JPS621927B2 - - Google Patents

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JPS621927B2
JPS621927B2 JP17938183A JP17938183A JPS621927B2 JP S621927 B2 JPS621927 B2 JP S621927B2 JP 17938183 A JP17938183 A JP 17938183A JP 17938183 A JP17938183 A JP 17938183A JP S621927 B2 JPS621927 B2 JP S621927B2
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JP
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reaction
solution
mol
tetrahydrofuran
stirring
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JP17938183A
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Masayuki Umeno
Satoshi Takita
Kazuo Tomomi
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Hokko Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Hokko Chemical Industry Co Ltd
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Publication of JPS621927B2 publication Critical patent/JPS621927B2/ja
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、機能性高分子の原料として有用な芳
香族ビニル化合物の改良製造法に関する。更に詳
しくは、 一般式() (式中、Rは、ハロゲン原子、アルキル基、ア
ルケニル基またはアルコキシ基を示し、Xはハロ
ゲン原子を示し、nは0から5までの整数を示
す) で表されるハロゲン化フエニルマグネシウム化合
物(以下グリニヤール試薬という)に、一般式
() NiL2X″ () (式中、Lは第3級ホスフインを示し、X″は
ハロゲン原子を示す) で表されるニツケル・ホスフイン錯体を触媒とし
て、一般式() CH2=CHX′ () (式中、X′はハロゲン原子を示す) で表されるハロゲン化ビニルを反応させて 一般式() (式中、Rおよびnは前記と同じ) で表される芳香族ビニル化合物を得るクロスカツ
プリング反応において、反応溶媒として、テトラ
ヒドロフランと芳香族炭化水素との混合溶媒を使
用することによつて、安全な操作によつてかつ短
時間のうちに、目的とする芳香族ビニル化合物
を、安定して高収率で得ることのできる新規な製
造法を提供するにある。特に、本発明では、以下
の比較例に示したように、溶媒としてテトラヒド
ロフランのみでは上記反応がまつたくおこらな
い。ところが、テトラヒドロフランと芳香族炭化
水素との混合溶媒下で上記の反応を行うと、反応
が極めてスムーズに進行して、目的とする一般式
()の芳香族ビニル化合物を得ることができ
る。また、下記に示すように、これまでグリニヤ
ール試薬として上記反応には使用できなかつた塩
化物も使用できるようになるなど、従来技術に比
べて改善される。 これまで知られている一般式()で表される
芳香族ビニル化合物の製造法の主なものとして
は、エチルベンゼンの脱水素反応、置換フエニル
メチルカルビノールの脱水反応、グリニヤール試
薬によるカツプリング反応が知られている。その
うちグリニヤール試薬によるカツプリング反応に
よる合成法としては、次の(i)および(ii)の方法が提
案されている。 (i) 塩化ビニルのジエチルエーテル溶液に、触媒
として、ジクロル[1,2−ビス(ジフエニル
ホスフイノ)−エタン]ニツケル、ジクロル−
ビス―(トリフエニルホスフイン)ニツケルま
たはジクロル−ビス−(トリエチルホスフイ
ン)ニツケルの存在下、臭化フエニルマグネシ
ウムのジエチルエーテル溶液を滴下して、自由
とするスチレンを合成する方法(特公昭57−
2692号公報)。 (ii) 塩化ビニルのジエチルエーテル溶液に、触媒
として、ジクロル[1,3−ビス(ジフエニル
ホスフイノ)プロパン]ニツケルの存在下、臭
化4−クロルフエニルマグネシウムのジエチル
エーテル溶液を滴下して、目的とする4−クロ
ルスチレンを合成する方法(オーガニツク シ
ンセシス 第58巻 第132頁)。 本発明は、上記した従来技術に改良を加えるも
のであり、本発明と前記従来技術との反応操作を
要約対比すれば次のとおりである。
【表】 上記した従来技術では、次のような欠点を有し
ている。 ジエチルエーテルを溶媒にした場合、グリニ
ヤール試薬を合成する芳香族ハロゲン化物とし
て使用できるのは、高価な臭化物あるいはヨウ
化物に限定され、安価な塩化物ではグニヤール
試薬が得られない。 グリニヤール反応において、ジエチルエーテ
ルの使用は、その引火性、爆発性などの点で危
険である。 本発明者らは、このような欠点を克服するた
め、グリニヤール試薬の使用して一般式()の
芳香族ビニル化合物を得る前記従来技術の改良製
造法について鋭意検討した。その結果、従来の種
種の欠点のない新しい製造法を見出すに至り、本
発明を完成した。 すなわち、本発明では、次のような長所を有す
る。 ′ グリニヤール試薬を合成する芳香族ハロゲ
ン化物として、臭化物、ヨウ化物の外に安価な
塩化物も使用できる。 ′ 溶剤であるテトラヒドロフランと芳香族炭
化水素は、ともにジエチルエーテルに比較し
て、引火、爆発などの危険性が少なく、工業的
規模で安全に使用できる。 これまでの技術によれば、グリニヤール試薬を
製造するには、反応溶媒としてエーテル系溶媒
(ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなど)
の使用が必須条件であり、引火性、爆発性など安
全性の面から、テトラヒドロフランが使用されて
いる場合が多い。また、グリニヤール試薬を製造
するに際し、原料の芳香族ハロゲン化物が塩化物
である場合にはジエチルエーテル中ではグリニヤ
ール試薬は生成しないが、テトラヒドロフラン中
では容易に生成する。しかし、テトラヒドロフラ
ン中に生成したグリニヤール試薬を原料として、
グリニヤール試薬調製時と同じテトラヒドロフラ
ンの単独溶媒中で本発明の反応を行おうとして
も、目的とする一般式()の芳香族ビニル化合
物を得ることはできない。本発明では、このよう
なテトラヒドロフランと、グリニヤール反応の溶
媒として単独では使用できない芳香族炭化水素と
の混合溶媒を使用すると、以外にも反応は良好に
進行し、一般式()で表される目的物を高収率
で得ることができることが判明した。ただし、前
記混合溶媒のうち、芳香族炭化水素のかわりに脂
肪族炭化水素を使用したのでは前記反応は進行し
ない。 上記したように、本発明では、従来のグリニヤ
ール試薬を原料として使用する芳香族ビニル化合
物の製造法において、これまでグリニヤール試薬
調製の出発原料として安価でありながらも使用で
きなかつた芳香族塩化物を、反応溶媒としてテト
ラヒドロフランと芳香族炭化水素の混合溶媒を使
用することにより、使用できるようになつた点に
おいて、大きな特徴を有する。もちろん、芳香族
塩化物以外に従来の芳香族臭化物、芳香族沃化物
も同様に使用しうることはいうまでもない。 本発明の改良製造法を実施例する方法につき詳
しく説明すると、次のとおりである。まず、テト
ラヒドロフランの単独、あるいはテトラヒドロフ
ランと芳香族炭化水素混合溶液を反応溶媒とし
て、グリニヤール試薬を合成する。この反応溶液
に、必要に応じて芳香族炭化水素を加え、触媒と
して一般式()で表されるニツケル・ホスフイ
ン錯体を添加して、これに一般式()で表され
るハロゲン化ビニルを徐々に吹き込むか、あるい
は徐々に滴下する。そして、ハロゲン化ビニルの
吹き込みまたは滴下が終了した後、4〜6時間撹
拌すると反応は完結する。 このような本考案の実施に際し、反応溶媒は、
反応性、目的物の収率などの点から、テトラヒド
ロフランをグリニヤール試薬1モルに対して1.0
〜2.5倍モル使用し、かつテトラヒドロフラン1
容量部に対し、芳香族炭化水素2〜10容量部、特
に3〜8容量部の割合で混合するのが好ましい。
混合溶媒の使用量は、グリニヤール試薬の溶解
性、反応性、経済性から、グリニヤール試薬1モ
ルに対して200〜2000mlの割合で使用するのが好
ましい。芳香族炭化水素としては、ベンゼン、ト
ルエン、キシレンなどが拳げられ、適宜選択して
使用できる。また、一般式()で表されるニツ
ケル・ホスフイン錯体としては、次のものが拳げ
られる。 ジクロル[1,4−ビス(ジフエニルホスフイ
ノ)ブタン]ニツケル NiCl2[(C6H52PC4H3P(C6H52] ジクロル[1,3−ビス(ジフエニルホスフイ
ノ)プロパン]ニツケル NiCl2[(C6H52PC3H6P(C6H52] ジクロルビス(トリフエニルホスフイン)ニツ
ケル NiCl2[(C6H53P]2 ジクロル[1,2−ビス(ジフエニルホスフイ
ノ)エタン]ニツケル NiCl2[(C6H52PC2H4P(C6H52] ジブロム[1,3−ビス(ジフエニルホスフイ
ノ)プロパン]ニツケル NiBr2[(C6H52PC3H6P(C6H52] 上記したニツケル・ホスフイン錯体の使用量
は、ハロゲン化ビニルに対して10-3〜10-2モル当
量の使用で十分である。 一般式()で表されるグリニヤール試薬の出
発原料となる芳香族ハロゲン化物としては、グリ
ニヤール試薬を合成し得る化合物であればよく、
たとえば、次のようなものが拳げられる。 パラブロムクロルベンゼン パラジクロルベンゼン ブロムベンゼン 3−クロルトルエン 4−ブロム−エチルベンゼン 3,5−ジメチル−ブロムベンゼン 3−メトキシ−ブロムベンゼン 4−クロルスチレンなど 次に本発明の実施例をあげるが、本発明はこれ
らの実施例に限定されるものではない。 実施例 1 1容量のフラスコに窒素雰囲気下、臭化フエ
ニルマグネシウム(0.5モル)を含むテトラヒド
ロフラン−ベンゼン(容量比1:2)溶液260
ml、無水ベンゼン200mlおよびジクロル[1,3
−ビス(ジフエニルホスフイノ)プロパン]ニツ
ケル271mg(0.5ミリモル)を加え、水浴で冷却撹
拌しながら30℃で塩化ビニル31.5g(0.5モル)
を吹き込み、さらに5時間撹拌を続けた。反応終
了後、反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液200
mlを加えて加水分解して、有機層を分取し、残つ
た水層に100mlのベンゼンを加えて再抽出した。
有機層を全量合せて飽和食塩水で洗浄し、分液し
て分取した有機層を芒硝で脱水して、重合防止剤
としてターシヤリ―ブチルカテコール200mgを加
えて溶媒を精密蒸留で分離した。 反応生成物をガスクロマトグラフイーにより内
部標準物により目的物を定量分析すると、スチレ
ンの反応収率は94%あり、その赤外吸収スペクト
ルは標準品スチレンの赤外吸収スペクトルと完全
に一致した。 実施例 2 実施例1と同様の反応において、触媒として、
ジクロル−ビス(トリフエニルホスフイン)ニツ
ケル654mg(1.0ミリモル)を使用したところ反応
収率78%でスチレンが得られた。 実施例 3 1容量のフラスコに窒素雰囲気下、塩化フエ
ニルマグネシウム(0.5モル)を含むテトラヒド
ロフラン−ベンゼン(容量比1:2)溶液260
ml、無水ベンゼン200mlおよびジクロル[1,4
−ビス(ジフエニルホスフイノ)ブタン]ニツケ
ル280mg(0.5ミリモル)を加え、水浴で冷却下撹
拌しながら30℃で塩化ビニル31.5g(0.5モル)
を吹き込み、さらに5時間撹拌を続けた。 反応液は実施例1と同様の処理操作を行い、目
的物を分取し、定量分析したところ、スチレンの
反応収率は92%であり、赤外吸収スペクトルは標
準品スチレンのそれと完全に一致した。 実施例 4 1容量のフラスコに窒素雰囲気下、塩化3−
メチルフエニルマグネシウム0.5gを含むテトラ
ヒドロフラン−ベンゼン(容量比1:2)溶液
300ml、ジプロモ〔1,3−ビス(ジフエニルホ
スフイノ)プロパン〕ニツケル310mg(0.5ミリモ
ル)を加え、水浴で冷却して40℃以下で臭化ビニ
ル53.5g(0.5モル)を滴下した。滴下後6時間
撹拌を続けた。 反応液は、実施例1と同様の処理操作を行つて
目的物を分取し、定量分析したところ、3−メチ
ルスチレンの反応収率は89%であり、赤外吸収ス
ペクトルは標準品の3−メチルスチレンと完全に
一致した。 実施例 5 1容量のフラスコに窒素雰囲気下、臭化4−
エチルフエニルマグネシウム(0.5モル)を含む
テトラヒドロフラン−トルエン(容量比1:3)
溶液280ml、無水トルエン200mlおよびジクロル
〔1,4−ビス(ジフエニルホスフイノ)ブタ
ン〕ニツケル280mg(0.5ミリモル)を加え、水浴
で冷却下撹拌しながら、40℃で塩化ビニル31.5g
(0.5モル)を吹込み、吹込み後4時間撹拌を続け
た。 反応液は実施例1と同様の処理操作を行つて目
的物を分取し、定量分析したところ、4−エチル
スチレンの反応収率は95%であり、赤外吸収スペ
クトルは、標準品4−エチルスチレンの赤外吸収
スペクトルと完全に一致した。 実施例 6 1容量のフラスコに窒素雰囲気下、臭化3,
5−ジメチルフエニルマグネシウム(0.5モル)
を含むテトラヒドロフラン−ベンゼン(容量比
1:1)溶液200mlおよびジクロル〔1,3−ビ
ス(ジフエニルホスフイノ)プロパン〕ニツケル
271mg(0.5ミリモル)を加え、水浴で冷却下撹拌
しながら30℃で臭化ビニル53.5g(0.5モル)を
滴下し、滴下終了後4時間撹拌を続けた。 反応液は実施例1と同様の処理操作を行つて目
的物を分取し、定量分析したところ、3,5−ジ
メチルスチレンの反応収率は90%であり、赤外吸
収スペクトルは標準品3,5−ジメチルスチレン
と完全に一致した。 実施例 7 1容量のフラスコに窒素雰囲気下、塩化4−
クロルフエニルマグネシウム(0.5モル)を含む
テトラヒドロフラン−ベンゼン(容量比1:1)
溶液200ml、無水ベンゼン200mlおよびジクロル
〔1,3−ビス(ジフエニルホスフイノ)プロパ
ン〕ニツケル271mg(0.5ミリモル)を加え、水浴
で冷却下撹拌しながら30℃で塩化ビニル31.5g
(0.5モル)を吹込み、吹込み終了後4時間撹拌を
続けた。 反応液は実施例1と同様の処理操作を行つて目
的物を分取し、定量分析したところ、4−クロル
スチレンの反応収率は83%であり、赤外吸収スペ
クトルは標準品4−クロルスチレンに完全に一致
した。 実施例 8 1容量のフラスコに窒素雰囲気下、臭化4−
クロルフエニルマグネシウム(0.5モル)を含む
テトラヒドロフラン−ベンゼン(容量比1:2)
溶液250ml、無水ベンゼン200mlおよびジクロル
〔1,3−ビス(ジフエニルホスフイノ)プロパ
ン〕ニツケル271mg(0.5ミリモル)を加え、水浴
で冷却下撹拌しながら20℃で塩化ビニル31.5g
(0.5モル)を吹込み、吹込み終了後4時間撹拌を
続けた。 反応液は実施例1と同様の処理操作を行つて目
的物を分取し、定量分析したところ、4−クロル
スチレンの反応収率は92%であり、赤外吸収スペ
クトルは標準品4−クロルスチレンと完全に一致
した。 実施例 9 1容量のフラスコに窒素雰囲気下、臭化4−
メトキシフエニルマグネシウム(0.5モル)を含
むテトラヒドロフラン−ベンゼン(容量比1:
2)溶液26ml、無水ベンゼン100mlおよびジクロ
ル〔1,3−ビス(ジフエニルホスフイノ)プロ
パン〕ニツケル271mg(0.5ミリモル)を加え、水
浴で冷却下撹拌しながら20℃臭化ビニル53.5g
(0.5モル)を滴下し、滴下後4時間撹拌を続け
た。 反応液は実施例1と同様の処理操作を行つて目
的物を分取し、定量分析したところ、4−メトキ
シスチレンの反応収率は89%であり、赤外吸収ス
ペクトルは標準品の4−メトキシスチレンの赤外
吸収スペクトルと完全に一致した。 実施例 10 1容量のフラスコに窒素雰囲気下、塩化4−
ビニルフエニルマグネシウム(0.5モル)を含む
テトラヒドロフラン−ベンゼン(容量比1:1)
溶液200ml、無水ベンゼン200mlおよびジクロル
〔1,3−ビス(ジフエニルホスフイノ)プロパ
ン〕ニツケル271mg(0.5ミリモル)を加え、水浴
で冷却下撹拌しながら20℃で臭化ビニル53.5g
(0.5モル)を滴下し、滴下後4時間撹拌を続け
た。 反応液は実施例1と同様の処理操作を行つて目
的物を分取し、定量分析したところ、パラジビニ
ルベンゼンの反応収率は82%であり、赤外吸収は
標準品パラジビニルベンゼンと完全に一致した。 実施例 11 1容量のフラスコに窒素雰囲気下、塩化4−
メチルフエニルマグネシウム0.5モルを含むテト
ラヒドロフラン−キシレン(容量比1:2)溶液
250mlおよびジクロル〔1,3−ビス(ジフエニ
ルホスフイノ)プロパン〕ニツケル271mg〔0.5ミ
リモル)を加え、冷却下撹拌しながら臭化ビニル
53.5g(0.5モル)を40℃以下で滴下した。滴下
後4時間撹拌を続けた。 反応液は、実施例1と同様の処理操作を行い目
的物を分取し、定量分析したところ、4−メチル
スチレンの反応収率は87%であり、赤外吸収スペ
クトルは標準品の4−メチルスチレンと完全に一
致した。 実施例 12 1容量のフラスコに窒素雰囲気下、塩化4−
エトキシフエニルマグネシウム(0.5モル)を含
むテトラヒドロフラン−ベンゼン(容量比1:
2)溶液260ml、無水ベンゼン100mlおよびジクロ
ル〔1,3−ビス(ジフエニルホスフイノ)プロ
パン〕ニツケル271mg(0.5ミリモル)を加え、水
浴で冷却下撹拌しながら20℃で臭化ビニル53.5g
(0.5モル)を滴下し、滴下後4時間撹拌を続け
た。 反応液は実施例1と同様の処理操作を行つて目
的物を分取し、定量分析したところ、4−エトキ
シスチレンの反応収率は87%であり、赤外吸収ス
ペクトルは標準品の4−エトキシスチレンの赤外
吸収スペクトルと完全に一致した。 実施例 13 1容量のフラスコに窒素雰囲気下、塩化4−
イソプロピルフエニルマグネシウム(0.5モル)
を含むテトラヒドロフラン−トルエン(容量比
1:2)溶液280ml、無水トルエン200mlおよびジ
クロル〔1,4−ビス(ジフエニルホスフイノ)
ブタン〕ニツケル280mg(0.5ミリモル)を加え、
水浴で冷却下撹拌しながら30℃で塩化ビニル31.5
g(0.5モル)を吹込み、吹込み終了後4時間撹
拌を続けた。 反応液は実施例1と同様の処理操作を行つて目
的物を分取し、定量分析したところ、4−イソプ
ロピルスチレンの反応収率は93%であり、赤外吸
収スペクトルは標準品4−イソプロピルスチレン
の赤外吸収スペクトルと完全に一致した。 実施例 14 1容量のフラスコに窒素雰囲気下、塩化4−
t−ブチルフエニルマグネシウム(0.5モル)を
含むテトラヒドロフラン−トルエン(容量比1:
2)溶液280ml、無水トルエン200mlおよびジクロ
ル〔1,4−ビス(ジフエニルホスフイノ)ブタ
ン〕ニツケル280mg(0.5ミリモル)を加え、水浴
で冷却下撹拌しながら40℃で塩化ビニル31.5g
(0.5モル)を吹込み、吹込み終了後4時間撹拌を
続けた。 反応液は実施例1と同様の処理操作を行つて目
的物を分取し、定量分析したところ、4−t−ブ
チルスチレンの反応収率は92%であり、赤外吸収
スペクトルは標準品4−t−ブチルスチレンの赤
外吸収スペクトルと完全に一致した。 実施例 15 1容量のフラスコに窒素雰囲気下、塩化4−
ヘプチルフエニルマグネシウム(0.5モル)を含
むテトラヒドロフラン−トルエン(容量比1:
2)溶液280ml、無水トルエン200mlおよびジクロ
ル〔1,4−ビス(ジフエニルホスフイノ)ブタ
ン〕ニツケル280mg(0.5ミリモル)を加え、水浴
で冷却下撹拌しながら40℃で塩化ビニル31.5g
(0.5モル)を吹込み、吹込み終了後4時間撹拌を
続けた。 反応液は実施例1と同様の処理操作を行つて目
的物を分取し、定量分析したところ4−ヘプチル
スチレンの反応収率は89%であり、赤外吸収スペ
クトルは標準品4−ヘプチルスチレンの赤外吸収
スペクトルと完全に一致した。 実施例 16 1容量のフラスコに窒素雰囲気下、臭化4−
フルオロフエニルマグネシウム(0.5モル)を含
むテトラヒドロフラン−トルエン(容量比1:
2)溶液280ml、無水トルエン200mlおよびジクロ
ル〔1,3−ビス(ジフエニルホスフイノ)プロ
パン〕ニツケル271mg(0.5ミリモル)を加え、水
浴で冷却下撹拌しながら30℃で塩化ビニル31.5g
(0.5モル)を吹込み、吹込み終了後4時間撹拌を
続けた。 反応液は実施例1と同様の処理操作を行つて目
的物を分取し、定量分析したところ、4−フルオ
ロスチレンの反応収率は88%であり、赤外吸収ス
ペクトルは標準品の4−フルオロスチレンの赤外
吸収スペクトルと完全に一致した。 実施例 17 1容量のフラスコに窒素雰囲気下、臭化4−
クロル−3−メチルフエニルマグネシウム(0.5
モル)を含むテトラヒドロフラン−トルエン(容
量比1:2)溶液280ml、無水トルエン200mlおよ
びジクロル(1,3−ビス(ジフエニルホスフイ
ノ)プロパン〕ニツケル271mg(0.5ミリモル)を
加え、水浴で冷却下撹拌しながら30℃で塩化ビニ
ル31.5g(0.5モル)を吹込み、吹込み終了後4
時間撹拌を続けた。 反応液は実施例1と同様の処理操作を行つて目
的物を分取し、定量分析したところ、4−クロル
−3−メチルスチレンの反応収率は92%であり、
赤外吸収スペクトルは標準品4−クロル−3−メ
チルスチレンの赤外吸収スペクトルと完全に一致
した。 比較例 1 (特公昭57−2692号公報、オーガニツク シン
セシス記載の方法) 1容量のフラスコに窒素雰囲気下、塩化ビニ
ル31.5g(0.5モル)を含むジエチルエーテル溶
液200mlおよびジクロル〔1,3−ビス(ジフエ
ニルホスフイノ)プロパン〕ニツケル271mg(0.5
ミリモル)を入れ、水浴で冷却下撹拌しながら30
℃で臭化フエニルマグネシウム(0.5モル)を含
むジエチルエーテル溶液500mlを滴下し、滴下後
20時間撹拌した。 反応液は実施例1と同様の処理操作を行つて目
的物を分取し、定量分析したところ、スチレンの
収率は94%であつた。 比較例 2 (溶媒としてテトラヒドロフランのみ使用) 1容量のフラスコに窒素雰囲気下、塩化4−
クロルフエニルマグネシウム(0.5モル)を含む
テトラヒドロフラン溶液300mlおよびジクロル
〔1,3−ビス(ジフエニルホスフイノ)プロパ
ン〕ニツケル271mg(0.5ミリモル)を加え、水浴
で冷却下撹拌しながら30℃で塩化ビニル31.5g
(0.5モル)を吹込み、吹込み終了後5時間撹拌を
続けた。 反応液にベンゼン300mlを加えて実施例1と同
様の処理操作を行つて目的物を分取し、定量分析
したところ、4−クロルスチレンの収率は3%で
あつた。 比較例 3 (溶媒として、テトラヒドロフランと脂肪族炭
化水素(n―ヘキサン)の混合溶媒を使用) 1容量のフラスコに窒素雰囲気下、臭化フエ
ニルマグネシウム(0.5モル)を含むテトラヒド
ロフラン250ml、n−ヘキサン250mlおよびジクロ
ル〔1,3−ビス(ジフエニルホスフイノ)プロ
パン〕ニツケル271mg(0.5ミリモル)を入れ、水
浴で冷却下撹拌しながら30℃で塩化ビニル31.5g
(0.5モル)を吹込み、吹込み後5時間撹拌を続け
た。 反応液にヘキサン300mlを加えて実施例1と同
様の処理操作を行つて目的物を分取し、定量分析
したところ、スチレンの収率は2%であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 (式中、Rは、ハロゲン原子、アルキル基、ア
    ルケニル基またはアルコキシ基を示し、Xはハロ
    ゲン原子を示し、nは0から5までの整数を示
    す) で表されるハロゲン化フエニルマグネシウム化合
    物に、一般式 NiL2X″2 (式中、Lは第3級ホスフインを示し、X″は
    ハロゲン原子を示す) で表されるニツケル・ホスフイン錯体を触媒とし
    て、一般式 CH2=CHX′ (式中、X′はハロゲン原子を示す) で表されるハロゲン化ビニルを反応させて、 一般式 (式中、Rおよびnは前記と同じ) で表される芳香族ビニル化合物を得るクロスカツ
    プリング反応において、反応溶媒としてテトラヒ
    ドロフランと芳香族炭化水素との混合溶媒を使用
    することを特徴とする芳香族ビニル化合物の改良
    製造法。
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