JPS6220066Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動販売機の商品収納器に関し、収納
商品の大小に応じて位置移動可能な商品ストツパ
ーの取付構造を提供するものである。

また本考案は特にスパイラル方式商品収納搬出
機における商品脱落阻止に好適な商品ストツパー
を得ることを目的とする。

さらに本考案の目的は商品ストツパーの位置調
整を容易にすることにある。

本考案のそのうえの目的は構成簡単で安価であ
り、かつ市場の機械においても簡単に取付可能な
位置調整可能な商品ストツパーを提供することに
ある。

以下図面を参照して本考案を実施例を用いて説
明すると、１は上方内部に引出し自在の複数個の
商品収納器２を並設し、該複数個の商品収納器２
の下方に商品シユート３を配置し、かつ下方内部
に冷却機械等（図示せず）を配置した自動販売機
本体、４は該自動販売機本体１の内部天井に上記
商品収納器２を外部に引出し自在に支承したレー
ル、５は上記商品収納器２の側面（第１図では正
面）に設けた引出し用の取手である。

上記商品収納器２はその概略構造を第２図に示
すように前面および底面に商品充填用開口６，６
および商品搬出用開口７，７を設け、左右の側板
８ａ，８ｂと背壁８ｃを形成した筐体８および中
央の仕切板９によつて左右に縦長の２個のコラム
１０，１０を形成し、該コラム１０，１０内には
それぞれ上下方向に配置してスパイラル１１を巻
回したスパイラル軸１２を設け、該スパイラル軸
１２それぞれにはコラム１０，１０の上面に配置
した上面板１３上に設けた駆動モータ１４、減速
機構１５から成る駆動源１６をそれぞれ連結し、
スパイラル軸１２を矢印Ａ方向に回動するように
成す。

上記スパイラル１１は右巻き（一般のねじ山の
方向）に構成されたもので、その隙間（ねじ山に
例えれば谷の部分）に挿入された商品１７を支持
するのに十分な強度をもたせるために上下方向で
の幾箇所かを補強取付棒１８を介しスパイラル軸
１２に固定する。

このように構成されたスパイラル１１はスパイ
ラル軸１２の上端を上面板１３に設けた軸受１９
に支承するとともにスパイラル軸１２の下端を支
承板２０の一端の軸受部２０ａにより回動自在に
支承することによつて商品１７を収納したスパイ
ラル１１を支持しており、かつスパイラル軸１２
の上端は上面板１３に設けた軸受１９部分で駆動
源１６に連結している。

上記支承板２０の取付基部２０ｂは商品収納器
２におけるコラム１０，１０の筐体８の背壁８ｃ
の下部にそれぞれ固着している。

なお上記コラム１０，１０の開口６，６の下部
には保持板２１を横架して固着し、該保持板２１
は上記スパイラル１１に挿入支持した商品１７の
脱落を阻止するように商品充填用開口６におい
て、スパイラル軸１２の両側に位置した商品１７
に対向して縦方向に配置した商品ストツパー２
２，２２をそれぞれ支持している。

該商品ストツパー２２は第５図に示すように保
持板２１に穿設した略Ｌ字形の穴２３に下端の屈
曲部２２ａを挿入して抜け止め２４を施すととも
太さを拡大した係止部２２ｂを上面板１３に穿設
した略鍵穴形の穴２５に挿通したものである。

そのことによつて上記商品ストツパー２２を第
５図に示した矢印Ｂ方向に持ち上げた後に矢印Ｃ
方向に移動することによつて、商品ストツパー２
２を商品１７の脱落阻止位置と仕切板９もしくは
側板８ａ，８ｂに近ずく商品充填位置の二箇所に
可動に設けている。このとき商品ストツパー２２
は商品１７の脱落阻止位置に保たれるように下端
の屈曲部２２ａが穴２３の垂直案内部２３ａに落
込むとともに上端の係止部２２ｂが穴２５の太径
部２５ａ内に落込むことによつて成されている。

本考案は上記商品ストツパー２２をコラム１０
内に収納した商品１７の大きさに応じて前後方向
に可動に設けたものである。それは外形寸法の小
さな商品１７を収納した場合にはスパイラル１１
の隙間に挿入支持された商品１７がスパイラル１
１の回動に従つて所定の位置からコラム１０内に
おける背壁８ｃ方向に回り込み（スパイラル軸１
２を挾んた左列の商品１７は商品ストツパー６．
６方向に回り込む）、商品１７の引掛かりを発生
することに基づいている。

本考案は上記した商品収納器２に商品ストツパ
ー２２を前後方向に移動可能にするための調整体
２６を設けたことによつて、商品１７の外形寸法
の大小および不定形の商品１７に対して簡便な操
作によつて適用できる汎用性の高い商品収納器２
が得られる。

すなわち第４図、第６図および第７図に示すよ
うに、調整体２６は商品ストツパー２２の下端の
屈曲部２２ａの取付面２６ａと保持板２１への固
着面２６ｂおよび上面の傾斜面２６ｃから成つて
おり、取付面２６ａには保持板２１の穴２３と同
様な略Ｌ字形の穴２３′，２３′を設け、これらの
穴２３′，２３′に商品ストツパー２２，２２の下
端の屈曲部２２ａ，２２ａをそれぞれ係合して抜
け止め２４，２４を施すとともにその上端の係止
部２２ｂ，２２ｂを上面板１３の穴２５，２５の
奥行方向内方に穿設した同様の穴２５′，２５′に
挿通することによつて、コラム１０内において商
品ストツパー２２，２２を奥行方向内方に取付け
るものである。

なお上記調整体２６はコラム１０内における保
持板２１にその固着面２６ｂの両端に設けたネジ
穴２７，２７に保持板２１に穿設した穴２８，２
８を介してネジ２９によつて固着している。

上記構成よりコラム１０内におけるスパイラル
１１の隙間に挿入支持された商品１７は駆動源１
６によつてスパイラル軸１２を矢印Ａ方向に回動
することによつて、スパイラル１１の下端よりコ
ラム１０の底部の開口７を介して第３図および第
４図に矢印Ｄで示すように一個ずつ搬出されるも
のである。

いま収納する商品１７の外形寸法を小さくする
場合、例えばコラム１０の奥行方向に対し数mmの
寸法差であれば収納が可能であるが、その寸法差
が20mm前後程に小さくなつた場合には前記した不
具合が生ずるため、第２図、第４図、第６図およ
び第７図に示すように商品ストツパー２２を内方
に移動する調整体２６を取付けることによつて第
２図および第４図にＥで示す調整幅を与え、前記
不具合を解消するものである。

調整体２６の取付けは、商品ストツパー２２の
下端の屈曲部２２ａの抜け止め２４をはずして保
持板２１の穴２３から屈曲部２２ａを抜き、商品
ストツパー２２の上端の係止部２２ｂを上面板１
３の穴２５より抜いてはずし、その後用意した調
整体２６を保持板２１のコラム１０内側にネジ２
９によつて固着し、商品ストツパー２２の係止部
２２ｂを上面板１３の内側の穴２５′に挿入した
後その屈曲部２２ａを調整体２６の穴２３′に挿
入して抜け止め２４を施すことによつて成す。こ
のようにして取付けた商品ストツパー２２は、第
５図において説明したのと同様に矢印Ｂ方向に持
ち上げた後に矢印Ｃ方向に移動することによつ
て、穴２３の垂直案内部２３′ａおよび穴２５′の
太径部２５′ａ内にそれぞれ屈曲部２２ａおよび
係止部２２ｂを位置している商品脱落阻止位置か
らコラム１０の商品充填用開口６を開放する商品
充填位置に移動できる。

したがつて本考案の商品収納器は予じめ大きく
作成しておいて外形寸法の大きな商品１７を収納
可能とし、外形寸法の小さな商品１７を収納する
場合には調整体２６を取付けて商品ストツパー２
２の位置を変えることによつて、大小各種形状の
商品１７が簡単な構造かつ簡単な操作によつて収
納可能とできるとともに、商品収納器の幅を広げ
る方向に突出する部材がないため商品収納器を横
方向に並設する場合にスペース的に有利であるな
ど汎用性の高い商品収納器が得られる。

なお、商品ストツパー２２の上端の太さを拡大
した係止部２２ｂについては商品充填用開口６を
開放する方向に対して直角方向に偏平に形成して
もよく、さらに上面板１３に穿設した穴２５′２
５′についても第８図に示すように上面板１３に
切欠部３０と複数個のネジ穴３１を設け、略鍵穴
形の穴２５と両端に長穴３２を設けた調整板３３
をネジ３４によつて上記切欠部３０に対してコラ
ム１０の奥行方向に位置調整可能に取付けてもよ
いものである。

上述のように本考案によれば構成が簡単なため
市場における要求に対しても最小限の改造によつ
て、商品ストツパー２２の商品脱落阻止位置にお
けるコラム１０奥行方向への移動が容易に行なえ
る。この場合商品ストツパー２２の上端の係止部
２２ｂの係止については第８図に示した調整板３
３を用いてもよい。

上記実施例においてはスパイラル方式商品収納
器を用いて説明したが、本考案はスパイラル方式
の商品収納器に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による自動販売機を扉を省いた
概略構造として示した斜視図、第２図は本考案の
商品収納器の概略構造を示した水平方向の断面
図、第３図および第４図は同様な縦断面図、第５
図および第６図は商品ストツパーと調整体の取付
状態を概略的に示した斜視図、第７図は調整体の
斜視図、第８図は調整板の取付状態を概略的に示
した斜視図である。 ２……商品収納器、１０……コラム、１１……
スパイラル、１３……上面板、２１……保持板、
２２……商品ストツパー、２３，２５……穴、２
６……調整体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前面に商品充填用開口６、底面に商品搬出用開
   口７を設け、上面に上面板１３と商品充填用開口
   ６の下部に横架した保持板２１とを備え、商品充
   填用開口６において、商品脱落阻止位置と商品充
   填位置とに可動な商品ストツパー２２を係脱自在
   に設けた自動販売機において、前記商品ストツパ
   ー２２の上端を係止する上面板１３に穿設した略
   鍵穴形の穴２５，２５′を２つ又は穴２５を奥行
   方向に移動するように設け、前記商品ストツパー
   ２２の下端を係止する保持板２１には、下向きの
   Ｌ字状の穴２３を設けると共に、断面略下向きの
   コ字状の奥方向の面板２６ａに下向きのＬ字状の
   穴２３′を設けかつ、保持板２１に着脱自在に取
   付けるための調整体２６を用意して、商品１７の
   大きさに応じて上面板１３の奥方向の穴２５′又
   は奥行方向に調整した穴２５と保持板２１の下向
   きのＬ字状穴２３、又は調整体２６の下向きのＬ
   字状の穴２３′とのいずれかにより、前記商品ス
   トツパー２２を係合支持し、前記商品ストツパー
   ２２を商品脱落阻止位置において、奥行方向に位
   置調整を可能としたことを特徴とする自動販売機
   の商品収納器。