JPS62202083A - 金属のクロメ−ト処理方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は金属の表面に、塗布型クロメート処理を行う方
法に関する。

（従来の技術〕 例えば、亜鉛系めっき鋼板のりＩＪメー１−処理におい
て、塗布型クロメート処理を行ったものは、電解クロメ
ート処理したものや反応型クロメート処理を行ったもの
よりも、皮膜の耐食性が優れているために、好ましい表
面処理鋼板である。

上記の亜鉛めっきをベースとする塗布型クロメート処理
鋼板の使用方法としては、この鋼板からプレス等により
成型品を造り、その後脱脂洗浄して塗装するのが通例で
ある。しかしながら塗布型クロメート皮膜は可溶性クロ
ム塩を含むので、成型後にアルカリで脱脂洗浄する工程
でクロノ、が溶出する。従っ”Ｃ成型後の脱脂洗浄に際
しては、洗浄廃液及び排出液の無公害化のための、廃水
処理及び排水処理の手段が必要であるが、これらの処理
費用を大幅に低減できる塗布型クロメート処理鋼板の要
望が高まって来ている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

本発明は、塗布型クロメート処理材を使用する際の、前
記の要望に対応することを目的としておリ、従来の塗布
型クロメート皮膜の優れた耐食性や塗装後の耐食性と密
着性を損・うことなく、しかも脱脂洗浄におけるクロム
溶出を大幅に低減する、塗布型クロメート処理方法に関
する。

Ｃ問題を解決するための手段〕 本発明は、■塗布型クロメート処理液中の（３価クロム
）／（６価クロム）の重量比を１／１０〜１／１の範囲
とすること、■クロメート処理液の塗布後の乾燥条件と
して、塗布した金属の温度を５０〜２５０℃となるよう
に行うこと、及び■塗布膜の乾燥後に塗布膜を水洗又湯
洗して乾燥する方法である。本発明者らはこの方法によ
り、該クロメート皮膜の耐食性、塗装後の耐食性と密着
性を、従来の塗布型クロメート皮膜と比較して同等にし
、しかも脱脂洗浄におけるクロム溶出を大幅に低減でき
ることを見出して本発明を完成するに到った。

本発明のクロメート処理方法は、対象金属として亜鉛系
めっき鋼板のみに止まらず、次の様な金属に対して本発
明の効果が達成される。

ａ、亜鉛、亜鉛合金、アルミラム、アルミニウム合金、
マグネシウム合金。

ｂ、亜鉛めっき鋼板。

Ｃ，ｌと鉄、ニッケル、アルミニウム、コバルト、マン
ガン等の１種または２種以上の合金めっき鋼板。

〔作　用） クロメート皮膜の水に対する溶解性は、クロメート処理
液中の（３価クロム）／（６価クロム）の重量比（こ依
存している。クロメート処理液中の６価クロム量に対す
る３価クロム量が少なくなると、クロメート皮膜の水に
対する溶解性は高くなる。クロメート処理液中の６価ク
ロム量に対する３価クロム量が多くなると、クロメート
皮膜の水に対する溶解性は少なくなるが、クロメート処
理液のゲル化がおこり、処理液の安定性が悪くなる。

またクロメート皮膜の耐食性も低下してくる。これらの
点を考慮しクロメート処理液としては、重量比で（３価
クロム）／（６価クロム）が１７１０〜１／１の範囲が
適当である。３価クロムイオンとしては、３価クロムの
炭酸化合物、或は６価クロムイオンとアルコール類、で
んぷん類、タンニン酸などの有機物との反応生成物を処
理液に加える。

クロメート処理液としては、クロム酸を主成分とし、（
３価クロム）／（６価クロム）が重量比で１／１０〜１
／１の範囲の塗布型クロメート処理液が好ましい。又リ
ン酸、硫酸、弗素化合物などの無機酸や、コロイダルシ
リカなどのシリカ化合物や、Ｚｎ、、Ｎｉ、、Ｃｏなど
の金属を添加することにより、その後の耐食性及び塗料
密着性の向上の効果が期待できる。

金属表面へのクロメート処理液の塗布量は、クロム量で
５〜１５０ｍｇ／　ｒｄ好ましくは１０〜１００ｍｇ／
ｍである。５　ｍｇ／　ｍ未満では皮膜のクロム量が少
ないために耐食性が低下し、又１５０ｍｇ／　ｎ（を超
えると塗料密着性が低下し、充分な性能の皮膜を得るこ
とが出来ない。

本発明においては、クロメート処理液を塗布した金属板
は、仮の温度が５０〜２５０℃の範囲で乾燥することを
要件としている。５０℃未満では乾燥時間がかかり又ク
ロメート皮膜からのクロム溶出が多く耐食性も悪くなる
。２５０℃を超えるとクロメート皮膜からの脱水でクラ
ックが発生し耐食性及び塗料密着性が低下する。シリカ
化合物を含有しないクロメ−１−皮膜は５０〜１５０℃
、シリカ化合物を含有するクロメ−・ト皮膜は５０〜２
５０℃が適当であるが、操業コスト面から低温の方が有
利である。

上記の方法で得られたクロメート皮膜には、しかし溶解
性の部分がわづかに残存されている。従って本発明では
、乾燥直後又は冷却後に水洗または湯洗してクロメート
皮膜中の溶解性クロムを除去する。通常は更に水を飛ば
す程度の乾燥を水洗、湯洗後に行うが、クロム溶出のな
い不溶性のクロメート皮膜かえられる。また必要に応じ
てその後、通常行われている防食性樹脂化合物やシリカ
ゾル等による後処理を行う。更に本発明は反応型クロメ
ート処理を行った金属の後処理として実施することも出
来る。本発明は、亜鉛系、アルミニウム系及びマグネシ
ウム系金属、合金や亜鉛めっき鋼板、亜鉛合金めっき鋼
板等に効果的に適用できるが、上記以外の金属表面、例
えばカドミウムめっき鋼板やスズめっき鋼板等の金属表
面に対してもまた効果的に適用できるものである。

〔実施例〕

（１）電気Ｚｎ−Ｎｉ合金めっき鋼板にクロメート処理
を行った。処理工程は、アルカリ脱脂−水洗−ロール絞
り一常温クロメート塗布液のロールコート−乾燥　の工
程で、クロム付着量は１００ｓ＋ｇ／　ｒｄとした。使
用したクロメート塗布液の組成は第１表の通りである。

第　　　１　　　表 なお、乾燥は板温度で、２５．５０，１００゜１５０．
２００，２５０．３００℃の各温度で行い乾燥温度の効
果を比較し、又乾燥直後５〜ｌＯ秒間のスプレー水洗を
行った場合と、水洗を行わなかった場合を比較した。上
記の方法で生成したクロメート皮膜の性能を第１図に示
した。第１図で、白錆発生率（％）とは、ＪＩＳ−Ｚ−
２３７１によるツルトスプレーテスト（以下ＳＳＴと略
記する）５００時間の結果である。第１図から明らかな
ように、クロメート塗布後、板の温度を５０〜２５０℃
にして乾燥すると、乾燥した後水洗しても、水洗しない
ものと概ね同等の優れた耐食性（耐白錆性）を示した。

（２）電気亜鉛めっき鋼板に塗布型クロメート処理を行
った。

処理工程は、アルカリ脱脂−水洗−ロール絞り一常温ク
ロメート処理液のロールコート−乾燥　でクロメート処
理液や、乾燥板温度や、乾燥後の水洗の有無がクロメー
ト皮膜の性能に及ぼす影響を比較し調査した。クロメー
ト塗布液の組成は第２表の通りである。

（杢菓ム人工空ｆ３） 第　　　２　　　表 ※はシリカゾル なお、クロメート処理液塗布後の乾燥温度は、５０．１
００，１５０，２００，２５０，３００℃で比較し、又
乾燥直後５〜ｌＯ秒間のスプレー水洗を行った場合と水
洗なしを比較した。得られたクロメート皮膜の性能を比
較し°ζ第３表に示した。

第３表で、裸皮膜の１）食性とは、ＳＳＴを１００時間
及び２００時間行った結果である。

塗膜密着性は、りｌ」メート処理した板に、メラミンア
ルキッド系塗料を厚さ２５μ塗装し、塗膜にｌａ−角の
ゴハン目疵を１００個つけ゛Ｃセロテープを貼った試験
片について行った塗１模密着性の試験で、ゴハン１−１
エリクセンとは、エリクセン試験機で上記試験片を５龍
押出した後セロテープをｊ？ＪＩ離した場合を、エリク
センとは押出址が７順でセロテープを剥離した場合を、
又衝撃とは直径１／２　、（ンチ、重１Ｍ５００　ｇの
ポンチを５０ｃ１）１離れた高さから落下させた後セロ
テープを剥離した場合を示すもので、第３表枠内の数は
、剥離したゴバン目の数を下記の評点で表示したもので
ある。即ち５：ゴバン目の俵１離が全くなかった。

４：ゴバンロの剥離数が１０％以内であった。

３：ゴバン目の剥離数が１）〜３０％であった。

２：ゴバン目の剥離数カ＜３１〜５０％であった。

１：ゴバン目の＃Ｊ　Ａｌｌ数が５１％以上であった。

（本貫以下余白） 又第３表で塗板耐食性とは、５ＳＴ１４４時間後、り１
コＩス力ノト部をテープ剥離、片側最大ソクレ１）１を
測定した。

又第３表でアルカリ脱脂ありとは、前記の各工程で製造
した板を、更にバーコクリーナーＮ３６４Ｓ（日本バー
力うイジング■製）、２０ｇ／Ｃ６０°Ｃの水溶液を２
分間スプレーし、水洗乾燥したもので、アルカリ脱脂な
しとは、この処理を行わなかったものである。

、第３表にみられる如く、本発明の方法によるａ。

ｂ、は比較例■、■８■に比べて、耐食性及び塗装後の
耐食性や塗膜密着性は概ね同等であるが、クロム溶出率
は極めて小ざい。

（３）溶融亜鉛めっき鋼板に塗布型り（コＪメート処理
を行った。

処理工程は、アルカリ脱脂−・水洗−・ロール絞り一常
温クロメート処理液のロールコート−乾燥　でクロメー
ト処理液や、乾燥板温度や、乾燥後の水洗のを無がクロ
メ−１〜皮膜の性能に及ぼず影響を比較し調査した。

クロメ−１−塗布液の組成は第４表に示した。

第　　　４　　　表 なお、試験方法や、判定基準は実施例（２）に準じて行
ったが、その結果を比較して第５表に示した。

第５表にみられる如く、本発明の方法によるｄ。

ｅ、はクロメート皮膜や塗装後の性能は比較例と概ね同
等であるが、アルカリ脱脂に際してクロム・溶出率が極
めて小さい。

（４）アルミ鋼板（Ａ５０５２）に塗布型りＬ：Ｉメー
ト処理を行った。

処理工程は、アルカリ脱脂−水洗−・ロール絞り−・常
温クロメート処理液のロールコート−乾燥　で乾燥板温
度や、乾燥後の水洗の有無がりＩＪメ−１・皮膜の性能
に及ぼす影響を比較し１ＪＩＪ査した。

なお、試験方法や判定基準は実施例（２）に準じて行っ
たが、その結果を比較して第７表に示した。第７表にみ
られる如く、本発明の方法によるｇは、クロメート皮膜
や、塗装後の性能は比較例と概ね同等であるが、アルカ
リ脱脂に際してクロム溶出率が極めて小さい。

〔発明の効果〕

本発明の方法で形成されたクロメート皮膜は、従来の方
法によって形成されたり１：Ｉノー１−皮膜と概ね同等
の性能を有するが、水に不溶性の皮膜であり、従って本
発明のクロメート処理方法で製造したものは、その使用
に際してりじＪムの溶出による公害を防止することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、電気Ｚｎ−Ｎｉ合金めつき鋼板に塗布型クロ
メート処理を行った際の、処理方法と皮膜の耐食性を示
す図である。 ＳＳＴ　　５００時間 第１図

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）金属の表面に、重量比で（３価クロム）／（６価
   クロム）が１／１０〜１／１の範囲のクロメート処理液
   を塗布して、該金属の温度を５０〜２５０℃とする条件
   で乾燥したのち、水洗または湯洗して該金属表面にクロ
   メート皮膜を形成させることを特徴とする金属のクロメ
   ート処理方法。
2. （２）金属が、亜鉛、亜鉛合金、アルミニウム、アルミ
   ニウム合金、マグネシウム合金、亜鉛めっき鋼板、また
   は亜鉛と鉄、ニッケル、アルミニウム、コバルト、マン
   ガン等の１種または２種以上の合金めっき鋼板である特
   許請求の範囲第（１）項記載の金属のクロメート処理方
   法