JPS62210328A - セラミツク被覆ジエツトエンジン燃焼器及びその製造方法 - Google Patents

セラミツク被覆ジエツトエンジン燃焼器及びその製造方法

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JPS62210328A
JPS62210328A JP5248786A JP5248786A JPS62210328A JP S62210328 A JPS62210328 A JP S62210328A JP 5248786 A JP5248786 A JP 5248786A JP 5248786 A JP5248786 A JP 5248786A JP S62210328 A JPS62210328 A JP S62210328A
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layer
tbc
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Nobuyuki Iizuka
飯塚 信之
Fumiyuki Hirose
文之 広瀬
Naotatsu Asahi
朝日 直達
Yoshiyuki Kojima
慶享 児島
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は高温あるいは高温腐蝕環境下で用いられるジェ
ットエンジン燃焼器及びその製造方法に関する。
〔従来の技術〕
発電用ガスタービンプラントの発電効率向上をめざして
、ガスタービン部材の表面に耐熱材料をコーティングし
耐熱温度を向上させることが検討されている。その一つ
の方法として熱伝導率の小さいセラミックを、金屑部材
の表面にコーティングする方法がある。このようなコー
ティングは熱遮蔽コーティング(Thermal Ba
rrier Coating以下TBCと略す)と呼ば
れる。かかる手段の1つとして、特開昭55−1128
04号公報にはコーティング層の密着力を高めるために
ガスタービン部材表面に予め他の金属結合層を形成した
のちセラミック被覆層を形成することが記載されている
。その結合層は基材とセラミック被覆層の物性値の相異
を緩和することを目的としている1本発明はジェットエ
ンジン燃焼器においても、熱遮蔽コーテングを施すよう
にしたものである。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明者らは、従来用いられている各種の材料によるT
BCについて検討した1例えば、Zr0i系セラミック
被覆層と金属合金材料からなる結合層とから成るTBC
を用い、TBCの高温酸化試験を実施した。この試験は
高温条件下で使用されるジェットエンジン燃焼器へのT
BCの施工を考慮したものである。その結果、従来のT
BCはZr0z系被覆層と結合層の界面の酸化が著しく
進行することが判った。そして、試験前後のTBCの密
着力を判定した結果、1000℃、5oo時間の酸化試
験で、Zr0z系被覆層と結合層との界面の密着力は1
/2〜1/4に低下することがわかった。このような密
着力の低下は、Zr0z系被覆層の厚さ、気孔率、更に
Zr0zへの添加剤の種類及び量によって若干の相異が
認められるが、いずれもその低下は著しい。又、結合層
の合金材料の成分に関しても若干の相異があるが、いず
れも低下していた。このような界面の密着力の低下は酸
化試験の温度が高くなるほど或いは試験時間の増加とと
もに著しくなる。そして、1100℃1100時間の試
験では一部、界面がらの剥離損傷が認められるものがあ
った。一方、金属合金材料とZr0z系材料との混合物
を中間層として用いたTBCでは、酸化試験による密着
力の低下は更に著しいものであった。このような結果は
1本発明者らが実施した高温熱サイクル試験の結果とも
対応している。すなわち、970℃、1020℃。
1070℃、1120℃ノソれぞれの温度テ30分間保
持、空冷により150℃までの冷却を繰り返す試験にお
いても試験温度が高くなるに従って、TBCの損傷が生
じ名までの繰り返し数は著しく低下していた。このよう
な従来のTBCの問題は。
ジェットエンジン燃焼器の高温化に対処した信頼性の優
れたTBCを得る上で重大な障害となる。
すなわち、ジェットエンジン燃焼器の基材温度が高くな
るのを防止し、その温度を低減化することを目的として
TBCを実施するに際して、従来のTBCを施した部品
ではTBCの高温耐久性が低いので、部品の基材温度の
低減を十分発揮することは困難である。
そこで、本発明者らは従来のTBCに代り、高温稼動条
件下でも基材温度の低減化を十分発揮しうる高温耐久性
に優れたTBCを施工したジェットエンジン燃焼器につ
いて検討した。
すなわち、本発明者らは以上のような点を考慮して、耐
久性に優れたTBCを有するジェットエンジン燃焼器を
発明するに至った。
本発明の目的は、TBCの信頼性を向上させることにあ
る。すなわち、セラミック材料と基材との結合力が長期
間にわたって安定しており、クラックや剥離の起りにく
いTBCを提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、金属材料より成るジェットエンジン燃焼器の
ライナ基村上に、この基材よりも高温耐酸化、高温耐蝕
性に優れた合金の結合層を形成し。
前記合金結合層上にセラミック被覆層を形成し、前記合
金結合層とセラミック被覆層との境界に予めAQを主成
分とする酸化物層を形成したことを特徴とする。
基材は、Niを35〜61重量%、Coを1〜3重量%
、Feを14〜27重量%含むNi基基合金望ましい。
結合層は、Ni又はCoを主成分とし、Crを10〜3
0重量%及びAQを5〜30重:1%含む合金が望まし
い。これに更にHf、Ta、Y。
Si、Zrの1つ以上を0.1〜5重量%含むと更に望
ましい。
セラミック層は、ZrO2を主成分とし、CaOとMg
OとYzOaの1つを含むものが望ましい。
CaOの量は4〜10重量%、MgOの量は8〜24重
量%、Y z Oaの量は4〜20重量%が望ましい、
CaOとMgOとYsOaの2つ以上を複合添加するこ
とも可能である。
〔作用〕
゛本発明によれば、Affiを主成分とする酸化物層が
、高温雰囲気中でも安定であり、これにより合金結合層
の酸化の進行を防止し、しかもセラミック被覆層との結
合強度も強いため、長期間の使用に対してもセラミック
被覆層のクラックの発生。
剥離を防止できる。
〔実施例〕
以下、本発明の詳細について説明する。先ず、従来のT
BCの問題点について詳細に検討し、その原因について
調べた。各種の酸化試験を実施したTBCについて、そ
の断面組織の観察を行なった。その結果の一例を第5図
及び第6図に示す。
これらの組織写真は、結合層部分の断面を100倍の倍
率で示すものであり、第5図ではZr0z系被覆層と結
合層との界面部分に欠陥が生じている。第6@は結合層
と7.rot系被覆層との間に合金材料とZr0z系材
料との混合層を形成したTBCの結果である。この場合
、中間層の合金材料は著しく酸化している。これらの現
象は高温熱サイクル試験でも認められる。すなわち、T
BCでは、熱応力を緩和する多孔質あるいは微細クラッ
クを有した構造のZr0z系被覆層を通じて結合層の下
部にある合金被覆層成いは中間層の酸化という問題が生
じる。このような酸化は、界面の密着力を著しく低下さ
せ、熱応力等によってその界面部からTBCに剥離損傷
が生じることになる。
このような界面の酸化の原因としては、高温状態でZr
Ox系材料が半導体となり、酸素の移動を容易にし、境
界面部の酸素分圧の増加を生じることも一つの重要な要
因であると考えられる。このような酸化は例えば中間層
を形成した場合、界面の面積の増加を招くのでより促進
すると考えられる。従来のTBCについて界面の状態を
分析した結果、界面にはCt−を主成分とする酸化物が
形成されていた。このようなCr系酸化物は高温で不安
定であるため、その酸化物を生じた部分から損傷が生じ
ていた。従って、ジェットエンジン燃焼器のライナにお
いては、界面での酸化というものを十分考慮することが
必要である。本発明者らは、このような観点から、各種
の方法について検討した結果、界面部にAQを主成分と
する緻密な構造の酸化物薄膜を形成することが有望であ
ることを見い出した。AQ系酸化物は高温で安定であり
かつ、Zr0z系材料のように高温で半導体にもγらな
い。従って、AQ系酸化物の薄膜は内部酸化を防止する
バリヤーとして有効なものである。
一方、このようなAfi系酸化物層の厚さは、厚い場合
AQ系酸化物の物性値を反映した新たな中間層となる。
その結果、熱応力等によりAQ系酸化物層から損傷を生
じることになる。一方、薄すぎる場合は、内部酸化防止
作用を十分満足するバリヤーとなり得ない。従って、そ
の厚さは0.1μm以上、20μm以下であることが望
ましい、このような範囲のΔΩ系酸化物層は結合層の内
部酸化を防止するバリヤ一層として十分なものになる。
一方、このようなAQ系酸化物の薄層の他の重要な作用
として、Zr0z系セラミツクと結合層との密着力を向
上させることを見い出した。すなわち、従来のTBCが
ZrOx系セラミックと結合層を構成する金属合金とが
機械的に結合していたのに比べ1本発明者らが見い出し
たAQ系酸化物の薄膜を介してのZrOx系セラミック
と結合層との密着は、AQ系酸化物とZr0z系セラミ
ツクという酸化物どうしの界面と、結合層を構成する金
属合金中のAQ酸成分ら生じるAQ系酸化物というもの
になり、その密着機構は非常に強固なものになる。−例
として、このようなAI2系酸化物の薄膜を有するTB
Cの1000℃、500時間の酸化試験において、結合
層とZr0z系セラミック被覆層の密着力はほとんで低
下せず7kg/m”以上である。第1図は高温酸化試験
後のTBGの断面組織の一例であり、倍率は100倍で
ある。
第1図ではZr0z系セラミック被覆層と結合層との界
面部には何ら欠陥が生じていない、又。
1100℃、100時間の酸化試験でも同様で密着力の
低下、あるいは、界面部での欠陥の発生は全く認められ
ない、更に、1030℃、1070℃,1120℃、1
170℃のそれぞれの温度で30分間保持、空冷による
150℃までの冷却を繰り返す試験の結果は表1のよう
である。
表   1 熱サイクル試験結果 表1中試料、No 201〜204は従来のTBC1&
205〜208はAQ系酸化物の薄膜を有するTBCの
結果である。その結果、AQ系酸化物の薄膜を有するT
BCは従来のTBCに比べTBCが損傷にいたるまでの
繰り返し数は約3〜7倍であった。又、試験温度が高く
なるに従って、その効果は顕著になる。このように、本
発明者らが見い出した、AQ系酸化物の薄膜を有するT
BCは、高温条件下で特に効果が顕著なものである。こ
のようなTBCを施したジェットエンジン燃焼器ライ゛
すは高温条件下でも安定なものとなりつる。更に、AI
i系酸化物の薄膜を介して接合したZrOx系被覆層を
有するTBCでは、Zr0z系被覆層の密着力が7kg
/na”以上である。この密着力は従来のTBCのZr
0z系被覆暦の密着力が3〜5kg/mad”程度であ
ったのに比べ非常に大きい。
このようにTBCを施したことによる効果について検討
した。ジェットエンジン燃焼器において、高温の燃焼ガ
スにさらされる外側ライナ及び内側ライナの対向面に上
記のような高温耐久性に優れたTBCを施工することに
より、基材の温度低減を安定して得ることが可能になる
。一方、従来のTBCを施したライナでは、短時間でT
BCが損傷し、特に基材温度の高い部分のTBCの損傷
が著しくなってしまう、その結果、TBCによる基材の
温度低減の効果は消失し、基材の温度が高くなり、ライ
ナの損傷に至ってしまう、燃焼器ライナでは燃焼により
基材が振動し高温条件下でセラミック被覆層の密着力の
低下したTBCは更に損傷を生じ易くなる。そのため、
最もTBCの効果が必要である部分に対して、十分な効
果を発揮することができなくなる。そして、TBCの損
傷した部分では他のTBCが健全である部分に比べ基材
の温度はむしろ高くなる可能性もありうる。基材の温度
が高い部分に対しては、従来のTBCを施工したライナ
では、信頼が低い、一方、Al系酸化物の薄膜を有する
TBCを施工した本発明のライナでは、TBCが特に高
温での耐波性に優れたものであるため、基材の温度が高
くなる部分でのTBCの損傷は生じ難い、従って、AQ
系酸化物の薄膜を有する本発明のジェットエンジン燃焼
器ライナは、基材の温度が局部的に高くなっても、TB
Cによる熱遮蔽効果が十分維持され、かつ、TBCによ
る局部的な温度上昇を緩和する作用も発揮される。その
結果、信頼性の高いものなる。
このように、AQ系酸化物の薄膜を有するTBCはジェ
ットエンジン燃焼器の高温にさらされるライナの全面あ
るいは一部分に施工されることによって、いずれの場合
もその効果を十分発揮しうるちのである。
このようにTBCの施工によりジェットエンジンの高温
化による出力増加ならびに耐久性向上による信頼性の増
大に効力を発揮することができる。
以下、本発明について実施例により詳細に説明する。
実施例1 基材としてNi基合金であるハステロイ−X(22重量
%Cr−1,5重量%Co−9重量%M o −19重
量%Fe−0,1重量%C−残部Ni)を用い、その表
面を脱脂洗浄後、スチール製のグリッドを用いてプラス
チングし、しかる後、プラズマ溶射を行い、°10重量
%Ni−25重量%Cr−7重量%AQ−0.6 重量
%Y−5重量%Ta−残部COからなる合金材料の被覆
層を形成した。プラズマ溶射は200 Torrの圧力
のAr中で行なった。この場合プラズマ溶射を行う雰囲
気中の酸素分圧は酸素センサーで測定した結果10−a
気圧以下であった。プラズマの出力は40kWである。
このような条件で厚さ0.01園のCo、Ni、Cr、
Ajl、Y合金被讃廖を形成し。
TBCの結合層とした。しかる後、直ちに前述の結合層
の上にZr0z −8重量%YzOa被覆層を形成した
。溶射条件はプラズマ出力50kWで、大気中溶射であ
る。Zr0z −8%YzOa被覆層の厚さは0.3m
a+である。その後、1060℃。
10時間の真空中加熱処理を行い結合層と基材との拡散
処理を行った。なお、比較のため、従来法によって本発
明のTBCと同じ材料を用いて、同じ厚さの被覆層から
なるTBCを作成した。従来法として前述の合金材料を
大気中でArガスを使用して溶射し、次いで前述と同様
にZr0z −8%Y2O3を被覆した1次に1本発明
のTBCの効果を確認するため、以下に述べる各種の試
験を実施した。先ず、各種の温度で酸化試験を行ない。
試験後の外観観察及び断面組織観察更に密着力試験を実
施した。表2は外観a察及び密着力試験の結果である。
表2中&1〜Nα6は従来のTBCの結果、Nα7〜血
11は本実施例で作成した本発明のTBCの結果である
。すなわち、従来のTBCでは1070℃以上の温度(
100時間保持)で、Zr0z−8%Y !L Oa被
覆層が剥離しTBCは損傷した。一方、本発明のNα7
〜Nα11のTBCは外観的に何ら損傷は認められない
、一方、酸化試験後のTBCの密着力試験の結果も、T
BCが損傷していない血1〜&6の従来のTBCは、そ
の密着力は2〜5kg/■2で、酸化試験温度の増加と
ともに密着力は低下している。又、密着力試験での破断
部分は結合層とZrOx −8%YaOa被覆層との境
界部である。一方、&7〜Mailに示した本発明のT
BCではいずれの酸化試験条件下でもTBCの密着力の
低下は認められず、接着剤(接着剤の密着強度7kg/
m”)を用いた密着力試験法の限界値である7kg/膿
2以上の値であった。従って。
試験後の破断部はいずれも゛接着剤の部分である。
次に、上記酸化試験後の試験片を用いて熱サイクル試験
を実施した。試験条件は750℃、15分間保持、20
〜25℃水中、15秒間保持の繰り返しである0表3は
その結果である。
表   3 熱サイクル試験結果 表3中の試料はそれぞれの酸化試験を実施した後の試料
である0表3中&1〜Nα3の従来のTBCは200〜
500回の熱サイクル試験でZr0z−8%Y t O
a被覆層が剥離しTBCが損傷した。
一方1表3中&7〜NQ11の本発明のTBCは。
1400〜1700回の熱サイクルの繰り返し後も損傷
が無く、最高1700回の熱サイクル試験でTBCの損
傷が認められた。このように本発明のTBCは従来のT
BCに比べ高温耐酸化性、あるいは耐熱衝撃性に優れた
耐久性に富むTBCである。
実施例2 実施例1と同様の材料を用い、実施例1と同様の溶射条
件でTBCを作成して。しかる後。
1060℃、siR間の真空中加熱を行ない、C09N
i、Cr、All、Y被覆層から成る結合層と基材との
拡散処理を行なった。更に、その後、1000℃、15
時間の大気中加熱処理を行なった。このようにして作製
した本発明のTBCはZr0x−8%YzOa被覆層と
Co、Ni、Cr。
AQ、Y被覆層との界面部に約5μmの厚さの境界層が
ほぼ均一に形成されていた。この境界層はEPMA分析
或いはX線回折の結果、AM系酸化物を主成分とするも
のであることが判った。なお、比較のため、本発明のT
BCと同じ材料を用いて。
従来方法でTBCを作成し、更に、そのTBCを本発明
のTBCと同じ真空中拡散処理及び大気中加熱処理を行
なった0表3中&101及び&102はこのようにして
作成した本発明のTBC及び比較のための従来のTBC
を用いて、実施例1と同′様の熱サイクル試験を行な・
つた結果である6表3中Na101の従来のTBCは約
500回の繰り返しでZr0z −8%M x Oa被
覆層が剥離した。一方、表3中&102の本発明のT’
BCは約1500回の繰り返しで損、傷が生じた。この
ように、本発明のTBCは、従来のTBCに比べ約3倍
の耐久性がある。
次に、ジェットエンジン燃焼器ライナに適用した例を第
2〜4図に示した。
TBCの施工部分は燃焼器の外側ライナ6との内側ライ
ナ7の対向する面である。外側ライナ6と内側ライナ7
の基材の材質はハステロイ−X(22%Cr−1,5%
Co−”9%M o −19%F s −0、1%C−
残Ni)である、Al系酸化物を有するTBCの形成は
プラズマ溶射を用いて行なった。その詳細は以下のよう
である。先ず、ライナを脱脂洗浄し、その後、Ajlz
Oa1!1グリッドを用いてプラスチングした。このよ
うな基材表面に10%Ni−25%Cr−7%Afi−
0.6%Y−5%Ta−残部Coから成る合金材料をプ
ラズマ溶射し結合層を形成した。このような結合層の形
成条件としてはプラズマ出力は高出力であることが望ま
しく、かつ、溶射中のプラズマジェット周辺の雰囲気を
制御することが望ましい、特に、雰囲気制御の要素とし
ては酸素分圧を少くする。
望ましくは10−a気圧以下にすることが好ましい。
又、雰囲気制御の他の要素として減圧雰囲気で実施する
のが望ましい、このような雰囲気制御を行うことによっ
て本発明を得る上で好ましい結合層を形成することが可
能になる0本実施例では、酸素分圧を10−3気圧以下
にしたAr雰囲気中で、かつ、その雰囲気圧力を200
 Torrに制御した雰囲気中で行なった。又、溶射中
の基材温度は500〜1000℃に維持して行うのが1
本発明を得る上で好ましい0本実施例では600〜70
0℃の範囲内で行なった。このような条件下で、厚さ約
0.1m厚さの結合層を形成した。しかる後、この結合
層の上にZr0z−6%Y2O3から成るセラミック材
の被覆層を形成した。被覆層はプラズマ溶射で形成した
。溶射条件は、高出力プラズマ溶射法を用い、55kW
の出力で実施した。被覆層の厚さは約0.3麿であ葛、
このようにして、TBCを形成した後1部品を真空中で
加熱し、結合層と基材との拡散処理を実施した。拡散処
理は、約10−’Torrの真空中で1080℃、5時
間保持する条件である。しかる後、大気中で900℃、
20時間の熱処理を実施した。拡散処理或いは熱処理の
条件については、特に制限は無いが拡散処理は基材の溶
射温度以下、800℃以上の範囲で。
3時間以上100時間以下の範囲で行うのが望ましく、
一方、熱処理は600℃以上1200℃以下の範囲で1
時間以上、200時間以下の範囲で行うのが望ましい。
このようにして、AN系薄膜を有するTBCを被覆した
本発明のジェットエンジン燃焼器ライナを作製した。こ
のようにして形成したジェットエンジン燃焼器ライナの
TBCは、その断面組織は第1図とほぼ同様で、結合層
とZr0z −6%YiOa被覆層との界面部に約3μ
m厚さのAl系酸化物から成る境界層が形成されていた
。この燃焼器ライナを用いて、1000℃130分間保
持と20〜25℃の水中5分間保持を繰り返す熱サイク
ル試験を実施した。又、比較のため、AQ系酸化物の薄
膜を有しないTBCを本発明の燃焼器ライナと同様に形
成したものを用いて、同様の熱サイクル試験を実施した
。その結果、本発明の燃焼器ライナは50回の繰り返し
でもTBCに何ら損傷は生じなかったが、従来のTBC
を施した燃焼器ライナでは約90回でTBCの損傷が生
じた。
上記のようにして作製した本発明のジェットエンジン燃
焼器ライナと比較のため作製した従来の燃焼器ライナと
を用いてそれぞれ同一の条件下で燃焼試験を実施した。
その結果、約1500時間の試験で、従来のTBCでは
TBCの損傷が生じていた。一方、本発明の燃焼器ライ
ナは全ての部分においても、TBCの損傷は認められな
かった。
次に、試験後の燃焼器ライナを切断しTBCの状態を観
察した結果、断面組織の観察で、TBCの各部において
何ら損傷は生じていなかった。
以上のように1本発明の燃焼器ライナはTBCの効果が
長時間にわたって維持される結果、燃焼器ライナの変形
等の問題を防止する上で十分な効果がある。
なお第2〜4図において、ジェットエンジン用燃焼器5
は1通常、外側ライナ6と内側ライナ7により構成され
、第3図、第4図に示すように各々は、分解することが
できるようになっている。
燃焼器5の頭部5aにある燃料ノズル(図示せず)より
噴射された燃料が、外側ライナ6と内側ライナ7により
かこまれて形成された空間8において燃焼が行われ、下
流9より、ジェットエンジンのタービン部へと燃焼ガス
が流れていくようになっている。よって、外側ライナ6
の内面6aと内側ライナ7の外面7aは、火炎にさらさ
れることになり、燃焼器5の耐久性向上のために、本発
明のTBCが施されている。
本発明において、結合層を構成する合金は、A2が5%
以以上3呪 ましい.又,セラミック被覆層を構成する材料に関して
も、ZrC)zを主成分とし、安定化剤として、C a
 O 、 M g O 、 Y 、203等のいずれか
一つを含むものが好ましい。それぞれの被覆層の厚さに
関しては、TBCの遮熱効果と耐久性の点を考慮した場
合、結合層は0.03m以上0.5m+a以下、ZrO
x系被覆層は0.05am以上0.8m以下が好ましい
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、結合層の酸化腐蝕
の進行を防止できるので,セラミック被覆層の結合強度
を長期間にわたり、安定的に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は1本発明を実施したTBCの断面の金属組織写
真、第2図は、TBCを施すジェットエンジン燃焼器の
概略図,第3図は外側ライナの斜視図、第4図は内側ラ
イナの斜視図、第5図及び第6図は、従来のTBCの高
温酸化後の断面の金属組織写真である。 !lj口 第2図 54    ′ 第3記        第4riJ 5−・広娩昏 6、−、クトイーラ4六 り 60.内1ライナ 8−2− 空 μ弓 q−1−下式 %式%

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、外側ライナと内側ライナを有し、両者の空間に燃料
    燃焼ガスが流れる構造の燃焼器であつて、前記2つのラ
    イナがNi、Co、Feの少くとも1種を主成分とする
    合金により構成されているジェットエンジン燃焼器にお
    いて、前記2つのライナの対向面にNiとCoの一方を
    主成分としCrとAlを含み前記基材よりも高温耐酸化
    、高温耐蝕性に優れた合金の結合層を有し、前記結合層
    上にZrO_2を主成分とするセラミックから成る被覆
    層を有し、前記結合層と前記セラミック被覆層の境界に
    Alを主成分とする酸化物層を予め有することを特徴と
    するセラミック被覆ジェットエンジン燃焼器。 2、特許請求の範囲第1項において、前記セラミック被
    覆層を構成する材料が、ZrO_2を主成分とし、Ca
    O、MgO、Y_2O_3の1つ以上を含むものである
    ことを特徴とするセラミック被覆ジェットエンジン燃焼
    器。 3、特許請求の範囲第1項において、前記結合層を構成
    する材料が、CoあるいはNiのいずれか1つを主成分
    とし、Crを10〜30重量%及びAlを5〜30重量
    %含み、更にHf、Ta、Y、Si、Zrの1つ以上を
    0.1〜5重量%含む合金よりなることを特徴とするセ
    ラミック被覆ジェットエンジン燃焼器。 4、特許請求の範囲第1項において、前記Alを主成分
    とする酸化物層の厚さが0.1μm〜20μmであるこ
    とを特徴とするセラミック被覆ジェットエンジン燃焼器
    。 5、特許請求の範囲第4項において、前記結合層の厚さ
    が0.03mm〜0.5mm、前記セラミック被覆層の
    厚さが0.05mm〜0.8mmであることを特徴とす
    るセラミック被覆ジェットエンジン燃焼器。 6、Ni、Co、Feの少くとも1つを主成分とする合
    金よりなる外側ライナと内側ライナを有し、両者の空間
    を燃料燃焼ガスが流れる構造のジェットエンジン燃焼器
    における前記2つのライナの対向面にNi、Coの一方
    を主成分としCrとAlを含み前記ライナ基材よりも高
    温耐酸化性、高温耐食性に優れた合金の結合層を形成す
    る工程と前記結合層の表面にZrO_2を主成分とする
    セラミックからなる被覆層を形成工程と、前記結合層と
    前記セラミック被覆層の境界にAlを主成分とする酸化
    物層を形成する熱処理工程とを含むことを特徴とするセ
    ラミック被覆ジェットエンジン燃焼器の製造方法。 7、特許請求の範囲第6項において、前記結合層を、酸
    素分材10−^3気圧以下の雰囲気中でプラズマ溶射に
    て形成することを特徴とするセラミック被覆ジェットエ
    ンジン燃焼器の製造方法。 8、特許請求の範囲第6項において、前記酸化物層を形
    成する工程は、600℃〜1200℃の温度範囲で1時
    間〜200時間、大気中で加熱処理する工程を含むこと
    を特徴とするセラミック被覆ジェットエンジン燃焼器の
    製造方法。 9、特許請求の範囲第6項において、前記結合層及び前
    記セラミック被覆層を、燃焼器軸芯に対し、燃焼器下流
    側を向くように溶射施工して形成することを特徴とする
    セラミック被覆ジェットエンジン燃焼器の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001226758A (ja) * 1999-12-20 2001-08-21 United Technol Corp <Utc> タービンブレード及びガスタービン部材
CN103184399A (zh) * 2011-12-31 2013-07-03 江苏太阳宝新能源有限公司 太阳能光热发电高温防护涂层及其制备方法

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