JPS6224424A - 磁気記録媒体およびその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、強磁性金属薄膜層を記録層とする磁気記録
媒体およびその製造方法に関し、さらに詳しくは耐久性
に優れた前記の磁気記録媒体およびその製造方法に関す
る。

〔従来の技術〕

強磁性金属薄膜層を磁気記録層とする磁気記録媒体は、
通常、金属もしくはそれらの合金などの強磁性材を真空
蒸着するなどして基体上に被着し　。

てつくられ、垂直磁気記録用としては、たとえば、コバ
ル°トークロム合金などの磁化容易軸が容易に強磁性金
属薄膜層面に対して垂直な方向に配向される垂直磁気記
録に適した強磁性材を用いてつくられている。ところが
、この種のコバルト−クロム合金などの垂直磁気記録に
適した強磁性材を用いて形成される強磁性金属薄膜層は
、垂直磁気記録に適し、高密度記録に適した特性を有す
る反面、磁気ヘッド等との摺接によって摩耗されやすく
、またもろくて局所的外力により損傷を生じやすく、耐
久性に欠ける。

このため、このようにコバルト−クロム合金などの垂直
磁気記録に通した強磁性材を用いて形成した強磁性金属
薄膜層の表面に、種々の保護膜層を設けるなどして耐久
性を改善することが行われており、たとえば、−酸化ケ
イ素からなる保護膜層を設けることが行われている。（
特開昭５０−８０１０２号） 〔発明が解決しようとする問題点〕 ところが、この種の垂直磁気記録に適した強磁性金属薄
膜層の表面に一酸化ケイ素からなる保護膜層を設けると
、摩耗が抑制されて耐久性が改善されるが、未だ機械的
強度は充分に満足できるものではなく、耐久性を充分に
改善することができない。

〔問題点を解決するための手段〕

この発明は、かかる現状に鑑み種々検討を行った結果な
されたもので、基体上に、コバルト−クロム合金などの
垂直磁気記録に通した強磁性材を用いて形成した垂直磁
気記録用の強磁性金属薄膜層の表面に、コバルトを主成
分とし、かつ酸素原子を１０〜４０原子％含む、結晶構
造が六方稠密構造で機械的強度に優れた保護膜層を設け
ることによって、機械的強度を充分に強化し、耐久性を
充分に向上させたものである。

この発明において、垂直磁気記録用の強磁性金属薄膜層
上に形成される保護膜層は、コバルトもしくはコバルト
を主成分とする合金を、酸素ガス雰囲気中で、真空蒸着
あるいはスパッタリングもしくはイオンブレーティング
するなどして形成される。このようにして形成されう保
護膜層は、コバルト原子を保護膜層を構成する全構成原
子に対して３６〜９０原子％含有させて主成分とし、か
つ酸素原子を１０〜４０原子％含有させると、六方稠密
構造の結晶構造を有する機械的強度に優れた保護膜層が
形成され、磁気ヘッドに′対し六方稠密構造の結晶構造
のＣ軸面が摺接して、磁気ヘッドとの凝着を起こさず、
機械的強度が充分に向上されて、耐摩耗性が向上される
とともに大きな局所的外力にも強くなり、耐久性が一段
と向上される。

このように、垂直磁気記録用の強磁性金属薄膜層上に形
成される保護膜層は、コバルト原子を保護膜層を構成す
る全構成原子に対して３６〜９０原子％含み、かつ酸素
原子を１０〜４０原子％含有するものであることが好ま
しく、コバルト原子の含有量が少なすぎると保護膜層の
結晶構造が六方稠密構造をとりにくくなって、機械的強
度に優れた保護膜層が得られず、また酸素原子が少なす
ぎると充分に機械的強度に優れた保護膜層が形成されず
、多すぎると保護層が脆くなって逆に耐久性が劣化する
。またコバルト原子の含有量が多くなりすぎて、９０原
子％を超えると、この保護膜層が磁性を有し、飽和磁化
量が大きくなりすぎ電磁変換特性に悪影響を及ぼすため
好ましくない。

このように磁性を有するこの保護膜層の飽和磁化量は、
５００ガウス以下であることが好ましく、このような飽
和磁化量の調整は、酸素原子の含有量を多くしてコバル
（−の含有量を９０原子％より少なくしたり、他の非磁
性元素を含有させるなどの方法で容易に行える。このよ
うな飽和磁化量を低減するための非磁性元素は、特に限
定されないが、コバルトによく固溶するものが好ましく
使用され、たとえば、Ｃｒ　ＳＣｕ　、Ｇ　ｅ　％　Ｍ
　ｇ　ｓ　Ｍ　ｎ、ＭＯｌＮｉ、Ｏｓ、Ｐｔ、Ｒｅ、Ｒ
ｕ、Ｓｉ。

Ｓ　ｎ　、Ｔ　ａ　ｓ　Ｔ　ｉｓ　Ｖ、ＷＳＺｎ等が好
適なものとして含有される。

このようにして形成される保護膜層は、厚みが０．００
５μｍより薄くては耐久性を充分に向上させることがで
きず、０．０５μｍより厚くするとスベ−シングロスが
大きくなって高密度記録が良好に行えないため、０．０
０５〜０．０５μｍの範囲内の厚みにするのが好ましい
。

このように、垂直磁気記録に適した強磁性材で形成され
た強磁性金属薄膜層上に、コバルトを主成分とし、かつ
酸素原子を１０〜４０原子％含存する保護膜層を形成す
ると、機械的強度が強化されて耐久性が充分に向上され
、この効果はこの保護膜層と垂直磁気記録用の強磁性金
属薄膜層との間に、種々の下地膜層がある場合でも同様
に発揮される。また、この保護膜層上に、さらに潤滑剤
層を形成すると、潤滑剤層の潤滑効果が発揮され、摩擦
係数が充分に低減されて、耐久性が一段と向上される。

保護膜層上にさらに形成される潤滑剤層は、潤滑剤を、
トルエン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケト
ン、シクロヘキサノン等の適当な溶剤に溶解し、／８解
によって得られた溶液中に前記の保護膜層を浸漬するか
、あるいは前記溶液を潤滑剤を含む前記の保護膜層上に
塗布または噴霧するなどの方法で形成され、この他、潤
滑剤を前記の保護膜層上に翼空蒸着するなどの方法でも
形成される。使用される潤滑剤としては、脂肪酸、脂肪
酸の金属塩、脂肪酸エステル、脂肪族アルコールなどの
脂肪族系潤滑剤、パーフルオロポリエーテル、パーフル
オロアルキルポリエーテル、パーフルオロアルキルカル
ボン酸などのフッ素系潤滑剤、シリコーンオイル、変性
シリコーンオイルなどのシリコーン系潤滑剤およびパラ
フィン、スクアラン、ワックスなどの炭化水素系潤滑剤
等がいずれも好適なものとして使用される。

強磁性金属薄膜層の形成材料としては、ｃｏ−Ｃｒ合金
、Ｃｏ　−Ｍ　ｏ合金、Ｃｏ−０ｓ合金、ｃｏ−Ｒｕ合
金、Ｃｏ−Ｔａ合金、ｃｏ−■合金、Ｃｏ−Ｗ合金など
の磁化容易軸が強磁性金属薄膜層面に対して垂直方向に
容易に配向される強磁性材が使用され、これらの強磁性
材からなる強磁性金属薄膜層は、真空蒸着、イオンブレ
ーティング、スパッタリング、メッキ等の手段によって
基体上に被着形成される。

また、基体としては、ポリイミド、ポリエステル、ポリ
アミド、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリエチ
レン等一般に使用されている高分子成形物からなるプラ
スチックフィルムやプラスチック板、および銅、アルミ
ニウムなどの非磁性金属からなる金属フィルムや金属板
などが使用される。

まだ、磁気記録媒体としては、合成樹脂フィルムを基体
とする磁気テープ、合成樹脂フィルム、アルミニウム板
およびガラス板等からなる円盤やドラムを基体とする磁
気ディスクや磁気ドラムなど、磁気ヘッドと摺接する構
造の種々の形態を包含する。

〔実施例〕

次に、この発明の実施例について説明する。

実施例１ 第１図に示すように、真空槽１内を隔壁２，３．４で区
画して、基体移動支持室５と真空蒸着室６および７を分
離形成し、これらの基体移動支持室５と真空蒸着室６お
よび７に跨るように円筒状キャン８を配設した箕空茎着
装置を使用し、厚さ５０μのポリイミドフィルム９を基
体移動支持室５内に配設した原反ロール１０からガイド
ロール１１を介して、円筒状キャン８の周側面に沿って
移動させ、ガイドロール１２を介して巻き取りロール１
３に巻き取るようにセットした。次いで、基体移動支持
室５と真空蒸着室６および７に取りつけた各排気系１４
．Ｌ５．１６で、各室を１×１Ｏ−Ｊ−一−ルまで真空
排気し、円筒状キャン８を２０Ｑ℃に加熱しながら、真
空蒸着室６の下部に配設された強磁性材蒸発源１７でコ
バルト−クロム合金（原子％８９：１１）１８を加熱蒸
発させて、ポリイミドフィルム９の表面にｊＩさ０．２
５μｍのコバルト−クロム合金（原子％８８：２２）か
らなる強磁性金属薄膜層を形成した。引き続いて、真空
蒸着室７に導入されたガス導入管１９から酸素ガスを、
導入量を種々に変えて吹きつけ、真空蒸着室７の下部に
配設された金属蒸発源２ｏでコハル１−−クロム合金（
原子％８５：１５）２１を加ｐ４％　２４発させて、ポ
リイミドフィルム９表面の強磁性金属薄膜層上に、酸素
原子を下記第１表に示すように種々の割合で含有させた
厚さ０．０２μｍのコバルト−クロム合金からなる保護
膜層を形成した。しかる後、円盤状に打抜いて、第２図
に示すようなポリイミドフィルム９上に強磁性金属薄膜
層２２および保護膜層２３を順次に積層形成した磁気デ
ィスク八をつくった。

実施例２ 実施例１における保護膜層の形成において、金属蒸発源
２０内にコバルト−クロム合金に代えてコバルト−バナ
ジウム合金（原子％９０：１０）をセットした以外は、
実施例１と同様にして、酸素原子を下記第２表に示すよ
うに種々の割合で含有させた厚さ０．０２μｍのコバル
ト−バナジウム合金からなる保護膜層を形成し、磁気デ
ィスクＡをつくった。

第１表 第２表 比較例１ 実施例１において、保護膜層の形成を省いた以外は実施
例１と同様にして磁気ディスクをつくった。

各実施例および比較例で得られた磁気ディスクについて
、フレキシブルディスク用ボタン型磁気ヘッドを用いて
耐久性を試験した。耐久性試験は、記録密度を６０ｋＰ
ＣＩとし、初期再生出力の８０％に出力が低下するまで
の磁気ヘッドのパス回数を測定して行った。

下記第３表はその結果である。

第３表 〔発明の効果〕 上記第３表から明らかなように、この発明で得られた磁
気ディスク（試料２，３．４，７，８゜９）は、いずれ
も試料１，５，６．１０および比較例１で得られた磁気
ディスクに比して、磁気ヘッドのパス回数が格段に多く
、このことからこの発明によって得られる垂直磁気記録
用磁気記録媒体は、耐久性が大幅に向上されていること
がわかる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明で使用する真空蒸着装置の１例を示す
概略断面図、第２図はこの発明によって得られた磁気デ
ィスクの部分拡大断面図である。 ９・・・ポリイミドフィルム（基体）、２２・・・強磁
性金属薄膜層、２３・・・保護膜層、Ａ・・・磁気ディ
スク（磁気記録媒体） 第１図 ６ン

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、基体上に、磁化容易軸が磁性層面に対して垂直方向
   にある強磁性材で構成された強磁性金属薄膜層を設け、
   この強磁性金属薄膜層の表面に、コバルトを主成分とし
   、かつ酸素原子を１０〜４０原子％含む保護膜層を設け
   たことを特徴とする磁気記録媒体 ２、コバルトを主成分とし、かつ酸素原子を１０〜４０
   原子％含む保護膜層の結晶構造が、主に六方稠密構造か
   らなる特許請求の範囲第１項記載の磁気記録媒体 ３、コバルトを主成分とし、かつ酸素原子を１０〜４０
   原子％含む保護膜層の膜厚が、０．０５μｍ以下である
   特許請求の範囲第１項および第２項記載の磁気記録媒体 ４、コバルトを主成分とし、かつ酸素原子を１０〜４０
   原子％含む保護膜層の飽和磁化量が、５００ガウス以下
   である特許請求の範囲第１項ないし第３項記載の磁気記
   録媒体 ５、基体上に、磁化容易軸が磁性層面に対して垂直方向
   にある強磁性材で構成された強磁性金属薄膜層を形成し
   、次いで、この強磁性金属薄膜層の表面に、コバルトも
   しくはコバルト合金を酸素ガス雰囲気下で真空蒸着して
   、コバルトを主成分とし、かつ酸素原子を１０〜４０原
   子％含む保護膜層を形成することを特徴とする磁気記録
   媒体の製造方法