で、側枠1
Aに回転自在に保持され且つ駆動歯車40と共に
回転する。42は紙送り制御用カム軸で側枠1A
に回転自在に保持されており、その紙送り制御用
カム軸42に固着した歯車43が前記駆動歯車4
0と遊び歯車44を介して歯車結合され、モータ
2で常時第2図において反時計回り方向に回動す
る。45は紙送り中間回転体で、紙送り制御用カ
ム軸42上にその軸とは別個に回動自在であるよ
うに取付けられ、この紙送り中間回転体45と紙
送り制御用カム軸42との間には両者の回転伝達
を制御する第1のクラツチ46(爪クラツチ)が
装着されている。
紙送り中間回転体45は、紙送り制御用のカム
47と歯車48とを備えており、この歯車48が
前記紙送りローラ38を取付けた紙送り軸37の
歯車49と噛合う。又、紙送り制御用カム47の
外周には2個のカム山47aが180度間隔に形成
され、該カム山47aに後述する紙送り制御レバ
ー50が当接している時には、前記第1のクラツ
チ46がオフ状態にある。カム山47aから紙送
り制御レバー50が離脱した時には第1のクラツ
チ46がオン状態となつて、モータ2の回転は、
駆動歯車40、遊び歯車44、歯車43、紙送り
制御用カム軸42、紙送り中間回転体45を介し
て紙送り軸37の歯車49に伝えられ、紙送り動
作を行なう。
活字輪群14を回動するための活字選択軸20
の側枠し、A側突出部には、歯車体51が活字選
択軸20とは別個に回動自在であるように装着さ
れている。上記歯車体51の歯車52は、遊び歯
車53を介して前記駆動歯車40と歯車結合さ
れ、モータ2の駆動を受けて常時第2図において
反時計回り方向に回動する。54は活字選択軸2
0に固着したラチエツトで、該ラチエツト54と
前記歯車体51との間には両者の回転伝達を制御
する第2のクラツチ55(スプリングクラツチ)
が装着されている。上記ラチエツト54の歯部
は、前記活字輪13の外周に等間隔に形成した記
号と対応した数だけ設けられ、該歯部に後述する
活字選択用レバー56が嵌入自在となつている。
そして、ラチエツト54の歯部と活字選択用レバ
ー56とが非係合状態の時には、前記第2のクラ
ツチ55がオン状態となり、モータ2の回転を遊
び歯車53、歯車体51を介してラチエツト54
(即ち活字選択軸20)に伝達し、前記活字輪群
14を回動させる。又、活字選択用レバー56が
ラチエツト54の歯部に嵌入すると、ラチエツト
54はその回転が阻止され、前記第2のクラツチ
55は直ちにオフ状態となり、歯車体51と活字
選択軸20(ラチエツト54)との間の回転伝達
は断たれる。
57,58,59は活字選択軸20に固着され
た第1、第2、第3の活字選択軸カムで、第1の
活字選択軸カム57はハンマ31駆動とキヤリツ
ジ7送りとに関連し、第2の活字選択軸カム58
は紙送りに関連し、第3の活字選択軸カム59は
キヤリツジリターンとキヤリツジのバツクスペー
シングに関連する。第1の活字選択軸カム57は
大円部57aと小円部57bとを備え、この大円
部にカム溝57cを形成してある。又、第2の活
字選択軸カム58にもカム溝58aが、第3の活
字選択軸カム59にも第1と第2のカム溝59
a,59bがそれぞれ形成してある。上記第3の
活字選択軸カム59の第1のカム溝59aは第2
のカム溝59bよりも深く形成してあり、第1の
カム溝59aがキヤリツジリターンに、又、第2
のカム溝59bがバツクスペーシングに関係す
る。そして、第1、第2、第3の活字選択軸カム
57,58,59の各カム溝57b,58a,5
9a,59bはそれぞれ位相をずらせて形成して
あり、各カム溝57c,58a,59a,59b
が軸方向から見て重なり合うことはない。なお、
60はラチエツト54(即ち活字選択軸20)と
一体回転する検出板で、活字輪13の回転停止位
置に対応したスリツトを有し、発光素子と受光素
子とを備えた検出器61と協働して、活字輪13
の各回転位置及び回転基準位置の検出を行なう。
62は側枠1Aに回転自在に保持された制御カ
ム軸で、この軸62には、歯車63が制御カム軸
62とは別個に回動自在であるように装着されて
いる。上記歯車63は遊び歯車64を介して活字
選択軸20上の歯車体の歯車52と連結され、モ
ータ2の回転を歯車列40,53,52,64を
介して伝達され、常時第2図において反時計回り
方向に回転している。
65は、制御カム軸62上にそれとは別個に回
動自在であるように装着した活字輪シフト位置選
択用の回転体で、前記歯車62と第3のクラツチ
66(スプリングクラツチ)を介して連結されて
おり、歯車63と活字輪シフト位置選択用回転体
65とはこの第3のクラツチ66によつて回転伝
達を制御される。活字輪シフト位置選択用回転体
65は、歯車67と活字輪シフト位置選択用のカ
ム68とを備えており、これには5つのカム溝6
8aが形成されており、前記活字輪群14は活字
輪シフト位置選択用カム68によつて5つのシフ
ト位置を選択される。そして、カム68のカム溝
68aには後述する活字輪シフト位置選択用レバ
ー69が係合自在とされ、このレバー69がカム
溝68aから離脱している時には第3のクラツチ
66がオン状態となつているため、モータ2の駆
動を受ける歯車63と活字輪シフト位置選択用回
転体65とが一体回転する。又、活字輪シフト位
置選択用レバー69がカム溝68aに嵌入すると
活字輪シフト位置選択用カム68は回転を阻止さ
れ、前記第3のクラツチ66が直ちにオフ状態と
なつて歯車63と活字輪シフト位置選択用回転体
65との回転伝達は断たれる。
70は、制御カム軸62に固着した第1のカム
で、これと前記歯車63との間には両者の回転伝
達を制御する第4のクラツチ71(スプリングク
ラツチ)が装着されている。(この第4のクラツ
チ71は、図示簡略化してあるが、第1のカム7
0の中空軸部或いは歯車63の中空軸部を活字輪
シフト位置選択用回転体65内部を挿通させるこ
によつて容易に設置される)。第1のカム70に
は180度間隔で2つのカム溝70a,70aが設
けられ、このカム溝70a,70aに活字選択用
レバー56の1部と活字輪シフト位置選択用レバ
ー69の1部とがそれぞれ係合自在となつてお
り、両カム溝70a,70aから2つのレバー5
6,59が離脱している時にのみ前記第4のクラ
ツチ71がオン状態となり、モータ2駆動で常時
回転する歯車63の回転が第1のカム70(即ち
制御カム軸62)に伝達される。
両カム溝70a,70aのどちらか一方に活字
選択用レバー56或いは活字輪シフト位置選択用
レバー69が嵌入している時には第4のクラツチ
71はオフ状態にあり、歯車63の回転は制御カ
ム軸62(第1のカム70)には伝達されない。
制御カム軸62には第1のカム70から先端に
向つて第2、第3、第4のカム72,73,74
がそれぞれ固着されている。第2のカム72は第
1のカム70と共にハンマ31動作とキヤリツジ
7送り動作とに関係し、又、第3のカム73は紙
紙送りに、第4のカム74はキヤリツジリターン
とキヤリツジのバツクスペーシングに関係する。
上記第2のカム72には180度間隔に2つのカム
構72aが設けられ、該カム溝72a,72aの
前記第1のカム70のカム溝70a,70aとは
若干位相をずらせてある。又、第3のカム73と
第4のカム74には、それぞれ180度間隔で2つ
のカム山73a,73a並びに74a,74aを
設けてあり、且つ両カム73,74のカムのカム
山73a,74aは互いにその位置をずらせてあ
る。
キヤリツジリターン−バツクスペーシング軸3
4上には歯車75と、キヤリツジ移送−ハンマ動
作制御用の中間回転体76とが、それぞれキヤリ
ツジリターン−バツクスペーシング軸34とは別
個に回動自在に装着されている。上記歯車75は
遊び歯車77を介して活字選択軸20上の歯車体
51の歯車52と歯車結合をしており、モータ2
の駆動によつて常時回転している歯車体51の回
動を受けて、歯車は常時第2図において反時計回
り方向に回転する。
78は歯車75と前記中間回転体76との間に
装着した第5のクラツチ(スプリングクラツチ)
で、両者間の回転伝達を制御する。中間回転体4
6は制御カム79と歯車80とを備え、制御カム
79には180度間隔で2つのカム山79a,79
aが形成してある。そして、このカム山79aに
は後述するレバー軸81の第3のレバー82の一
端が係合自在となつており、カム山79aから第
3レバー82が離脱した時には、前記第5のクラ
ツチ78がオン状態となり、中間回転体49は歯
車75と一体回転する。又、第3のレバー82が
カム山79aと当接して制御カム79(中間回転
体76)の回転を阻止すると、直ちに第5のクラ
ツチ78がオフ状態となり、歯車75と中間回転
体76との間の伝達は断たれる。
キヤリツジリターン−バツクスペーシング軸3
4の先端側には後述するストツパーレバー83が
回動自在に保持され、キヤリツジ−ターン−バツ
クスペーシング軸34の最先端部には歯車84が
固着され、該歯車84は後述するレバー軸81の
第5のレバー85先端の扇形歯車85dと噛合つ
ている。従つて、第5のレバー85の回転によつ
てキヤリツジリターン−バツクスペーシング軸3
4は回動し、キヤリツジ7のリターンもしくはバ
ツクスペーシングを行なう。
キヤリツジリターン−バツクスペーシング軸3
4上の中間回転体76の歯車80は、キヤリツジ
移送−ハンマ駆動用回転軸27に固着した歯車8
6と噛合い、前記第5のクラツチ78がオン状態
の時にのみモータ2の回転をキヤリツジ移送−ハ
ンマ駆動用回転軸27に伝達して、ハンマ動作並
びにキヤリツジ送りを連続して行なわせる。
87は、前記活字輪群14のシフト方向を選択
するための正逆転切換歯車体で、前記側枠1Aに
固着した支軸(図示せず)に回転自在且つ軸方向
に所定量摺動自在に保持されている。上記正逆転
切換歯車体87は両端に歯車88,89とその連
結部90とを備え、連結部90には正逆転切換用
の電磁石91(以下正逆切換電磁石と称す)の作
動片91aが取付けられている。上記作動片91
aはバネ(図示せず)によつて側枠1A方向へ偏
倚させられており、従つて正逆切換電磁石91の
非励磁状態では正逆転切換歯車体87も側枠1A
方向へ移動している。
この正逆転切換歯車体87の一方の歯車88
は、遊び歯車92を介して制御カム軸62上の活
字輪シフト位置選択用回転体65の歯車67と歯
車結合されており、正逆転切換歯車体87の軸方
向の許容移動範囲内で常に遊び歯車92と歯車8
8とは噛合う。従つて、前記第3のクラツチ66
がON状態となつて、活字輪シフト位置選択用回
転体65がモータ2の駆動を受けて回転すると、
これと共に正逆転切換歯車体87は第2図におい
て反時計回り方向に回動する。
前記シフトカム25をスプライン軸結合した活
字シフト回転軸26には、歯車93と内歯歯車9
4とが固着されており、両者に前記正逆転切換歯
車体87のいま一方の歯車89が択一的に噛合う
ようになつている。即ち、前記正逆切換電磁石9
1が非励磁状態の時には、正逆切換歯車体87は
側枠1Aに接近した位置にあり、歯車89は歯車
93と噛合い、正逆転切換歯車体87の回転時に
は活字輪シフト回転軸26は第2図において時計
回り方向に回転する。又、正逆切換電磁石91が
励磁されて正逆転切換歯車体87が側枠1Aから
遠ざかる方向に移動されると、歯車89は内歯歯
車94と噛合い、正逆転切換歯車体87の回転時
には活字輪シフト回転軸26は第2図において反
時計回り方向に回動する。
95は活年輪シフト回転軸26に固着した第1
の活字輪シフト回転軸カムで、後述するレバー軸
81の第2のレバー96と当接し、これを制御す
る。97は同じく活字輪シフト回転軸26に固着
した第2の活字輪シフト回転軸カムで、前記スト
ツパーレバー83の一端が当接する。第2の活字
輪シフト回転軸カム97にはカム溝97aが設け
てあり、前記活字輪群14のビジブルポジシヨン
に対応する活字輪シフト回転軸26の回転停止位
置で、上記カム溝97aにストツパーレバー83
の一端が嵌入する。98は活字輪シフト回転軸2
6に固着した検出板で、発光素子と受光素子とを
備えた検出器99によつて、活字輪群14のシフ
ト位置を検出する。
活字選択用レバー56及び紙送り制御レバー5
0は、側枠1Aに固着した支軸100にそれぞれ
回転自在に保持されている。活字選択用レバー5
6は2本のレバー部56a,56bとその連結部
56cとを有し、基部側に、活字輪回転停止用の
電磁石101の作動片101aが取付けられてい
る。
上記作動片101aは、電磁石101の非励磁
状態において、図示せぬバネによつて活字選択用
レバー56を第2図において反時計回り方向に回
動させるように付勢されており、レバー部56a
の先端は、電磁石101の非励磁時には前記第1
の軸カム70と常時当接している。そして、レバ
ー部56aが第1のカム70のカム溝70aに嵌
入している時には、いま一方のレバー部56の先
端は前記活字選択軸20のラチエツト54から離
脱した状態にあり、従つて、前記第2のクラツチ
55はオン状態であるため、モータ2の回転は活
字選択軸20に伝えられる。
一方、活字輪回転停止用電磁石101が励磁さ
れて活字輪選択レバー56が第2図において時計
回り方向に回動すると、レバー部56aが第1の
カム70のカム溝70aから離脱すると共に、レ
バー部56bがラチエツト54に嵌入し、第2の
クラツチ55をオフにして活字選択軸20を停止
させ、これによつて活字輪13の回転停止位置の
選択を行なう。レバー部56aがカム溝70aか
ら離脱すると、活字輪シフト位置選択用レバー6
9が第1のカム70のいま一方のカム溝70a内
にあつても、第1のカム70は直ちに微小角回動
し(この構成については後に詳述する)、従つ
て、レバー部56aの先端が第1のカム70の円
形外周部に乗上げて、活字輪回転停止用電磁石1
01の励磁が断たれても、いま一方のレバー部5
6bはラチエツト54と係合した状態を保持され
る。そして、第1のカム70が180度回転してカ
ム溝70aにレバー部56aがバネ力によつて嵌
入するまでこの状態が保持され、レバー部56a
がカム溝70aに嵌入すると同時にレバー部56
bがラチエツト54から離脱して、直ちに前記第
2のクラツチ55はオンとなる。
前記支軸100に軸支された紙送り制御レバー
50は三叉状を呈し、その中心部を軸支されて、
図示せぬバネによつて第2図において時計回り方
向の回動力を付勢されている。紙送り制御レバー
50の各レバー部50a,50b,50cはそれ
ぜれ紙送り制御用カム軸42上のカム47、制御
カム軸62上の第3のカム73、活字選択軸20
上の第2の活字選択軸カム58、ストツパレバー
83と関係付けてある。ストツパレバー83が活
字輪シフト回転軸26の第2のカム97の溝97
aに嵌入不能な位置にあるときには、レバー部5
0cがストツパレバー83と当接して、レバー部
50aは紙送り制御用カム47のカム山47aと
当接しており、又、レバー部50bは第3のカム
73のカム山73aと当接する位置(カム山73
a間のカム溝73bに係合不能な位置)にある。
ストツパレバー83は図示せぬバネで第2図に
おいて反時計回り方向の回動力を付勢され、その
一端の突起部83aを常時第2のカム97の外周
に当接させ、他端にT字形に形成したストツパー
片83bを紙送り制御レバー50、レバー部50
c並びに後述するレバー軸81の第5のレバー8
5と当接自在とされている。従つて、ストツパレ
バー83の突起部83aが第2のカム97の円形
外周部に当接している時には上述したように紙送
り制御レバー50の回動を阻止するも、活字輪シ
フト回転軸26がビジブルポジシヨンで停止する
と突起部83aが第2のカム97のカム溝97a
に嵌入し、ストツパレバー83のストツパ片83
bは紙送り制御レバー50のレバー部50cから
離れる。従つて、活字選択軸20が第2の活字選
択軸カム58のカム溝58aを紙送り制御レバー
50のレバー部50cと対向させた位置で停止
し、この状態で制御カム軸62が回動して第3の
軸カム73のカム溝73bに紙送り制御レバー5
0のレバー部50cがバネ力によつて落ち込むと
同時に、レバー部50bが第2のカム溝73bに
落ち込み、且つ、レバー部50aが紙送り制御用
カム47のカム山47aから離脱する。紙送り制
御レバー50が紙送り制御用カム47から離脱す
ると、前記第1のクラツチ56がオン状態となつ
て紙送り制御用カム軸42の回転を紙送り中間回
転体45を介して紙送り軸37に伝え、紙送り動
作を行なう。一方、第3のカム73は、紙送り制
御用カム47が1/2回転するまでに、バネ力に抗
して紙送り制御用レバー50のレバー部50aを
カム山47aと当接する位置まで復帰回動させて
停止しており、紙送り制御用カム47が1/2回転
するとカム山47aにレバー部50aが当接して
第1のクラツチ46をオフにし、紙送り軸37を
停止させる。勿論、この時、紙送り制御用レバー
50のレバー部50cは第2の活字選択軸カム5
8のカム溝58aから離脱している。
81は側枠1Aに固着したレバー軸で、該レバ
ー軸81には側枠1Aから先端に向つて、活年輪
シフト位置選択用レバー69、第1のレバー10
2、第2のレバー96、第3のレバー82、第4
のレバー103、第5のレバー85がそれぞれ回
動自在に保持されている。
活字輪シフト位置選択用レバー69はレバー部
69a,69bとその連結部69cを備え、基部
側に活字輪群14のシフト位置選択用の電磁石1
04の作動片104aが取付けられている。作動
片104aは電磁石104の非励磁状態において
は、図示せぬバネによつて活字輪シフト位置選択
用レバー69が第2図において時計回り方向に回
動するように付勢されている。この付勢状態にお
いて、レバー部69aの先端は制御カム62上の
カム68のカム溝68aに落ち込んでおり、他方
のレバー部69bの先端は前記第1の軸カム溝7
0aから離脱している。従つて、カム68がその
回転を阻止されている結果、前記第8のクラツチ
66がオフ状態にあつて、モータ2の回転は活字
輪シフト回転軸26に伝達されない。一方、シフ
ト位置選択用電磁石104が励磁されるとこれに
伴つて活字輪シフト位置選択用レバー69も第2
図において反時計回り方向に回動し、レバー部6
9aがカム68のカム溝68aから離脱すると共
に、レバー部69bの先端が第1のカム70のカ
ム溝70aに落ち込む(この際レバー部69bは
カム溝70aの垂直端面から微少量離間し、従つ
て第1のカム70は前記活字選択用レバー56が
カム溝70aから離脱すると前述のように微少量
回動可能である)。カム68がレバー部69aに
よる回転阻止状態を解れると、前記第3のクラツ
チ66がオンとなつて、モータ2の回転は活字輪
シフト位置選択用回転体65を介して活字輪シフ
ト回転軸26に伝達され、活字輪シフト回転軸2
6は正逆転切換歯車体87の位置に応じて正逆転
し、活字輪群14を上又は下方向にシフトさせ
る。
活字輪群14が所望の位置にシフトされると、
これと同期してシフト位置選択用電磁石104へ
の通電が断たれ、従つてバネ力によつて活字輪シ
フト位置選択用レバー69が第2図において時計
回り方向に回動し、レバー部69bが第1のカム
70のカム溝70aから離脱すると共に、レバー
部69aがカム68のカム溝68aに落ち込んで
活字輪シフト位置選択用回転体65の回転を阻止
する。これによつて第3のクラツチ66はオフと
なつて直ちに活字輪シフト回転軸26を停止さ
せ、活字輪群14を所望のシフト位置に停止させ
る。
前記レバー軸81の第1のレバー102並びに
第2のレバー96は、レバー軸81上に軸方向に
所定量移動自在であるように装着され、図示せぬ
バネによつて、第1のレバー102と第2のレバ
ー96とは第3のレバー82方向に常時弾圧さ
れ、各レバー102,96,82は常時密着状態
にある。上記第2のレバー96と第3のレバー8
2と接触面には端面カムが設けてあり、第2のレ
バー96の回動に応じて第2のレバー96と第1
のレバー102は一体となつて軸方向に移動す
る。即ち、図示せぬバネで第2図において、反時
計回り方向の回動力を付与された第2のレバー1
02の先端は、活字輪シフト回転軸26上の第1
の軸95の外周面と常時当接しており、活字輪シ
フト回転軸26の前記ビジブルポジシヨンに対応
する停止位置においてのみ、第1の軸カム95の
頂部が第2のレバー96を第2図において時計回
り方向に回動させるようになつている。この第2
のレバー96の時計回り方向の回動によつて、第
2のレバー96と第1のレバー102とは前記端
面カムによつて第3のレバー82側へ摺動する。
又、活字輪シフト回転軸26がビジブルポジシヨ
ンに対応した停止位置から外れると、第2のレバ
ー96はバネ力で第2図において反時計方向に回
動し、これに伴つて第1と第2のレバー102、
96は側枠1A側へ摺動する。
前記第1のレバー102はバネ(図示せず)で
第2図において時計回り方向の回動力を付与され
ており、第3のレバー82の折曲部82cによつ
てその回動を阻止される。そして、第1のレバー
102は、該レバー102が側枠1A側に移動し
ている時には前記第1の活字選択軸カム57の小
円部57bに離間して対向し、該レバー102が
第3のレバー82側に移動している時には第1の
活字選択軸カム57の大円部57aの円形外周部
と当接している。従つて、第1のレバー102が
小円部57bに対向した位置にあるときは、活字
選択軸20の全ての回動位置で第3のレバー82
の第2図における反時計回り方向の回動を許す。
又、第1のレバー102が大円部57aの外周に
当接している時には、大円部57aのカム溝57
cと第1のレバー102先端とが対向する活字選
択軸20の回動位置でのみ、第3のレバー82の
第2図における反時計回り方向の回動を許し、他
の活字選択軸20の回動位置では第3のレバー8
2の第2図における反時計回り方向の回動を阻止
する。
前記第3のレバー82は、レバー部82a,8
2bとレバー部82aに設けた折曲部82cとを
備えており、バネ(図示せず)で第2図における
反時計回り方向の回動力を付与されている。そし
て、前記制御カム軸62の停止状態においては、
レバー部82a先端が前記第2のカム72のカム
山72bに当接し、他方のレバー部82b先端
は、キヤリツジリターン−バツクスペーシング軸
34上の制御カム79のカム山79aに当接し
て、制御カム79の回転を阻止している。従つ
て、前記第5のクラツチ78はオフ状態にあり、
モータ2の回転はヤヤリツジ移送−ハンマ駆動用
回転軸27に伝達されない。又、この時、第3の
レバー82は第2図における反時計方向に回動不
能なので、折曲部82cは第1のレバー102を
同方向に回動させない。
一方、第1のレバー102がその先端を第1の
活字選択軸カム57の小円部57b又はカム溝5
7cに対向させた状態において、制御カム軸62
が回動を始めると、第3のレバー82のレバー部
82aは、第2のカム72の回動に伴つてレバー
部82a先端をカム溝72aに落込ませて、反時
計方向に回動する。この結果、第1のレバー10
2は第3のレバー82に押されて反時計方向に回
動し、且つ、第3のレバー82のレバー部82b
は制御カム79のカム山79aから離脱する(な
お、第1のレバー102と第3のレバー82とは
バネによつてそれぞれ逆方向の回動力を付与され
ているが、第3のレバー82用のバネのバネ力を
第1のレバー102のバネ力よりも大きくしてあ
るため、第1のレバー102は第3のレバー82
によつて容易に押圧・回動される)。
そして、第3のレバー82が制御カム79から
離脱すると、該カム79がその回動を許されるた
め前記第5のクラツチ78がオンとなり、モータ
2の回転は制御カム79(中間回転体76)を介
してキヤリツジ移送−ハンマ駆動用回転軸27に
伝達され、ハンマ31駆動並びにキヤリツジ7の
1ピツチ移送を行なう。
又、キヤリツジ移送−ハンマ駆動用回転軸27
が回転している間も、前記制御カム軸62は回動
をしており、制御カム軸62は回動を始めると第
1のカム70のカム溝70aに前記活字選択用レ
バー56が嵌入するまではその回動を続けてい
る。
従つて、この制御カム軸62が1/2回転し終る
前に、それと一体回転する第2のカム72が、第
3のレバー82のレバー部82a先端をカム溝7
2aから押上げてカム山72bに当接させ、第3
のレバー82を第2図において時計回り方向に回
動させる。このため、第3のレバー82のレバー
部82b先端が、制御カム79が1/2回転し終る
前に該カム79のカム山79aと当接する位置に
移動する。そして、制御カム79が1/2回転した
時点で、カム山79aにレバー部82bが当接し
て制御カム79の回転を阻止し、第5のクラツチ
78をオフとしてキヤリツジ移送−ハンマ駆動用
回転軸27を停止させる。
前記レバー軸81の第4のレバー103は、バ
ネ((図示せず)で第2図において反時計回り方
向の回動力を付与されており、制御カム軸62の
停止状態においては、制御カム軸62上の第4の
カム74のカム山74aと当接している。この第
4のレバー103には後記第5のレバー85のレ
バー部85aを押圧するための折曲部103aが
設けられている。
前記レバー軸81上の第5のレバー85は3叉
状を呈し、その中心部をレバー軸81に軸支され
ている。該第5のレバー85のレバー部85aは
前記第4のレバー103の折曲部103aと当接
し、レバー部85bは前記ストツパレバー83の
ストツパ片83b並びに前記第3の活字選択軸カ
ム59と当接自在で、いま一つのレバー部85c
の扇形歯車85dは前記キヤリツジリターン−バ
ツクスペーシング軸34の歯車84と噛合つてい
る。そして、前述したように活字輪シフト回転軸
26がビジブルポジシヨン以外の回動位置にある
ときは、ストツパレバー83の突起部83aが第
2の活字輪シフト回転軸カム97の円形外周部と
当接しているため、ストツパレバー83のストツ
パ片83bは第5のレバー85のレバー部85b
先端と当接する位置にあり、第5のレバー85は
第2図における反時計回り方向の回動を阻止され
ている。
一方、活字輪シフト回転軸26がビジプルポジ
シヨンに対応した位置で停止し、ストツパレバー
83の突起部83aが第2の活字輪シフト回転軸
カム97のカム溝97aに落込んで、ストツパレ
バー83のストツパ片83bが第5のレバー85
のレバー部85bから遠ざかり、且つ活字選択軸
20が、第3の活字選択軸カム59の前記第1の
カム溝59a又は第2のカム溝59bを第5のレ
バー85のレバー部85b先端を対向させた位置
で停止した状態において、制御カム軸62が回動
する、それと一体回転する第4のカム74の回動
に伴つて、第4のレバー103先端がカム山74
aからカム溝74bに落込んで、該第4のレバー
103は第2図において反時計回り方向に回動す
る。第4のレバー103が回動すると、それに押
圧されて、第5のレバー85も第2図において反
時計回り方向に回動し、第5のレバー85のレバ
ー部85b先端は第3の活字選択軸カム59の第
1のカム溝59a又は第2のカム溝59bに落込
む。従つて、第5のレバー85は第1のカム溝5
9a又は第2のカム溝59bの深浅に合わせた量
だけ回動して、レバー部85cの扇形歯車85d
がキヤリツジリターン−バツクスペーシング軸3
4の歯車86を回動させる。これが回動すると、
その回動に応じて、前記ラツク体32が回動し、
キヤリツジ7のホームポジシヨンへのリターンも
しくはバツクスペーシングが行なわれる。
そして、制御カム軸62は所定量(1/2回転)
回転して停止する前に、第4のレバー103を第
2図に示す第4のカム74のカム山74aに乗り
上げた状態に復帰させ、且つ、制御カム軸62停
止後の活字選択軸20の回動によつて第5のレバ
ー85も第3の活字選択軸カム59のカム溝59
a又は59bから離脱した第2図示の状態に戻
り、これに伴つてキヤリツジリターン−バツクス
ペーシング軸34も元に復する。
以上の説明から明らかなように、この実施例に
係るシリアルプリンタでは、常時一定方向に高速
回転している直流モータ2の駆動力は、選択的に
活字選択軸20、活字輪シフト回転軸26、制御
カム軸62、キヤリツジ移送−ハンマ駆動用回転
軸27、紙送り軸37に伝えられ、これらをクラ
ツチ、歯車列を介してモータ2で直接駆動すると
共に、キヤリツジリターン−バツクスペーシング
軸34をカム、レバーの組合せ出力によつて選択
的に駆動するようになつている。この回転伝達系
を簡略化して模式化したものが第4図である。
第4図において、モータ2で駆動される駆動歯
車40は、モータ2の駆動力を活字選択軸20、
制御カム軸62、活字輪シフト回転軸26、キヤ
リツジ移送−ハンマ駆動用回転軸27、紙送り軸
37に伝えるための歯車52,63,63,7
5,43と連結され、これらを常時回動させてい
る。上記歯車52と活字選択軸20との間には前
記第2のクラツチ55が、歯車63と制御カム軸
62との間には第4のクラツチ71が、歯車63
と活字輪シフト回転軸26との間には第3のクラ
ツチ66が、歯車75とキヤリツジ移送−ハンマ
駆動用回転軸27との間には第5のクラツチ78
が、又、歯車43と紙送り軸37との間には第1
のクラツチ46が設けてあり、各歯車と軸との間
の回転伝達を制御する。
図中、105は活字選択軸20のカム群、制御
カム軸62のカム群、活字輪シフト回転軸26の
カム群並びにこれらと協働するレバー群を表わ
す。106は活字軸シフト回転軸26の回転方向
を切換えるための前記歯車93、内歯歯車94並
びに正逆転切換歯車体87からなる正逆クラツチ
を表わしている。第2のクラツチ55は活字輪回
転停止用電磁石101で駆動される活字選択用レ
バー56で制御され、第3のクラツチ66はシフ
ト位置選択用電磁石104で駆動される活字選択
用レバー69で制御され、第4のクラツチ71は
活字選択用レバー56と活字輪シフト位置選択用
レバー69とで制御され、正逆クラツチ106は
正逆切換電磁石91で制御される。又、第1のク
ラツチ46、第5のクラツチ78、キヤリツジリ
ターン−バツクスペーシング軸34の歯車84は
前記カム・レバー群105の出力によつて制御さ
れる。
いま、印字待期状態においては各電磁石は非励
磁状態であるため、活字輪回転停止用電磁石10
1が非励磁のときにオンとなる第2のクラツチ5
5を除き、第1、3、4、5のクラツチ46,6
6,71,78はオフ状態にある。
この状態から、印字指令に基づきモータ2が回
動を始めると、活字選択軸20が回転し検出器6
1によつて活字選択軸20の回動基準位置を検出
すると共に、活字輪13の各活字に対応した信号
を検出する(従つて、活字の回転位置検出は、基
準位置信号によりリセツトされるカウンタで行な
う)。一方、モータ2が定速状態となつたところ
で、いま一方の検出器99が活字輪群14のシフ
ト位置が、ビジブルポジシヨンか他のシフトポジ
シヨンにあるかを検出し、ビジブルポジシヨンに
ない場合には、後述する活字輪群14のシフト動
作によつて、活字輪群14を一段ダウンさせるシ
ーケンスを実行し、検出器99がビジブルポジシ
ヨンを検出するまでこれを行なう。これによつ
て、活字輪群14のシフト位置がビジブルポジシ
ヨンにあることが確認され、以後は絶対位置検出
は行なわず、以後、制御回路が正逆切換電磁石9
1への供給信号並びに検出器99の検出信号に基
づき活字輪群のアツプ・ダウン数をカウントし、
現在位置を算出する。次に、これも後述するキヤ
リツジリターン動作並びに紙送り動作を行ない、
キヤリツジ7のホームポジシヨンへの復帰確認
と、用紙への印字データの二重打ちを防止する。
この状態から印字指令に基づきプリンタ制御回
路が活字輪群14のシフトの必要性とその方向を
判断し、正逆クラツチ106の正逆切換電磁石9
1の励磁が必要な場合はシフトが終了するまで、
当初からこれに通電する。この正逆クラツチ10
6の切換えが終了すると、シフト位置選択用電磁
石104が励磁されて活字輪シフト回転軸26を
回転させる。
そして、続く印字指令に基づき、活字輪回転停
止用電磁石101が励磁されると共に、シフト位
置選択用電磁石104への通電が断たれ、第2、
第3のクラツチ55,56は相前後してオフとな
り、活字選択軸20並びに活字輪シフト回転軸2
6が停止する。従つて、活字輪群14は所望の活
字を印字位置に運んで停止される。
第2、3クラツチ55,66がオフとなつた状
態では、活字選択レバー56並びに活字輪シフト
位置選択用レバー69が共に、前述した第4のク
ラツチ71を制御する第1のカム70から離脱し
た状態なので、第4のクラツチ71がオンとな
り、制御カム軸62を回動させる。
一方、いまこの場合印字動作を行なつているの
で活字輪シフト回転軸26がビジプルポジシヨン
になく、従つて、制御カム軸62の回転出力はカ
ム・レバー群105の出力O1として第5のクラ
ツチ78に伝えられ、第5のクラツチ78をオン
にしてキヤリツジ移送−ハンマ駆動用回転軸27
をモータ2によつて回転させる。キヤリツジ移送
−ハンマ駆動用回転軸27が1回転すると、これ
と同期してキヤリツジ移送−ハンマ駆動用カム2
8も1回転し、その前半の半回転でハンマ31を
駆動し、後半の半回転でキヤリツジ7をラツク体
32に沿つて1ピツチ移送する。キヤリツジ移送
−ハンマ駆動用回転軸27が1回転すると前述し
たように第2のクラツチ55のみがオンとなつた
初期の状態に戻る。
印字を伴わずにキヤリツジ7のみを移送させる
には、活字輪シフト回転軸26のビジブルポジシ
ヨンの選択と、活字選択軸20のスペーシングポ
ジシヨンの選択(前記第1の活字選択軸カム57
のカム溝57cに対応した活字の選択)とを行な
う。この場合も制御カム軸62の回転は、カム・
レバー群105の出力O1として第5のクラツチ
78をオンにしてキヤリツジ移送−ハンマ駆動用
回転軸27を1回転させる。しかしながら、ハン
マ31が駆動されても活字輪群14はハンマ31
で押圧されない位置(ビジブルポジシヨン)にあ
るので、キヤリツジ7が印字を伴わずに1ピツチ
移送される。更にスペーシングが必要な場合に
は、上記の動作を繰返して行なう。なお、この時
活字輪群14はビジブルポジシヨンにあるので、
操作者には用紙上に印字中の行の印字データが可
視できる。
用紙送りを行なうには、活字輪シフト回転軸2
6のビジブルポジシヨンへの選択と、活字選択軸
20の紙送りポジシヨンへの選択(前記第2の活
字選択軸カム58のカム溝58aに対応した活字
の選択)とを行なう。これによつて制御カム軸6
2の回転はカム・レバー群105の出力O3とし
て第1のクラツチ46に伝えられ、第1のクラツ
チ46をオンとして紙送り軸37を所定量回動さ
せ、用紙を1/2ピツチ移送する。紙送り軸37が
用紙を1/2ピツチ移送させるだけ回動すると、プ
リンタは第2のクラツチ55のみがオンとなつた
初期の状態となるので、用紙の1ピツチ送りは上
記動作を2回連続して行ない用紙の連続送りを行
なう場合は、上記一連の動作を繰返して行なう。
キヤリツジ7をホームポジシヨンへ復帰させる
には、活字輪シフト回転軸26のビジブルポジシ
ヨンへの選択と、活字選択軸20のキヤリツジリ
ターンポジシヨンの選択(活字選択軸20の前記
第3の活字選択軸カム59の第1のカム溝59a
に対応する活字の選択)とを行なう。これによつ
て制御カム軸62の回転はカム・レバー群105
の出力O2としてキヤリツジリターン−バツクス
ペーシング軸34に伝達され、それと一体のラツ
ク体32を回動させ、ラツク体32のラツク歯3
3とキヤリツジ移送−ハンマ駆動用カム28のス
クリユー歯との係留状態を解除し、キヤリツジ7
をコイルバネ10の引張り力でホームポジシヨン
へ急速に復帰させる。この際、制御カム軸62は
所定量回転して停止する前に関連レバー群を初期
の状態に復帰させると共に、制御カム軸62の停
止後、直ちに回動を始める活字選択軸20も第5
のレバー85を初期の状態に復帰させる。従つ
て、キヤリツジ7がホームポジシヨンに復帰する
前に、第5のレバー85を介してキヤリツジリタ
ーン−バツクスペーシング軸34が回動してラツ
ク体32とキヤリツジ移送−ハンマ駆動用カム2
8とが係合して、キヤリツジリターンを阻止する
恐れがある。このため、キヤリツジ7のホームポ
ジシヨンへの復帰を検出する検出手段がオンする
まで、上記キヤリツジリターン動作は繰返され、
プリンタは新らたな印字動作を行なわない。
又、キヤリツジ7をバツクスペーシングさせる
場合は、活字輪シフト回転軸26のビジブルポジ
シヨンへの選択と活字選択軸20のバツクスペー
シングポジシヨン(活字選択軸20の前記第3の
活字選択軸カム59の第2のカム溝59bに対応
する活字の選択)とを行なう。これによつて、制
御カム軸62の回転はキヤリツジリターン動作時
と同様にカム・レバー群105の出力O2として
キヤリツジリターン−バツクスペーシング軸34
の歯車84に伝達される。しかしながら、上記出
力O2は、今回はキヤリツジリターン−バツクス
ペーシング軸34を小さく回動させるように働
き、それのラツク体32を、前述したキヤリツジ
7が1/2ピツチだけバツクするに必要な量だけ回
動させ、バツクスペーシングを行なう。
以上の説明により、モータ2と各回転軸との選
択的回転伝達は明らかであるので、以下各動作を
その関連部品の詳細を含めて順に説明する。
(活字輪群周辺の構成並びに活字輪回転位置選択
動作) 前記活字輪群14の4個の活字輪13は同一寸
法に形成され、該実施例においては各活字輪13
に24個の活字がそれぞれ形成してあり、活字輪群
14全体として合計96個の活字(大文字・小文字
のアルフアベツト記号、数値記号等)が収納され
ている。
第5図、第6図、第7図に示したように、各活
字輪13は円環状を呈し、内部に平行な2つの仕
切壁13a,13aを形成してある。仕切壁13
a,13aによつて形成された小判形の空室の中
央部には、ゴム等より成る弾性環120が位置し
ており、補填部材121によつて位置決めされて
いる。122は滑り回転子で、各活字輪13の上
下において、仕切壁13a,13a間に該仕切壁
13a,13aに沿つてのみ摺動自在であるよう
に係合されている。滑り回転子122は、互いに
直線部を直交するように形成した上部滑り回転子
部122bと下部滑り回転子部122cとを有
し、上部滑り回転子部122bが上側の活字輪1
3の下部に、又、下部滑り回転子122cが下側
の活字輪13の上部に係合している。即ち、各活
字輪13はその仕切壁13aを互いに直交させ、
且つその間を滑り回転子122によつて連結した
形で積層され、オルダムジヨイントを形成してい
る。
123は前記活字輪軸18とスプライン軸結合
をしたボビンで、下側ボビン123Aと上側ボビ
ン123Bとよりなり、下側ボビン123Aの中
空軸部123A−2の先端と上側ボビン123B
とが所謂スナツプイン結合される。上記中空軸部
123A−2は前記各弾性環120の中心孔12
0a並びに滑り回転子122の中心孔122aを
挿通している。そして、下側及び上側ボビン12
3A,123Bに設けた仕切壁(第5図では下側
ボビン123Aの仕切壁123A−1のみを示し
てある)に、最下段の活字輪13下部の滑り回転
子122並びに最上段の活字輪13上部の滑り回
転子122がそれぞれ係合しており、ボビン12
3と活字輪13との間にもオルダムジヨイントを
形成してある。従つて、活字輪軸18の回転は、
ボビン123を介して各活字輪13に伝えられ、
各活字輪13は活字輪軸18と一体回転自在であ
ると共に、前記弾性環120が弾性変形すること
によつて活字輪13は、活字輪軸18と直交する
方向に変位自在であり、この軸18と直交する変
位を容易にするため前記弾性環120には第5図
に示すように複数の小孔120bを穿設してあ
る。
上記活字輪13を軸18と直交して前記プラテ
ン17方向に押出すため、各活字輪13は前記保
持体16の支持腕126,126によつてその段
部13bを担持されており、活字輪13は支持腕
126,126に案内されてプラテン17側への
み押出し・変位される。
124は、保持体16の溝窓125内に収納さ
れた円板状の押圧板で、前記活字輪13の段部1
3bと対向し、且つその一部を溝窓125から外
部へ露出させている。従つて、第7図に示すよう
にハンマ31が回動して押圧板124を押圧する
ことによつて、押圧板124が活字輪13の段部
13bを押圧して、前記弾性環120を弾性変形
させて活字輪13を用紙112を介してプラテン
17に押付ける。ハンマ31が旧に復帰すると、
プラテン17へ押出された活字輪13も弾性環1
20の弾性力によつて旧に復帰する。なお、第5
図、第6図、第7図において、127は前記イン
クローラ15を軸支したトツプカバーで、保持体
16に適宜の手段で取付けられている。
活字輪13の回転位置選択動作は、前記したよ
うに、モータ2の回転を、活字選択用レバー56
で制御される第2のクラツチ55を介して、活字
選択軸20、カサ歯車20,19、活字輪軸1
8、ボビン123、オルダムジヨイントを介して
活字輪群14に伝達してこれを回転させ、活字輪
回転停止用電磁石101を励磁することによつ
て、活字選択用レバー56を介し、第2のクラツ
チ55をオフとして活字輪群14を回転停止させ
る。
なお、この活字輪回転位置選択動作は、活字輪
群14の上下シフト動作が行なわれない時でも
(不要な時でも)、キヤリツジ7の順方向のスペー
シング、キヤリツジリターン、バツクスペーシン
グ、紙送りの各諸動作のトリガーとなるため、必
ず、これら諸動作毎に活字輪13の回転位置選択
が行なわれることに留意されたい。又、前述した
ように、この回転選択動作毎に基準位置信号を検
出する構成を採つているため、活字輪群14は印
字選択前に必ず1回り以上回転し、前述したイン
クローラ15によつて各印字選択動作毎に活字輪
群14の全外周にはインクが塗付されることにも
留意されたい。
(活字輪群のシフト位置選択動作) 活字輪群14のシフト(上下動)位置の選択
は、前述したようにシフト方向(活字輪シフト回
転軸26の回転方向)の切換が必要な時には活字
輪シフト回転軸26の回転に先立ち、これが行な
われる。即ち、第8図に示したようにモータ2の
回転を活字輪シフト回転軸26に正転又は逆転し
て伝えるための前記正逆転切換歯車体87は、正
逆切換電磁石91の励磁時には第8図の実線位置
にあつて活字輪シフト回転軸26の内歯歯車94
と噛合い、非励磁時には第8図の2点鎖線図示の
位置にあつて活字輪シフト回転軸26の歯車93
と噛合う。
いま、正逆転切換歯車体87が内歯歯車94と
噛合つている時、第2図に示すシフト位置選択用
電磁石104が励磁されると、モータ2の回転は
第3のクラツチ66を介して活字輪シフト回転軸
26に伝えられ、前述したように活字輪シフト回
転軸26を第2図において反時計回り方向に回動
させる。
これによつて、活字輪シフト回転軸26にスプ
ライン軸結合され、且つキヤリツジ7と一体とな
つて移送される前記シフトカム25,25も、第
3図において反時計回り方向に回動する。従つ
て、該シフトカム25,25の螺旋状のカム溝2
5a,25aに、突部(図示せず)をそれぞれ係
合させたシフトレバー23,23が支軸22を中
心として第3図において時計回り方向に回動す
る。従つて、シフトレバー23の先端2叉部にそ
の突起24を係合させた保持体16が、活字輪群
14と共に上方にシフトされる。なお、第3図に
おいて、128,128は保持体16の上下摺動
を案内するための支軸で、前記キヤリツジ7の底
板11に固着されている。
又、正逆転切換歯車体87が前記歯車93と噛
合つている時は、活字輪シフト回転軸26並びに
シフトカム25が上述と逆方向に回転し、シフト
レバー23が第3図において反時計回り方向に回
動して、保持体16(活字輪群14)を下方にシ
フトする。
そして、活字輪群14が所望の位置にシフトさ
れた時、シフト位置選択用電磁石104の励磁が
解かれ、第3のクラツチ66がオフとなつて活字
輪シフト回転軸26が停止し、活字輪群14が所
望のシフト位置に停止・保持されるのは前述の通
りである。なお、第6図は活字輪群14のビジブ
ルポジシヨン選択時を、第7図は、上から2段目
の活字輪13を印字位置にシフトした状態を各々
示している。
(ハンマ駆動並びにキヤリツジスペーシング) 前述したように、活字輪群14の回転位置選択
とシフト位置選択が終了すると、活字選択用レバ
ー56並びに活字輪シフト位置選択用レバー69
が前記第1のカム70のカム溝70aから離脱し
て、第4のクラツチ71がオンとなつて制御カム
軸62はモータ2の駆動を受ける。ところで、上
記回転位置選択とシフト位置選択とは同時に行な
われ、第1のカム70のカム溝70aから先に離
脱するのは、活字選択用レバー56であるか、活
字輪シフト位置選択用レバー69であるかは任意
である。しかしながら、回転位置検出が先に終了
し、第1のカム70が停止状態にあると、活字選
択用レバー56は活字輪回転停止用電磁石101
の励磁が解かれてバネによつて旧に復帰し、カム
溝70aに係合するため、この後にシフト位置選
択は終了して、活字輪シフト位置選択用レバー6
9がカム溝70aから離脱しても、活字選択用レ
バー56が第1のカム70の回動を阻止して第4
のクラツチ71をオンにしない状態を招来する。
従つて、上記事態を防止するために、第9図に示
すような工夫がなされている。
第9図aは活字選択軸20並びに活字輪シフト
回転軸26が共に回転している状態を示してい
る。即ち、活字輪回転停止用電磁石101が非励
磁で活字選択用レバー56が第1のカム70のカ
ム溝70aの垂直面と当接し、且つ、シフト位置
選択用電磁石104が励磁されて活字輪シフト位
置選択用レバー69が2点鎖線の位置から実線の
位置に至つて、活字輪シフト位置選択用レバー6
9の先端もカム溝70a内にある。シフト位置選
択用電磁石104の励磁によつて駆動される活字
輪シフト位置選択用レバー69は、カム溝70a
内に突入する際、第1のカム70の回動方向(図
示反時計回り方向)に約5〜10度程度進んだ位置
へ突入し、カム溝70aの垂直面と非接触位置に
ある。このため、第9図aの状態から活字輪回転
停止用電磁石101が所定期間励磁され、活字選
択用レバー56が活字輪シフト位置選択用レバー
69より先にカム溝70aから離脱すると、(レ
バー56が図示時計回り方向に回動すると)第1
のカム70は第9図において反時計方向に微少量
回動を許され、カム溝70aの垂直面に活字輪シ
フト位置選択用レバー69が当接するまで回動し
た後、停止する。(この時第4のクラツチ71が
微少時間オンとなる)。この第1のカム70が微
少回動した位置では、活字選択用レバー56が、
活字輪回転停止用電磁石101の励磁解除に伴つ
てバネ力で図示反時計回り方向に回動しようとし
ても、活字選択用レバー56はカム溝70aに嵌
入せずに、第9図bに示したように第1のカム7
0の円形外面と当接する。従つて、活字選択用レ
バー56は前述したようにバネ力に抗して、レバ
ー部56aを第1のカム70の円形外周部に、他
方のレバー部56bを前記ラチエツト54の歯部
に係合した状態を維持される。そして、この後、
活字輪シフト位置選択用レバー69がシフト位置
選択用電磁石104の励磁解除(シフト位置選択
停止動作)によつてカム溝70aから離脱すれ
ば、第1のカム70が回動を許されて(即ち、前
記第4のクラツチ71がオンとなつて)制御カム
軸62が回動し、活字選択用レバー56がバネ力
によつてカム溝70aに落込むまで制御カム軸6
2は略半転する。即ち、180度−(5度乃至10度)
回転する。なお、上述の5度〜10度の制御カム軸
62の微少回転時には、第2、3、4のカム7
2,73,74のカム山72a,73a,74a
と係合した第3のレバー82、紙送り制御レバー
50、第4のレバー103は各カム溝72a,7
3b,74bに落込まず、カム山72b,73
a,74aに当接した状態を維持されている事は
勿論である。
制御カム軸62が回動を始めると、第2のカム
72も回動し、この回動に伴つて該カム72のカ
ム溝72aが前記第3のレバー82と係合可能な
位置に至り前述したように第1のレバー102が
前記記第1の活字選択軸カム57の小円部57b
もしくはカム溝57cと対向した位置にある時の
み、第3のレバー82が第2のカム72のカム溝
72aに落込んで回動し、前記第5のクラツチ7
8をオンにしてキヤリツジ移送−ハンマ駆動用回
転軸27を1回転させる。
第10図は、前述した第2のレバー96と第3
のレバー82との間に示した端面カムの1例を示
してある。同図において、バネによつて第3のレ
バー82へ密接状態で弾接された第1、第2のレ
バー102,96は、活字輪シフト回転軸26が
ビジブルポジシヨンにある時には、実線で示した
ように第2のレバー96が第1の軸カム95の突
部で押下げられている。この時第2のレバー96
の端面カム96aの図示低い方の平面に、第3の
レバー82のピン82dが当接しており、従つて
バネで弾圧された第1のレバー102が第1の活
字選択軸カム57の大円部57aと対向する位置
にある。そして、活字選択軸20が前記スペーシ
ングポジシヨンにない時には、第1のレバー10
2先端は大円部57a外周に当接しており、前記
第3のレバー82が第2のカム72のカム溝72
aへ係合することを許さない。
又、活字輪シフト回転軸26がビジブルポジシ
ヨンにない時には、第2のレバー96はバネ力で
第10図に2点鎖線で示すように押上げられ、こ
れに伴つて第3のレバー82のピン82dが、第
2のレバー96の端面カム96aの傾斜面を経由
して該端面カムの図示高い方の平面に位置する。
従つて、第2のレバー96に押圧されて第1のレ
バー102が第10図において右方向に摺動し、
第一のレバー102先端は第1の活字選択軸カム
57の小円部57bと所定量離間して対向する。
この第10図に示す2点鎖線の位置に第1のレバ
ー102が位置している時には、活字選択軸20
の全ての回動位置で第3のレバー82はその動き
を許され、第2のカム72のカム溝72aに係合
する結果、第3のレバー82で制御される第4の
クラツチ71がオンとなつて、キヤリツジ移送−
ハンマ駆動用回転軸27は1回転する。
キヤリツジ移送−ハンマ駆動用回転軸27が1
回転すると、それとスプライン軸結合をされ且つ
キヤリツジ7と一体になつて移送されるキヤリツ
ジ移送−ハンマ駆動用カム28(第3図参照)も
1回転する。
第11図に示したように、キヤリツジ移送−ハ
ンマ駆動用カム28はハンマカム29とスクリユ
ーカム30とを一体に形成してあり、ハンマカム
29の周面には、前記ハンマ31の折曲部31b
が当接している。ハンマ31はキヤリツジ7に固
着した支軸110に回動のみ自在であるように接
着され、第11図及び第6図、第7図において図
示せぬバネによつて、時計回り方向の回動力を付
与されており、非印時にはストツパ113(第6
図、第7図参照)と当接している。そして、キヤ
リツジ移送−ハンマ駆動用回転軸27の前半の半
回転で(第6図、第7図、第11図で時計回り方
向の回動)、前記ハンマカム29の突部がハンマ
31を第7図のように反時計回り方向に回動さ
せ、前述したようにハンマ31の叩打部31aが
押圧板124を介して活字輪13をプラテン17
側へ押出して、用紙112上に所望活字の印字デ
ータを記録する。
上記印字動作は、比較的軟い合成ゴムよりなる
活字輪13を押出し、且つ、インクを塗付された
活字輪13外周を用紙112に軽く押付けるだけ
なので、プラテン17と活字輪13との衝突音が
極めて小さく、印謂印字騒音が少ない。
キヤリツジ移送−ハンマ駆動用カム28のスク
リユーカム30の外周には、第12図の展開図で
示したように、第1の歯部30aと第2の歯部部
30bとが形成してある。第1の歯部30aは、
キヤリツジ移送−ハンマ駆動用回転軸27と直交
する円周方向に沿つた直線部30a−1と、傾斜
部30a−2とを有し、両者30a−1,30b
−1の領域はスクリユーカム30の1回転内にお
いて略々半々に形成されている。又、第2の歯部
30bは第1の歯部30aの直線部30a−1と
平行に、且つ、回転方向における領域を直線部3
0a−1と同じく形成してある。
そして、後述するn+1/2ピツチのバツクスペー シング後を除いては、通常は第1の歯部30aが
前記ラツク体32のラツク歯33と係合してお
り、キヤリツジ移送−ハンマ駆動用回転軸27、
即ち、キヤリツジ移送−ハンマ駆動用カム28の
前半の半回転では直線部30a−1とラツク歯3
3とが係合し、後半の半回転では傾斜部30a−
2とラツク歯33とが噛合う。このため、軸27
の前半の半回転ではカム28(即ち、キヤリツジ
7)はラツク体32に沿つて移動せず、軸27の
後半の半回転でカム28(キヤリツジ7)はラツ
ク体32に沿つて1ピツチ(ラツク歯33の1歯
相当分)移送される。第14図は、このカム28
の移送状態を示しており、軸27の1回転でカム
28は図示実線図示の位置から2点鎖線図示の位
置へ移動する。
なお、第11図、第13図において、36は前
記キヤリツジ7に固着した支軸110に回動のみ
自在に保持された爪で、図示せぬバネによつて、
常時時計回り方向の回転力を付与され、通常状態
においてはストツパ111と当接して、第13図
に示すように爪33の先端はラツク体32の前記
鋸歯状突起35と所定量離間して対向している。
(印字を伴なわないキヤリツジスペーシング) この印字を伴わないキヤリツジ7の順方向のス
ペーシング(ホームポジシヨンと反対側への移送
は、前述したように活字輪群14を第6図に示す
ようにビジブルポジシヨンに選択し、且つ、活字
選択軸20を前記スペーシングポジシヨンに選択
して、キヤリツジ移送−ハンマ駆動用回転軸27
を1回転させることによつて達成される。即ち、
この軸27の前半の半回転でハンマ31が空打ち
をし、続く後半の半回転でキヤリツジ移送−ハン
マ駆動用カム28(キヤリツジ7)が1ピツチ移
送される。
この詳細については前述したので、ここでは割
愛するが、連続スペーシングの場合は、活字輪シ
フト回転軸26の回転選択は行なわれず、活字選
択軸20のみが1ピツチ移送毎にスペーシングポ
ジシヨンの回動・選択されることに留意された
い。(これは、連続印字指令によつて予め活字輪
群14のシフト位置が判別されている際も同様
で、同一活字輪13中の活字を連続印字する場合
は、活字選択軸20の回転選択のみが行なわれ
る)。又、キヤリツジ7を1/2ピツチだけ順方向に
移送させるには、キヤリツジ7を1ピツチ順方向
に移送した後、後述するキヤリツジ7の1/2ピツ
チ単位のバツクスペーシングを行なう。
(キヤリツジリターン) キヤリツジ7をホームポジシヨンに復帰させる
には、活字輪シフト回転軸26のホームポジシヨ
ンの選択と、活字選択軸20の前記キヤリツジリ
ターンポジシヨンへの選択によつて、レバー軸8
1上の第4、第5のレバー103,85のみがそ
の回動を許され、第5のレバー85が第3の活字
選択軸カム59の第1のカム溝59aに係合し
て、キヤリツジリターン−バツクスペーシング軸
34を大きく回動させる。
この軸34が大きく回動すると、第15図bに
示したように、キヤリツジ移送−ハンマ駆動用カ
ム28のスクリユーカム30とそのラツク歯33
を係合させた前記ラツク体32が、図示矢印方向
に回動し、2点鎖線で示した位置から実線の位置
へ移動する。
これに伴い、前記爪36もラツク体32によつ
て回動され、ラツク体32の平板部と当接する。
従つて、ラツク体32はキヤリツジ7に塔載され
たキヤリツジ移送−ハンマ駆動用カム28並びに
爪36と非係合状態となり、係留手段を失つたキ
ヤリツジ7は前記コイルバネ10の復帰力によつ
て急速にホームポジシヨンに復帰する。
なお、第15図bの状態においては、ラツク体
32の回動トルクを大きく設定(キヤリツジ移送
−ハンマ駆動用回転軸27と軸受との間の摩擦力
を大きく設定してある結果、ごく軽いバネ力で押
圧された爪36はラツク体32を押下げることは
ない。そして、前述したように、キヤリツジ7が
ホームポジシヨンへ復帰したことが確認されるま
でこのバツクスペーシング動作は繰返される。
(キヤリツジのバツクスペーシング) キヤリツジ7をバツクスペーシングさせるに
は、活字輪シフト回転軸26のホームポジシヨン
の選択と、活字選択軸20の前記バツクスペーシ
ングポジシヨンへの選択によつて、第5のレバー
85が第3の活字選択軸カム59の第2のカム溝
59bに係合して、キヤリツジリターン−バツク
スペーシング軸34を小さく回動させて行なうこ
とは前述した通りである。
さて、キヤリツジリターン−バツクスペーシン
グ軸34の回動前においては、前記順方向へのス
ペーシングによつて移送・停止されたキヤリツジ
移送−ハンマ駆動用カム28(スクリユーカム3
0)は、その第1の歯部30aと直線部30a−
1をラツク歯33に当接させた第16図aの2点
鎖線の位置にある(キヤリツジ7、即ちキヤリツ
ジ移送−ハンマ駆動用カム28が前記コイルバネ
10によつて、同図左方向へ引張られているた
め、直線部30a−1はラツク歯33と密着して
いる)。この状態で、直線部30a−1が当接し
ている歯部を仮に歯部X1とすると、前記爪36
は鋸歯状突起35の突起Y1と対向・離間した状
態にある。
第2図に示す2点鎖線の状態から、前述したよ
うにキヤリツジリターン−バツクスペーシング軸
34が小さく回動すると、これと共にラツク体3
2が第16図aの実線の位置まで回動する。従つ
て、キヤリツジ移送−ハンマ駆動用カム28はラ
ツク歯33との係留状態が解除され、キヤリツジ
7はキヤリツジ移送−ハンマ駆動用カム28並び
に爪36と共に前記コイルバネ10によつてホー
ムポジシヨン側へ移動を始める。ところが、ラツ
ク体32が第16図bの回動位置にある結果、前
記(鋸歯状)突起Y1の隣の突起Y2に爪36が当
接し、キヤリツジ7は微少移動してその復帰を阻
止される(第16図実線参照)。この直後、前述
したように第4、第5のレバー103,85を回
動させた第4のカム74(即ち制御カム軸62)
が、第4のレバー103を旧に復帰させて停止す
ると共に、制御カム軸62の停止に伴つて活字選
択軸20が回動を始め、第5のレバー85を旧に
復帰させる。この結果、キヤリツジリターン−バ
ツクスペーシング軸34も、第5のレバー85と
共に旧に復帰し、ラツク体32のラツク歯33
は、スクリユーカム28との係合位置に至る。
上記ラツク体32の復帰によつて、ラツク体3
2の前記突起Y2と爪36の係合が外れ、キヤリ
ツジ移送−ハンマ駆動用カム28はコイルバネ1
0の引張力によつて、スクリユーカム30の第2
の歯部30bが前記(ラツク歯33の)歯部X1
の隣の歯部X2に当接するまで、更に微少量バツ
クスペースされて、第17図aの位置に至る。こ
の一連の動作によつて、キヤリツジ移送−ハンマ
駆動用カム28は第16図aの2点鎖線の位置か
ら、第17図aに示した位置までバツクスペース
されることになり、キヤリツジ7は1/2ピツチだ
けバツクスペースされたことになる。
この第17図aの位置からキヤリツジ移送−ハ
ンマ駆動用回転軸27が1回転すると、スクリユ
ーカム30の第1の歯部30aの傾斜部30a−
2がその半分だけラツク歯33と噛合うことにな
るので、キヤリツジ移送−ハンマ駆動用カム28
(即ち、キヤリツジ7)は1/2ピツチだけ順方向に
スペーシングされる。
又、第17図aの位置から再び、上述したバツ
クスペーシング動作を行なうと、前の動作と同様
にラツク体32が回動して、爪36が(鋸歯状)
突起Y2の隣の突起Y3に当接した状態(第18図
参照)を経て、キヤリツジ移送−ハンマ駆動用カ
ム28は第19図示の位置に至る。第19図の状
態においては、前記ラツク歯33の歯部X2にス
クリユーカム30の第1の歯部30aの直線部3
0a−1が当接しており、第16図2点鎖線図示
の位置から見てキヤリツジ7は1ピツチだけバツ
クスペーシングされたことになる。この第19図
aの位置からキヤリツジ移送−ハンマ駆動用回転
軸27が1回転すると、キヤリツジ移送−ハンマ
駆動用カム28は1ピツチだけ順方向にスペーシ
ングされ、第16図aの2点鎖線の位置に戻る。
第19図aの位置から更にバツクスペーシングが
必要なら、上述の動作を繰返せば良い。
(印字位置微調整) 第20図、第21図に示すように、側枠1A,
1B間に回転可能に支承されたキヤリツジリター
ン−バツクスペーシング軸34には、ラツク体3
2が摺動可能に保持され、ラツク体32は側枠1
Bとの間に介挿された押圧スプリング130で側
枠1A方向に弾性付勢されている。また、側枠1
Aとラツク体32aの間には位置調整用カム体1
31が介挿されている。(第1図では省略)。
このカム体131は第22図に示すように、キ
ヤリツジリターン−バツクスペーシング軸34の
回転を許容する大きい目の長穴132が穿設され
ている。カム体131の一方の側面は、平坦で第
20図、第21図に示すように側枠1Aの内面に
摺動可能に当接している。カム体131の他方の
側面には、第1のカム面131aとそれより高位
置の第2のカム面131bと、両カム面131
a,131bの間に設けられた傾斜面131cと
を有している。第1のカム面131aと、第2の
カム面131bの段差lは、キヤリツジ桁送りの
1/3ピツチに相当するように設計されている。
印字位置の微調整をしないときには、第20図
に示すようにラツク体32はカム体131の第1
のカム面131aに弾接した状態で位置決めされ
て、キヤリツジ7の桁送りやホームポジシヨンへ
のリターンなどが行なわれる。
印字位置の微調整を行なう場合、第21図に示
すようにカム体131を矢印の方向へ押込み、ラ
ツク体32の端部を第2のカム面131bに当接
させる。このカム体131の変位に基いて、ラツ
ク体32は押圧スプリング130の弾性に抗して
側枠1B側に第1のカム面131aと第2のカム
面131bの段差l、すなわち1/3ピツチに相当
する距離だけ変位することになる。
このラツク体32の変位により、それと噛合し
ているキヤリツジ移送−ハンマ駆動用カム28は
キヤリツジ移送−ハンマ駆動用回転軸27上を、
さらにキヤリツジ移送−ハンマ駆動用カム28に
連結されているキヤリツジ7は案内軸5,6上を
それぞれ1/3ピツチに相当する距離だけ変位し、
この状態で印字すれば所定の印字ピツチよりも狭
めることができる。
この実施例では摺動式のカム体131について
説明したが、回転式のカム体でもよく、またカム
面は必要に応じて3段以上設けることもできる。
またカム体の代りに、キヤリツジ移送−ハンマ駆
動用回転軸に螺合する螺合体を設け、ラツク体を
この螺合体側へ弾性付勢せしめ、螺合体を回転す
ることによりラツク体を摺動して位置調整を行な
うこともできる。またラツク体の摺動ピツチに1/
2ピツチの摺動ピツチを付加しておけば、これに
よつてハーフピツチ送り、ハーフピツチバツクを
行なうことも可能である。
本発明は前述のような構成になつており、構造
が簡単で容易に印字位置の調整ができるシリアル
プリンタが提供される。
【図面の簡単な説明】
図面は何れも本発明の実施例に係るシリアルプ
リンタに係り、第1図は全体斜視図、第2図はモ
ータと各回転軸及びカム・レバー群との関連を示
す展開斜視図、第3図はキヤリツジの分解斜視
図、第4図はモータと各回転軸との回転伝達系を
示す模式図、第5図は活字輪群の要部分解斜視
図、第6図及び第7図は活字輪群とハンマとの関
係を示す要部断側面図、第8図は正逆クラツチを
示す説明図、第9図a,bは第1の活字選択軸カ
ムと活字選択用レバー、活字輪シフト位置選択用
レバーとの関係を示す説明図、第10図は活字輪
シフト回転軸並びに活字選択軸上の各カムによつ
て制御される第1、第2、第3のレバーを示す分
解斜視図、第11図はキヤリツジ移送−ハンマ駆
動用カムとラツク体との関係を示す要部斜視図、
第12図はスクリユーカムの展開図、第13図は
キヤリツジ移送−ハンマ駆動用カム、爪、ラツク
体の関係を側面から見た説明図、第14図はキヤ
リツジ移送−ハンマ駆動用カムの移動を示す説明
図、第15図a,bはキヤリツジリターン動作の
説明図、第16図〜第19図はバツクスペーシン
グ動作の説明図で、各図aの平面説明図は各図b
の側面説明図、第20図および第21図は印字位
置の調整状態を示す説明図、第22図はその印字
位置調整に用いるカム体の斜視図である。 13……活字輪、17……プラテン、27……
キヤリツジ移送−ハンマ駆動用回転軸、28……
キヤリツジ移送−ハンマ駆動用カム、30……ス
クリユーカム、33……ラツク体、34……キヤ
リツジリターン−バツクスペーシング、131…
…位置調整用カム体。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 活字担体を保有し案内軸上での摺動によりプ
    ラテンに沿つて移送されるキヤリツジと、前記案
    内軸と平行に延びるキヤリツジ移送軸と、前記キ
    ヤリツジに連結されるとともにキヤリツジ移送軸
    にスプライン軸結合されてキヤリツジ移送軸によ
    つて回転駆動されるスクリユー体と、前記案内軸
    と平行に延びるラツク軸と、そのラツク軸に摺動
    可能に支承されるとともに前記スクリユー体と噛
    合するラツク体と、そのラツク体をラツク軸上で
    微量摺動させることができる位置微調整手段とを
    備え、この位置微調整手段でラツク体をラツク軸
    上で微量摺動させることにより、そのラツク体と
    噛合しているスクリユー体をキヤリツジ移送軸上
    で微量摺動させ、さらにそのスクリユー体と連結
    しているキヤリツジを案内軸上で微量摺動させ
    て、キヤリツジのプラテンに対する位置調整を行
    なうことを特徴とするシリアルプリンタのキヤリ
    ツジ移送装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0489622U (ja) * 1990-12-18 1992-08-05

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