JPS6222555Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、荷役装置に関するものである。

従来、フオークリフトは、第１図に示されるよ
うに車体１の前方に連結されたマスト２と、該マ
スト２に昇降自在に連結されたフインガーバ３
と、該フインガーバ３に懸架された一対のフオー
ク４とを具え、該フオーク４は、上部の鉤部５に
より直接フインガーバ３に懸架されていた。その
ため、荷の大きさにより、一対のフオーク４の幅
員を調整して使用する場合、大型のフオークリフ
トでは、このフオーク４の重量が大きいため、フ
インガーバ３との摩擦抵抗が大きく、横方向の移
動が人力では困難であるといつた欠点があつた 本考案は、上記の欠点を除去するためになされ
たもので、フオーク等の荷役杆の頭部にフインガ
ーバ上を転動するローラを取付けることにより、
横方向への移動の容易な荷役装置を提供しようと
するものである。

以下、本考案を第２〜５図の実施例に基づいて
説明すると、本考案の装置は、車体１に昇降自在
に連結されたフインガーバ３が設けられ、上部に
鉤部５が形成された荷役杆４が前記鉤部５により
前記フインガーバ３の上端面３ａに懸架さるとと
もに、前記鉤部５に対し上下動可能に支承された
水平軸６と、該水平軸６に回転自在に嵌合されフ
インガーバ３の上端面３ａに接当されたローラ７
と、該水平軸６を下方に附勢する発条８とが設け
られたものである。

なお本実施例においてはフオークである荷役杆
４の鉤部５の左右両側部に横コ字形のブロツク９
が固設され、各ブロツク９の前後端部９ａ，９ｂ
に下側開放の小穴１０が縦方向に夫々穿設され、
該各小穴１０にピスン１１が上下動自在に嵌合さ
れる。また前記ブロツク９の上端面には、小穴１
０に連通する縦孔１２に上下動自在に嵌合して前
記各ピストン１１に螺着する一対のピストン抜落
防止用ボルト１３が配設されている。そして前記
水平軸６は、その両端が前記一対のピストン１１
に固定されて上下動自在とされている。また前記
ピストン１１の上端と前記小穴１０の上端閉塞部
との間にはピストン１１即ち水平軸６とローラ７
を下方即ちフインガーバ３の上端面３ａに押圧す
る圧縮発条８が前記ボルト１３取り囲むようにし
て介設されている。

前記発条８は、荷役杆４の空荷状態で前記鉤部
５の下面５ａが前記フインガーバ３から浮き上り
積荷状態で前記鉤部５の下面５ａが前記フインガ
ーバ３の上端面３ａに当接するようその付勢力が
設定されている。

また本例では、前記荷役杆４を所望位置まで移
動しかつその位置で固定させるための移動固定手
段１４が設けらている。この移動固定手段１４
は、前記フインガーバ３の中央板３ｂ及び左右の
両側板３ｃに回転自在に支承されかつ互に逆方向
のねじが刻設された左右一対の横ねじ杆１５ａ，
１５ｂと、該各ねじ杆に螺嵌れたナツト１６と、
背面に該ナツト１６が固定されかつ前記荷役杆４
の垂直部の背面に上下摺動自在に係合するコ字形
の係合片１７とから構成される。

次に、作用を説明すると、荷役杆４の水平部上
に荷が無いときは圧縮発条８により、荷役杆４が
フインガーバ３に対して浮上り、鉤部５の下面５
ａとフインガーバ３の上端面３ａとがわずかな距
離だけ離間してローラ７により荷役杆４はフイン
ガーバ３上を転動できるので、ねじ杆１５ａの外
端部に嵌合可能な回転ハンドル（図示せず）を小
さな力で回転させるだけで、荷役杆４を移動でき
る。

次に、荷役杆４上に積荷を積載すると、、圧縮
発条８は短縮してローラ７は上方に移動して鉤部
５の下面５ａとフインガーバ３の上端面３ａが接
触して積荷の荷重を受けるので、荷役杆４の横方
向の移動は困難になり、荷役中に荷役杆が不測に
移動することがない。

以上の説明から明らかな通本考案は、車体に昇
降自在に連結されたフインガーバが設けられ、上
部に鉤部が形成された荷役杆が前記鉤部により前
記フインガーバの上端面にその長手方向へ水平移
動自在でかつ上下動自在に懸架され、前記荷役杆
を所望位置まで移動しかつその位置で固定させる
ための移動固定手段が設けられ、該移動固定手段
は、前記フインガーバの左右の両側板に回転自在
に支承された横ねじ杆と、該横ねじ杆に螺嵌され
たナツトと、背面に該ナツトが固定されかつ前記
荷役杆の垂直部の背面に上下摺動自在に係合する
係合片とから構成され、前記鉤部に軸方向が前記
フインガーバの長手方向と直交する水平軸が上下
動可能に支承され、該水平軸にローラが回転自在
に嵌合されて前記フインガーバの上端面に接当さ
れ、前記水平軸を下方に付勢する発条が設けら
れ、該発条は、荷役杆の空荷状態で前記鉤部の下
面が前記フインガーバから浮き上り積荷状態で前
記鉤部の下面が前記フインガーバの上端面に当接
するようその付勢力が設定されたものである。し
たがつて本考案によると積荷が有るときは、強度
的に強い荷役杆となり、積荷を取除いたときは、
荷役杆が浮上つてローラの転動により容易に横方
向への移動が可能となる装置を提供できるといつ
た優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はフオークリフトの側面図、第２図は本
考案の一実施例を示す側面図、第３図は同じくそ
の全体正面図、第４図は同要部の側面図、第５図
は同要部の背面図である。 １：車体、３：フインガーバ、３ａ：その上端
面、４：荷役杆、５：鉤部、５ａ：下面、６：水
平軸、７：ローラ、８：圧縮発条、９：ブロツ
ク、１０：小穴、１１：ピストン、１２：縦孔、
１３：ボルト、１４：移動固定手段、１５ａ，１
５ｂ：横ねじ杆、１６：ナツト、１７：係合片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車体に昇降自在に連結されたフインガーバが設
   けられ、上部に鉤部が形成された荷役杆が前記鉤
   部により前記フインガーバの上端面にその長手方
   向へ水平移動自在でかつ上下動自在に懸架され、
   前記荷役杆を所望位置まで移動しかつその位置で
   固定させるための移動固定手段が設けられ、該移
   動固定手段は、前記フインガーバの左右の両側板
   に回転自在に支承された横ねじ杆と、該横ねじ杆
   に螺嵌されたナツトと、背面に該ナツトが固定さ
   れかつ前記荷役杆の垂直部の背面に上下摺動自在
   に係合する係合片とから構成され、前記鉤部に軸
   方向が前記フインガーバの長手方向と直交する水
   平軸が上下動可能に支承され、該水平軸にローラ
   が回転自在に嵌合されて前記フインガーバの上端
   面に接当され、前記水平軸を下方に付勢する発条
   が設けられ、該発条は、荷役杆の空荷状態で前記
   鉤部の下面が前記フインガーバから浮き上り積荷
   状態で前記鉤部の下面が前記フインガーバの上端
   面に当接するようその付勢力が設定されたことを
   特徴とする荷役装置。