JPS62212213A - β型炭化珪素の製造方法 - Google Patents

β型炭化珪素の製造方法

Info

Publication number
JPS62212213A
JPS62212213A JP60236948A JP23694885A JPS62212213A JP S62212213 A JPS62212213 A JP S62212213A JP 60236948 A JP60236948 A JP 60236948A JP 23694885 A JP23694885 A JP 23694885A JP S62212213 A JPS62212213 A JP S62212213A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
raw material
powder
reaction
carbon
sic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP60236948A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0621022B2 (ja
Inventor
Ikuo Kurachi
育夫 倉地
Katsuhiko Arai
克彦 新井
Hiroaki Wada
宏明 和田
Hiroji Watabe
渡部 洋児
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP60236948A priority Critical patent/JPH0621022B2/ja
Priority to US06/849,281 priority patent/US4702900A/en
Publication of JPS62212213A publication Critical patent/JPS62212213A/ja
Publication of JPH0621022B2 publication Critical patent/JPH0621022B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はβJJ!炭化珪素(以下β−5iCと記載する
。)の製造方法に係り、更に詳しくは、微細で易焼結性
のβ−3EC粉末の製造方法に関する。
[従来の技術] 耐熱性に優れ、化学的に安定であることから、耐摩耗性
機械部品、構造用材料、耐熱性材料等に広く利用されて
いる。SiC粉末にはα、βの2つの結晶形があり、そ
の製造方法としては、従来、■ S i O2とCとの
反応による方法、■ SiとCとの反応による方法、 ■ Si化合物と炭化水素とからの気相合成による方法
、 が知られている。しかして、これらの方法のうち、工業
的には、原料が安価であり、反応操作が容易である等の
利点を有する■の方法によりSiC粉末の製造が行なわ
れている。
前記■の方法としては、アチソン炉による合成法が著名
であるが、この方法で得られる生成物のSiCは塊状で
あり、微粉化のためには長時間の粉砕が必要であるとい
う欠点を有している。そこで、近年、■の方法の改良が
数多くなされ、連続生産によるβ−3EC微粉末の合成
方法も提案されている。この方法は高温における下記■
又はn  #  /F%  +17  e  l?  
 ?  1 1  M  4  k  Z   /  
4  J、?  I   T      TT  −4
’  Ifおいて(g)はガス状物を表す、)。
S i 02 +3C+S i C+2CO(g)・・
・I従来、β−3iC微粉末の連続生産を行なうために
、固体の珪素質原料と炭素質原料とを混合して固型化す
る方法の研究が行なわれてきた0例えば、特公昭58−
18325号公報には、ピッチ等の高温領域で炭化し得
る結合剤を用いて固型物を作り、400℃以上で熱処理
を行なうことにより、珪素質原料と炭素質原料との混合
固型物同志が付着することなく連続生産が可能である旨
が開示されている。
また、特公昭58−18325号の方法を更に改良した
ものとして、特公昭58−34405号公報には、前記
11式の反応において生成するSiCの効率的利用を目
的として、炭素質原料を大過剰に用いる方法が提案され
ている。
しかして、SiCの製造時の反応温度に関しては、従来
の熱力学的考察から、一般に1400〜2000°Cの
反応温度が開示され、SiO2とCとの反応機構に関す
る考察からは、1400〜1600 ’Cの温度領域が
好ましいとされている。
この好適な反応温度の下限は、SiC化の反応の進行速
度より決定され、上限は結晶粒子の成長速度から決定さ
れたものであるが、特に高温側に関しては、微粉化を達
成する目的には、1600℃以上の高温での反応は、好
ましくないとされてきた。
一方、SiO2を還元し、SiCを製造するための反応
装置は、高温度で原料を焼成する必要性から、単純形状
で設備の製造あるいはメンテナンスの面で有利で、しか
も、連続生産も可能な装置として竪型プレッシャー炉が
用いられている。
[発明が解決しようとする問題点1 しかしながら、上記従来の方法はいずれも、微細で易焼
結性のSiC粉末を工業的有利に製造することはできな
かった。
例えば、特公昭5B−18325号公報及び同58−3
4405号公報に記載の方法では、結合剤を用いたこと
による利点は混合固型物同志の付着防止以上の意味を有
しておらず、この結果として、特公昭58−34405
号公報に実施例でも明らかなように、生成するSiCに
遊離炭素が20%以上も含まれ、SiCの合成後にこの
遊離炭素を除去することが問題となっている。
遊gi炭素を除去する方法として、一般には、低温度で
炭素を酸化雰囲気下にて燃焼して除去する方法が採られ
ているが、この際、主生成物であるβ−3iC粉末も一
部酸化され、不純物としてSiO2を生成する。このよ
うに、遊@ S i Oガスの処理あるいはSiO2の
反応の完結性を目的として、炭素源を過剰に用いること
は、焼結に悪影響を及ぼすS i O2の生成原因とも
なっていた。このため、この5iOj除去を主目的とす
るフッ素と硝酸との混酸による洗沙プロセスを、遊#炭
素除去プロセスに引き続き設ける必要があった。
また、従来SiC製造の反応装置として用いられている
堅型プレッシャー炉では、 ■ 反応ゾーンが、竪型に直列に配列されるため、不純
物の殆どが反応ゾーンに滞留することになり、製品中に
残る。
■ COガガス収が困難である。
■ 中間反応生成ガスのSiOが1反応容器の低温部で
析出し1M転条件の管理が難しい。
■ 原料投入口と生成物取出口が竪に直列に配列される
ために、生成物中への原料の混入がおこりやすく、高純
度のSiC粉末を得ることが難しい等の欠点があった。
ところで、本出願人は先にSiCの結晶子の大きさが焼
結特性と密接な関係があることについて、新規な知見を
得、特許出願した。(特願昭59−252496.以下
「先願」という。)この知見は、結晶子の大きいものほ
ど、易焼結性で、焼結に際し焼結助剤として添加する硼
素や炭素の量を減らすことができる、というものである
しかして、上記先願の以前においては、焼結体の製造に
用いる原料粉末やその他の反応条件に対する根本的な検
討が行なわれていなかったために、β−5iCの焼結に
関し、多くの特許が提出され、様々な硼素添加量が開示
されているものの、硼素添加量が0.3重量%以下で良
好な焼結体を得た実施例は少なく、0.3重量%以下で
は、焼結条件に特別な配慮をしない限り、SiCの焼結
は極めて困難であった。このことは、前述したような従
来の方法、装置、反応温度で製造したβ−5iC粉末は
、結晶子が小さく、結晶性が不完全であったために、良
好な高密度炭化珪素焼結体を製造することが不可能なた
めと判断される。
[問題を解決するための手段1 本発明は、上記従来の問題点を解決し、純度が高くかつ
結晶子の大きい易焼結性のβ型炭化珪素粉末の製造方法
を提供するものであって、珪素質原料と炭素質原料との
混合物から炭化珪素を製造するに際し、該混合物中の炭
素原子と珪素原子との原子比C/ S iが2.1<C
/Si<3.0である混合物を、1750℃以上210
0°C以下の高温にて、副生ガスを系外に除去可能な装
置で焼成し、500Aより大きい結晶子を有するβ型高
純度炭化珪素を得ることを特徴とするβ)!1炭化珪素
の製造方法、 を要旨とするものである。
即ち、本発明者らは、β−5tCの合成について詳細に
検討した結果、 ■ 炭素原料と珪素原料との原子比C/Siを、次式 %式% から、導かれる化学量論的当量C/5i=3よりも小さ
な、C/ S i < 3に設定することにより1反応
後のTL#炭素除去プロセスが不要となり、この結果有
毒な強酸を用いるS i O2除去プロセスを省略する
ことが可能となること、■ 反応温度を1750℃以上
という高温度に設定した結果、生成物粉体の結晶子を大
きくすることができ、焼結助剤である硼素添加量が0.
3重量%以下で十分に焼結が可能な易焼結性β−5iC
粉末を合成することが可能であること、 ■ ■の高温度と、副生ガスを系外に除去可能な装置と
の組み合わせにより、生成物中への副生ガスの析出混入
を防止し、高純度β−3EC粉末を得ることができるこ
と、 を見い出し、本発明を完成させたものである。
以下に本発明の詳細な説明する。
本発明で原料として用いられる珪素質原料としては。
■ 珪石粉、アモルファスシリカ、石英砂などの化学式
がSiO;+で示される一群の固体化合物。
■ ■ 珪酸アルカリ水溶液を酸分解あるいは脱アルカ
リして得られたもの、例えば水ガラスの脱アルカリで得
られた珪酸ポリマー、■ 加水分解性珪酸化合物をトリ
メチル化して得られる一群のポリマー。
■ 加水分解性珪酸化合物と有機化合物又は有機金属化
合物とのエステル、例えば四塩化珪素とエタノールとの
反応で合成されるエチルシリケート、及びそのポリマー
、■ 加水分解性珪素化合物と有機化合物との反応生成
物、 等の一群の液状化合物。
■ ■と■との混合物。
等を挙げることができる。これらのうち、高温での反応
性の面から1石英砂、珪石粉、エチルシリケート等が好
ましく、とりわけエチルシリケート及びそのポリマーが
好ましい。
また、炭素質原料としては、各種のカーボンブラック、
天然黒鉛、石油コークス、石炭粉等を粉砕、高純度化処
理したものが好ましい、混合物を造粒して高温で反応さ
せる場合には、タールピッチ、熱改質石油ピッチ等も使
用可能である。
更に非酸化性雰囲気下1000℃以上で遊ra炭素を生
成する物質、例えば、官能基を有し、加熱により炭素を
生成する液状有機化合物、特に残炭率が高く、触媒また
は加熱により重合または架橋する有機化合物、具体的に
はフェノール樹脂、フラン樹脂、ポリイミド、ポリウレ
タン、ポリアクリロニトリル等の樹脂、その他セルロー
ス、しよ糖、ピッチ、タール等を加熱処理して得た炭化
物等も使用し得る。これらの有機化合物の中では、加熱
後の残炭率が大きいことから、フェノール樹脂、フラン
樹脂、ポリイミド、ポリウレタンが好ましく、特にフェ
ノール樹脂が最も好ましい。
フェノール樹脂としては1、フェノールとホルムアルデ
ヒドとの縮合物で、酸触媒又は加熱により固化するレゾ
ール型のフェノール樹脂、あるいはアルカリ触媒又は加
熱により固化するノボラック型のフェノール樹脂のいず
れでもよい。
本発明においては、高純度、大結晶子のβ−5fCを得
るために、珪素質原料と炭素質原料とは均一に混合し、
SfC生成直前まで珪素質原料と炭素質原料とが均一か
つ密着状態にあるようにすることが重要である。
この均一混合を達成する一つの好ましい方法として、炭
素質原料として炭素の前駆体物質であるフェノール樹脂
等の液状有機化合物を用い、この中に予め珪素質原料を
均一に混合し、触媒の存在下でこれを重合又は架橋して
硬化させ、しかる後に加熱炭、化して硬化物を得る方法
がある。この場合、)父化は通常、不活性ガス雰囲気下
で500〜1400℃の温度で行なうが、この処理は硬
化物を構成する成分に応じて、適宜施され、上記加熱処
理に限らず、その他の処理を行なうことも、またこのよ
うな前処理を省略して、直接SiC合成のための加熱処
理に供することも勿論可能である。
本発明において、β−3iCを合成するための原料の構
成比は、qれらを混合して調整された固型物を非酸化性
雰囲気中800〜1400℃の温度で処理して得られた
処理物のSiとCとの原子比を基準として決定される。
炭素質原料及び珪素質原料は、かかる処理により得られ
る処理物中のCとSiとの原子比が2.1<C/Si<
3.0、好ましくは2.4≦C/ S i≦2.8とな
るように、各々の混合割合を決定するのが好適である。
SiC合成における原子比C/Siの理論比は3である
が、C/Siが3.0以上である場合には、生成物であ
るSiC粉末中に1重量%以上の炭素が残り、常圧焼結
用に用いるためには、前述の如く、炭素の除去が必要と
なる。一方、原子比C/Stが2.1より小さい場合に
は、SiC収率が著しく悪くなり、経済上好ましくない
、このため1本発明においては、C/ S i比は2.
1<C/Si<3.0の範囲とするが、2.4≦C/S
i≦2.8とすることにより、高収率で、かつ残留炭素
をより低減し、高純度β−5iCを得ることができ、極
めて有利である。なお、前述の非酸化性雰囲気中800
〜1400℃の温度での処理は、原子比の決定のために
行なうものであり、SiC合成のためには必ずしも必要
とするものではない。
本発明においては、前述のような原料混合物を1750
〜2100℃の高い反応温度で、副生ガスを系外に除去
可能な装置で焼成する。このような高温反応により、1
時間以内の短時間焼成が可能である。
反応温度は1750℃以下でも1時間以上の長時間反応
させれば1本発明の目的を達成することも可能である。
しかるに、例えば、原料として石英砂を用いた場合、原
料の石英砂の融点1713℃よりも反応温度が低く設定
されると、未反応の石英砂が残る可能性があり、好まし
くない、逆に反応温度が2100℃を超えると1粒成長
が著しくなり、粉砕処理に時間がかかり、経済上好まし
くない、しかも、必要以上の高温度は、省エネルギーの
観点からも好ましくない0反応温度は特に1800〜2
000℃の範囲とするのが好適である。
副生ガスを除去可能な装置としては、 ■ 従来の横型プッシャー炉に1400℃以上で保持さ
れた副室を設け、副生ずるSiOガスを処理する機能。
及び ■ 不活性ガスの流れる方向を■の副室方向とし、生成
物中への副生物の混入を防止する機ず鑓=、 を備えたものが好ましい。
即ち、従来の横型プッシャー炉においては、構造を簡単
にするために、折れ曲がりのない構造とされていたが、
本発明においては従来の炉を改良して下記■〜■のよう
な構造としたものを用いるのが好ましい。
■ 反応合成室A及び冷却室Bを介して、原料投入口と
同一直線上に、また副室(副生ガス処理室)Cを反応合
成系Aの横に設けた装置(第1図)。
■ 原料投入口D、反応合成室A及び副室Cを同一直線
上に、また冷却室Bを反応合成室Aの終端の横に扉を介
して設けた装置(第2図)。
■ 原料投入口D、反応合成室A及び副室Cを同一直線
上に設け、冷却室Bを反応合成室Aの終端部下部に段部
を形成して設けた装置(第3図(a)、(b))。
■ 反応合成室A及び副室Cを同一直線上に設け、原料
投入口りを反応合成室Aの先端部横に、冷却室Bを反応
合成室Aの終端部の原料投入口の対角位置に設けた装置
(第4図)。
更にこれら■〜■の装置の構成を組み合わせた構成の装
置も好適である。
上記■〜■の装置構成において、■及び■の反応合成室
Aと冷却室Bとの間は、副生ガスの流入防止と、反応系
の熱を逃がさない省エネルギーの役割を果たすことが可
能な区切り構造とされている。また、■の副室Cを反応
合成室の終端に配置する構成は、副室Cの加熱エネルギ
ーの省資源に役立つ、また■の冷却室Bを反応合成室A
の下部に位置させる構成は、SiOガスの冷却室への侵
入をより一層完璧に防ぐことができる。更に、■の原料
投入口りを横に設ける構成は、より大きな省エネルギー
効果を奏する。
このような改良横型プッシャー炉における反応雰囲気は
、真空又はヘリウム、アルゴン、−酸化炭素等の非酸化
性雰囲気下とするのが好ましい。
さらに好ましくは、副生ガスの除去を効率よく促進する
ために非酸化性ガスを、AからC及び/又はBからCへ
向かって流す方式をとると良い。
このように本発明に従って、炭素原子と珪素原子トノ原
子比C/S iが2 、1 <C/S L <3.0で
ある混合物を、l 750”0以上2100°C以下の
高温にて、副生ガスを系外に除去可能な装置で焼成する
ことにより、500Aより大きい結晶子、多くの場合7
00Aより大きい結晶子を有する高純度β型炭化珪素を
容易に得ることができる。
本発明は、高純度β−3iCの製造法についてのべたも
のであるが、本発明の応用として、意図的に異原子を固
溶させたβ−3iC粉末の製造も可能である。すなわち
、従来法によれば、異原子1例えば、B、AM等を含む
化合物を添加した場合、モル比がC/Si>3で、Cが
過剰のために、固溶を目的として添加したB、AfL等
が、Cとの化合物を生成する欠点を有していた。しかし
、本発明によれば、C/ S i < 3のモル比であ
るので、このような異原子の固溶の目的にも、副生物の
生成を少なくした製造法を提供できる。
以下に本発明で言う結晶子の測定の方法につぃて説明す
る。
一般に粉末は多くの一次粒子で構成されている。この−
次粒子が完全であるほど、その系の自由エネルギーを小
さくすることができ、焼結が容易となる。−次粒子の大
きさを直接計測するには電子顕微鏡を用いることになる
が、簡便には、粉末X線回折法により測定される結晶子
の大きさで、−次粒子の大きさを予測することができる
周知の如く1.粉末X線回何法による測定で得られる吸
収の幅は、結晶のHさが薄くなるほど増大する。この性
質を利用し、回折曲線から、結晶子の大きさが求められ
る。結晶子の大きさtを求めるには、5cherrer
の式として知られている次の(A)式を用いる。
(A)式において、Bは回折曲線の最大強度の半分の高
さにおける幅で、ラジアンで表わされる。
入はX線の波長であり、θBは回折曲線の反射角(20
)値のl/2である。
ところで実際にはどんなX線ビームも厳密には単色では
ない0例えば、X!aとしてCu−にα線を用いた場合
、Kα+、にα2の2種の反射が観察される。従って、
上記(A)式のBを求めるには注意が必要である。即ち
、低角側の回折ピークでは、にα1とにα2の反射ピー
クの差が小さく、通常、吸収は1本観察される。しかし
高角側を測定すると、Kα1とにα2の反射ピークが分
離して観察される。しかるに、結晶子の小さいβ−3i
Cの場合は、この高角側でもにα1とにα2の反射ピー
クが分離しない場合がある。そこでBを求めるためには
、常ににα1とにα2の分離を行なった上で測定するの
が有利である。
発明者らは以下の方法を採用した。即ちβ−5iC粉末
の高角側の反射である(420)面の反射を、コンピュ
ータによる波形解析にかけ。
Kα+、にα2を分離し、Bを測定した。θBの測定に
は内部標準としてSiを用いた。その−例を第5図に示
す。
第5図はシリカ還元法により合成された、結晶子の大き
さが64OAのβ−3iC粉末の例である。第5図に示
すように、Kα重とにα2を分離した後、Bを測定する
。第6図は一般に市販されているβ−3iCの(420
)面の反射の例を示すものである。これら第5図及び第
6図の測定条件は、走査速度1/4°/ m i n 
、時定数4、チャート送り速度20 mm/m i n
である。S/N比の良好な条件で測定すれば結晶子の大
きさは有効数字2ケタで再現性良く求めることが可能と
なる。
このようにして測定された結晶子の大きさが50OAよ
り大きい粉体は、十分に微粉状であるが、焼結体として
の性能を向上させるために、更に粉砕処理して、平均粒
径をlIL以下にすることが好ましい、この場合、粉砕
装置としては。
ボールミル、アトライター、ジェットミル等を用いるこ
とができる。この粉砕に際し、粉砕された直後のSiC
粉末は、極めて活性で1m素と反応して粉体表面に酸化
物を生成し易いことから、これを避けるために、粉砕は
窒素、アルゴン、−酸化炭素等の不活性ガス雰囲気中で
行なうのが好ましい。
このようにして得られたβ−3iC微粉末は、焼結助剤
として0.3重量%以下の硼素あるいは4重量%以下の
炭素の添加で、十分に焼結可能な、易焼結性粉末である
なお焼結助剤として用いる硼素源としては、硼素を含む
化合物であれば良く、特に、非酸化物系の硼素含有化合
物である84C,BN、非晶質硼素が好ましい、また、
炭素源としては、カーボン粉末、炭材、ピッチ、タール
、フェノール樹脂に代表される残炭率の高い有機化合物
等が好適である。
[作用] 原料混合物中の炭素と珪素との原子比C/ S iを2
.1<C/Si<3.0とすることにより、反応後の遊
離炭素除去プロセスが不要となり、この結果有毒な強酸
を用いる5tO2除去プロセスを省略することが可能と
なる。
また1反応湯度を1750〜2100ヤンいう高温度に
設定した結果、反応時間を短縮し、また、生成物粉体の
結晶子を大きくすることができ、焼結助剤の少ない添加
量で十分な焼結を行なえる易焼結性β−3iC粉末を合
成することが可能である。
更に、1750〜2100℃という高反応温度と副生ガ
スを系外に除去可能な装置との組み合わせにより、生成
物中への副生ガスの析出混入を防止し、高純度SIC粉
末を得ることができる。
[実施例] 次に本発明を実施例及び比較例をあげて更に具体的に説
明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の
実施例に限定されるものではない。
実施例1 珪素質原料としてSi02分を41重量%含むエチルシ
リケートをloOg、炭素質原料として加熱により炭素
を生成する有機化合物のフェノールレジン29.05g
及び水で希釈した酸触媒17gを添加して激しく攪拌し
て均一に混合した、Wl拌後15分程度静置すると混合
物は固化し固体が得られた。得られた固体を、非酸化性
雰囲気下io℃/ m i nで1ooo℃まで昇温加
熱した。加熱処2i後の固体(i2化前駆体という、)
を、炭素分析装置にて触媒を用いて炭素分析を行ない、
CとStの原子比を測定したところ、2.18であった
この炭化前駆体を第3図に示す構成の改良横型プッシャ
ー炉で非酸化性雰囲気下、1900℃で30分焼成した
ところ、下記性状のβ−5EC粉末が得られた。
この粉末を粉末X線解析法により測定した解析線図は、
第7図の如くであり、また、結晶子の大きさを測定する
ために、走査速度34”O/min。
時定数4、チャート送り速度20mm/minで測定し
た(420)面の解析図をコンピュータで波形解析を行
なった結果、第8図の如き結果が得られた。結晶子の大
きさを下記に併記する。
−3iC−、=   1 真  比  重    3.19g/cゴ結  晶  
形   β型 不  純  物   CO (重量%)   AI    O,0035Fe  O
,0004 Na  O,0008 SiO20,002 (420)面の ・結晶子の大きさ   716A 実施例2、比較例1〜3 原料の配合比を変え、第1表に示すC/ S i原子比
の炭化前駆体を合成したこと以外は実施例1と同様にし
てSiC粉末の製造を行なった。
得られたSiC粉末の性状を第1表に示す。
なお、比較例1においては、得られたSiCの収率は3
5%と極めて低く、炉内にStの析出がみられた。また
、比較例2においては、生成SiC中に原料の炭素が一
部不純物として残り、この炭素を除去する必要があった
さらに、比較例3においては、得られるSiCの結晶子
も小さく、過剰の炭素が不純物として残り好ましくない
比較例4 原料の配合比を変え、C/Si原子比2.46の炭化前
駆体を合成し、1600℃で焼成したこと以外は実施例
1と同様にして、SiC粉末の製造を行なった。
得られたSiC粉末の性状を第1表に示す。
得られた粉体は、結晶子も小さく、また、未反応の炭素
が不純物として残り、好ましくなかった。
実施例3〜5、比較例5 原料の配合比を変え、C/Si原子比2.46の炭化前
駆体を合成し、第1表に示す温度で焼成したこと以外は
実施例1と同様にして、SiC粉末の製造を行なった。
得られたSiC粉末の性状を第1表に示す。
また、得られたSiC粉末をAr中にてジェットミル粉
砕を行ない、第1表に示す平均粒径の粒度分布の狭い粉
体を得、この粉体に焼結助剤として、炭素を2%、硼素
を0.2%添加して常圧焼結を行なった。得られた焼結
体の密度を第1表に示す。
実施例6 珪素質原料として珪石粉100g、炭素質原料としてカ
ーボンブラック40g、及びレゾール型フェノールレジ
ン32g、酸触媒5gを水−メタノール溶液中にて混合
した。このものを1時間程度ホットプレート上にて乾燥
すると固化した。得られた固体を非酸化性雰囲気下lO
℃/ 埠i nで1000℃まで昇温加熱した。これに
より得られた炭化物を炭素分析したところ、CとSiの
原子比C/ S iは2.8であった。
この炭化物を非酸化性雰囲気下1900℃で30分焼成
したところ下記に示す性状のβ−5iC粉体が得られた
真  比  重    3.19g/cゴ結  晶  
形    β型 不  純  物   CO (重量%)  5iC20,04 (420)面の 結晶子の大きさ   705A 実施例7 珪素質原料として珪石粉100g、炭素質原料としてカ
ーボンブラック56g、及びノボラック型フェノールレ
ジン4g、アルカリ触媒0.03gを混合した。1時間
程度ホットプレート上にて加圧すると固化した。得られ
た固体を非酸化性雰囲気下10℃/minで1000℃
まで昇温加熱した。この時得られた炭化物を炭素分析し
たところCとSfの原子比C/Stは2.9であった。
この炭化物を非酸化性雰囲気下、1900℃で30分焼
成したところ下記に示す性状のβ−5EC粉体が得られ
た。
真  比  重    3.19g/crn”結  晶
  形   β型 不  純  物   c       O,8wt%5
i020.08wt% (420)面の 結晶子の大きさ   690A 上記実施例及び比較例の結果より、次のことが明らかで
ある。
β−3iC化に用いられるffX、t4中のCとStの
原子比C/ S iには、最適条件が存在し、生成物で
あるSiC中に不純物として炭素を残さないためには、
C/Si<3とすることが必要である。
また、製造を効率的に行なうためには、C/ S i〉
2月であることが必要で、特に2.4≦C/Si≦2.
8の場合において良好な結果が得られる。
また、少ない焼結助剤添加量で、十分に高い密度を有す
る焼結体(密度3.0g/Cm”以上)を得るためには
、SiC粉体の結晶化度の高いこと、即ち結晶子の大き
さが大きいことが要求されるが、大結晶子を有する粉体
を合成するためには、SiC化の反応温度は1750℃
以上である必要がある0本発明の高温度条件で合成され
たSiC粉末は、(420)面の結晶子の大きさはすべ
て500A以上の大結晶子を有し、この粉末から得られ
る焼結体の密度は、すべて3.0g/crn’以上と極
めて高密度である。なお、反応温度は、2100℃を超
えると粒成長が著しく、後の粉砕プロセスに影響が生じ
、経済上好ましくない。
ところで、上記実施例において、横型ブツシャ−炉の副
生ガス処理室には、副生ガス処理装置の低温度部分にS
iOガスの析出物がみられたことから、副生ガス処理室
の存在により、副生ガスの生成β−5iC粉末への混入
が効果的に防止され、このため高純度β−3fC粉末が
得られることが確認された。
[発明の効果] 以上詳述した通り1本発明のβ型炭化珪素の製造方法は
、C/ S i原子比が2.1<C/Si<3、oの原
料混合物を1750〜2100℃で、副生ガスを系外に
除去可能な装置で焼成することにより、結晶子の大きさ
が500Aより大きいβ−5iC粉末を得る新規合成法
であり、短時間の反応で、極めて高純度で易焼結性のβ
−3iCを容易に得ることができる。しかして得られた
粉末は、焼結により極めて緻密な焼結体を得ることがで
きる。しかも、この焼結に際しては、硼素等の焼結助剤
の必要添加量が極めて少なくて足り、このように焼結助
剤量が少ないことから、得られる焼結体の高温特性の改
良を図ることができる。
本発明は、低コストで炭化珪素を製造でき、経済的見地
からも産業上極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第4図は、各々、本発明の実施に好適な改
良横型プッシャー炉の平面構成を示す図である。第5図
は結晶子の大きさが640Aのβ−3iC粉末、の粉末
X線回竹及びその波形解析結果を示す図である。第7図
及び第8図は。 各々、実施例1で得られたβ−3iC粉末の粉末X線回
11線図及びその波形解析図である。 A・・・反応合成室、   B・・・冷却室、C・・・
副生ガス処理室、 D・・・原料投入口。 代  理  人     弁理士   重  野   
剛銅6図 檎8図 2ea  −一一一 手 続 7市 正 書(方式) %式% 2 発明の名称 β型炭化珪素の製造方法 3 補正をする者 事件との関係  特許出願人 名 称    (527)株式会社ブリデストン4 代
理人 住 所  東京都港区赤坂4丁目8番19号〒107 
 赤坂表町ビル502号 7 補正の内容 (1) 明細書第32頁第2行の「である。」をrであ
る。第6図(a)、(b)は、各々、一般に市販されて
いるβ−3iCの粉末X線回折及びその波形解析結果を
示す図である。jと改める。 以  上

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)珪素質原料と炭素質原料との混合物から炭化珪素
    を製造するに際し、該混合物中の炭素原子と珪素原子と
    の原子比C/Siが2.1<C/Si<3.0である混
    合物を、1750℃以上2100℃以下の高温にて、副
    生ガスを系外に除去可能な装置で焼成し、500Åより
    大きい結晶子を有する高純度β型炭化珪素粉末を得るこ
    とを特徴とする炭化珪素の製造方法。
JP60236948A 1985-04-08 1985-10-23 β型炭化珪素の製造方法 Expired - Lifetime JPH0621022B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60236948A JPH0621022B2 (ja) 1985-10-23 1985-10-23 β型炭化珪素の製造方法
US06/849,281 US4702900A (en) 1985-04-08 1986-04-08 Method of producing silicon carbide

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60236948A JPH0621022B2 (ja) 1985-10-23 1985-10-23 β型炭化珪素の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62212213A true JPS62212213A (ja) 1987-09-18
JPH0621022B2 JPH0621022B2 (ja) 1994-03-23

Family

ID=17008125

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP60236948A Expired - Lifetime JPH0621022B2 (ja) 1985-04-08 1985-10-23 β型炭化珪素の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0621022B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003073168A (ja) * 2001-08-30 2003-03-12 Tokai Konetsu Kogyo Co Ltd 反応焼結炭化珪素発熱体及びその製造方法
WO2008023635A1 (fr) * 2006-08-22 2008-02-28 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. SiC À CRISTAL UNIQUE ET SON PROCÉDÉ DE PRODUCTION
JP2013503099A (ja) * 2009-08-26 2013-01-31 エルジー イノテック カンパニー リミテッド 炭化ケイ素粉体製造方法及びシステム

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003073168A (ja) * 2001-08-30 2003-03-12 Tokai Konetsu Kogyo Co Ltd 反応焼結炭化珪素発熱体及びその製造方法
WO2008023635A1 (fr) * 2006-08-22 2008-02-28 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. SiC À CRISTAL UNIQUE ET SON PROCÉDÉ DE PRODUCTION
JP2008050174A (ja) * 2006-08-22 2008-03-06 Shin Etsu Chem Co Ltd 単結晶SiC及びその製造方法
JP2013503099A (ja) * 2009-08-26 2013-01-31 エルジー イノテック カンパニー リミテッド 炭化ケイ素粉体製造方法及びシステム

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0621022B2 (ja) 1994-03-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4702900A (en) Method of producing silicon carbide
US5340417A (en) Process for preparing silicon carbide by carbothermal reduction
Baranwal et al. Flame spray pyrolysis of precursors as a route to nano‐mullite powder: powder characterization and sintering behavior
CA1145919A (en) METHOD FOR PRODUCING POWDER OF .alpha.-SILICON NITRIDE
Preiss et al. Formation of black glasses and silicon carbide from binary carbonaceous/silica hydrogels
WO2007047094A2 (en) Composition and method for making silicon-containing products
US4619905A (en) Process for the synthesis of silicon nitride
Yu et al. Synthesis of α-silicon nitride powder from a polymeric precursor
Tishchenko et al. TGA-DSC-MS analysis of silicon carbide and of its carbon-silica precursor
JPH02188412A (ja) 結晶窒化ケイ素粉末の製造方法
US4742029A (en) Process for producing a sintered cubic silicon carbide
JPS60176910A (ja) 窒化アルミニウム粉末の製造方法
JPS62212213A (ja) β型炭化珪素の製造方法
JPS62241812A (ja) 窒化珪素の製造法
JPS616110A (ja) 炭化珪素の製造方法
JP3442803B2 (ja) 高純度β型炭化ケイ素粉末の製造方法
JPS61132509A (ja) 炭化珪素の製造方法
Ishihara et al. Synthesis of silicon carbide powders from fumed silica powder and phenolic resin
JP2022136391A (ja) Al4SiC4組成物又はAl4SiC4粉末、及びその製造方法
JP3154773B2 (ja) 微粒子状炭化珪素の製造方法
AU648108B2 (en) A proces for the preparation of alpha-silicon nitride powder
JPH08290905A (ja) 六方晶窒化ほう素粉末及びその製造方法
RU2789998C1 (ru) Способ получения карбида кремния
JPS63147811A (ja) SiC微粉末の製造方法
JPS59207812A (ja) 窒化珪素の製造法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term