JPS62211389A - セラミツク被覆タ−ボチヤ−ジヤ−及びその製造方法 - Google Patents

セラミツク被覆タ−ボチヤ−ジヤ−及びその製造方法

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JPS62211389A
JPS62211389A JP61052491A JP5249186A JPS62211389A JP S62211389 A JPS62211389 A JP S62211389A JP 61052491 A JP61052491 A JP 61052491A JP 5249186 A JP5249186 A JP 5249186A JP S62211389 A JPS62211389 A JP S62211389A
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layer
ceramic
tbc
turbocharger
bonding layer
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JP61052491A
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Inventor
Nobuyuki Iizuka
飯塚 信之
Fumiyuki Hirose
文之 広瀬
Naotatsu Asahi
朝日 直達
Yoshiyuki Kojima
慶享 児島
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は高温あるいは高温腐蝕環境下で用いられるター
ボチャージャー及びその製造方法に関する。
〔従来の技術〕 発電用ガスタービンプラントの発電効率向上をめざして
、ガスタービン部材の表面に耐熱材料をコーティングし
耐熱温度を向上させることが検討されている。その一つ
の方法として熱伝導率の小さいセラミックを、金属部材
の表面にコーティングする方法がある。このようなコー
ティングは熱遮蔽コーティング(Tharmal Ba
rrier Coating以下TBCと略す)と呼ば
れる。かかる手段の1つとして、例えば、特開昭55−
112804号公報はセラミック被覆層と基材との間に
、金属材料からなる結合層を設は密着力を向上させるこ
とが記載されている。その結合層は基材とセラミック被
覆層の物性値の相異を緩和することを目的としている。
本発明は、自動車等に用いられるターボチャージャーに
このTBC技術を応用するものである。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明者らは、従来用いられている各種の材料によるT
BCについて検討した1例えば、ZrOx系セラミック
被覆層と金属合金材料からなる結合層とから成るTBC
を用い、TBCの高温酸化試験を実施した。この試験は
高温条件下で使用されるターボチャージャ一部品へのT
BCの施工を考慮したものである。その結果、従来のT
BCはzrOz系被覆層と結合層の界面の酸化が著しく
進行することが判った。そして、試験前後のTBCの密
着力を判定した結果、1000℃、500時間の酸化試
験で、Zr0z第0z層と結合層との界面の密着力は1
72〜1/4に低下することがわかった。このような密
着力の低下は、ZrO2系被覆層の厚さ、気孔率、更に
Zr0zへの添加剤の種類及び量によって若干の相異が
認められるが、いずれもその低下は著しい。又、結合層
の合金材料の成分に関しても若干の相異があるが、いず
れも低下していた。このような界面の密着力の低下は酸
化試験の温度が高くなるほど或いは試験時間の増加とと
もに著しくなる。そして、1100℃、100時間の試
験では一部、界面からの剥離損傷が認められるものがあ
った。一方、金属合金材料とZrOx系材料との混合物
を中間層として用いたTBCでは、酸化試験による密着
力の低下は更に著しいものであった。このような結果は
1本発明者らが実施した高温熱サイクル試験の結果とも
対応している。すなわち、970℃、1020℃。
1070℃、1120℃のそれぞれの温度で30分間保
持、空冷により150℃までの冷却を繰り返す試験にお
いても試験温度が高くなるに従って、TBCの損傷が生
じるまでの繰り返し数は著しく低下していた。このよう
な従来のTBCの問題は、信頼性の優れたターボチャー
ジャーを得る上で重大な障害となる。すなわち、ターボ
チャージャ一部品の基材温度が高くなるのを防止し、そ
の温度を低減化することを目的としてTBCを実施する
に際して、従来のTBCを施した部品ではTBCの高温
耐久性が低いので1部品の基材温度の低減を十分発揮す
ることは困難である。
そこで、本発明者らは従来のTBCに代り、高温稼動条
件下でも基材温度の低減化を十分発揮しうる高温耐久性
に優れたTBCを施工したターボチャージャーについて
検討した。
すなわち、本発明者らは以上のような点を考慮して、耐
久性に優れたTBCを有するターボチャージャ一部品を
発明するに至った。
本発明の目的は、TBCの信頼性を向上させることにあ
る。すなわち、セラミック材料と基材との結合力が長期
間にわたって安定しており、クラックや剥離の起りにく
いTBCを提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、金属材料より成るターボチャージャーホイー
ルの羽根基材上よりも高温耐酸化、高温耐勿性に優れた
合金の結合層を形成し、前記合金結合層上にセラミック
被覆層を形成し、前記合金結合層とセラミック被覆層と
の境界に予めAlを主成分とする酸化物層を形成したこ
とを特徴とする。
結合層は、Ni又はCoを主成分とし、Crを10〜3
0重量%及びAlを5〜30重量%含む合金が望ましい
。これに更にHf、Ta、Y。
Si、Zrの1つ以上を0.1〜5重量%含むと更に望
ましい。
セラミック層は、ZrO2を主成分とし、CaOとMg
OとY2O3の1つを含むものが望ましい。
CaOの量は4〜10重量%、MgOの量は8〜24重
量%、YzOaの量は4〜20重量%が望ましい、Ca
oとMgoとYzOs(7)2つ以上を複合添加するこ
とも可能である。
〔作用〕
本発明によれば、Alを主成分とする酸化物層が、高温
雰囲気中でも安定であり、これにより合金結合層の酸化
の進行を防止し、しかもセラミック被覆層との結合強度
も強いため、長期間の使用に対してもセラミック被覆層
のクラックの発生、剥離を防止できる。
〔実施例〕
以下、本発明の詳細について説明する。先ず、従来のT
BCの問題点について詳細に検討し、その原因について
調べた。各種の酸化試験を実施したTBCについて、そ
の断面組織の観察を行なった。その結果の一例を第3図
及び第4図に示す。
これらの組織写真は、結合層部分の断面を100倍の倍
率で示すものであり、第3図ではZr0z系被覆層と結
合層との界面部分に欠陥が生じている。第4図は結合層
とZr0z系被覆層との間に合金材料とZr0z系材料
との混合層を形成したTBCの結果である。この場合、
中間層の合金材料は著しく酸化している。これらの現象
は高温熱サイクル試験でも認められる。すなわち、TB
Cでは、熱応力を緩和する多孔質あるいは微細クラック
を有した構造のZr0z系被覆層を通じて結合層或いは
中間層の酸化という問題が生じる。このような酸化は、
界面の密着力を著しく低下させ、熱応力等によってその
界面部からTBCに剥離損傷が生じることになる。この
ような界面の酸化の原因としては、高温状態でZr0z
系材料が半導体となり、酸素の移動を容易にし、境界面
部の酸素分圧の増加を生じることも一つの重要な要因で
あると考えられる。このような酸化は例えば中間層を形
成した場合、界面の面積の増加を招くのでより促進する
と考えられる。従来のTBCについて界面の状態を分析
した結果、界面にはCrを主成分とする酸化物が形成さ
れていた。このようなCr系酸化物は高温で不安定であ
るため、その酸化物を生じた部分から損傷が生じていた
。従って、ターボチャージャーTBCにおいては、界面
での酸化というものを十分考慮することが必要である。
本発明者らは、このような観点から、各種の方法につい
て検討した結果、界面部にAlを主成分とする緻密な構
造の酸化物薄膜を形成することが有望であることを見い
出した。Al系酸化物は高温で安定であり、かつ、Zr
Ox系材料のように高温で半導体にもならない、従って
、Al系酸化物の薄膜は内部酸化を防止するバリヤーと
して有効なものである。一方、このようなA2系酸化物
層の厚さは、厚い場合Al系酸化物の物性値を反映した
新たな中間層となる。その結果、熱応力等によりAα系
酸化物層から損傷を生じることになる。
一方、薄すぎる場合は、内部酸化防止作用を十分満足す
るバリヤーとなり得ない。従って、その厚さは0.1μ
m以上、20μm以下であることが望ましい。このよう
な範囲のAl系酸化物層は結合層の内部酸化を防止する
バリヤ一層として十分なものになる。一方、このような
Al系酸化物の薄層能の重要な作用として、Zr0z系
セラミツクと結合層との密着力を向上させることを見い
出した。すなわち、従来のTBCがZr0z系セラミツ
クと結合層を構成する金属合金とが機械的に結合してい
たのに比べ、本発明者らが見い出したAl系酸化物の薄
膜を介してのZr0z系セラミツクと結合層との密着は
、All系酸化物とZr0z系セラミツクという酸化物
どうしの界面と、結合層を構成する金属合金中のAn成
分から生じるAl系酸化物というものになり、その密着
機構は非常に強固なものになる。−例として、このよう
なAl系酸化物の薄膜を有するTBCの1000℃、5
00時間の酸化試験において、結合層とZr0z系セラ
ミック被覆層の密着力はほとんで低下せず7kg/ma
”以上である。第1図は高温酸化試験後のTBCの断面
組織の一例であり、倍率は100倍である。第1図では
ZrO2系セラミック被覆層と結合層との界面部には何
ら欠陥が生じていない。又、1100℃、100時間の
酸化試験でも同様で密着力の低下、あるいは、界面部で
の欠陥の発生は全く認められない。更に、1030’C
,1070℃、1120”C,1170℃ノソレぞれの
温度で30分間保持、空冷による150℃までの冷却を
繰り返す試験の結果は表1のようである。
表   1 熱サイクル試験結果 表1中試料NcL201〜204は従来のTBC。
Nα205〜208はAll系酸化物の薄膜を有するT
BCの結果である。その結果、Al系酸化物の薄膜を有
するTBCは従来のTBCに比べTBCが損傷にいたる
までの繰り返し数は約3〜7倍であった。又、試験温度
が高くなるに従って、その効果は顕著になる。このよう
に、本発明者らが見い出した。Al系酸化物の薄膜を有
するTBCは。
高温条件下で特に効果が顕著なものである。このような
TBCを施したターボチャージャ一部品は高温条件下で
も安定なものとなりうる。更に、Al系酸化物の薄膜を
介して接合したZrO2系被覆層を有するTBCでは、
Zr0z系被覆層の密着力が7 kg / wh”以上
である。この密着力は従来のTBCのZr0z系被覆層
の密着力が3〜5kg/lTl112程度であったのに
比べ非常に大きい。このようなTBCを施したことによ
る効果について検討した。ターボチャージャ一部品にお
いてホイールの羽根に上記のような高温耐久性に優れた
TBCを施工することにより、基材の温度低減を安定し
て得ることが可能になる。一方、従来のTBCを施した
ターボチャージャ一部品では、短時間でTBCが損傷し
てしまう。その結果、TBCによる基材の温度低減の効
果は消失し、基材の温度が高くなり、部品の損傷に至っ
てしまう。
All系酸化物の薄膜を有する本発明のターボチャージ
ャ一部品は、基材の温度が局部的に高くなっても、TB
Cによる熱遮蔽効果が十分維持され、かつ、TBCによ
る局部的な温度上昇を緩和する作用も発揮される。その
結果、信頼性の高いものなる。このように、Al系酸化
物の薄膜を有するTBCはターボチャージャーの全面あ
るいは一部分に施工されることによって、いずれの場合
もその効果を十分発揮しうるものである。
実施例1 基材としてNi基合金であるハステロイ−X(22重量
%Cr−1,5重量%Co−9重量%M o −19重
量%Fe−0,1重量%C−残部Ni)を用い、その表
面を脱脂洗浄後、スチール製のグリッドを用いてプラス
チングし、しかる後。
プラズマ溶射を行い、10重量%Ni−25重量%Cr
−7重量%AΩ−0.6重量%Y−5重量%Ta−残部
COからなる合金材料の被覆層を形成した。プラズマ溶
射は200Torrの圧力のAr中で行なった。この場
合プラズマ溶射を行う雰囲気中の酸素分圧は酸素センサ
ーで測定した結果10−3気圧以下であった。プラズマ
の出力は4゜kWである。このような条件で厚さ0.0
1mmのCo、Ni、Or、Al、Y合金被覆層を形成
し、TBCの結合層とした。しかる後、直ちに前述の結
合層の上にZr0z−8重量%YzOa被覆層を形成し
た。溶射条件はプラズマ出力50kWで、大気中溶射で
ある。Zr0z −8%yz○δ被覆層の厚さは0.3
1111である。その後、1060℃10時間の真空中
加熱処理を行い結合層と基材との拡散処理を行った。な
お、比較のため、従来法によって本発明のTBCと同じ
材料を用いて、同じ厚さの被覆層からなるTBCを作成
した。従来法として前述の合金材料を大気中でArガス
を使用して溶射し、次いで前述と同様にZr0z −8
%Y Z Onを被覆した。次に、本発明のTBCの効
果を確認するため、以下に述べる各種の試験を実施した
。先ず、各種の温度で酸化試験を行ない、試験後の外a
wt察及び断面組織観察更に密着力試験を実施した0表
2は外観観察及び密着力試験の結果である。
表2中&1〜Na6は従来のTBCの結果、翫7〜Ma
ilは本実施例で作成した本発明のTBCの結果である
。すなわち、従来のTBCでは1070℃以上の温度(
100時間保持)で、Zr0i −8%YzOa被覆層
が剥離しTBCは損傷した。一方。
本発明の&7〜&11のTBCは外観的に何ら損傷は認
められない。一方、酸化試験後のTBCの密着力試験の
結果も、TBCが損傷していない走1〜Na6の従来の
TBCは、その密着力は2〜5kg/+m”で、酸化試
験温度の増加とともに密着力は低下している。又、密着
力試験での破断部分は結合層とZr0z −8%YzO
a被覆層との境界部である。一方、翫7〜&11に示し
た本発明のTBCではいずれの酸化試験条件下でもTB
Cの密着力の低下は認められず、接着剤(接着剤の密着
強度7kg/m”)を用いた密着力試験法の限界値であ
る7kg/m”以上の値であった。従って。
試験後の破断部はいずれも接着剤の部分である。
次に、上記酸化試験後の試験片を用いて熱サイクル試験
を実施した。試験条件は750℃、15分間保持、20
〜25℃水中、15秒間保持の繰り返しである。表3は
その結果である。
表   3 熱サイクル試験結果 表3中の試料はそれぞれの酸化試験を実施した後の試料
である。表3中&1〜勲3の従来のTBCは200〜5
00回の熱サイクル試験でZr0t−8%Y x O8
被覆層が剥離しTBCが損傷した。
一方、表3中魔7〜Nα11の本発明のTBCは、14
00〜1700回の熱サイクルの繰り返し後も損傷が無
く、最高1700回の熱サイクル試験でTBCの損傷が
認められた。このように本発明のTBCは従来のTBC
に比べ高温耐酸化性、あるいは耐熱衝撃性に優れた耐久
性に富むTBCである。
実施例2 実施例1と同様の材料を用い、実施例1と同様の溶射条
件でTBCを作成して。しかる後、1060”C13時
間の真空中加熱を行ないm Co。
Ni、Cr、AlHY被覆層から成る結合層と基材との
拡散処理を行なった。更に、その後、1000℃、15
時間の大気中加熱処理を行なった。このようにして作製
した本発明のTBCはZrO2−8%Y2O3被覆層と
Co、Ni、Cr。
Al、Y被覆層との界面部に約5μmの厚さの境界層が
ほぼ均一に形成されていた。その境界層はEPMA分析
或いはX線回折の結果、Al系酸化物を主成分とするも
のであることが判った。なお、比較のため1本発明のT
BCと同じ材料を用いて、従来方法でTBCを作成し、
更に、そのTBCを本発明のTBCと同じ真空中拡散処
理及び大気中加熱処理を行なった0表3中&101及び
&102はこのようにして作成した本発明のTBC及び
比較のための従来のTBCを用いて、実施例1と同様の
熱サイクル試験を行なった結果である0表3中NL11
01の従来のTBCは約500回の繰り返しでZr0z
 −8%Y x Oa被覆層が剥離した。一方、表3中
&102の本発明のTBCは約1500回の繰り返しで
損傷が生じた。このように、本発明のTBCは、従来の
TBCに比べ約3倍の耐久性がある。
次に、ターボチャージャーに適用した例を第2図に示し
た。
TBCの施工部分は第2図のターボチャージャー1の羽
根2の部品である。ホイール1の基材の材質はインコネ
ル713である。Al系酸化物を有したTBCの形成は
プラズマ溶射を用いて行なつた。その詳細は以下のよう
である。先ず、ホイール1を脱脂洗浄し、その後、An
ZOS製グリッドグリッドプラスチングした。このよう
な基材表面に直ちに1o%Ni−25%Cr−7%Al
−0,6%Y−5%Ta−残部COから成残部C材料を
プラズマ溶射し結合層を形成した。このような結合層の
形成条件としてはプラズマ出力は高出力であることが望
ましく、かつ、溶射中のプラズマジェット周辺の雰囲気
を制御することが望ましい、特に、雰囲気制御の要素と
しては酸素分圧を少くする、望ましくは10−δ気圧以
下にすることが好ましい。又、雰囲気制御の他の要素と
して減  。
正零囲気で実施するのが望ましい、このような雰囲気制
御を行うことによって本発明を得る上で好ましい結合層
を形成することが可能になる。本実施例では、酸素分圧
を10−8気圧以下にしたAr雰囲気中で、かつ、その
雰囲気圧力を200Torrに制御した雰囲気中で行な
った。又、溶射中の基材温度は500〜1000℃に維
持して行うのが、本発明を得る上で好ましい。本実施例
では600〜700℃の範囲内で行なった。このような
条件下で、厚さ約0.1m厚さの結合層を形成した。し
かる後、この結合層の上にZr0z −6%Y2O3か
ら成るセラミック材の被覆層を形成した。被覆層はプラ
ズマ溶射で形成した。溶射条件は、高出力プラズマ溶射
法を用い、55kWの出力で実施した。被覆層の厚さは
約0.3mmである。
このようにして、TBCを形成した後1部品を真空中で
加熱し、結合層と基材との拡散処理を実施した。拡散処
理は、約10−’Torrの真空中で1060℃、5時
間保持する条件である。しかる後、大気中で900℃、
20時間の熱処理を実施した。拡散処理或いは熱処理の
条件については、特に制限は無いが拡散処理は基材の溶
射温度以下、800”C以上の範囲で、3時間以上10
0時間以下の範囲で行うのが望ましく、一方、熱処理は
600以上1200℃以下の範囲で1時間以上、200
時間以下の範囲で行うのが望ましい。このようにして、
Al系系膜膜有するTBCを被覆した本発明のターボチ
ャージャ一部品を作製した。
このようにして形成したターボチャージャーのTBCは
、その断面組織は第1図とほぼ同様で、結合層とZr0
z −6%yzos%覆層との界面部に約3μm厚さの
Al系酸化物から成る境界層が形成されていた。このタ
ーボチャージャ一部品用イテ、1oOo℃、30分間保
持と20〜25℃の水中5分間保持を繰り返す熱サイク
ル試験を実施した。又、比較のため、Al系酸化物の薄
膜を有しないTBCを本発明と同様に形成したものを用
いて、同様の熱サイクル試験を実施した。その結果、本
発明は50回の繰り返しでもTBCに何ら損傷は生じな
かったが、従来のTBCを施したものでは約90回でT
BCの損傷が生じた。
上記のようにして作製した本発明のターボチャージャー
と比較のため作製した従来のターボチャージャーとを用
いてそれぞれ同一の条件下で燃焼試験を実施した。その
結果、約1500時間の試験で、従来のTBCでは損傷
が生じていた。一方、本発明は全ての部分においても、
TBCの損傷は認められなかった0次に、試験後のター
ボチャージャーの羽根部分を切断しTBCの状態を観察
した。その結果、断面組織の観察で、TBCの各部にお
いて何ら損傷は生じていなかった。
以上のように、本発明はTBCの効果が長時間にわたっ
て維持される結果、羽根の変形等の問題を防止する上で
十分な効果がある。
第2図はターボチャージャのホイールの羽根に本発明の
Al系酸化物の薄膜を有したTBCを施工した図を示し
ている0本図は、ターボチャージャ一部品の中でも最も
高温となる燃焼排ガスにより回転するホイールと称すも
のであり、材質は。
インコネル−713などのNiを主成分とした材料で作
られている。このホイール1は、毎分致方回転以上もの
高速で使用されるため、羽根2に発生する遠心応力はな
かりのレベルに達する。従って、このホイール1の寿命
の増大を図るには1羽根2の重量を軽減して遠心応力を
減少させるかあるいは羽根2の温度を極力低く抑えるし
か方法がない、しかし、重量軽減は、遠心力は下がるが
羽根2に生じる遠心応力以外の曲げ応力などの関係から
、限度がある。そこで有効な方法としては、通常羽根2
の温度を低く抑えることを行っている。
TBCは、この有効な方法の代表的なものであり。
特に1本発明のTBCをホイール1の羽根2部を主体に
施工することにより、TBCの耐久性が向上するのでホ
イールの寿命の増大を図ることができるものである。
本発明において結合層を構成する合金は、八〇が5%以
以上3圓 い。又、セラミック被覆層を構成する材料に関しても,
ZrO2を主成分とし、安定化剤として、Cab,Mg
O,YzOδ等のいずれか一つを含むものが好ましい.
又、それぞれの被覆層の厚さに関しては、TBCの遮熱
効果と耐久性の点を考慮した場合、結合層は0.0 3
ny*以上0.5間以下。
Zr0z系被覆層は0.05I以上0.8m+以下が好
ましい。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、結合層の酸化腐蝕
の進行を防止できるので、セラミック被頂層の結合強度
を長期間にわたり、安定的に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は1本発明を実施したTBCの断面の金属組織を
示す顕微鏡写真、第2図は、ターボチャージャ一部品の
中のホイールの外観図、第3図。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、羽根を含むホイールがNi、Co、Feの少くとも
    1種を主成分とする合金により構成されているターボチ
    ャージャーにおいて、前記羽根上にNiとCoの一方を
    主成分としCrとAlを含み前記基材よりも高温耐酸化
    、高温耐蝕性に優れた合金の結合層を有し、前記結合層
    上にZrO_2を主成分とするセラミックから成る被覆
    層を有し、前記結合層と前記セラミック被覆層の境界に
    予めAlを主成分とする酸化物層を有することを特徴と
    するセラミック被覆ターボチャージャー。 2、特許請求の範囲第1項において、前記セラミック被
    覆層を構成する材料が、ZrO_2を主成分とし、Ca
    O、MgO、Y_2O_3の1つ以上を含むものである
    ことを特徴とするセラミック被覆ターボチャージャー。 3、特許請求の範囲第1項において、前記結合層を構成
    する材料が、CoあるいはNiのいずれか1つを主成分
    とし、Crを10〜30重量%及びAlを5〜30重量
    %含み、更にHf、Ta、Y、Si、Zrの1つ以上を
    0.1〜5重量%含む合金よりなることを特徴とするセ
    ラミック被覆ターボチャージャー。 4、特許請求の範囲第1項において、前記Alを主成分
    とする酸化物層の厚さが0.1μm〜20μmであるこ
    とを特徴とするセラミック被覆ターボチャージャー。 5、特許請求の範囲第4項において、前記結合層の厚さ
    が0.03mm〜0.5mm、前記セラミック被覆層の
    厚さが0.05mm〜0.8mmであることを特徴とす
    るセラミック被覆ターボチャージャー。 6、Ni、Co、Feの少くとも1つを主成分とする合
    金よりなるホイールの羽根の表面にNi、Coののいず
    れか一方を主成分としCrとAlを含み前記基材よりも
    高温耐酸化性、高温耐食性に優れた合金の結合層を形成
    する工程と前記結合層の表面にZrO_2を主成分とす
    るセラミックからなる被覆層を形成する工程と、前記結
    合層と前記セラミック被覆層の境界にAlを主成分とす
    る酸化物層を形成する熱処理工程とを含むことを特徴と
    するセラミック被覆ターボチャージャーの製造方法。 7、特許請求の範囲第6項において、前記結合層を、酸
    素分材10^−^3気圧以下の雰囲気中でプラズマ溶射
    にて形成することを特徴とするセラミック被覆ターボチ
    ャージャーの製造方法。 8、特許請求の範囲第6項において、前記酸化物層を形
    成する工程は、600℃〜1200℃の温度範囲で1時
    間〜200時間、大気中で加熱処理する工程を含むこと
    を特徴とするセラミック被覆ターボチャージャーの製造
    方法。
JP61052491A 1986-03-12 1986-03-12 セラミツク被覆タ−ボチヤ−ジヤ−及びその製造方法 Pending JPS62211389A (ja)

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