JPH0337097B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本発明は、主としてオイル給湯器や給湯器付風
呂釜等の燃焼器における燃料供給系のリレー接点
の溶着による異常燃焼を防止するための安全装置
に関するものである。

＜従来の技術＞ この種の燃焼器は、一般に第４図及び第５図に
示すような構成になつており、第３図に示す流れ
図のような燃焼シーケンスを経て燃焼駆動され
る。即ち、電源が投入されると、第４図の第１の
リレー接点１がオンされて燃焼シーケンスが開始
される。この第１のリレー接点１のオンにより、
商用交流電源２からくま取りフアンモータ３に通
電され、フアン４が回転駆動されて燃焼開始に先
立ち燃焼室内に送風し、空気を入れ換えるプリパ
ージ動作が行われる〔フローＡ〕。プリパージ動
作が終了すれば、第４図の第２のリレー接点５が
オンされて常閉のハイリミツトスイツチ６を介し
てイグナイタ７に通電され、イグナイタ７が放電
されて燃料が供給されていないにも拘わらず燃焼
状態になるか否かを検知するプリイグニツシヨン
動作が行われる〔フローＢ〕。このイグニツシヨ
ン動作時間内に着火を炎検出手段８で検知すれ
ば、安全のために第２のリレー接点５がオフされ
て消火される。

次に点火シーケンスが開始され〔フローＣ〕る
と、風圧スイツチ９により第３のリレー接点１０
がオンされて電磁ポンプ１１に通電され、この電
磁ポンプ１１の駆動によりオイルストレーナ１２
から燃料が供給され、且つノズル１３から噴射さ
れ、燃焼が行われる〔フローＤ〕。そして、燃焼
停止が指令されると、第２及び第３のリレー接点
５，１０がオフ状態となつて燃焼停止し〔フロー
Ｅ〕、その後にフアンモータ３の駆動を継続して
燃焼室内の排気を一掃するための送風動作、つま
りポストパージが行われる〔フローＦ〕。尚、第
４図の１４は逆流防止用のダイオード、１５はそ
れぞれコネクタである。

＜発明が解決しようとする問題点＞ ところで、第４図に示した燃料供給系回路の第
３のリレー接点１０がオンオフ燃焼制御運転中に
溶着した場合、設定湯温となつた時にリレー接点
１０のリレーコイルに通電されなくなつても、リ
レー接点１０が溶着していれば消火されず、また
引き続いて行われるボストパージ中においても消
火されない。そして、最終的に消火されるのは、
ハイリミツトスイツチ６又は温度ヒユーズによる
か、若しくはポストパージ動作の終了時であり、
極めて危険な状態が生じていた。

＜目的＞ 本発明は前記従来の問題点を解消し、燃焼供給
系回路のリレー接点が溶着した場合においても、
異常燃焼の発生を防止することのできる燃焼器の
安全装置を提供することを目的とするものであ
る。

＜問題点を解決するための手段＞ 本発明は、フアンモータによる送風手段と、燃
料供給手段及び燃料点火手段とを有し、必要燃焼
熱量の供給をオンオフ燃焼制御運転により行う燃
焼器における安全装置であつて、フアンモータ以
外の燃料供給系回路及び点火系回路への給電線に
介装されるのリレー接点と、燃焼室内に設けられ
る炎検出手段と、前記オンオフ燃焼制御運転中の
燃焼オフ時における前記炎検出手段からの炎検出
時間を測定すると共に、その炎検出時間が一定時
間以上たつた場合に前記リレー接点をオフさせる
判定手段とを有することを特徴とする。

＜作用＞ オンオフ燃焼制御運転中に燃焼供給系回路及び
点火系回路をリレー接点が溶着した場合、燃焼オ
フ指令時にも燃焼が継続されることになるが、こ
の燃焼オフ指令時期における燃焼が炎検出手段及
び判定手段により判断されることにより、前記燃
焼供給系回路及び点火系回路への給電線に介装さ
れたリレー接点がオフとされる。よつて溶着が生
じると燃料の供給及び点火が停止され、安全が確
保される。

＜実施例＞ 第１図は本発明の実施装置の電気結線的構成図
である。第１図において第４図及び第５図と同一
若しくは実質的に同等のものには同一の符号を付
してある。そして安全動作用の常閉のリレー接点
１６を電磁ポンプ１１等からなる燃料供給系回路
及びイグナイタ７等からなる点火系回路への給電
線Ｗに介装している。またフアンモータ３には、
フオトトランジスタ２０と発光ダイオード２１か
らなるフオトカプラ２２によるスイツチング素子
が設けられている。前記リレー接点１６に対して
は、該リレー接点をオフするか否かの判定手段で
ある判定回路３０を設ける。該判定回路３０には
タイマー回路部や比較回路部を内蔵し、燃焼器の
コントローラ３１からのオンオフ燃焼時における
燃焼オフ指令の信号を入力した後における炎検出
手段８からの炎検出の時間を測定し、炎を検出し
た時間を予め定めた時間以上となる時には、リレ
ー接点１０の溶着と判定し、リレー接点１６の図
示しない励磁コイルへの給電を行う。これによつ
てリレー接点１６がオフされ、燃焼が停止され
る。なお前記コントローラ３１は燃焼器の運転シ
ーケンスを制御するコントローラで、運転の開始
に伴つて、プリパージ動作、プリイグニツシヨン
動作、オンオフ燃焼制御動作、ポストパージ動作
をシーケンス制御する。また給湯器としての燃焼
器の場合には、入水温度、入水流量、希望出湯温
度から、必要な単位時間当たりの熱量を演算し、
必要な熱量を短いサイクルのオンオフ燃焼制御に
てフイードフオワード制御する。なお前記リレー
接点１６は、プリパージ動作中及びポストパージ
動作中はオフとなるようコントローラに予めプロ
グラムしておくこともできる。このように構成す
れば、プリパージやポストパージ中に燃料等が供
給されることが防止され、安全が図れる。

次に実施装置の動作について、第１図と第２図
のフローチヤートを参照しつつ説明すると、今、
図示しない燃焼スイツチをオンすると、フオトカ
プラ２２が働いてフアンモータ３が駆動し、プリ
パージ動作が開始される。プリパージ動作が一定
時間経過によつて終了すると、リレー接点５がオ
ンとなつてプリイグニツシヨンが行われ、それが
終了するとオンオフ燃焼が開始される。オンオフ
燃焼は、必要熱量に応じて予め演算された燃焼オ
ン時間と燃焼オフ時間を短いサイクルで繰り返
す、フイードフオワード制御により行われる。一
定の燃焼オン時間が経過すると燃焼供給のための
リレー接点１０がオフとされ、燃焼停止する。そ
して一定の燃焼オフ時間が経過すると再びリレー
接点１０がオンして燃焼供給され、燃焼が始ま
る。そして燃焼オフの指令がコントローラ３１か
ら出力されると、それが判定回路３０にも入力さ
れ、その入力時点から炎検出手段８からの炎検出
の時間が測定される。そして炎が一定時間以上継
続して検出される場合には、リレー１６がオフさ
れる。また故障表示がコントローラ３１を介して
行われる。リレー１６がオフされるとフアンモー
タ３以外の燃焼供給系回路及び点火系回路への給
電が停止される。よつてリレー１０がオンオフ燃
焼運転中に溶着してオン状態となつても、それに
よる異常燃焼が防止できる。

＜効果＞ 以上の構成よりなる本発明の安全装置によれ
ば、オンオフ燃焼制御運転中の燃焼オフ時に炎を
一定時間以上検出し続けると、燃料供給系回路及
び点火系回路への給電を手元のリレー接点のオフ
により停止するので、オンオフ燃焼制御リレー接
点が溶着した場合でも、大事に至ることなく燃焼
を停止することができる。よつて安全である。ま
た異常な過熱出湯が行われることもない。勿論温
度ヒユーズが溶断するまで或いはハイリミツトス
イツチが作動するまで燃焼が継続されることがな
いので、燃焼器全体への悪影響も回避される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明実施装置の電気結線的構成図、
第２図は実施装置の動作フローチヤート、第３図
は本発明が適用される燃焼器の動作フローチヤー
ト、第４図は従来装置の電気結線図、第５図は従
来装置の概略構成図である。 ２：電源、３：フアンモータ、７：イグナイ
タ、８：炎検出手段、１６：リレー接点、３０：
判定回路、３１：コントローラ、Ｗ：燃料供給系
回路及び点火系回路への給電線。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ フアンモータによる送風手段と、燃料供給手
   段及び燃料点火手段を有し、必要燃焼熱量の供給
   をオンオフ燃焼制御運転により行う燃焼器におけ
   る安全装置であつて、フアンモータ以外の燃料供
   給系回路及び点火系回路への給電線に介装される
   リレー接点と、燃焼室内に設けられる炎検出手段
   と、前記オンオフ燃焼制御運転中の燃焼オフ時に
   おける前記炎検出手段からの炎検出時間を測定す
   ると共に、その炎検出時間が一定時間以上たつた
   場合に前記リレー接点をオフさせる判定手段とを
   有することを特徴とする燃焼器の安全装置。