JPS6219384Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はプレス機械にブランク材を供給するデ
イスタツクフイーダの板材リフト装置にかんする
ものであ。

従来、デイスタツクフイーダにおいては板材の
最小寸法のものがリフトできるようにリフト装置
のリフトシリンダを設け、大寸法の板材もそのリ
フトシリンダを用いた。通常第１図に示すように
単一のリフトシリンダ１を用い板材２を押し上げ
るとその周辺が垂れ下がるのでバキユームカツプ
３で一枚ずつ板材を吸着する場合の安定性にかけ
ていた。板材２の撓みを防止するために積載した
板材２に厚い板を入れた場合、その厚板の処理が
不便なための著しく生産性を低下させていた、特
に最近プレス機械で加工する品種の増加に伴い、
大形、小形の板材を切り換えて加工する機会が多
く、板材リフト装置を含め、デイスタツクフイー
ダの改善が望まれている。本考案の目的はこれら
の欠点を除き、複数のリフト部材を設けたブラン
ク材の寸法に応じて選択的に使用でき、かつ装置
が比較的小形にまとまり、運転が自動化に適した
板材リフト装置を提供することにある。以下本考
案の実施例について図面を参照して説明する。

第２図、第３図及び第４図において、リフト部
材１４本用いた例を示している。スプラインシヤ
フト４をリフト部材１の列に平行して機体５に回
転自在に設け、スプラインシヤフト４にかみ合つ
たギヤ６をリフト部材１ごとに対応させて設け、
このリフト部材のロツド部にギヤ６とかみ合うラ
ツク７をほぼ全長にわたつて設ける。スプライン
シヤフト４の中央部分にはピニオン８を固定し、
ラツク部材９とかみ合わせる。ラツク部材９は機
体５にほぼ水平に固定されたガイド部材１０に摺
動自在に案内され、その一端は駆動シリンダ１１
に連接されていて駆動される。外側２本のリフト
部材１のラツク７とかみ合うギヤ６はシリンダ１
２に連接され、シリンダ１２を作動させるとギヤ
６はスプラインシヤフト４とかみ合つたまゝその
上を滑り、ラツク７と係合した第２図の状態と、
ラツク７とかみ合わない第３図ａの状態とにする
ことができる。板材２は一定量がコンベア装置１
３の一端の定位値に積み込まれ（第４図において
右端）リフト部材１の上部に送りこまれる。スト
ツパ１４により定位置に停止した板材２は、駆動
シリンダ１１を作動させラツク部材９、ピニオン
８、スプラインシヤフト４、ギヤ６、及びラツク
７を介して上昇するリフト部材１の受け部材２３
によつて押し上げられ、板材ガイド１５に案内さ
れて磁気浮上装置１６の中へその上面が入り一定
の範囲内の高さに保たれる。磁気浮上装置１６に
よつて積み上げられた板材２は一枚一枚が分離さ
れて浮き上がる。バキユームカツプ３が下降、し
て浮き上がつた板材２を積み上げた板材２の上に
一たん押しつけて一枚を吸着して上昇する。この
とき磁気の働きにより吸着された板材２は他の板
材２からうまく分離されて上昇してゆき、バキユ
ームカツプ３に吸着された一枚がプレス機械へと
搬送される。板材２が大形の場合はリフト部材１
を全数使用し、小形の場合はシリンダ１２を作動
させて外側の２本のリフト部材１のラツク７から
ギヤ６のかみ合いをはずし、内側の２本リフト部
材１を使用する。

第４図及び第５図において、磁気浮上装置１６
は同じ外形を持つ２基が隣接して結合されレール
１７の上をモータ及びチエンによつて移動して切
り換えられる。２基の磁気浮上装置１６はそれぞ
れの中央部に複数の励磁気１９を周辺に設けた板
材２の受入孔２０があつて、大形及び小形の板材
２にそれぞれの受入孔２０の大きさが適合したも
のとしてある。磁気浮上装置１６のレール１７上
の位置は、機体５に固定されたシリンダ２２（第
２図参照）から出入するピン２１によつて決めら
れ、板材の受入孔２０が対応するリフト部材１上
部の定位値にくるようになつている。

次に作用について述べる。コンベア装置１３の
定位値に積み込まれた板材２はコンベア装置１３
によつてリフト部材１の上部に送り込まれる。板
材２の寸法の大小に応じて、シリンダ１２を作動
させてギヤ６とラツク７とを係脱させて使用する
リフトシリンダ１を選択し、同時にモータ及びチ
エンを作動させて磁気浮上装置１６を選択する。
駆動シリンダ１１に一定流量の圧油を供給してラ
ツク部材９、ピニオン８、スプラインシヤフト
４、ギヤ６及びラツク７を介しててリフト部材１
の受部材２３を上昇させる。板材２が板材ガイド
１５に案内されて磁気浮上装置１６に入り一枚ず
つ分離されて下降したバキユームカツプ３に吸着
され上昇してプレス機械へと搬送される。バキユ
ームカツプ３が下降、上昇、搬送を繰り返す。リ
フト部材１で押し上げられる板材２がなくなると
リフト部材１を下降させ、上述の動作を繰り返え
す。なお板材２が溶接されたものであり、部分的
に高さが違う場合は受部材２３の頭部をそのねじ
で調節することぐができるので、このような場合
でも板材２をほぼ水平にして押し上げられ、バキ
ユームカツプ３で吸着しやすくできる。

以上の説明から明らかなように、本考案によれ
ば、供給する板材の寸法の大小に応じてリフト部
材を選択的に使用出来るので板材が受部材から垂
れ下がることが少なく、従つてバキユームシリン
ダの吸着が確実で生産性を向上できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の説明図、第２図は実施例の部
分断面正面図、第３図ｂは第２図のＡ−Ａ断面
図、ａはｂのＢ−Ｂ断面図、第４図は部分断面側
面図、第５図は要部の平面図である。 １はリフト部材、２は板材、３はバキユームカ
ツプ、４はスプラインシヤフト、５は機体、６は
ギヤ、７はラツク、８はピニオン、９はラツク部
材、１０はガイド部材、１１は駆動シリンダ、１
２はシリンダ、１３はコンベア装置、１４はスト
ツパ、１５は板材ガイド、１６は磁気浮上装置、
１７はレール、１９は励磁気、２０は受入孔、２
１はピン、２２はシリンダ、２３は受部材、であ
る。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 積載された板材を上から順に一枚ずつ取り出
   し、プレスに向けて送給するフイーダに用いら
   れ、該積載された板材をリフト部材で押し上げて
   その上面をほぼ一定の高さにする板材リフト装置
   において、前記板材の下面を受ける複数のリフト
   部材を昇降自在に設け、該リフト部材のロツド部
   に上下方向を向けてラツクを設け、該ラツクにか
   み合い回転してこれを昇降駆動するギヤを設け、
   該複数のギヤの全部又は一部を前記ラツクに対し
   て係脱自在に設けたことを特徴とする板材リフト
   装置。