JPS62228619A - デイ−ゼルエンジンの渦流室式燃焼室 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ディーゼルエンジンの渦流室式燃焼室に関し
、主燃焼室における噴口の傾斜方向とは反対の方向にも
燃焼ガスを拡げてこの部分の燃焼遅れをなくし、もって
燃焼性能を改善できるものを提供する。

〔従来技術〕

本発明は、ディーゼルエンジンＥの主燃焼室２に渦流室
１を後ろ上り傾斜状の噴口３を介して連通してなるディ
ーゼルエンジンの渦流室式燃焼室を基本構造とするが、
当該構造の従来技術としては、特公昭５９−４９４０５
号公報に示すように、噴口３を上記傾斜方向にそろえて
空け、燃焼ガスをこの方向に沿って主燃焼室２に噴出す
るものがある。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかしながら、上記従来技術においては、燃焼ガスは主
燃焼室における噴口３の傾斜方向に集中的に噴射される
ため、主燃焼室２のうち、当該傾斜方向とは反対側の部
分に燃焼ガスは遅れて到達し、この部分に燃焼遅れが生
じて燃焼性能を低下させていた。

本発明は、上記反対側部分での燃焼遅れをなくして燃焼
性能を向上することを技術的課題とする。

〔問題点を解決するための手段〕

上記課題を達成するための手段を、実施例に対応する第
１図乃至第４図を用いて以下に説明する。

即ち、本発明は、渦流室１の燃焼炎を主燃焼室２内の噴
口３の傾斜方向Ｐとは反対の方向Ｑに噴出させる噴出溝
１２を、噴口３の横幅Ｓよりも小さい横幅Ｔで、噴口３
の周面後部から後方に切込む形に形成したことを特徴と
するものである。

〔作用〕

燃焼行程では、燃焼ガスは噴口３に沿って主燃焼室１に
噴出するとともに、噴口３の（ｌＪ！斜方向とは反対の
方向Ｑにも噴出Ｆｉ１２を通って噴出するつ従って、当
該反対方向の主燃焼室２の部位にも火炎が速やかに達し
て主燃焼室２に燃焼ガスを均一に噴出させ、もって燃焼
遅れをなくせる。

また、噴出溝１２の横幅′Ｆは噴口３の横幅Ｓよりも小
さく形成されており、噴出溝１２の形成前後で燃焼ガス
の通路断面積はそれほど大きくならないので、燃焼ガス
が渦流室１から主燃焼室２に噴出する流速は高く維持さ
れ、主燃焼室への火炎伝播速度を低下させることはない
。

〔発明の効果〕

噴口の傾斜方向の反対側の主燃焼室部分にも燃焼ガスを
噴出してこの部分の燃焼遅れをなくせるうえ、火炎伝播
速度にも悪影響を及ぼさないので、全体として燃焼性能
を向上させるごとができる。

〔実施例〕

以下、本発明の実施例を図面に基いて説明する。

第１図はディーゼルエンジンの渦流室周辺の縦断右側面
図、第２図は同周辺を示す概略説明斜視図、第３図はデ
ィーゼルエンジンの要部縦断右側面図、第４図は第３図
におけるＩＶ−ｒＶ線断面図であって、ディーゼルエン
ジンＥはシリンダブロック７の中央にシリンダ８を形成
し、ピストン１０をシリンダ８に上下摺動自在に内嵌す
る。

シリンダブロック７の上方にシリンダへノド１１を組み
付け、シリンダへノド１１の左半部のうち、シリンダブ
ロック７に面する端部に燃料噴射空間１９を穿孔し、そ
の下部開口端縁から半割状の噴射室部材２０を嵌合して
、燃料噴射空間１９の上半球部と噴射室部材２０の下半
球部とで渦流室１を形成する。

上記シリンダヘッド１１の左半部の上端部から燃料噴射
空間１９にかけてノズル嵌挿孔２１を貫設し、この嵌挿
孔２１に燃料噴射ノズル２２を嵌挿してその先端噴口部
２３を渦流室１に臨ませる。

上記噴射室部材２０に噴口３を後ろ上り傾斜状、即ち、
矢印Ｑ方向に行くほど上るように空け、この噴口３の左
・右両端部に補助噴口１５を形成して、当該噴口３及び
補助噴口１５を介してシリンダ８の上半部より成る主燃
焼室２に渦流室１を連通ずる。

即ち、噴口３の通路断面を長孔状に形成するとともに、
噴口３の軸心と補助噴口１５の各軸心が一つの集束点で
交わるように設定する。

これにより、圧縮行程時には主燃焼室２側の空気を円ン
咎に渦流室１に流入し、また、燃焼行程時には主燃焼室
２での火炎伝播を平均化することができる。

また、噴口３の傾斜方向Ｐとは反対の方向Ｑに細い山形
断面の噴出溝１２を切込み、噴出溝１２の横幅Ｔを噴口
３のそれよりも小さく設定する。

この場合、噴出溝１２は垂直方向を軸心とし、右側面視
すれば、略直角三角形状を呈する（第１図参照）。

これにより、燃焼行程時には、主燃焼室２のうち、噴口
３の傾斜方向Ｐの後ろ側（即ち、Ｑ方向部分）にも火炎
伝播が円滑に伝わり、この部分での燃焼遅れをなくせる
。

一方、ピストンへノド４の噴口３に対応する位置に噴口
絞り突起５を突設し、ビス１−ンヘッド４が上死点６に
達する前後の行程で上記突起５が噴口３、補助噴口１５
及び噴出溝１２に突入するように構成する。

即ち、噴口絞り突起５は断面台形状の四角柱を横倒しに
した形状を基部として、その前万人・右両端部に各々円
錐状の膨出部１６を、また、その後部中央に細い山形断
面状の翼出部１７を夫々連設し、基部が噴口３に、膨出
部１６が補助噴口３に、そして、翼出部１７が噴出溝１
２に突入するようにする。

この場合、噴口絞り突起５と噴口３、補助噴口１５及び
噴出溝１２との間隙はトップクリアランスＣに略等しく
なるように設定する。

ピストンヘッド４に上記噴口絞り突起５を形成した場合
、クランク角度θの変化に対する噴口３の通路断面積へ
の変化をみると、第５図に示すように、ピストンへノド
４が上死点６から離れている間は各シリンダー径のエン
ジンとりもに通路断面積Ａは確保されているが、ピスト
ンヘッド４が上死点６に達する前後においては急速に通
路断面積Ａは小さくなる。

従って、クランク角度θの変化に対する噴口３の空気流
速■の変化をみると、第６図に示すように、ピストンヘ
ッド４が上死点６に近づくと空気流速■は増大して略−
２０度でピークに達し、従来技術では仮想線のようにそ
の後減衰してしまうが、本発明では０度になる直前（即
ち、ピストンヘッド４が上死点６に達する直前）に再び
第二段目のピークに達して空気流速Ｖを極大にする。

この結果、ピストンヘッド４が上死点６から離れている
間は通路断面積Ａは大きく確保されるので、主燃焼室２
から渦流室１へ空気はスムーズに流入し、圧縮比を高め
る。従って、始動性能を向上できる。

逆に、ピストンヘッド４が上死点６に達する前後では突
起５により通路断面積Ａを絞り込むので、空気の流入速
度を高めて空気利用率を上げるとともに、燃焼ガスの主
燃焼室２への噴出流速を高めて火炎伝播速度を増大する
。

しかも、燃焼ガスが主燃焼室２に出るときには、突起５
は噴口３から離れてゆくので、噴出通路が大きくなり摩
擦抵抗を小さくして圧力損失を低減する。従って、全体
として燃焼効率を向上できる。

特に、本実施例にあっては、噴口３の傾斜方向に対向す
る側に噴出溝１２を形成し、ピストンへ７ド４の当該噴
出溝１２に対向する位置に翼出部１７を設けるので、い
わば、渦流室１と主燃焼室２との連絡通路が拡げられ、
始動性能を高く維持できるうえ、主燃焼室２の噴口傾斜
方向とは反対の側にも通路断面積を絞り込んで火炎伝播
速度を高め、燃焼遅れを確実になくして燃焼効率をより
高くできる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第４図は本発明の実施例を示し、第１図はデ
ィーゼルエンジンの渦流室周辺の縦断右側面図、第２図
は同周辺を示す概略説明斜視図、第３図はディーゼルエ
ンジンの要部縦断右側面図、第４図は第３図におけるＩ
Ｖ−１’／線断面図、第５図はクランク角度と噴口の通
路断面積との関係図、第６図はクランク角度と噴口の空
気流速との関係図である。 ■・・・渦流室、２・・・主燃焼室、３・・・噴口、４
・・・ピストンヘッド、５・・・噴口絞り突起、６・・
・上死点、１２・・・噴出溝、Ａ・・・３と１２の合計
の通路断面積、Ｂ・・・５の断面積、Ｅ・・・ディーゼ
ルエンジン、Ｐ・・・３の傾斜方向、Ｑ・・・Ｐの反対
方向、Ｓ・・・３の横幅、Ｔ・・・１２の横幅。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. １．ディーゼルエンジンＥの主燃焼室２に渦流室１を後
   ろ上り傾斜状の噴口３を介して連通してなるディーゼル
   エンジンの渦流室式燃焼室において、渦流室１の燃焼炎
   を主燃焼室２内の噴口３の傾斜方向Ｐとは反対の方向Ｑ
   に噴出させる噴出溝１２を、噴口３の横幅Ｓよりも小さ
   い横幅Ｔで、噴口３の周面後部から後方に切込む形に形
   成したことを特徴とするディーゼルエンジンの渦流室式
   燃焼室
2. ２．ピストンヘッド４に噴口絞り突起５を噴口３及び噴
   出溝１２に対応する位置で噴口３及び噴出溝１２に向け
   て突設し、ピストンヘッド４が上死点６に達する前後の
   行程で噴口絞り突起５が噴口３及び噴出溝１２に突入し
   て、噴口３及び噴出溝１２の合計の通路断面積Ａを噴口
   絞り突起５の断面積Ｂの値だけ絞り込むように構成した
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項に記載のディー
   ゼルエンジンの渦流室式燃焼室