JPS62214852A - 薄帯の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 この発明は、金属または非金属の溶湯を、回転する冷却
ドラム上に供給し、前記冷却ドラムにより急冷して凝固
させ、前記金属または前記非金属の薄帯を連続的に製造
するための方法に関するものである。

〔従来技術とその問題点〕

近年、例えば溶鋼のような溶融金属を急冷することによ
って製造される非晶質または極微細結晶質の薄肉帯が、
その電磁気的特性のよいことから注目されている。

第４図は、このような薄帯を製造するための従来の装置
の一例を示す概略垂直断面図である。第４図に示すよう
に、この装置は、所定の周速で矢印に示す方向に回転す
る、軸線が水平な冷却ドラム１と、冷却ドラム１に近接
して設けられた、冷却ドラム１の外周表面の一部と共働
して溶湯溜３を形成するための耐火物製の堰２とからな
っている。

冷却ドラム１を所定の周速度で矢印に示す方向に回転さ
せながら、溶湯溜３内に金属または非金属の溶湯４を供
給すると、溶湯４は、冷却ドラム１の外周表面上に付着
し、その回転に伴って所定の厚さで溶湯溜３内から取出
され、冷却ドラム１により急冷されて薄帯５となυ、冷
却ドラム１から剥離され、図示しない巻取機によって巻
き取られる。

第５図は、上述した薄帯を製造するための従来の装置の
他の例を示す概略垂直断面図である。この例においては
、冷却ドラム１上に溶湯を供給するために、冷却ドラム
１にその開口端が近接する水平な耐火物製の溶湯供給ノ
ズル６が設けられておシ、図示しない容器内に収容され
ている溶湯を、溶湯供給用ノズル６を通して、冷却ドラ
ム１に供給するようになっている。

しかしながら、上述した方法で薄帯５を製造するに当シ
、堰２またはノズル６は、その開口端を冷却ドラム１の
外周表面に近接させて配置せざるを得ない。この結果、
堰２またはノズル６の開口端と冷却ドラム１との間に連
繋した凝固シェルが生成しやすい。このようにして生成
した凝固シェルは、冷却ドラム１の回転に伴って切断さ
れ、このような切断と新たな凝固シェルの生成とがくシ
返されることになる。従って、冷却ドラム１上に健全な
凝固シェルを安定して成長させることができず、薄帯の
表面に亀裂などの欠陥を発生させ、且つ、堰２またはノ
ズル６に損傷を与える等の問題があった。

〔発明の目的〕

従って、この発明の目的は、金属または非金属の溶湯を
、回転する冷却ドラム上に供給し、前記冷却ドラムによ
り急冷して凝固させ、前記金属または前記非金属の薄帯
を連続的に製造するに際し、前述したよりな溶湯供給用
の堰やノズルに起因する問題の生ずることがなく、表面
性状の良好な薄帯を安定して連続的に製造するための方
法を提供することにある。

〔発明の概要〕

本発明者等は、上述した問題を解決し、溶湯供給用の堰
やノズルに起因する問題の生ずることがなく、表面性状
の良好な薄帯を安定して連続的に製造することができる
方法を開発すべく鋭意研究を重ねた。

その結果、従来のように、溶湯供給用の堰やノズルを冷
却ドラムに近接して設けず、樋によって、冷却ドラムの
幅に相当する領域にわたυ乱れのない均一な液膜の溶湯
を前記冷却ドラムに供給し、且つ、このようにして供給
された溶湯が、前記冷却ドラムの回転と反対方向に逆流
しないようにすれば、表面性状の良好な薄帯を安定して
連続的に製造し得ることを知見した。

この発明は、上記知見に基づいてなされたものであって
、冷却ドラムの一側の近傍に、少なくともその下端の幅
が前記冷却ドラムの幅とほぼ等しい、下方に向って所定
角度で傾斜する樋を、その下端と前記冷却ドラムとの間
に連繋した凝固シェルが生成しない程度の間隙を設けて
配置し、溶湯を、前記機により、その幅方向に均一な膜
厚で流下させて前記冷却ドラムの外周表面上に供給し、
前記冷却ドラムの外周表面上に供給された溶湯が、前記
冷却ドラムの回転方向と反対方向に逆流しないように前
記冷却ドラムの周速を設定することに特徴を有するもの
である。

〔発明の構成〕

次に、この発明を図面を参照しながら説明する。

第１図はこの発明の方法を実施するだめの装置の一例を
示す概略正面図、第２図は樋部分の概略斜視図である。

第１図に示すように、所定の周速で矢印に示す方向に回
転する、軸線が水平な冷却ドラム１の一側の近傍には、
冷却ドラム１の外周表面上に溶湯を供給するだめの、冷
却ドラム１の外周表面に向けて下方に所定角度で傾斜す
る樋７が設けられている。

樋７の少なくとも下端の幅は、冷却ドラム１の幅とほぼ
等しく、第２図に示すように、樋７上に供給された溶湯
が、冷却ドラム１の幅に相当する領域にわたって、乱れ
のない均一な膜厚で流下し得るように、樋７は傾斜して
いる。

樋７の下端と冷却ドラム１との間は、両者間に連繋した
凝固シェルが生成しない程度の間隙８が設けられている
。

樋７の上部の上方には、樋７の溶湯４を供給するための
、その底壁内に垂直に下方に向けて突出するノズル９が
取シ付けられた容器１０が配置されている。

容器１０内に収容されている溶湯４は、ノズル９を通っ
て樋７の上部に落下する。樋７の上部に落下した溶湯４
は、乱れのない均一な膜厚で樋７を流下し、冷却ドラム
１の外周表面に供給される。

このとき、冷却ドラム１の外周表面に供給された溶湯４
が、前記外周表面との接触点において、冷却ドラム１の
回転方向と反対方向に逆流しないように、冷却ドラム１
の周速を前記接触点での溶湯４の流速よフも早い速度に
設定する。

更に、上述した溶湯４の逆流が生じないように、樋７の
下端の位置およびその傾斜角度を定める。

従って、樋７を流下する溶湯４は、樋７の下端と冷却ド
ラム１との間に連繋した凝固シェルが生ずることなく、
冷却ドラム１の外周表面上に均一な膜厚で供給されて付
着し、冷却ドラム１により急冷されて薄帯５となる。前
述したように、冷却ドラム１の周速は、冷却ドラム１に
供給される溶湯４の流速よシも早いので、薄帯５の厚さ
を、樋７を流下するときの溶湯４の膜厚よシも薄くする
ことができる。

なお、第３図に示すように、樋７の上方および下方に、
樋７の幅方向にわたって１対の電磁石１１゜１１を配置
し、電磁石１１．１１に通電すれば、その電磁力によっ
て、樋７を流下する溶湯４の膜厚および液膜の状態をそ
の幅方向にわたって、より均一になるように制御するこ
とができる。また、樋７内にヒーターを埋め込み、前記
ヒーターによって樋７を加熱し、樋７を流下する溶湯４
の温度低下を防止するようにしてもよい。

本発明者等の行なった多くの試験の結果、樋７を流下し
て冷却ドラム１に供給される溶湯４の、冷却ドラム１に
対する接触点ａは、前記接触点ａと冷却ドラム１の中心
点０とを結ぶ線すと、前記中心点Ｏを通る垂直Ｉｓｃと
のなす角度θ１が、Ｏ〜４５である位置が好ましい。そ
して、樋７の下部の傾斜角度θ２は、１０〜６０　であ
ることが好ましい。

〔発明の実施例〕 次に、この発明を実施例に基いて説明する。

直径５ＱＱｍ、幅４００襲の水冷鋼ロール製の冷却ドラ
ムを、回転数８０ｒｐｍで回転させ、温度１５７０°Ｃ
の溶鋼（普通鋼）を、下肥により冷加ドラムの外周表面
上に供給した。

■　樋の寸法：　４００ａＩｘ４００ｍ（曲り半径２０
０１Ｂ）■　冷却ドラムに対する溶鋼の接触点のなす角
度（θｌ）　：　２０゜ ■　樋下部の傾斜角度（θ２）：４００■　樋を流下す
る溶鋼の流量：９５Ｋｇ／ｓ＊■　樋を流下する溶鋼の
膜厚：　０．９ｍ！１この結果、厚さ０．３鵡、幅３０
０賜の、表面性状の良好な薄肉鋼帯を安定して製造する
ことができた。

この発明は、上述した実施例のように、冷却ドラムの外
周表面上に、溶鋼のような金属の溶湯を供給して金属の
薄帯を製造する場合のほか、例えば溶融セラミックスの
ような非金属または半金属の溶湯を供給して、非金属ま
たは半金属の薄帯を製造する場合にも適用することがで
きる。

〔発明の効果〕

以上述べたように、この発明によれば、溶湯を回転する
冷却ドラム上に供給し、前記冷却ドラムにより急冷して
凝固させ、薄帯を製造するに当シ、その表面に亀裂など
の欠陥のない表面性状の良好な薄帯を安定して連続的に
製造することができる工業上優れた効果がもたらされる
。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の方法を実施するための装置の一例を
示す概略正面図、第２図はこの発明の方法に使用される
樋の一例を示す概略斜視図、第３図はこの発明の方法に
使用される機部の一例を示す概略正面図、第４図および
第５図は薄＋÷壷帯を製造するための従来の装置の一例
を示す概略垂直断面図である。図面において、 １・・・冷却ドラム　　　２・・・堰 ３・・・溶湯溜　　　　　４・・・溶湯５・・・ｉｆ帯
　　　　　　６・・・ノズル７・・・樋　　　　　　　
８・・・間隙９・・・ノズル　　　　　１０・・・容器
１１・・・電磁石。 第１図 第４因 第５図

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）軸線が水平な冷却ドラムを所定の周速で回転させ
   、回転中の前記冷却ドラムの外周表面上に金属または非
   金属の溶湯を供給してこれを急冷凝固させ、かくして、
   前記冷却ドラムにより前記金属または前記非金属の薄帯
   を連続的に製造する薄帯の製造方法において、 前記冷却ドラムの一側の近傍に、少なくともその下端の
   幅が前記冷却ドラムの幅とほぼ等しい、前記冷却ドラム
   の外周表面に向けて下方に所定角度で傾斜する樋を、そ
   の下端と前記冷却ドラムとの間に連繋した凝固シェルが
   生成しない程度の間隙を設けて配置し、前記溶湯を、前
   記樋により、その幅方向に均一な膜厚で流下させて前記
   冷却ドラムの外周表面上に供給し、前記冷却ドラムの外
   周表面上に供給された前記溶湯が、前記冷却ドラムの回
   転方向と反対方向に逆流しないように前記冷却ドラムの
   前記周速を設定することを特徴とする薄帯の製造方法。
2. （２）前記樋を流下する前記溶湯の流量および液膜の状
   態を電磁力により制御することを特徴とする特許請求の
   範囲第（１）項に記載の薄帯の製造方法。
3. （３）前記樋を流下する前記溶湯を、前記樋に設けた加
   熱機構により加熱することを特徴とする特許請求の範囲
   第（１）項に記載の薄帯の製造方法。