JPS6223336Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は運搬車のハンドルの傾倒、固定を簡単な
構造及び操作により行うことを目的とする。

運搬車は一般に車台の裏面に車輪を設け、車台
の一端両側に取り付けたブラケツトに〓型のハン
ドルを傾倒自在に軸支して成るものである。

ハンドルを傾倒自在とするのは運搬車の不使用
時にハンドルを車台に倒して場所をとらないと共
に整理の便とするためである。

一方、運搬車の使用時にはハンドルはしつかり
とブラケツトに固定して起立されている必要があ
る。そのため、ブラケツトにハンドルを軸支する
場合にハンドルの固定、傾倒を確実にするのにブ
ラケツトやハンドルにロツドやスプリング等の多
くの部材を組合わせて複雑な機構とすると共に、
その固定、傾倒のために特別の操作を要し、作業
者に手数を掛け、又該操作の繰り返しにより各部
材の摩滅に伴つて所期の目的に支障が生じる欠点
があつた。

そこで、本案は従来のものに比べ、すこぶる簡
単な構成でありながらハンドルの固定、傾倒を確
実に行うと共に、その操作も簡単な運搬車を提供
するものである。

本案の実施例を図につき説明すると、図中１は
運搬車の車台であり、一端（車台後部）の両側上
面にブラケツト２がボルト３により取り付けられ
ている。ブラケツト２は正面より見て〓型と成つ
ており、車台前方側のブラケツト端面に上部を残
してハンドル当接板４が垂直に架設してあり、又
ブラケツト２の両起立片には上端より下端に向つ
てハンドル当接板側に傾斜している長孔５が穿設
してある。該長孔５の上端イはハンドル当接板４
の上面より上方且後出のハンドルの半径長より後
方位置にあり、又下端ロはブラケツト下部でハン
ドル当接板４にハンドルの半径長より接近した位
置となつている。

６はハンドルであり、ブラケツト２の対峙した
起立片に挾まれるように長孔５に嵌挿されている
ピン７に軸支されている。従つてハンドル６はピ
ン７が長孔５内を移動できる範囲において上下且
左右に動けるのである。故に、運搬車の使用に際
しハンドル６を固定起立する時は、ハンドルを起
立せしめればその自重によりハンドル下端の軸支
ピン７は長孔５の傾斜にガイドされて下方へ落ち
るため、ハンドル６も下方へ下がると共にハンド
ル当接板４方向へも移動し、ピン７が下端ロに到
る途中でハンドル６とハンドル当接板４とが圧接
するから、ハンドル当接板４との接線及びハンド
ルと一体となつたピン７と長孔５の接点ハにより
ハンドル６はブラケツト２に固定されるのであ
る。

又、不使用時にはハンドル６を上方へ持ち上げ
ればハンドル当接板４との接触が解かれるから、
前方へ押してやればハンドル６はピン７が上昇す
るに伴いハンドル当接板４の上縁に接しながら傾
倒するのである。

上記実施例ではブラケツト２は〓型となつてい
るが、Ｌ型であつてもよく、又長孔５は上端まで
傾斜している必要はなく、第５図のように下方部
はハンドル当接板側に傾斜し、上方部は垂直とし
てもよい。

以上の様に本願はブラケツト２に穿設した傾斜
長孔５と前面当接板４とピン７よりなる簡単な構
成により、ハンドル６の傾倒固定を容易になすも
のであり、固定時は常にピン７が下降しようとす
るためハンドル当接板４を圧接する力が働き、そ
の固定は強烈であり、荷運搬中にはハンドル７を
前方へ押す力で増々強固なものとなる効果があ
る。

又、ハンドル６のハンドル当接板４との圧接時
にはピン７は長孔５の下部途中であるため、圧接
箇所に摩滅が生じてもピン７が下降できるから、
ハンドル６が更にハンドル当接板４に寄り常に強
固な固定を維持できる効果がある。

更にハンドル当接板４の上縁より長孔５の上端
イが上方にあるため、ハンドルは該当接板４に邪
魔されることなく傾倒できると共に、却つて当接
板４の上縁が支点的な作用をなし滑らかな傾倒を
演出する効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案運搬車の側面図、第２図は同正面
図、第３図及び第４図は一部側面図、第５図はブ
ラケツトの他の実施例を示す側面図である。 符号、２はブラケツト、４はハンドル当接板、
５は長孔、６はハンドル、７はピン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車台後部両側に車台前方にハンドル当接板を有
   すると共に、上端は該当接板上縁より高く下端に
   向い該当接板側け傾斜した長孔を穿設したブラケ
   ツトを取り付け、該長孔に嵌挿したピンでハンド
   ルの下端を軸支した運搬車のハンドル傾倒固定装
   置。