JPS62197540A

JPS62197540A - 建築物の構造体

Info

Publication number: JPS62197540A
Application number: JP3848986A
Authority: JP
Inventors: 井手　斉; 康一中村; 大川原　一隆; 洋森岡; 勝彦山田; 正行吉井
Original assignee: Shimizu Construction Co Ltd
Current assignee: Shimizu Construction Co Ltd
Priority date: 1986-02-24
Filing date: 1986-02-24
Publication date: 1987-09-01
Also published as: JPH0443130B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野」この発明は、ｔｕｆ５物の骨組を構成する構造体、特に
デユープ架構形式の高層建築物の旧組に適用して打効な
Ｉ＋Ｘ￥造体に関するものである。

ｒ　ｉｉｔ来の技術」鉄骨造、鉄・１１鉄筋コンクリート造の高層建築物の架
構形式として、第５図に示すようなデユープ架構が知ら
れている。この架構形式は、それぞれ＋ｉ　Ｉ・・・と
梁２・・・とで構成したＸ方向フレーム３゜３、および
Ｙ方向フレーム４，４とによって、建築物の外周フレー
ムを構成するデユープ状（筒状）の構造体５を構築し、
この＋、！！造体５のみに地震力を負担させろものであ
る。このような架構形式では、＋１■造体５の内部を無
（１および無梁とすることが可能であり、平面計画上自
由度の高い、また居住性に優れた内部空間を得ろことが
できる。

このようなデユープ架構においては、構造体５仝体で地
震力に抵抗ずろために、地震力をその加力方向に並行ず
ろフレームだけでなくそれに直交するフレームに対して
も負担させろようにしている。このことは、地震力を、
その向きに・１１２行するフレームのみに負担させよう
とする従来一般の架！、’、？形式と大きく異なる点で
ある。

たとえば、第５図中に実線矢印て示すようなＸ方向の地
震力が加わった時には、それに並行するＸ方向フレーム
３，３に生じた軸力の一部を、それに直交するＹ方向フ
レーム４，４に伝達して、地震時軸力を両者で負担する
ようになっている。

この場合、Ｘ方向フレーム３，３の６柱ｌ・・・は、引
き抜き力または地盤からの反力を受け、第５図下部に示
す向きの軸力が生じるが、これらの応力がＹ方向フレー
ム４，４にら伝達されて、それらの６柱ｉ・・・にも第
５図下部に示すような軸力が生じることになる。チュー
ブ架構によらない場合には、直交フレームにはこのよう
な応力は生じない。

第６図は、このようなＸ方向の地震力に対してＹ方向フ
レーム（直交フレーム）４の６柱ｌ・・・に生じる応力
の軸力分布状態を示すものであり、この図から明らかな
ように、軸力は外側の柱で大きくなっている。

なお、地震力の向きが第１図中の破線矢印のようなＹ方
向である場合には、その場合の並行フレームであるＹ方
向フレーム４．４から、直交フレームであるＸ方向フレ
ーム３．３に対して、同様に応力が伝達されることにな
る。

ところで、以上で述べたような地震時の応力が並行フレ
ームから直交フレームに存効に伝達され、構造体５全体
で地震力を負担することが可能となるためには、直交フ
レームの梁２・・の剛性が充分に高いことが必要である
。そして、地震力の向きは特定の方向に限定することが
できないから、チューブ架構の構造体５においては、チ
ューブ架構によらない従来一般の構造体に比して、各フ
レーム３．３，４．４の柱間隔（スパン）を小さくし、
また梁成を大きいものとして、粱２・・・の剛性を高い
乙のとしている。

「発明が解決しようとする問題点」ところが、上記のように梁成寸法を大きくすると、階高
が高くなってコストアップとなるばかりでなく、建築物
の高さ制限に抵触する等の問題を生じる。

このため、梁成を大きくすることなく各フレーム３．４
にプレースを設けることによって応力を伝達させること
が考えられるが、この場合は、外壁に設ける窓等の開口
部の位置や大きさが制約されてしまうという問題がある
。また、階高増大を防止するために、梁２・・・を各階
の全てに設けることなく、一層おきに、すなわち二層の
間隔で設けることら考えられてはいるが、この場合には
実質的に構造階高が二倍になり、柱！・・・の曲げモー
メントが増大して構造体５の水平剛性が低下してしまう
という問題があり、現実的ではない。

この発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、鉄骨量
を削減することができ、工事費の低減を図ることの可能
な構造体を提供することを目的としている。

「問題点を解決するための手段」この発明は、多層階建築物の平面視外周部の位置に立設
された複数の柱と、それらの柱相互間に架け渡された梁
とによって構築された建築物の構造体であって、前記粱
の一部または全部は、面記柱Ｈ１互間のそれぞれに、建
築物の二層の間隔でその建築物の宋の位置にそれぞれ設
けられ、かつ、隣り合う柱相互間に設けられる梁同士は
、互いにその建築物の一層分ずれていることを特徴とし
ている。

「実施例」以下、この発明を高石集合住宅建築物に適用した場合の
実施例について、第１図ないし第４図を参照して説明す
る。第１図はこの建築物の外周フレームを構成している
構造体１０の全体概略構成を示す斜視図であり、第２図
はその部分立面図、第３図は部分断面図である。

この建築物は、上述した従来の構造体５と同様のデユー
プ架構によるものであり、その構造体１０は、それぞれ
往１１・・・および粱１２・・・によって構成されてい
るＸ方向フレーム１３．１３およびＹ方向フレーム１４
．１４によりチューブ状に構築されていて、この構造体
１０全体で地震力に抵抗するようにされている。

そして、この構造体ＩＯにおいては、その梁１２・・・
は６柱１１・・・の相互間のそれぞれに、この建築物の
二層の間隔でこの建築物の未の位置に架け渡され、そし
て、隣り合う住１１　・・・・・の相互間の梁１２・・
・同士は互いにこの建築物の一層分ずれている。すなわ
ち、各階の梁１２・・は、互いに連続することな（１ス
パンおきに掛は渡されており、その粱１２・・・の設け
られたスパンの直上および直下の階の梁は省略された形
態とされている。

また、これらの梁Ｉ２・・・は、第２図および第３図に
示すように、逆梁すなわち梁１２・・・の下端部で床１
５・・・を支持するようにされている（第２図および第
３図中のＰＬは各階の床の上面の位置を示す）。また梁
Ｉ２・・・の設けられていないスパンには、小梁１６・
・・が設けられている。この小梁！６・・・は床１５・
・・を支えられるだけの断面のごく小さな乙ので良いし
、あるいは設計上不要であれば省略しても良い。

なお、この建築物では、第３図に示すように、注目・・
の外側に床１５・・・が突出してバルコニーが設けられ
ている。

この構造体ＩＯは、従来の構造体に比して約半分の本数
の粱１２・・・で鉛直荷重を支え、また上述のように柱
１１・・・とともにチューブ架構を形成して全体で地震
力を負担するようにされていることから、梁１２・・・
の梁成寸法は、従来一般の架構形式による場合に比して
大きなしのとされており、また第５図に示した従来のデ
ユープ架構の構造体５における梁２・・・に比してらさ
らに大きなものとされ、これにより充分な剛性が確保さ
れている。

上記構成の構造体１０では、粱２・・・が各スパンに連
続している従来の構造体５と比較した場合、それと同等
以上の剛性および耐力を確保した上で、鉄骨量を削減す
ることができる。

このことについて、それぞれの設計例を示して説明する
。まず、従来の構造体５での粱２が、ＩＩ形鋼で各部位
の寸法が５５０　ｍｍ（梁成）Ｘ３００ｍｓ（幅）ｘ１
６＋＋ｖ（ウェブ厚）ｘ２５ｍｍ（フランジ厚）である
場合、この梁２の鉄骨量は全スパンの長さ１ｍあたり１
８０　ｋｇ／ｒａであり、その粱２の剛性を現す断面二
次モーメントの値は（＝１．２ＱＸＩＱ’（ｃｍ’）、
また、耐力を現す断面係数の値はＺ−４゜３６７　（ｃ
ｍ３）である。

これに対し、この実施例の構造体ＩＯにおける゛　梁１
２・・・を、上記梁２の２本分の耐力を１本で確保でき
るように、Ｈ形鋼で各部位の寸法を９００ｍｍＸ　３０
０ｍｍＸ　１６ｇ＋ｍＸ　２８ｍｍとした場合、その鉄
骨量は２３８　ｋｇ／ｍ、断面二次モーメントはＩ＝４
．０ＸＩＯ５（ｃＩ＋１つ、断面係数はＺ＝８，８８０
（ｃＩ１１３）となり、上記従来の梁２（Ｈ−５５０Ｘ
３００ＸＩ６Ｘ２５）の２本分に対し、Ｚはほぼ同等（
すなわち同耐力）、■は７０％増大（剛性向上）、鉄骨
量は３４％減少（コストダウン）となる。

すなわち、この構造体！０においては、個々の梁１２・
・・は従来の粱２・・・より大きくなるものの、その所
要本数が約半分ですむことから、構造体ＩＯ全全体して
は鉄骨量を削減できろ。そして、それによって１４１１
性や耐力が低下することはなく、上記の１．２の値から
明らかなように、同等あるいは逆に増大させることがで
きる。

また、この構造体ｌＯでは、地震ノＪの加力方向に対し
て直交するフレームへの応力の伝達が、従来の構造体５
に比して、より効果的になされる。

すなわち、加力方向に直交するフレームの１６ｆｉ１１
・・・には、第４図（イ）に示すような分布状態で軸力
が生じるが、この分布は第６図に示した従来の場合（図
中破線で示す）に比して、外側の往では小さくなるとと
もに、中間部の柱では大きくなる。

これは、中間部の柱にも応力が有効に伝達され、その分
外側の注での負担が減少して、このフレーム全体で応力
を負担することを示している。また、このフレームの剪
断力分布は第４図（ロ）に示すようなものとなり、これ
ら従来の場合（図中破線で示す）に比して、中間部の柱
での応力は小さくなり、負担の小さかった外側の柱ＩＩ
ではやや大きくなって、全体でほぼ均等に負担するよう
になっている。

さらにこの構造体ＩＯでは、梁１２・・が逆梁であるこ
とから、階高が小さい場合であっても梁下寸法を充分確
保でき、外壁（図示せず）にはその梁１２　・の下端か
ら下階の床Ｉ５・・までの範囲に自由に開口部を設ける
ことができ、バルコニーへの出入りに使用できるいわゆ
る掃き出し窓を設（Ｆろことができろ。また、この采１
２・・・が床上に出てくるスパンでは掃き出し窓を設け
ることはできないが、梁１２・・・の天端から小梁Ｉ６
・・の下端の間に開口部を設けることができ、ここでも
充分な窓面積を確保できる。したがって、チューブ措造
では柱間隔が小さくＩ住戸は２スパン以上で構成される
ため、バルコニーへの出入口が確保でき、使用勝手を損
なうことなく、窓面積を充分に確保して居住性に優れた
住戸とすることができる。

このように、梁１２・・・を逆梁とすることで、従来に
おいては外壁に設ける開口部の制約から適用することが
困難であった集合住宅等の比較的階高の小さい建築物に
対しても、チューブ架構を適用ずろことが可能となる。

以上、この発明の一実施例を説明したが、この発明は、
種々の形態（平面形状や階数）の建築物、挿々の用途の
建築物に対して適用できるものであり、上記実施例に限
定されるしのではない。また、梁は必ずしも逆梁とする
ことはなく、順梁であってら良い。

なお、構造体の内部の設計は適宜で良く、無柱無梁とす
ることもできるし、所要箇所に柱、梁を設けてら勿論良
い。さらに、構造体の内部にも上記の構造体と同様のチ
ューブ状の構造体を設けて、二重デユープ架構とするこ
とらできる。

１発明の効果Ｊ以上詳細に説明したように、この発明によれば、梁をそ
れぞれの扛相互間に二層の間隔で床の位置に設けるとと
らに、隣り合う柱相互間に設置Ｊられる粱同士を一層分
ずらした構成としたので、建築物の耐力を低下させるこ
となく、鉄骨量を従来の構造体に比して削減することが
可能であり、工事費の大幅な削減を図ることができると
いう効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第４図はこの発明の実施例を示す図である
。第１図は、この実施例の構造体の全体概略構成を示す
斜視図、第２図は構造体の部分立面図、第３図はその断
面図、第・１図はこの構造体の６柱の応力分布状態を示
す図であって、このうち（イ）は軸力分布を示す図、（
ロ）は剪断力分布を示す図である。第５図および第６図は、従来の構造体を示す図であって
、第５図はその全体概略構成を示す斜視図、第６図は直
交フレームでの柱軸力分布を示す図ある。ｌＯ・・・・・・構造体、１１・・・・・・柱、１２・
・・・・・梁。

Claims

【特許請求の範囲】

多層階建築物の平面視外周部の位置に立設された複数の
柱と、それらの柱相互間に架け渡された梁とによって構
築された建築物の構造体であって、前記梁の一部または
全部は、前記相互間のそれぞれに、建築物の二層の間隔
でその建築物の床の位置にそれぞれ設けられ、かつ、隣
り合う柱相互間に設けられる梁同士は、互いにその建築
物の一層分ずれていることを特徴とする建築物の構造体
。