JPS62225228A - 窒素弗化物の処理法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、三弗化窒素とその分解物を含む窒素弗化物の
処理法に関する。更に詳しくは、窒素弗化物を金属タン
グステンおよび／または金属モリブデンの弗化物として
固定し、これを炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム
の一種以上を含む溶液と接触させて除去する方法に関す
る。

従来の技術 三弗化窒素は、超ＬＳＩ用ドライエツチングガス。

ＣＶＤ装置のクリーニングガス、化学レーザーの弗素源
等として注目されている有用なガスである。

三弗化窒素は、常温では物理的、化学的に安定なガスで
あるが、熱、紫外線、電気放電等、適当な条件下では分
解し、分解生成物として、四弗化二窒素、二弗化二窒素
、二弗化窒素、六弗化二窒素等の窒素弗化物或は弗素ガ
ス等が生成する。

三弗化窒素は、許容濃度１０　ｐｐｍ　（ＴＷＡ　−Ｔ
ＬＶ　）の毒性ガスであり、その分解生成物中には更に
毒性の強いガスが含まれる。従って、三弗化窒素を有効
な目的に使用するためには三弗化窒素或はさらに有毒な
窒素弗化物等を大気汚染および作業環境上問題のない程
度まで分解、除去し、無害化する方法が不可欠である。

従来、三弗化窒素或は窒素弗化物を分解、無害化する方
法として （１）炭化水素を燃料としたバーナー炎を通す方法（２
）高温の活性炭と接触させる方法 （Ｊ、Ｍａｓｓｏｎｎｅ　ｅｔ、ａｌ、Ａｎｇｅｗ、Ｃ
ｈｅｍ、７８，３３６（３）金属ハロゲン化物と反応さ
せる方法等が知られている。

ところで、（１）の方法では、三弗化窒素の分解と同時
に、弗化水素及び窒素酸化物が生成するため、ひきつづ
き、これら副生物の処理に煩雑な操作を必要とする。

（２）の方法では、三弗化窒素を安全な窒素と四弗化炭
素に完全に分解するために５００’Ｃ以上の高温を要し
、しかも、炭素との激しい反応の為、反応中に爆発の危
険をともなう。

（３）の方法では、ハロダン交換反応により塩素ガス等
が副生じ、ひきつづきこれらの処理を必要とすること、
および生成する金属フッ化物が高沸点であり生成物が反
応器内に蓄積し、反応効率の点で問題がある、 等の欠点を有していた。

発明が解決しようとする問題点 本発明は上記の事情を考慮し、危険な副生物を排出せず
、長時間連続使用できる、安全で簡便な三弗化窒素およ
び／またはその分解物を含む窒素弗化物の無害化方法の
提供を目的としている。

問題点を解決するための手段 上記目的を達成するため、検討を重ねた結果、本発明者
らは、三弗化窒素および／またはその分解物を含む窒素
弗化物を、金属タングステンおよび／または金属モリブ
デンと接触２反応させるこ！ とにより、窒素弗化物中の弗素をタングステン弗化物お
よび／またはモリブデン弗化物として固定し、該タング
ステン弗化物および／またはモリブデン弗化物を炭酸ア
ンモニウムおよび／または重炭酸アンモニウム水溶液で
洗浄することにより、きわめて効率よく該窒素弗化物を
大気汚染および作業環境上問題のない程度まで無害化で
きることを見出し、本発明を完成した。

すなわち、本発明の要旨は、三弗化窒素および／または
その分解物を含む窒素弗化物を、金属タングステンおよ
び／または金属モリブデンと２５０℃以上の温度で接触
２反応させ、該窒素弗化物中の弗素をタングステン弗化
物および／またはモリブデン弗化物として固定し、該フ
ッ化物を、炭酸アンモニウムおよび／または重炭酸アン
モニウム水溶液で洗浄することを特徴とする窒素弗化物
の無害化方法にある。

タングステン、モリブデンの弗化物としては、種々の原
子価状態のものが知られているが本発明の方法で生成す
るのは、殆どが六弗化タングステｂ、ｐ、１７．５℃ ン（ｍ：ｐ、　２．３．ｃ”六弗化モリブデン（′：ｎ
オニ１９］ゼ）である。反応で生じるこれらの六弗化物
は弗点が低く、反応中、表面に弗化物層が形成されるこ
となく、ただちに気化し、常に新しい金属表面が露出さ
れるため、反応の効率は非常によく、金属タングステン
および／または金属モリブデンを有効に利用することが
できる。

本発明の方法における反応例を以下に示す。

２ＮＦ３＋Ｗ−＋Ｎ２＋ｗＦ６　　　　　　　　　　（
す２ＮＦ　＋Ｍｏ″Ｎ　２　＋　ＭＯＦ　６　　　　　
（２）処理される窒素弗化物が四弗化二窒素、二弗化二
窒素、二弗化窒素、六弗化二窒素等の窒素弗化物の場合
も（１）＃　（２）式と同様の反応が進行し、窒素弗化
物中の弗素をタングステン弗化物および／またはモリブ
デン弗化物として固定することができる。

本発明にて使用される金属タングステンおよび／または
金属モリブデンは、単独で、或は両者の混合物を用いて
よく、またタングステン−モリブデン合金を用いてもさ
しつかえない。形状は、粒状。

棒状、ワイヤー状、板状、切りくず状、粉末状等特に限
定されるものでなく、特殊な処理、加工等は必要でない
。窒素弗化物との接触反応に際し、接触表面積が犬きく
なるように工夫すれば反応効率の面で一層良好となる。

反応の方法は、特に限定されるものではないが、通常の
流通式が装置も簡便で操作も容易である。

窒素弗化物と金属タングステンおよび／または金属モリ
ブデンの反応温度は、２５０℃以上、特に３００℃〜４
８０℃が好ましい。２５０℃以下の温度では、反応速度
が遅く、反応効率の面から経済的でない。また５００℃
以上の高温では、反応器の材質面、エネルギー的な面か
ら、経済的とはいえない。

ガス状の六弗化タングステンおよび／または六弗化モリ
ブデンはアルカリ水溶液等による洗浄にて除去されるが
、アルカリの種類によっては、タングステン酸および／
″またけモリブデン酸などの固形物を生じ、配管閉塞等
、トラブルの原因となりやすい。

本発明者らは、アルカリ水溶液として、炭酸アンモニウ
ムおよび／または重炭酸アンモニウム水溶液で洗浄する
ことによりトラブルの原因となる固形物を生じることな
く、六弗化タングステンおよび／または六弗化モリブデ
ンをきわめて効率よく吸収、除去できることを知見した
。

炭［アンモニウムおよび／または重炭酸アンモニウムの
水溶液はｐＨ７〜１０に調裂される。濃度は、０．１〜
２ｍｏｌ／ｌに調製される。これらの範囲は厳密なもの
ではなく、状況に応じ、最も適した条件を選べばよい。

洗浄方法は通常の方法でなんら支障なく洗浄温度も室温
以上であれば問題はない。

処理されるガス組成物中の窒素弗化物の濃度は、特に範
囲を限定されるものではなく、本発明の方法により、容
易に許容濃度以下まで窒素弗化物濃度を減じ、該ガス組
成物を無害化することができる。

窒素弗化物を含むガス組成物中に共存するガス成分とし
ては窒素、ヘリウム、アルゴン、キセノン等の不活性ガ
ス、通常のドライエツチングに使用されるフロン１３．
フロン１４．フロン２３゜フロン１１５．フロン１１６
．フロン２１８等のフロン類、或はエツチング排ガスや
化学レーザーの排ガスに含まれる四弗化ケイ素、フッ素
、フッ化水素等、これらのガスのうち、一種或は複数種
が共存してもさしつかえない。

実施例 以下に実施例を示し、本発明を具体的に説明する。

［実施例１］ 内径２０ｗφのニッケル製反応管に３φ×１０瓢の棒状
金属タングステンを４５０１充填し、外部からヒータに
よシ反応管を４５０℃に保持した。三弗化窒素ガス（純
度９９．９チ以上）を、６１１ｈｒの流量にて導入し、
１５時間連続処理を行なった。

生成′ガスは、直径１５０＋ｍφ、高さ５００ｍの洗浄
塔に導き、塔頂よシ、炭酸アンモニウム水溶液（ｐＨ８
）を３　Ｊ／ｍｉｎで供給して、向流によって洗浄した
。

排出ガスを経時的に分析した結果、連続処理時間中の排
出ガス主成分は窒素であり、三弗化窒素は５　ｐｐｍ以
下であった。

［実施例２］ 実施例１と同様の二ｙケル製反応器に、直径３閣φ以下
の粒状金属タングステン４５０ｇを充填し、４４０℃に
保持した。三弗化窒素５０　ｖｏ１％、二弗化二窒素’
３ｖｏ１％、窒素４７　ｖｏ１％の組成を有する混合ガ
スを６１／ｈｒの流量にて導入し、２４時間連続して処
理を行なった。

生成ガスは、直径１５０＋ｍａφ゛、高さ５００圏の洗
浄塔に導き、塔頂より、炭酸アンモニウムおよび重炭酸
アンモニウム混合水溶液（ＰＨ８）を３　ｌ／ｍｉｎで
供給して、向流によって洗浄した。洗浄後のガスを経時
的に分析した結果、連続処理時間中、主成分は窒素であ
シ、三弗化窒素は痕跡、二弗化窒素は検出されなかった
。

［実施例３コ 実施例１と同様の反応器、洗浄装置、洗浄液を用いて、
処理を実施した。直径３簡φ以下の粒状金属タングステ
ン２７０ｇおよび直径３慣φ以下の粒状金属モリブデン
１５０ｇを混合して充填し、４３０℃に保持した。

三弗化窒素５０　ｖｏｌ　％　、四弗化炭素５０　ｖｏ
ｌ　％の組成を有する混合ガスを４．３　ｌ／ｈｒの流
量にて導入し、１２時間連続して処理を行なった。

洗浄後のガスを経時的に分析した結果、連続処理時間中
、排出ガス成分は、窒素３３　ｖｏ１％、四弗化炭素６
７　ｖｏ１％であり、三弗化窒素は痕跡であったＯ 発明の効果 以上述べたように、本発明は、窒素弗化物中の弗素をタ
ングステン弗化物および／またはモリブデン弗化物とし
て固定し、これを炭酸アンモニウムおよび／または重炭
酸アンモニウム水溶液で洗浄、除去することによシ、き
わめて効率よく、しかも簡便、安全、経済的に窒素弗化
物を処理、無害化する方法を提供するものである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 三弗化窒素および／またはその分解物を含む窒素弗化物
   を、金属タングステンおよび／または金属モリブデンと
   ２５０℃以上の温度で接触させ、前記窒素弗化物中の弗
   素をタングステン弗化物および／またはモリブデン弗化
   物とし、該タングステン弗化物および／またはモリブデ
   ン弗化物を、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウムの
   一種以上を含む溶液と接触させて除去することを特徴と
   する窒素弗化物の処理法。