JPS62207835A - 耐ノジユラ−腐食性に優れたZr基合金 - Google Patents
耐ノジユラ−腐食性に優れたZr基合金Info
- Publication number
- JPS62207835A JPS62207835A JP5097186A JP5097186A JPS62207835A JP S62207835 A JPS62207835 A JP S62207835A JP 5097186 A JP5097186 A JP 5097186A JP 5097186 A JP5097186 A JP 5097186A JP S62207835 A JPS62207835 A JP S62207835A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- corrosion resistance
- alloy
- nodular corrosion
- nodular
- zirconium
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 238000005260 corrosion Methods 0.000 title claims abstract description 48
- 230000007797 corrosion Effects 0.000 title claims abstract description 48
- 229910001093 Zr alloy Inorganic materials 0.000 title claims abstract description 24
- 238000005253 cladding Methods 0.000 abstract description 13
- 239000000446 fuel Substances 0.000 abstract description 11
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 abstract description 8
- 229910052718 tin Inorganic materials 0.000 abstract description 6
- 229910052758 niobium Inorganic materials 0.000 abstract description 4
- 239000000203 mixture Substances 0.000 abstract description 3
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 description 19
- 229910045601 alloy Inorganic materials 0.000 description 13
- 239000000956 alloy Substances 0.000 description 13
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 9
- 238000000034 method Methods 0.000 description 7
- 229910052726 zirconium Inorganic materials 0.000 description 7
- QCWXUUIWCKQGHC-UHFFFAOYSA-N Zirconium Chemical compound [Zr] QCWXUUIWCKQGHC-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 6
- 239000000463 material Substances 0.000 description 6
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 6
- 239000002994 raw material Substances 0.000 description 4
- 238000009835 boiling Methods 0.000 description 3
- 230000000052 comparative effect Effects 0.000 description 3
- 230000001419 dependent effect Effects 0.000 description 3
- 238000005096 rolling process Methods 0.000 description 3
- XLYOFNOQVPJJNP-ZSJDYOACSA-N Heavy water Chemical compound [2H]O[2H] XLYOFNOQVPJJNP-ZSJDYOACSA-N 0.000 description 2
- 238000010521 absorption reaction Methods 0.000 description 2
- 230000002411 adverse Effects 0.000 description 2
- 238000000137 annealing Methods 0.000 description 2
- 239000003153 chemical reaction reagent Substances 0.000 description 2
- 229910052804 chromium Inorganic materials 0.000 description 2
- 229910000765 intermetallic Inorganic materials 0.000 description 2
- 229910052742 iron Inorganic materials 0.000 description 2
- 229910052759 nickel Inorganic materials 0.000 description 2
- 239000000843 powder Substances 0.000 description 2
- 238000001556 precipitation Methods 0.000 description 2
- 238000010791 quenching Methods 0.000 description 2
- 230000000171 quenching effect Effects 0.000 description 2
- 206010037660 Pyrexia Diseases 0.000 description 1
- 229910052770 Uranium Inorganic materials 0.000 description 1
- 230000002159 abnormal effect Effects 0.000 description 1
- 239000000654 additive Substances 0.000 description 1
- 230000000996 additive effect Effects 0.000 description 1
- 238000006243 chemical reaction Methods 0.000 description 1
- 238000000576 coating method Methods 0.000 description 1
- 238000005097 cold rolling Methods 0.000 description 1
- 238000001816 cooling Methods 0.000 description 1
- 238000005516 engineering process Methods 0.000 description 1
- 238000011156 evaluation Methods 0.000 description 1
- 230000001747 exhibiting effect Effects 0.000 description 1
- 238000005098 hot rolling Methods 0.000 description 1
- 239000012535 impurity Substances 0.000 description 1
- 238000007689 inspection Methods 0.000 description 1
- 229910052751 metal Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000002184 metal Substances 0.000 description 1
- 150000002739 metals Chemical class 0.000 description 1
- 239000008267 milk Substances 0.000 description 1
- 210000004080 milk Anatomy 0.000 description 1
- 235000013336 milk Nutrition 0.000 description 1
- 239000003758 nuclear fuel Substances 0.000 description 1
- 230000003449 preventive effect Effects 0.000 description 1
- 230000003014 reinforcing effect Effects 0.000 description 1
- 230000001629 suppression Effects 0.000 description 1
Landscapes
- Heat Treatment Of Nonferrous Metals Or Alloys (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〈産業上の利用分野〉
この発明は、優れた耐ノジュラー腐食性を安定して発揮
し、水冷却型原子炉の燃料被覆管等に使用して好結果が
得られるジルコニウム合金に関するものである。
し、水冷却型原子炉の燃料被覆管等に使用して好結果が
得られるジルコニウム合金に関するものである。
く背景技術〉
ジルコニウム合金は、熱中性子吸収断面積が小さく、し
かも高温水中や高温水蒸気中での耐食性が良好である等
の長所を有していることから、特に水冷却型原子炉の燃
料被覆管などの構造用材料として替え難い用途を誇って
いる。
かも高温水中や高温水蒸気中での耐食性が良好である等
の長所を有していることから、特に水冷却型原子炉の燃
料被覆管などの構造用材料として替え難い用途を誇って
いる。
これら現用のジルコニウム合金の中で最も一般的に用い
られているものとして、ASTMやJIS等にも規格化
されている“ジルカロイ−2(商品名)”或いは“ジル
カロイ−4(商品名)”を挙げることができるが、現在
、このジルカロイ−2は沸騰水型原子炉の燃料被覆管と
して、またジルカロイ−4は加圧木型原子炉の燃料被覆
管や沸騰水型原子炉のチャンネルボックス用材料として
それぞれ欠かせないものとされている。
られているものとして、ASTMやJIS等にも規格化
されている“ジルカロイ−2(商品名)”或いは“ジル
カロイ−4(商品名)”を挙げることができるが、現在
、このジルカロイ−2は沸騰水型原子炉の燃料被覆管と
して、またジルカロイ−4は加圧木型原子炉の燃料被覆
管や沸騰水型原子炉のチャンネルボックス用材料として
それぞれ欠かせないものとされている。
このほか、ソ連においては1%(以下、成分割合を表す
%は重量%とする)、のNbを含むZr−lNb合金が
燃料被覆管として実用されていると言われており、また
他方で重水型原子炉の圧力管として2.5%のNbを含
むZr−2,5Nb合金の実用もなされている。
%は重量%とする)、のNbを含むZr−lNb合金が
燃料被覆管として実用されていると言われており、また
他方で重水型原子炉の圧力管として2.5%のNbを含
むZr−2,5Nb合金の実用もなされている。
ところで、ジルコニウム合金から成る現在の水冷却型原
子炉の燃料被覆管における問題点の一つに、“ノジュラ
ー腐食”と呼ばれる異常腐食現象の発生が指摘されてい
る。この現象は沸騰水型原子炉のジルカロイ−2被覆管
に発生し易いと言われており、正常であれば該被覆管表
面には高温水或いは水蒸気との反応による黒色の緻密な
酸化物皮膜が均一に形成されるのに対し、白色の斑点状
の酸化物が生成することとなって健全肉厚の減少が予想
外に早く進行するものとして警戒されているものである
。
子炉の燃料被覆管における問題点の一つに、“ノジュラ
ー腐食”と呼ばれる異常腐食現象の発生が指摘されてい
る。この現象は沸騰水型原子炉のジルカロイ−2被覆管
に発生し易いと言われており、正常であれば該被覆管表
面には高温水或いは水蒸気との反応による黒色の緻密な
酸化物皮膜が均一に形成されるのに対し、白色の斑点状
の酸化物が生成することとなって健全肉厚の減少が予想
外に早く進行するものとして警戒されているものである
。
もっとも、このノジュラー腐食現象は燃料被覆管製造工
程における熱処理条件如何によって大きく影響されるこ
とが知られてはいるが、これを防止するための条件は極
めて微妙なものであり、実作業に際しては細心の注意を
払う必要があって多大な労力が掛けられていた。
程における熱処理条件如何によって大きく影響されるこ
とが知られてはいるが、これを防止するための条件は極
めて微妙なものであり、実作業に際しては細心の注意を
払う必要があって多大な労力が掛けられていた。
これまでにも、乳熱、上記ノジュラー腐食に関する各種
研究が行われてきており、いくつかの防止策も提案され
ているが、その代表的なものを紹介すると次の通りであ
る。即ち、 (a) ジルカロイ−2やジルカロイ−4等のZr合
金で管材を製造する際、その素管或いは中間段階の管材
の外面のみを(α+β)域又はβ域まで加熱し急冷する
処理を施すことにより、管材表面部に生成する金属間化
合物の析出形態を変化させて耐ノジュラー腐食性を高め
る方法。
研究が行われてきており、いくつかの防止策も提案され
ているが、その代表的なものを紹介すると次の通りであ
る。即ち、 (a) ジルカロイ−2やジルカロイ−4等のZr合
金で管材を製造する際、その素管或いは中間段階の管材
の外面のみを(α+β)域又はβ域まで加熱し急冷する
処理を施すことにより、管材表面部に生成する金属間化
合物の析出形態を変化させて耐ノジュラー腐食性を高め
る方法。
(b) ジルカロイ−2又はジルカロイ−4の組成の
Zr合金に0.05〜1.0%のNbを添加して耐ノジ
ュラー腐食性を高める方法(特開昭60−3664号)
。
Zr合金に0.05〜1.0%のNbを添加して耐ノジ
ュラー腐食性を高める方法(特開昭60−3664号)
。
しかしながら、ノジェラー腐食に対して提案されたこれ
ら対策にもそれぞれ次のような問題点が残っており、実
作業上火して十分なものとは言い難かった。即ち、上記
(a)で示した方法では“管材の外表面のみに加熱・急
冷の熱処理を施す”と言う面倒な工程を加えなければな
らない上、その温度制御にも注意を払う必要があって、
設備増、工程増、更には検査費のアップ等、相当な価格
増因子を容認せざるを得ないものであり、一方、上記〜
)で示した方法は、基本的にはNb添加によって耐ノジ
ュラー腐食性を向上させるものではあるものの、それで
もやはり熱処理条件如何によりその特性が変動する傾向
にあり、熱処理には依然として細心の注意を払わねばな
らないものであった。
ら対策にもそれぞれ次のような問題点が残っており、実
作業上火して十分なものとは言い難かった。即ち、上記
(a)で示した方法では“管材の外表面のみに加熱・急
冷の熱処理を施す”と言う面倒な工程を加えなければな
らない上、その温度制御にも注意を払う必要があって、
設備増、工程増、更には検査費のアップ等、相当な価格
増因子を容認せざるを得ないものであり、一方、上記〜
)で示した方法は、基本的にはNb添加によって耐ノジ
ュラー腐食性を向上させるものではあるものの、それで
もやはり熱処理条件如何によりその特性が変動する傾向
にあり、熱処理には依然として細心の注意を払わねばな
らないものであった。
く問題点を解決するための手段〉
本発明者等は、上述のような観点から、熱処理条件を含
む製造工程によって耐ノジュラー腐食性等の耐食性が左
右されることのない、高温水中や高温水蒸気中での使用
においても十分な信鯨を託せるジルコニウム合金を提供
すべく、まず、ジルカロイ−2やジルカロイ−4にみら
れる「熱処理条件による耐ノジュラー腐食性変動」の原
因解明を目指して基礎的な研究を行った結果 「ジルカロイ中のFe5Crs及びNiの各元素がZr
と金属間化合物を形成し、しかも熱処理条件によってそ
の析出態様を種々に変えることが耐ノジュラー腐食性に
対して熱処理条件の影響が強く現われる理由である」 ことが明らかとなり、この研究結果に基づいてFe5C
r及びNiの影響を受けずに優れた耐ノジュラー腐食性
を安定して示すとともに、原子炉用燃料被覆管等の構造
用材料としての他の要求特性をも十分に満足するジルコ
ニウム合金を実現すべく更に研究を重ね、以下に示す如
き知見を得たのである。
む製造工程によって耐ノジュラー腐食性等の耐食性が左
右されることのない、高温水中や高温水蒸気中での使用
においても十分な信鯨を託せるジルコニウム合金を提供
すべく、まず、ジルカロイ−2やジルカロイ−4にみら
れる「熱処理条件による耐ノジュラー腐食性変動」の原
因解明を目指して基礎的な研究を行った結果 「ジルカロイ中のFe5Crs及びNiの各元素がZr
と金属間化合物を形成し、しかも熱処理条件によってそ
の析出態様を種々に変えることが耐ノジュラー腐食性に
対して熱処理条件の影響が強く現われる理由である」 ことが明らかとなり、この研究結果に基づいてFe5C
r及びNiの影響を受けずに優れた耐ノジュラー腐食性
を安定して示すとともに、原子炉用燃料被覆管等の構造
用材料としての他の要求特性をも十分に満足するジルコ
ニウム合金を実現すべく更に研究を重ね、以下に示す如
き知見を得たのである。
即ち、
i)熱処理等の条件によるジルコニウム合金の耐ノジュ
ラー腐食性変動の原因となるFe5Crs及びNiの影
響を防止するには、やはり、どうしてもこれらの元素の
添加量を極力抑えなければならないことが避けられない
こと、 1i)Lかし、Pe5Crs及びNiはジルコニウム合
金の強度確保の他、その一般耐食性を向上させるのに好
適な元素であり、これらの抑制は特に合金の一般耐食性
を著しく害することにつながるが、適量のNbの添加は
Fe、 Cr、及びNiに頼ることなくジルコニウムの
耐食性を十分に向上させるものであること、 1ii)ただ、Nbは0.2%以上の添加でジルコニウ
ムの耐食性向上効果を発揮するが、高価な元素であるの
でコスト面からはできるだけ添加量を押さえたい成分で
もある。ところが、十分な耐食性が得られる添加量範囲
の下限近くでは、強化元素でもある前記Fes Cr、
及びNiを含んでいないとジルカロイ−2やジルカロイ
−4に比して強度的に劣ったものにしかならない。しか
しながら、Nbとともに適量のSn及びOのいずれか又
は双方を複合添加すると、上記Fe、 Cr、及びNi
の添加効果を仰ぐことなく、かつ高価なNbの多量添加
を要することなく強度面でも十分満足できるジルコニウ
ム合金が得られること、 1v)L、かも重要なことには、Sn及び0は添加量を
適正に調整しさえすれば耐ノジュラー腐食性の熱処理依
存性を呼び起こすことがなく、しかも、これは思いがけ
ないことではあったが、Nbと複合添加されることで耐
ノジュラー腐食性改善効果はむしろ向上すること、 ■)従って、Zrをベースとしてこれに適量のNbと適
量のSn及びOの1種以上を添加・含有させることで、
耐ノジュラー腐食性に優れるとともに十分な強度や一般
耐食性を備え、例えば原子炉の燃料被覆管等に使用して
優れた性能を発揮するジルコニウム合金が、製造条件(
特に熱処理条件)に格別な注意を払わずとも、しかも外
面のみの熱処理と言った面倒な工程を要することなく安
定して得られること。
ラー腐食性変動の原因となるFe5Crs及びNiの影
響を防止するには、やはり、どうしてもこれらの元素の
添加量を極力抑えなければならないことが避けられない
こと、 1i)Lかし、Pe5Crs及びNiはジルコニウム合
金の強度確保の他、その一般耐食性を向上させるのに好
適な元素であり、これらの抑制は特に合金の一般耐食性
を著しく害することにつながるが、適量のNbの添加は
Fe、 Cr、及びNiに頼ることなくジルコニウムの
耐食性を十分に向上させるものであること、 1ii)ただ、Nbは0.2%以上の添加でジルコニウ
ムの耐食性向上効果を発揮するが、高価な元素であるの
でコスト面からはできるだけ添加量を押さえたい成分で
もある。ところが、十分な耐食性が得られる添加量範囲
の下限近くでは、強化元素でもある前記Fes Cr、
及びNiを含んでいないとジルカロイ−2やジルカロイ
−4に比して強度的に劣ったものにしかならない。しか
しながら、Nbとともに適量のSn及びOのいずれか又
は双方を複合添加すると、上記Fe、 Cr、及びNi
の添加効果を仰ぐことなく、かつ高価なNbの多量添加
を要することなく強度面でも十分満足できるジルコニウ
ム合金が得られること、 1v)L、かも重要なことには、Sn及び0は添加量を
適正に調整しさえすれば耐ノジュラー腐食性の熱処理依
存性を呼び起こすことがなく、しかも、これは思いがけ
ないことではあったが、Nbと複合添加されることで耐
ノジュラー腐食性改善効果はむしろ向上すること、 ■)従って、Zrをベースとしてこれに適量のNbと適
量のSn及びOの1種以上を添加・含有させることで、
耐ノジュラー腐食性に優れるとともに十分な強度や一般
耐食性を備え、例えば原子炉の燃料被覆管等に使用して
優れた性能を発揮するジルコニウム合金が、製造条件(
特に熱処理条件)に格別な注意を払わずとも、しかも外
面のみの熱処理と言った面倒な工程を要することなく安
定して得られること。
この発明は、上記知見に基づいてなされたものであり、
ジルコニウム合金を、
Nb:0.2〜2.0%、
を含有するとともに、更に
Sn : 0.5〜3.0%、
0:0.09〜0.25%
のうちの1種以上をも含み、残部が実質的にZrから成
る成分組成に構成することにより、例えば原子炉の燃料
被覆管等に要求される諸性能をことごとく発揮すること
は勿論、特に製造条件に左右されることのない安定した
耐ノジュラー腐食性を備えしめた点、 に特徴を有するものである。
る成分組成に構成することにより、例えば原子炉の燃料
被覆管等に要求される諸性能をことごとく発揮すること
は勿論、特に製造条件に左右されることのない安定した
耐ノジュラー腐食性を備えしめた点、 に特徴を有するものである。
次に、この発明において、各合金成分の含有割合を前記
の如くに数値限定した理由を説明する。
の如くに数値限定した理由を説明する。
A) Nb
Nb成分は、ジルコニウムの耐ノジュラー腐食性を改善
する目的で加えられる主要添加成分であるが、その含を
量が0.2%未満では所望の耐ノジュラー腐食性能を得
られない、なお、前述したように、SnあるいはOとと
もに加えられる場合には0.2%のNb含有量でも所望
の耐ノジュラー腐食性を維持できるが、Nb単独添加の
場合には少なくとも0.4%程度の添加が必要となる。
する目的で加えられる主要添加成分であるが、その含を
量が0.2%未満では所望の耐ノジュラー腐食性能を得
られない、なお、前述したように、SnあるいはOとと
もに加えられる場合には0.2%のNb含有量でも所望
の耐ノジュラー腐食性を維持できるが、Nb単独添加の
場合には少なくとも0.4%程度の添加が必要となる。
そして、Nb添加量の増大に伴い耐ノジュラー腐食性は
一層安定してノジュラー腐食が皆無となる上、合金の強
度も向上するので、その添加量増は望ましいものではあ
るが、一方で、Nbは高価な元素であるとともに中性子
吸収能も大きいので、この点からはその含有量を抑える
ことが望ましく、しかもあまり添加しすぎると硬化傾向
が強くなって加工性に害が生じることから、Nb含有量
は0.2〜2.0%と定めた。ただ、好ましくは、Nb
含有量を0.5〜1.0%に調整することが推奨される
。
一層安定してノジュラー腐食が皆無となる上、合金の強
度も向上するので、その添加量増は望ましいものではあ
るが、一方で、Nbは高価な元素であるとともに中性子
吸収能も大きいので、この点からはその含有量を抑える
ことが望ましく、しかもあまり添加しすぎると硬化傾向
が強くなって加工性に害が生じることから、Nb含有量
は0.2〜2.0%と定めた。ただ、好ましくは、Nb
含有量を0.5〜1.0%に調整することが推奨される
。
B) 5n
Sn成分には、Nb含有ジルコニウム合金の耐ノジュラ
ー腐食性を改善するとともに強度を向上させる作用があ
り、その効果はSn含有量:0.5%以上で顕著となっ
て増量するほど上昇するが、3.0%を越えて含をさせ
ると合金の硬化傾向が著しくなることから、Sn含有量
は0.5〜3.0%と定めた。
ー腐食性を改善するとともに強度を向上させる作用があ
り、その効果はSn含有量:0.5%以上で顕著となっ
て増量するほど上昇するが、3.0%を越えて含をさせ
ると合金の硬化傾向が著しくなることから、Sn含有量
は0.5〜3.0%と定めた。
なお、できればSn含有量は0.8〜2.0%に調整す
るのが好ましい。
るのが好ましい。
C) 0
0成分には、Snと同様、Nb含有ジルコニウム合金の
耐ノジュラー腐食性を改善するとともに強度を向上させ
る作用があり、単独或いはSnと複合させて添加される
ものであるが、その含有量が0.09%未満では前記作
用に所望の効果が得られず、一方、0.25%を越えて
含有させるとやはり加工性に悪影響が出てくることから
、0含有量は0.09〜0.25%と定めた。そして、
好ましくはO含有量は0612〜0.20%に調整する
のが良い。
耐ノジュラー腐食性を改善するとともに強度を向上させ
る作用があり、単独或いはSnと複合させて添加される
ものであるが、その含有量が0.09%未満では前記作
用に所望の効果が得られず、一方、0.25%を越えて
含有させるとやはり加工性に悪影響が出てくることから
、0含有量は0.09〜0.25%と定めた。そして、
好ましくはO含有量は0612〜0.20%に調整する
のが良い。
この発明に係る合金は以上の如き成分組成に構成される
ものであるが、その他、スポンジジルコニウムに含まれ
る程度の不純物、つまり0.15%以下のFeや0.0
2%以下のCr等が含有されていたとしても、該ジルコ
ニウム合金の耐ノジュラー腐食性に格別な悪影響が及ぼ
されるものではない。
ものであるが、その他、スポンジジルコニウムに含まれ
る程度の不純物、つまり0.15%以下のFeや0.0
2%以下のCr等が含有されていたとしても、該ジルコ
ニウム合金の耐ノジュラー腐食性に格別な悪影響が及ぼ
されるものではない。
続いて、この発明を、実施例により比較例と対比しなが
ら説明する。
ら説明する。
〈実施例〉
まず、アルゴンアークを適用したボタン溶解炉により第
1表に示される成分組成のジルコニウム合金(500g
)を溶製した。なお、この際に、ジルコニウム原料とし
てはジルコニウムスポンジを、Nb原料としてはZr
−Nb母合金を、Sn原料としては試薬級のSnパウダ
ーを、そして0原料としては試薬級のZrO,パウダー
をそれぞれ使用した。
1表に示される成分組成のジルコニウム合金(500g
)を溶製した。なお、この際に、ジルコニウム原料とし
てはジルコニウムスポンジを、Nb原料としてはZr
−Nb母合金を、Sn原料としては試薬級のSnパウダ
ーを、そして0原料としては試薬級のZrO,パウダー
をそれぞれ使用した。
次に、得られた各合金ボタン(鋳塊)を、「β処理(1
050℃で30分加熱・保持復水焼入れ) =0 熱間
圧延(700℃に加熱後、圧延率:約60%にて圧延)
=> 途中β処理(1050℃で30分加熱・保持復
水焼入れ)婦中間焼鈍(620℃で2時間加熱・保持)
→冷間圧延(圧延率ニア5%) =4 最終焼鈍(58
0℃で3時間、或いは650℃で2時間加熱・保持)」 の工程〔但し、ここでは“途中β処理”を施さないもの
も用意した〕で処理し、それぞれから腐食試験片を切り
出した。
050℃で30分加熱・保持復水焼入れ) =0 熱間
圧延(700℃に加熱後、圧延率:約60%にて圧延)
=> 途中β処理(1050℃で30分加熱・保持復
水焼入れ)婦中間焼鈍(620℃で2時間加熱・保持)
→冷間圧延(圧延率ニア5%) =4 最終焼鈍(58
0℃で3時間、或いは650℃で2時間加熱・保持)」 の工程〔但し、ここでは“途中β処理”を施さないもの
も用意した〕で処理し、それぞれから腐食試験片を切り
出した。
なお、各試験片製造のために実施された上記工程の組み
合わせを整理すると4種類となるが、この組み合わせを
第2表に示す。
合わせを整理すると4種類となるが、この組み合わせを
第2表に示す。
次いで、採取した各腐食試験片についてその耐食性を調
査し、得られた結果を第3表に示した。
査し、得られた結果を第3表に示した。
このときの耐食性の評価は、原子炉内挙動と良く対応す
るとして世界的に認められているノジュラー腐食の評価
法、即ち“500℃で105 Kg/c4の高温高圧水
蒸気中で100時間曝す試験を行った後その重量増加(
■/drd)及びノジュラー腐食発生(白色酸化物発生
)の有無を調べて耐食性の程度を評価する方法”によっ
て実施した。
るとして世界的に認められているノジュラー腐食の評価
法、即ち“500℃で105 Kg/c4の高温高圧水
蒸気中で100時間曝す試験を行った後その重量増加(
■/drd)及びノジュラー腐食発生(白色酸化物発生
)の有無を調べて耐食性の程度を評価する方法”によっ
て実施した。
第3表に示される結果からも、
O本発明合金はいずれも極めて良好な耐ノジュラー腐食
性を示し、熱処理条件依存性も小さい、Q Fez
Cr−、Niの入った比較合金P、Q及びTは熱処理依
存性が大きく、どうしてもノジュラー腐食を完全に免れ
得ない、 O比較合金R,S及びUはNbが含有されていて熱処理
依存性が小さいが、Sn及び0とのバランスに難がある
ため耐ノジュラー腐食性の点で本発明合金よりも劣る、 ことが明らかである。
性を示し、熱処理条件依存性も小さい、Q Fez
Cr−、Niの入った比較合金P、Q及びTは熱処理依
存性が大きく、どうしてもノジュラー腐食を完全に免れ
得ない、 O比較合金R,S及びUはNbが含有されていて熱処理
依存性が小さいが、Sn及び0とのバランスに難がある
ため耐ノジュラー腐食性の点で本発明合金よりも劣る、 ことが明らかである。
く総括的な効果〉
以上に説明した如く、この発明によれば、優れた耐ノジ
ュラー腐食性゛を安定して発揮し、しかも一般耐食性や
強度も十分なジルコニウム合金をコスト安く実現するこ
とができ、原子炉の燃料被覆管等を始めとするジルコニ
ウム合金製装置・機器類の信頼型を一段と向上すること
が可能となるなど、産業上極めて有用な効果がもたらさ
れるのである。
ュラー腐食性゛を安定して発揮し、しかも一般耐食性や
強度も十分なジルコニウム合金をコスト安く実現するこ
とができ、原子炉の燃料被覆管等を始めとするジルコニ
ウム合金製装置・機器類の信頼型を一段と向上すること
が可能となるなど、産業上極めて有用な効果がもたらさ
れるのである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 重量割合にて、 Nb:0.2〜2.0%、 を含有するとともに、更に Sn:0.5〜3.0%、 O:0.09〜0.25% のうちの1種以上をも含み、残部が実質的にZrから成
ることを特徴とする、耐ノジュラー腐食性に優れたジル
コニウム合金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5097186A JPS62207835A (ja) | 1986-03-09 | 1986-03-09 | 耐ノジユラ−腐食性に優れたZr基合金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5097186A JPS62207835A (ja) | 1986-03-09 | 1986-03-09 | 耐ノジユラ−腐食性に優れたZr基合金 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62207835A true JPS62207835A (ja) | 1987-09-12 |
Family
ID=12873698
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5097186A Pending JPS62207835A (ja) | 1986-03-09 | 1986-03-09 | 耐ノジユラ−腐食性に優れたZr基合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS62207835A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0895247A1 (en) * | 1997-08-01 | 1999-02-03 | Siemens Power Corporation | Method of manufacturing zirconium niobium tin alloys for nuclear fuel rods and structural parts for high burnup |
WO2001009402A1 (fr) * | 1999-07-30 | 2001-02-08 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Alliage de zirconium pour ensemble combustible nucleaire |
-
1986
- 1986-03-09 JP JP5097186A patent/JPS62207835A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0895247A1 (en) * | 1997-08-01 | 1999-02-03 | Siemens Power Corporation | Method of manufacturing zirconium niobium tin alloys for nuclear fuel rods and structural parts for high burnup |
EP0910098A2 (en) * | 1997-08-01 | 1999-04-21 | Siemens Power Corporation | Zirconium niobium tin alloys for nuclear fuel rods and structural parts for high burnup |
EP0910098A3 (en) * | 1997-08-01 | 1999-06-23 | Siemens Power Corporation | Zirconium niobium tin alloys for nuclear fuel rods and structural parts for high burnup |
EP1111623A1 (en) * | 1997-08-01 | 2001-06-27 | Siemens Power Corporation | Zirconium niobium tin alloys for nuclear fuel rods and structural parts for high burnup |
WO2001009402A1 (fr) * | 1999-07-30 | 2001-02-08 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Alliage de zirconium pour ensemble combustible nucleaire |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3407876B2 (ja) | 核燃料クラッディングに適するニオブ含有ジルコニウム合金 | |
JP2914457B2 (ja) | Zirlo型材料 | |
RU2199600C2 (ru) | Сплав на основе циркония, устойчивый к текучести и коррозии под действием воды и пара, способ его изготовления и применение в ядерном реакторе | |
TW200834603A (en) | A zirconium alloy that withstands shadow corrosion for a component of a boiling water reactor fuel assembly, a component made of the alloy, a fuel assembly, and the use thereof | |
JPH04232220A (ja) | 耐食性の延性改善ジルコニウム合金 | |
JPS61270360A (ja) | 耐食性の優れた原子炉用ジルコニウム合金被覆管の製造方法 | |
RU2126559C1 (ru) | Труба из сплава на основе циркория для сборки топливных элементов ядерного реактора | |
RU2187155C2 (ru) | Сплав и труба для тепловыделяющей сборки ядерного реактора, а также способ изготовления такой трубы | |
JP4982654B2 (ja) | 耐食性が改善されたジルコニウム合金および耐食性が改善されたジルコニウム合金の製造方法 | |
JPS62207835A (ja) | 耐ノジユラ−腐食性に優れたZr基合金 | |
JPS6335750A (ja) | 耐食性のすぐれた原子炉燃料被覆管用Zr合金 | |
JPS63145735A (ja) | ジルコニウム合金 | |
JPH0660364B2 (ja) | ビスマスを含有する耐食性ジルコニウム合金 | |
JPH01301830A (ja) | 高耐食性ジルコニウム合金 | |
JPH09508672A (ja) | タングステン及びニッケルを含有するジルコニウム合金 | |
JPH07166280A (ja) | 高耐食ジルコニウム合金 | |
US5122334A (en) | Zirconium-gallium alloy and structural components made thereof for use in nuclear reactors | |
JPH01188643A (ja) | 耐食性のすぐれた原子炉燃料被覆管用Zr合金 | |
KR20000026542A (ko) | 내부식성과 기계적 특성이 우수한 지르코늄 합금 조성물 | |
JP3389018B2 (ja) | 耐水素吸収性のすぐれたジルコニウム合金 | |
JPS6335749A (ja) | 耐食性のすぐれた原子炉燃料被覆管用Zr合金 | |
JPS6335751A (ja) | 耐食性のすぐれた原子炉燃料被覆管用Zr合金 | |
JP2675297B2 (ja) | 耐蝕性ジルコニウム合金 | |
JPS6126738A (ja) | ジルコニウム基合金 | |
JPS61581A (ja) | 耐食性ベリリウム基体 |