JPS6218834Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、強制燃焼式ガス湯沸器の自動燃焼制
御装置に関するものである。

強制燃焼式ガス湯沸器においては、その燃焼制
御を完全に自動化したものがある。例えば、電源
を投入した後給湯栓をあけると、流水スイツチに
より給湯開始を検知して燃焼用フアンを駆動し、
その燃焼用フアンの駆動により風圧スイツチを閉
じてパイロツトバーナ用の電磁弁を開くと共に火
花放電させてパイロツトバーナに点火し、その後
フレームロツドがパイロツトバーナ炎の樹立を検
知するとメインバーナ用電磁弁を開いて給湯を行
ない、給湯栓を閉じると、前記のすべてのスイツ
チおよび機器を復帰させて次の給湯に備えるよう
に構成されている。

前記の如く全自動化されたガス湯沸器において
は、給湯栓の開栓からメインバーへ着火されるま
でに、正常な燃焼を行なうための前記の如き準備
時間（これをプリパージ時間という）を必要とす
る。

このような湯沸器では、使用者が給湯栓の開閉
を頻繁に行なつた場合、プリパージ時間内ではメ
インバーナが燃焼せず、その間湯沸器を通過する
水が湯にならないので、使い勝手が悪いという問
題がある。

これに対し、パイロツトバーナを常時燃焼させ
ておくタイプの湯沸器の場合には、使用者が給湯
栓を開くと直ちにメインバーナが燃焼するので、
湯沸器を通過する水は速やかに湯になるが、パイ
ロツトバーナを常時燃焼させておくために省エネ
ルギーの点からすると不適当である。

本考案は、前記の如き従来技術の問題点に鑑
み、前述の如き自動燃焼制御装置を改良し、メイ
ンバーナを一旦燃焼させると、その後給湯栓を閉
じてもある設定された時間内はパイロツトバーナ
の燃焼などを保持し、その設定時間（これをポス
トパージ時間という）内であればプリパージ時間
を必要とすることなく直ちにメインバーナを再着
火させることができるようにしたものである。

以下、本考案の実施の一例を添付図面について
説明する。

第１図は本考案を適用したガス湯沸器の燃焼制
御装置の回路図である。この図において、１は
AC100Vコンセントプラグ、２は回路線間の外来
サージに対する保護用サージアブソーバー、３は
回路線と接地間の外来サージに対する保護用サー
ジアブソーバーで、このサージアブソーバー２，
３は公知のものである。４は電源スイツチ、５は
ヒユーズ、６は図示しない給湯栓を開くと自動的
に閉じる流水スイツチ、６″は該流水スイツチ６
と連動して流水スイツチが閉じるとメインバーナ
用電磁弁の回路を準備する常開接点、８は流水ス
イツチ６が閉じて燃焼用フアン９が駆動されると
閉じる風圧スイツチである。１０は主電磁弁、１
１はパイロツトバーナ用電磁弁、１２はメインバ
ーナ用電磁弁、１３はプリパージ保安回路２０の
リレーコイル、１４は整流回路、１５はフレーム
ロツド回路２２のリレーコイル、１６は連続放電
点火装置、１７はその放電プラグ、１８はトラン
ス、１９は整流平滑回路、２３はパイロツトバー
ナの着火を検知するフレームロツドである。な
お、前記の構成は、従来技術として先に説明した
自動制御装置と均等のものである。

本考案においては、燃焼用フアン９と並列に流
水スイツチ６と連動する常開接点６′を介して時
限復帰常開接点用のコイル７を接続し、かつ該コ
イル７の付勢により閉路する時限復帰常開接点７
ａを流水スイツチ６と並列に接続し、その時限復
帰常開接点７ａの時限を、所望とするポストパー
ジ時間に設定する。すなわち、一旦コイル７を付
勢して時限復帰常開接点７ａが閉路すると、その
後コイル７への通電が断たれても、時限復帰常開
接点７ａは直ちに開路せず、所定のポストパージ
時間（例えば３分）を経過した後開路するように
構成する。

本考案のガス湯沸器の燃焼制御装置は、前記の
如き構成よりなるので、以下述べるように作用す
る。

先ず、電源スイツチ４をオンにし、図示しない
給湯栓を開くと、流水スイツチ６がオンすること
により燃焼用フアン９を回転駆動させる。同時
に、流水スイツチ６と連動する常開接点６′もオ
ンしてコイル７を付勢し、かつ常開接点６″もオ
ンしてメインバーナ用電磁弁の回路を準備する。

燃焼用フアン９が回転すると、風圧スイツチ８
がオンし、トランス１８を介して接続されている
プリパージ保安回路２０のプリパージ時間が経過
するとプリパージ保安回路のリレーコイル１３が
付勢されてリレー接点１３ａを閉じ、これにより
主電磁弁１０およびパイロツトバーナ用電磁弁１
１を開くと共に、連続放電点火装置１６が作動
し、放電プラグ１７より火花放電させてパイロツ
トバーナ（図示せず）に点火させ、その炎をフレ
ームロツド２３で検知するとフレームロツド回路
２２をオンさせ、そのフレームロツド回路のリレ
ーコイル１５を付勢することにより接点15−１を
放電点火装置１６側よりメインバーナ用電磁弁１
２側に切替え、かくしてメインバーナ（図示せ
ず）に火移りさせて湯沸器を作動させる。

次に、所望の給湯が終わつて給湯栓を閉じる
と、流水スイツチ６がオフし、従つてこれと連動
する常開接点６′，６″もオフし、メインバーナ用
電磁弁１２を閉じて燃焼を停止させると共にコイ
ル７を消勢させる。

しかし、時限復帰常開接点７ａは、前記の如く
コイル７の消勢後もポストパージ時間内は閉じた
ままであるので、その時限復帰常開接点７ａによ
りメインバーナ用電磁弁１２以外の回路は作動が
保持されており、このためパイロツトバーナは燃
焼を維持しており、その間に給湯栓を開いて流水
スイツチ６がオンすると、これと連動して常開接
点６″もオンするので、メインバーナ用電磁弁１
２を直ちに開いてメインバーナを燃焼させること
ができる。この状態を図に示すと第２図のとおり
である。

以上述べた如く、本考案によれば、湯沸器をプ
リパージ時間を経て一旦使用した後、設定された
ポストパージ時間内に再使用する場合は、プリパ
ージ時間を必要とすることなく給湯栓を開くと直
ちにメインバーナが燃焼して給湯することがで
き、給湯の待ち時間がなくなるので、頻繁に給湯
栓を開閉使用する場合の使い勝手を極めて良好な
らしめることができる。また、本考案において
は、設定されたポストパージ時間が経過すると、
自動的に全回路を遮断するので、パイロツトバー
ナを常時燃焼させておくタイプの如きエネルギー
の損失を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案ガス湯沸器の燃焼制御装置の実
施の一例を示す回路図、第２図はそのフローチヤ
ート図である。 １……ACコンセントプラグ、２，３……サー
ジアブソーバー、４……電源スイツチ、５……ヒ
ユーズ、６……流水スイツチ、６′，６″……連動
する常開接点、７……時限復帰常開接点のコイ
ル、７ａ……時限復帰常開接点、８……風圧スイ
ツチ、９……燃焼用フアン、１０……主電磁弁、
１１……パイロツトバーナ用電磁弁、１２……メ
インバーナ用電磁弁、１３……プリパージ保安回
路のリレーコイル、１４……整流回路、１５……
フレームロツド保安回路のリレーコイル、１６…
…連続放電点火装置、１７……放電プラグ、１８
……トランス、１９……整流平滑回路、２０……
プリパージ保安回路、２２……フレームロツド回
路、２３……フレームロツド。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 給湯栓をあけると流水スイツチにより給湯開始
   を検知して燃焼用フアンを駆動し、その燃焼用フ
   アンの駆動により風圧スイツチを閉じてパイロツ
   トバーナ用の電磁弁を開くと共に火花放電させて
   パイロツトバーナに点火し、そのパイロツトバー
   ナ炎の樹立を検知するとメインバーナ用電磁弁を
   開いて給湯を行ない、給湯栓を閉じると前記すべ
   てのスイツチおよび機器を復帰させて次の給湯に
   備えるように構成したガス湯沸器の全自動燃焼制
   御装置において、前記燃焼用フアンと並列に前記
   流水スイツチと連動する常開接点を介して時限復
   帰常開接点用のコイルを接続し、かつ該コイルの
   付勢により閉路する時限復帰常開接点を前記流水
   スイツチと並列に接続したことを特徴とするガス
   湯沸器の燃焼制御装置。