JPS62201867A - 循環改善剤 - Google Patents

循環改善剤

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JPS62201867A
JPS62201867A JP61164692A JP16469286A JPS62201867A JP S62201867 A JPS62201867 A JP S62201867A JP 61164692 A JP61164692 A JP 61164692A JP 16469286 A JP16469286 A JP 16469286A JP S62201867 A JPS62201867 A JP S62201867A
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circulation improving
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気賀沢 和雄
Osamu Irino
入野 理
Hideo Honda
本多 秀雄
Seiichi Oba
大場 誠一
Kiyoshi Saito
清 斉藤
Katsuyuki Uchida
勝幸 内田
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
イ1発明の目的 産業上の利用分野 本発明は、2−(4−ベンジルピペリジノ)−1〜U4
−ベンジルオキシフェニル】プロバンー1〜オールまた
はその塩を有効成分とする循環改善剤に関する。 従来の技術 本発明薬剤の有効成分である2−(4−ベンジルピペリ
ジノ)−1〜(4−ベンジルオキシフェニル)プロパン
霊−1〜オールは特u昭55−28903号、同56−
79666号および同56−79667号公報に記載さ
れる化合物であるが、その薬理作用については全く知ら
れていない。また、その関連化合物については、例えば
特公昭47−15348号および同58−24434号
公報にその記載がみられる。 近年、ことに人口の老齢化1食生活の変化などに伴ない
循環系の疾患が増加の傾向にあり、その治療、予防は医
療上の重要課題となっている。従来、循環系における異
常、例えば(L)血管の狭窄ないし閉塞状態によって血
流障害が起こったとき、血管拡張剤が使用されている;
(b)冠状動脈の狭窄あるいは閉塞によって末梢への血
液供給が阻害されると、心筋は虚血状態におちいシ冠不
全症状を呈してぐるが、このとき冠血管拡張剤(その本
質的作用は冠動脈の平滑筋を弛緩させるものである]に
よって冠血管の拡張、冠血流量の増大がはかられている
【C】狭心症に対してはカルシウム(Ca)拮抗剤が
使用されている(心筋や平滑筋の電気的興奮は、細胞外
カルシウムイオンが細胞膜のスローチャンネルを通して
細胞内Caa度を上昇させることによっておこる。Ca
拮抗薬は、このスローチャンネルを遮断し、その結果、
心筋収縮力抑制と平滑筋弛緩をおこすものである);(
d)血管壁が障害をうけると、血小板が粘着性を示し、
血小板相互が凝集塊を形成し、血栓へと発展すると言わ
れているが、このとき抗血栓剤が使用されている;(e
)高血圧症に対しては血圧降下の几め降圧利尿剤、α−
ま九はβ−受容体遮断剤、血管拡張剤、カルシウム拮抗
剤、などが使用されている。 上記薬物としては、例えばニトログリセリン。 インソヤビド、シナイトレート、ベラパミル、ニアニジ
ピン、ニカルジピン、ジルチアゼム、プロプ510−ル
、イ7エングロジル、プクゾシン、チクロピジン、ホパ
ンテン酸カルシウムを挙げることができる。 しかしながら、これらの薬物にνいては、対症疾患の範
囲、効果発現の早さ1作用の持続性、副作用、*すざる
作用のため扶病のコントロールがしにくいこと等の問題
点が見られる。 近年、特にα−受容体遮断剤の開発が注目されている。 a−受容体としては、αヨーおよびα、−受容体の存在
が確認され、それらの役割が明らかにされつつある。す
なわち、町−受容体が刺激されると末梢血管抵抗が増大
し血圧上昇を引き起こすが、α、−受容体が刺激される
と昇圧的に作用するノルエピネフリンの遊離が抑制さr
る。従って、α、−受容体と比べてα、−受容体をより
特異的kiX断できる物質でわれば降圧剤としての適用
が期待できることになる。この点、殆んどのα−受容体
遮断剤においては、かかる選択性が見られずα1〜およ
びα、−受容体の両者に作用するので降圧剤などとして
の使用が困−であった。 一方では、脳循環ま几は脳代謝を改善できる薬物、例え
ば、末梢器管よシも脳に対してより強く作用する薬物の
開発も注目されている。 本発明の目的は、従来の薬物における上記問題点を要訣
した、循環改善剤として要望されている薬剤を提供する
ことにある。 口0発明の構成 上記技術状況に鑑み、本発明者らは新規循環器用剤の開
発・研究の途上、2−(4−ペンジルビベ/)−1〜(
4−ベンジルオキシフェニル)フロパン−1〜オール〔
以下、化合物(I)と略称することもある。〕は、循環
系に対して有効な作用を有することを知見し、さらに研
究を重ねた結果、本発明を完成させるに至りft、。 すなわち、本発明は、化合物(I)ま九はその塩を有効
成分として含有する伽壌改善剤に関する。 化合物CI)は、下記の構造を有する化合物である。化
合物CI)は、 立体化学的にエリスロ(erythro 3体とスレオ
(threo )体の両異性体を包含し、本発明ではこ
れら両者金層いることができるが、通常はエリスロ体の
方が好ましく使用される。 化合物(1)の塩としては、薬学的に許容される有機酸
ないし無機酸の塩が挙げられる。かかる有機酸の塩とし
ては、酒石酸、乳酸、酢酸、リンゴ酸、クエン酸、7マ
ール酸、マレイン酸、コハク酸、バルミチン酸、ステア
リン酸、オレイン酸。 リノール酸、リルン酸などの炭素数2〜20の脂肪族カ
ルボン酸の塩;トシル酸、メシル醗、ナグシル酸などの
炭素数1〜10の脂肪族ないし芳香族スルホン酸の塩が
例示され、また無機酸の塩としては、塩酸、臭化水素酸
、リン酸、硫酸などの無機鉱酸の塩が代表的である。 化合物1f)Fi、例えば特開昭55−289O3号公
報記載の方法によって製造することができる。 化合物(口の塩は、化合物(1)と上記の酸と全溶媒(
例:エタノール、メタノール、ベンゼン、アセトン、ク
ロロホルム、水]中で反応させることによって常法によ
り製造することができる。 本発明薬剤は、化合物(1)またはその塩をそのまま用
いてもよいが、通常は薬理学的、製剤学的に許容される
添加物を加えて使用するのが良い。 当該添加物を用いる場合、本発明薬剤中の化合物(I)
の配合量は通常はα1〜lO重量%、好ましくは0.2
〜5重量%である。 上記添加物としては、公知の製剤用成分、例えばA、0
. ChainnanらlI[シmlngton’s 
Phanmceuti calScience J (
1980年版、Maek Publishing Co
8発行、米国)に記載の成分を便宜に採用することがで
きる。具体的には、内服用製剤(経口剤)、注射用製剤
(注射剤)、粘膜投与剤(バッカル、トローチ、坐剤等
)、外皮投与剤(軟膏、貼付剤等]などの投与経路に応
じて適当な製剤用成分が選択される。例えば、経口剤お
よび粘膜投与剤にあっては、賦形剤(例:でんぷん、乳
糖]、崩壊剤(例:カルボキシメチルセルロース)、滑
沢剤(例ニステアリン酸マグネシウム)、コーティング
剤(例:ヒドロキシエチルセルロース)、矯味剤などの
製剤用成分が、また注射剤にあっては、水性注射剤を構
成し得る溶解剤ないし溶解補助剤(例:注射用蒸留水、
生理食塩水、プロピレングリコール)、1!!!濁化剤
(例:ボリンルベー)80などの界面活性剤)、PH調
整剤(例:有機酸ま九はその金属塩)、安定化剤などの
製剤用成分が、さらに外皮投与剤にあっては、水性ない
し油性の溶解剤ないし溶解補助剤(例:アルコール、脂
肪酸エステル類)、粘着剤(例:カルボキシビニルボリ
マー、多糖類)、乳化剤(例:界面活性剤)などの製剤
用成分が使用される。 本発明薬剤の製造法としては、本発明の目的を阻害しな
い限り、種々の製造法を採用することができる。一般に
は、自体公知の製造法〔例:日本薬局方第1O版(日周
X)製剤総則記載の方法もしくは食品、菓子類の製造に
利用された手段〕またはこれらの方法1手段に適当な七
ディフイヶーシw”t−加えた方法によって製造するこ
とができる。 本発明にンける循環改善は、体液の循環に関与する体内
各部の器管訃よび組織における病的状態を改善すること
を意味し、より具体的には、脳。 心臓、肝臓、腎臓、中枢2よび末梢の血管系などの循環
に関与する6管・組織の構造または機能に影響を及tγ
すことによって、これらの6管・組織における障害な埴
し疾病の症状改gI、予防および治療をはかることを包
含する4 C)C6る。#h合によっては、特に脳の障
害においてこのような循環改善によりて二次的にあるい
は付随的に代謝系の改1!ンよび賦活かもたらされる。 本発明薬剤は、ヒト、fル、イヌ、ネコ、ウサギ、ラッ
ト、マウスなどO鴫乳動吻に対して、上記のような慴壕
改善作用
【有するので、楯壌改醤剤として有効に使用で
きる。すなわち、本発明薬剤は、脳循環改善作用、血管
拡張作用、冠血管拡張作用、カルシウム拮抗作用、抗血
小板作用(血小板凝集抑制作用)、C1〜受容体遮断作
用(C1〜ブロッカ−作用)などの種々の作用を有する
ので循環改善剤として使用できる。このことから、本発
明の循環改善剤の具体的態様としては、例えば、ヒトの
脳循環改善剤、血管拡張剤、冠血管拡張剤、カルシウム
拮抗剤、抗血小板剤(血小板凝集抑制剤]、αl−ブロ
ッカー1抗血栓剤、血圧降下剤、脳代謝改善剤を挙げる
ことができる。 本発明薬剤の対象疾患としては、ヒトの狭心症。 労作性狭心症、狭心痛、不整脈、高血圧1本悪性高血圧
、冠硬化症、動脈硬化症、急性ないし慢性の心筋梗塞症
、脳梗朧、!出血、動脈硬化症、(一過性)脳虚血性発
作、エンドトキシンシlツク。 冠動脈閉塞症、末梢動脈血栓症、肺塞栓症、川崎病、脳
循環障害、脳代謝障害、血栓症などが挙げられる。そし
て、本発明薬剤は、これらの疾病および障害の予防、治
療および症状改善、もしくはその後遺症の治療および症
状改善の目的で使用することができる。 本発明薬剤の投与法としては、化合物[1)もしくはそ
の塩ま友はこれらに前述の添加物を加え製剤化したもの
を、経口的および非経口的(注射。 粘膜ま九は外皮投与)に使用できる。 本発明薬剤の投与量としては、例えば、ヒト成人に対す
る投与量は、化合物(I)また゛はその塩の量に換算し
て、経口剤、外皮投与剤にあっては、10〜300 w
g/ day 、好ましくは20〜200wII/ d
ay f 1日1回または2〜4回にわけて投与するの
がよく、また注射剤、粘膜投与剤にあっては、上記投与
量の1/2〜1/20の量で充分なことが多い。しかし
、対象疾患の種類と症状、患者の年令、性別などにより
て適宜増減して投与するの力五望ましい。 次に、本発明薬剤に関する薬理試験例を示す。 経口);)70(マウス、静注)。 化合物(I)は極めて低毒性の化合物でおる。 試験例2 〈実験方法〉 雑msおよび雄成熟イヌ(体重10〜17〜)ヶ8い、
pentobarbital sodium (、ff
i&名口勅畑taP、米国Abbott社)麻酔下で放
血致死さぜた後、脳底および大腿動脈を摘出し、クレプ
ス−パイカーボネート(Kreb’s bicarbo
nate )溶液(組成:NaC1117,7nM、K
CI 47 mM、 CaC1,15mM、Mg80゜
・1.2 mM%gluaoae 10 mM、 Na
HCQ、 244 mW ) を満たしたシャーレの中
で付着した血液や結合組織をていねいに除去後、リング
状標本とし比。この標本を、95チo、 、 s * 
CO,で通気したクレプス嗜バイカーボネート溶液を満
次し7tlO−の栄養槽中に懸垂し次。 次いで、KCl50mMを適用して脳底および大腿動脈
標本を収縮させ、この収縮が持続、安定することを確認
した後、(’)化合物(■)(エリ11体)乳酸塩、(
b目し金物(口(スレオ体)乳酸塩2よび(C)イ7工
、ンプロジ# (1fenprozil :2−(4−
ベンジルピペリジノ)−1〜(4−ヒドロキシフェニル
)グロバンー1〜オール)11石酸塩をそれぞれ被験化
合物として累積的に投与し、用量−地理作用を検討し次
。 張力変化の記録にはストレンゲ−シトランスジ為−サ(
日本光電Il!5R−IT屋)を使用し、その等尺性収
it−レコーダ(日立製作所QP053塁)上に記録し
た。 く結 果〉 以上の結果を第1表および第2表に示した。 以上の結果から、化合物(I)は持続的収縮状態の血管
を弛緩させる作用を有するので、本発明薬剤は血管拡張
剤として有効に使用できるものであり、脳および末梢血
管、ことに脳血管に対してより強く作用するので脳循環
改善剤として使用できるものである。 試験例3 く実験方法〉 試験例1における脳底および大樋動脈0伐シに起動[−
用い、試験例2の方法に従って実験を行なった。 く結 果〉 以上の結果t−第3表に示し九。ここで、弛緩の程度は
papaverine 10−’M適用時の弛緩反応’
1100チとしたときの相対値で示し穴。 以上の結果から、化合物(I)は持続的収縮状態の血管
を弛緩させる作用を有するので、本発明薬剤は冠血管拡
張剤として有効に使用できるものである。 試験例4 〈実験方法〉 試験例2の方法に従って処理した脳底動脈標本および大
腿動脈標本を用い、試験例2の場合と同様の測定を行な
った。 Ca拮抗作用の検討においては、Ca除去栄養液中50
 mM KCIで両動脈標本を拘縮させ、続いて困 CaC1,t−累積的に適佑した。被験化合物として、
(a)化合物(■)(エリスロ体]乳酸塩および(b)
イアェンプロジル酒石酸塩は、CaC1,l加える用 15分前に適応した。 く結 果〉 以上の結果を第4表に示した。 第4表 K−拘縮標本のCa収縮におけるp4値注1) 注1)  p4値:医薬品開発基礎講座■「薬効の評価
α)」中巻、第763頁[1971年、(株]地人書館
発行〕参照。 注23  n=3〜4  注3)  n=6米米米: 
p(0,001、米*:p<0.01こ\で、化合物(
I)はイアエンプロジルと比べてより強いカルシウム拮
抗作用を示すことが理解される。 また、K−拘縮脳底および大腿動脈標本のCaによる収
縮に対して、両化合物は、競合的拮抗作用を示したが、
その程度は脳底動脈標本の方が大であっ危。 以上の結果から、本発#8J薬剤はカルシウム拮抗剤と
して前述の疾患に対して有効に使用できるものである。 さらに、本発明薬剤は、脳および末梢血管、ことに脳血
管に対してより強く作用するので脳循環改善剤として使
用できるものである。 試験例5 (+)  ADPが惹起する血栓塞栓性呼吸抑制に対す
る作用 アデノシン−2−リン酸(ADP)は生理的血小板凝集
惹起作用を有し、血小板血栓形成に重要な役割を臂する
とされている。〔血橙症−基礎と臨床−村上元孝監修、
29〜31頁(昭和52年1日本メディカルセンター出
版]〕。このADP t−静脈内に投与することによっ
て起こるマウス肺血管内の血小板血栓の強さは、呼吸数
の減少をもって測定できるものである。従って、例えば
、この呼吸数減少を指標として、被験薬剤の抗血小板血
栓作用を評価することができる。 く試験方法〉 ddY系雄性マウス(体重27〜30g)を用い、下記
薬物をそれぞれ、1〜アラビアゴムに懸濁し友もの(1
0ad/4 )を経口投与した。 (ロ))化合物(I)(エリスロ体)   30η/K
f(b)  酒石酸イアエンプロジル   30η/K
f(e)  塩酸テクロビジy (ticlopidi
ne −)C1)30岬/Kf (d)  塩酸ジkf7ゼA (diltiajenx
−Eel )10wII/麺 対照群としてFillアラビアゴム10 d/に4を同
様投与した。これらの投与後”6 、1 、2 、 a
および5時間に、ADP40yq/hを生理食塩水に溶
かしたものを、尾静脈よ93〜4秒を要して投与し、そ
の10秒後の呼吸数を測定した。ここで、相対呼吸数(
−]は下式によシ算出し次。 (Thromfosia Re5earch 、第35
巻、311頁(1984年)参照〕 く結 果〉 上記の試験結果を第5−1表に示し次。 第5−1表 注1) 注1) n:使用動物数、米米: P<0.01 :*
: p<0.05 ;el: p<0.1 (:iyト
o−ル&c対fる有意差]。 仁の表から理解されるように、化合物(I)の投与によ
って、他の使用薬物の場合と比較して、より速効的、か
つ持続的な抗血小板作用かも几らされた。従って、本発
明薬剤は、抗血小板剤および抗血栓剤として、特に、血
小板の粘着や凝集が関与する場合に有効に便用できるも
のでるる。 (1)  、Sンドトキシン* 7 m yり(end
otoxinshock ) Kよる死亡に対する抑制
作用血小板凝集抑制などの血小板機能の抑制によって、
  endotoxinのも几らす循環不全を改曽し、
死亡率を低下させることができる。 〈実験方法〉 化合物(1)および酒石酸イアェンプロジルをマウスに
経口投与し、endotoxin 5hock時の死亡
に対する抑制作用?公知の方法(日本薬埋字t4誌、第
86巻N177!、1985年)に従って検討し几。 なお、対照群については薬物無投与でbつ比。 〈結 果〉 上記実験の結果を第5−2表に示し九。 第5−2表注1】 注13  na==not 51gn1ficant 
(:7ントロールニ対して有意差なし) 米;p(0,05(コントロールに対する有意差)この
結果から、化合物(I) 200−v/II投与によっ
て著BAな死亡抑制作用が認められること、および酒石
酸イアエンプロジルではこのような作用が見られないこ
とが理解される。 OiD  血小板凝集抑制作用 化合物(I)の抗血栓作用は、抗血小板凝集作用に基ず
く。本実験では、その作用の確認および作用機序の検討
を行なった。 く実験方法〉 ウサギの血小板上用い、化合物α)および酒石酸イアエ
ングロジルの血小板膜の流動性に対する作用を、n −
butyl alcohol f陽性対照として、公知
の方法(Biochimica et Biophys
iea Aeta 、 @ 798巻第210頁、19
84年]に従りて検討し友。 く結 果〉 上記実験の結果を第5−3表に示し九。 この結果から、化合物(I)およびn −butyl 
alcoholO投与によって、血小板膜流動性金高め
る作用が認められるが、酒石酸イアエンプロジルには、
このような作用が見られないことが理解さnる。 第5−3表注目 床 讃l) 螢光変色性の値が小さいほど、血小板膜流動性
が大となる。 *:pくα05(コントロールに対する有意差)従って
、化合物CI)の作用機序については、イアエンプロジ
ルとは異なり、血小板膜の流動性を高めることによって
血小板凝集抑制作用を発揮するものであることが推認さ
れた。 く実験方法〉 試験例2における脳底および大腿動脈の代シに伏在静脈
を用い、試験例2の方法に従つて実験を行なった。 本試験においては、α、 −agonistとしてフェ
ニレフリンを、α、 −agonistとしてクロニジ
ンを用い、これらagonistを累積的に投与し、用
量−作用曲線を求めた。この用量−作用曲線が安定した
ことを確認した後、同一標本について15分間それぞれ
、下記3種の検体を用いて処理し、同様に用量−作用曲
線を求めPAt値、pN値を求めた。 A:化合物α)(?1石酸塩) B:イアエンプロジル(酒石酸塩) C:プラゾシン(塩酸塩] 〈結 果〉 以上の結果を第6表に示した。 注1) 数値は平均値(n=2)および平均値上標準偏
差(n=33で示した。 注2) 作用薬の用量−作用曲線t−2倍だけ高濃度側
に平行移動させる遮断剤用量の負対数。 注3) 作用薬の最大反応tsos抑制する遮断剤用量
の負対数。 注4) p4値は求められなかった。 上記結果から理解されるように、イアエンプロジルなら
びにプラゾシンは7エ二−7リン(α1〜agonia
t )およびりoニシン(a、 −agoniat )
の用量作用曲線を高濃度側に平行移動し競合拮抗作用を
示した。イアエンプロジルはα、−および6− ago
nigtに対しほぼ同等の拮抗作用を示したが、プツシ
シンはα(4 agonist K%異性を示し九〇一
方、化合物(I)は、a、 −agoni@tに対し競
合的拮抗作用を示し、その活性はイアエンプロジルの約
−、プラゾシンの約籟であり九がCpAs値で比較】、
a、 −agonistに対しては10−’Mという大
量適用によシはじめて非競合的拮抗作用を示した( 1
0−’M適用において書競合的拮、抗作用は認められな
かり九。]このように、化合物(I)については伏在静
脈においてα−受容体遮断作用を示し、その作用はプラ
ゾシンよりα1〜受容体に特異性が高いことが認められ
た。 以上の結果から、本発明薬剤は、α、−ブロッカー1よ
び血圧降下剤として有効に使用できるものであり、こと
にal−受容体に対してより特異的に作用するという特
徴を有する。 試験例7 (1)低酸素性脳障害の改善作用 く実験方法〉 化合物(I)および酒石酸イアエンプロジルの各301
11r/KtF、ならびにα−受容体遮断薬であるph
entolamine 167111/Kg ’k s
それぞれddY系雄性マウスの腹腔内に投与し九。投与
の30分後、動物をデシケータ−中に入れ、その内部’
i6秒間を要して160■Hgまで減圧状態とし九。そ
して、減圧開始より動物の呼吸停止までの時間を測定し
た。なお、対照群では、薬物無投与であった。 く結 果〉 上記の実験結果を第7−1!!に示した。 第7−1表注1) 注1) 米:p(0,05(コントロールに対する有意
差)この結果から、生存時間に関して、化合物CI)t
j:著明に延長すること、酒石酸イアエンプロジルは殆
んど影響を及はさないこと、およびphentoXam
tneは逆にこれを短縮することが理解される。 (li)  完全虚血脳動物のgasptngに対する
作用く実験方法〉 化合物(1) 、 ?Ii石酸インエンプロジル、ホパ
ンテン酸カルシウムおよびグルコースを1それぞれdd
Y系雄性マウス(1群lO匹]に腹腔内投与し次。投与
30分後に新漬し、その後、発現するgasplugの
持続時間を測定し次。なお、対照群では薬物無投与であ
った。 く結 果〉 上記実験の結果を第7−2表に示し九。 この結果から、化合物α)は、用量依存的にgj18p
ingの持続時間を延長すること、特に3019/に投
与群においては 第7−2表注1) 注1)+**:P(0,001;嚢◆:P(0,01;
脣:Pくαo s ;(+)二P(0,1(コントロー
ルに対する有意差) 対照群と比べ116.3−の延長を示し、他の被検薬物
中最強であった2&7%+酒石酸イフェンプロジル30
 W/Ill )と比べても極めて強力な作用であるこ
とが理解される。 以上から、本発明薬剤は、脳O循環および代謝系の障害
に対して有効に作用するので、脳循環改曹剤および脳代
謝改善(賦活)剤として使用できるものである。 試験例8 く実験方法〉 試験例2の方法に従って処理した脳底および大腿動脈標
本を用い、公知の方法(J、 Membran、Bto
l。 a!59巻第19頁、1981年]に従って、45C,
−1nfluxおよび45Ca−uptake 4C及
ぼす、蓮)化合物(I)乳酸塩、 (b)イアエンプロ
ジル酒石酸塩および(e)ベラパミル塩酸塩の作用につ
いて検討した。 く結 果〉 上記実験の結果を第8−1.8−2および8−3表に示
した。 この結果から、化合物(I)は、KおよびPGF−αに
よる” Ca=inf luxおよび45Ca−upt
ake の増大を抑制する作用を有することが理解さ%
” Cm−uptake O抑制作用( nmol/g wt、tissue )注1】畳:P<
0.05;骨畳;p<o、ox;+骨骨P(0,001
(50mMKCI群に対する有意差)Bx4〜5O45
Ca −uptak@O抑制作用(n mol/gWt
、tissue )注1)  (費) : P(0,1
; * : P(0,05;肴畳:P(0,01(10
′M P GF、 a群に対する有意差)n=4は、血
管平滑筋に訃いてpotential−sensiti
vechannelIIf介するC&の細胞内流入を抑
制する薬物であることが確認された。 試験例9 く実験方法〉 化合物α)25++v/Kpを雄性マウス(3匹]に経
口投与した。投与の30分後、β−受容体作動薬である
インプロテレノール0.01キ/駒を静脈内投与し、そ
れによって惹起される頻脈を観察した。 対照群は化合物(1)無投与であった。 く結 果〉 この実験結果tsgs表に示した。 第9表 以上から、本発明薬剤は、β−受容体の刺微iC対する
抑制作用を有するので、抗不整脈剤および狭心症の治療
剤として使用できるもの′!?ちる。 試験例10 く実験方法〉 雄性マウス(3匹]を高コレステロール食で7日間飼育
し、6日および7白目に、化合物(1) 200wy/
Kft経口投与し7t、7白目から一夜絶食した後、血
清の総コレステロール量の測定(Abellら。 ’5tandard Method of C11ni
cal Chomiatry’ 第2巻ff126 M
 、 1985年、 Academic Preas社
発行;合弁ら2%臨床検査法提要l第7巻第64頁。 1978年、金製出版発行)およびβ−リボプロティン
量の測定(Fr1ed Hoefhnayey 、 K
11n。Wsehr、 。 第41巻第246頁、1963年;合弁ら、′。′臨床
検査法提要l第7巻第79頁、1978年、金製出版発
行)を行なった。対照群は化合物0)無投与であった。 く結 来〉 上記の実験結果′ft第10表に示した。 この表から、本発明薬剤は、龍コレステロールおよびβ
−リボプロティンを低下させる作用を有M10表 するので、アテローム性動脈硬化症などの循環障害の予
防、治療に使用できるものであることが理解される。 以下に、本発明薬剤の処方例を示す。 処方例1(錠剤1錠の処方) 化合物鎖           20WIf結晶セルロ
ース        8011iF乳糖      4
8q トウモロコシデンプン     20119全   量
        170■ 処方例2(注射剤1アングルの処方) 化合物(J)乳酸塩         5キ全   景
           2叩処方例3(軟膏剤100g
の処方) 化合物(I)             1 gゼラチ
ン            3gヒドロキシエチルセル
ロース     2gポリアクリル酸ナトリウム   
  o、 s gブチレングリコール        
  4gエタノール             30g
精 製 水     全量全100gとする貸金   
量       100g 以下に化合物(I)の合成例を示す。 合成例 1〜(4−ベンジルオキシフェニル)−2−(4−ベン
ジルピペリジノ)プロパン−1〜オン5.0g+iメタ
ノール10100lおよび水10−の混iK溶かし、撹
拌下氷冷しながら水素化ホウ素ナトリウムZOgを少量
ずつ加える。添加後室温で1時間撹拌する。メタノール
金留去し、残留物?10チ塩酸で酸性とし、さらに飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液でアルカリ性としベンゼン2
00 tptlで抽出。溶媒を留去し、残留物をシリカ
ゲル60g金用い友カラムクロマトグラフィーに付し、
クロロホルム留分よりスレオ体およびエリスロ体を分離
。 分離した上記スレオ体tエタノールエク丙結晶すること
によp融点153〜154λの無色プリズム晶トシて、
スレオ−2−(4−ベンジルピペリジノ)−1〜(4−
ベンジルオキシフェニル)プロパン−1〜オール1.1
g(収率27.4チ)を得。 IR(KBr、 cm  ):3280(OH)NMR
(CDC1,lδ: 0.70+3H,二M線、 J=7Hz 、CH−CH
,]1.0−3.2 (12H、多重線) 4.16+IH,二i@’、 J=10Hz 、 CH
−OH)4.5〜5゜3(IH,幅広い一重線、 OH
5,00(2I(、−重線、C,H,C鴇O)6.6〜
7.6(14H,多重線、芳香環プロトン]元素分析 
 C15HsaNo。 計算値: C、80,92: H,8,00;N、 3
.37実験値: C、80,77; H、7,96;N
、 3.41さらに上記エリスロ体をエタノールより再
結晶することにより融点126〜127°の無色鱗片状
ハ 晶トして、エリスロー2−(4−ベンジルピペリジノ)
−1〜(4−ベンジルオキシフェニル)プロパン−1〜
オールZ1g(収率5zト1を得。 IR(KBr、cゴ” ):3150(OH)NMR(
CDCI、 ) J : 0.81(3H,二重線、J−7Hz、CH−Cへ1.
1〜3.2(12H,多重線) a67(IH,幅広い一重線、0)I)4.74(IH
,二重線、 J=5Hz 、CH−OH4,99(2H
,−重線、C・H,CHHO26,7〜7.6(14H
,多重線、芳香環プロトン]元素分析  028H,N
O。 計算値: C,80,92;H,&00;N、a37実
験値:C,80,96;H,&10;N、3.27ハ、
発明の効果 以上述べたことから明らかなように、本発明によって、
広範な循環改善作用(Ni循循環改作作用血管拡張作用
、冠血管拡張作用、カルシウム拮抗作用、α、−ブロッ
カー作用、抗血栓作用など)を有する、特に作用の持続
性1作用の強さおよび特異性において優れた特徴を有す
る循環改善剤が提供され九。か\る本発明薬剤は、前述
の種々の循環障害および疾病の予防、治療および症状改
善の目的で使用できるものであシ、医療上価値ある薬剤
である。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)2−(4−ベンジルピペリジノ)−1−(4−ベ
    ンジルオキシフェニル)プロパン−1−オールまたはそ
    の塩を有効成分とする循環改善剤
  2. (2)脳循環改善剤である特許請求の範囲第1項記載の
    循環改善剤
  3. (3)血管拡張剤である特許請求の範囲第1項記載の循
    環改善剤
  4. (4)冠血管拡張剤である特許請求の範囲第1項記載の
    循環改善剤
  5. (5)カルシウム拮抗剤である特許請求の範囲第1項記
    載の循環改善剤
  6. (6)抗血小板剤である特許請求の範囲第1項記載の循
    環改善剤
  7. (7)α_1−ブロッカーである特許請求の範囲第1項
    記載の循環改善剤
  8. (8)有効成分である2−(4−ベンジルピペリジノ)
    −1−(4−ベンジルオキシフェニル)プロパン−1−
    オールの塩が薬学的に許容される炭素数2〜20の脂肪
    族カルボン酸の塩、炭素数1〜10の脂肪族ないし芳香
    族スルホン酸の塩または無機鉱酸の塩である特許請求の
    範囲第1項記載の循環改善剤
  9. (9)有効成分がエリスロ−2−(4−ベンジルピペリ
    ジノ)−1−(4−ベンジルオキシフェニル)プロパン
    −1−オールまたはその塩である特許請求の範囲第1項
    記載の循環改善剤
  10. (10)経口剤、注射剤、粘膜投与剤または外皮投与剤
    である特許請求の範囲第1項記載の循環改善剤
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